JP3888138B2 - 超撥水性高輝度透明材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は超撥水性を有するとともに背面からの輝度を高める性能を有する部材に関する。
【0002】
【従来技術】
近年、水との接触角が極めて高い撥水性(超撥水性)を示す表面が知られるようになり注目されている。超撥水は学術上の定義はなく、一般に水接触角が150°以上の表面、材料、状態等を指す。このような高度な撥水性は低エネルギー表面に表面粗さを付与することにより実現され、固体と水との接触面積を著しく小さくすることができることから、水を介した各種の化学反応の進行や化学結合の形成を抑えることができる。このため着雪雨滴防止、汚れ防止、防錆、電気絶縁性など様々な目的に対して、従来の平滑面から得られる、接触角100〜110°程度の撥水性表面に較べ極めて高い効果が期待できる。そしてその適用範囲は、自動車や新幹線等の乗り物の外装、船底塗料、外灯、台所及び台所用品、浴室や洗面所とその用品、漁業用網、ブイ、歯科用品、電気機器、住宅の床や外装、玄関ドア及びノブ、屋根、プール及びプールサイド、橋脚、門扉、ポスト、ベンチ、鉄塔、アンテナ、電線、ガレージ、テント、傘、レインコート、スポーツ用品およびスポーツ衣料、ヘルメット、靴や鞄などの皮革製品、カメラ、ビデオ、紙、スピーカー等の屋外拡声器や音響機器、カーテン、絨毯、ガソリンスタンド等の注油ノズル、精油所等の化学プラント、金属製工具類、釘やネジ、バケツ類等、広範囲に及ぶ。
【0003】
超撥水状態を得るためには粗さの付与による撥水性の強調が必須条件である。固体平滑表面の液体に対するマクロなぬれ性は一般にYoungの式により以下のように記述される。
【0004】
【数1】
【0005】
γsv 、γsl 、γlvは固体-気体、固体-液体、液体-気体間の表面(界面)自由エネルギーでθは接触角である。粗さを付与した表面におけるぬれでは固体の表面エネルギーの寄与が大きくなり親水性のものはより親水的に、撥水性のものはより撥水的になる。Wenzel [R. N. Wenzel, J. Phys. Colloid Chem., 53, 1466 (1949)]は以下のような式を提示し、不均一固体表面でのぬれを表記した。
【0006】
【数2】
【0007】
θとθ'はそれぞれ平滑面と粗面での接触角であり、rは表面の粗さにより大きくなった実際の表面積を見かけの表面積で割ったものでラフネスファクターと呼ばれる。Cassie [A. B. D. Cassie, Discuss. Farady Soc., 3, 11 (1948)] は液体との界面を固体と気体の複合相とし、それぞれの相からの寄与率が面積分率に依存すると仮定し、気体と水との接触角が180°と近似できることを考慮して固液界面に空気が噛み込むことによる撥水性を以下のような式で記述した。
【0008】
【数3】
【0009】
f1 、θ1はそれぞれ液体との界面での固体の面積分率と、平滑固体表面での接触角である。Johnson Jr. とDettre [R. E. Johnson Jr, and R. H. Dettre. Adv.Chem.Ser., 43, 112 (1963)]はサインカーブの振幅と波長で規定される理想系での粗さをベースにした接触角の理論計算を実施しており、平滑撥水面に表面粗さが加わるとまずWenzelモードで撥水性が上昇し、ラフネスファクターが1.8程度をの粗さを越えたところから固体液体界面に空気を噛み込むようになってCassieモードに連続的に移行することを示した。
【0010】
一方、透明材において、背面からの光の輝度を高めるようにした表面構造が知られている。例えば、市販されている住友スリーエム社製の輝度上昇フィルムでは、透明なプラスチックフィルムの表面に三角山形あるいはV溝形の凹凸条が連接した特異的な表面構造を有し、背面からの光を集光して正面側での輝度が向上するようにしている。この輝度上昇フィルムを例えば液晶ディスプレイパネルの表面に貼れば、液晶表面での輝度が上昇される。
【0011】
例えば、浴室や洗面所等の水周りの壁材や証明表面材の用途、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材などには、撥水性、輝度上昇性の2つの性能がともに求められることが多く、両性能があれば、輝度向上性能により照明や表示性能が高められるとともに、超撥水性により機器や部材への着滴防止が達成可能となる。
【0012】
