JP3888571B2 - モード切替回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作プログラムを内蔵する機器において、外部I/Fピンを増加することなくプログラムを書き換えるためのモード切替回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、実動作モードとテストモードの切替回路としては、例えば、特開平9−44467号公報に記載のマイクロコンピュータ(以下、A方式)がある。
これは、不揮発性メモリを内蔵するマイクロコンピュータにおいて、実動作とテストモードの切り替えを、モード切替兼不揮発性メモリ用高電圧電源端子により行うものである。しかし、兼用端子を設けるだけならば、データ書き込み用(消去用)の高電圧がモード切替回路に直接印加され、その回路を構成する素子の破壊等を招いてしまう。このため、兼用端子とモード切替回路との間に、入力高電圧を通常の電源電圧レベルの電圧にレベル変換する電圧調整回路を設ける。さらに、電圧調整回路とモード切替回路との間に、リセット時のみ電圧調整回路の出力をモード切替回路に伝達する伝達制御手段を設ける。
また、特開平4−289476号公報に記載の高電圧検出回路(以下、B方式)では、通常モードからテストモードへの切り替えを高電圧印加により行っている。すなわち、テストモードに切り替える特別モードを起動するために、通常の高電圧電源電位よりも高い特別モード用電圧を検出する高電圧検出回路を設け、この回路内の検出電圧比較手段により通常電源電圧検出手段と特別モード電圧検出手段の出力を比較することによりモードを切り替えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の方式(A方式、B方式)では、動作プログラムを内蔵する機器において、外部I/Fピンを追加することなく、実動作モードからテストモードへの切り替えを行っていた。
しかし、ピンのモードを切り替えることにより、内蔵プログラムを書き替えることや、動作モードを切り替えることはできなかった。さらに、高電圧検出回路の入力に10Vを越えるような過大電圧が印加されても、素子を破壊されないようにすることが必要である。
【0004】
そこで、本発明の第1の目的は、このような従来の問題を解決し、外部I/Fピンを追加することなく、書き込み回路を書き込みモードに変更することができるモード切替回路を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、高電源検出回路の入力に10Vを越えるような過大な電圧が印加された場合にも、素子が破壊されないようなモード切替回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のモード切替回路は、(1)外部I/Fピンに高電圧検出回路を付加して、特定の外部I/Fピンに高電圧(例えば、10V)を与えることにより、外部I/Fピンを増加せずに書き込み回路を書き込みモードへ変化させる。
(2)また、外部I/Fピン入力部に過大電圧入力が加えられた場合にオンするようなツェナーダイオードを付加することにより、過大電圧入力時の内部素子の破壊を防止する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面により詳細に説明する。
図1は、本発明を適用する書き込み回路のモード変更手段のブロック図である。
特定の外部I/Fピン4の入力段5の前の信号ラインに高電圧検出回路(以下、HVD)7を付加する。HVD7の付加された特定のI/Fピン4に対して高電圧(例えば、10V)が印加することにより、HVD7はHVD動作出力信号8をマイコン2に出力する。マイコン2は、HVD動作出力信号8を検知すると、書き込みモードへの移行などの動作モードを変更する。これにより、別のモード移行のための設定ピンを設ける必要がなく、I/Fピン4がHVD動作用印加電圧検知ピンとして兼用することができる。なお、9はシリアルI/Fピン、10は内蔵プログラムを書き替えるためのデータバスである。本実施例によれば、外部I/Fピンを増加せずに、書き込み回路を書き込みモードに変更することができる。
【0007】
図2は、本発明実施例示すHVDの回路構成図およびピン出力電圧のテーブル図である。
図2(a)において、一般ロジックの動作電源電圧は3.3Vであり、特定I/Fピン4に印加する高電圧は10Vである。特定I/Fピン4に高電圧10Vを印加した時に、図2(b)に示すように、HVD7の出力B(8)はLogic Hレベルを出力する。また、特定I/Fピン4の状態がOpenまたは0VまたはLogic Hレベル(3.3V)の場合、出力B(8)はLogicLレベルを出力する。
特定I/Fピン4に高電圧10Vを印加した場合には、抵抗R(2)13およびR(3)14の抵抗分圧比で、出力(B)8からLogic Hレベルの信号が出力される。なお、ダイオード(Di)12は、高電圧がロジック入力に印加されないようにする保護用ダイオードである。また、ツェナダイオード(ZDi)15は、特定I/Fピン4に10Vを超える電圧が印加された場合、出力(B)8の電圧レベルが異常な電圧を出力することを防止するための回路保護用ツェナーダイオードである(例えば、12V耐圧のZDiを使用)。
このように、本実施例では、外部I/Fピン4に過大電圧が入力された場合に、ツェナーダイオード(ZDi)15がオンすることにより、過大電圧入力時の内部素子の破壊を防止することができる。
【0008】
参考例1
図3は、本発明の参考例1を示すHVDによるシリアルインターフェース信号方向の切り替え回路図である。
参考例では、HVD回路7の出力の後にマルチプレクサ回路(MUX)17を付加し、内蔵プログラムの書き替えを行いたいときには、ある特定のピン4に高電圧を加えることで、シリアルI/F信号の流れを変える。
