JP3888432B2 - 携帯ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は携帯ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ユーザの現在位置と進むべき方向とを地図上に示した経路画像をGPS、方位センサ等を用いて画面表示する携帯ナビゲーション装置が知られている。例えば特開2001−99664号公報に開示されている携帯ナビゲーション装置によると、ユーザの進む方向が画面上で常に上方向になるように経路画像が画面表示される。ユーザは画面表示された経路画像と眼前の景色とを見比べて自分の進むべき方向を判断する。ユーザが経路画像と眼前の景色とを見比べて進むべき方向を判断できる程度の縮尺で画面に経路画像を表示する場合、現在地からある程度離れた目的地はその画面内に表示されない。特に画面サイズが小さいときには、目的地にかなり接近しなければその経路画像に目的地が表示されることはない。目的地を表示するには画面を切り替えることでより広い範囲を表す経路画像を表示する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、経路画像と眼前の景色とを見比べて自分の進むべき方向を判断するとき、経路画像から目を離して周囲の景色を見渡すことになる。このとき、現実空間のいずれの方向が経路画像に進むべき方向として示されている方向であるかは、画面表示された2次元画像の地図、眼前の3次元画像の景色、目的地のおおまかな方角、辿ってきた経路等の認識に基づいて総合的に判断される。しかし、ユーザが経路画像と眼前の景色とを見比べて進むべき方向を判断できる程度の縮尺で目的地が表示される状況は限られている。また、画面に目的地が表示されているとしても、画面表示された2次元画像の地図と眼前の3次元画像の景色を見比べることのみによって現実空間での目的地の方角を認識することは不慣れな者にとって困難である。したがって、経路画像を画面表示する従来の携帯ナビゲーション装置によると、自分の進むべき方向を判断することは不慣れな者にとって困難である。
【0004】
また、特開2001−74493号公報に開示されるようなヘッドマウントディスプレイ及びイヤホンを用いた携帯ナビゲーション装置では、経路画像と眼前の景色とを見比べる必要がない。しかし、ヘッドマウントディスプレイに表示されるアイコンやイヤホンから出力される音像が定位している仮想空間は、ユーザが首を回すことでヘッドマウントディスプレイを透過して認識される現実空間に対してずれるため、携帯ナビゲーション装置から出力される画像や音の情報をユーザが誤って認識し、方向感覚を喪失するおそれがある。
【0005】
本発明は、これらの問題を解決するために創作されたものであって、ユーザが経路画像に基づいて進むべき方向を判断することを容易にする携帯ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る携帯ナビゲーション装置は、画面を有する本体と、前記本体に設けられる第一方位センサと、両耳にそれぞれ装着されるスピーカーと、頭部に装着される第二方位センサと、現在地の位置情報を取得する手段と、目的地の位置情報を入力する手段と、前記現在地から前記目的地までの経路を表し前記画面に表示されると画像内の方位が現実空間の方位に一致する経路画像を前記現在地の位置情報と前記目的地の位置情報と前記第一方位センサの出力とに基づいて生成し、前記経路画像を前記画面に表示する表示制御手段と、前記第二方位センサの出力に基づいて前記現在地から前記目的地までの中継地の現在方位又は前記目的地の現在方位に前記スピーカーから出力される音の音像を定位させる音制御手段と、を備える。この携帯ナビゲーション装置によると、目的地等の現在方位と頭部正面方向の現在方位との角度差に応じて楽音の出力条件が変更されるため、ユーザはスピーカーから出力される楽音によって現実空間において目標とすべき方位を容易に認識できる。したがって、この携帯ナビゲーション装置によると、ユーザは経路画像に基づいて進むべき方向を容易に判断することができる。尚、頭部正面方向とは顔面が向いている方向をいう。
【0008】
また、この携帯ナビゲーション装置によると、現実空間において目標とすべき方位をユーザに常時認識させておくことができるため、ユーザが経路画像に基づいて進むべき方向を判断することがさらに容易になる。
【0009】
さらに、本発明に係る携帯ナビゲーション装置によると、音制御手段は、中継地又は目的地の現在方位と頭部正面方向の現在方位との角度差に応じて楽音の音量を変更することを特徴とする。この携帯ナビゲーション装置によると、現実空間において目標とすべき方位をユーザに常時認識させておくことができるため、ユーザが経路画像に基づいて進むべき方向を判断することがさらに容易になる。
【0010】
さらに、本発明に係る携帯ナビゲーション装置によると、表示制御手段は、経路画像を生成するための地図情報を無線通信で取得することを特徴とする。この携帯ナビゲーション装置によると、大容量の記憶装置が不要である。
【0011】
