JP3889755B2 - 半導体装置の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品としてのチップを基板にボンディングして作られる半導体装置の製造装置に関する。
電子部品としてのチップを基板にボンディングして作られる半導体装置の製造装置として、フリップチップボンダ等のボンディング装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
フリップチップボンダは、ウエハステージ上に供給されたダイシング済みの半導体ウエハをウエハ認識カメラで撮像し、その撮像結果に基づいてチップの位置決めをした後、ピックアップ反転ツールを用いて半導体ウエハから上記チップを取り出す。ウエハ認識カメラによる半導体ウエハの撮像は、ピックアップ反転ツールが半導体ウエハの撮像を妨げない位置まで退避した後に行われる。
ピックアップ反転ツールによって取り出されたチップは、その上下面が反転された後、ボンディングヘッドのボンディングツールに受け渡され、チップ認識カメラで撮像される。チップ認識カメラによるチップの撮像は、ピップアップ反転ツールがチップ認識カメラによるチップの撮像を妨げない位置まで退避した後に行われる。そのため、このチップ認識カメラは、ピックアップ反転ツールと干渉しないように、ピックアップ反転ツールの斜め下方に配置されている。
チップ認識カメラによるチップの撮像が完了したら、チップ認識カメラによるチップの撮像結果と、別途基板認識カメラで撮像された基板の撮像結果に基づいて、基板に対するチップのボンディング位置が算出される。
一方、ボンディングツールは、チップ認識カメラによるチップの撮像が完了するのと同時に、受け取ったチップを予め教示された目標位置としての教示位置に向けて移動させる。すなわち、ボンディングツールによってチップを教示位置に移動させている間に、ボンディング位置の算出を進めている。
そして、チップが教示位置に到達したら、上記目標位置を教示位置からボンディング位置に変更する。これにより、チップを教示位置からボンディング位置に向けて移動させ、ボンディング位置に位置決めした後、基板にボンディングする。
特開2002−118153号公報
ところで、ボンディング位置の算出は短時間で終了することがある。そのため、従来のフリップチップボンダのようにチップに教示位置を経由させることが、電子部品を所定の箇所から取り出して基板にボンディングするまでのタクトタイムを延長させる原因となることがある。
また、ピックアップ反転ツールは、半導体ウエハからチップを受け取る受け取り位置と、ボンディングツールにチップを受け渡す受け渡し位置の2つの位置でのみ停止できるようになっている。
そのため、ピックアップ反転ツールが半導体ウエハからチップを受け取ったときにチップの撮像が完了していない場合、チップの撮像が完了するまでの間、ピックアップ反転ツールを受け取り位置に待機させておく必要がある。その結果、ピックアップ反転ツールを受け取り位置に待機させている間、次のチップの位置決め作業を開始できず、タクトタイムの延長を招くことがあった。
また、ピックアップ反転ツールからボンディングツールにチップを受け渡したときに半導体ウエハの撮像が完了していない場合、半導体ウエハの撮像が完了するまでの間、ピックアップ反転ツールを受け渡し位置に待機させておく必要がある。その結果、ピックアップ反転ツールを受け渡し位置に待機させている間、チップの撮像を開始できず、タクトタイムの延長を招くことがある。
また、チップ認識カメラによるチップの撮像は、タクトタイムを短縮するために、チップがピックアップ反転ツールからボンディングツールに受け渡された直後に行われている。
そのため、従来のフリップチップボンダのようにチップ認識カメラをピックアップ反転ツールの斜め下方に配置した場合、その撮像面が受け渡し位置に向くようにチップ認識カメラを傾斜させる必要がある。
しかしながら、チップ認識カメラを傾斜させた場合、安定した撮影を行なうためには、チップ認識カメラの設置位置、設置角度、焦点深度、および照明の種類、照射位置、照射角度等の制約が増加し、構成が複雑化するという問題がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、電子部品を所定の箇所から取り出して基板にボンディングするまでのタクトタイムを短縮することができるとともに、安定して電子部品を撮像することができる簡単な構成の半導体装置の製造装置を提供することである。
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造装置は次のように構成されている。
