JP3887113B2 - ヘッドアクチュエータ、およびこれを備えた磁気ディスク装置 - Google Patents

ヘッドアクチュエータ、およびこれを備えた磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスクに対して情報の記録、読み出しを行う磁気ヘッドを移動して、目標位置に位置決めするためのヘッドアクチュエータ、およびこれを備えた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置として、例えば、小型のハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する)は、従来からラップトップ型やノートブック型パーソナルコンピュータの内蔵型記憶装置として使用されている。
【0003】
一般に、HDDは、アルミ合金等からなるケースの内部に、磁気ディスク、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータ、磁気ヘッドを磁気ディスクに対して移動自在に支持した回転揺動型のヘッドアクチュエータ、ヘッドアクチュエータを駆動するボイスコイルモータ(以下、VCMと略称する)、および回路基板等を内蔵している。そして、磁気ディスクは、スピンドルモータにより高速回転運動をする。また、回路基板は、磁気ヘッドからのリード信号を増幅する磁気ヘッドアンプ等の各種回路部品を実装している。
【0004】
ヘッドアクチュエータは、磁気ヘッドを支持しているサスペンションと、サスペンションを支持したアームと、支持アームを回動自在に支持している回動支持部と、を備えている。また、VCMは、回転支持部に設けられたスペーサと一体的に回動可能な駆動コイルと、ケース側に設けられた永久磁石および対向ヨークと、を備えている。そして、VCMは、永久磁石と対向ヨークとの間に生じる磁界と、駆動用コイルに通電することにより発生する電磁力との相互作用により、アクチュエータを回動させる。
【0005】
近年、上述したヘッドアクチュエータにおいて、駆動コイルの周囲を合成樹脂でモールドすることにより、駆動コイルと一体のスペーサを構成したものが提供されている。このようなスペーサを固定する場合、ねじにより回転支持部に締結するか、あるいは、アームと共に、ナット等によって上下から挟持固定する方法が取られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなスペーサは、ステンレス、アルミニウム等の金属で形成されているが、生産性、組立精度を上げるために合成樹脂によって駆動コイルと同時に成形することも考えられる。しかしながら、この場合、合成樹脂からなるスペーサをネジ、ナット等によって締結あるいは挟持固定すると、合成樹脂のクリープによりスペーサが塑性変形し締結力が低下する恐れがある。締結力が低下した場合、アクチュエータ全体の動剛性が低下してアクチュエータの動作制御が不安定となり、その結果、磁気ヘッドの位置決め精度が低下する。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、合成樹脂により成形され駆動コイルを一体的に備えた保持部材を確実に固定し、高い精度で磁気ヘッドの位置決めが可能なヘッドアクチュエータ、およびこれを備えた磁気ディスク装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係るヘッドアクチュエータは、それぞれ磁気ディスクに対して情報の記録、読み出しを行う磁気ヘッドを支持した2つのサスペンションと、それぞれ上記サスペンションを支持した金属からなる2本のアームと、上記アームを回動自在に支持した回動支持部と、上記アームを回動させるための駆動力を発生する駆動部と、を備え、
上記駆動部は、駆動コイルと、樹脂により上記駆動コイルの外周側に一体的に成形され上記駆動コイルを保持した保持枠および上記回動支持部に支持されたスペーサ部を有する保持部材と、を具備し、上記回転支持部は、回転自在な円筒状のハブと上記ハブの一端部に形成されたフランジとを備え、
上記各アームは上記ハブが挿通された挿通孔と、上記挿通孔の回りに所定の間隔を置いて形成された複数の透孔と、を有し、
上記スペーサ部は、上記ハブが挿通された挿通孔と、互いに対向しているとともにそれぞれ上記アームに当接した平坦な2つの接合面と、上記回動支持部の回りに配置されているとともに上記各接合面から突出し上記アームの上記透孔にそれぞれ挿通された状態で上記アームに熱圧着された複数の突起と、を備え、
