JP3889461B2 - 異種金属メダルの製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、メダル遊戯機等に使用される異種金属メダルの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メダル遊戯機に使用されるメダルとして、リングと、そのリング内に嵌合される円板とを異種金属で形成し、上記円板をリング内に嵌合して両部品を結合一体化した異種金属メダルが知られている。
【0003】
上記異種金属メダルの製造に際しては、リング内に円板を嵌合する組合わせ工程、組合わせ後の嵌合部品をプレス機に供給する供給工程、上記プレス機によって嵌合部品をプレス成形する成形工程、成形後の製品を取り出す取り出し工程が必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来は、上記各工程を人手によって行なっていたため、非常に手間がかかり、生産性が悪く、また危険であった。
【0005】
この発明の課題は、異種金属メダルを安全に効率よく生産することができるようにした製造装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、固定テーブルの上面に円形の凹所を設け、その凹所内に嵌合されてインデックス回転される回転テーブルの上面外周部に、その回転テーブルの割出し回転角に相当する間隔をおいて板状のリングホルダを取付け、各リングホルダの固定テーブル上に位置する先端部にリング嵌合用の半円形切欠部を形成し、上記リングホルダの複数の停止位置の1つがリング供給位置とされ、そのリング供給位置から回転テーブルの回転方向における停止位置が、円板供給位置、プレス位置及び製品取出し位置とされ、前記固定テーブル上には、リング供給位置で停止するリングホルダの切欠部にリングを供給するリング供給装置と、リングホルダの切欠部に供給されたリングの周方向の移動を案内する円形ガイドと、円板供給位置まで搬送されたリング内に、周溝を外周に有し、両側面の外周縁に盛り上がり部を有する円板を供給する円板供給装置とを設け、前記プレス位置には、リングと円板の嵌合部品を受けるアンビルと、そのアンビル上の嵌合部品を上部から打撃するピストンとを有し、上記ピストンにより嵌合部品を打撃し、円板の外周縁を塑性変形させて異種金属メダルを形成するプレス装置を設け、前記固定テーブルには製品取出し位置まで搬送された異種金属メダルを落下排出させる排出孔を形成した構成を採用している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1および図2に示すように、固定テーブル1の上面には円形の凹所2が形成され、その凹所2内に円形の回転テーブル3が嵌合されている。
【0008】
回転テーブル3は、その下方に設けた駆動装置4によってインデックス回転される。実施の形態で回転テーブル3の割出し回転角を45°としている。
【0009】
回転テーブル3の上面外周部には角形の切欠部5が45°の間隔をおいて形成され、各切欠部5内に板状のリングホルダ6の後端部が嵌合され、回転テーブル3にねじ込まれるビス7の締付けによって各リングホルダ6が固定されている。
【0010】
リングホルダ6の先端部は固定テーブル1の上面に臨み、その先端に半円形の切欠部8が形成されている。
【0011】
リングホルダ6は、切欠部8の内径が異なる数種のものが用意され、生産しようとする異種金属メダルの外径に応じて交換される。
【0012】
リングホルダ6は45°の割出し回転角をもって回転テーブル3と共に図1の矢印方向に回転される。このため、リングホルダ6は回転テーブル3の1回転当りに8回停止し、その停止位置の1つがリング供給位置S1 とされ、そのリング供給位置Sから90°ずつの間隔をおいた停止位置が、円板供給位置S2 、プレス位置S3 及び製品取出し位置S4 とされている。
【0013】
前記固定テーブル1上には、リング供給位置S1 で停止するリングホルダ6の切欠部8内にリングAを供給するリング供給装置10が設けられている。
【0014】
図2はリング供給装置10の詳細を示す。このリング供給装置10は、固定テーブル1上にリングストッカ11をねじの締付けによる手段を介して取付け、そのリングストッカ11に上下に貫通するリング収納孔12を形成し、そのリング収納孔12の下端に連通してリングAの一枚が通過可能な通路13を設けている。