(1)電子部品が載置される載置面を備えたテーブルと、上記載置面と略平行な軸を中心に回転可能に支持され、一端部と他端部とが所定角度を持って交差しており、その連結部分は一端部および他端部の延設方向と異なる延設方向を有する連結部となるピックアップ反転ツールと、上記ピックアップ反転ツールの一端部に設けられ、上記載置面上の電子部品を吸着保持する吸着手段と、上記ピックアップ反転ツールを回転させることで、上記吸着手段により吸着保持された電子部品を上記載置面の非対向位置に設けられた受け渡し位置に移送するピックアップ反転ツール駆動手段と、上記受け渡し位置に移送された電子部品を受け取り、基板にボンディングするボンディングツールと、上記載置面と略垂直で、かつ上記受け渡し位置を含む光軸を備え、上記ボンディングツールに受け渡された電子部品を撮像する撮像手段とを具備する。
(2)電子部品が載置される載置面を備えたテーブルと、上記載置面上の電子部品を撮像する第1の撮像手段と、上記第1の撮像手段による撮像結果に基づいて上記テーブルを駆動し、対象の電子部品を受け取り位置に位置決めするテーブル駆動手段と、上記載置面と略平行な軸を中心に回転可能に支持され、一端部と他端部とが所定角度を持って交差しており、その連結部分は上記一端部および他端部の延設方向と異なる延設方向を有する連結部となっているピックアップ反転ツールと、上記ピックアップ反転ツールの一端部に設けられ、上記受け取り位置に位置決めされた上記載置面上の電子部品を吸着保持する吸着手段と、上記ピックアップ反転ツールを回転させることで、上記吸着手段により吸着保持された電子部品を上記載置面の非対向位置に設けられた受け渡し位置に移送するピックアップ反転ツール駆動手段と、上記受け渡し位置に移送された電子部品を受け取り、上記基板にボンディングするボンディングツールと、上記載置面と略垂直で、上記受け渡し位置を含む光軸を備え、上記ボンディングツールに受け渡された電子部品を撮像する第2の撮像手段と、
上記電子部品がピックアップ反転ツールから上記ボンディングツールに受け渡されたときに上記第1の撮像手段による上記電子部品の撮像が完了していない場合、上記ピックアップ反転ツールを受け渡し位置から待機位置に移動させて撮像の完了を待機し、撮像が完了し次第、ピックアップ反転ツールを待機位置から受け取り位置に移動させて上記吸着手段により電子部品を吸着保持するよう制御し、
受け取り位置に位置決めされた上記電子部品が上記吸着手段により吸着保持されたときに上記第2の撮像手段による電子部品の撮像が完了していない場合、ピックアップ反転ツールを受け取り位置から待機位置に移動させて撮像の完了を待機し、撮像が完了し次第、ピックアップ反転ツールを待機位置から受け渡し位置に移動させて上記ボンディングツールに電子部品を受け渡すよう制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、電子部品を所定の箇所から取り出して基板にボンディングするまでのタクトタイムを短縮でき、また電子部品を安定して撮像でき、さらに装置の構成を簡略化できる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造装置の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の半導体装置の製造装置は、テーブルであるウエハステージ1を有している。このウエハステージ1(所定の箇所)は、ベース2a上に順次設けられたXYテーブル2およびθテーブル3(テーブル駆動手段)により構成されており、θテーブル3の上面(載置面)には多数のチップ4(電子部品)に分割されてシート(不図示)に貼着された半導体ウエハ5が載置される。
チップ4は、ピックアップ反転ユニット7のピックアップ反転ツール8によって取り出される。このピックアップ反転ツール8は、互いに直交する第1、第2の棒状部8a、8bと、上記第1、第2の棒状部8a、8bに対して約45度で傾斜し、第1、第2の棒状部8a、8bの端部間を連結する第3の棒状部8c(連結部)とから構成されている。
換言すれば、第1の棒状部8aと第2の棒状部8bは、これら第1、第2の棒状部8a、8bの延設方向と異なる延設方向を有する第3の棒状部8cにより連結されている。
ここで重要なのは、第1、第2の棒状部8a、8bを連結する連結部の外側面に大きな突出部が存在しないことである。そのために、本実施の形態では、第1、第2の棒状部8a、8bを第1、第2の棒状部8a、8bに対して約45度で傾斜した第3の棒状部8cを介して連結し、第1、第2の棒状部8a、8bを直接連結した場合に連結部外側に形成される角部を落としている。
なお、本実施の形態では、第1、第2の棒状部8a、8bを第3の棒状部8cで連結しているが、これに限定されるものではなく、例えばL字状の部材の角部を切り欠いて、平面部を形成してもよい。