各突起は、上記アームから突出した先端部を有し、この先端部は、加熱および加圧されて上記透孔を閉塞しているとともに上記透孔の径よりも大径に押し潰され、上記熱圧着されたスペーサ部およびアームは、上記フランジにねじ止めされ、上記フランジは、一方のアームに当接しているとともに、それぞれ前記押し潰された突起の先端部を収容した複数の凹所を有している。
【0010】
この発明に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスクと、上記磁気ディスクを支持および回転駆動する駆動手段と、請求項1に記載のヘッドアクチュエータと、を備えていることを特徴としている。
【0012】
上記のように構成されたヘッドアクチュエータおよび磁気ディスク装置によれば、駆動コイルは、樹脂からなる保持部材によって一体的に保持され、かつ、保持部材を介して回動支持部に支持されている。そのため、駆動部の機械的強度を向上し、同時に、部品点数の低減により組立性の向上を図ることができるとともに、駆動部の薄型、軽量化を図ることが可能となる。
【0013】
また、樹脂で形成された保持部材と金属からなるアームとは、熱圧着によって互いに固定されていることから、樹脂のクリープ等による締結力の低下が生じ難く、保持部材とアームとの固定状態を長期に渡って確実に維持することができる。これにより、ヘッドアクチュエータを安定して制御し磁気ヘッドを高い精度で位置決めすることができ、信頼性の向上を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係るヘッドアクチュエータを備えたHDDについて詳細に説明する。
図1に示すように、HDDは、例えばアルミ合金等によって形成され上面の開口した矩形箱状のケース12と、複数のねじ11によりケースにねじ止めされてケースの上端開口を閉塞するトップカバー14と、を有している。
【0015】
ケース12内には、磁気記録媒体としての磁気ディスク16、この磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータ18、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう複数の磁気ヘッド40、これらの磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持した回転型のヘッドアクチュエータ22、ヘッドアクチュエータの駆動源として機能するボイスコイルモータ(以下、VCMと略称する)24、およびヘッドIC等を実装した基板ユニット21が収納されている。
【0016】
また、ケース12の底壁外面には、基板ユニット21を介してスピンドルモータ18、VCM24、および磁気ヘッドの動作を制御する図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。
【0017】
磁気ディスク16は、直径65mm(2.5インチ)に形成され、上面および下面に磁気記録層を有している。磁気ディスク16は、スピンドルモータ18の図示しないハブに同軸的に嵌合されているとともにクランプばね17により保持されている。そして、磁気ディスク16は、スピンドルモータ18によって所定の速度で回転駆動される。
【0018】
図1ないし図3、および図5(a)に示すように、ヘッドアクチュエータ22は、ケース12の底壁上に固定された軸受組立体26を備えている。回転支持部として機能する軸受組立体26は、ケース12の底壁に対して垂直に立設された枢軸27と、枢軸に一対の軸受を介して回転自在に支持された円筒形状のハブ28と、を有している。ハブ28の下端にはハブよりも大径のフランジ30が形成され、このフランジには、後述する熱圧着部を逃がすための複数の凹所30bおよびねじ孔30aが形成されている。
【0019】
また、ヘッドアクチュエータ22は、ハブ28に取り付けられた2本のアーム32a、32bおよびスペーサ34と、各アームに支持された2つの磁気ヘッド組立体36と、を備えている。
【0020】
アーム32aおよび32bは、例えば、SUS304等のステンレス系の材料により、板厚250μm程度の平板状に形成され所定の剛性を有しているとともに、その一端、つまり、基端には円形の挿通孔33が形成されている。また、スペーサ34は合成樹脂により形成されているとともに、円形の挿通孔33を有している。
【0021】
各磁気ヘッド組立体36は、弾性変形可能な細長い板状のサスペンション38と、サスペンションの先端に固定された磁気ヘッド40と、を備えている。サスペンション38は、板ばねにより構成され、その基端がスポット溶接あるいは接着等によりアーム32a、32bの先端に固定され、アームから延出している。
