JP3891298B2 - テレビジョンおよび接続端子固定構造 - Google Patents
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Description
上記文献においては、基板上の複数のジャックに上記ジャック固定装置を装着し、上下カバーからなる筺体を上下から組み合わせることによってジャックが基板に固定される。
また、上記特許文献1の記載においては、ジャック固定装置単独でジャックを基板上に固定することができないという課題があった。さらに、上記ジャック固定装置は、上面支持部が複数のジャックの上面を覆う構成となっているため、高さの異なる複数のジャックの固定には用いることができなかった。
ここで、固定具単独で接続端子を基板上に固定できない等、同基板上に接続端子が強固に固定されていない状態で同基板を半田槽を通過させて各種電子部品の半田付けすると、かかる固定度の弱い接続端子が外部からの衝撃によって傾くということが生じかねなかった。この傾いた状態で半田が固まると、接続端子が傾いた状態で基板上に固定されてしまうという不都合が生じ得た。また、製品組み立て後にユーザが接続端子に対してプラグを抜差しする際には、同接続端子の信号ラインに対応するパターンに強度の負荷がかかる。従って、かかる負荷によるいわゆるパターン剥がれを防ぐためにも、接続端子を強固に固定する必要がある。
基板を上記テレビジョンキャビネットに取付けた際には、後方壁の一部である突出面が同テレビジョンキャビネットの内壁と略接触する。突出面にはビス穴が一つ形成されており、同ビス穴を利用して突出面とテレビジョンキャビネットとをビス止めする。その結果、固定具は一箇所のみでテレビジョンキャビネットに固定される。すなわち、基板上に各接続端子を固定する固定具をテレビジョンキャビネットに対して一箇所で固定することにより、各接続端子を夫々テレビジョンキャビネットに固定する作業が不要となり、作業の効率性が大きく上がる。
なお、固定具は樹脂製の成型品としている。
上記後方壁は、必ずしも各接続端子の背面の全範囲を覆う必要は無い。各背面の一部分の範囲を覆うことにより、各接続端子を背面側から支持することができ、各接続端子が前方向からの負荷を受けて後方に位置ずれしたり傾いたりすることを防止できる。加えて、後方壁が各接続端子の背面全体を覆わないことで材料を削減でき、製造コストの低下を実現できる。
脚部の数や設置位置は種々の態様が考えられるが、一例として、上記請求項5にかかる発明においては、上記脚部は、上記後方壁の左右両端の二箇所において延設されるとした。脚部を後方壁の左右両端から夫々延設すれば、固定具は左右両端において基板に係止されるため、固定具全体が安定した状態で強固に基板に係止される。
すなわち、固定具を複数の接続端子に装着した状態で基板を電気装置の筺体に取付けた際に、同ビス穴を利用して、取付面と筺体とを一箇所でビス止めする。一箇所ビス止めするだけなので、各接続端子を夫々筺体に固定する場合と比べて、作業が非常に容易である。
また、請求項2にかかる発明によれば、複数の接続端子を基板上および電気装置の筺体に対して少ない部品点数で効率的に、かつ強固に固定し、同接続端子の傾きや、いわゆるパターン剥がれ等を防止可能な接続端子固定構造を提供することができる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、少ない材料で各接続端子の背面を支持し、同接続端子が後方に位置ずれしたり傾いたりすることを防止でき、固定具の製造コストの低下をも実現できる
さらに、請求項4にかかる発明によれば、従来から使用していた接続端子を容易に基板上に固定することができるとともに、固定具の各接続端子及び基板に対する上下位置を確実に位置決めすることができる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、極めて簡易な作業で、固定具を介して複数の接続端子を電気装置の筺体に対して固定することができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、固定具を基板に容易に係止することができ、かつ、一旦基板に係止した固定具は、その係止状態が解除され難くなる。
さらに、請求項8にかかる発明によれば、複数の接続端子は固定具によってより強固に基板上に固定される。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、低コストかつ容易に量産可能であるとともに、複数の接続端子の固定作業にも適した固定具を提供することができる。