尚、本発明に係る携帯ナビゲーション装置に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源とプログラムにより機能が特定されるハードウェア資源との任意の組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例について図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図2は、本発明の第1実施例によるナビゲーションシステムを示す模式図である。本実施例のナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション装置10、複数のGPS(Global Positioning System)衛星2、基地局4、サーバ・コンピュータ6等から構成されている。GPS衛星2は携帯ナビゲーション装置10に軌道情報を発信する。サーバ・コンピュータ6は基地局4を通じ携帯ナビゲーション装置10等の端末と通信する。
【0013】
図3は、携帯ナビゲーション装置10の外観を示す模式図である。携帯ナビゲーション装置10は、装置本体12とヘッドホン14とを備える。
装置本体12は、携帯電話機、PHS機器、PDA機器等の通信機能を備えた携帯型電子機器として構成されている。装置本体12は表示装置22、複数の入力キー26、LCD方位センサ28、GPSアンテナ30及び送受信アンテナ32を備え、表示装置22及び複数の入力キー26は携帯型電子機器のハウジング20の一面に組み込まれている。
【0014】
表示装置としてのLCD(Liquid Crystal Display)22は、概ね矩形の画面24を有する。LCD22の画面24上の上方向がLCD22の基準方向である。LCD22は、地図画像、地図画像に経路案内用のアイコンを重ね合わせた経路画像等を画面に表示する。LCD22としてはモノクロ表示式、カラー表示式のいずれを使用してもよく、またバックライトを備えた透過型、バックライトを省略可能な反射型又は半透過型のいずれを使用してもよい。また携帯型電子機器と一体化したものではなく、LCDの代わりにエレクトロルミネセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイを表示装置として使用してもよい。ユーザの頭部に装着可能なヘッドマウントディスプレイを表示装置として使用してもよい。
【0015】
複数の入力キー26は、LCD22の画面24の下方に配列されている。各入力キー26は、携帯ナビゲーション装置10によるナビゲーション機能の開始を指示したり目的地の位置情報を入力したりするための入力手段として機能する。入力キー26としては、プッシュキーや十字キーを使用してもよいし、画面一体型のタッチパネルを使用してもよい。
【0016】
LCD方位センサ28はハウジング20内に収容されている。LCD方位センサ28はLCD22の基準方向の方位を検出し、検出した方位に応じたアナログ信号を出力する。LCD方位センサ28としては各種の地磁気センサを使用でき、例えば巨大磁気抵抗(GMR)素子あるいはトンネル磁気抵抗(TMR)素子を互いに垂直な2軸に1つずつ、例えばLCD22の基準方向軸とこれに垂直な方向軸とに1つずつ配置し各軸に配置された素子から出力信号を取り出すものを使用する。
【0017】
GPSアンテナ30はハウジング20から突出してもしくは内蔵して設けられている。GPSアンテナ30は、現在地の位置情報を特定するための軌道情報をGPS衛星2から受信する。
送受信アンテナ32はハウジング20から突出して設けられている。送受信アンテナ32は、サーバ・コンピュータ6に通信回線で接続された基地局4と無線通信するためのものである。送受信アンテナ32が基地局4との無線通信を通じてサーバ・コンピュータ6から取得する情報は地図情報、経路情報、楽音情報等である。
【0018】
ヘッドホン14は、ヘッドバンド36、スピーカー手段としての一対のイヤホン38L,38R及び頭部方位センサ34を有する。イヤホン38L,38R及び頭部方位センサ34と装置本体12とはケーブル40で電気的に接続してもよいし、ワイヤレス接続してもよい。
【0019】
ヘッドバンド36は約半周の円弧状に湾曲した弾性変形可能な帯状部材で構成されている。ヘッドバンド36はその両端部の対向方向がユーザの頭部の左右方向軸に平行となる姿勢で頭部に装着され、ヘッドバンド36の姿勢で頭部正面方向が判別される。
一対のイヤホン38L,38Rはヘッドバンド36の両端部にそれぞれ設けられ、ヘッドバンド36が頭部に装着されることで左右の耳に押し当てられる。イヤホン38L,38Rは電気信号を音響信号に変換し楽音を出力する。
【0020】
頭部方位センサ34はヘッドバンド36の長手方向中央部に設けられ、ヘッドバンド36が頭部に装着されることで頭部の頂部に位置させられる。頭部方位センサ34は、ヘッドバンド36の姿勢を検出することで頭部の正面方向の方位を検出し、検出した方位に応じたアナログ信号を出力する。頭部方位センサ34としてはLCD方位センサ28の場合と同様に各種の地磁気センサを使用でき、例えば互いに垂直な2軸に1つずつ、例えば頭部正面方向軸とこれに垂直な方向軸とに1つずつ配置したGMR素子あるいはTMR素子から出力信号を取り出すものを使用する。尚、頭部方位センサ34は頭部正面方向の方位を検出できる位置であればヘッドバンド36のどの位置に設けてもよい。また頭部方位センサ34はイヤホン38L又は38Rに設けてもよい。この場合、イヤホン38L及び38Rのいずれか一方に頭部方位センサ34を設けることになるので、ヘッドバンド36は必須ではなくなる。またこの場合、イヤホン38L,38Rは頭部の側部に位置するので、イヤホン38L又は38Rの姿勢で頭部正面方向を判別する。
【0021】
