JP2005000164A - 光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents
光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 エステル誘導体の光学異性体混合物に、酵素を作用させる反応において酵素活性の低下を防ぎ、高収率かつ高光学過剰率で光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体を効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】 一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、リパーゼまたはエステラーゼを作用させる反応系に、式(1)で表される誘導体を連続的に添加する(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式(1)における*は−COOR3が結合する炭素原子が不斉炭素原子であることを示す。)。
【化1】
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、リパーゼまたはエステラーゼを作用させる反応系に、式(1)で表される誘導体を連続的に添加する(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式(1)における*は−COOR3が結合する炭素原子が不斉炭素原子であることを示す。)。
【化1】
【選択図】 なし
Description
本発明は、農薬または医薬の中間体として有用な光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体の製造方法に関する。
α位に不斉炭素を有するエステル誘導体に、リパーゼまたはエステラーゼを作用させて一方の光学異性体のみを加水分解することによって、光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体を得る方法(該方法を以下、「光学分割法」ということがある。)としては、以下の方法が知られている。
(1)(−)−4−ブタノイロキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクト−7−エン−3−オンに、シュードモナス(Pseudomonas)由来リパーゼを一括添加することにより作用させて、抗HIV薬である(+)−4−ブタノイロキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクト−7−エン−3−オン、(−)−4−ブタノイロキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクト−7−エン−3−オン等の光学活性エステルと、(−)−4−エンドヒドロキシ−2−オキサビシクロ[3.3.0]オクト−7−エン−3−オン等の光学活性アルコールとを得る方法(非特許文献1参照。)
(2)(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸エチルエステルにブタ肝臓由来のエステラーゼ(Roche Diagnostics社製Technical Grade)を一括添加することにより作用させて、(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸エチルエステルと(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸とを得る方法(特許文献1参照。)。
エバンス(Evans)、Chem.Soc.Perkin Trans.、1992年、第1巻、589〜592頁。 国際公開第01/09079号パンフレット
(2)(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸エチルエステルにブタ肝臓由来のエステラーゼ(Roche Diagnostics社製Technical Grade)を一括添加することにより作用させて、(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸エチルエステルと(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸とを得る方法(特許文献1参照。)。
エバンス(Evans)、Chem.Soc.Perkin Trans.、1992年、第1巻、589〜592頁。
しかし、(1)に示した方法は、収率が22%、光学過剰率が92%eeであり、反応終了までに75時間を要する方法であった。
(2)には、反応に必要な条件が充分に記載されておらず、どのような方法で目的化合物を得たのかは全く不明である。また(2)の方法に基づいて実施しようとした場合には、多くの酵素量が必要になると予想され、工業的な実施において不利な反応であった。
また、(1)、(2)の方法では、原料が水に不溶性であるため、有機溶媒を使用したり、撹拌によってリパーゼまたはエステラーゼを反応系へ分散させたりしていた。このため、酵素活性の低下および反応効率の低下が起こり、収率および光学過剰率が低下し、かつ反応に長時間を要し、工業的に利用するには問題があった。
(2)には、反応に必要な条件が充分に記載されておらず、どのような方法で目的化合物を得たのかは全く不明である。また(2)の方法に基づいて実施しようとした場合には、多くの酵素量が必要になると予想され、工業的な実施において不利な反応であった。
また、(1)、(2)の方法では、原料が水に不溶性であるため、有機溶媒を使用したり、撹拌によってリパーゼまたはエステラーゼを反応系へ分散させたりしていた。このため、酵素活性の低下および反応効率の低下が起こり、収率および光学過剰率が低下し、かつ反応に長時間を要し、工業的に利用するには問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、不斉炭素を有するエステル誘導体の光学異性体混合物にリパーゼまたはエステラーゼを作用させる反応において、酵素活性の低下を防ぎ、効率的に反応を行い、高収率かつ高光学過剰率で光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体を製造する方法を提供する。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討し、リパーゼまたはエステラーゼを作用させることによって生成する光学活性カルボン酸が、酵素に対する変性効果が強いことを見い出した。また、反応系中の該カルボン酸の濃度が上昇し、かつ該カルボン酸と酵素との接触時間が増大すると、酵素活性が低下することを見出した。そこで、さらに検討を重ねた結果、原料の不斉炭素を有するエステル誘導体の光学異性体混合物を、反応系中に連続的に添加することによって、または該光学異性体混合物に、不溶性担体に固定化されたリパーゼまたはエステラーゼを作用させることによって、上記課題が解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、リパーゼまたはエステラーゼを作用させ、下記一般式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または下記一般式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体を製造する方法であって、式(1)で表される誘導体を反応系中に連続的に添加することを特徴とする、式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体の製造方法(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式中の*は炭素原子が不斉炭素原子であることを示し、式(2)における該不斉炭素原子の絶対配置と式(3)における該不斉炭素原子の絶対配置とは互いに異なり、一方がRであり他方がSである。)を提供する。
また、本発明は、下記一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、不溶性担体に固定化されたリパーゼまたはエステラーゼを作用させることを特徴とする、下記一般式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または下記一般式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体の製造方法(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式中の*は炭素原子が不斉炭素原子であることを示し、式(2)における該不斉炭素原子の絶対配置と式(3)における該不斉炭素原子の絶対配置とは互いに異なり、一方がRであり他方がSである。)を提供する。
