JP4729917B2 - 携帯情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話機、PDA、携帯ゲーム機等の携帯情報処理装置及び音像定位方法に関する。
従来、ヘッドフォンによる3Dポジショニング技術が知られている。この技術は、ヘッドフォンを着けたリスナーのリスニングポイント(図11の点P参照)から仮想音源を3次元(Dimension)上に自由に定位させる技術である。定位位置を指定する方法としては、図12のように、距離、水平角度、垂直角度をユーザがレバースイッチによって指定する方法や、X、Y、Z座標で指定する方法等がある。
また、特許文献1には、携帯音楽プレイヤからの音楽をヘッドフォンで聴いている時に携帯電話に着信があっても聞き分けられるよに、音楽は頭外へ、電話からの音は頭内へ定位させる装置が開示されている。このように、ヘッドフォンによる音の定位技術は従来から知られている。しかし、ヘッドフォンによる音の定位位置をレバースイッチ等によって指定するのは煩わしく、ヘッドフォンの音をユーザが望む位置に簡単に定位させる技術は未だ開発されていない。
他方、近年、地図情報を有すると共に、その地図情報を用いたナビゲーション機能を有する携帯電話機が開発されている。このような携帯電話機においては、ユーザの進行方向の方位を検出する必要があり、このため、地磁気を検出する地磁気センサが設けられる。
しかし、携帯電話機の地磁気センサは、携帯電話機に搭載されるスピーカ、マイクロフォン、着磁した電子部品の金属パッケージ等から漏れる磁界と地球の磁界(地磁気)の合成磁界を検出しているため、地球の磁界以外の磁界を求め、それをオフセットとして、計測されたデータから差し引いて実際の方位を求めることを行う。このオフセットはいろいろの条件で変化し、このため、地磁気センサを具備する携帯電話機やその他の携帯情報端末においては、オフセットデータのキャリブレーションが必要となる。
キャリブレーションは、携帯電話機が動くことによって地磁気センサの出力データが種々の値をとるのでそれを取得し(全方位のデータを取得する必要はない)、そのデータによりオフセットを求めることによって行う。
従来、オフセットデータのキャリブレーションの方法として、例えば、携帯電話機が表示器によってユーザに操作を指示し、ユーザがその指示通り携帯電話機を動かすと、自動的にキャリブレーションが行われるという方法が知られている。しかしながら、このようなキャリブレーション方法は、携帯電話機の操作が複雑で、ユーザにとって面倒であるという欠点があった。
また、特許文献2には、磁気センサを90度または180度ずつ回転させ、その時のセンサ出力値に基づいて磁気センサのキャリブレーションを行う装置が記載されている。しかしながら、この装置はユーザが意識することなく、いつの間にかキャリブレーションが行われるというものではない。
特開2004-201195号公報 特開2004-012416号公報
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、ヘッドフォンの音をユーザが望む位置に極めて簡単に定位させることができる携帯情報処理装置を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、ユーザが面倒な操作をすることなく、また、特に意識することもなく自動的にオフセットデータのキャリブレーションが行われる携帯情報処理装置を提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明は、ゲームアプリケーションを実行するゲーム実行手段と、音信号を生成する音信号生成手段と、前記音信号生成手段によって生成された音信号の音像を3次元空間上に定位させる音像定位手段と、前記音像定位手段によって定位処理が行われた音信号が出力されるヘッドフォンと、ユーザが操作する操作手段と、前記ゲームアプリケーションの指示にしたがって前記音像の3次元空間上の定位位置を移動させる制御手段と、前記操作手段により所定の操作がされた時、携帯情報処理装置の筐体が向いている方位を少なくとも磁界の強さを測定して検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された方位と、前記音信号の音像の定位が所定の判断基準において一致しているか否かを判断する判断手段と、前記ゲームアプリケーションが進行している時に前記検出手段が出力する複数の方位に対応する複数の磁界データを記憶手段へ記憶させるデータ格納手段と、前記記憶手段に記憶されている複数の磁界データを基にしてオフセット値を演算して前記記憶手段に記憶させるオフセット値演算手段と、を具備し、前記ゲーム実行手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて前記ゲームアプリケーションにおけるゲーム処理を行うことを特徴とする携帯情報処理装置である