図4は、携帯ナビゲーション装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
制御部60は、CPU62と、ROM,RAM等からなるメモリ64と、入出力インタフェース(I/F)65とを備えたマイクロコンピュータで構成されている。制御部60はバスを介して入力検出部50、LCD方位検出部52、頭部方位検出部54、受信部56、通信部58、画像処理部66及び楽音処理部68に接続されている。制御部60はメモリ64に予め記憶された制御プログラムをCPU62で実行することにより、携帯ナビゲーション装置10の全体を制御してナビゲーション機能を実現する。
【0022】
制御部60のメモリ64にはそのROM部分に、携帯ナビゲーション装置10の各種機能を実現するための制御プログラムが記憶される他、そのRAM部分に地図情報、LCDの基準方向(LCD基準方向)の方位情報、頭部正面方向の方位情報、現在地での進むべき方位を示す案内情報、楽音情報、現在地の位置情報、目的地の位置情報、目的地の方位情報等が記憶される。尚、通信部58を通じて地図情報及び楽音情報を適時サーバ・コンピュータ6からその都度必要な分だけダウンロードしてメモリ64のRAM部分に記憶することでメモリ64の小容量化を実現してもよいし、大容量のROMで構成されているメモリ64に広範囲の地図情報及び楽音情報を一括して記憶しておくようにしてもよい。
【0023】
入力検出部50は、入力キー26から入力される各種の指示、目的地の位置情報等を検出して後段の制御部60等へ送出する。
LCD方位検出部52及び頭部方位検出部54はそれぞれ、例えば増幅器、A/D変換器、論理回路等から構成される。LCD方位検出部52は、LCD方位センサ28の2つの出力信号にそれぞれ増幅,A/D変換等の処理を施し、論理演算によりLCD基準方向の方位を表すディジタル情報を生成し制御部60に出力する。頭部方位検出部54は、頭部方位センサ34の2つの出力信号にそれぞれ増幅,A/D変換等の処理を施し、論理演算により頭部正面方向の方位を表すディジタル情報を生成し制御部60に出力する。
【0024】
受信部56は例えば、同調回路,局部発信器,周波数変換器,ミキサ等を備えたRFフロントエンド、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコンピュータ等から構成される。受信部56は、GPSアンテナ30で受信した複数のGPS衛星2の軌道情報に基づいて緯度及び経度等の現在地の位置情報を表すディジタル情報を生成し制御部60に出力する。尚、受信した軌道情報をサーバ・コンピュータ6に送信しサーバ・コンピュータ6で携帯ナビゲーション装置10の現在地の位置情報を生成して返信してもよい。
【0025】
通信部58は、制御部60から出力される情報を搬送波で搬送可能な信号に変調し送受信アンテナ32から基地局4に送信する。また通信部58は、基地局4から送信され送受信アンテナ32で受信した信号を復調して生成されるディジタル情報を制御部60に出力する。
【0026】
画像処理部66は、LCD22の駆動回路、DSP等から構成される。画像処理部66は、メモリ64に記憶されている地図情報等に基づき地図画像等をLCD22の画面24に表示させる。画像処理部66は、地図情報がBitmap形式等のラスタデータである場合、ラスタデータの所定範囲分をメモリ64から読み出して地図画像を画面24に表示させる。また画像処理部66は、地図情報がベクトルデータである場合、メモリ64から読み出したベクトルデータに基づいてラスタデータを生成し、生成したラスタデータに基づいて地図画像を画面24に表示させる。また画像処理部66は例えば図1に示すように、ユーザの現在地及び進むべき方向を示す案内アイコン80や、目的地を示す目的地アイコン82等を地図画像に重ねて画面24に表示させる。
【0027】
楽音処理部68は、音源回路70、音響信号処理部72等で構成される。楽音処理部68は、メモリ64に記憶されている楽音情報が表す楽音を所定の出力条件でイヤホン38L,38Rに出力する。
音源回路70は、メモリ64に記憶されている楽音情報に基づいてイヤホン38L,38Rに出力する楽音信号を生成する。楽音情報がモノラル記録の曲データを表している場合、音源回路70は1チャンネルの楽音信号を生成し、また楽音情報がステレオ記録の曲データを表している場合、音源回路70は例えば2チャンネルの楽音信号を生成する。音源回路70による楽音信号の生成方式としては、波形メモリ方式、FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォルマント合成方式、アナログシンセサイザ方式、アナログシミュレーション方式等を採用できる。
【0028】
音響信号処理部72は音源回路70から出力される楽音信号に対し、制御部60から指定される出力条件にしたがって、音像を定位させる処理、あるいは音量レベルを調節する処理等を行う。音像を定位させる処理では、ヘッドホン14の基準方向、例えば頭部正面方向に対し左右方向の所定の角度差θで交わる方向に音像が定位するように楽音信号に対して音像定位制御処理を施し、処理した信号をイヤホン38L,38Rに出力する。角度差θは、制御部60で目的地の方位と頭部正面方向の方位との角度差として求められる。ヘッドホン14の基準方向は、ヘッドホン14がユーザの頭部に正常に装着されることでユーザの頭部の正面方向に一致するように設定される。したがってヘッドホン14の基準方向に対し角度差θで交わる方向に音像を定位させることで目的地の方位に音像が定位する。以下、音像を定位させる音像定位制御処理について、楽音情報がモノラル記録された楽曲を表している場合を例に採り詳細に説明する。