本発明の製造方法によれば、農薬または医薬の中間体として有用な化合物(2)および化合物(3)を高収率および高光学過剰率で得ることができる。本発明の方法は、従来の方法より短い反応時間で実施できることから、経済性に優れた方法である。また、本発明の方法は、特別な反応装置を用いることなしに実施でき、反応の収率も非常に高いことから、工業的な製造方法として有用な方法である。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を「化合物(1)」のように記す。他の式で表される化合物についても同様に記す。
本発明方法における、原料は、化合物(1)であり、公知の方法により合成できる。化合物(1)は、エステルのα位に不斉炭素を有する化合物である。本明細書においては、このエステルのα位の不斉炭素を、単に「不斉炭素」という。
本発明方法における、原料は、化合物(1)であり、公知の方法により合成できる。化合物(1)は、エステルのα位に不斉炭素を有する化合物である。本明細書においては、このエステルのα位の不斉炭素を、単に「不斉炭素」という。
本明細書における「アルキル基」とは、非置換のアルキル基をいい、炭素数1〜8の直鎖又は分枝鎖のアルキル基が好ましく、特に炭素数1〜6の該基が好ましい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、およびn−オクチル基等が挙げられる。
本明細書における「置換アルキル基」とは、アルキル基中の水素原子の1個以上が置換基で置換された基をいう。該置換基の具体例としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、水酸基等が挙げられる。
本明細書における「置換アルキル基」とは、アルキル基中の水素原子の1個以上が置換基で置換された基をいう。該置換基の具体例としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、水酸基等が挙げられる。
また、本明細書における「アルケニル基」とは、非置換のアルケニル基をいい、炭素数2〜8の直鎖又は分枝鎖のアルケニル基が好ましく、特に炭素数2〜6の該基が好ましい。アルケニル基中の二重結合は、1個又は2個以上であり、1個が好ましい。アルケニル基に存在する二重結合はシスまたはトランスのいずれの配置であってもよい。アルケニル基の具体例としては、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−(1−プロペニル)基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ヘキセニル基、および2−ヘキセニル基等が挙げられる。
本明細書における「置換アルケニル基」とは、アルケニル基中の水素原子の1個以上が置換基で置換された基をいい、上記アルケニル基が置換基で置換された基が好ましい。該置換基としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、水酸基等が挙げられる。
本明細書における「置換アルケニル基」とは、アルケニル基中の水素原子の1個以上が置換基で置換された基をいい、上記アルケニル基が置換基で置換された基が好ましい。該置換基としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、水酸基等が挙げられる。
化合物(1)、化合物(2)、および化合物(3)におけるR1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基である。
R1としては、置換アルケニル基が好ましく、ハロゲン原子で置換されたアルケニル基が特に好ましく、塩素原子で置換されたアルケニル基がとりわけ好ましく、3−クロロ−2−プロペニル基がさらに好ましい。
R2としては、非置換アルキル基が好ましく、炭素数1〜3の該基が特に好ましく、イソプロピル基がとりわけ好ましい。
化合物(1)および化合物(2)におけるR3は、置換もしくは非置換のアルキル基であり、非置換のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては低級アルキル基が好ましく、特にメチル基またはエチル基が好ましい。
R1としては、置換アルケニル基が好ましく、ハロゲン原子で置換されたアルケニル基が特に好ましく、塩素原子で置換されたアルケニル基がとりわけ好ましく、3−クロロ−2−プロペニル基がさらに好ましい。
R2としては、非置換アルキル基が好ましく、炭素数1〜3の該基が特に好ましく、イソプロピル基がとりわけ好ましい。
化合物(1)および化合物(2)におけるR3は、置換もしくは非置換のアルキル基であり、非置換のアルキル基が好ましい。該アルキル基としては低級アルキル基が好ましく、特にメチル基またはエチル基が好ましい。
化合物(1)としては、R1が置換アルケニル基でありR2が非置換アルキル基である化合物が好ましく、5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルが特に好ましい。
化合物(1)は、不斉炭素の絶対配置がS体である化合物とR体である化合物との混合物、すなわち光学異性体の混合物、である。化合物(1)におけるS体である化合物とR体である化合物との量比は特に限定されないが、S体である化合物とR体である化合物との量比が1:1(モル比)の混合物であるラセミ体混合物、であるのが好ましい。
本発明においては、化合物(1)にリパーゼまたはエステラーゼを作用させ、化合物(2)および/または化合物(3)を製造する。なお、本明細書においては、リパーゼとエステラーゼとを総称して「酵素」とも記す。
本発明における酵素としては、試薬、医薬品、および工業用等の用途において使用される酵素を使用できる。本発明における酵素は化合物(1)の光学異性体の一方のみに作用してこれを加水分解することにより、光学活性な化合物(3)を生成させる。また、化合物(1)の光学異性体の他方には作用しないため、加水分解はおこらない。結果として酵素反応後の反応液中には、光学活性体である化合物(2)と光学活性体である化合物(3)が生成する。
本発明における酵素としては、試薬、医薬品、および工業用等の用途において使用される酵素を使用できる。本発明における酵素は化合物(1)の光学異性体の一方のみに作用してこれを加水分解することにより、光学活性な化合物(3)を生成させる。また、化合物(1)の光学異性体の他方には作用しないため、加水分解はおこらない。結果として酵素反応後の反応液中には、光学活性体である化合物(2)と光学活性体である化合物(3)が生成する。
該酵素の起源は、特に限定されず、動物、植物、または微生物由来の酵素を用いるのが好ましい。例えば、リパーゼであれば、酵母(Candida antarctica)のものなどが、エステラーゼであればブタ肝臓由来(Porcine liver)のものなどが挙げられる。ブタ肝臓由来エステラーゼとしては、例えばジョンストン(Johnston DBR)らによってジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、1978年、第100巻、313〜315頁に記載され光学分割法に用いられているものを使用できる。また、これらのリパーゼまたはエステラーゼから単離した酵素遺伝子を、各種ベクターに組込み、発現した蛋白質を本発明の酵素として使用してもよい。
リパーゼまたはエステラーゼは、操作性の観点から、不溶性担体に固定化されていてもよい。ここで、不溶性担体とは、本発明の反応に対して不活性であり、かつ反応系中に難溶性または不溶性の担体をいう。不溶性担体に固定化された酵素(以下、固定化酵素と記す。)を用いることにより、反応終了後に反応系から酵素を回収して再利用できる。また、生成物と酵素との分離が容易になるため、後処理が簡便になる利点もある。さらには、反応および後処理において発生する廃液中への酵素の混入量を非常に少なくできるため、廃液の生物学的酸素要求量および化学的酸素要求量が小さくなり、環境負荷を低減できる。
不溶性担体としては、公知または周知の担体を採用でき、市販のものを容易に入手できる。該不溶性担体としては、セライト、カオリン(東洋電化社製トヨナイト等)、ベントナイト、人工ヘラクライト(ラポナイト等)、モンモリロナイト、およびそれらの表面を化学的に処理したもの等の粘土鉱物;セルロースおよびその誘導体、キチンおよびキチン誘導体(キトサン等)、アルギン酸カルシウム、κ−カラギーナン、およびデンプン等の多糖類;アルミナ、活性炭、ヒドロキシアパタイト、シリカゲル、多孔性グラスビーズおよびその誘導体、ポリスチレンおよびその誘導体、アミノ酸共重合体、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、エチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体、ポリブタジエン誘導体、ナイロン、ポリウレア、ポリウレタン、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等の2個以上の−C(O)H基を有する化合物、および光硬化性樹脂(たとえば、「バイオリアクター技術」(シーエムシー出版、2001年)に記載の樹脂)等が挙げられる。これらのうち、セライト、カオリン、多孔性グラスビーズ、セルロースおよびその誘導体、キチンおよびその誘導体、アルギン酸カルシウム、κ−カラギーナン、ポリスチレンおよびその誘導体、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体、ポリブタジエン誘導体、または光硬化性樹脂が好ましく、特に、多孔性グラスビーズ、キチンおよびその誘導体、またはアルギン酸カルシウムが好ましい。