【0022】
各磁気ヘッド40は、ほぼ矩形状のスライダとこのスライダに形成された記録再生用のMR(磁気抵抗)ヘッドとを有し、サスペンション38の先端部に設けられた図示しないジンバル部に固定されている。
【0023】
磁気ヘッド組立体36が取り付けられたアーム32aおよび32bは、挿通孔33にハブ28を挿通することにより、フランジ30上に積層された状態でハブの外周に嵌合されている。また、スペーサ34は、挿通孔33にハブ28が挿通され、かつ、アーム32a、32b間に挟まれた状態で、ハブ28の外周に嵌合されている。後述するように、これら2本のアーム32a、32bとスペーサ34とは、熱圧着により互いに固定されているとともに、ハブ28のフランジ30にねじ止め固定されている。それにより、2本のアーム32a、32bは、所定の間隔を置いて互いに平行に位置しているとともに、ハブ28から同一の方向へ延出している。
【0024】
アーム32a、32bに取り付けられた磁気ヘッド組立体36の磁気ヘッド40は互いに向かい合って位置し、アームおよびハブ28と一体的に回動可能となっている。また、スペーサ34は、後述するアクチュエータ駆動部のボイスコイル44を保持した保持枠74を一体的に備え、この保持枠は、アーム32a、32bから離間する方向へ延出している。
【0025】
図2ないし図5に示すように、アクチュエータ駆動部70は、VCM24の一部を構成するボイスコイル44を備え、その外周は、保持枠74によって被覆されている。保持枠74およびスペーサ34は、合成樹脂、例えば、液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂によって一体に成形され、同時に、ボイスコイル44を囲んで一体化されている。これらの保持枠74およびスペーサ34は、この発明における保持部材を構成している。
【0026】
また、保持枠74において、スペーサ34から離間した一端側面には、側方に突出したストッパ83が一体に形成されている。ストッパ83には、衝撃力を低減するための透孔が形成さればね性を有しているとともに、強磁性材料からなるマグネットロック用のロックピン84が立設されている。
【0027】
図2ないし図5に示すように、保持枠74およびボイスコイル44と一体のスペーサ34は、その上面および下面にアーム32a、32bを接合するための平坦な接合面88a、88bを有している。接合面88aには、アーム32aをスペーサ34へ熱圧着するための複数、例えば4つの突起90が突設されている。突起90の内、3つは、挿通孔33の周囲に所定の間隔を置いて設けられ、残りの1つは、スペーサ34の先端部に設けられている。各突起90は例えば円柱形状に形成されている。また、接合面88aには、固定ねじ92を挿通するための透孔91が貫通形成され、挿通孔33と平行に延びている。
【0028】
なお、他方の接合面88bにも、4つの突起90が接合面88a側と対称に設けられているとともに、透孔91が開口している。
一方、各アーム32a、32bには、スペーサ34の突起90と対応する位置に4つの透孔94が形成されているとともに、固定ねじ92を挿通するための透孔93が形成されている。そして、アーム32a、32bは、熱圧着によって、スペーサ34の接合面88a、88bにそれぞれ固定されている。
【0029】
詳細に述べると、スペーサ34およびアーム32a、32bを熱圧着する場合、図5(b)に示すように、まず、スペーサ34の突起90が対応する透孔94に挿通された状態でアーム32aをスペーサ34の接合面88a上に装着する。この際、複数の突起90が複数の透孔94とそれぞれ係合するため、特別な位置決め治具等を用いることなく、アーム32aをスペーサ34に対して所定位置に装着することができる。
【0030】
続いて、図5(c)に示すように、透孔94から突出している各突起90の先端部をアーム32a側へ加圧および加熱することにより、液晶ポリマからなる突起90の先端部を溶かして透孔94を塞ぐとともに、透孔94よりも大径に押し潰す。これにより、アーム32aの基端部がスペーサ34の接合面88aに固定される。このような熱圧着の際、液晶ポリマからなるスペーサ34へのストレスは、突起90周辺に限定されるため、スペーサ全体が変形することはない。
【0031】
アーム32bについても、上記と同様の熱圧着工程により、スペーサ34の接合面88bに固定される。