【0029】
音響信号処理部72は、音源回路70で生成された1チャンネルの楽音信号を左右の耳用に2つのディジタルフィルタで処理し、一方のディジタルフィルタの出力信号を左のイヤホン37Lに他方のディジタルフィルタの出力信号を右のイヤホン38Rに入力する。各ディジタルフィルタは係数乗算器を備えたFIR型又はIIR型のフィルタであり、入力された楽音信号を楽音の伝達特性(インパルス応答)で畳み込み演算する。ここで伝達特性とは、音像を定位させる位置からユーザの鼓膜までの楽音の伝達特性をいい、例えば頭部伝達関数等で表すことができる。音響信号処理部72は、各イヤホン38L,38Rから左右の耳に伝達される楽音についての伝達特性がそれぞれ、ヘッドホン14の基準方向に対し角度差θで交わる方向に音像を定位させたときの特性となるように各ディジタルフィルタの係数乗算器の係数値を設定する。これにより各イヤホン38L,38Rへの音響信号の周波数位相特性が変化し、音像の定位状態が変化する。
【0030】
図5は、制御部60が制御プログラムを実行することで実現されるナビゲーション処理の流れを示すフローチャートである。以下、ユーザがヘッドホン14を頭部に装着しLCD基準方向が胸の正面方向と一致するように装置本体12を把持した状態(図1参照)にあることを前提として図5の流れに沿って説明する。
【0031】
はじめに、入力キー26を用いて目的地の緯度及び経度を表す目的地の位置情報をユーザに入力させる(S11)。目的地の位置情報の入力方法としては、画面24に表示した地図画像上で目的地の位置をユーザに選択させあるいは目的地の住所をユーザに入力させることで目的地の緯度及び経度を算定してもよいし、目的地の緯度及び経度をユーザに直接入力させてもよい。尚、地図画像上で目的地の位置を選択させるには、例えば予めメモリ64のRAM部分に記憶された目的地周辺の地図情報を読み出す方法がある。また目的地の位置を選択させるとき地図画像における北が画面24の上側となるように地図画像を表示することで目的地の位置情報の入力を容易にすることができる。
【0032】
次に制御部60は受信部56を用いて現在地の位置情報を取得する(S12)。尚、装置本体12にPHS通信用の送受信機能を備えることでPHS通信網の基地局から現在地の位置情報を取得するようにしてもよい。また、GPSによる位置情報の取得は屋内や地下街では困難であることから、屋外ではGPSにより位置情報を取得し、屋内や地下街ではPHS通信により位置情報を取得するようにしてもよい。
【0033】
続いて制御部60は目的地の位置情報と現在地の位置情報とに基づき目的地の現在方位を算定する(S13)。尚、目的地の現在方位についてサーバ・コンピュータ6に算定させるようにしてもよい。
続いて制御部60は通信部58を用いて案内情報及び地図情報をサーバ・コンピュータ6から受信する(S14)。この処理については後に詳述する。
【0034】
続いて制御部60はLCD方位検出部52からLCD基準方向の現在方位を取得する(S15)。LCD基準方向の現在方位は例えば8方位のいずれかに近似して取得する。LCD基準方向の現在方位をある程度大まかに取得することで、経路画像が安定して表示されることとなり経路画像が見易くなる。
【0035】
続いて制御部60は画像処理部66を用いてユーザの現在地及び進むべき方向を示す案内アイコン80を現在地周辺の地図画像に重ねた経路画像を画面24に表示する(S16)。このとき画像処理部66は、地図画像においてLCD基準方向の現在方位に一致する方位が現実空間のLCD基準方向の方位に一致するように地図画像を回転させ、現在地が画面中央に位置するように現在地周辺の地図画像を画面24に表示させる。また制御部60は案内アイコン80が画面24上で指示する方向を次のように算定する。すなわち制御部60は、案内情報が表すユーザの進むべき現実空間の方位を案内アイコン80が画面24上で指示するように、案内情報が示す方位及びLCD基準方向の方位に基づいて案内アイコン80の指示方向を算定する。地図画像においてLCD基準方向の現在方位に一致する方位が現実空間のLCD基準方向の方位に一致しているため、案内アイコン80は現実空間で進むべき方位を指示するとともに地図画像においても進むべき方位を指示する。また、地図画像に表されている領域内に目的地が入っていれば目的地アイコン82を地図画像に重ねて目的地として表示する。
【0036】
続いて制御部60は頭部方位検出部54から頭部正面方向の現在方位を取得する(S17)。頭部正面方向の現在方位をある程度細かな精度で、例えば0.5〜1秒毎に取得することで音響信号処理部72によるディジタルフィルタの係数値の変更を頭部正面方向の変化に敏感に追従させることができ、それによりユーザは音像定位の方位から目的地方位を頭部の向きが体の向きと異なっているときでも正確に認識できる。
続いて制御部60はS13で算定した目的地の現在方位とS17で頭部方位検出部54から取得した頭部正面方向の現在方位の角度差を、音響信号処理部72に指定する角度差θとして算定する(S18)。
【0037】