また、本発明は、上記の携帯情報処理装置において、前記検出手段は、直交する2または3方向の地磁気の強さを測定する磁気センサと、前記磁気センサの出力をディジタルデータに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力データに基づいて前記筐体の方向を演算する演算手段とを具備することを特徴とする
発明によれば、従来にない面白いゲームを提供することができる。また、発明によれば、ユーザが面倒な操作をすることなく、また、特に意識することもなく自動的にオフセットデータのキャリブレーションを行うことができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の一実施の形態による携帯電話機(携帯情報処理装置)の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は各部を制御するCPU(中央処理装置)、2はCPU1の処理においてデータが一時記憶される不揮発性RAM(ランダムアクセスメモリ)、3はCPU1のプログラムが記憶されたROM(リードオンリメモリ)である。4は液晶表示器による表示部、5はテンキーおよびファンクションキーからなる操作キー部である。6は通信部であり、アンテナ7を介して受信した高周波信号を復調し、復調によって得られた音声データについては音声処理部8へ出力し、文字データ、記号データ等についてはバスラインBを介してCPU1へ出力する。また、この通信部6は、CPU1から供給される文字データ等および音声処理部8から出力される音声データによって高周波の搬送波を変調しアンテナ7から発信する。なお、RAM2は音源21で再生される楽曲や音のデータである楽音データや、地磁気センサ部12のキャリブレーションに必要なオフセットデータ等が記憶されている。
音声処理部8は、マイクロフォン9から出力される音声信号をディジタル音声データに変換し、さらに圧縮して通信部6へ出力する。また、通信部6から出力される圧縮されたディジタル音声データを伸長し、アナログ信号に変換してイヤスピーカ10へ出力する。12は地磁気センサ部である。図2はこの地磁気センサ部12の構成を示すブロック図である。この図において、13〜15はそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各地磁気の強さを検出するX軸センサ、Y軸センサ、Z軸センサであり、例えばGMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)から構成されている。
ここで、X軸は図3に示すように、折りたたみ式の携帯電話機を開いた状態における2筐体の結合軸の方向であり、また、Y軸はアンテナ7の先端方向である。また、Z軸はテンキーの垂直方向である。16は切換手段であり、X〜Z軸センサ13〜15の各出力を順次切り換えて増幅器17へ供給する。増幅器17は切換手段16の出力を増幅し、A/D変換器18へ出力する。A/D変換器18は増幅器17の出力をディジタルデータに変換し、インターフェイス19へ出力する。インターフェイス19は、A/D変換器18の出力を一時記憶し、記憶したデータをCPU1からの指示を受けてバスラインBへ出力する。
上記の構成において、携帯電話機を任意に動かし、その時のX軸方向の磁界の強さSx、Y軸方向の磁界の強さSy、Z軸方向の磁界の強さSzを3次元直交座標系にプロットすると、球面(方位球)を描くことができる。このプロットされる位置から、携帯電話機の例えばアンテナ7の先端が向いている方向(Y軸方向)を3次元的に検出することができる。
