JP3890736B2 - キャンドモータポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水循環ポンプ等に使用されるキャンドモータポンプに関し、詳しくは、モータフレーム内にステータ、ロータ、ステータキャン、ロータキャンを組込む構成のキャンドモータポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャンドモータポンプは、容器形状をしたモータフレーム内にステータを嵌め込み、また、ステータの内周部にステンレス製の深絞り形状をしたステータキャンを嵌め合わせるとともに、このステータキャンの底部の軸受収容用の凸部をモータフレームの内底の凹みに嵌め込んだものが知られている。
【0003】
図2に従来のキャンドモーターポンプの横断面図を示しており、図示のようにシャフト1をロータ2の中心孔に圧入して結合してあり、このロータ2は、ステンレス製で、かつ、深絞り形状のロータキャン3で被覆されて防錆されている。前記シャフト1は、容器状のモータフレーム4の内底部側に配置された反負荷側すべり軸受5と、前記モータフレーム4の開口側に嵌め合わせた分離板6に配置した負荷側すべり軸受7に支えられ、そのポンプ側の先端には羽根車8を装着している。
【0004】
前記容器形状をしたモータフレーム4は、アルミニウムダイカスト製で、その内周部にステータ9の外周部を嵌め合わせる部分と、分離板6の外周部を嵌め合せる部分を有し、かつ、内底部に、後述のステータキャン10の底部の凸部が嵌まり合う凹み部分を有し、この3部分は同心になるように切削加工して形成されている。
【0005】
前記ロータキャン3の外側には、ステンレス製で、かつ、深絞り形状のステータキャン10を配置している。このステータキャン10は、外周部をステータ9の内周部に嵌め合わせ、かつ、外底部の凸部をモータフレーム4の内底部の凹みに嵌め合わせ、さらにその開口部を、分離板6のボス部の外周部に0リング11を介在させて嵌め合わせて固定されている。なお、前記ステータキャン10の底部の凸部内には、前記の反負荷側すべり軸受5が嵌め込まれて保持されている。
【0006】
前記モータフレーム4と分離板6の嵌合部には、ポンプケーシング12がネジ13で固定されている。また、モータフレーム4と、このモータフレーム4内に嵌め合わされたステータ9にはラジアル方向に孔が施され、ステータセットネジ14でステータ9がラジアル方向(図2の縦方向)に固定されている。
【0007】
なお、図中の15はポンプ部の吸込口、16は吐出口である。
以上のように構成されたキャンドモータポンプについて、以下、その動作について説明する。
【0008】
まず、ポンプ部の吸込口15から水を入れ、ポンプケーシング12の内部、ステータキャン10の内部に水を満たした後に電源を入れると、シャフト1、ロータ2、羽根車8が回転し、ポンプ内部の水が遠心力によりポンプ部の吸込口15から羽根車8を経て吐出口16へ吐出される。そのとき、ポンプ部の吸込口15には負圧が発生するため、ポンプ部の吸込口15より水が吸込まれ、ポンプの揚水が行われる。
【0009】
このキャンドモータポンプは誘導モータを使用しているため、ステータ9とロータ2のギャップを広くするとモータ効率が悪化してくるため、前記ギャップを極力狭くすることが必要となる。ところで通常の誘導モーターに比較し、このキャンドモータポンプのモータは、ステータ9の内周側とロータ2の外周側間にステータキャン10とロータキャン3を挿入するため、前記ギャップがより広くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、キャンドモータポンプのモータにおいては、ステータ9の内周側とロータ2の外周側間のギャップを狭くするため、各部の寸法精度が求められている。前記寸法精度が悪いと、回転体であるロータキャン3がステータキャン10に当たり、回転不能や当たり音、キャン磨耗などの不具合が発生するという問題があった。
【0011】
このため、ステータ9を嵌合させるモータフレーム4の内周部、ステータキャン10の底部に形成した反負荷側軸受収容用の凸部を嵌め合わせるモータフレームの内底凹み部、ステータキャン10を嵌合させる分離板6のボス部の外周部および負荷側すべり軸受7の圧入部、分離板6の外周部、ステータ9の内周部と外周部、ステータキャン10それぞれの同心度が精度高くなるように加工しなければならなく、その加工が容易でない。
【0012】
また、ステータキャン10を嵌め合わせたステータ9をモータフレーム4の内周部に嵌め合わす場合、ステータ9の内周部とステータキャン10の外周部間のギャップを大きくしないと、寸法バラツキで組立て困難となる。このステータ9とロータ2間のギャップをより大きくすることは、モータ効率を悪くするという問題がある。
【0013】
本発明は、このような従来の問題に留意し、モータフレーム、ステータおよび分離板の加工部が少なく、加工工数低減および組立てを容易化し、かつ、モータ効率のよいキャンドモータポンプを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、互いに平行なステータキャン受け面、ステータ受け面および分離板受け面を形成したモータフレームの内側にステータをその外周部を嵌め合いしないフリーな状態として配置し、一端がステータキャン受け面により位置決めされ他端が分離板により位置決めされた前記ステータキャンを位置決め体として、ステータをステータ受け面に当接させた状態で、モータフレームにスラスト方向(図1で横方向)にネジで固定したキャンドモータポンプの構成とする。
【0015】
本発明によれば、モータフレーム、ステータおよび分離板の加工部を少なくして、加工工数低減および組立てを容易化し、ステータとロータ間のギャップを大きくしなくてよいため、モーター効率を良くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、シャフトと、軸受と、ロータと、ロータキャンと、ステータキャンと、ステータと、分離板と、これらの各部品を覆う容器状のモータフレームによってモータ部を構成するキャンドモータポンプであって、前記モータフレームの内周部にステータの外周部を嵌め合いしないフリーな状態として配置し、前記ステータキャンを位置決め体として、ステータをモータフレームにスラスト方向に複数個のネジで固定したキャンドモータポンプであり、切削加工部を少なくして、加工工数低減および組立てを容易化し、ステータとロータ間のギャップを大きくしなくてもよく、モーター効率を良くするという作用を有する。