続いて制御部60は楽音処理部68を用いて目的地方位に音像が定位するようにイヤホン38L,38Rから楽音を出力させる(S19)。このとき楽音処理部68に角度差θを指定する情報及び楽音情報が制御部60から送出される。尚、楽音情報は、ナビゲーション処理の開始前に予めメモリ64に記憶しておいてもよいし、ナビゲーション処理の開始後にサーバ・コンピュータ6からダウンロードしてメモリ64に記憶しておいてもよいし、ストリーム方式で配信されるものをナビゲーション処理に並行してダウンロードしつつメモリ64に逐次記憶して利用するようにしてもよい。ストリーム配信を利用することで一層小容量のメモリ64を使用できる。音響信号処理部72に角度差θを指定する情報が入力されると、各イヤホン38L,38Rから左右の耳に伝達される楽音の音像がヘッドホンの基準方向に対し角度差θをなす方向に定位するように各ディジタルフィルタの係数値が設定される。音響信号処理部72は音源回路70で生成される楽音信号を処理し各イヤホン38L,38Rに出力する。これにより、音像が現実空間における目的地の現在方位に定位した楽音がイヤホン38L,38Rから出力される。楽音の出力は、後述のS20で終了判定が為されるまで継続させる。
【0038】
続いてナビゲーション処理の終了判定を行う(S20)。目的地と現在地が一致している場合にはナビゲーション処理を終了し、目的地と現在地が一致していない場合にはS12に戻り、S12〜S20を繰り返し実行する。
以上、図5に基づいてナビゲーション処理の流れを説明した。
【0039】
図6は、上記S14における処理を示すシーケンス図である。以下、ナビゲーション装置10がサーバ・コンピュータ6から地図情報及び案内情報を受信する流れを図6に基づいて説明する。
ナビゲーション装置10は通信部58を用いて、現在地の位置情報及び目的地の位置情報をサーバ・コンピュータ6に送信し現在地周辺の地図情報及び案内情報をサーバ・コンピュータ6に要求する(S31)。
【0040】
ナビゲーション装置10の現在地及び目的地の位置情報を受け取ったサーバ・コンピュータ6は、地図情報及び案内情報を携帯ナビゲーション装置10に送信するための処理を次のように行う。まず携帯ナビゲーション装置10から取得する現在地の位置情報、目的地の位置情報及びサーバ・コンピュータ6のデータベース(DB)で管理している路線情報に基づき、現在地から目的地までの推奨経路情報を作成し、現在地の位置情報及び推奨経路情報に基づいてナビゲーション装置10の現在地からユーザが進むべき方位を示す案内情報を作成する(S41)。続いて携帯ナビゲーション装置10の現在地の位置情報に基づきDBから携帯ナビゲーション装置10の現在地周辺の地図情報を読み出す(S42)。続いて、案内情報と地図情報とを基地局4を通じて携帯ナビゲーション装置10に送信する(S43)。
【0041】
携帯ナビゲーション装置10は通信部58を用いて、サーバ・コンピュータ6から案内情報及び地図情報を受信する(S32)。
以上、図6に基づいて地図情報及び案内情報を受信する流れを説明した。
【0042】
図1は、携帯ナビゲーション装置10の画面24及び楽音の音像について説明するための模式図である。ユーザの体位と携帯ナビゲーション装置10の姿勢を示す紙面左側の列では、真北が紙面上で0時の方向に一致するように方位を固定して図示している。頭部の正面方向と目的地の方向との角度差を表す紙面中央の列では、頭部の正面方向を紙面上で0時の方向に固定して図示している。画面24を示す紙面右側の列では、LCD基準方向が紙面上で0時の方向に一致するように画面24の上方向を固定して図示している。尚、図1において一点鎖線の矢印は頭部の正面方向を示し、実線の矢印は目的地の方向を示している。また三角形の案内アイコン80は経路画像上でのユーザの現在地及び進むべき方向を示し、四角形の目的地アイコン82は経路画像上での目的地を示している。以下、ユーザがヘッドホン14を頭部に装着しLCD基準方向が胸の正面方向と一致するように装置本体12を把持していることを前提として、ユーザが(A)〜(E)に示すように動作した場合の画面24及び音像の変化について図1に基づき説明する。
【0043】
(A)に示す状態はユーザが頭部の正面及び胸の正面を共に北に向けた状態であり、頭部正面方向の方位とLCD基準方向の方位とが共に北となっている。
案内アイコン80に従ってユーザが(A)に示す状態から方向転換しようとまず首だけを回転させ頭部の正面を北西に向けることで、ユーザの体位は(B)に示すようになる。この動作による頭部正面方向の変化に伴い、頭部方位検出部54で検出される頭部正面方向の方位が変化する。変化した頭部正面方向の方位と目的地方位との角度差θに応じて楽音処理部68が音像の定位状態を変化させることで、頭部正面方向に一致するヘッドホン14の基準方向と音像が定位する方向との角度差が変化し、現実空間の目的地方位に音像が定位する。尚、この動作ではLCD基準方向の方位に変化がないため、画像処理部66は画面24を変化させない。
【0044】
ユーザが(B)に示す状態から体を回転させ胸の正面を北西に向けると、ユーザの体位は(C)に示すようになる。この動作によるLCD基準方向の変化に伴い、LCD方位検出部56で検出されるLCD基準方向の方位が変化する。画像処理部66は、経路画像において変化後のLCD基準方向の方位である北西が現実空間での北西に一致するように経路画像を回転させる。ユーザはLCD基準方向が胸の正面方向と一致するように装置本体12を把持しているため、経路画像において画面24の上方向に一致する方位と胸の正面方向の現実空間における方位は一致する。尚、この動作では頭部の正面方向が変化しないため、楽音処理部68は音像の定位状態を変化させない。
【0045】
