JP3885951B2 - 金網枠材のバット溶接装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金網枠材のバット溶接装置に係り、殊にベースに固定溶接機と移動可能な移動溶接機とを設け、金網の幅寸法の大小に応じて金網の枠材をスムーズにバット溶接すると共に、金網の搬入・搬出を行う搬送コンベアに昇降機構を設け、搬送するときのみ溶接電極の位置よりも高い位置に金網を上昇させて金網が溶接電極に干渉しないようにしたり、溶接作業者の安全対策を講じるなどした金網枠材のバット溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図8に示されるように、ネットフェンスや落石防護網として使用される金網01は、枠線、すなわち、丸棒でなる長枠材02(径は、例えば16φあるいは13φ等)、および短枠材03(径は、長枠材と同じ)が組み込まれ、各枠材02,03間に鉄線でなる網線04(例えば、4φあるいは8φ等)が張られて形成される。金網01の骨材となる枠材02,03は、互いに溶接されることで金網01の骨材となる。枠材02,03を溶接する場合、長枠材02の側面に短枠材03の端面を突き合わせてT字型(中間部位)あるいはL字型(コーナー部位)のバット溶接を行う。すなわち、両枠材02,03の接触部を溶接電極でクランプしておき、クランプした部分に通電させ、通電により接触部に生じる熱で両枠材02,03の接触部を溶融させ、突き合わせ溶接がなされる。
【0003】
従来、このような突き合わせ溶接に用いられるバット溶接機は、工場内に2台の溶接機を対向配置し、一方の溶接機は固定設置し、他方の溶接機は移動可能に設け、両溶接機の間に固定的にローラコンベアを設けていた。バット溶接を行う場合には、ローラコンベアにより金網枠材を組み込んだ金網を両溶接機の前まで搬入し、金網の枠材が突き合わされて溶接機の溶接電極でクランプされるまでの間、作業者は枠材同士が不用意に動かないように手でもって固定する。その手で押さえつけるように位置決めした状態で、溶接電極で枠材同士を互いに突き合わせてクランプし、電流を通電して接触部位を溶接する。上記一方の溶接機で金網の一方の側縁のバット溶接を行い、次いで、上記他方の溶接機で金網の他方の側縁のバット溶接を行っていき、金網各所の溶接が完了すると金網をローラコンベアで搬出することで、溶接を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のバット溶接機にあっては、金網がローラコンベアで溶接機前まで搬入されたり、搬出されたりする高さは、溶接電極の位置よりも低い位置で行われていたため、金網が電極に引っかかり、スムーズに搬送できない問題があった。また、枠材を突き合わせて溶接電極でクランプさせるまでの間は、作業者が動かないように手で押さえつけていたので、作業安全を確保するのが著しく困難となる問題もあった。さらに、幅寸法の異なる金網の枠材を溶接する場合には、上記他方の溶接機を移動させて、両溶接機の間隔寸法を修正していたが、この寸法出しを手作業で行っていたため、時間と手間を要するという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みて工夫されたものであって、金網の搬送時に、金網が搬送コンベアが溶接電極に干渉することを回避して容易に搬送でき、枠材同士が溶接電極にクランプされるまでの間、人手によることなく仮止め手段により一時的に保持して安全を維持し、他方の溶接機である移動溶接機の寸法出しを微調整手段により容易に行えるようにする等した金網枠材のバット溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、次のような手段を講じることとした。すなわち、請求項1記載の発明に係る発明は、
一端部に設けられたアンカー軸を中心に旋回するように形成されたベース、
該ベース上に固定して設けられて一側の金網枠材を溶接する固定溶接機、
該固定溶接機に対向した状態で該ベース上にて移動するように設けられると共に他側の金網枠材を溶接する移動溶接機、
上記固定溶接機と移動溶接機との間の上記ベースに取り外し自在に設けられ被溶接材となる金網枠材を組み込んだ金網を溶接電極部より高い位置で搬入したり搬出したりする搬送コンベア、
