JP3888545B2 - エジェクター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、気体、液体又は気体、液体と共に固形物を吸引するエジェクターに関し、更に詳しくは、固形物を破壊することなく吸引することができ、構造が簡単で加工コストが安く、故障の少ないエジェクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のベンチュリー式エジェクターの概略的断面図である。図中、31は吸引管で、ガス、液体等の流体を図中下方へ吸引して移送する。吸引管31は、大径部32と、隘部33と、フレア部34とを有する。ガス、液体等の加圧流体が圧送される加圧流体供給管35が、吸引管31の大径部32内に導入される。加圧流体供給管35は、大径部32内において吸引管31の下流方向へ屈曲して先端にノズル36が形成される。ノズル36の先端は、吸引管31の隘部33の上流側に接近した位置に配置される。加圧流体供給管35より供給された加圧流体は、ノズル36で絞られて勢いよく隘部33に向かって噴射され、大径部32内に負圧が生じる。この負圧によって吸引管31内に別の流体が吸引され、加圧流体と共に下方へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のベンチュリー式エジェクターにおいては、吸引管に流体と共に固形物が吸引される場合に、隘部付近に固形物が詰まりやすい。これを防止するために隘部の口径を大きくしたりノズルを隘部から遠ざけたりする場合には、加圧流体の圧力を高めなければならず、そのために大きなエネルギーを要するという問題点がある。また、エジェクターによって液体等と共に加工食品、活魚等の固形物をノンダメージで流送しようとすると、ノズルから噴射されるジェット水流に直接曝され、またノズルの先端、隘部33に密集して衝突するため、破壊されやすいという問題点がある。
従って、この発明は、吸引管に流体と共に固形物を吸引する場合にも閉塞が生じにくく、相対的に大きな圧力を必要とせず、固形物をノンダメージで流送することができる簡単な構成のエジェクターを提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、上記課題を解決するため、加圧流体Aが噴出されるノズル3が設けられた流体管2と、この流体管2におけるノズル3の下流側に開口するように接続された吸引管4とを備え、加圧流体Aの牽引作用によって吸引管4から流体管2内へ他の流体Bを吸引するエジェクター1において、流体管2内に吸引管4の開口5に接続する切欠エルボ管6を設ける構成を採用した。切欠エルボ管6は、吸引管4の開口5の周縁から流体管2の軸心に向かってほぼ直角に延出する直交管部7と、この直交管部7の端からほぼ直角に屈曲して流体管2の軸心に沿って下流側へ所定長さ伸びて開放する縦割り管部8とを具備させる。切欠エルボ管6の直交管部7は、ノズル3の内径の1/2以下の範囲内まで流体管2内に突出させ、縦割り管部8は、流体管2の軸に沿って開放した樋形状とする。加圧流体Aが、ノズル3から噴射されると、切欠エルボ管6の直交管部7に衝突してカルマン渦流10が生じ、直交管部7の先端付近を負圧にし、他の流体Bを吸引管4で流体管2内へ吸引する。流体管2は断面積が大きく、衝突部位がない上、加圧流体Aの流速は直交管部7の下流側で急激に低下するので、流体Bと共に吸引管4で吸引された固形物は大きなダメージを受けることなく下流側へ送られる。
【0005】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のエジェクターの概略的断面図、図2は図1におけるII−II断面図、図3は図1におけるIII矢視図である。
【0006】
図示のエジェクター1は、ノズル3を備えた流体管2と、この流体管2におけるノズル3の下流側に開口するように接続された吸引管4とを具備する。吸引管4の内径は、流体管の内径より小さい。流体管2には、水のような加圧流体が流れ、ノズル3から噴出される。ノズル3から噴出された加圧流体Aの牽引作用によって吸引管4から流体管2内へ他の流体Bが吸引される。
【0007】
流体管2内には、吸引管4の流体管2上の開口5に接続するように、切欠エルボ管6が設けられる。切欠エルボ管6は、直交管部7と縦割り管部8とを具備する。
【0008】
切欠エルボ管6の直交管部7は、吸引管4の開口5の周縁から流体管6の軸線にほぼ直角に当該軸心に向かって延出する。直交管部7は、ノズル3の内径の1/2以下、望ましくは約1/3の位置まで流体管2内に突出し、先端上部に湾曲部9が形成される。
【0009】
切欠エルボ管6の縦割り管部8は、直交管部7の流体管軸心側の端からほぼ直角に屈曲し、軸線に沿って下流側へ所定長さ伸びて開放している。縦割り管部8は、流体管2の軸に沿って開放した樋形状である。
【0010】
切欠エルボ管6は、エルボ管の一方の管部を縦方向に半分切除したもので構成することができるが、同等の構造を別の手段で構築することもできる。