ユーザが(C)に示す状態からさらに首だけを回転させ頭部の正面を西に向けると、ユーザの体位は(D)に示すようになる。この動作によると、上記(A)の状態から(B)の状態への動作の場合と同様に、頭部方位検出部54で検出される頭部正面方向が変化するので、楽音処理部68が音像の定位状態を変化させることでヘッドホン14の基準方向(頭部の正面方向)と音像が定位する方向との角度差が変化し、現実空間の目的地方位に音像が定位する。尚、この動作ではLCD基準方向の方位に変化はないため、画像処理部66は経路画像を回転させない。
【0046】
ユーザが(D)に示す状態からさらに体を回転させ胸の正面を西に向けることで方向転換を終えると、ユーザの体位は(E)に示すようになる。この動作によると、上記(B)の状態から(C)の状態への動作の場合と同様に、LCD方位検出部56で検出されるLCD基準方向の方位が変化するので、画像処理部66は経路画像を回転させて経路画像で画面24の上方向に一致する方位を現実空間の胸正面方向の方位に一致させる。尚、この動作では頭部正面方向に変化がないので、楽音処理部68は音像の定位状態を変化させない。
【0047】
第1実施例の携帯ナビゲーション装置10によると、イヤホン38L,38Rから出力する楽音の音像の定位状態を変化させることで目的地の方位に音像を定位させたまま維持するので、ユーザは目的地の方位を常時正確に把握することができる。したがってユーザは方向感覚を失うことなく眼前の景色と携帯ナビゲーション装置10の画面24とを見比べながら進むことができるため、経路画像に基づいて進むべき方向を容易に判断することができる。
【0048】
また携帯ナビゲーション装置10によると、経路画像において画面24の上方向に一致する方位が常にユーザの胸の正面方向の方位に一致するように画像表示するので、ユーザは自分の進むべき方向を容易に判断できる。さらには経路画像の表示が頻繁に動く頭部に追従して回転しないため画像が静止している状態が長い。したがってユーザにとって見易い地図画像を表示できる。
【0049】
(第2実施例)
本発明の第2実施例による携帯ナビゲーション装置は、楽音の音像を目的地の方位ではなく、現在地から目的地までの中継地の方位に定位させる。以下、第2実施例の携帯ナビゲーション装置について第1実施例と異なる点を中心に説明する。
【0050】
中継地は、現在地から目的地までの推奨経路上でユーザが方向転換すべき例えば交差点やカーブ上の一地点に設定される。中継地は推奨経路上に少なくとも1つ設定される。以下、携帯ナビゲーション装置10がサーバ・コンピュータ6から案内情報、地図情報及び中継地の位置情報を受信して中継地の方位に楽音の音像を定位させる処理について説明する。
【0051】
第1実施例と同様にして現在地及び目的地の位置情報を携帯ナビゲーション装置10から受け取ったサーバ・コンピュータ6はまず推奨経路情報を作成する。次にサーバ・コンピュータ6は、その推奨経路情報に基づき案内情報を作成するとともに推奨経路上で現在地に最も近い中継地の位置(緯度及び経路)を特定する。次にサーバ・コンピュータ6は案内情報及び地図情報とともに中継地の位置情報を携帯ナビゲーション装置10に送信する。尚、ユーザが目的地に接近した結果、現在地と目的地との間に中継地が存在しなくなった場合には、中継地の位置情報の代わりに目的地の位置情報を携帯ナビゲーション装置10に送信する。
【0052】
携帯ナビゲーション装置10は通信部58を用いて、サーバ・コンピュータ6からの案内情報、地図情報、現在地に最も近い中継地(直近中継地)の位置情報を受信する。制御部60は、直近中継地の位置情報と現在地の位置情報とに基づき直近中継地の現在方位を算定する。尚、直近中継地の現在方位はサーバ・コンピュータ6で算定するようにしてもよい。
【0053】
また図7に示すように、第1実施例と同様に画像処理部66は現在地及び進むべき方向を示すアイコン80を地図画像に重ね、さらに直近中継地の位置情報に基づいてその中継地を表す中継地アイコン90を地図画像に重ねて画面24に表示させる。
【0054】
制御部60は、直近中継地の現在方位と頭部正面方向の現在方位との角度差を音響信号処理部72に指定する角度差θとして算定し、算定した角度差θを指定する情報と楽音情報とを楽音処理部68に送出する。音響信号処理部72に角度差θを指定する情報が入力されると、各イヤホン38L,38Rから左右の耳に伝達される楽音の音像が、ヘッドホンの基準方向に対し角度差θをなす方向に定位するように各ディジタルフィルタの係数値が設定される。音響信号処理部72は音源回路70で生成される楽音信号を処理し、処理された信号を各イヤホン38L,38Rに出力する。これにより、現実空間における直近中継地の現在方位に音像定位する楽音がイヤホン38L,38Rから出力される。尚、ユーザが目的地に接近した結果、現在地と目的地との間に中継地が存在しなくなった場合には、音像が現実空間における目的地の現在方位に定位した楽音がイヤホン38L,38Rから出力される。
【0055】
図7及び図8は、画面24及び楽音の音像について説明するための模式図である。ユーザの体位と携帯ナビゲーション装置10の姿勢を示す紙面左側の列では、紙面上で真北が0時の方向に一致するように方位を固定して図示している。画面24を示す紙面右側の列では、LCD基準方向が紙面上で0時の方向に一致するように画面24の上方向を固定して図示している。尚、図7及び図8において実線の矢印は目的地の方向を示している。また三角形の案内アイコン80は経路画像上でのユーザの現在地及び進むべき方向を示し、四角形の目的地アイコン82は経路画像上での目的地を示し、丸形の中継地アイコン90は経路画像上での直近中継地を示している。以下、ユーザがヘッドホン14を頭部に装着しLCD基準方向が胸の正面方向と一致するように装置本体12を把持していることを前提として、ユーザが(a)〜(e)に示すように動作した場合の画面24及び楽音の変化について図7及び図8に基づき説明する。
