JP3890131B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や液晶表示素子等を、フォトリソグラフィ工程で製造する際に使用される露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスまたは液晶表示素子等をフォトリソグラフィ技術を用いて製造する際に、レチクルのパターンをウエハに塗布された感光材に露光する露光装置が使用されている。一般にウエハに塗布された感光材には適正露光量が定められているので、従来の露光装置では、照明光の照明光学系中にビームスプリッタを配置して、このビームスプリッタにより分岐した照明光の一部の光量を光電センサに照射することにより、そのウエハ上での露光量をモニタしている。そして、ウエハ上での露光量がその適正露光量に達した時にそのウエハの現在のショッ卜領域への露光量を停止することにより、露光量制御が行なわれる。
【0003】
ところが露光量が多い場合、光電センサに照射されるモニタ光量が増えて光電センサの温度が上昇し、これにより光電センサの感度が変化し、正確な露光量制御を行なうための正確な露光量が得られない場合が生じてきた。
【0004】
この対策として、特開平9−22120号公報においては、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段とを備え、温度検出手段により検出された温度に基づいて光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正するように構成している。
【0005】
また、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段と、光電センサの受光面の温度を制御する温度制御手段とを備え、温度検出手段の検出値に基づいて温度制御手段を制御し、光電センサの受光面の温度を安定化し、光電センサの感度を一定に保つように構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例の構成では、光電センサの受光面の近傍に温度検出手段とを備えても、光電センサと温度検出手段が別物であるがゆえに若干の温度差が生じ、正確な光電センサの受光面の温度を検出することができず、光電センサの感度を正確に補正することや、光電センサの受光面の温度を正確に安定化することができなかった。この結果、正確な露光量等を得ることが不可能であった。
【0007】
また、エキシマレーザ等の強力なパルスレーザを照明光として用いる場合、パルス発光による電気ノイズが発生し、これが温度検出回路に影響を与え、正確な光電センサの受光面の温度を検出することができず、光電センサの感度を正確に補正することや、光電センサの受光面の温度を正確に安定化することができなかった。この結果、正確な露光量等を得ることが不可能であった。
【0008】
本発明は、露光装置において、露光量をより正確に計測することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る第1の露光装置は、パターンが形成されたマスクに対しパルス状照明光で複数回の照明を行い、照明された前記パターンを基板に投影して転写する露光装置において、
前記パルス状照明光の一部の光量を検出する光電センサと、
前記光電センサの暗電流を検出する検出手段と、
前記光電センサの出力電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、
前記複数回の照明における各照明に関して、前記検出手段に照明の合間に前記光電センサの暗電流を検出させ、前記光電センサに光量を検出させ、かつ前記検出手段により検出された暗電流に基づき、前記光電センサの暗電流および感度に関し前記光電センサの出力を補正するように、前記電流電圧変換手段のゲインを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る第2の露光装置は、パターンが形成されたマスクに対しパルス状照明光で複数回の照明を行い、照明された前記パターンを基板に投影して転写する露光装置において、
前記パルス状照明光の一部の光量を検出する光電センサと、
前記光電センサの順方向電圧を検出する検出手段と、
前記光電センサの出力電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、
前記複数回の照明における各照明に関して、前記検出手段に照明の合間に前記光電センサの順方向電圧を検出させ、前記光電センサに光量を検出させ、かつ前記検出手段により検出された順方向電圧に基づき、前記光電センサの順方向電圧および感度に関し前記光電センサの出力を補正するように、前記電流電圧変換手段のゲインを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明によれば、光電センサの温度特性を逆に利用し、光電センサ自身を温度検出手段として用いることにより、温度センサが不要になり、かつ光電センサの温度変動に起因する感度または露光量計測値の変動をより正確に補正または補償することができる。また、パルス状の照明の合間に、光電センサの暗電流または順方向電圧を検出することにより、光電センサによる露光量計測値の変動要因をノイズに左右されずにより正確に測定することができる。