【0011】
図1に示すように、流体管2を上下の管部2aとノズル部2bとで構成する。ノズル部2bは、管材の内側に別体のノズル構成部2cを嵌合固定して構成することができる。切欠エルボ管6は、流体管2の組立前に、ノズル部2b内に下方から挿入し、直交管部7の一端側を予め形成された開口から外側に向かって突出させ、気密に封止する。
【0012】
ポンプによって加圧されて流体管2内に送られた水(流体)Aは、ノズル3の口径差によって流速が高められ、ジェット流となって下流へ噴出される。ジェット流は流体管2の内側へ突出した切欠エルボ管6の直交管部7に衝突し、ノズル3と直交管部7との間及び直交管部7の先端付近にカルマン渦流10を生じる。カルマン渦流10は、直交管部7の先端付近に負圧を発生させ、吸引管4内へ他の流体Bを吸引して流体管2内へ合流させる。縦割り管部8の内側とその外側(図1において左側)との速度勾配によって負圧力が増加される。食品等の無破壊流送を行う場合には、物体を液体と共に吸引管4内へ吸引する。吸引管4から流体管2内へ流入する物体はどこにも衝突部位がないので破壊を免れる。また直交管部7の先端部下方においては、ジェット流が当該直交管部7の抵抗により、また流路の断面積が急激に拡大することにより速度を低下させるために、物体に対する破壊力を弱められていることも流入する物体の破壊防止につながる。
【0013】
このエジェクター1は、例えば図4に示すように、家畜のし尿処理槽等において処理液内に空気を導入するために適用することができる。流体管2にはポンプで処理液を循環させ、吸引管4の上端は液面上に突出させる。吸引管4の上端の位置を調整して、空気、処理液と共に液面上に浮遊するスカムを吸引して攪拌することもできる。
【0014】
実験の結果、この実施形態のエジェクター1は、吸引管からの吸気量を同等のベンチュリー形のエジェクターに比して、30〜50%増大させることが確認できた。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明のエジェクターにおいては、固形物を閉塞なく円滑に、しかも破壊することなく流送することができる。また、し尿処理のための浄化槽、厨房排水のグリーストラップ槽等に適用し、浮上スカム、油脂、臭気ガス等を空気と共に吸引管で吸引し、槽の底部で微生物により分解させるよう動作させる場合等には、大きな吸引力により効率的にシステムを稼働させることができる。また、圧送用ポンプの軸動力を相対的に小さくして省エネルギーにも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエジェクターの概略的断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII矢視図である。
【図4】本発明の他の実施形態のエジェクターの概略的断面図である。
【図5】従来のベンチュリー式エジェクターの概略的断面図である。
【符号の説明】
1 エジェクター
2 流体管
3 ノズル
4 吸引管
5 開口
6 切欠エルボ管
7 直交管部
8 縦割り管部
9 湾曲部
10 カルマン渦流
A 加圧流体
B 吸引流体
Claims (5)
- 加圧流体が噴出されるノズルが設けられた流体管と、この流体管における前記ノズルの下流側に開口するように接続された吸引管とを備え、加圧流体の牽引作用によって吸引管から流体管内へ他の流体を吸引するエジェクターにおいて、
前記流体管内に、当該流体管上の吸引管の開口に接続する切欠エルボ管が設けられ、
前記切欠エルボ管は、前記吸引管の開口の周縁から流体管の軸心にほぼ直角に当該軸心に向かって延出する直交管部と、この直交管部の流体管軸心側の端からほぼ直角に屈曲して当該軸心に沿って加圧流体の下流側へ所定長さ伸びて開放する縦割り管部とを具備し、
前記切欠エルボ管の直交管部は、前記ノズルの内径の内側まで前記流体管内に突出し、
前記切欠エルボ管の縦割り管部は、前記流体管の軸に沿って開放した樋形状であることを特徴とするエジェクター。 - 前記切欠エルボ管の直交管部は、前記ノズルの内径の1/3付近まで前記流体管内に突出していることを特徴とする請求項1に記載のエジェクター。
- 前記吸引管の開口の直径は、前記流体管の直径より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のエジェクター。
- 前記流体管に流れる加圧流体が液体であり、前記吸引管内に吸引される流体が、固形物を搬送する気体であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のエジェクター。
- 前記流体管に流れる加圧流体が液体であり、前記吸引管内に吸引される流体が、固形物を搬送する液体であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のエジェクター。
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