上記移動溶接機を上記金網の幅に合わせてベース上を移動させたときに上記移動溶接機を同ベースに対して微調整して移動させるように前記ベース上に設けられた微調整手段、
および上記搬送コンベア上の上記金網枠材が上記溶接電極部によりクランプされるまでの間、上記金網を一時的に仮位置決めする仮止め手段、
を備え、
上記固定溶接機、上記移動溶接機、上記搬送コンベア、上記微調整手段及び上記仮止め手段が、上記ベースと一体に旋回するように構成された、ことを特徴とする。この請求項1の発明によれば、金網枠材のバット溶接装置は、そのベース上に、固定溶接機と、移動溶接機と、搬送コンベアとを設けたので、金網枠材のバット溶接装置全体がコンパクトに形成される。そして、金網は、溶接電極部より高い位置で搬送コンベア上に搬入されたり、搬出されたりするので、金網が溶接電極部に干渉せず、スムーズに金網の搬送を行える。また、移動溶接機は、ベースに対して微調整手段により調整できるので、金網の幅寸法の異なる場合でも、容易に移動溶接機の溶接位置を修正して、位置決めできる。さらに、金網枠材が、溶接電極部でクランプされるまでの間は、仮止め手段により金網が一時的に仮位置決めされるため、溶接作業の安全が向上する。また、固定溶接機と、移動溶接機と、搬送コンベアとを設けた金網枠材のバット溶接装置を、アンカー軸を中心にしてベースと共に旋回させるため、溶接作業を行わない場合には、該ベースの旋回により、金網溶接工場のスペースを広くして有効活用が可能となる。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の金網枠材のバット溶接装置に係り、上記搬送コンベアは、上記金網枠材が上記溶接電極部にクランプされて溶接されるときのみ、上記搬送コンベア上の金網を下降させ、上記金網を搬入したり搬出したりするときは、搬送コンベア上の金網を上記溶接電極部より高い位置まで上昇させる昇降機構を有することを特徴とする。この請求項2の発明によれば、搬送コンベアが上昇して溶接電極部よりも高い位置にあるときは、同コンベア上の金網は、溶接電極部に干渉しないため、金網を自由に搬入したり、搬出したりでき、搬送コンベアを下降させたときのみ、金網枠材を溶接電極部にクランプさせて溶接が可能となる。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1または2記載の金網枠材のバット溶接装置に係り、上記固定溶接機は上記アンカー軸に近い位置に配置され、上記移動溶接機は、該固定溶接機に比べて上記アンカー軸から遠い位置に配置されたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一に記載の金網枠材のバット溶接装置に係り、上記固定溶接機および移動溶接機に、溶接時に生じる溶接煙を外部へ吸引して排出するように、その吸い込み口を上記溶接電極近傍に取り付けた集塵装置を設けると共に、同集塵装置のダクトは、上記移動溶接機の移動に追随してフレキシブルに変形するように形成されたことを特徴とする。この請求項4の発明によれば、固定溶接機と移動溶接機とに集塵装置を設けると共に、移動溶接機に設けられた集塵装置のダクトを移動溶接機の移動に追随して変形するため、溶接時に発生する溶接煙に含有する金網枠材のメッキ成分のガス等がスムーズに吸引され、作業環境を良好な状態に維持するのが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明を図1〜図8に示す実施の形態に基づいて詳述する。図1は、本実施の形態に係る金網枠材のバット溶接装置の全体構成の概要を示す外観側面図、図2は、金網枠材のバット溶接装置を上方から視た概要を示す平面図である。金網枠材のバット溶接装置のベース1は、工場内の床2にアンカー軸3を中心に旋回するように設置され、床2に設置されたほぼ4分の1円弧の4本のレール2a上をベース1に設けたキャスタ1aが転動することで溶接装置が全体としてアンカー軸3を中心にして旋回する。ベース1にはアンカー軸3に近い方から固定溶接機4と、ベース1に設けた図示されないレールに沿って転動するガイドローラで支持されて移動可能な移動溶接機5とが設けられる。なお、この移動溶接機5は、後述する微調整手段を有する構成を除いては、固定溶接機4とほぼ同じ構成を有するものである。各溶接機4,5には、工場の壁6と、固定溶接機4に設けた支持ステー7との間に支持された集塵装置のダクト8,9が配置されている。移動溶接機5に設けられるダクト9は、移動溶接機5の移動に追随してフレキシブルに湾曲変形するように形成される。各ダクト8,9の吸い込み口8a,9aは、後述する溶接電極の近傍に臨んだ位置にあり、その吸い込み口から吸引された溶接煙は屋外に設置された集塵装置(図示されない)に集塵して排風される。
