JP3889999B2 - 押出機用ベント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、スクリュの回転により成形材料の可塑化混練を行う押出機のバレルに、ベントボックスを介して成形材料の揮発分の脱気を行うベントボックスを備える押出機用ベント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の押出機のベント装置には、例えば、図3に示すようなものがある。1は、押出機のシリンダバレル(以下、バレル)、2はバレル内に設けられ、成形材料をバレル内で可塑化混練して押出しを行う一対のスクリュ、3はベント金物、4は、ベントボックスである。ベントボックス4は、溶融樹脂中に含まれる揮発性物質や水分等を除去する(脱気)ため、バレル1の上部に、バレルの内部と外部を連通するための開口部である脱気管7を備える。脱気管7は、図示しない真空ポンプ等の吸引装置に接続されており、バレル1の外部に出てくる揮発性物質や水分等を強制的に排出している。
【0003】
かかる構成において、樹脂を押出し成形する場合、バレル1内に供給された樹脂は、バレル1の加熱及びスクリュ2の回転により、可塑化されると共に、混練される。この可塑化した樹脂はスクリュ2によりダイス側に搬送される際に、この樹脂から発生する揮発性物質又は水分は、ベントボックス4の脱気管7を介して外部に排出される。
【0004】
また、図4に示す他の押出機のベント装置では、溶融樹脂中に含まれる揮発性物質や水分等を除去する(脱気)ため、バレル1の上部に、バレルの内部と外部を連通するための開口を有している。この開口は直接大気に開放するようになっている。
【0005】
この場合にも、押出機のスクリュ2の回転によって可塑化混練された樹脂等の原料に含まれる揮発性物質又は水分はベント金物3、ベントボックス4を経て開口から押出機の系外に排出されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、以下の問題がある。
すなわち、図3,4の押出機のベント装置では、押出機のスクリュ2の回転によって可塑化、混練された樹脂等の原料に含まれる揮発性物質又は水分はベント金物3、ベントボックス4の開口を介して、ベントボックス4内の圧力が大気圧と同等、又はより小さい状態で、脱気管7又は開口から押出機の系外に排出する構成となっている。
【0007】
このため、樹脂等の原料中の揮発性物質又は水分が3%以上の多い場合(例えば、含水の合成ゴム等)には、ベント金物3、ベントボックス4を通過する際にガス流速が早くなり、揮発性物質又は水分だけでなく原料もこのガス流に巻き込まれて系外に排出されてしまう、いわゆるエントレインメント現象が発生するという問題がある。
【0008】
本発明は、上記のような従来の装置の課題を解決するためのものであり、ベント装置のベントボックス内の圧力を大気圧以上とすることによりエントレインメント現象を防止する押出機用ベント装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明では、スクリュ(2)の回転により成形材料
の可塑化混練を行う押出機のバレル(1)に、成形材料の揮発分の脱気を行うベ
ントボックス(4)を備える押出機用ベント装置において、
ベントボックス(4)内の圧力を大気圧以上に保つようにして、エントレイン
メント現象を防止するようにし、
ベントボックス(4)に連通して下方に傾斜するように脱気管(7)を設け、
脱気管(7)の排出側に液体の入った密閉されたタンク(5)を設け、
タンク(5)に内部の液体を排出するためのパイプ形状の排出用手段(6)を設けるようにし、
該排出用手段(6)は、その一方の開口がタンク(5)内の液体内に浸され、他方の開口がタンク(5)の外側にドレンされるように配置されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のうち請求項2記載の発明では、スクリュ(2)の回転により成形材料の可塑化混練を行う押出機のバレル(1)に、成形材料の揮発分の脱気を行うベントボックス(4)を備える押出機用ベント装置において、
ベントボックス(4)内の圧力を大気圧以上に保つようにして、エントレインメント現象を防止するようにし、
ベントボックス(4)に連通して下方に傾斜するように脱気管(7)を設け、
脱気管(7)の排出側に液体の入った密閉されたタンク(5)を設け、
タンク(5)に内部の液体を排出するための排出用手段(6)を設けるようにし、
脱気管(7)の排出側の先端部分がタンク(5)内の液体内に浸されるように配置したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の第1の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す押出機用ベント装置の要部断面図である。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態に用いられる押出機は、バレル1内に2本のスクリュ2を有する2軸式の押出機である。押出機の構成については、従来の押出機と同様である。なお、本実施の形態では、2軸式の押出機としているが、これに限定するものではなく、単軸式又は多軸式の押出機であっても良いのは勿論である。
【0014】
この押出機の中程に、ベント装置が装着されている。ベント装置は開口が形成された筒状のベント金物3、ベント金物3の上方に配置され、バレル1の内部と外部とを連通する開口である脱気管7を備えるベントボックス4を備えている。脱気管7は、ベントボックス4の側方に下方傾斜して取り付けられている。
【0015】
ベントボックス4に形成された脱気管7の排出側に予め水等の液体の入った密閉されたタンク5を設け、タンク5に排出用手段6を設けるようにしている。脱気管7のタンク5側は、タンク5側の上面と開口連通するようにされている。本実施の形態では、排出用手段6は逆J字状の排出用パイプであり、タンク5内の液体内に一方の開口が浸されて他方の開口がタンク5の外側に配置されてドレンされるように配置されている。
【0016】
樹脂を押出し成形する場合、バレル1内に供給された樹脂は、バレル1の加熱及びスクリュ2の回転により、可塑化されると共に、混練される。この可塑化した樹脂はスクリュ2によりダイス側に搬送される際に、この樹脂から発生する揮発性物質又は水分は、ベントボックス4の脱気管7を介してタンク5内に排出される。この際、本発明では、脱気管7の排出側に液体の入った密閉されたタンク5が設けられることにより、ベントボックス4が直接大気に開放されていないため、ベントボックス4内の圧力を大気圧以上に保つことができる。これにより、樹脂等の原料中の揮発性物質又は水分が3%以上等の多い場合にも、ベント金物3、ベントボックス4を通過する際にガス流速が早くなってしまうことがなく、従来のように、揮発性物質又は水分だけでなく原料もこのガス流に巻き込まれて系外に排出されてしまうエントレインメント現象が生じることがない。