熱圧着によって互いに固定されたアーム32a、32bおよびスペーサ34は、図2および図5(a)に示すように、軸受組立体26のハブ28が挿通孔33に挿通された状態でフランジ30上に載置され、固定ねじ92をアーム32a側から透孔92、スペーサ34の透孔91、アーム32bの透孔93を通してフランジ30のねじ孔30aへねじ込むことにより、軸受組立体のハブ28に取付け固定されている。
【0032】
なお、アーム32b側の熱圧着点、つまり、各突起90の先端部は、軸受組立体26のフランジ30に形成された凹所30b内に位置しているため、一対のアームおよびスペーサ34からなる積層体は、ガタ付くことなく軸受組立体に固定されている。
【0033】
図1からよくわかるように、上記構成のヘッドアクチュエータ22をケース12に組み込んだ状態において、磁気ディスク16はアーム32a、32b間に位置している。そして、アーム32a、32bから延びるサスペンション38に取り付けられた磁気ヘッド40は、磁気ディスク16の上面および下面にそれぞれ接触し、磁気ディスク16を両面側から挟持している。各磁気ヘッド40は、サスペンション38のばね力により所定のヘッド荷重が印加され、磁気ディスク表面側に付勢されている。
【0034】
また、アクチュエータ駆動部70のボイスコイル44は、ケース12上に固定された一対のヨーク48間に位置し、これらのヨークおよび一方のヨークに固定された図示しない磁石とともにVCM24を構成している。そして、ボイスコイル44に通電することにより、ヘッドアクチュエータ22が回動し、磁気ヘッド40は磁気ディスク16の所望のトラック上に移動および位置決めされる。
【0035】
図1に示すように、基板ユニット21は、ケース12の底壁上に固定された矩形状の基板本体51を有し、この基板本体上には、磁気ヘッド40からのリード信号を増幅する磁気ヘッドアンプ等の各種回路部品、コネクタ等が実装されている。また、基板ユニット21は、基板本体51から延出した帯状のメインフレキシブルプリント回路基板(以下メインFPCと称する)54を一体に有している。
【0036】
メインFPC54は、磁気ヘッド40と磁気ヘッドアンプとを接続するための信号線や、ヘッドアクチュエータ22のボイスコイル44を駆動するためのケーブル等の配線パターンから構成されている。また、メインFPC54の延出端部54aは、ヘッドアクチュエータ22のスペーサ34にねじ止め固定されているとともに、この延出端部には、図示しない多数の接続パッドが設けられている。
【0037】
一方、各磁気ヘッド40は、それぞれ中継フレキシブルプリント回路基板(以下中継FPCと称する)60を介してメインFPC54の対応する接続パッドに電気的に接続されている。図3に示すように、中継FPC60は、各アーム32a、32bおよびサスペンション38の表面に貼り付け固定され、サスペンションの先端からアームの基端に亘って延びている。これにより、各磁気ヘッド40は、中継FPC60およびメインFPC54を介して基板ユニット21に電気的に接続されている。
【0038】
上記構成のHDDによれば、作動時、スピンドルモータ18によって磁気ディスク16が高速で回転駆動されるとともに、図示しないサーボシステムからVCM24のボイスコイル44に駆動電流が供給される。すると、ボイスコイル44から発生する磁界とヨーク48に設けられた永久磁石からの磁界との相互作用により、ボイスコイルに電磁力が発生し、ヘッドアクチュエータ22が軸受組立体26を中心として回転する。各磁気ヘッド40は、磁気ディスク16上を浮上した状態で、磁気ディスク半径方向に移動し、目標位置に位置決めされる。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態に係るHDDによれば、ボイスコイル44は、合成樹脂からなる保持枠74によって一体的に連結および保持され、かつ、この保持枠74はスペーサ34と合成樹脂により一体に成形されている。そのため、部品点数を低減し組立性の向上を図ることができるとともに、駆動部の機械的強度を向上させることができ、同時に、アクチュエータ駆動部70の薄型、軽量化を図ることが可能となる。
【0040】
また、合成樹脂で形成されたスペーサ34と金属からなるアーム32a、32bとは、熱圧着によって互いに固定されていることから、スペーサ34のクリープ等による締結力の低下が生じにくく、スペーサとアームとの固定状態を長期に渡って確実に維持することができる。これにより、ヘッドアクチュエータ22を安定して制御し磁気ヘッドを高い精度で位置決めすることができ、信頼性の向上を図ることができる。