携帯電話機の方位(すなわち、Y軸の方向)を求める場合、X〜Z軸センサ13〜15の各出力を増幅し、A/D変換したX軸データ、Y軸データ、Z軸データを、CPU1がROM3内のプログラムに基づいて演算して計算上の方位を求める。さらに、CPU1が求めた方位についてRAM2内のオフセットデータによってオフセット補正を行って正しい方位を求める。
なお、平面上の方位を2軸の地磁気センサ、地表面に対する傾きを重力センサのような傾きセンサによって検出してもよい。
次に、図1の21は音源であり、バスラインBを介して供給される楽音データを受け、FM方式、WT(Wave table)方式等による楽音生成回路によって楽音データに応じた楽音信号を生成する。そして、生成した楽音信号を音像定位回路によって変換し、ヘッドフォン22へ出力する。図5は音像定位回路の基本的構成を示すブロック図であり、楽音生成回路によって生成されたLチャネルおよびRチャネル楽音信号(ディジタル楽音信号)はFIRフィルタ24〜27を通過し、そして、フィルタ24、25の出力、フィルタ26、27の出力がそれぞれ加算され、新たなLチャネル信号、Rチャネル信号としてヘッドフォン22へ出力される。この音像定位回路による音の定位位置は、バスラインBを介して各フィルタ24〜27へそれぞれ供給されるフィルタ係数によって決まる。このフィルタ係数(HRTF;頭部伝達関数)は、仮想音源(音像定位によって形成された仮想の音源)の位置から聴取者の鼓膜までの音の伝達特性を表した伝達関数であり、人が音像を判断するための両耳に届く時間誤差や周波数特性などの情報を包括している係数である。
なお、図5は2チャンネルの場合であるが、1チャンネルでもよいし、3チャンネル以上でもよい。定位は各チャンネルにおいて単独に行うことができる。
また、上述した音源21は、CPU(DSP)によるソフトウエア方式でもよく、また、ハードウエアによって構成してもよい。また、必ずしもヘッドフォンで音を出力する必要はなく、外部のスピーカへ楽音信号を出力して3Dポジショニングを実現してもよい。
次に、図6はCPU1において実行されるソフトウエアの一部の構成を示すブロック図である。図において、API(Application Program Interface)31はミドルウエア32より下層のシステムを用いてゲーム等のアプリケーションを作成するための統一された命令や関数の集合である。API31の命令や関数を呼び出すことで音源を利用したゲームアプリケーションを実装することができる。API31には以下の機能を有する。
○仮想音源の3Dポジショニングの定位を指定する。
○仮想音源の3Dポジショニングの現在の定位を取得する。
○地磁気センサの方位情報や傾き情報を指定する。
○地磁気センサの方位情報や傾き情報を取得する。
○楽曲や音のデータのロードや再生コントロールを行う。
ミドルウエア32は、API31で与えられる命令や関数を処理し、音源21を駆動するためのソフトウエアである。API31の指示により、楽曲や音のデータを読み込み、楽曲や音のデータを再生することができる。また、3Dポジショニングの指示データを読み込み、仮想音源を定位させることができる。また、API31から地磁気センサ12の方位情報や傾き情報が指定されると、情報を保持し、API31から地磁気センサ12の方位情報や傾き情報の取得指示により、情報を返す。
楽曲コントローラ33は、ユーザが指定した楽曲や音のデータをAPIにロードし、ユーザの指示で再生を開始したり、停止したりすることができる。
ユーザインターフェイス34は、ユーザがアプリケーションをコントロールするためのインターフェイスを意味し、携帯電話機上の表示部4から見える表示や操作キー部5のボタンを指す。ユーザは表示部4を見ながらボタンを操作することでゲームアプリケーションを実行することができる。
地磁気センサコントローラ35は、地磁気センサ部12からの情報を元にしてAPI31に方位情報や傾き情報を指定する。ミドルウエア32は、API31を通して楽曲コントローラ33から楽曲や音の再生指示を受けると、定期的な間隔(例えば、0.1sec)で指定動作を実行し、停止指示を受けると指定動作も停止する。
キャリブレーション処理ブロック36は、ソフトウエア処理モジュールであり、ゲームアプリケーション37から得たキャリブレーションデータに基づいてキャリブレーションを実行する。
次に、上記実施形態による携帯電話機の動作を説明する。
この携帯電話機は通常の通話/通信機能の他に、