これらの不溶性担体は、化合物(1)の構造、酵素の種類、および反応溶媒等の反応条件によって適宜選択して使用するのが好ましく、選択された不溶性担体に応じて固定化酵素の調製方法を選択すればよい。
これらの不溶性担体は、化合物(1)の構造、酵素の種類、および反応溶媒等の反応条件によって適宜選択して使用するのが好ましく、選択された不溶性担体に応じて固定化酵素の調製方法を選択すればよい。
固定化酵素の調製方法としては、公知または周知の方法が採用でき、該方法としては、吸着法、包括法、架橋法、共有結合法、およびマイクロカプセル法等が挙げられる。
たとえば、キチンおよびその誘導体(キトサン等)、セライト、カオリン、ベントナイト、人工ヘラクライト、モンモリロナイト、およびそれらの表面を化学的に処理したもの等の粘土鉱物等には吸着法を適用するのが好ましく、アルギン酸カルシウム、κ−カラギーナン等の多糖類、および光硬化性樹脂等には包括法を適用するのが好ましい。
また、多孔性グラスビーズおよびその誘導体、およびセルロースおよびその誘導体等に対しては共有結合法が適用できる。
たとえば、キチンおよびその誘導体(キトサン等)、セライト、カオリン、ベントナイト、人工ヘラクライト、モンモリロナイト、およびそれらの表面を化学的に処理したもの等の粘土鉱物等には吸着法を適用するのが好ましく、アルギン酸カルシウム、κ−カラギーナン等の多糖類、および光硬化性樹脂等には包括法を適用するのが好ましい。
また、多孔性グラスビーズおよびその誘導体、およびセルロースおよびその誘導体等に対しては共有結合法が適用できる。
架橋法は、架橋反応のみで実施しても、架橋反応と吸着法または包括法とを併用して実施してもよい。固定化酵素を架橋反応のみで得る場合は、担体としてのグルタルアルデヒドまたはテレフタルアルデヒド等の2個以上の−C(O)H基を有する化合物の−C(O)H基と、酵素中の−NH2基とを脱水縮合反応させて架橋することによって固定化酵素を得る例が挙げられる。
架橋反応を、吸着法または包括法と併用する場合は、吸着法または包括法によって得られた固定化酵素の不溶性担体部位に存在する−NH2基と、酵素中の−NH2基とを、架橋剤を介し脱水縮合させることによって連結させる方法によって固定化酵素を調整する例が挙げられる。
架橋反応を、吸着法または包括法と併用する場合は、吸着法または包括法によって得られた固定化酵素の不溶性担体部位に存在する−NH2基と、酵素中の−NH2基とを、架橋剤を介し脱水縮合させることによって連結させる方法によって固定化酵素を調整する例が挙げられる。
吸着法による固定化酵素の調製は、以下に示す(工程1)〜(工程3)により行うことができる。
(工程1)コンディショニング、平衡化工程
工程1は、キトサン等の不溶性担体に対して1〜50倍容量の緩衝液を加えて振とうまたは撹拌する工程である。工程1は、通常の場合は室温で実施し、洗浄後の緩衝液のpH変化がなくなるまで繰り返す。
緩衝液としては、本発明の製造方法において反応溶媒として使用される緩衝液を用いるのが好ましい。該緩衝液としては、一般に使用される緩衝液から適宜選択されうる。たとえば、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、HEPES緩衝液、TRIS緩衝液、酢酸緩衝液、またはMES緩衝液等が挙げられる。また、必要に応じ、緩衝液の濃度を変更したり、緩衝液に非水溶性有機溶媒を加えたりして使用してもよい。
工程1の操作を行うことにより、不溶性担体に付着した不純物や保存用の溶媒を除去できる。また、不溶性担体のpHを緩衝液のpHに合わせることで、不溶性担体表面に存在する−NH2基等の極性基をイオン化することによって、酵素中に存在する−NH2基および/または−COOH基の会合または結合を促進できる。
(工程1)コンディショニング、平衡化工程
工程1は、キトサン等の不溶性担体に対して1〜50倍容量の緩衝液を加えて振とうまたは撹拌する工程である。工程1は、通常の場合は室温で実施し、洗浄後の緩衝液のpH変化がなくなるまで繰り返す。
緩衝液としては、本発明の製造方法において反応溶媒として使用される緩衝液を用いるのが好ましい。該緩衝液としては、一般に使用される緩衝液から適宜選択されうる。たとえば、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、HEPES緩衝液、TRIS緩衝液、酢酸緩衝液、またはMES緩衝液等が挙げられる。また、必要に応じ、緩衝液の濃度を変更したり、緩衝液に非水溶性有機溶媒を加えたりして使用してもよい。
工程1の操作を行うことにより、不溶性担体に付着した不純物や保存用の溶媒を除去できる。また、不溶性担体のpHを緩衝液のpHに合わせることで、不溶性担体表面に存在する−NH2基等の極性基をイオン化することによって、酵素中に存在する−NH2基および/または−COOH基の会合または結合を促進できる。
(工程2)酵素吸着工程
工程2は、工程1によって得た不溶性担体を緩衝液に分散させた分散液に、あらかじめ緩衝液に溶解させた酵素を添加し、振とうまたは撹拌させることによって酵素を不溶性担体に吸着させ、つぎに振とうまたは撹拌を停止し、沈殿した不溶性担体を回収する工程である。
緩衝液としては、工程1において記載した緩衝液を10℃以下に冷却して用いるのが好ましい。工程2の操作は、通常の場合10℃以下で実施する。振とうまたは撹拌の速度は、酵素と不溶性担体とが充分に接触できる速度であれば特に限定されない。
酵素を緩衝液に溶解する際は緩やかに撹拌するのが好ましい。激しく撹拌すると、酵素と空気との接触によって、酵素中のS−S結合および−SH基の酸化が起こり、酵素活性が低下または失活する恐れがある。
工程2は、工程1によって得た不溶性担体を緩衝液に分散させた分散液に、あらかじめ緩衝液に溶解させた酵素を添加し、振とうまたは撹拌させることによって酵素を不溶性担体に吸着させ、つぎに振とうまたは撹拌を停止し、沈殿した不溶性担体を回収する工程である。
緩衝液としては、工程1において記載した緩衝液を10℃以下に冷却して用いるのが好ましい。工程2の操作は、通常の場合10℃以下で実施する。振とうまたは撹拌の速度は、酵素と不溶性担体とが充分に接触できる速度であれば特に限定されない。
酵素を緩衝液に溶解する際は緩やかに撹拌するのが好ましい。激しく撹拌すると、酵素と空気との接触によって、酵素中のS−S結合および−SH基の酸化が起こり、酵素活性が低下または失活する恐れがある。
(工程3)洗浄工程
工程3は、酵素が吸着した不溶性担体から未吸着酵素を除去するために洗浄する工程である。
洗浄には、あらかじめ10℃以下に冷却した水系溶媒を用いるのが好ましく、該水系溶媒としては、工程1において記載した緩衝液、イオン交換水、または蒸留水が挙げられる。
該工程3は、固定化酵素に対して30倍容量程度の水系溶媒を加え、振とうまたは撹拌し、洗浄後の水系溶媒の280nmにおける吸光度が0.01以下になるまで洗浄を繰り返す方法によって行うのが好ましい。
洗浄終了直後に固定化酵素を反応に使用しない場合は、固定化酵素が乾燥するのを防ぐために少量の水系溶媒を加えて冷蔵保管する。
工程3は、酵素が吸着した不溶性担体から未吸着酵素を除去するために洗浄する工程である。
洗浄には、あらかじめ10℃以下に冷却した水系溶媒を用いるのが好ましく、該水系溶媒としては、工程1において記載した緩衝液、イオン交換水、または蒸留水が挙げられる。
該工程3は、固定化酵素に対して30倍容量程度の水系溶媒を加え、振とうまたは撹拌し、洗浄後の水系溶媒の280nmにおける吸光度が0.01以下になるまで洗浄を繰り返す方法によって行うのが好ましい。
洗浄終了直後に固定化酵素を反応に使用しない場合は、固定化酵素が乾燥するのを防ぐために少量の水系溶媒を加えて冷蔵保管する。
リパーゼまたはエステラーゼの使用量は、原料である化合物(1)に対する加水分解活性により決定されるものであり、特に制限はない。通常、反応速度の観点から、化合物(1)の添加総量に対して、1×10−5〜1×10質量%が好ましく、特に、1×10−5〜5質量%が好ましい。
本発明の製造方法には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。該溶媒としては、水系溶媒および有機溶媒が好ましく、それぞれを単独で使用しても、または2種以上の混合溶媒として使用してもよい。2種以上の混合溶媒である場合としては、水系溶媒と有機溶媒との混合溶媒であるのが好ましい。
溶媒量は、化合物(1)に対して0.1〜50質量%が好ましく、特には1〜30質量%が好ましい。
溶媒量は、化合物(1)に対して0.1〜50質量%が好ましく、特には1〜30質量%が好ましい。
水系溶媒としては、水または緩衝液が挙げられる。緩衝液としては、吸着法の工程1に記載した緩衝液が好ましい。