すなわち、シリアルI/Fピン16を使用して内蔵プログラムを書き替える回路において、HVD7の出力先にマルチプレクサ(MUX)17を付加することで、通常は機器内部のマイコン(1)2とマイコン(2)20間のシリアル通信18の通路として動作させ、内蔵プログラムの書き替えを行いたい時には、特定I/Fピン4に高電圧を与えることで、シリアルI/Fの信号の流れを変えられるようにする。つまり、内蔵プログラムの書き替えを行う時には、ピン16とマイコン(1)2との間でシリアル通信19の通路に切り替える。この通路のデータにより内蔵プログラムの書き替えを行う。これにより、内蔵プログラムの書き替えのためのシリアルI/Fを兼用できるので、シリアルI/Fのリソースを節約できる。
【0009】
参考例2
図4は、本発明の参考例2を示すHVDによるパラレルインターフェース信号方向の切り替え回路図である。
参考例では、HVD7の出力の後に、複数のマルチプレクサ回路(MUX)22を付加し、内蔵プログラムの書き替えを行いたい時には、ある特定のピン4に高電圧を与えることにより、内部バスI/F23の流れを変える。
すなわち、外部パラレルI/Fピン21を使用して内蔵プログラムを書き替える回路において、内蔵プログラムの書き替え時以外はマイコン(1)2とマイコン(2)20のI/F信号の通路23として機能し、特定I/Fピン4に高電圧を印加した場合、多段MUX22を介して内蔵プログラムを書き替えるためのI.Fピン21として外部に出力される通路24として機能する。これにより、内蔵プログラムの書き替えのためのパラレルI/Fを特別に設ける必要がなくなる。つまり、内部バスの信号線数を増加せずに、内蔵プログラムの書き替えを行うことができる。
【0010】
参考例3
図5は、本発明の参考例3を示すHVD複数段構成によるモード切替回路図である。
参考例では、図5に示すように、複数の外部I/Fピン4,28に対してHVD回路7,27を付加し、HVDの出力をデコード回路29によりそれぞれ所望のモードに切り替えるようにする。すなわち、内蔵プログラムに対して、指定ブロックへの書き替えモードなど、複数のモード切り替えができるようにするため、複数の外部I/Fピン4,28に対してHVD回路7,27を付加し、HVD出力をデコード回路(2to4Decord)29においてデコードし、所望のモードに切り替えるようにする。これにより、外部I/Fピンを増やすことなく、複数のモード切り替えができるようになる。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外部ピンを増加することなく、書き込み回路を書き込みモードに移行することができ、また、ツェナーダイオードを付加することで、HVDロジックを有する外部I/Fピンに過大な電圧が印加されたときでも、内部素子が破壊されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する書き込み回路のモード変更手段の構成図である。
【図2】 本発明の実施例を示すHVD回路図および入出力電圧テーブル図である。
【図3】 本発明の参考例1を示すHVDによるシリアルI/F信号方向切り替え機能の図である。
【図4】 本発明の参考例2を示すHVDによるパラレルI/F信号方向の切り替え機能の図である。
【図5】 本発明の参考例3を示すHVD複数段構成によるモード切替によるによる表構造に基づいて検索した結果のデータ構造を説明する図である。
【符号の説明】
1…書き込み回路、2…マイコン(1)、4…I/Fピン、3…高電圧、
5…入力段、6…入力線、7…HVD(高電圧検出回路)、8…HVD出力、
9…シリアルI/Fピン、10…内蔵プログラム書き替え用データバス、
11,13,14…抵抗、12…ダイオード、15…ツェナダイオード、
16…外部シリアルI/Fピン、17…マルチプレクサ、
18…シリアル通信の通路、19…シリアルI/F信号の通路、
20…マイコン(2)、21…外部パラレルI/Fピン、
22…多段マルチプレクサ、23…I/F信号の通路、
24…パラレルI/F信号の通路、28…外部I/Fピン、27…HVD
25…入力段、26…入力線、29…デコード回路。

Claims (2)

  1. 動作プログラムを実行するマイクロコンピュータと、
    所定の高電圧が印加される外部端子と、
    動作電源電圧端子と、
    前記所定の高電圧を検出する高電圧検出回路とを具備し、
    前記高電圧検出回路が前記所定の高電圧を検出したときにマイコンを通常動作モードからプログラム書き替えモードに切り替えるモード切替回路において、
    前記高電圧検出回路が、
    前記外部端子に接続された入力部と、
    前記動作電源電圧端子及び前記マイクロコンピュータに接続され、前記通常動作モードにおいて通常動作信号を出力する第一の出力部と、
    前記外部端子に前記所定の高電圧が印加されたときにモード切替信号を出力する第二の出力部と、
    前記入力部と前記第一の出力部との間に接続され、前記高電圧が前記第一の出力部に印加されないようにする保護用ダイオードと、
    前記入力部とグラウンドとの間に接続され、前記外部端子に前記高電圧を越える電圧が印加された場合に前記第二の出力部の電圧レベルが異常な電圧を出力することを防止するための回路保護用ツェナーダイオードと、
    を具備したことを特徴とするモード切替回路。
  2. 請求項1記載のモード切替回路において、
    前記高電圧検出回路が、
    前記入力部に接続された、前記第二の出力部の電圧レベルを調整するための分圧抵抗部を
    具備したことを特徴とするモード切替回路。
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