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のキャンドモータポンプの横断面図である。なお、前記図2に示す従来例と同じ部品には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0018】
図1において、1はシャフト、2はロータ、3はロータキャン3、4はモータフレーム、5は反負荷側すべり軸受、6は分離板、7は負荷側すべり軸受、8は羽根車、9はステータ、10はステータキャン、11は0リング、12はポンプケーシング、13はネジ、15はポンプ部の吸込口、16は吐出口、17は固定ネジである。
【0019】
本実施の形態1の特徴とするところは、モータフレーム4と、このモータフレーム4内のステータ9、ステータキャン10、およびロータ構成体の組立て構成にある。
【0020】
すなわち、アルミニウムダイカスト製で、容器形状をしたモータフレーム4は、その凹み部を持つ内底部のステータキャン受け面aと、内周部のステータ受け面bと、先端の分離板受け面cを持つとともに、前記の各面a、b、cが平行に形成されている。
【0021】
そして、モータフレーム4と内部の各部品の組立ては、まず、ステータ9をその端部がモーターフレーム4のステータ受け面bに当たる状態で、かつ、ステータ9の外側部がモータフレーム4の内周部に嵌め合いしないフリーな状態にして配置する。
【0022】
つぎに、ステータキャン10を、その底部の反負荷側すべり軸受収容用の凸部をモータフレーム4の内底の凹み部に嵌め合わせて位置決めする。このステータキャン4の外周部を位置決めとしてステータ9を所定の位置に置き、ステータ9に形成した孔とステータ受け面bに形成した複数個の孔に固定ネジ17を通し、この固定ネジ17でステータ9をスラスト方向にモータフレーム4に締め付ける。
【0023】
その後、シャフト1とロータ2とロータキャン3よりなるロータ完成品をステータキャン10の内部へ挿入し、負荷側すべり軸受7が圧入された分離板6をシャフト1に挿入しながら、ステータキャン10の内側を嵌合させて設置する。そして、シャフト1に羽根車8を結合し、分離板6にポンプケーシング12をネジ13で固定する。
【0024】
以上のように組立て構成されたキャンドモータポンプは、従来のようにステータ9をモータフレーム4に圧入し、ステータ9にズレ防止用のステータセットネジ14のための孔明け加工をすることがなく、その組立てが容易化できる。
【0025】
また、モータフレーム4における分離板6との嵌合部、ステータ9との嵌合部、ステータ9の内周部と外周部の同心度、および、分離板6におけるモータフレーム4との嵌合部の加工工数が低減できる。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は、キャンドモーターポンプのモータ部におけるモータフレーム、ステータおよび分離板の加工部を少なくして加工工数低減および組立てを容易化し、部品寸法バラツキを考慮してステータとロータ間のギャップを大きくしなくてよいため、モーター効率を良くすることができるものであり、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のキャンドモーターポンプの横断面図
【図2】従来のキャンドモーターポンプの横断面図
【符号の説明】
1 シャフト
2 ロータ
3 ロータキャン
4 モータフレーム
5 反負荷側すべり軸受
6 分離板
7 負荷側すべり軸受
8 羽根車
9 ステータ
10 ステータキャン
11 0リング
12 ポンプケーシング
13 ネジ
14 ステータセットネジ
15 ポンプ部の吸込口
16 吐出口
17 固定ネジ
Claims (1)
- シャフトと、軸受と、ロータと、ロータキャンと、ステータキャンと、ステータと、前記シャフトを軸支する分離板と、これらの各部品を覆う容器状のモータフレームによってモータ部を構成するキャンドモータポンプであって、前記モータフレームは内底部に形成し前記ステータキャンを位置決めするステータキャン受け面と、内周部に形成し前記ステータの軸方向を決めるステータ受け面と、先端に形成し前記分離板に軸支されるシャフトの軸方向を決める分離板受け面を有するとともに、前記ステータキャン受け面、前記ステータ受け面、および分離板受け面を平行に形成し、前記モータフレームの内周部にステータをその外周部を嵌め合いしないフリーな状態として配置し、前記ステータキャン受け面により一端が位置決めされ他端が前記分離板により位置決めされた前記ステータキャンを位置決め体として、前記ステータを前記ステータ受け面に当接させた状態で、前記モータフレームにスラスト方向に複数個のネジで固定したことを特徴とするキャンドモータポンプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09310198A JP3890736B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | キャンドモータポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09310198A JP3890736B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | キャンドモータポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11294371A JPH11294371A (ja) | 1999-10-26 |
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Family
ID=14073142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09310198A Expired - Fee Related JP3890736B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | キャンドモータポンプ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3890736B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP09310198A patent/JP3890736B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11294371A (ja) | 1999-10-26 |
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