有機溶媒としては、一般的に使用される有機溶媒から適宜選択されうる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ−ル、ブタノール、イソブタノール、t−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;およびその他溶媒として、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド等を適宜使用できる。ただし、エステル系溶媒を使用する場合には、それ自体に酵素が作用する可能性があり、また該エステル系溶媒と原料との間でエステル交換反応が起こる可能性があるため、酵素が作用しないエステル系溶媒を選択して使用するのが好ましい。有機溶媒は単独で使用しても、または2種以上の混合溶媒として使用してもよい。
本発明の製造方法では、化合物(1)に酵素を作用させる際に、化合物(1)を反応系中に連続的に添加するのが好ましい。これにより、反応系中に生成する化合物(3)の急激な濃度上昇を防止でき、かつ酵素の変性および酵素活性の低下が抑制できる。
ただし、酵素として固定化酵素を用いることによって、反応系中に生成する化合物(3)の濃度上昇を抑制できる場合があることから、固定化酵素は連続的な添加をしてもしなくてもよい。
後者の場合は、化合物(1)を反応系に一括添加するか、または、あらかじめ反応溶媒に化合物(1)を溶解させた溶液に固定化酵素を一括添加してもよい。
ここで、「連続的に添加する」とは、反応初期に化合物(1)の全量を一括で添加する「一括添加」に対する概念であり、化合物(1)の反応を開始させた後に、該化合物(1)を反応系中に添加する操作を1度以上行うことをいう。連続添加は、反応開始後に任意の量の化合物(1)を反応系中に2度以上導入する操作、または酵素を添加して反応を開始させた後に一定時間にわたって化合物(1)を導入しつづける操作等により行われるのが好ましい。前記操作は、反応中、1度行っても2度以上行ってもよい。
ただし、酵素として固定化酵素を用いることによって、反応系中に生成する化合物(3)の濃度上昇を抑制できる場合があることから、固定化酵素は連続的な添加をしてもしなくてもよい。
後者の場合は、化合物(1)を反応系に一括添加するか、または、あらかじめ反応溶媒に化合物(1)を溶解させた溶液に固定化酵素を一括添加してもよい。
ここで、「連続的に添加する」とは、反応初期に化合物(1)の全量を一括で添加する「一括添加」に対する概念であり、化合物(1)の反応を開始させた後に、該化合物(1)を反応系中に添加する操作を1度以上行うことをいう。連続添加は、反応開始後に任意の量の化合物(1)を反応系中に2度以上導入する操作、または酵素を添加して反応を開始させた後に一定時間にわたって化合物(1)を導入しつづける操作等により行われるのが好ましい。前記操作は、反応中、1度行っても2度以上行ってもよい。
化合物(1)を反応系中に添加する方法としては、例えば、溶媒に酵素を添加した液に対して、好ましくは撹拌を行いながら、液体である化合物(1)をそのまま、または化合物(1)を溶媒に溶解させた溶液を添加する方法が挙げられる。
化合物(1)またはその溶液を添加する手段としては、特に制限されず、空気圧、ポンプ、または自然送液等を例示できる。
化合物(1)またはその溶液を添加する手段としては、特に制限されず、空気圧、ポンプ、または自然送液等を例示できる。
化合物(1)を連続添加する場合の平均添加速度は、特に制限されず、反応系中に存在する酵素1mg量あたり、好ましくは0.005〜0.1モル/時間、さらに好ましくは0.01〜0.05モル/時間である。なお、添加速度は一定であっても変化させてもよい。
添加に要する時間は、工業的に許容できる時間内であれば特に制限されない。好ましくは4〜30時間、さらに好ましくは5〜20時間である。
化合物(1)の総添加量は特に制限されず、化合物(1)の総添加濃度(溶媒総量と化合物(1)の総添加量の和に対する化合物(1)の総添加量)が0.1〜60質量%となる量が好ましく、工業的なスケールでの製造を考慮すると1〜50質量%となる量がさらに好ましい。
添加に要する時間は、工業的に許容できる時間内であれば特に制限されない。好ましくは4〜30時間、さらに好ましくは5〜20時間である。
化合物(1)の総添加量は特に制限されず、化合物(1)の総添加濃度(溶媒総量と化合物(1)の総添加量の和に対する化合物(1)の総添加量)が0.1〜60質量%となる量が好ましく、工業的なスケールでの製造を考慮すると1〜50質量%となる量がさらに好ましい。
本発明の製造方法における酵素反応は、通常は反応温度、および反応液のpH等の反応条件を制御しながら行う。この反応条件は、酵素反応、反応生成物のラセミ化、副生成物の生成等の状況を考慮し、その時々で決定されうるが、溶媒を使用する場合の反応温度は、通常は−20〜+90℃が好ましく、さらに0〜+60℃が好ましく、とりわけ+25〜+45℃が、反応速度の観点から好ましい。また、反応液のpHは、反応速度、および得られる化合物(2)および/または(3)の純度の観点から、1〜10が好ましく、特に3〜9が好ましく、とりわけ6〜9が好ましい。
また、光学分割の反応が進行するに伴い、前記のように反応系中に化合物(3)が生成するため、反応液のpHが、酵素を作用させるのに好適な範囲から外れることがある。このような場合には、塩基性化合物(以下、該塩基性化合物を塩基性化合物(A)と記す。)を反応液に添加することにより、反応液のpHを調整するのが好ましい。この際使用する塩基性化合物(A)としては、特に制限はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、またはアンモニア等の無機塩基;トリエチルアミン等の有機塩基等が挙げられ、取り扱いが容易であり、経済的に優れる点から無機塩基が好ましい。これらの塩基性化合物(A)は水溶液として反応液に添加するのが好ましい。
また、光学分割の反応が進行するに伴い、前記のように反応系中に化合物(3)が生成するため、反応液のpHが、酵素を作用させるのに好適な範囲から外れることがある。このような場合には、塩基性化合物(以下、該塩基性化合物を塩基性化合物(A)と記す。)を反応液に添加することにより、反応液のpHを調整するのが好ましい。この際使用する塩基性化合物(A)としては、特に制限はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、またはアンモニア等の無機塩基;トリエチルアミン等の有機塩基等が挙げられ、取り扱いが容易であり、経済的に優れる点から無機塩基が好ましい。これらの塩基性化合物(A)は水溶液として反応液に添加するのが好ましい。
反応時間は、酵素の活性が維持され、反応が進行する時間であれば、特に制限されない。酵素を連続的に添加する場合には、通常、工業的な製造を考慮すると、添加の操作を終了してからさらに1時間から10日間の反応を行うのが好ましく、さらに1〜96時間の反応を行うのが好ましい。
本発明の方法によれば、酵素は式(1)で表される化合物の片方の光学異性体に作用する。たとえば式(1)で表される化合物のR体に作用した場合にはR体である式(3)で表される化合物を生成させる。一方、酵素が作用しない式(1)で表される化合物のS体は、そのままS体として反応系中に残る。式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物は、式(2)で表される化合物中の−COOR3基と式(3)で表される化合物中の−COOH基との性質の差を利用した分離方法により分離でき、結果として光学分割ができる。
本発明における製造方法は、式(2)で表される化合物または式(3)で表される化合物を得る方法であっても、式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物の両方を得る方法であってもよい。
本発明の製造方法においては、生成する化合物(2)および化合物(3)は、それぞれ目的に応じた後処理および/または精製処理を行うのが好ましい。
たとえば、上記反応によって得た反応粗液に、非水溶性有機溶媒を、反応粗液量と同等量添加して、分液ロート中で激しく混ぜて分液して非水溶性有機溶媒を分離する抽出操作を行う方法が挙げられる。非水溶性有機溶媒としては、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として使用してもよい。非水溶性有機溶媒による分離抽出操作は、2回以上繰返してもよい。2回以上繰り返す場合には、2回目以降の非水溶性有機溶媒量は、1回目よりも少ない量にするのが好ましい。
さらに抽出操作を行った後、アルカリ金属の水溶液(好ましくは、5%炭酸ナトリウム水溶液。)を添加するのが好ましい。これにより化合物(2)は非水溶性有機溶媒層に残り、化合物(3)は、水層に抽出される。つぎに非水溶性有機溶媒層を減圧濃縮または蒸留することによって、化合物(2)を単離できる。また水層を塩酸、硫酸、酢酸等を用いて酸性(pH4以下であるのが好ましい。)にし、つぎに非水溶性有機溶媒で抽出することによって、非水溶性有機溶媒層に化合物(3)を抽出し、該非水溶性有機溶媒層を減圧濃縮または蒸留することによって、化合物(3)を単離できる。