【0056】
図7に示す状態(a)はユーザが頭部及び胸の正面を共に北に向けた状態であり、頭部正面方向の方位とLCD基準方向の方位とが共に北となっている。
案内アイコン80に従ってユーザが(a)に示す状態から方向転換し直近中継地の方位である西に頭部及び胸の正面を向けることで、ユーザの体位は(b)に示すようになる。この動作による頭部正面方向の変化に伴い、頭部方位検出部54で検出される頭部正面方向の方位が変化する。変化した頭部正面方向の方位と直近中継地の方位との角度差θに応じて楽音処理部68が音像の定位状態を変化させることで、ヘッドホン14の基準方向(頭部の正面方向)と音像が定位する方向との角度差が変化し、現実空間の直近中継地の方位に音像が定位する。またこの動作によるLCD基準方向の変化に伴い、LCD方位検出部56で検出されるLCD基準方向の方位が変化する。画像処理部66は、経路画像において変化後のLCD基準方向の方位である西が現実空間でのLCD基準方向の方位に一致するように経路画像を回転させ、経路画像で画面24の上方向に一致する方位を現実空間における直近中継地の方位に一致させる。
【0057】
案内アイコン80に従いユーザが直近中継地に向かって西に進行しているとき、ユーザは(c)に示すように(b)の状態のまま前進する。この動作のとき頭部及び胸の正面方向の方位は変化しないので、楽音処理部68は音像の定位状態を変化させず、また画像処理部66は経路画像で画面24の上方向に一致する方位を現実空間における直近中継地の方位に一致させたまま維持する。
【0058】
ユーザが目標の中継地に到着したとき、ユーザの体位は(d)に示すように(b)の状態と実質的に同様である。このとき制御部60は推奨経路上にある次の中継地の位置情報を直近中継地のそれとして取得しその次の中継地の現在方位を算定する。またこのとき直近中継地の現在方位が変化するので、頭部正面方向の方位と変化後の直近中継地の方位との角度差θに応じて楽音処理部68が音像の定位状態を変化させる。それにより、ヘッドホン14の基準方向(頭部の正面方向)と音像が定位する方向との角度差が変化し、次の中継地の方位である北に音像が定位する。尚、このときにはLCD基準方向の方位に変化はないので、画像処理部66は経路画像を回転させない。
【0059】
案内アイコン80に従って次の直近中継地に向かうためにユーザが(d)に示す状態から方向転換し次の直近中継地の方位である北に頭部及び胸の正面を向けると、ユーザの体位は(e)に示すようになる。この動作によると、上記(a)の状態から(b)の状態への動作の場合と同様に、頭部方位検出部54とLCD方位検出部56とでそれぞれ検出される頭部正面方向の方位とLCD基準方向の方位とが変化する。よって、楽音処理部68が音像の定位状態を変化させることで、ヘッドホン14の基準方向(頭部の正面方向)と音像が定位する方向との角度差が変化し、現実空間でユーザが向かう次の直近中継地の方位に音像が定位する。また画像処理部66は経路画像を回転させ経路画像で画面24の上方向に一致する方位を現実空間の直近中継地の方位に一致させる。
【0060】
このように第2実施例の携帯ナビゲーション装置によると、イヤホン38L,38Rから出力する楽音の音像を頭部の動きによらず直近中継地の方位に定位させるので、ユーザは音像の定位している方位に向かって進めばよいことになる。したがって第2実施例の携帯ナビゲーション装置によると、ユーザは方向感覚を失うことなく経路画像に基づいて進むべき方向を容易に判断することができる。
【0061】
(第3実施例)
本発明の第3実施例による携帯ナビゲーション装置は、楽音の出力条件としての音量レベルを中継地の現在方位と頭部正面方向の現在方位との角度差に応じて変更する。以下、第3実施例の携帯ナビゲーション装置について第2実施例と異なる点を中心に説明する。
【0062】
音響信号処理部68は、音源回路70で生成された楽音信号を可変ゲイン増幅器で増幅してイヤホン38L,38Rに出力する。各イヤホン38L,38Rから出力される楽音の音量レベルは可変ゲイン増幅器のゲインに応じて変化する。制御部60は、中継地の現在方位と頭部正面方向の現在方位の角度差θを算出し、算出された角度差θに応じて音量が変わるように音響信号処理部68の可変ゲイン増幅器のゲインを設定する。増幅器のゲインは、角度差θの数値変化に対し単調増加等、連続的に変化するように設定してもよいし、角度差θの所定の数値範囲に応じて基準音量から段階的に音量レベルが増大するように設定してもよい。以下、後者の方法の一例として、音量が基準音量から角度差θの数値範囲に応じて3段階に増大するように音響信号処理部68の増幅器のゲインを設定する処理について説明する。
【0063】
図9は、制御部60が音響信号処理部68の増幅器のゲインを設定する処理(出力条件変更ルーチン)の流れを示すフローチャートである。以下、図9のフローチャートに従って説明する。
