JP3889326B2 - 高純度純水の蒸発式製造方法及びその装置 - Google Patents

高純度純水の蒸発式製造方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子工業等の各種工業において洗浄用水又はプロセス用水或いはボイラ給水等の各種用途に使用される純水を、工業用水又は地下水等を原料水として、この原料水を蒸発することによって製造する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、工業用水又は地下水等の原料水から純水を製造する方法として、蒸発による方法、つまり、前記原料水を加熱して蒸発し、この水蒸気を凝縮し、この凝縮水を純水として取り出すという方法が採用されていたが、この蒸発による方法は、原料水中における溶存ガス、炭酸成分及び揮発性成分が水蒸気と一緒にガス化し、前記水蒸気の凝縮とともにこの凝縮水中に再溶解することになるから、凝縮水として取り出した純水の純度が低いのであった。
【0003】
そこで、本発明者は、先の特許出願(特願平11−233677号、特開2001−54785号)において、熱効率を高めるために自己蒸気圧縮式にした多重効用蒸発装置を使用して、工業用水又は地下水等の原料水から純水を製造することを提案した。
【0004】
この先行技術による自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を使用した純水の製造方法は、以下に述べるように構成している。
【0005】
すなわち、三つ以上の複数個の蒸発缶を備え、これ各蒸発缶の相互間を、各蒸発缶のうち前段における蒸発缶で発生した蒸気を後段の蒸発缶に、当該蒸発缶における蒸発の熱源として導くように接続する一方、前記各蒸発缶のうち高真空に維持される最終段の蒸発缶より一つ前段における蒸発缶で発生した蒸気の一部を、ボイラー等から送られてくる加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタにて吸気・圧縮して、前記各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶に、当該蒸発缶における蒸発の熱源として供給することによって、自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を構成して、工業用水又は地下水等の原料水を、前記各蒸発缶のうち高真空に維持される最終段の蒸発缶に冷却源として供給して、この最終段の蒸発缶において、これよりも一つ前段の蒸発缶で発生した蒸気を凝縮し、この凝縮水を、各蒸発缶における凝縮水と一緒にして、純水として取り出す一方、前記最終段の蒸発缶において蒸発した後の原料水を、これよりも前段における各蒸発缶に、被蒸発水として供給するというようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を使用した純水の製造装置は、各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前段における蒸発缶で発生した蒸気の一部を、各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶における熱源として利用できるから、熱効率を、最初段における蒸発缶に対する熱源としてボイラー等からの加熱用蒸気のみとする場合(自己蒸気圧縮式としない場合)よりも、大幅に向上することができて、コストの低減を図ることができる利点を有する。
【0007】
しかし、その反面に、以下に述べる問題を有する。
【0008】
すなわち、前記最終段の蒸発缶よりも一つ前段における蒸発缶で発生した蒸気の一部を吸引・圧縮するための蒸気エゼクタに供給した加熱用蒸気は、最初段における蒸発缶において凝縮して、他の蒸発缶における凝縮水に混ざり、そして、これらの凝縮水が純水として取り出されることにより、ここに取り出された純水には、前記蒸気エゼクタに供給した加熱用蒸気の凝縮水が混ざることになるから、純水の純度が、前記加熱用蒸気によって悪化するのであった。
【0009】
本発明は、前記自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を使用して工業用水又は地下水等の原料水から純水を製造する場合に、前記の問題、つまり、製造する純水の純度が、加熱用蒸気によって悪化するのを確実に解消することを技術的課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明の製造方法は、