【0041】
次に、この発明の他の実施の形態に係るヘッドアクチュエータについて説明する。図6および図7に示すように、本実施の形態によれば、スペーサ34およびアームは、スペーサ34の接合面に形成された突起をアーム側に形成された開口に圧入することによって、互いに固定されている。
【0042】
すなわち、合成樹脂により保持枠44と一体に成形されたスペーサ34は、その上面および下面にアーム32a、32bを接合するための平坦な接合面88a、88bを有している。接合面88aには、挿通孔33の周縁に隣接してその回りに位置した3つの半球状の突起95と、挿通孔33の回りで突起95の外側に位置した3つの突起96と、スペーサ34の先端部に位置した1つの突起90と、が突設されている。突起95および96は、挿通孔33の円周方向に沿って所定の間隔を置いて設けられている。また、突起95、96の突出高さは、アーム32aの板厚よりも小さく形成されている。
なお、他方の接合面88bにも、上記と同様の突起95、96、90が接合面88a側と対称に設けられている。
【0043】
一方、各アーム32a、32bには、挿通孔33の周縁に形成されスペーサ34の突起95と対応して位置した3つの切欠97と、スペーサ34の突起と対応して位置した3つの矩形状の開口98と、突起90に対応する透孔100と、が形成されている。各切欠97および開口98は、スペーサ34の対応する突起95、96の先端部の径よりも大きくかつ基端部の径よりも小さい幅に形成されている。
【0044】
また、図6および図8(a)に示すように、本実施の形態において、軸受組立体26は、ケース12の底壁に対して垂直に立設された枢軸27と、枢軸に一対の軸受を介して回転自在に支持された円筒形状のハブ28と、を有している。ハブ28の上端には環状のフランジ41が形成され、下端部外周にはねじ部31が形成されている。
【0045】
そして、2本のアーム32a、32b、およびスペーサ34は、挿通孔33にハブ28が挿通され、かつ、スペーサ34が2本のアーム間に位置した状態で、ねじ部31に螺合されたナット42とフランジ41との間に挟持され、ハブの外周面上に固定保持されている。それにより、2本のアーム32a、32bは、所定の間隔を置いて互いに平行に位置しているとともにハブ28から同一の方向へ延出している。なお、ハブ28、フランジ41、ナット42は、この発明における締結手段として機能する。
【0046】
ここで、合成樹脂からなるスペーサ34と金属からなるアーム32a、32bとは、圧着および熱圧着によって互いに固定されている。すなわち、ヘッドアクチュエータ22の組立時には、上述したように、アーム32a、32b、スペーサ34の挿通孔33に軸受組立体26のハブ28を挿通した後、ナット42を締め込んで、ナットとフランジ41との間にアームおよびスペーサを挟持する。
【0047】
その際、図8(a)および8(b)に示すように、スペーサ34側の突起95、96をそれぞれアーム32a、32bの対応する切欠97および開口98に対向させるとともに、突起90をアーム側の透孔100に挿入する。この状態でナット42を締め込むことにより、アーム32a、32bがそれぞれスペーサ34の接合面88a、88bに向って押し付けられ、各突起95、96の先端部が対応する切欠97、開口98内に進入する。更に、切欠97の端縁および開口98の端縁がそれぞれ突起95、96の基端部に当接し、この干渉部分を押し潰す。これにより、スペーサ34の突起95、96がアーム32a、32bの切欠97および開口98に圧入され、スペーサとアームとが互いに圧着固定される。
【0048】
また、スペーサ34の突起90は、アーム32a、32bの透孔100に挿入され、前述した実施の形態と同様の工程によって加熱および加圧され、スペーサ34と各アームとを熱圧着している。なお、本実施の形態においては、突起90による熱圧着部に代えてねじ接合を用いてもよい。
なお、他の構成は前述した実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0049】
以上のように構成された他の実施の形態によれば、ボイスコイル44は、合成樹脂からなる保持枠74によって一体的に連結および保持され、かつ、この保持枠74はスペーサ34と合成樹脂により一体に成形されている。そのため、部品点数を低減し組立性の向上を図ることができるとともに、駆動部の機械的強度を向上させることができ、同時に、アクチュエータ駆動部70の薄型、軽量化を図ることが可能となる。
【0050】