また、寒冷地においては、自動車のテールやヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、屋外照明、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機など自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材などに、輝度上昇性能に加え、特に着雪防止機能が備わっていれば望ましいと考える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、上記のような要望を満たすべく、透明材の表面を輝度向上機能と高い撥水性とを併せ持ち、機械的強度に優れた構造に形成した、新規な超撥水性高輝度材を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決すべく、浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材であって、その表面に超撥水性高輝度透明材が設けられ、この超撥水性高輝度透明材は、表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上80°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に透明な撥水層を形成した。
上記超撥水性高輝度透明材は、表面形状を凸部および凹部の頂角が40°以上80°以下、凹部の頂点と隣り合う左右の凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下であるV字型の溝を一方向に連続して形成させることで、より低いラフネスファクターでありながら、高い撥水性を維持し、また機械的強度が向上し、さらに背面からの光の輝度を高める性能を有することが可能となる。
【0015】
本発明の好ましい態様においては、前記撥水層を、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより形成させる。
上記撥水剤を用いて撥水層を形成させることでより高い撥水性を付与させることが可能となる。
【0016】
本発明では、浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材であって、その表面に超撥水性高輝度透明材が設けられ、この超撥水性高輝度透明材は、表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上90°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより透明な撥水層を形成した。
上記超撥水性高輝度透明材は、凸部および凹部の頂角が40°以上90°以下、溝の周期が1μm以上2mm以下であることで、より機械的強度が向上する。
【0017】
【発明の詳細な説明】
本発明の理解を容易にするため実施の形態について具体的かつ詳細に説明する。本発明における「水との接触角」は、接触角計(共和界面科学社製CX−150型)を用いて、内径0.1mmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コートされたマイクロシリンジから約1μlの水滴を滴下直後の接触角である。
【0018】
本発明者らはシリコンウエハー上にダイシングソーを用いて様々なピッチ、深さ、大きさの異なる柱状構造を形成し、その撥水性、転落性から、WenzelからCassieへの撥水モードの変化がDettreらの計算値から大きくずれ、より小さい粗さから生じることを明らかにした(吉満然、中島章、橋本和仁、渡部俊也:「ウエハダイシングによる粗さの組み合わせが撥水性に及ぼす効果」日本セラミックス協会2001年年会予稿集 p81(2001))。また同様の点をゾルゲル法から得られるクレーター状の分相構造による撥水の挙動からも明らかにした。("Processing of a Super-Hydrophobic Silica Film by Combining Two Different Roughness Dimensions" A. Nakajima, Z. Yoshimitsu, C. Saiki, K. Hashimoto, and T. Watanabe, Ceramic Processing Science IV, Ceramic Transactions vol. 112, p323-328 (2001), Edited by S. Hirano, G. L. Messing, and N. Claussen, published by American Ceramic Society, Westerville, Ohio, U.S.A.)これらの検討から高度な撥水性を得るために粗さを付与する際、ラフネスファクターとともにその表面形状を制御、規定しないと所望の撥水性が得られないことが明らかとなった。そして本発明者らは図1に示すようなV字型の溝を一方向に連続して形成した表面形状で超撥水性が得られる条件について鋭意検討を実施した。その結果、このような構造では頂角が80°以下である表面では平滑な撥水層の形成により超撥水性が得られるが、頂角が80°以上では得られないことを知見した。頂角が40°未満の場合においても、所望の撥水性を得ることはできるが、凸部先端が細くなり、物理的な摺動性、摩耗性、衝撃性に劣るため好ましくない。また、上記の頂角の範囲内においても輝度上昇の性能を有することも知見した。
【0019】