ピックアップ反転ツール8の第1の棒状部8a側の端部には、チップ4を吸着するためのノズル9(吸着手段)が設けられている。また、ピックアップ反転ツール8の第2の棒状部8b側の端部は、Zテーブル11に対して略水平に設けられた軸部材12(ピックアップ反転ツール駆動手段)により、点線で示す「受け取り位置」から実線で示す「受け渡し位置」の範囲内で回転可能に支持されている。上記Zテーブル11はZガイド13に沿ってZ方向に駆動される。
半導体ウエハ5は、ウエハステージ1の上方に配置されたウエハ認識カメラ14(第1の撮像手段)によって撮像される。上記ピックアップ反転ツール8によってピックアップされるチップ4の位置決めは、このウエハ認識カメラ14の撮像信号に基づいて行われる。つまり、θテーブル3のX、Yおよびθ方向の位置決めが行われるようになっている。
ウエハステージ1からチップ4を吸着保持して実線で示す状態に反転したピックアップ反転ツール8は、受け渡し認識カメラ15によって撮像される。この受け渡し認識カメラ15によって撮像されたチップ4は、受け渡し認識カメラ15の撮像信号に基づいてボンディング機構20(後述する)のボンディングヘッド16に設けられたボンディングツール17に受け渡される。
なお、ボンディングツール17の外径寸法は、ボンディングツール17によりチップ4を安定した状態で吸着保持できるよう、チップ4を吸着する部分はチップ4の外径寸法と同等あるいはわずかに大小をつけて設定されている。本実施の形態ではわずかに小さく設定されている。
ボンディング機構20はベース18を有している。ベース18上には、Xテーブル19がX方向(図1中の矢印参照)に沿って駆動可能に設けられている。このXテーブル19には、Yテーブル21がY方向(図1中の矢印参照)に沿って駆動可能に設けられている。
このYテーブル21には、Zテーブル22がZ方向(図1中の矢印参照)に駆動可能に設けられている。このZテーブル22には、上記ボンディングツール17を有する上記ボンディングヘッド16が設けられている。
ボンディングヘッド16は、Zテーブル22の上面に設けられたθ調整機構31を有している。Zテーブル22の下面には、θ調整機構31によってθ方向の位置決め調整可能な一対の板状部材(一方のみ図示)からなるヘッド本体32が設けられている。このヘッド本体32には、超音波ホーン35の基端部が支持されており、この超音波ホーン35の先端部には上記ボンディングツール17が設けられている。なお、θ方向は、X方向とY方向とがなす平面に直交する軸線を中心にした回転方向である。
ピックアップ反転ツール8からボンディングツール17に受け渡されたチップ4は、図1に示すチップ認識カメラ24(第2の撮像手段)によって撮像される。また、ボンディングツール17に吸着保持されたチップ4が実装される基板25は、基板認識カメラ26によって撮像される。
チップ認識カメラ24は、ピックアップ反転ツール8がボンディングツール17にチップ4を受け渡す受け渡し位置の略直下に配置されている。このため、チップ4の撮像がピックアップ反転ツール8により妨げられないように、チップ4がボンディングツール17に受け渡されて、ピックアップ反転ツール8が上記受け渡し位置から退避した直後に、チップ認識カメラ24がボンディングツール17に受け渡されたチップ4を撮像する。
このように、チップ認識カメラ24を受け渡し位置の略直下に配置すると、ボンディングツール17に受け渡されたチップ4の主面に対して略直角に撮像できるから、撮像ミス等の発生を低減することができる。また、チップ認識カメラ24の設置位置、設置角度、および照明の種類、照射位置、照射角度等の自由度が増すから、装置の構成を簡略化することができる。
図1に示すように、基板25はX方向に駆動可能なボンディングステージ27上に載置されている。基板認識カメラ26は、ガイド28にY方向に沿って設けられたYテーブル29に、Z方向に沿って駆動可能に設けられている。したがって、基板認識カメラ26は、ボンディングステージ27上の基板25に対して相対的にX、Y、Z方向に駆動可能になっている。
図2は同実施の形態に係る半導体装置の製造装置の制御系統を示すブロック図である。
図2中の51はメインコントローラである。このメインコントローラ51には、画像認識制御部52を介してウエハ認識カメラ14、受け渡し認識カメラ15、チップ認識カメラ24および基板認識カメラ26が接続されている。各カメラからの撮像信号は、画像認識制御部52で処理されてメインコントローラ51に入力される。
また、メインコントローラ51には、ウエハステージ1の駆動を制御するウエハステージ制御部53、ピックアップ反転ユニット7の駆動を制御するピックアップ制御部54(制御手段)、ボンディングステージ27の駆動を制御するボンディングステージ制御部55、基板認識カメラ26の駆動を制御するカメラ移動制御部56およびボンディングヘッド16の駆動を制御するボンディングヘッド制御部57が接続されている。