はじめに、通信部58を用いてサーバ・コンピュータ6から受信した中継地の現在方位と、頭部方位検出部54から取得した頭部正面方向の現在方位とに基づいて、中継地の現在方位と頭部正面方向の現在方位との角度差θが±22.5°以内であるか否かを判定する(S51)。尚、中継地方位を基準に時計回りを正として頭部正面方向をみることで角度差θを求める。角度差θが±22.5°以内である場合には出力条件変更ルーチンを終了する。すなわち音量レベルを変化させない。
【0064】
続いて角度差θが±45°以内であるか否かを判定する(S52)。すなわち角度差θが+22.5<θ≦+45°又は−22.5<θ≦−45°の範囲内にあるか否かを判定する。角度差θが±45°以内である場合、音量が基準音量から1段階増大するように音響信号処理部68の増幅器のゲインを設定し、出力条件変更ルーチンを終了する(S53)。
【0065】
角度差θが±45°を超えている場合、角度差θが±90°以内であるか否かを判定する(S54)。すなわち角度差θが+45<θ≦+90°又は−45<θ≦−90°の範囲内にあるか否かを判定する。角度差θが±90°以内である場合には音量が基準音量から2段階増大するように音響信号処理部68の増幅器のゲインを設定し、出力条件変更ルーチンを終了する(S55)。
角度差θが±90°を超えている場合、音量が基準音量から3段階増大するように音響信号処理部68の増幅器のゲインを設定し、出力条件変更ルーチンを終了する(S56)。
【0066】
第3実施例によるナビゲーション機能では、ユーザの頭部が動くことにより頭部正面方向の現在方位が中継地の現在方位に対して変化すると、イヤホン38L,38Rから出力される楽音の音量レベルが変化する。したがって第3実施例の携帯ナビゲーション装置によれば、ユーザは現実空間において目標とすべき中継地の方位を常時容易に認識できる。このため、ユーザは経路画像に基づいて進むべき方向を容易に判断することができる。
【0067】
尚、上記複数の実施例では音像を定位させる方位及び楽音の音量レベルについて出力条件を変更する例を説明したが、楽音のテンポ、曲の種類、楽音の生成音源、楽音に加えるノイズについて出力条件を変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による携帯ナビゲーション装置の画面及び楽音の音像について説明するための模式図である。
【図2】本発明の第1実施例によるナビゲーションシステムを示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施例による携帯ナビゲーション装置の外観を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施例による携帯ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例による携帯ナビゲーション装置で実行されるナビゲーション処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施例によるナビゲーション装置がサーバーから案内情報及び地図情報を取得する流れを示すシーケンス図である。
【図7】本発明の第2実施例による携帯ナビゲーション装置の画面及び楽音の音像について説明するための模式図である。
【図8】本発明の第2実施例による携帯ナビゲーション装置の画面及び楽音の音像について説明するための模式図である。
【図9】本発明の第3実施例による携帯ナビゲーション装置で音響信号処理部の増幅器のゲインを設定する処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 携帯ナビゲーション装置
12 装置本体
14 ヘッドホン
22 LCD
26 入力キー
28 LCD方位センサ
30 GPSアンテナ
32 送受信アンテナ
34 頭部方位センサ
38L,38R イヤホン
52 LCD方位検出部
54 頭部方位検出部
56 受信部
58 通信部
60 制御部
66 画像処理部
68 楽音処理部

Claims (3)

  1. 画面を有する本体と、
    前記本体に設けられる第一方位センサと、
    両耳にそれぞれ装着されるスピーカーと、
    頭部に装着される第二方位センサと、
    現在地の位置情報を取得する手段と、
    目的地の位置情報を入力する手段と、
    前記現在地から前記目的地までの経路を表し前記画面に表示されると画像内の方位が現実空間の方位に一致する経路画像を前記現在地の位置情報と前記目的地の位置情報と前記第一方位センサの出力とに基づいて生成し、前記経路画像を前記画面に表示する表示制御手段と、
    前記第二方位センサの出力に基づいて前記現在地から前記目的地までの中継地の現在方位又は前記目的地の現在方位に前記スピーカーから出力される音の音像を定位させる音制御手段と、
    を備えることを特徴とする携帯ナビゲーション装置。
  2. 前記音制御手段は、前記中継地又は前記目的地の現在方位と前記頭部正面方向の現在方位との角度差に応じて前記楽音の音量を変更することを特徴とする請求項1に記載の携帯ナビゲーション装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記経路画像を生成するための地図情報を無線通信で取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯ナビゲーション装置。
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