「少なくとも三つ以上の各蒸発缶における相互間を、これら各蒸発缶のうち前段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気を後段の蒸発缶に、当該後段の蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として導くように接続する一方、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前の段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気の一部を、加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタにて吸引・圧縮して、前記各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶に、当該蒸発缶における被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として供給する一方、工業用水又は地下水等の原料水を、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶に被蒸発水として供給し発生した蒸気を凝縮器に導いて凝縮し、この凝縮器における凝縮水を低純度の純水として取り出し、前記各蒸発缶のうち最初段の蒸発缶における凝縮水を、各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前の段における蒸発缶に対して被蒸発水として供給し、前記各蒸発缶のうち最終段及び最初段の蒸発缶を除く他の蒸発缶における凝縮水を、高純度の純水として取り出す。」
ことを特徴としている。
【0011】
また、本発明の製造装置は、
「少なくとも三つ以上の蒸発缶と、これら各蒸発缶の相互間を各蒸発缶のうち前段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気を後段の蒸発缶に当該蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として導くように接続する手段と、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶より一つ前の段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気の一部を吸引・圧縮して前記各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶に当該蒸発缶における被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として供給するように加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタとから成り、更に、工業用水又は地下水等の原料水を前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶に被蒸発水として供給する手段と、前記最終段の蒸発缶において発生した蒸気を凝縮したのち低純度の純水として取り出す手段と、前記各蒸発缶のうち最初段の蒸発缶における凝縮水を各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶より一つ前段における蒸発缶に被蒸発水として供給する手段と、前記各蒸発缶のうち最終段及び最初段の蒸発缶を除く他の蒸発缶における凝縮水を高純度の純水として取り出す手段とを備えている。」
ことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面について説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す。
【0014】
この図において、符号1は、自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を示し、この蒸発装置1は、五つの効用段蒸発缶、つまり、最初段の第1効用段蒸発缶2、第2効用段蒸発缶3、第3効用段蒸発缶4、最終段から一つ前段の第4効用段蒸発缶5、及び最終段の第5効用段蒸発缶6を備え、これら各効用段蒸発缶2,3,4,5,6の各々には、多管式の熱交換器2a,3a,4a,5a,6aと、この熱交換器2a,3a,4a,5a,6aの外側に被蒸発水を散布するための散布器2b,3b,4b,5b,6bを備えている。
【0015】
