JP3890778B2 - ターボ圧縮機システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1段のターボ圧縮機を備えたターボ圧縮機システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、空気圧機器等の消費系に所定圧力の圧縮空気を供給するためには、ターボ圧縮機が用いられることが多い。このとき、消費系では、大量に圧縮空気を必要とする場合もあるが、あまり必要としない場合もある。これに対応するために、圧縮機の流量を増減して調整する方法もあるが、圧縮機の特性上、あまり流量を減らすといわゆるサージが発生し、脈動が生じて運転ができなくなる。
そこで、これを避けるために、消費系で圧縮空気を必要としない場合には、消費系への供給を停止することが考えられるが、頻繁に生じる消費変動の都度圧縮機を停止・再起動するのは部材の疲労等の観点から好ましくないため、通常、圧縮機の無負荷運転が行われる。
【0003】
例えば、2段以上のターボ圧縮機および空気冷却器を備え、上記の無負荷運転と負荷運転とを切り換え可能な空気用のターボ圧縮機システムにおいては、通常、最終段空気冷却器の下流に放風弁を設け、初段吸込管に絞り弁を設ける。そして、無負荷運転時には、放風弁を開き空気を大気に放風するとともに、初段吸込絞り弁を閉じる。吸込絞り弁を閉じることにより吸込圧力が低下するため、初段圧縮機の駆動動力を大幅に低減することができる。
しかし、このような従来技術では、無負荷運転時には空気が大気に放風されるので騒音が大きいという課題があった。また、頻繁に生じる消費変動に応じて負荷運転と無負荷運転とがかなり高い頻度で繰り返されることとなるので、吸込絞り弁及び放風弁の開閉切替回数が多くなり、それら2つの弁が故障しやすくなる。そのため、両者ともに比較的短い期間で交換・修理を行う必要があり、圧縮機の保守費用が高くなるという課題があった。
【0004】
一方、負荷運転と無負荷運転とを切り替える空気用ターボ圧縮機のうち、上記騒音の低減に配慮したものとして、例えば、特開平8−121398号公報記載のように、初段吸込管に吸込絞り弁(吸入弁)を設ける一方、最終段空気冷却器の下流の吐出ラインに、途中に放風弁を具備する放風ラインを接続し、この放風ラインを吸込管の吸込絞り弁上流側部分に接続したものが提唱されている。
上記構造において、通常の負荷運転時には、吸込管に設けた吸込絞り弁(吸入弁)を開き、放風弁を閉じる。一方、無負荷運転時には、吸込絞り弁(吸入弁)が閉じるとともに放風弁を開く。放風ラインを介して空気は吸込管に導かれ、放風される。このとき、吸込管にはフィルタが設けられており、放風時の音を遮断できるので、騒音を低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−121398号公報記載のターボ圧縮機では、前述した従来技術と同様、吸込絞り弁及び放風弁の開閉切替回数が多く圧縮機の保守費用が高くなるという課題が残存していた。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、無負荷運転時における放風による騒音を抑制しつつ、保守費用を低減できるターボ圧縮機システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、吸込口にフィルタを備えた吸込管と、この吸込管に接続された少なくとも1段のターボ圧縮機と、最終段圧縮機の吐出側に接続された吐出管と、一端が前記吐出管に接続され他端が前記吸込管に接続された放風通路と、この放風通路に設けられ該放風通路を開閉する放風弁とを有し、負荷運転時には前記放風弁を閉じる一方、無負荷運転時には前記放風弁を開いて前記最終段圧縮機から吐出管を介し吐出された圧縮空気を前記放風通路を介して前記吸込管へと導くターボ圧縮機システムにおいて、前記放風通路の他端の前記吸込管との接続部に設けられ、前記放風通路に連通し前記吸込管の一部を取り巻くチャンバと、前記吸込管の前記チャンバ内管壁部分に設けられ、前記放風通路から前記チャンバ内に導入された空気を前記吸込管内に供給する少なくとも1つの第1の導風孔とを備え、前記第1の導風孔は、前記吸込管内に供給された空気の該吸込管周方向成分が前記ターボ圧縮機の羽根車の回転方向に沿った方向になるような向きに、かつ前記吸込管内に供給された空気の軸方向成分が前記吸込管内の空気流れと逆方向になるような向きに配置されている。