同図に示すように、固定具10は、概略、後方壁20と側面保持用リブ30と右脚部40と左脚部50と突出面60とからなる。なお、同突出面60は、上記請求項2の記載においては、取付面に該当する。
後方壁20は、固定具10を複数の接続端子70に装着した際に、各接続端子70の背面を覆うものであり、上下方向に一定の幅bを有した略矩形状の薄板部材である。後方壁20の左右方向の長さd1と、最も左側に位置する接続端子70の左側面と最も右側に位置する接続端子70の右側面との距離d2とは、略一致する。また、後方壁20の下端の所定位置からは、下方向に向かって延設後方壁21が延設されている。同延設後方壁21は、後述するように、後方壁20の高さ位置よりも背の低い接続端子70を後方から支持するために設けた壁面である。
後方壁20の左右両端には、右脚部40と左脚部50とが夫々設けられている。右脚部40,左脚部50は、後方壁20の左右両端において前方向に延出するとともに、各先端部位41,51を基板80に係止するために、下方向に向かって後方壁20の上下幅bよりも長い距離延設されている。
基板80は、右脚部40の先端部位41及び左脚部50の先端部位51と夫々対向する位置に、各先端部位41,51を挿入するための貫通穴81,82を形成している。
一般に、基板80に実装すべき接続端子70の数や、各接続端子70が備えるソケット71の数は、製造するテレビジョンの機種によって異なる。そこで、本願発明においては、機種によって基板80に実装される接続端子70の数が異なったり、各接続端子70の高さが不揃いである場合でも、同型の固定具10によって各接続端子70を基板80上に固定できるようにしている。従って、同図に示した接続端子70の数や、各接続端子70が備えるソケット71の数は一例に過ぎず、これらの数は限定されない。
同図においては、後方壁20が統一された高さ位置で各接続端子70の背面側を通過している。具体的には、後方壁20は中段のソケット71bの高さ位置において各接続端子70の背面側を覆っている。ここで、後方壁20の高さ位置よりも背の低い接続端子70(以下、一ピン用接続端子70a)は、延設後方壁21によって、その背面の一部を覆われている。このように、後方壁20等が各接続端子70の背面を一部の範囲ずつ覆うことにより、各接続端子70は固定具10によって背面側から支持される。従って、各接続端子70は前方向からの負荷を受けても、後方に位置ずれしたり、傾いたりすることが防止される。また、各接続端子70の背面の全範囲を覆う場合と比べて使用する材料が少なくて済む為、固定具10の製造コストを抑えることができる。
段部41a部分における先端部位41の左右方向の幅と貫通穴81の左右方向の幅とは略同等であり、段部41aは右脚部40の一の側面から突出しているため、基板80の裏側に出た段部41aは、その外端が貫通穴81の裏側の開口縁部よりも外に達する。従って、同図に示す深さまで貫通穴81に挿入された先端部位41は、貫通穴81から抜け難くなる。かかる先端部位41と貫通穴81との例と同様に、先端部位51も貫通穴82に挿入される。その結果、固定具10全体が基板80に対して強固に係止される。
なお、同図においては、延設後方壁21上に側面保持用リブ30を形成していないが、同側面保持用リブ30を形成することにより、一ピン用接続端子70aを左右両側からも支持する構成としてもよい。
固定具10は複数の接続端子70に装着可能であるが、必ずしも装着可能な最大の数の接続端子70に装着する必要はない。テレビジョンの機種によっては、基板80に実装する接続端子70の数が少ない場合もある。
同図においては、固定具10は最大6体の接続端子70に装着して基板80上に固定可能であるところ、4体の接続端子70に装着して基板80上に固定している。すなわち、基板80に実装する接続端子70の数が少ない場合でも、同型の固定具10を用いて、各接続端子70を基板80上に固定することができる。なお、固定具10が固定可能な接続端子70の最大数は何ら限定されるものではなく、種々のテレビジョンの機種のうち、最も多くの接続端子70を基板80に実装する機種に適用可能な形状に固定具10を形成すればよい。
固定具10によって強固に固定された各接続端子70を始め、図示しない種々の電子部品を実装した基板80は、テレビジョンキャビネット90の所定位置に取付けられる。基板80をテレビジョンキャビネット90に取付けると、突出面60とテレビジョンキャビネット90の内壁とが略接触する。上述の通り、突出面60にはビス穴61が形成されている。そこで、同ビス穴61と相対するテレビジョンキャビネット90上の部位にもビス穴を設け、両ビス穴にビス62を通して固定具10とテレビジョンキャビネット90とを固定する。