前記各効用段蒸発缶2,3,4,5,6の相互間は、第1効用段蒸発缶2内で発生した蒸気をダクト7を介して第2効用段蒸発缶3における熱交換器3a内に、第2効用段蒸発缶3内で発生した蒸気をダクト8を介して第3効用段蒸発缶4における熱交換器4a内に、第3効用段蒸発缶4内で発生した蒸気をダクト9を介して第4効用段蒸発缶5における熱交換器5a内に、そして、第4効用段蒸発缶5内で発生した蒸気をダクト10を介して第5効用段蒸発缶6における熱交換器6a内に各々導入するように接続されている。
【0016】
また、前記第4効用段蒸発缶5内で発生した蒸気の一部を、ボイラー(図示せず)等から蒸気管路11を介して送られてくる高い温度の加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタ12にて吸引・圧縮したのちダクト13を介して前記第1効用段蒸発缶2における熱交換器2a内に導入するように構成されている。
【0017】
一方、前記第5効用段蒸発缶6内で発生した蒸気は、ダクト14を介して凝縮器16に導いてここで凝縮され、また、前記第5効用段蒸発缶6における熱交換器6a内において凝縮した凝縮水は、管路15を介して前記凝縮器16内に導かれ、そして、これら凝縮器16内で凝縮した凝縮水及び凝縮器16内に導かれた凝縮水は、純水取り出しポンプ17より取り出すように構成されている。
【0018】
なお、前記凝縮器16には、例えば、真空ポンプ、又は蒸気エゼクタ18a等の真空発生源と、凝縮器18bとからなる不凝縮性ガスの抽出手段(真空発生装置)18が接続されている。
【0019】
また、前記第1効用段蒸発缶2内の底部に溜まる被蒸発水は管路19を介して第2効用段蒸発缶3内の底部に、第2効用段蒸発缶3内の底部に溜まる被蒸発水は管路20を介して第3効用段蒸発缶4内の底部に、第3効用段蒸発缶4内の底部に溜まる被蒸発水は管路21を介して第5効用段蒸発缶6内の底部に順次送られ、そして、第5効用段蒸発缶6内の底部に溜まる被蒸発水は、循環ポンプ22を備えた循環管路23にて前記第1、第2及び第3効用段蒸発缶2,3,4における散布器2b,3b,4bに送られるという循環を行うように構成され、この循環水の一部は、循環する被蒸発水の濃度を略一定に保つように管路24よりブローダウンされて、別の用途に使用される。
【0020】
更にまた、前記第1効用段蒸発缶2における熱交換器2a内で凝縮した凝縮水は管路25を介して第4効用段蒸発缶5内の底部に送られ、第4効用段蒸発缶5内の底部に溜まる被蒸発水は循環ポンプ26にて汲み出したのち、循環管路27を介して第4効用段蒸発缶5における散布器5bに送られるという循環を行うように構成される。
【0021】
前記第2効用段蒸発缶3における熱交換器3a内で凝縮した凝縮水は管路28を介して第3効用段蒸発缶4における熱交換器4a内に、第3効用段蒸発缶4における熱交換器4a内で凝縮した凝縮水は管路29を介して第4効用段蒸発缶5における熱交換器5a内に順次送られ、そして、第4効用段蒸発缶5における熱交換器5a内において凝縮した凝縮水は、純水取り出しポンプ30にて取り出すように構成されている。
【0022】
そして、管路31より送られてくる原料水を、これに管路32より例えば硫酸を、管路33より亜硫酸ソーダを適宜添加することにより、残留塩素の分解及びpHの調整を行ったのち、ブロワー34からの大気空気を通風した脱炭酸装置35に供給して、或る程度の脱炭酸処理を行ったのち、供給ポンプ36により管路37を介して前記第5効用段蒸発缶6における散布器6bに供給する。
【0023】
この構成において、管路31より送られてくる原料水は、脱炭酸装置35において或る程度の脱炭酸処理が行なわれたのち、前記第5効用段蒸発缶6における熱交換器6aの外側に冷却水として供給される。
【0024】
ここに供給された原料水は、高い真空度に維持されている最終段の第5効用段蒸発缶6内において、その熱交換器6aを冷却すると同時に、前記真空度で沸騰するから、原料水に対する脱気及び脱炭酸処理を、最終段の第5効用段蒸発缶6において、高い処理率で行うことができる。
【0025】
このように、最終段の第5効用段蒸発缶6において脱気及び脱炭酸処理された原料水は、多重効用蒸発装置1における第1〜第5効用段蒸発缶2,3,4,5,6のうち第1、第2及び第3効用段蒸発缶2,3,4内に被蒸発水として供給されて、これら各効用段蒸発缶2,3,4において沸騰・蒸発する。
【0026】
最初段の第1効用段蒸発缶2内で発生した蒸気は、次段の第2効用蒸発缶3における熱交換器3a内に導入され、ここで凝縮する。前記第2効用段蒸発缶3内で発生した蒸気は、次段の第3効用段蒸発缶4における熱交換器4a内に導入され、ここで凝縮する。前記第3効用段蒸発缶4内で発生した蒸気は、次段の第4効用段蒸発缶5における熱交換器5a内に導入され、ここで凝縮する。
【0027】