さらに、光電センサの暗電流および順方向電圧は経時的にも変化し、光電センサによる検出値はこの経時変化によっても変化する。本発明によれば、暗電流または順方向電圧の経時変化による露光量計測値の変動の補正または補償を行うことも可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係る露光装置は、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、本光電センサの暗電流または順方向電圧を検出する手段とを備え、本検出手段により検出された暗電流の変化分または順方向電圧に基づいて光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正するように動作するものである。
【0012】
また本発明の第2の実施の形態に係る露光装置は、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、本光電センサの暗電流または順方向電圧を検出する手段と、本光電センサの受光面の温度を制御する温度制御手段とを備え、本検出手段の検出値に基づいて温度制御手段を制御して光電センサの受光面の温度を安定化し、光電センサの温度変化に伴う感度変化を除去するように動作するものである。
【0013】
また本発明の第3の実施の形態に係る露光装置は、パルス状の照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、パルス状の照明の合間に光電センサの暗電流または順方向電圧を検出する手段とを備え、本検出手段により検出された暗電流の変化分または順方向電圧に基づいて、光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正するように動作するものである。
【0014】
また本発明の第4の実施の形態に係る露光装置は、パルス状の照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、パルス状の照明の合間に光電センサの暗電流または順方向電圧を検出する手段と、光電センサの受光面の温度を制御する温度制御手段とを備え、本検出手段の検出値に基づいて温度制御手段を制御し、光電センサの受光面の温度を安定化して光電センサの温度変化に伴う感度変化を除去するように動作するものである。
【0015】
【実施例】
(第1の実施例)
図1は本発明の一実施例に係る露光装置要部の概略構成を示す図面である。同図において、1は光源であるところのエキシマレーザであり、後述する主制御系25の発振指令により、パルス状の照明光を発生する。2はビーム整形光学系であり、エキシマレーザ1から出射された照明光が、所望の断面形状の平行光束に整形される。3は1/4波長板であり、ビーム整形光学系2を通った直線偏光の照明光を、円偏光に変換する。4は反射鏡、5はフライアイレンズであり、フライアイレンズ5の射出面には多数の光源像が形成され、これにより照明光の照度分布の平坦化が行なわれる。6はビームスプリッタであり、フライアイレンズ5を通った照明光がここで分割される。7は後述のレチクルを均一な照度分布で照明するためのレンズ群、8は反射鏡である。 9はレチクル、10は投影光学系、11はウエハであり、レチクル9上のパターンが、投影光学系10を介してウエハ11に投影露光される。12はビームスプリッタ6で反射された光を集める集光レンズ、13は集光された光束、14は光束13を入射し、電圧に変換することを主目的とする積算露光部である。
【0016】
図2は、図1における積算露光部14の詳細を示す。15はフォトダイオードであり、その受光面はウエハ11(図1)の露光面と共役の位置にある。16はフォトダイオード15の出力電流を電圧に変換する電流電圧変換器、17はフォトダイオードの暗電流を測定する暗電流測定器、18は切換器であり、フォトダイオード15を電流電圧変換器16に接続するか、暗電流測定器17に接続するか選択する。19は電流電圧変換器16の電圧出力を積算する露光量積算器、20は切換器18への切換え指令信号、21は露光量積算器19からの積算露光量データ、22は暗電流測定器17からの暗電流データである。23は電流電圧変換器16に対する補正指令信号である。
【0017】
図1に戻り、25は主制御系であり、切換器18を駆動し、フォトダイオード15を電流電圧変換器16(図2)に接続し、エキシマレーザ1に発振指令24を与え、露光量積算器19を経た積算露光データ21を得ることができる。また主制御系25は、積算露光部14の切換器18を駆動し、フォトダイオード15を暗電流測定器17に接続することができる。 ここでフォトダイオードの暗電流は、一般的に図3に示すような温度依存性をもつ。したがって、暗電流測定器17の暗電流出力は、フォトダイオード15の温度を忠実に表わす。
また主制御装置25は電流電圧変換器16に対し、暗電流データ22、すなわちフォトダイオード15の温度に従った補正指令信号23を与えることができる。