(1)鑑賞用楽音信号生成機能
(2)ゲーム機能
(3)方位測定のキャリブレーション機能
を有している。以下、これらの機能について順次説明する。
(1)鑑賞用楽音信号生成機能
図7は鑑賞用楽音信号生成の過程を示すフローチャートである。携帯電話機のユーザが音楽鑑賞を行う場合、まず、操作キー部5によって好みの楽曲または音を選択する(ステップSa1)。楽曲コントローラ33は、この選択を受けて、楽曲または音のデータである楽音データのロードをAPI31に指示し、ミドルウエア32は楽音データを読み込む(ステップSa2)。次に、ユーザが操作キー部5から楽曲または音の開始指令を入力すると(ステップSa3)、ミドルウエア32が楽曲または音の再生を開始し(ステップSa4)、以後、ロードされた楽音データが順次音源21へ出力される。これにより、音源21の楽音生成回路において楽音信号が生成され、次いで、生成された楽音信号に音像定位回路においてデフォルトのフィルタ係数による音像定位が行われ、ヘッドフォン22へ出力される。
次に、ユーザが携帯電話機を所望の方向へ向けると(ステップSa5)、地磁気センサコントローラ33が地磁気センサ部12へデータ要求を出力し、これに応じて地磁気センサ部12から出力されるX、Y、Z軸データを演算することによって方位情報および傾き情報を求める(ステップSa6)。次に、ミドルウエアが、求められ方位情報および傾き情報をROM3内のテーブルを使用してフィルタ係数に変換し、該フィルタ係数を音源21へ出力する。音源21はそのフィルタ係数を音像定位回路内の各フィルタ24〜27に設定する。これにより、仮想音源が携帯電話機の向けられた方向に移動する(ステップSa7)。
以後、上記のステップSa6、Sa7が繰り返される。これにより、ユーザが携帯電話機の向く方向を変える毎に、仮想音源が携帯電話機が向けられた方向に次々に移動することになる。そして、楽曲または音が終了すると(ステップSa8が「YES」)、楽音信号生成処理が終了する。なお、ステップSa5は、実際にはユーザが所望の方向へ携帯電話機を向けて操作キー部5の任意の操作をすることで、ステップSa6が実行されるか、またはステップSa5によらず常にステップSa6が実行される。
(2)ゲーム機能
図8はゲームの過程を示すフローチャートである。携帯電話機のユーザがゲームを行う場合、まず、操作キー部5によって好みのゲーム(例えば、シューティングゲーム)を選択すると(ステップSb1)、選択されたゲームアプリケーションがロードされる(ステップSb2)。次に、ユーザが操作キー部5からゲームスタート指令を入力すると(ステップSb3)、ゲームアプリケーションがスタートし(ステップSb4)、以後、ゲームが実行される(ステップSb5)。このゲームにおいては、ゲームアプリケーションが音データと、様々なフィルタ係数とを逐次音源21へ出力する。これにより、ユーザのヘッドフォン22において、各種のゲーム音が発生し、また、その音像があちこちへ移動する。ユーザは、その音を聞き、音のする方へ携帯電話機を向けて操作キー部5のショットボタンをオンとする(ステップSb6)。
ショットボタンがオンとされると、ゲームアプリケーションからの指示により、ミドルウエア32が地磁気センサ部12からX、Y、Z軸データを取得し(ステップSb7)、取得した各データに基づいて方位/傾き情報を演算し、演算結果をゲームアプリケーションへ戻す。ゲームアプリケーションは、その方位情報を音像の3Dポジショニングの水平角度と、傾き情報を音像の3Dポジショニングの垂直角度と各々比較する(ステップSb8)。この場合、ROM3内に予め設定されているテーブルを使用する。そして、両方の比較結果が所定の許容差をもって共に一致とみなせる場合はクリアと見なし、それに応じた画像処理、得点のインクリメント等を行う(ステップSb9)。一方でも一致と見なせない場合はステップSb9をスキップする。なお、当たった音、はずれの音をそれぞれ出すようにしてもよい。
以後、ゲーム終了まで上述したステップSb5〜Sb9の処理を繰り返す。そして、ゲームが終了した時(ステップSb10が「YES」)、ゲーム処理を終了する。