【0008】
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、吸込口にフィルタを備えた吸込管と、この吸込管に接続された少なくとも1段のターボ圧縮機と、最終段圧縮機の吐出側に接続された吐出管と、一端が前記吐出管に接続され他端が初段圧縮機の吸込ケーシングに接続された放風通路と、この放風通路に設けられ該放風通路を開閉する放風弁とを有し、負荷運転時には前記放風弁を閉じる一方、無負荷運転時には前記放風弁を開いて前記最終段圧縮機から吐出管を介し吐出された圧縮空気を前記放風通路を介して前記初段圧縮機の吸込ケーシングへと導くターボ圧縮機システムにおいて、前記初段圧縮機の吸込ケーシングに設けられ、前記放風通路からの空気を前記吸込ケーシング内の吸込流路に供給する少なくとも1つ第2の導風孔を備え、前記第2の導風孔は、前記吸込流路内に供給された空気の該吸込流路周方向成分が前記ターボ圧縮機の羽根車の回転方向に沿った方向になるような向きに、かつ前記吸込流路内に供給された空気の軸方向成分が前記吸込流路内の空気流れと逆方向になるような向きに配置されている。
【0010】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記少なくとも1段のターボ圧縮機を駆動する電動機と、前記放風通路から分岐して設けられ該放風通路内の空気の一部を前記電動機の冷却通路に導く冷却配管とをさらに有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0012】
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図3により説明する。
図1は、本実施形態によるターボ圧縮機システムの系統図である。この図1において、本実施形態によるターボ圧縮機システムは、先端吸込口に吸込フィルタ35を備えた吸込管8と、この吸込管8に接続されたターボ圧縮機1と、この圧縮機1の吐出側に接続された吐出管10と、放風通路11と、この放風通路11に設けられ放風通路11を開閉する放風弁4とを有している。
【0013】
ターボ圧縮機1は、初段圧縮機1aと、2段目(最終段、以下同様)圧縮機1bとから構成されており、ともに原動機2により駆動される。またこれら初段圧縮機1aと2段目圧縮機1bとは、途中に中間空気冷却器3aを設けた配管9で連結されている。
【0014】
吸込管8は、初段圧縮機1aの上流側に接続されている。また、吐出管10は2段目圧縮機1bの吐出側に接続されており、途中に2段目の空気冷却器3b、逆止弁5、及び圧力スイッチ6を備えている。なお、この吐出管10のさらに下流側にはレシーバタンク7が分岐接続されており、さらに下流側は需要側系統に接続されている。
【0015】
放風通路11の一端(上流端)は、吐出管10のうち空気冷却器3bと逆止弁5との間に位置する接合部13において接続されている。また、放風通路11の他端(下流端)は、初段圧縮機1aの吸込側である吸込管8の接合部12において接続されている。この放風通路11に設けた上記放風弁4は、上記圧力スイッチ6で測定された圧力をもとにその開閉が制御される。
【0016】
本実施形態の要部である、図1中の放風通路11と吸込管8との接合部12の詳細を示す縦断面図を図2に示し、図2中A−A断面による横断面図を図3に示す。これら図2及び図3において、吸込管8の外周には、吸込管8の一部を取り巻くように、放風通路11に連通し放風された空気を導入する有底円筒状のチャンバ14が設けられている。チャンバ14内に位置する吸込管8の管壁部分8aには、チャンバ14内の空気を吸込管8内部に導くための複数の孔15が形成されている。孔15は、孔15から吹き出す流れXのうち吸込管軸方向の成分XP(図2参照)が、吸込管8内の本来の吸込空気の流れ16と逆方向になるように傾斜して配置されており、かつ、孔15から吹き出す流れXのうち吸込管周方向の成分(図3参照)XQが羽根車回転方向17に沿った方向となるように傾斜して配置されている。なおこれら複数の孔15の断面形状は、丸孔、楕円孔、長孔、扁平孔等、特に限定されるものではない。
【0017】
次に、上記構成のターボ圧縮機システムの動作及び作用を説明する。
【0018】
(1)負荷運転時