【0015】
また、リング収納孔12の上端にシュート14を接続し、そのシュート14からリング収納孔12内にリングAを供給し、リング収納孔12内において積み重ねられたリングAをガイドロッド15に沿って往復動されるプッシャ16によって通路13からリングホルダ6の切欠部8内に押し込むようにしている。
【0016】
リングホルダ6の切欠部8内に嵌合されたリングAは、回転テーブル3の回転により固定テーブル1の上面に沿って周方向に搬送される。その搬送時、リングAは固定テーブル1の上面に取付けた円形ガイド17によって案内される。
【0017】
図1に示すように、円形ガイド17は、回転テーブル3の回転中心を中心とする円弧状案内面18と、その円弧状案内面18より内径方向に張り出すフランジ19とを有し、上記円弧状案内面18によってリングAが外径方向に移動するのが防止され、かつフランジ19によって切欠部8から上方に抜け出すのが防止される。
【0018】
なお、リングストッカ11およびシュート14はリング収納孔12の内径およびシュート通路の大きさが異なる数種のものが用意され、形成される異種金属メダルの大きさに応じて交換される。
【0019】
リングホルダ6の切欠部8に嵌合されたリングAは円形テーブル3の回転によって円板供給位置S2 まで搬送される。
【0020】
円板供給位置S2 にはリングA内に円板Bを供給する円板供給装置20が設けられている。ここで、円板Bは、図5(II)で示すように、リングA内に極く僅かな余裕をもって嵌合される外径を有し、その外周には周溝bが設けられ、かつ両側面の外周縁に盛り上がり部cが形成されている。
【0021】
図3および図4(I)、(II)は円板供給装置20の詳細を示す。この円板供給装置20は、固定テーブル1の上面にリングAと略同一厚みの支持板21をねじ止めし、その支持板21の内径側にリングAの外周一部の移動を案内する円弧状案内面22を設けている。
【0022】
また、支持板21が嵌合される嵌合溝23を下面に有する円板ストッカ24に上面から支持板21上に至る円板収納孔25と、その円板収納孔25に連通して回転テーブル3の外径方向に延びる通路26と、その通路26上にレバー挿入孔27とを設け、レバー挿入孔27内に挿入された押えレバー28の後端部をピン29で円板ストッカ24に揺動自在に取付け、その押えレバー28をスプリング30によって下方に付勢している。
【0023】
さらに、円板ストッカ24の円板収納孔25の上部に円板供給用シュート31を接続し、そのシュート31から円板収納孔25内に円板Bを供給し、円板収納孔25内において積み重ねられて円板Bを、回転テーブル3の径方向に往復動されるプッシャ32によって下部から一枚取り出し、その円板Bを通路26に沿って移動させて押えレバー28の下方に押し込み、その押えレバー28によりリングA内に円板Bを嵌合させるようにしている。
【0024】
ここで、プッシャ32は、固定テーブル1の外径側に取付けたガイドロッド33に沿って移動自在に支持され、シリンダ34の作動によって往復動される。
【0025】
上記円板ストッカ24は、円板収納孔25の大きさが異なる数種類のものが用意され、円板Bの大きさに応じて最適なものが使用される。
【0026】
リングA内に円板Bが嵌合された嵌合部品は回転テーブル3の回転によってプレス位置S3 に搬送される。プレス位置S3 には、円板Bの外径部を扁平に塑性変形させるプレス装置40が設けられている。
【0027】
図5(I)、(II)、(III )は上記プレス装置40の詳細を示す。このプレス装置40は、プレス位置に搬送された嵌合部品を受けるアンビル41と、そのアンビル41に対して昇降自在に支持されたピストン42と、そのピストン42に対して昇降動される打撃ヘッド43とから成る。
【0028】
アンビル41は、アンビルホルダ44の上端面に形成された挿入孔45内に挿入されて下端が支持され、アンビルホルダ44の外径から半径方向にねじ込まれた複数のビス46によって固定されている。また、アンビル41の上部は、固定テーブル1の外径側にねじ止めされたワーク支持板47の孔48に挿入され、その上端面に形成された円形突出部49が嵌合部品を受けるようになっている。