【0018】
以上が本実施例の構成であり、上記構成において順を追って動作を説明する。主制御装置25はエキシマレーザ1を発振させる前に、光束13がフォトダイオード15に照射されていない状態で切換器18を駆動し、フォトダイオード15を暗電流測定器17側に接続し、フォトダイオード15の暗電流データ22を受け取り、この暗電流に対応する温度でフォトダイオード15に光束13を照射した場合の感度の補正値を計算し、電流電圧変換器16に対し、補正指令信号23を与えておく。
【0019】
つぎに主制御装置25は切換器18を駆動し、フォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続した状態で、エキシマレーザ1に発振指令24を出す。エキシマレーザから出射された照明光は、ビーム整形光学系2により所望の断面形状の平行光束に整形され、1/4波長板3により直線偏光から円偏光に変換されて反射鏡4で反射された後にフライアイレンズ5に入射する。フライアイレンズ5の射出面には面状の2次光源が形成され、この面状の2次光源からのレーザ光が重畳的にビームスプリッタ6に入射し、ビームスプリッタ6を透過した光はレンズ群7、反射鏡8を経て均一な照度分布でレチクル9を照明する。 これにより、レチクル9のパターンが投影光学系10によってウエハ11上に結像される。
【0020】
一方、フライアイレンズ5の直後のビームスプリッタ6で反射された照明光は、集光レンズ12を介して光束13となる。ここで光束13はウエハに結像される光量に比例することになる。フォトダイオード15は、入射光量に比例した電流を発生し、これが電流電圧変換器16に入り、補正指令信号23により感度が補正され、電圧に変換される。その後、電流電圧変換器16の出力は、露光量積算器19に入り積算される。
【0021】
主制御系25は、エキシマレーザ1に次の発振指令24を与える前に、再度切換器18を駆動し、フォトダイオード15を暗電流測定器17側に接続し、先のエキシマレーザ1の発振により上昇したフォトダイオード15の暗電流を測定し、感度の補正値を計算し直し、電流電圧変換器16に新しい補正指令信号23を送る。
【0022】
その後、切換器18を駆動しフォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続し、エキシマレーザ1に発振指令24を与えることにより、前回と同様に電流電圧変換器16の出力が、露光量積算器19に入り積算される。
【0023】
このように露光量積算器19からの積算露光データ21が所望の値になるまで、前述のフォトダイオード15の暗電流測定、補正値の計算、エキシマレーザ発振と露光量の積算を繰り返すことにより、フォトダイオード15の暗電流(すなわち温度)にかかわらない正確な露光量でウエハ11を露光することが可能となる。
【0024】
なお、本実施例によれば、フォトダイオード15の暗電流に基づいて、電流電圧変換器16のゲインを制御するようにしたため、温度変化によるフォトダイオード15の感度の変化のみならず、フォトダイオード15の暗電流の経時変化による露光量の積算誤差をも補正可能である。
【0025】
(第2の実施例)
図4は本発明の第2の実施例を表す図面である。同図において、積算露光部14と、加温指令信号27以外は第1の実施例と構成が同じである。
【0026】
図5を用いて、積算露光部14の詳細を示す。26はヒータであり、加温指令信号27の指令により、フォトダイオード15を加熱することができる。
【0027】
上記構成において順を追って動作を説明する。
主制御装置25はエキシマレーザ1を発振させる前に、光束13がフォトダイオード15に照射されていない状態で、切換器18を駆動し、フォトダイオード15を暗電流測定器17側に接続し、フォトダイオード15の暗電流データ22を受け取る。
【0028】
次に主制御装置25はフォトダイオード15が所望の温度になるように加温指令信号27を出し、ヒータ26により温度制御をかける。暗電流測定器17で計測される暗電流が所望の値(すなわちフォトダイオード15の受光面が所望の温度)になったら、第1の実施例と同様に、主制御装置25は切換器18を駆動し、フォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続した状態で、エキシマレーザ1に発振指令24を出す。エキシマレーザから出射された照明光は、ビーム整形光学系2により所望の断面形状の平行光束に整形され、1/4波長板3により直線偏光から円偏光に変換されて反射鏡4で反射された後にフライアイレンズ5に入射する。フライアイレンズ5の射出面には面状の2次光源が形成され、この面状の2次光源からのレーザ光が重畳的にビームスプリッタ6に入射し、ビームスプリッタ6を透過した光はレンズ群7、反射鏡8を経て均一な照度分布でレチクル9を照明する。これにより、レチクル9のパターンが投影光学系10によってウエハ11上に結像される。
【0029】