本発明が適用できる基材は無機、有機、金属、あるいはその複合体の何れでも良い。ラフネスファクターはレーザー顕微鏡、AFM、吸着量測定などから見積もることができる。ただし粗さが水滴に対して大きくなりすぎると水滴の自重による構造への沈み込みと自形のたわみを生じるため好ましくなく、粗さのピッチは水滴の大きさの1/20程度以下、すなわち1μm〜2mmが望ましい。また当然のことながらこのような構造では接触角の値に異方性が生じるが、超撥水領域に近づくとその異方性は極めて小さくなり、無視できる程度となる。
【0020】
更に本発明者らは撥水層の形成過程において、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤をコーティングすることにより基本構造に更に粒子の粗さを導入することが出来、いわゆるラフネスミックスの概念により撥水性が一段と強調でき、粒子の一次粒子の大きさを50nm以下にすることで透明性も得られることを見出した。そしてこのような形で撥水層を形成した場合にはラフネスミックスによる撥水性の強調の効果が得られ、基材の頂角が90°以下であれば超撥水状態が得られることを知見した。
【0021】
粒子と樹脂の比率は粒子が20%以下では粒子の粗さを導入することが困難となり、撥水性が低下する。また99%以上では撥水性は向上するものの塗膜形成性が低下する。特に好ましい組成領域は微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ30〜60%、70〜40%である。
【0022】
本発明における微粒子としては、有機微粒子および無機微粒子が挙げられる。有機微粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の含フッ素合成樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリマーアロイ等のエンジニアリングプラスチック等が挙げられる。また有機微粒子粉末は有機溶媒に不溶なものが好ましい。
【0023】
無機微粒子としては、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、セリウム、アンモチンのいずれかの酸化物、および炭素のうちの1種または2種以上の粒子が挙げられるが、溶液中での分散安定性、粒径が比較的整り、かつ微細な粒子を容易に入手できるという点でケイ素酸化物が好ましい。
【0024】
本発明の無機微粒子は、溶媒への分散、分散後の安定性、塗膜形成後の撥水性を向上させるため、表面処理を施すことができる。表面処理を施すときに使用される化合物や処理方法に特別の制限はないが、表面にフッ素やアルキル基が付与されることが好ましい。例えばシリル化剤、チタネートカップリング剤、アルキルアルミニウム等の有機金属化合物が挙げられる。
【0025】
シリル化剤は無機材料に対して親和性あるいは反応性を有する加水分解性シリル基に、アルキル基、アリール基、フッ素を含有したフルオロアルキル基等を結合させた化合物であり、ケイ素に結合した加水分解性基としては、アルコキシ基、ハロゲン、アセトキシ基、シラザン等が挙げられる。
【0026】
本発明の微粒子は、微粒子粉末および市販の微粒子を分散させた分散体が使用できる。また、微粒子粉末を溶液中に分散させる方法としては、高速回転分散機、媒体攪拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、ロールミル分散機、高圧分散機等従来公知の分散機を使用することができるが、均一かつ微細に分散できるという点で超音波分散機が好ましい。
【0027】
本発明に用いることのできる撥水層形成材、及び疎水性樹脂はフッ素を含んでいても含んでいなくても良いが、粗さを持たない平滑な基材表面にそれらを単独に用いて撥水層を形成した際に水接触角が100°以上になるものの方が好ましい。尚、疎水性樹脂の成分には樹脂本体とそれを使う際に使用する硬化剤、可塑剤等の添加剤一式を含む。以下に本発明の実施例について述べる。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
凸部、凹部の頂角が65°、溝の周期が50μmであるV字型の溝を一方向に連続して形成されているフィルム材料(三菱レイヨン社製プリズムシート)にフルオロアルキルシラザン(信越化学工業社製KP−801M)を2cc滴下し、スピンコーター(エイブル社製ASS301)にて1500rpmで10秒スピンコートし、超撥水材を得た。。得られた膜は透明で輝度向上性は、撥水層を設ける前と変わりがなく、溝と平行な方向から見た水の接触角は160°、溝と垂直な方向から見た接触角は155°であった。
【0029】
(実施例2)
凸部、凹部の頂角が90°、溝の周期が50μmであるV字型の溝を一方向に連続して形成されているフィルム材料(住友スリーエム社製BEFII90/50)に、疎水性樹脂(三菱レイヨン社製フロロナールFL6002)と微粒子(日本アエロジル社製撥水性コロイダルシリカRX200)を50:50の比率で混合し、全体の固形分濃度を1wt%とした撥水剤を2cc滴下し、スピンコーター(エイブル社製ASS301)にて1500rpmで10秒スピンコートし、超撥水材を得た。得られた膜は透明で輝度向上性は、撥水層を設ける前と変わりがなく、溝と平行な方向から見た水の接触角は161°、溝と垂直な方向から見た接触角は156°であった。水滴の様子を図2に示す。