たとえば、上記反応によって得た反応粗液に、非水溶性有機溶媒を、反応粗液量と同等量添加して、分液ロート中で激しく混ぜて分液して非水溶性有機溶媒を分離する抽出操作を行う方法が挙げられる。非水溶性有機溶媒としては、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として使用してもよい。非水溶性有機溶媒による分離抽出操作は、2回以上繰返してもよい。2回以上繰り返す場合には、2回目以降の非水溶性有機溶媒量は、1回目よりも少ない量にするのが好ましい。
さらに抽出操作を行った後、アルカリ金属の水溶液(好ましくは、5%炭酸ナトリウム水溶液。)を添加するのが好ましい。これにより化合物(2)は非水溶性有機溶媒層に残り、化合物(3)は、水層に抽出される。つぎに非水溶性有機溶媒層を減圧濃縮または蒸留することによって、化合物(2)を単離できる。また水層を塩酸、硫酸、酢酸等を用いて酸性(pH4以下であるのが好ましい。)にし、つぎに非水溶性有機溶媒で抽出することによって、非水溶性有機溶媒層に化合物(3)を抽出し、該非水溶性有機溶媒層を減圧濃縮または蒸留することによって、化合物(3)を単離できる。
本発明の製造方法において、化合物(2)および化合物(3)のどちらか一方を目的物とする場合、目的物でない化合物を回収して化合物(1)に変換し、本発明の製造方法における原料として再利用するのが好ましい。このことにより、化合物(1)を無駄なく利用できる。
化合物(2)が目的物である場合、化合物(3)の化合物(1)への変換は、たとえば以下に示す工程により行うことができる。
化合物(3)から化合物(4)を得る工程(エステル化工程)は、エステル化反応に不活性な溶媒中、酸触媒存在下で、化合物(3)と、式R3OHで表される化合物とをエステル化反応させることによって行うことができる。
酸触媒としては、プロトン酸であってもルイス酸であってもよく、後処理が容易であること、および経済的に有利であることからプロトン酸が好ましい。プロトン酸としては、濃硫酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、塩酸、および硝酸等が挙げられ、濃硫酸が好ましい。
酸触媒の量は、該量が多いほどエステル化反応の進行が速く、該量が少ないと後処理が容易になる点、および化合物(3)の種類等を考慮して適宜決定すればよい。通常の場合、酸触媒の量は、化合物(3)に対して0.1〜30倍モルが好ましく、0.3〜1.0倍モルが特に好ましい。たとえば、化合物(3)におけるR1が3−クロロ−2−イソプロペニル基であり、R2がイソプロピル基である場合、酸触媒の量は化合物(3)に対して0.4倍モル±0.1倍モルとすることが好ましい。
エステル化反応における溶媒は、エステル化反応に不活性な溶媒から適宜選択すればよく、該溶媒としては、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられる。該溶媒は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。また、式R3OHで表される化合物を、化合物(3)に対して1倍モル以上用い、溶媒とエステル化剤とを兼ねてもよい。溶媒の量は化合物(3)に対して1〜10倍容量が好ましい。
酸触媒としては、プロトン酸であってもルイス酸であってもよく、後処理が容易であること、および経済的に有利であることからプロトン酸が好ましい。プロトン酸としては、濃硫酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、塩酸、および硝酸等が挙げられ、濃硫酸が好ましい。
酸触媒の量は、該量が多いほどエステル化反応の進行が速く、該量が少ないと後処理が容易になる点、および化合物(3)の種類等を考慮して適宜決定すればよい。通常の場合、酸触媒の量は、化合物(3)に対して0.1〜30倍モルが好ましく、0.3〜1.0倍モルが特に好ましい。たとえば、化合物(3)におけるR1が3−クロロ−2−イソプロペニル基であり、R2がイソプロピル基である場合、酸触媒の量は化合物(3)に対して0.4倍モル±0.1倍モルとすることが好ましい。
エステル化反応における溶媒は、エステル化反応に不活性な溶媒から適宜選択すればよく、該溶媒としては、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられる。該溶媒は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。また、式R3OHで表される化合物を、化合物(3)に対して1倍モル以上用い、溶媒とエステル化剤とを兼ねてもよい。溶媒の量は化合物(3)に対して1〜10倍容量が好ましい。
化合物(4)から化合物(1)を得る工程(ラセミ化工程)は、ラセミ化反応に対して不活性な溶媒中、化合物(4)における−C(O)基を酸で活性化させるか、またはエステルのα位の炭素原子に結合した水素原子を塩基性化合物(以下、該塩基性化合物を塩基性化合物(B)と記す。)で引き抜くことによって行うことができ、穏和な条件でラセミ化できることから後者によって行うのが好ましい。
このときの塩基性化合物(B)としては、金属水素化物、式MOR4(ただし、MはNaまたはKを示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される金属アルコキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド、ピリジン、トリエチルアミン、および式MOHで表わされる金属水酸化物(ただし、Mは前記と同じ意味を示す。)等が挙げられ、反応性および操作性が良好な点、経済的に有利な点から、式MOR4で表される金属アルコキシド、または式MOHで表される金属水酸化物が好ましい。これらのうち、化合物(4)の−COOR3部位の加水分解反応を抑制できる点から、式MOR4で表される金属アルコキシドがとりわけ好ましく、さらに、−COOR3部位のエステル交換反応を抑制できる点から式MOR4におけるR4がR3と同一である金属アルコキシドが好ましい。
塩基性化合物(B)の量は、化合物(4)の種類に応じ適宜決定すればよく、通常の場合、化合物(4)に対して0.001〜2倍モルが好ましく、0.01〜1倍モルが特に好ましい。たとえば、化合物(4)におけるR1が3−クロロ−2−イソプロペニル基であり、R2がイソプロピル基である場合の塩基性化合物(B)の量は、化合物(4)に対して0.01〜0.6倍モルが好ましい。
このときの塩基性化合物(B)としては、金属水素化物、式MOR4(ただし、MはNaまたはKを示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される金属アルコキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド、ピリジン、トリエチルアミン、および式MOHで表わされる金属水酸化物(ただし、Mは前記と同じ意味を示す。)等が挙げられ、反応性および操作性が良好な点、経済的に有利な点から、式MOR4で表される金属アルコキシド、または式MOHで表される金属水酸化物が好ましい。これらのうち、化合物(4)の−COOR3部位の加水分解反応を抑制できる点から、式MOR4で表される金属アルコキシドがとりわけ好ましく、さらに、−COOR3部位のエステル交換反応を抑制できる点から式MOR4におけるR4がR3と同一である金属アルコキシドが好ましい。
塩基性化合物(B)の量は、化合物(4)の種類に応じ適宜決定すればよく、通常の場合、化合物(4)に対して0.001〜2倍モルが好ましく、0.01〜1倍モルが特に好ましい。たとえば、化合物(4)におけるR1が3−クロロ−2−イソプロペニル基であり、R2がイソプロピル基である場合の塩基性化合物(B)の量は、化合物(4)に対して0.01〜0.6倍モルが好ましい。
前記のエステル化工程とラセミ化工程は任意の順で行うことができ、ラセミ化工程を実施したのちにエステル化工程を行ってもよい。
化合物(3)が目的物である場合、化合物(2)の化合物(1)への変換は、上記化合物(4)から化合物(1)を得る工程(ラセミ化工程)と同様に行うことができる。
本発明の方法により得られる化合物(2)および化合物(3)は、農薬または医薬の中間体として有用な光学活性化合物である。
本発明によれば、有用な該化合物(2)および化合物(3)を、効率的な方法で、高収率かつ高光学過剰率で製造できる効果を奏する。すなわち、原料である化合物(1)を反応系中に連続的に添加することにより、酵素活性を低下させる化合物(3)の反応系中での急激な濃度上昇を防ぎ反応効率を高める。従って、化合物(2)および化合物(3)を、従来よりも短い反応時間で、高収率かつ高光学過剰率で得ることができる。
本発明によれば、有用な該化合物(2)および化合物(3)を、効率的な方法で、高収率かつ高光学過剰率で製造できる効果を奏する。すなわち、原料である化合物(1)を反応系中に連続的に添加することにより、酵素活性を低下させる化合物(3)の反応系中での急激な濃度上昇を防ぎ反応効率を高める。従って、化合物(2)および化合物(3)を、従来よりも短い反応時間で、高収率かつ高光学過剰率で得ることができる。