なお、音像定位はヘッドフォンのL、Rを基準とした相対方位であるが、地磁気センサによる方位や傾きは絶対方位である。したがって、ヘッドフォンの向きを絶対方位に合わせる必要がある。実際には、最初にユーザがヘッドフォンをして顔を前方に向け、携帯電話機を顔が向いている方向と同じ方向に向けてボタン押すなどの操作を行い、携帯電話機に基準となる方位を覚え込ませる。そして、ユーザは音像の定位の指示またはゲームの際に頭を基準方向にしておく必要がある。
また、携帯電話機が自機の位置を測定可能なGPS回路を内蔵する場合は、3Dポジショニングによるリスニングポイントからの仮想音源までの距離と、GPSにより測定される距離との一致を方位、傾きに加えてチェックするようにしてもよい。
(3)方位測定のキャリブレーション機能
前述したように、方位/傾きの測定においては、X、Y、Z軸データから算出された方位/傾き情報からRAM2内のオフセットを減算して正しい方位/傾きを求める。図9はゲームをしながらこのオフセットのキャリブレーションを行う過程を示すフローチャートである。ユーザがキャリブレーションを行う場合、まず、表示部4に表示されたメニューからキャリブレーション実行を選択するか、あるいは、キャリブレーション機能を内蔵するゲームを選択すると(ステップSc1)、ゲームアプリケーションデータがロードされる(ステップSc2)。次に、ユーザがゲームスタートを指示すると(ステップSc3)、ゲームアプリケーションが実行され、ゲームがスタートする(ステップSc4)。
以後、ゲームが行われ、同時に、キャリブレーション用のデータが収集される(ステップSc5)。このゲームとキャリブレーション用データ収集の関係については後に説明する。そして、ゲームが終了すると(ステップSc6の判断が「YES」)、ゲームの間に収集されたキャリブレーション用のデータに基づいてキャリブレーション処理が実行され、これにより、オフセットデータが求められる(ステップSc7)。次いで、求められたオフセットデータによってキャリブレーションが実行され、RAM2内のオフセットデータが書き換えられる(ステップSc8)。
次に、ゲームとキャリブレーション用データ収集の関係について説明する。
例えば、前述したシューティングゲームにおいて、ゲームアプリケーションが音像をあちこちへ移動させると、ユーザは、その音を聞き、音のする方へ携帯電話機を向ける。この間、CPU1は一定時間(例えば、0.1sec)が経過する毎に地磁気センサ部12へデータ送信指示を出力する。地磁気センサ部12のインターフェイス19はこの指示を受け、X軸〜Z軸センサ13〜15の各出力に対応するX軸データ、Y軸データ、Z軸データをCPU1へ出力する。CPU1はこれらのデータをRAM2の予め定められたキャリブレーションデータ領域へ書き込む。これにより、ゲーム終了時において、キャリブレーションデータ領域に様々な方位のX、Y、Z軸データが収録される。
また、必要な部分のデータが得られない時は、データを補うように音像を定位させればよい。またその場合に、他の種のゲームが行われるようにしてもよい。例えば、表示部4に表示されたボールを障害物を越えてGOALまで移動させるゲームをユーザに実行させる。このゲームの場合、ユーザは携帯電話機をいろいろ動かすことによってボールをGOALまで順次移動させる。ユーザがこのゲームを行う場合、ユーザは特に意識することなく携帯電話機を左回りに回転させたり、右回りに回転させたりする。このゲームにおいて、ボールの順路を様々に作れば、携帯電話機を各方向に動かすこととなり、必然的に広範囲なキャリブレーション用のデータが得られる。なお、必要な部分のデータがそれでも得られない場合は、ゲームが少し進んだところで、計測されていないデータを補うように新たにボールの順路を設定すればよい。
次に、キャリブレーション用データの収集および収集したデータによるオフセット推定処理について図10に示すフローチャートを参照して説明する。
キャリブレーション用データの収集が開始されると(ステップSd1)、CPU1は一定時間(0.1sec)が経過する毎に地磁気センサ部20へ指示を行い(ステップSd2)、地磁気センサ部20からX軸データ、Y軸データ、Z軸データを取得し、RAM2の一時記憶領域に書き込む(ステップSd3)。次に、CPU1は、一時記憶領域に書き込んだデータについてキャリブレーション用データとして適切か否かの判定を行う(ステップSd4)。この判定は次の手順による。
いま、判定の対象となるデータを(X,Y,Z)とし、1回前にRAM2に格納されたデータを(Xp,Yp,Zp)とする。CPU1はROM3から実数diffを読み出し、