通常の負荷運転時においては、吸込フィルタ35を介し吸込管8から吸い込まれた空気は、初段圧縮機1aで昇圧されたのち、中間空気冷却器3aで冷却され2段目圧縮機1bに吸い込まれる。2段目圧縮機1bでさらに昇圧された空気は、2段目(最終段)の空気冷却器3bで冷却されたのち、逆止弁5を通ってレシーバタンク7に入り、需要側のプロセスに送られる。
【0019】
(2)無負荷運転時
ここで、レシーバタンク7の圧力が所定の範囲にある場合は、通常の負荷運転が行われる。しかしながら、需要側プロセスでの空気の使用量が減り、レシーバタンク7の圧力が上限値を越えた場合、負荷運転を続けると圧縮機がサージしてしまうため、これを避けるために負荷運転から無負荷運転に切り替えられる。すなわち、圧力スイッチ6の制御信号により放風弁4が開かれ、空気は放風通路11から接合部12のチャンバ14へと導かれ、さらにチャンバ14内に位置する吸込管管壁部分8aに設けられた複数の孔15から吸込管8内へと導入される。
【0020】
このとき、放風通路11から導入される流れXの音が吸込管8の吸込口側へと伝搬する可能性があるが、吸込管8の吸込口にはフィルタ35が設けられていることにより、その音が外部へ放射されるのを遮断でき、これによって放風による騒音を抑制することができる。すなわち、放風された空気を直接大気に放出する構造よりも騒音を小さくできる。
【0021】
またこのとき、孔15から吹き出す流れXは、その吸込管8周方向の成分XQが羽根車回転方向17に沿った方向を向く(図3参照)ので、吸込管8から初段圧縮機1aへと流入する空気流れ16に旋回を与えその周方向速度成分を増大させるように作用する。ここで一般に、圧縮機に備えられた羽根車の理論ヘッド(単位重量の流体に与える仕事量)Hthは、
Hth=(u2cu2−u1cu1)/g
但し、
u2:出口の羽根車周速度
u1:入口の羽根車周速度
cu2:羽根車出口流れの周方向(羽根車回転方向)速度
cu1:羽根車入口流れの周方向(羽根車回転方向)速度
g:重力の加速度
で表される。本実施形態においては、孔15によって吸込管8から流入する空気流れ16の周方向速度成分を増大させる。すなわち、チャンバ14及び孔15が、無負荷運転時に放風通路を介し導かれた空気を用い初段圧縮機吸込側における空気流れの周方向速度成分を増大する周方向速度増大手段として機能することにより、初段圧縮機1aについて上式における羽根車入口流れの周方向速度cu1を大きくすることができる。その結果、初段圧縮機1aの羽根車理論ヘッドHthをその分小さくすることができるので、初段圧縮機1aの駆動動力を低減することができる。したがって、無負荷運転時のターボ圧縮機システムの消費動力を負荷運転時に比べて大幅に減少させることができる。
【0022】
また、孔15から吹き出す流れXは、その吸込管8軸方向の成分XPが吸込管8内の本来の吸込空気の流れ16と逆方向となる(図2参照)ので、衝突損失(圧力損失)が発生し、接合部12の下流すなわち初段圧縮機1a入口部の圧力は低下する。したがって、これによっても初段圧縮機1aの駆動動力を減少させることができる。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、放風弁4のみの操作によって無負荷運転を行い圧縮機1aの駆動動力を低減できる(特開平8−121398号公報と同程度に低減できる)ので、従来構造で必須であった吸込絞り弁を省略できる。したがって、放風弁と吸込絞り弁との両方を操作する必要があった従来構造に比べ、交換・修理が必要な可動部としての弁を1つ減らすことができるので、信頼性を向上すると共に、圧縮機の保守費用を低減できる。
【0025】
さらに、上記第1の実施形態においては、ターボ圧縮機1は初段圧縮機1aと2段目圧縮機1bの2段構成であったが、これに限られず、1段のターボ圧縮機もしくは3段以上のターボ圧縮機とすることも可能である。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0026】
本発明の第2の実施形態を図4及び図5により説明する。本実施形態は、図1中想像線(二点鎖線)で示すように放風通路11の他端を初段圧縮機1aの吸込ケーシング18,19(後述)に接続した場合の実施形態である。第1の実施形態と共通の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
【0027】
図4は、本実施形態の要部である、放風通路11と初段圧縮機1aの吸込ケーシング18,19(後述)との接合部の詳細を示す縦断面図であり、図5は、図4中B−B断面による横断面図である。