本実施形態においては、筺体及び内部に収容する基板に接続端子を固定する電気装置としてテレビジョンを例に説明を行ったきたが、接続端子を筺体及び基板に固定する必要がある機器であれば、ビデオプレーヤ、DVDプレーヤ等、種々のAV機器に本願にかかる固定構造を適用可能である。
20…後方壁
21…延設後方壁
30,30a,30b…側面保持用リブ
30a1,42…切欠部
40…右脚部
50…左脚部
41,51…先端部位
41a,51a…段部
41b,51b…斜面
60…突出面
61,72a…ビス穴
70…接続端子
70a…一ピン用接続端子
72…突出部
80…基板
81,82…貫通穴
90…テレビジョンキャビネット
Claims (9)
- 基板上の所定位置に半田付けされる複数の接続端子を、固定具を用いて同基板上に固定し、同基板をテレビジョンキャビネットの所定位置に取付けるテレビジョンにおいて、
上記固定具は、樹脂製の成型品であって、
上記複数の接続端子の各背面をそれぞれ一部分覆う後方壁と、同後方壁の各接続端子の背面と相対する側の面上の複数箇所から前方向に向かって延設され各接続端子の左右側面を覆うとともに、各接続端子の側面上の所定位置に夫々備えられたビス穴を形成する突出部に対応する箇所に、同突出部を通過させる切欠部を形成する側面保持用リブと、同後方壁の左右両端から下方向に向かって上記基板に係止可能な長さに夫々延設されるとともに、各先端部位において一の側面から突出して形成された段部と同段部から各先端が先細りとなる方向に傾斜する斜面とを有す左右の脚部と、同後方壁の一部を、同基板を上記テレビジョンキャビネットに取付けた際に同テレビジョンキャビネットの内壁と略接触する程に前方向に突出させ、かつ同内壁と略接触する面上にビス穴を一つ設けて形成した突出面とを備え、
上記基板は、上記左右の脚部の先端部位と対向する各部位に、各先端部位を挿入するための貫通穴を備えることを特徴とするテレビジョン。 - 固定具を用いて複数の接続端子を基板上の所定位置に固定する接続端子固定構造であって、
上記固定具は、上記複数の接続端子の各背面を覆う後方壁と、同後方壁の各接続端子の背面と相対する側の面上の複数箇所から前方向に向かって延設され各接続端子の左右側面を覆う側面保持用リブと、少なくとも一以上の、同後方壁の所定位置から下方向に向かって上記基板に係止可能な長さに延設される脚部と、同固定具を上記複数の接続端子に装着した状態で同基板を電気装置の筺体に取付けた際に同筺体の内壁と略接触する面部であって同面部に固定手段を有する取付面とを備え、
上記脚部の先端部位および上記基板における同先端部位と対向する部位には、上記基板に対して上記固定具を係止するための固定具係止部が形成されることを特徴とする接続端子固定構造。 - 上記後方壁は、上記複数の接続端子の各背面をそれぞれ一部分覆うことを特徴とする請求項2に記載の接続端子固定構造。
- 上記側面保持用リブは、上記複数の接続端子が夫々備える固定手段が形成された突出部に対応する箇所に同突出部を通過させる切欠部を形成することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の接続端子固定構造。
- 上記脚部は、上記後方壁の左右両端の二箇所において延設されることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の接続端子固定構造。
- 上記取付面は、ビス穴を一つ形成することを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の接続端子固定構造。
- 上記固定具係止部は、上記脚部の一の側面から突出して形成された段部及び同段部から先端が先細りとなる方向に傾斜する斜面とを有す先端部位と、同先端部位を挿入するための貫通穴とからなることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の接続端子固定構造。
- 上記複数の接続端子の左右側面を夫々覆う各組の側面保持用リブ間の距離は、上記固定具を上記複数の接続端子に装着する際に、各接続端子が同側面保持用リブ間に圧入されるように設定されることを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれかに記載の接続端子固定構造。
- 上記固定具は、樹脂製の成型品であることを特徴とする請求項2〜請求項8のいずれかに記載の接続端子固定構造。
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