以下本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。以下において、例1、例3〜9は実施例であり、例2は比較例である。
製造した化合物の構造は、公知のデータと比較することにより決定した。光学純度と光学過剰率は、ガスクロマトグラフィー(以下、「GC」と記す。)において、カラムとしてLipodex E 50m×0.25mm(Macherey−Nagel社製)を用いて測定した。
また、以下において、使用した酵素の量は、「Units」で示す。1Unitとは、pH8.0、25℃において、1μmolの酪酸エチルから1μmolの酪酸を1分間に生成する酵素活性と定義する。
なお、以下の例において、「高速液体クロマトグラフィー」を「HPLC」、「テトラメチルシラン」を「TMS」と略記する。
製造した化合物の構造は、公知のデータと比較することにより決定した。光学純度と光学過剰率は、ガスクロマトグラフィー(以下、「GC」と記す。)において、カラムとしてLipodex E 50m×0.25mm(Macherey−Nagel社製)を用いて測定した。
また、以下において、使用した酵素の量は、「Units」で示す。1Unitとは、pH8.0、25℃において、1μmolの酪酸エチルから1μmolの酪酸を1分間に生成する酵素活性と定義する。
なお、以下の例において、「高速液体クロマトグラフィー」を「HPLC」、「テトラメチルシラン」を「TMS」と略記する。
[例1]光学分割の例(その1)
5mmol/l リン酸緩衝液(pH 7.0)230mLに、ブタ肝臓由来エステラーゼ(Roche Diagnostics社製 Technical Grade)614Unitsを添加し、温度を35〜40℃に調整した。この液に、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を、チュービングポンプを用いて0.065g/minの速度で添加した。このとき、反応系内を原料が充分に分散する程度に撹拌翼を用いて撹拌した。原料添加は、5時間10分間かけて連続的に行って終了し、その後、21時間同様の条件で反応を継続した。原料の総添加濃度は8質量%とした。
反応生成物をt−ブチルメチルエーテルで抽出後、さらに有機溶媒層を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を水層に移した。有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
5mmol/l リン酸緩衝液(pH 7.0)230mLに、ブタ肝臓由来エステラーゼ(Roche Diagnostics社製 Technical Grade)614Unitsを添加し、温度を35〜40℃に調整した。この液に、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を、チュービングポンプを用いて0.065g/minの速度で添加した。このとき、反応系内を原料が充分に分散する程度に撹拌翼を用いて撹拌した。原料添加は、5時間10分間かけて連続的に行って終了し、その後、21時間同様の条件で反応を継続した。原料の総添加濃度は8質量%とした。
反応生成物をt−ブチルメチルエーテルで抽出後、さらに有機溶媒層を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を水層に移した。有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
[例2]
原料である(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)全量を、反応開始時に反応系内に添加して26時間反応を行った以外は実施例1と同様に実施した結果、(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルを得た。GC分析の結果、光学過剰率は90%ee以下であった。
原料である(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)全量を、反応開始時に反応系内に添加して26時間反応を行った以外は実施例1と同様に実施した結果、(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルを得た。GC分析の結果、光学過剰率は90%ee以下であった。
[例3]光学分割の例(その2)
5mmol/l リン酸緩衝液(pH 7.0)230mLに、ブタ肝臓由来エステラーゼ(Roche Diagnostics社製 Technical Grade)614Unitsを添加し、温度を35〜40℃に調整した。この液に、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を、チュービングポンプを用いて0.017g/minの速度で添加した。このとき、反応系内を原料が充分分散できる程度に撹拌翼を用いて撹拌した。原料添加は、19時間40分間かけて連続的に行って終了し、その後、6時間同様の条件で反応を継続した。原料の総添加濃度は8質量%とした。
反応生成物をt−ブチルメチルエーテルで抽出後、さらに有機溶媒層を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を水層に移した。有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
5mmol/l リン酸緩衝液(pH 7.0)230mLに、ブタ肝臓由来エステラーゼ(Roche Diagnostics社製 Technical Grade)614Unitsを添加し、温度を35〜40℃に調整した。この液に、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を、チュービングポンプを用いて0.017g/minの速度で添加した。このとき、反応系内を原料が充分分散できる程度に撹拌翼を用いて撹拌した。原料添加は、19時間40分間かけて連続的に行って終了し、その後、6時間同様の条件で反応を継続した。原料の総添加濃度は8質量%とした。
反応生成物をt−ブチルメチルエーテルで抽出後、さらに有機溶媒層を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を水層に移した。有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
「例4」光学分割の例(その3)
(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を添加する際に、0.5mol/LのNaOH水溶液を反応液中に添加して該反応液のpHを8.0に調整する以外は例1と同様に光学分割を行った。pHの調整はpHコントローラを用いて行い、反応終了まで反応液のpHを8.0に保った。
反応終了後、例1と同様に後処理を行い、有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(20g)を添加する際に、0.5mol/LのNaOH水溶液を反応液中に添加して該反応液のpHを8.0に調整する以外は例1と同様に光学分割を行った。pHの調整はpHコントローラを用いて行い、反応終了まで反応液のpHを8.0に保った。
反応終了後、例1と同様に後処理を行い、有機溶媒層に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は98%ee以上であり、収率は96%であった。
[例5]固定化酵素による光学分割の例(その1)
[例5−1]不溶性担体のコンディショニング、平衡化の例
キトサンビーズ(富士紡績製、商品名:キトパール BCW−3010)5gを100mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.0)50mLに懸濁した。10℃で12時間振とう後(振とう速度140rpm)、ろ紙(ワットマンNo.1)でろ過し、キトサンビーズを回収した。
[例5−2]酵素吸着の例
例5−1で得たキトサンビーズを再度50mLのリン酸緩衝液に懸濁させ、液温を4℃に調整した後、ブタ肝臓由来エステラーゼ(シグマ社製)約4100Units(約100mg)をリン酸緩衝液に溶解して得た酵素溶液を添加し、振とうした(振とう速度140rpm)。12時間後、ろ紙でろ過し、キトサンビーズを回収した。
[例5−3]洗浄の例
例5−2で回収したキトサンビーズの質量に対して、30倍量の蒸留水(4℃に冷却)を加え、15分間振とうし、キトサンビーズを洗浄した。この操作を、洗浄に用いた蒸留水(洗浄液)の280nmにおける吸光度が0.01以下になるまで繰り返し、固定化酵素を得た。
[例5−1]不溶性担体のコンディショニング、平衡化の例
キトサンビーズ(富士紡績製、商品名:キトパール BCW−3010)5gを100mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.0)50mLに懸濁した。10℃で12時間振とう後(振とう速度140rpm)、ろ紙(ワットマンNo.1)でろ過し、キトサンビーズを回収した。
[例5−2]酵素吸着の例