【0028】
これら図4及び図5において、初段圧縮機1aは、回転軸22に嵌め合わされ羽根車固定ナット24で固定された羽根車21と、この羽根車21の上流に設けた仕切板20(旋回防止板)を有する吸込ケーシング18,19と、羽根車21の下流に設けられたディフューザ27とを備えている。吸込ケーシング18,19内部には、吸込管8から導入される空気流れ16を羽根車21に導く吸込流路23が形成されている。このとき、吸込ケーシング18には放風通路11が接続されるとともに、放風された空気を導入するためのチャンバ25及びこのチャンバ25と吸込流路23とを結ぶ複数の孔26が設けられている。孔26は、吸込流路23のうち仕切板20より下流の位置に設けられており、回転軸22の軸心に直角方向に設けられている。その結果、孔26は、孔26から吹き出す流れXのうち吸込流路軸方向の成分XP(図4参照)が、吸込流路23内の本来の吸込空気の流れ16と逆方向になるように吸込流路23に対して傾斜した構造となっている。さらにこのとき、孔26から吹き出す流れXのうち吸込流路周方向の成分(図5参照)XQが羽根車回転方向17に沿った方向となるような構造となっている。
【0029】
その他の構造は第1の実施形態とほぼ同様である。
【0030】
上記構成において、無負荷運転時には、第1の実施形態と同様に空気が放風通路11からチャンバ25へと導かれ、さらに吸込ケーシング18の複数の孔26から吸込流路23へと導入される。このとき、孔26から吹き出す流れXの吸込流路23周方向成分XQが羽根車回転方向17に沿った方向を向くので、吸込管8から初段圧縮機1aへと流入する空気流れ16の周方向速度成分を増大させるように作用する。これにより、上記第1の実施形態同様、初段圧縮機1aの羽根車理論ヘッドHthをその分小さくし、初段圧縮機1aの駆動動力を低減することができる。また孔26から吹き出す流れXの吸込流路23軸方向成分XPが吸込流路23内の吸込空気の流れ16と逆方向となるので、衝突損失(圧力損失)が発生し、これによっても初段圧縮機1aの駆動動力を減少させることができる。
【0031】
以上のようにして、本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、上記第2の実施形態では、放風通路11を吸込ケーシング18に接続してチャンバ25から吸込ケーシング18に形成した孔26を介し吸込流路23に流れを吹き出したが、これに限られず、放風通路11を吸込ケーシング19に接続し吸込ケーシング19に形成した孔を介して吸込流路23に流れを吹き出してもよい。この場合も同様の効果を得る。またこれら孔26等は必ずしも複数個に限られず、少なくとも1個あれば足りる。
【0039】
本発明の第3の実施形態を図8を用いて説明する。本実施形態は、放風通路からの空気を利用して圧縮機を駆動する電動機を冷却する場合の実施形態である。第1及び第2の実施形態と共通の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
【0040】
図8は、本実施形態によるターボ圧縮機システムの系統図であり、第1の実施形態の図1に対応する図である。図8において、図1に示した第1の実施形態によるターボ圧縮機システムと異なるのは、以下の点である。すなわち、放風通路11における放風弁4の下流に流量調節用の絞り部34が設けられ、絞り部34からは逆止弁30を備えた冷却配管29が分岐している。また中間冷却器3aの下流の配管9からも逆止弁31を備えた冷却配管28が分岐しており、これら冷却配管28及び冷却配管29は合流し冷却配管32となって強制空冷式の電動機33内の冷却通路33aに接続されている。
【0041】
上記以外の構造は第1の実施形態とほぼ同様である。
【0042】
なお、上記構成において、冷却配管29,32が、放風通路から分岐して設けられ放風通路内の空気の一部を電動機の冷却通路に導く冷却配管を構成する。
【0043】
次に、上記構成のターボ圧縮機システムの動作を説明する。
【0044】
通常の負荷運転時においては、第1の実施形態同様、吸込管8から吸い込まれた空気は、初段圧縮機1aで昇圧されたのち、中間空気冷却器3aで冷却され2段目圧縮機1bに吸い込まれる。2段目圧縮機1bでさらに昇圧された空気は、2段目(最終段)の空気冷却器3bで冷却されたのち、逆止弁5を通ってレシーバタンク7に入り、需要側のプロセスに送られる。