【0030】
(比較例)
凸部、凹部の頂角が90°、溝の周期が50μmであるV字型の溝が一方向に連続して形成されているフィルム材料(住友スリーエム社製BEFII90/50)に実施例1と同様のコーティングを行い、撥水材を得た。得られた膜は透明で輝度向上性は、撥水層を設ける前と変わりがなかったが溝と平行な方向から見た水の接触角は137°、溝と垂直な方向から見た接触角は121°であった。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明による超撥水性高輝度透明材によれば、高い輝度向上機能と優れた撥水性とを併せ持った表面構造を有する、従来にない新規な透明材を提供できる。
表面形状をV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、凸部および凹部の頂角が40°以上80°以下、凹部の頂点と隣り合う左右の凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明基材にすることで、より低いラフネスファクターでありながら、高い撥水性を維持し、また機械的強度にも優れ、かつ輝度向上性能も併せ持つ透明材の提供が可能となる。
【0032】
これは各種の工業製品に好適に使用可能であり、例えば、浴室や洗面所等の水周りの壁材や照明表面材の用途、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材などに用いて極めて好適なものであり、輝度上昇機能により照明や表示性能を高めることができるとともに、優れた撥水性により機器や部材への着滴防止を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面構造例
【図2】 実施例2での固体表面での水滴の形状
Claims (6)
- 浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材であって、その表面に超撥水性高輝度透明材が設けられ、この超撥水性高輝度透明材は、表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上80°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に透明な撥水層を形成したことを特徴とする部材。
- 前記撥水層を、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより形成することを特徴とする請求項1記載の部材。
- 浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材であって、その表面に超撥水性高輝度透明材が設けられ、この超撥水性高輝度透明材は、表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上90°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより透明な撥水層を形成したことを特徴とする部材。
- 表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上80°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に透明な撥水層を形成し、この撥水層を形成した透明なフィルム基材を、浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材の表面に設けたことを特徴とする部材の製造方法。
- 前記撥水層を、微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより形成することを特徴とする請求項4記載の製造方法。
- 表面形状がV字型の溝を一方向に連続して形成したものであり、断面形状が三角形の凸部および凹部の頂角が40°以上90°以下、前記凹部の頂点と隣り合う左右の前記凸部の頂点とを結んでできる直線と水平方向とがなす角が左右等しく89°以下であり、溝の周期が1μm以上2mm以下である透明なフィルム基材に微粒子、疎水性樹脂が揮発後の重量分率でそれぞれ20〜99%、1〜80%となるように溶媒中に分散させて作製した撥水剤を塗布することにより透明な撥水層を形成し、この撥水層を形成した透明なフィルム基材を、浴室、洗面所等の水周りの壁材、照明表面材、噴水やプール等における照明機器、自動車のヘッドランプ、街灯、ネオンサイン、街頭テレビ、看板、標識、自動販売機等の自発光するものの基材や表面材、意匠面形成材より選択される部材の表面に設けたことを特徴とする部材の製造方法。
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