diff<sqrt((X−Xp)+(Y−Yp)+(Z−Zp)
の条件式が満たされた場合にのみ、データ(X,Y,Z)をRAM2のキャリブレーションデータ領域に格納する。なお、最初に収録されたデータは無条件でキャリブレーションデータ領域に格納される。
ここで、実数diffは携帯電話機が製造される際に予め設定される実数であり、携帯
電話機の製造時に地磁気センサ部20から得られる磁界の計測値(X0,Y0,Z0)に対して、オフセット値を(Xf0,Yf0,Zf0)とすると、
(X0−Xf0)+(Y0−Yf0)+(Z0−Zf0)=R
が成り立つ実数Rに1/10を掛けた程度の数値が好ましい。上式は地球の磁界の大きさに近い数値を半径Rとする球を表す式であり、以降、この球を方位球と呼ぶ。このような判定を行うことにより、ユーザが携帯電話機を動かす動作がごくわずかである場合に同一点近傍のデータが集中して取得されることを避けることができる。
CPU1は地磁気センサ部20から得られたデータをキャリブレーションデータ領域に格納するべきでないと判断した時(ステップSa4の判断が「NO」)、0.1秒間待機し(ステップSd5)、この時間経過後に再びデータの取得を試みる。また、CPU1は地磁気センサ部20から得られたデータがオフセットの計算に使用可能であると判断した
時は、当該データをRAM2のキャリブレーションデータ領域に書き込む(ステップSd6)。そして、CPU1はキャリブレーションデータ領域に書き込んだデータが予め定められた個数に達したか否かを判断する(ステップSd7)。CPU1はステップSd7の判断結果が「NO」の場合、0.1秒間待機し(ステップSd5)、再びデータの取得を試みる。一方、ステップSd7の判断結果が「YES」の場合は、キャリブレーションに必要なデータ取得が完了したものとして次の処理に移る。
次に、上述したキャリブレーションデータ領域に書き込まれたデータに基づくオフセット推定処理(ステップSd8)について説明する。
ます、キャリブレーションデータ領域に格納したデータを(x,y,z)(i=1,・・・,N:Nは格納したデータの数を表す自然数)と表し、求める対象である新しいオフセットを(X0,Y0,Z0)とし、方位球の半径を実数Rと表す。この時、
(x−X0)+(y−Y0)+(z−Z0)=R
の関係式が成り立つ。
次に、最小二乗誤差εを次式のように定義する。
Figure 0004729917
ここで、a=x +y +z とし、b=−2xとし、c=−2yとし、d=−2zとし、 D=(X0+Y0+Z0)−Rとすると、εは以下の式にようになる。
Figure 0004729917
最小二乗誤差εを最小とする条件は、以下の[数3]となる。
Figure 0004729917
従って、[数4]のように表現する時、[数5]が成り立つ。
Figure 0004729917
Figure 0004729917
この連立方程式を解くことにより、最小二乗誤差εを最小とするX0,Y0,Z0,Dを求めることができる。また、X0,Y0,Z0,Dが求まることから、D=(X0+Y0+Z0)−Rであるので、Rも求めることができる。
次に、CPU1は求めた新しいオフセットが有効であるか否かの確認を試みる(ステップSa9)。CPU1はキャリブレーションデータ領域に格納した測定データのばらつき具合と、方位球の半径との比率を[数6]によって求める。
Figure 0004729917
次にCPU1は、[数6]で求めた比率を表す実数σが所定の正の実数Fに対してσ<Fを満たす時のみ、さらに有効性の確認を続行する。Fは0.1程度が好ましい。Fによって地磁気センサ部20の精度が左右されるが、キャリブレーションデータ領域に格納した測定データのばらつき具合が地球の磁界の大きさの1/10以下であれば、地磁気センサ部20が16方位を見分ける程度の性能となり、実用に耐えるものとなるためである。
更に、CPU1は、[数7]〜[数9]のように各座標軸上での磁界の最大値と最小値との差分の方位球の半径に対する割合を求める。
Figure 0004729917
Figure 0004729917
Figure 0004729917