そして、前記第2及び第3効用段蒸発缶3,4の熱交換器3a,4a,5aにおける凝縮水は、最小的に、第4効用段蒸発缶5における熱交換器5a内に集められ、この熱交換器5a内における凝縮水と一緒に、高純度純水の取り出しポンプ30にて取り出されるのであるが、これらの凝縮水には、前記蒸気エゼクタ12に対して駆動のために蒸気管路11より供給される加熱用蒸気における凝縮水を一切含んでいないことにより、これらの凝縮水を、純度が最も高い高純度純水とすることができて、電子工業等での使用に供することができる。
【0028】
一方、前記最初段の第1効用段蒸発缶2における熱交換器2a内の凝縮水は、前記蒸気エゼクタ12に対して駆動のために蒸気管路11より供給される加熱用蒸気における凝縮水を含んでいるので、この凝縮水を、最終段の第5効用段蒸発缶6よりも一つ前段の第4効用段蒸発缶5内に被蒸発水として導いて、ここで循環ポンプ26にて循環することにより、沸騰・蒸発し、この発生した蒸気を、最終段の第5効用段蒸発缶6における熱交換器6aに導いて、この第5効用段蒸発缶6での沸騰・蒸発の熱源にされる。
【0029】
前記第4効用段蒸発缶5において循環する被蒸発水は、前記蒸気エゼクタ12に対して駆動のために蒸気管路11より供給される加熱用蒸気における凝縮水を含んでいることにより、この被蒸発水の一部を、取り出し管路37より、前記した高純度純水よりも低い純度の低純度純水として取り出すことができ、例えば、ボイラーに対す給水等に使用することができる。
【0030】
そして、前記第4効用段蒸発缶5内での沸騰・蒸発にて発生した蒸気の一部は、前記蒸気エゼクタ12にて吸引・圧縮されたのち、最初段の第1効用段蒸発缶2における熱交換器2a内に供給されることにより、熱の回収が行われる。
【0031】
一方、前記最終段の第5効用段蒸発缶6は、原料水を沸騰・蒸発するものであることにより、この沸騰・蒸発によって発生する蒸気には、前記原料水における不純物を含んでおり、ひいては、この蒸気を凝縮器16において凝縮した凝縮水には、前記原料水における不純物を含んでいるから、この凝縮器16における凝縮水、及び前記最終段の第5効用段蒸発缶6の熱交換器6aにおける凝縮水と合わせて、純水取り出しポンプ17より、前記した高純度純水よりも低い純度の低純度純水として取り出すことができ、例えば、ボイラーに対する給水等に使用することができる。
【0032】
なお、前記管路31より送られてくる原料水にカルシウム及び/又はシリカ等のスケール成分を含んでいる場合には、循環管路23における被蒸発水に、管路38よりスケール抑制剤を適宜量添加することにより、スケールの付着防止が図れる。
【0033】
また、炭酸成分が少ない原料水の場合には、前記実施の形態のように、脱炭酸装置35を経由することなく、最終段の第5効用段蒸発缶6に対して供給すれば良いのである。
【0034】
更にまた、前記第1実施の形態は、自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置1を、五つの蒸発缶2,3,4,5,6にて構成した場合であったが、本発明は、これに限らず、蒸発缶の数を、図2に示す第2の実施の形態のように、前記実施の形態における第1効用段蒸発缶2、第4効用段蒸発缶5及び第5効用段蒸発缶6を残し、第2効用段蒸発缶3及び第3効用段蒸発缶4を省略して、最小限三つにすることができる。
【0035】
すなわち、最初段の蒸発缶2内で発生した蒸気を、最終段の蒸発缶6よりも一つ前の段の蒸発缶5における熱交換器5a内に導いて、この最終段よりも一つ前の段の蒸発缶5における被蒸発水を沸騰・蒸発するための熱源にする一方、前記最初段の蒸発缶2内の底部に溜まる被蒸発水を、管路19′を介して最終段の蒸発缶6内の底部に導いて、この最終段の蒸発缶6において沸騰・蒸発し、更に、前記最初段の蒸発缶2における熱交換器2a内の凝縮水を、管路25′を介して最終段よりも一つ前の段の蒸発缶5内の底部に導いて、ここで沸騰・蒸発するように構成したものであり、その他の構成は、前記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0036】
もちろん、前記図1に示す第1の実施の形態において、第2効用段蒸発缶3及び第3効用段蒸発缶4を、一つの蒸発缶にしたり、或いは、三つ以上の蒸発缶にしたりしても良いことはいうまでない。
【0037】
【発明の作用・効果】
前記特許請求の範囲に記載した構成の本発明によると、三つ以上の各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前の段の蒸発缶において発生した蒸気の一部を、蒸気エゼクタにて吸引・圧縮して、前記各蒸発缶のうち最初段の蒸発缶における沸騰・蒸発の加熱源として供給して熱回収でき、前記最初段の蒸発缶における凝縮水を、前記各蒸発缶のうち前記最終段の蒸発缶よりも一つ前の段の蒸発缶に被蒸発水を供給し沸騰・蒸発してその蒸気を最終段の蒸発缶における沸騰・蒸発の加熱源とする一方、前記各蒸発缶のうち最終段及び最初段の蒸発缶を除く他の蒸発缶における凝縮水を、高純度の純水として取り出すものであって、ここに取り出した高純度の純水に、前記蒸気エゼクタに対する加熱用蒸気の凝縮水が混ざるのを無くすることができる。