チップ認識カメラ24によって撮像されたチップ4の撮像信号と、基板認識カメラ26によって撮像された基板25の撮像信号は、画像認識制御部52で処理される。これにより、基板25上におけるチップ4のボンディング位置が算出され、このボンディング位置に基づいて上記ボンディングヘッド16、つまりチップ4が位置決めされる。
ボンディングヘッド16は、チップ認識カメラ24がチップ4を撮像すると同時に、ボンディングヘッド制御部57によって、目標位置として予め教示された基板25の上方の位置(教示位置)に向かって移動する。
画像認識制御部52によるボンディング位置の算出は、ボンディングヘッド16が上記教示位置に到達する前、あるいはボンディングヘッド16が上記教示位置に到達した後に終了する。
ボンディング位置の算出が終了したら、その時点でメインコントローラ51によってボンディングヘッド16、つまりチップ4の目標位置を上記教示位置から上記ボンディング位置に変更する。
このとき、ボンディングヘッド16が教示位置に到達していなければ、このボンディングヘッド16は教示位置を経由することなく、直接ボンディング位置に向かって移動する。また、ボンディングヘッド16が教示位置に到達していれば、このボンディングヘッド16は教示位置からボンディング位置に移動する。
ボンディングヘッド16がボンディング位置に位置決めされたら、Zテーブル22よってボンディングヘッド16を下降させ、ボンディングツール17に吸着保持されたチップ4を基板25にボンディングする。
図3は同実施の形態に係るチップ4を受け取ってから基板25にボンディングするまでのボンディングヘッド16の動作のフローチャートを示すブロック図である。
図3に示すように、チップ認識カメラ24によってチップ4を撮像したら(ステップS1)、ボンディングステージ制御部55によって予め目標位置として基板25上方に設定された教示位置に向けてボンディングヘッド16を移動させるとともに(ステップS2)、チップ認識カメラ24の撮像信号と基板認識カメラ26の撮像信号に基づいて、チップ4のボンディング位置の算出を開始する(ステップS3)。すなわち、ボンディングヘッド16を教示位置に向けて移動させている間に、チップ4のボンディング位置の算出を進めておく。
ボンディング位置の算出が完了したら(ステップS4)、メインコントローラ51によってボンディングヘッド16の目標位置を上記教示位置からボンディング位置に変更し(ステップS5)、教示位置に向かって移動中のボンディングヘッド16をボンディング位置に向かって移動させる(ステップS6)。
そして、ボンディングヘッド16がボンディング位置に到達したら、Zテーブル22によってボンディングヘッド16を下降させ、ボンディングツール17が吸着保持したチップ4を基板25のボンディング位置にボンディングする(ステップS7)。
また、ウエハ認識カメラ14によって撮像された半導体ウエハ5の撮像信号は、画像認識制御部52で処理される。これにより、ウエハステージ1上におけるチップ4の位置が算出され、このチップ4の位置に基づいてXYテーブル2およびθテーブル3、すなわちチップ4の位置決めがなされる。
ピックアップ反転ツール8は、ボンディングツール17にチップ4を受け渡した直後、ピックアップ制御部54によって受け取り位置に回転移動する。このとき、ウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が未完了であれば、ピックアップ反転ツール8は受け取り位置と受け渡し位置の間に設けられた待機位置移動し、この待機位置で半導体ウエハ5の撮像が完了するまで待機する。
なお、この待機位置とは、ピックアップ反転ツール8がウエハ認識カメラ14の光軸とチップ認識カメラ24の光軸の両方から退避した位置、すなわちピックアップ反転ツール8がウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像と、チップ認識カメラ24によるチップ4の撮像とを妨げない位置のことである。
そして、ウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了し次第、ピックアップ反転ツール8は受け取り位置に移動する。
受け取り位置に到達したピックアップ反転ツール8は、その一端部に設けられたノズル9により対象のチップ4を吸着保持し、このチップ4を保持したまま受け渡し位置に回転する。このときチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が未完了であれば、ボンディングヘッド16は待機位置に移動し、この待機位置でチップ4の撮像が完了するまで待機する。そして、チップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了し次第、ボンディングヘッド16は受け渡し位置に移動する。