CPU1は、[数7]〜[数9]の割合がそれぞれ所定の正の実数Gより大きい場合に、新しいオフセット値を有効なものであるとみなす。Gは1程度が好ましい。次に、CPU1は求めた新しいオフセットが有効である場合には(ステップSd9が「Yes」)、RAM2内のオフセットデータを更新し(ステップSd10)、キャリブレーション処理を終了する(ステップSd11)。
また、CPU1は、求めた新しいオフセット値が無効である場合には(ステップSd9が「NO」)、その旨を表示部4に表示し、再実行を行うか否かをユーザに問い合わせる。そして、ユーザが再実行を指示した場合は(ステップSd12が「YES」)、再びステップSa2の処理へ戻り、キャリブレーション用データの収集を行う。また、ユーザが再実行を行わないことを指示した場合は(ステップSd12が「NO」)、キャリブレーション処理を終了する(ステップSd11)。
なお、上記実施形態において、ゲームの制御をするセンサは、地磁気測定用の磁気センサでなく、別に設けた傾きを検知するセンサ(例えば、重力を検出するもの)を使用してもよい。
この発明は携帯電話機、携帯ゲーム機等に用いられる。
この発明の一実施形態による携帯電話機の構成を示すブロック図である。 同実施形態における地磁気センサ12の構成を示すブロック図である。 同実施形態において定義されるX軸およびY軸を説明するための図である。 図2におけるX、Y、Z軸センサ13〜15の出力を説明するための図である。 同実施形態における音源21内の音像定位回路の基本構成を示すブロック図である。 同実施形態におけるソフトウエア構成を示すブロック図である。 同実施形態の3Dポジショニング動作を説明するためのフローチャートである。 同実施形態のゲーム動作を説明するためのフローチャートである。 同実施形態のキャリブレーション動作を説明するためのフローチャートである。 キャリブレーション用のデータ収集およびオフセット推定処理の過程を説明するためのフローチャートである。 音像定位を説明するための図である。 音像定位位置を指定する方法の一例を示す図である。
符号の説明
1…CPU、2…RAM、3…ROM、4…表示部、5…操作キー部、12…地磁気センサ部、13…X軸センサ、14…Y軸センサ、15…Z軸センサ、16…切換手段、17…増幅器、18…A/D変換器、19…インターフェイス、31…API、32…ミドルウエア、33…楽曲コントローラ、35…地磁気センサコントローラ、36…キャリブレーション処理、37…ゲームアプリケーション。

Claims (2)

  1. ゲームアプリケーションを実行するゲーム実行手段と、
    音信号を生成する音信号生成手段と、
    前記音信号生成手段によって生成された音信号の音像を3次元空間上に定位させる音像定位手段と、
    前記音像定位手段によって定位処理が行われた音信号が出力されるヘッドフォンと、
    ユーザが操作する操作手段と、
    前記ゲームアプリケーションの指示にしたがって前記音像の3次元空間上の定位位置を移動させる制御手段と、
    前記操作手段により所定の操作がされた時、携帯情報処理装置の筐体が向いている方位を少なくとも磁界の強さを測定して検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された方位と、前記音信号の音像の定位が所定の判断基準において一致しているか否かを判断する判断手段と、
    前記ゲームアプリケーションが進行している時に前記検出手段が出力する複数の方位に対応する複数の磁界データを記憶手段へ記憶させるデータ格納手段と、
    前記記憶手段に記憶されている複数の磁界データを基にしてオフセット値を演算して前記記憶手段に記憶させるオフセット値演算手段と、
    を具備し、
    前記ゲーム実行手段は、前記判断手段の判断結果に基づいて前記ゲームアプリケーションにおけるゲーム処理を行う
    ことを特徴とする携帯情報処理装置。
  2. 前記検出手段は、直交する2または3方向の地磁気の強さを測定する磁気センサと、前記磁気センサの出力をディジタルデータに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力データに基づいて前記筐体の方向を演算する演算手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載の携帯情報処理装置。
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