【0038】
従って、本発明によると、自己蒸気圧縮式の多重効用蒸発装置を使用して工業用水又は地下水等の原料水から純水を高純度にして製造する場合に、製造する純水の純度が、前記蒸気エゼクタに対する加熱用蒸気によって悪化するのを確実に解消することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すフローシートである。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すフローシートである。
【符号の説明】
1 多重効用蒸発装置
2,3,4,5,6 効用段蒸発缶
2a,3a,4a,5a,6a 熱交換器
11 加熱用蒸気の供給管路
12 蒸気エゼクタ
16 凝縮器
17 低純度の純水取り出しポンプ
18 不凝縮性ガスの抽出手段
30 高純度の純水取り出しポンプ
31 原料水の供給管路

Claims (2)

  1. 少なくとも三つ以上の各蒸発缶における相互間を、これら各蒸発缶のうち前段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気を後段の蒸発缶に、当該後段の蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として導くように接続する一方、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前の段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気の一部を、加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタにて吸引・圧縮して、前記各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶に、当該蒸発缶における被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として供給する一方、工業用水又は地下水等の原料水を、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶に被蒸発水として供給し発生した蒸気を凝縮器に導いて凝縮し、この凝縮器における凝縮水を低純度の純水として取り出し、前記各蒸発缶のうち最初段の蒸発缶における凝縮水を、各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶よりも一つ前の段における蒸発缶に対して被蒸発水として供給し、前記各蒸発缶のうち最終段及び最初段の蒸発缶を除く他の蒸発缶における凝縮水を、高純度の純水として取り出すことを特徴とする高純度純水の蒸発式製造方法。
  2. 少なくとも三つ以上の蒸発缶と、これら各蒸発缶の相互間を各蒸発缶のうち前段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気を後段の蒸発缶に当該蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として導くように接続する手段と、前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶より一つ前の段における蒸発缶での被蒸発水の沸騰・蒸発にて発生した蒸気の一部を吸引・圧縮して前記各蒸発缶のうち最初段における蒸発缶に当該蒸発缶における被蒸発水の沸騰・蒸発の熱源として供給するように加熱用蒸気にて駆動される蒸気エゼクタとから成り、更に、工業用水又は地下水等の原料水を前記各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶に被蒸発水として供給する手段と、前記最終段の蒸発缶において発生した蒸気を凝縮したのち低純度の純水として取り出す手段と、前記各蒸発缶のうち最初段の蒸発缶における凝縮水を各蒸発缶のうち最終段の蒸発缶より一つ前段における蒸発缶に被蒸発水として供給する手段と、前記各蒸発缶のうち最終段及び最初段の蒸発缶を除く他の蒸発缶における凝縮水を高純度の純水として取り出す手段とを備えていることを特徴とする高純度純水の蒸発式製造装置。
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