図4は同実施の形態に係るピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取ってから受け渡し位置に移動するまでの動作を示す動作図、図5は同実施の形態に係るピックアップ反転ツール8がボンディングツール17にチップ4を受け渡してから受け取り位置に移動するまでの動作を示す動作図である。
図4(a)に示すように、ピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取ると、メインコントローラ51によってチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了したかどうかの判断がなされる。
ここでチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了していると判断されると、ピックアップ反転ツール8は、図4(c)に示すように受け渡し位置に移動し、ボンディングツール17にチップ4を受け渡す。
一方、チップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了していないと判断されると、ピックアップ反転ツール8は、図4(b)に示すように待機位置に移動し、この待機位置でチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了するのを待つ。そして、チップ4の撮像が完了したら、ピックアップ反転ツール8は、図4(c)に示すように受け渡し位置に移動し、ボンディングツール17にチップ4を受け渡す。
このように、ピックアップ反転ツール8を待機位置で待機させておけば、このピックアップ反転ツール8によって半導体ウエハ5の撮像が妨げられることがない。このため、この待機中にウエハ認識カメラ14で半導体ウエハ5の撮像を行い、その撮像情報に基づいて次のチップ4の位置決めを行っておくことで、次のボンディングに要する時間を短縮することができる。
また、図5(a)に示すように、ピックアップ反転ツール8がボンディングツール17にチップ4を受け渡すと、メインコントローラ51によってウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了したかどうかの判断がなされる。
ここでウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了していると判断されると、ピックアップ反転ツール8は、図5(c)に示すように受け取り位置に移動し、ウエハステージ1から対象のチップ4を受け取る。
一方、ウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了していないと判断されると、ピックアップ反転ツール8は、図5(b)に示すように待機位置に移動し、この待機位置でウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了するのを待つ。そして、半導体ウエハ5の撮像が完了したら、ピックアップ反転ツール8は、図5(c)に示すように受け取り位置に移動し、ウエハステージ1から対象のチップ4を受け取る。
このように、ピックアップ反転ツール8が待機位置にいれば、チップ4の撮像が妨げられることがない。このため、ピックアップ反転ツール8がボンディングツール17にチップ4を受け渡した直後に、チップ4の撮像を行うことができるから、ボンディングヘッド16の移動も早く開始でき、その結果、ボンディングに要する時間を短縮することができる。
上記構成の半導体装置の製造装置によれば、チップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了すると同時に、予め目標位置として基板25の上方に設定された教示位置に向けてボンディングヘッド16を移動させ、ボンディングヘッド16を教示位置に移動させている間に、チップ認識カメラ24の撮像信号に基づいてチップ4の基板25へのボンディング位置の算出を開始し、さらにボンディング位置の算出が完了すると同時に、目標位置を教示位置からボンディング位置に変更している。
このため、ボンディングヘッド16が教示位置に到達する前に、ボンディング位置の算出が完了した場合、ボンディングヘッド16は教示位置を経由することなく、直接ボンディング位置に向かって移動するから、ボンディングツール17がチップ4を受け取ってから基板25にボンディングするまでの時間を短縮でき、結果としてピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を取り出してから、ボンディングツール17がこのチップ4を基板25にボンディングするまでのタクトタイムを短縮することができる。