このとき、中間空気冷却器3aで冷却された空気の一部は、冷却配管28、逆止弁31、冷却配管32を経て電動機冷却通路33aに導かれ、その電動機33を冷却したのち大気に放出される。
【0045】
一方、無負荷運転時は、第1の実施形態同様、放風弁4が開かれて空気は放風通路11からチャンバ14(図2及び図3参照)へと導かれ、さらに複数の孔15から吸込管8へと導入される。
このとき、放風通路11内の空気の一部は冷却配管29に流れ、逆止弁30、冷却配管32を経て電動機冷却通路33aに導かれて電動機33を冷却する。
【0046】
上記本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得る。また、無負荷運転時の放風を電動機33の冷却に活用することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、放風通路の他端の前記初段圧縮機吸込側との接続部に周方向速度増大手段を設けたので、無負荷運転時における放風による騒音を抑制しつつ、保守費用を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるターボ圧縮機システムの系統図である。
【図2】図1中の放風通路と吸込管との接合部の詳細を示す縦断面図である。
【図3】図2中A−A断面による横断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の要部である放風通路と初段圧縮機の吸込ケーシングとの接合部の詳細を示す縦断面図図である。
【図5】図4中B−B断面による横断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態によるターボ圧縮機システムの系統図である。
Claims (3)
- 吸込口にフィルタを備えた吸込管と、この吸込管に接続された少なくとも1段のターボ圧縮機と、最終段圧縮機の吐出側に接続された吐出管と、一端が前記吐出管に接続され他端が前記吸込管に接続された放風通路と、この放風通路に設けられ該放風通路を開閉する放風弁とを有し、負荷運転時には前記放風弁を閉じる一方、無負荷運転時には前記放風弁を開いて前記最終段圧縮機から吐出管を介し吐出された圧縮空気を前記放風通路を介して前記吸込管へと導くターボ圧縮機システムにおいて、
前記放風通路の他端の前記吸込管との接続部に設けられ、前記放風通路に連通し前記吸込管の一部を取り巻くチャンバと、前記吸込管の前記チャンバ内管壁部分に設けられ、前記放風通路から前記チャンバ内に導入された空気を前記吸込管内に供給する少なくとも1つの第1の導風孔とを備え、
前記第1の導風孔は、前記吸込管内に供給された空気の該吸込管周方向成分が前記ターボ圧縮機の羽根車の回転方向に沿った方向になるような向きに、かつ前記吸込管内に供給された空気の軸方向成分が前記吸込管内の空気流れと逆方向になるような向きに配置されたことを特徴とするターボ圧縮機システム。 - 吸込口にフィルタを備えた吸込管と、この吸込管に接続された少なくとも1段のターボ圧縮機と、最終段圧縮機の吐出側に接続された吐出管と、一端が前記吐出管に接続され他端が初段圧縮機の吸込ケーシングに接続された放風通路と、この放風通路に設けられ該放風通路を開閉する放風弁とを有し、負荷運転時には前記放風弁を閉じる一方、無負荷運転時には前記放風弁を開いて前記最終段圧縮機から吐出管を介し吐出された圧縮空気を前記放風通路を介して前記初段圧縮機の吸込ケーシングへと導くターボ圧縮機システムにおいて、
前記初段圧縮機の吸込ケーシングに設けられ、前記放風通路からの空気を前記吸込ケーシング内の吸込流路に供給する少なくとも1つ第2の導風孔を備え、
前記第2の導風孔は、前記吸込流路内に供給された空気の該吸込流路周方向成分が前記ターボ圧縮機の羽根車の回転方向に沿った方向になるような向きに、かつ前記吸込流路内に供給された空気の軸方向成分が前記吸込流路内の空気流れと逆方向になるような向きに配置されたことを特徴とするターボ圧縮機システム。 - 請求項1又は2記載のターボ圧縮機システムにおいて、前記少なくとも1段のターボ圧縮機を駆動する電動機と、前記放風通路から分岐して設けられ該放風通路内の空気の一部を前記電動機の冷却通路に導く冷却配管とをさらに有することを特徴とするターボ圧縮機システム。
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