一方、フライアイレンズ5の直後のビームスプリッタ6で反射された照明光は、集光レンズ12を介して光束13となる。ここで光束13はウエハに結像される光量に比例することになる。フォトダイオード15は、入射光量に比例した電流を発生し、これが電流電圧変換器16に入り、電圧に変換される。その後、電流電圧変換器16の出力は、露光量積算器19に入り積算される。
【0030】
主制御系25は、エキシマレーザ1に次の発振指令24を与える前に、再度切換器18を駆動し、フォトダイオード15を暗電流測定器17側に接続し、フォトダイオード15の暗電流データ22を受け取り、ヒータ26に加温指令信号27を与えることにより温度制御をかけ、フォトダイオード15を所望の温度に保つ。
【0031】
その後、切換器18を駆動しフォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続し、エキシマレーザ1に発振指令24を与えることにより、前回と同様に電流電圧変換器16の出力が、露光量積算器19に入り積算される。
【0032】
このように露光量積算器19からの積算露光データ21が所望の値になるまで、前述のフォトダイオード15の暗電流測定、ヒータ26によるフォトダイオード15の温度制御、エキシマレーザ発振と露光量の積算を繰り返すことにより、正確な露光量でウエハ11を露光することが可能となる。
【0033】
(第3の実施例)
図6は、積算露光部14の他の実施例を表す図面である。同図において、図2の構成との相違を述べると、28はフォトダイオード15の順方向電圧を測定する順方向電圧測定器で、順方向電圧データ30を出力する。29は切換器であり、フォトダイオード15を電流電圧変換器16に接続するか、順方向電圧測定器28に接続するか選択する。ここでフォトダイオードの順方向電圧は、一般的に図7に示すような温度依存性をもつ。すなわち、T0度の状態で電流I1を流したときは順電圧V0が発生するが、T1度の状態で電流I1を流したときの順電圧はV1になるので、順方向電圧測定器28の順方向電圧出力30は、フォトダイオード15の温度を忠実に表わす。
【0034】
上記構成において順を追って動作を説明する。
主制御装置25はエキシマレーザ1を発振させる前に、光束13がフォトダイオード15に照射されていない状態で切換器29を駆動し、フォトダイオード15を順方向電圧測定器28側に接続し、フォトダイオード15の順方向電圧データ30を受け取り、この順方向電圧に対応する温度でフォトダイオード15に光束13を照射した場合の感度の補正値を計算し、電流電圧変換器16に対し、補正指令信号23を与えておく。
【0035】
つぎに主制御装置25は実施例1と同様に切換器18を駆動し、フォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続した状態で、エキシマレーザ1に発振指令24を出す。エキシマレーザから出射された照明光は、ビーム整形光学系2により所望の断面形状の平行光束に整形され、1/4波長板3により直線偏光から円偏光に変換されて反射鏡4で反射された後にフライアイレンズ5に入射する。 フライアイレンズ5の射出面には面状の2次光源が形成され、この面状の2次光源からのレーザ光が重畳的にビームスプリッタ6に入射し、ビームスプリッタ6を透過した光はレンズ群7、反射鏡8を経て均一な照度分布でレチクル9を照明する。 これにより、レチクル9のパターンが投影光学系10によってウエハ11上に結像される。
【0036】
一方、フライアイレンズ5の直後のビームスプリッタ6で反射された照明光は、集光レンズ12を介して光束13となる。ここで光束13はウエハに結像される光量に比例することになる。フォトダイオード15は、入射光量に比例した電流を発生し、これが電流電圧変換器16に入り、補正指令信号23により感度が補正され、電圧に変換される。その後、電流電圧変換器16の出力は、露光量積算器19に入り積算される。
【0037】
主制御系25は、エキシマレーザ1に次の発振指令24を与える前に、再度切換器29を駆動し、フォトダイオード15を順方向電圧測定器28側に接続し、先のエキシマレーザ1の発振により上昇したフォトダイオード15の順方向電圧を測定し、感度の補正値を計算し直し、電流電圧変換器16に新しい補正指令信号23を送る。
【0038】
その後、切換器18を駆動しフォトダイオード15を電流電圧変換器16側に接続し、エキシマレーザ1に発振指令24を与えることにより、前回と同様に電流電圧変換器16の出力が、露光量積算器19に入り積算される。
【0039】
このように露光量積算器19からの積算露光データ21が所望の値になるまで、前述のフォトダイオード15の順方向電圧測定、補正値の計算、エキシマレーザ発振と露光量の積算を繰り返すことにより、フォトダイオード15の順方向電圧、したがって温度にかかわらない正確な露光量でウエハ11を露光することが可能となる。
【0040】
なお、本実施例によれば、フォトダイオード15の順方向電圧に基づいて、電流電圧変換器16のゲインを制御するようにしたため、温度変化によるフォトダイオード15の感度の変化のみならず、フォトダイオード15の順方向電圧の経時変化による露光量積算の誤差をも補正可能である。
【0041】
【デバイス生産方法の実施例】