【0029】
ここで、円形突出部49の外径はリングAの外径より小さく、かつ内径より大きくなっている。アンビル41は、円形突出部49の大きさが異なる数種類のものが用意され、リングAが外径の異なる他のリングAに変更されると、その変更されたリングAと対応するアンビル41に交換される。
【0030】
前記ピストン42は円形突出部50を下面に有し、その円形突出部50の外径はアンビル41に設けられた円形突出部49と同径とされている。
【0031】
ピストン42は、アーム51に形成された挿入孔52内にスライド自在に挿入され、スプリング53により上方に付勢されている。このピストン42は、円形突出部50の外径が異なる数種類が用意され、リングAが径の異なるものと変更されると、変更されたリングAに対応するピストン42と交換される。
【0032】
上記の構成から成るプレス装置40においては、嵌合部品がアンビル41の円形突出部49で受けられて停止すると、打撃ヘッド43が下降してピストン42を打撃する。
【0033】
図5(II)はピストン42が打撃される前の状態を示し、そのピストン42が打撃ヘッド43で打撃されると、ピストン42が急速に下降して、図5(III )に示すように、円板B及びリングAが内径部を打撃する。その打撃によって、円板Bの両側面における外径縁の盛り上がり部Cが扁平に塑性変形され、リングAと円板Bとが結合一体化され、異種金属メダルMが形成される。
【0034】
異種金属メダルMは、回転テーブル3の回転によって製品取出し位置S4 まで搬送される。図6は、製品取出し位置S4 を示し、固定テーブル1の製品取出し位置S4 に排出孔60が形成され、異種金属メダルMは排出孔60から落下され、その排出孔60に接続された排出シュート61から所定の位置に排出される。
【0035】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成したので、異種金属メダルを自動的に能率よく、かつ安全に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る製造装置の概略を示す平面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】(I)は図3の一部分を拡大して示す断面図、(II)は(I)のIV−IV線に沿った断面図
【図5】(I)は図1のV−V線に沿った断面図、(II)、(III )は(I)の作動状態を段階的に示す断面図
【図6】図1のVI−VI線に沿った断面図
【符号の説明】
1 固定テーブル
2 凹所
3 回転テーブル
6 リングホルダ
8 切欠部
10 リング供給装置
17 円形ガイド
20 円板供給装置
40 プレス装置
60 排出孔
1 リング供給位置
2 円板供給位置
3 プレス位置
4 製品取出し位置
A リング
B 円板
b 周溝
C 盛り上がり部

Claims (1)

  1. 固定テーブルの上面に円形の凹所を設け、その凹所内に嵌合されてインデックス回転される回転テーブルの上面外周部に、その回転テーブルの割出し回転角に相当する間隔をおいて板状のリングホルダを取付け、各リングホルダの固定テーブル上に位置する先端部にリング嵌合用の半円形切欠部を形成し、上記リングホルダの複数の停止位置の1つがリング供給位置とされ、そのリング供給位置から回転テーブルの回転方向における停止位置が、円板供給位置、プレス位置及び製品取出し位置とされ、前記固定テーブル上には、リング供給位置で停止するリングホルダの切欠部にリングを供給するリング供給装置と、リングホルダの切欠部に供給されたリングの周方向の移動を案内する円形ガイドと、円板供給位置まで搬送されたリング内に、周溝を外周に有し、両側面の外周縁に盛り上がり部を有する円板を供給する円板供給装置とを設け、前記プレス位置には、リングと円板の嵌合部品を受けるアンビルと、そのアンビル上の嵌合部品を上部から打撃するピストンとを有し、上記ピストンにより嵌合部品を打撃し、円板の外周縁を塑性変形させて異種金属メダルを形成するプレス装置を設け、前記固定テーブルには製品取出し位置まで搬送された異種金属メダルを落下排出させる排出孔を形成した異種金属メダルの製造装置。
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