さらに、チップ認識カメラ24を受け渡し位置、すなわちピックアップ反転ツール8がボンディングツール17にチップ4を受け渡す位置の略直下に配置している。
そのため、チップ認識カメラ24の設置位置、設置角度、焦点深度、あるいは照明の種類、照射位置、照射角度などの制約が減り、装置構成の簡略化を計ることができる。
また、ピックアップ反転ツール8が停止できる位置として、受け取り位置および受け渡し位置の間に待機位置を設け、ピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取ったときにチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が未完了であれば、ピックアップ反転ツール8を待機位置で待機させるようにし、またピックアップ反転ツール8がチップ4をボンディングツール17にチップ4を受け渡したときにウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が未完了であれば、ピックアップ反転ツール8を待機位置で待機させるようにしている。
そのため、ピックアップ反転ツール8からボンディングツール17にチップ4が受け渡されたときにウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像が完了していなくても、ピックアップ反転ツール8を受け渡し位置から退避させることができるから、チップ4の受け渡し直後にチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像を開始することができる。
これにより、ボンディングヘッド16の移動を早く開始できるから、ボンディングツール17がチップ4を受け取ってから基板25にボンディングするまでの時間を短縮することができ、その結果、ピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取ってからボンディングツール17がチップ4を基板25にボンディングするまでのタクトタイムを短縮することができる。
しかも、ピックアップ反転ツール8の第1の棒状部8aの端部と第2の棒状部8bの端部を、上記第1、第2の棒状部8a、8bに対して約45度で傾斜した第3の棒状部8cで連結している。このため、ボンディングツール17にチップ4を受け渡してから、ピックアップ反転ツール8がチップ認識カメラ24の光軸上から退避するまでの時間を短縮することができる。
これにより、チップ認識カメラ24の視野にピックアップ反転ツール8が存在している時間を短縮することができるため、半導体ウエハ5の撮像を早期に開始することができるから、ピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を取り出してから、ボンディングツール17がこのチップ4を基板25にボンディングするまでのタクトタイムをさらに短縮することができる。
また、ピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取ったときにチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像が完了していなくても、ピックアップ反転ツール8を受け取り位置から退避させることができるから、チップ4の受け取り直後にウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像を行うことができる。
これにより、次に基板25に用いるチップ4の位置決め動作を早く開始することができるから、結果としてピックアップ反転ツール8がウエハステージ1からチップ4を受け取って、ボンディングツール17がチップ4を基板25にボンディングするまでのタクトタイムを短縮することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
具体的に言えば、本実施の形態では、受け取り位置と受け渡し位置の間の一箇所にだけ待機位置を設けているが、これに限定されるものではなく、複数箇所に待機位置を設けてもよい。
この場合、ウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像をギリギリ妨げない程度に受け取り位置側にピックアップ反転ツール8を傾斜させた第1の位置と、チップ認識カメラ24によるチップ4の撮像をギリギリ妨げない程度に受け渡し位置側にピックアップ反転ツール8を傾斜させた第2の位置にそれぞれ待機位置を設けておけば、さらにタクトタイムを短縮することができる。
すなわち、ウエハ認識カメラ14による半導体ウエハ5の撮像完了を待っているときに、ピックアップ反転ツール8を第1の位置で待機させておけば、撮像が完了してからウエハステージ1にチップ4を受け取りに行くまでの時間を短縮でき、またチップ認識カメラ24によるチップ4の撮像完了を待っているときに、ピックアップ反転ツール8を第2の位置で待機させておけば、撮像が完了してからボンディングツール17にチップ4を受け渡しに行くまでの時間を短縮することができる。