次に上記説明した露光装置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図8は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0042】
図9は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した積算露光量計測装置を有する露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0043】
本実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、露光量をより正確に測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る露光装置の要部概略図である。
【図2】 図1における積算露光部14の一例を示す図である。
【図3】 フォトダイオードの暗電流の温度特性を示す概略図である。
【図4】 本発明の他の実施例に係る露光装置の要部概略図である。。
【図5】 図4における積算露光部14の一例を示す図である。
【図6】 図1における積算露光部14の他の例を示す図である。
【図7】 フォトダイオードの順電圧の温度特性を示す概略図である。
【図8】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図9】 図8におけるウエハプロセスの詳細な流れを示す図である。
【符号の説明】
1:エキシマレーザ、2:ビーム整形光学系、3:1/4波長板、4:反射鏡、5:フライアイレンズ、6:ビームスプリッタ、7:レンズ群、8:反射鏡、9:レチクル、10:投影光学系、11:ウエハ、12:集光レンズ、13:集光された光束、14:積算露光部、15:フォトダイオード、16:電流電圧変換器、17:暗電流測定器、18:切換器、19:露光量積算器、20:切換え指令信号、21:積算露光量データ、22:暗電流データ、23:補正指令信号、24:発振指令、25:主制御系、26:ヒータ、27:加温指令信号、28:順方向電圧測定器、29:切換器、30:順方向電圧データ。
Claims (6)
- パターンが形成されたマスクに対しパルス状照明光で複数回の照明を行い、照明された前記パターンを基板に投影して転写する露光装置において、
前記パルス状照明光の一部の光量を検出する光電センサと、
前記光電センサの暗電流を検出する検出手段と、
前記光電センサの出力電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、
前記複数回の照明における各照明に関して、前記検出手段に照明の合間に前記光電センサの暗電流を検出させ、前記光電センサに光量を検出させ、かつ前記検出手段により検出された暗電流に基づき、前記光電センサの暗電流および感度に関し前記光電センサの出力を補正するように、前記電流電圧変換手段のゲインを制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする露光装置。 - 前記制御手段は、前記各照明の前に、前記検出手段に前記光電センサの暗電流を検出させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- パターンが形成されたマスクに対しパルス状照明光で複数回の照明を行い、照明された前記パターンを基板に投影して転写する露光装置において、
前記パルス状照明光の一部の光量を検出する光電センサと、
前記光電センサの順方向電圧を検出する検出手段と、
前記光電センサの出力電流を電圧に変換する電流電圧変換手段と、
前記複数回の照明における各照明に関して、前記検出手段に照明の合間に前記光電センサの順方向電圧を検出させ、前記光電センサに光量を検出させ、かつ前記検出手段により検出された順方向電圧に基づき、前記光電センサの順方向電圧および感度に関し前記光電センサの出力を補正するように、前記電流電圧変換手段のゲインを制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする露光装置。 - 前記制御手段は、前記各照明の前に、前記検出手段に前記光電センサの順方向電圧を検出させることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
- 前記光電センサがフォトダイオードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の露光装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の露光装置を用いてマスクに形成されたパターンを基板に投影するステップを有することを特徴とするデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36371597A JP3890131B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 露光装置およびデバイス製造方法 |
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