【0017】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図2により説明する。
【0018】
図2に示すように、第2の実施の形態では、脱気管7の排出側の先端部分がタンク5内の液体内に浸されるように配置した点が、第1の実施の形態の場合と異なる。このように、脱気管7の排出側の先端部分がタンク5内の液体内に浸されるように配置することにより、蒸気が液体に直接接触するため、樹脂等の原料中の揮発性物質又は水分が凝縮し易くなる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明では、ベント装置のベントボックス内の圧力を大気圧以上に保つことにより、エントレインメント現象を防止することができる。このため、樹脂等の原料中の水分、揮発分が多い場合に、ベント金物を通過する際にガス流速が早くなり、原料もこのガス流に巻き込まれて系外に排出されてしまうということがなくなる。より詳細には、PV=一定の法則より、気体の圧力が高くなった場合、その体積が小さくなるので、時間当たりの水分、揮発分量が一定の場合、管内及び装置内を通過する流速を低く抑えることができるものである。ガス流速が低いと、ガスの流れに原料(樹脂)が巻き込まれることがなくなり、系外に排出することがなくなる。
【0020】
また、ベントボックスに形成された脱気管の排出側に液体の入ったタンクを設け、タンクに排出用手段を形成し、該排出用手段の一方の開口がタンク内の液体内に浸され、他方の開口がタンクの外側にドレンされるように配置されたことにより、効果的に、ベントボックス内の圧力を大気圧以上に保つことができる。
【0021】
本発明のうち請求項2記載の発明では、脱気管の排出側の先端部分がタンク内の液体内に浸されるように配置したことにより、蒸気が液体に直接接触するため、凝縮し易くなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す押出機用ベント装置の断面構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す押出機用ベント装置の断面構成図である。
【図3】従来の押出気用ベント装置の断面構成図である。
【図4】従来の他の押出機用ベント装置の断面構成図である。
【符号の説明】
1 バレル
2 スクリュ
3 ベント金物
4 ベントボックス
5 タンク
6 排出用手段
7 脱気管
Claims (2)
- スクリュ(2)の回転により成形材料の可塑化混練を行う押出機のバレル(1)に、成形材料の揮発分の脱気を行うベントボックス(4)を備える押出機用ベント装置において、
ベントボックス(4)内の圧力を大気圧以上に保つようにして、エントレインメント現象を防止するようにし、
ベントボックス(4)に連通して下方に傾斜するように脱気管(7)を設け、
脱気管(7)の排出側に液体の入った密閉されたタンク(5)を設け、
タンク(5)に内部の液体を排出するためのパイプ形状の排出用手段(6)を設けるようにし、
該排出用手段(6)は、その一方の開口がタンク(5)内の液体内に浸され、他方の開口がタンク(5)の外側にドレンされるように配置されていることを特徴とする押出機用ベント装置。 - スクリュ(2)の回転により成形材料の可塑化混練を行う押出機のバレル(1)に、成形材料の揮発分の脱気を行うベントボックス(4)を備える押出機用ベント装置において、
ベントボックス(4)内の圧力を大気圧以上に保つようにして、エントレインメント現象を防止するようにし、
ベントボックス(4)に連通して下方に傾斜するように脱気管(7)を設け、
脱気管(7)の排出側に液体の入った密閉されたタンク(5)を設け、
タンク(5)に内部の液体を排出するための排出用手段(6)を設けるようにし、
脱気管(7)の排出側の先端部分がタンク(5)内の液体内に浸されるように配置したことを特徴とする押出機用ベント装置。
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JP2002240831A JP3889999B2 (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 押出機用ベント装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002240831A JP3889999B2 (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 押出機用ベント装置 |
Publications (2)
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JP2004074699A JP2004074699A (ja) | 2004-03-11 |
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Family
ID=32023509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002240831A Expired - Lifetime JP3889999B2 (ja) | 2002-08-21 | 2002-08-21 | 押出機用ベント装置 |
Country Status (1)
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JP4660528B2 (ja) * | 2007-05-01 | 2011-03-30 | アグリフューチャー・じょうえつ株式会社 | 高分子複合材料の製造装置及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-08-21 JP JP2002240831A patent/JP3889999B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2004074699A (ja) | 2004-03-11 |
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