本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造装置の全体構成を示す斜視図。 同実施の形態に係る半導体装置の製造装置の制御系統を示すブロック図。 同実施の形態に係るチップをチップ認識カメラで撮像してから基板にボンディングするまでのボンディングヘッドの動作のフローチャートを示すブロック図。 同実施の形態に係るピックアップ反転ツールが半導体ウエハからチップを受け取ってから受け渡し位置に移動するまでの動作を示す動作図。 同実施の形態に係るピックアップ反転ツールがボンディングツールにチップを受け渡してから受け取り位置に移動するまでの動作を示す動作図。
符号の説明
1…ウエハステージ(所定の箇所)、2…XYテーブル(テーブル駆動手段)、3…θテーブル(テーブル駆動手段)、4…チップ(電子部品)、8…ピックアップ反転ツール、8a…第1の棒状部8a(一端部)、8b…第2の棒状部8b(他端部)、8c…第3の棒状部(連結部)、12…軸部材(ピックアップ反転ツール駆動手段)、14…ウエハ認識カメラ(第1の撮像手段)、17…ボンディングツール、24…チップ認識カメラ(第2の撮像手段)、25…基板、54…ピックアップ制御部(制御手段)。

Claims (2)

  1. 電子部品が載置される載置面を備えたテーブルと、
    上記載置面と略平行な軸を中心に回転可能に支持され、一端部と他端部とが所定角度を持って交差しており、その連結部分は上記一端部および他端部の延設方向と異なる延設方向を有する連結部となっているピックアップ反転ツールと、
    上記ピックアップ反転ツールの一端部に設けられ、上記載置面上の電子部品を吸着保持する吸着手段と、
    上記ピックアップ反転ツールを回転させることで、上記吸着手段により吸着保持された電子部品を上記載置面の非対向位置に設けられた受け渡し位置に移送するピックアップ反転ツール駆動手段と、
    上記受け渡し位置に移送された電子部品を受け取り、基板にボンディングするボンディングツールと、
    上記載置面と略垂直で、かつ上記受け渡し位置を含む光軸を備え、上記ボンディングツールに受け渡された電子部品を撮像する撮像手段と、
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  2. 電子部品が載置される載置面を備えたテーブルと、
    上記載置面上の電子部品を撮像する第1の撮像手段と、
    上記第1の撮像手段による撮像結果に基づいて上記テーブルを駆動し、対象の電子部品を受け取り位置に位置決めするテーブル駆動手段と、
    上記載置面と略平行な軸を中心に回転可能に支持され、一端部と他端部とが所定角度を持って交差しており、その連結部分は上記一端部および他端部の延設方向と異なる延設方向を有する連結部となっているピックアップ反転ツールと、
    上記ピックアップ反転ツールの一端部に設けられ、上記受け取り位置に位置決めされた上記載置面上の電子部品を吸着保持する吸着手段と、
    上記ピックアップ反転ツールを回転させることで、上記吸着手段により吸着保持された電子部品を上記載置面の非対向位置に設けられた受け渡し位置に移送するピックアップ反転ツール駆動手段と、
    上記受け渡し位置に移送された電子部品を受け取り、上記基板にボンディングするボンディングツールと、
    上記載置面と略垂直で、上記受け渡し位置を含む光軸を備え、上記ボンディングツールに受け渡された電子部品を撮像する第2の撮像手段と、
    上記電子部品がピックアップ反転ツールから上記ボンディングツールに受け渡されたときに上記第1の撮像手段による上記電子部品の撮像が完了していない場合、上記ピックアップ反転ツールを受け渡し位置から待機位置に移動させて撮像の完了を待機し、撮像が完了し次第、ピックアップ反転ツールを待機位置から受け取り位置に移動させて上記吸着手段により電子部品を吸着保持するよう制御し、
    受け取り位置に位置決めされた上記電子部品が上記吸着手段により吸着保持されたときに上記第2の撮像手段による電子部品の撮像が完了していない場合、ピックアップ反転ツールを受け取り位置から待機位置に移動させて撮像の完了を待機し、撮像が完了し次第、ピックアップ反転ツールを待機位置から受け渡し位置に移動させて上記ボンディングツールに電子部品を受け渡すよう制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
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