例5−1で得たキトサンビーズを再度50mLのリン酸緩衝液に懸濁させ、液温を4℃に調整した後、ブタ肝臓由来エステラーゼ(シグマ社製)約4100Units(約100mg)をリン酸緩衝液に溶解して得た酵素溶液を添加し、振とうした(振とう速度140rpm)。12時間後、ろ紙でろ過し、キトサンビーズを回収した。
[例5−3]洗浄の例
例5−2で回収したキトサンビーズの質量に対して、30倍量の蒸留水(4℃に冷却)を加え、15分間振とうし、キトサンビーズを洗浄した。この操作を、洗浄に用いた蒸留水(洗浄液)の280nmにおける吸光度が0.01以下になるまで繰り返し、固定化酵素を得た。
[例5−4]固定化酵素の活性測定の例
例5−2で使用したキトサンビーズ除去後の緩衝液(以下、緩衝液[5−2]記す。)と、例5−3で洗浄に使用した洗浄液(以下、洗浄液[5−3]記す。)に含まれる酵素濃度を測定した。BCA Protein Assay・ReagentA溶液(100mL)を量り取り、これにBCA Protein Assay・ReagentB溶液(2mL)を添加し、撹拌混合させて酵素定量反応溶液を調製した。つぎに、緩衝液[5−2](0.1mL)、洗浄液[5−3](0.1mL)を別々の試験管に量り取り、それぞれにアルブミン標準溶液(0.1mL)および酵素定量反応溶液(2.0mL)を添加し、ボルテックスミキサーでよく混合した後、37℃に設定した恒温槽に30分間浸漬して反応させた。反応終了後、各試験管を恒温槽から取り出し、再びボルテックスミキサーで撹拌混合して、酵素定量用のサンプルを調製した。280nmにおける各サンプルの吸光度を測定し、緩衝液[5−2]および洗浄液[5−3]に含まれる酵素の濃度を求めた。このようにして求めた酵素濃度から、キトサンビーズに固定化されなかった酵素量を求め、さらに該酵素量と例5−2において添加した酵素量とから、キトサンビーズへの酵素固定化率を求めた。この結果、酵素固定化率は48%であった。また、キトサンビーズに固定化されたブタ肝臓由来エステラーゼの活性を測定すると、添加した酵素活性4100Unitsの26%(1066Units)であった。
例5−2で使用したキトサンビーズ除去後の緩衝液(以下、緩衝液[5−2]記す。)と、例5−3で洗浄に使用した洗浄液(以下、洗浄液[5−3]記す。)に含まれる酵素濃度を測定した。BCA Protein Assay・ReagentA溶液(100mL)を量り取り、これにBCA Protein Assay・ReagentB溶液(2mL)を添加し、撹拌混合させて酵素定量反応溶液を調製した。つぎに、緩衝液[5−2](0.1mL)、洗浄液[5−3](0.1mL)を別々の試験管に量り取り、それぞれにアルブミン標準溶液(0.1mL)および酵素定量反応溶液(2.0mL)を添加し、ボルテックスミキサーでよく混合した後、37℃に設定した恒温槽に30分間浸漬して反応させた。反応終了後、各試験管を恒温槽から取り出し、再びボルテックスミキサーで撹拌混合して、酵素定量用のサンプルを調製した。280nmにおける各サンプルの吸光度を測定し、緩衝液[5−2]および洗浄液[5−3]に含まれる酵素の濃度を求めた。このようにして求めた酵素濃度から、キトサンビーズに固定化されなかった酵素量を求め、さらに該酵素量と例5−2において添加した酵素量とから、キトサンビーズへの酵素固定化率を求めた。この結果、酵素固定化率は48%であった。また、キトサンビーズに固定化されたブタ肝臓由来エステラーゼの活性を測定すると、添加した酵素活性4100Unitsの26%(1066Units)であった。
[例5−5]光学分割反応の例
5mmol/mLのリン酸緩衝液(pH8.0)138mLに(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(11g)を添加し、40℃に加温後、例5−4で調製した固定化酵素の全量を添加して反応を開始した。原料の濃度は8質量%とした。0.5mmol/LのNaOH水溶液を用い、反応終了まで反応液のpHを8.0に保った。63時間後に反応液をサンプリングし、GC分析した結果、光学過剰率は97%eeであった。反応終了後、反応混合物をろ過して固定化酵素を回収し、イソプロピルアルコールで洗浄した後、該固定化酵素を用いて本例の光学分割反応を再度実施した。70時間後に反応液をサンプリングし、GC分析した結果、光学過剰率は95.5%eeであった。
5mmol/mLのリン酸緩衝液(pH8.0)138mLに(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(11g)を添加し、40℃に加温後、例5−4で調製した固定化酵素の全量を添加して反応を開始した。原料の濃度は8質量%とした。0.5mmol/LのNaOH水溶液を用い、反応終了まで反応液のpHを8.0に保った。63時間後に反応液をサンプリングし、GC分析した結果、光学過剰率は97%eeであった。反応終了後、反応混合物をろ過して固定化酵素を回収し、イソプロピルアルコールで洗浄した後、該固定化酵素を用いて本例の光学分割反応を再度実施した。70時間後に反応液をサンプリングし、GC分析した結果、光学過剰率は95.5%eeであった。
[例6](R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸の回収例(その1)
例1と同様の反応を行うことによって排出された廃水(100mL、2.80gの(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を含む。)に濃硫酸を加えてpHを2以下に調整した。トルエン(50ml)を加えて抽出し、トルエン層を回収した。トルエンを減圧留去して、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(2.70g)を得た。回収率は96.4%であった。
例1と同様の反応を行うことによって排出された廃水(100mL、2.80gの(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を含む。)に濃硫酸を加えてpHを2以下に調整した。トルエン(50ml)を加えて抽出し、トルエン層を回収した。トルエンを減圧留去して、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(2.70g)を得た。回収率は96.4%であった。
[例7](R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸の回収例(その2)
トルエン(50ml)をt−ブチルメチルエーテル(50mL)に変更する以外は例6と同様の操作を行い、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(2.71g)を得た。回収率は96.8%であった。
トルエン(50ml)をt−ブチルメチルエーテル(50mL)に変更する以外は例6と同様の操作を行い、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(2.71g)を得た。回収率は96.8%であった。
[例8](R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸を(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体へ変換する例
[例8−1]エステル化反応の例
例6と同様にして得た(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(100.1g)にメタノール(200mL)を加えて溶解した。そこに濃硫酸(22.2g)を加えて、撹拌しながら65℃で加熱した。13時間加熱した後、HPLC分析によって(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸の転化率が95%以上であることを確認した。反応粗生成物にトルエン(330ml)を加え、メタノールを留去した。得られた粗液は2層分離しており、下層を分離して得た有機層に水(31ml)を加えて洗浄し、下層を分離する操作を2回繰り返した後、トルエンと水の共沸によって水を除去し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルを含むトルエン溶液を得た。
[例8−2]ラセミ化反応の例
例8−1で得たトルエン溶液にNaOCH3(28%メタノール溶液、54.7g)を加え、85℃で加熱した。1時間後にサンプリングを行いGC分析した結果、ラセミ化が終了していることを確認した。反応粗液に水(200ml)を加え、析出した固体をろ過して除去し、有機層を回収した。水層をトルエン(200ml)で抽出し、さきの有機層と合わせて水洗し、さらに5%食塩水で洗浄した。有機溶媒を減圧留去した後、減圧蒸留を行い、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(82.6g)を得た。(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸からの収率は76.5%であった。(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体の沸点は64〜66℃/3〜4mmHg(絶対圧)であった。