また、合成樹脂で形成されたスペーサ34と金属からなるアーム32a、32bとは、圧着によって互いに固定されていることから、スペーサ34のクリープ等による締結力の低下が生じ難く、スペーサとアームとの固定状態を長期に渡って確実に維持することができる。これにより、ヘッドアクチュエータ22を安定して制御し磁気ヘッドを高い精度で位置決めすることができ、信頼性の向上を図ることができる。
【0051】
なお、発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上記他の実施の形態において、スペーサ34に突起95、96を設けない場合でも、アーム側に切欠や開口を形成することにより、ナット41による締め付け時、スペーサの一部が切欠および開口に食い込み、スペーサとアームとの間の圧着効果を得ることができる。
また、アーム、スペーサ等の材質、スペーサの形状、突起の形状および数、透孔、開口の形状等は、必要に応じて変更可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、駆動コイルを保持した保持枠と合成樹脂により一体的に成形されたスペーサを用いることにより、組立性の向上、薄型、軽量化したヘッドアクチュエータを得ることができるとともに、スペーサを熱圧着あるいは圧着によってアームと固定することにより、スペーサとアームと結合強度を長期に亘って保持し、高い精度で磁気ヘッドの位置決めが可能なヘッドアクチュエータ、およびこれを備えた磁気ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るHDDを示す分解斜視図。
【図2】上記HDDに設けられたヘッドアクチュエータの斜視図。
【図3】上記ヘッドアクチュエータの分解斜視図。
【図4】上記ヘッドアクチュエータのアクチュエータ駆動部およびスペーサを示す平面図および側面図。
【図5】上記ヘッドアクチュエータの側面図、および熱圧着部を拡大して示す断面図。
【図6】この発明の他の実施の形態に係るヘッドアクチュエータの分解斜視図。
【図7】上記ヘッドアクチュエータのアクチュエータ駆動部およびスペーサを示す平面図および側面図。
【図8】上記ヘッドアクチュエータの側面図、および熱圧着部を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
12…ケース
16…磁気ディスク
21…基板ユニット
22…ヘッドアクチュエータ
24…ボイスコイルモータ
26…軸受組立体
28…ハブ
34…スペーサ
38…サスペンション
40…磁気ヘッド
44…ボイスコイル
70…アクチュエータ駆動部
74…保持枠
90…突起
94…透孔
95、96…突起
97…切欠
98…開口

Claims (2)

  1. それぞれ磁気ディスクに対して情報の記録、読み出しを行う磁気ヘッドを支持した2つのサスペンションと、それぞれ上記サスペンションを支持した金属からなる2本のアームと、上記アームを回動自在に支持した回動支持部と、上記アームを回動させるための駆動力を発生する駆動部と、を備え、
    上記駆動部は、駆動コイルと、樹脂により上記駆動コイルの外周側に一体的に成形され上記駆動コイルを保持した保持枠および上記回動支持部に支持されたスペーサ部を有する保持部材と、を具備し、
    上記回転支持部は、回転自在な円筒状のハブと上記ハブの一端部に形成されたフランジとを備え、
    上記各アームは上記ハブが挿通された挿通孔と、上記挿通孔の回りに所定の間隔を置いて形成された複数の透孔と、を有し、
    上記スペーサ部は、上記ハブが挿通された挿通孔と、互いに対向しているとともにそれぞれ上記アームに当接した平坦な2つの接合面と、上記回動支持部の回りに配置されているとともに上記各接合面から突出し上記アームの上記透孔にそれぞれ挿通された状態で上記アームに熱圧着された複数の突起と、を備え、
    各突起は、上記アームから突出した先端部を有し、この先端部は、加熱および加圧されて上記透孔を閉塞しているとともに上記透孔の径よりも大径に押し潰され、
    上記熱圧着されたスペーサ部およびアームは、上記フランジにねじ止めされ、
    上記フランジは、一方のアームに当接しているとともに、それぞれ前記押し潰された突起の先端部を収容した複数の凹所を有しているヘッドアクチュエータ。
  2. 磁気ディスクと、
    上記磁気ディスクを支持および回転駆動する駆動手段と、
    請求項1に記載のヘッドアクチュエータと、を備えた磁気ディスク装置。
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