(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体のNMRスペクトル:
1HNMR(400MHz、CDCl3、TMS):δ(ppm)0.98(d,6H,J=6.76)、2.31(m,1H)、2.62(dd,2H,J=1.16,7.64)、3.73(s,6H)、5.89(dt,1H,J=7.60,13.19)、6.01(dt,1H,J=1.16,13.19)。
13CNMR(400MHz、CDCl3、TMS):δ(ppm)18.33、32.41、35.14、51.94、62.06、119.83、128.87、170.66。
[例8−1]エステル化反応の例
例6と同様にして得た(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸(100.1g)にメタノール(200mL)を加えて溶解した。そこに濃硫酸(22.2g)を加えて、撹拌しながら65℃で加熱した。13時間加熱した後、HPLC分析によって(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸の転化率が95%以上であることを確認した。反応粗生成物にトルエン(330ml)を加え、メタノールを留去した。得られた粗液は2層分離しており、下層を分離して得た有機層に水(31ml)を加えて洗浄し、下層を分離する操作を2回繰り返した後、トルエンと水の共沸によって水を除去し、(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルを含むトルエン溶液を得た。
[例8−2]ラセミ化反応の例
例8−1で得たトルエン溶液にNaOCH3(28%メタノール溶液、54.7g)を加え、85℃で加熱した。1時間後にサンプリングを行いGC分析した結果、ラセミ化が終了していることを確認した。反応粗液に水(200ml)を加え、析出した固体をろ過して除去し、有機層を回収した。水層をトルエン(200ml)で抽出し、さきの有機層と合わせて水洗し、さらに5%食塩水で洗浄した。有機溶媒を減圧留去した後、減圧蒸留を行い、(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(82.6g)を得た。(R)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸からの収率は76.5%であった。(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体の沸点は64〜66℃/3〜4mmHg(絶対圧)であった。
(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体のNMRスペクトル:
1HNMR(400MHz、CDCl3、TMS):δ(ppm)0.98(d,6H,J=6.76)、2.31(m,1H)、2.62(dd,2H,J=1.16,7.64)、3.73(s,6H)、5.89(dt,1H,J=7.60,13.19)、6.01(dt,1H,J=1.16,13.19)。
13CNMR(400MHz、CDCl3、TMS):δ(ppm)18.33、32.41、35.14、51.94、62.06、119.83、128.87、170.66。
[例9]光学分割の例(その4)
例8と同様の方法で得た(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(10g)を用いて光学分割を行った。ブタ肝臓由来エステラーゼの量を920Unitsに、反応時間を30時間後に変更する以外は例1と同様に反応および後処理を行った。有機溶媒層中に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は97%ee以上であり、収率は96%であった。
例8と同様の方法で得た(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルのラセミ体(10g)を用いて光学分割を行った。ブタ肝臓由来エステラーゼの量を920Unitsに、反応時間を30時間後に変更する以外は例1と同様に反応および後処理を行った。有機溶媒層中に回収された(S)−(4E)−5−クロロ−2−イソプロピル−4−ペンテン酸メチルエステルをGC分析した結果、光学過剰率は97%ee以上であり、収率は96%であった。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、リパーゼまたはエステラーゼを作用させ、下記一般式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または下記一般式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体を製造する方法であって、式(1)で表される誘導体を反応系中に連続的に添加することを特徴とする、式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体の製造方法(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式中の*は炭素原子が不斉炭素原子であることを示し、式(2)における該不斉炭素原子の絶対配置と式(3)における該不斉炭素原子の絶対配置とは互いに異なり、一方がRであり他方がSである。)。
- R1が置換アルケニル基であり、R2が非置換アルキル基である請求項1に記載の製造方法。
- R1が3−クロロ−2−プロペニル基であり、R2がイソプロピル基である請求項2に記載の製造方法。
- リパーゼまたはエステラーゼが、動物、植物、または微生物由来である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 不溶性担体に固定化されたリパーゼまたはエステラーゼを用いる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 下記一般式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物に、不溶性担体に固定化されたリパーゼまたはエステラーゼを作用させることを特徴とする、下記一般式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または下記一般式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体の製造方法(ただし、式中R1およびR2は、互いに異なり、置換もしくは非置換のアルケニル基、または、置換もしくは非置換のアルキル基を示し、R3は、置換もしくは非置換のアルキル基を示す。また、式中の*は炭素原子が不斉炭素原子であることを示し、式(2)における該不斉炭素原子の絶対配置と式(3)における該不斉炭素原子の絶対配置とは互いに異なり、一方がRであり他方がSである。)。
- 式(1)で表されるエステル誘導体の光学異性体混合物を、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により製造された一般式(2)で表される光学活性エステル誘導体の異性化反応を行うことにより得る、または、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により製造された一般式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体のエステル化反応および異性化反応を任意の順で行うことにより得る、式(2)で表される光学活性エステル誘導体および/または式(3)で表される光学活性カルボン酸誘導体の製造方法。
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JP2004128015A JP2005000164A (ja) | 2003-05-21 | 2004-04-23 | 光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸誘導体の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007032284A1 (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-22 | Asahi Glass Company, Limited | 光学活性エステル誘導体および/または光学活性カルボン酸の製造方法 |
JP2009089689A (ja) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Okumoto Seifun Kk | フェルラ酸エステル類化合物の製造方法 |
-
2004
- 2004-04-23 JP JP2004128015A patent/JP2005000164A/ja not_active Withdrawn
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