【0011】
なお、主としてベース1の各キャスタ1a近傍には、ねじ脚1bが取り付けられる(図1、図2,図5参照)。ベース1を旋回させるときは、このねじ脚1bは、床2面から接触しないように引き上げられ、ベース1を位置決めセットするときは、ねじ脚1bをねじ送りして着地させ、キャスタ1aを床2から浮き上がらせ、位置決めセットが行われる。また、図1において、符号10は、冷却水タンクを示し、溶接電極側へ冷却水を給排水することで、溶接電極部の温度上昇を抑制するものである。
【0012】
また、図3,図6,図7に示されるように、固定溶接機4および移動溶接機5には、それぞれ金網01の枠材を位置決めするようにクランプすると共に、電流を通電して溶接する溶接電極部が設けられる。すなわち、固定、移動の両溶接機4,5には、短枠材03の端部を受容する溝を有する下電極4a、5aおよび電極と同材質の上固定部4b、5bと、長枠材02を受容する溝を有する横電極4c、5cとが設けられている。下電極4a,5aは定位置に設けられ、上固定部4b、5bはエア式の上下送りシリンダ4d、5dにより上下方向に、また、横電極4c、5cはエア式の横送りシリンダ4e,5eにより横方向にそれぞれ移動可能なように設けられている。バット溶接は、下電極4a,5aと上固定部4b、5bとの間に短枠材03をクランプしておき、この状態で横電極4c、5cを長枠材03に押し当て、短枠材03に長枠材02を突き合わせた状態にしながら電流を通電して行われる。
【0013】
次に、図6において搬送コンベア11を説明する。すなわち、固定溶接機4と移動溶接機5との間のベース1には、取り外し自在の搬送コンベア11が設けられる。この搬送コンベア11は、多数のローラコンベア11aを配列したコンベア部11bと、架台11cと、昇降機構とを有する。昇降機構は、架台11cの対角線上に一対配置してコンベア部11bを上下に昇降させるエア式の昇降シリンダ11dと、ガイドステー11eとで形成される。こうして、コンベア部11bは、昇降シリンダ11dとガイドステー11eとでなる昇降機構により、コンベア部11bを水平面に対して平行状態の姿勢で上下する。そして、金網01が溶接機4,5の溶接電極部の前に搬入されたり、搬出されたりする場合には、コンベア部11b上の金網01が、下電極4a,5aに引っ掛からないように、下電極4a,5aよりも高い位置に上昇され、枠材02,03を溶接する場合には、下電極4a,5aの溝に短枠材03がほぼはまりこむ位置まで下げられる。後述するように、この状態で上固定部4b、5b、および横電極4c、5cが枠材02,03に当接してクランプされるものである。もっとも、この搬送コンベア11は、金網01の幅寸法が小さい場合には、ベース1に設置しなくてもよく、適宜ベース1に取り付けて使用したり、取り外したりできるものである。
【0014】
図1,図5において、微調整手段12を説明する。この微調整手段12は、移動溶接機5とベース1との間に設けられるもので、ベース1に取り付けた帯状のガイドプレート12aと、ガイドプレート12aに跨り、相対移動可能に形成されたブラケット12bと、移動溶接機5に設けられた支持部12cと、この支持部12cとブラケット12bとの間に設けられ、ハンドル12dを有するシャフト12eとからなる。シャフト12eはブラケット12bに対して自由に回転でき、シャフト12eに設けたねじ部12fは、支持部12cにねじ込まれている。また、ガイドプレート12aとブラケット12bとの間には、ボルト12gが設けられていて、このボルト12gを締め付けることによりブラケット12bは、ベース1に位置決め固定され、ハンドル12dの回転に応じて移動溶接機5を微調整して移動させることができる。また、ボルト12gを緩めた場合には、ブラケット12bは移動溶接機5と一体になってガイドプレート12aに沿って移動することができる。こうして、移動溶接機5が金網01の幅に合わせて移動されるとき、最終的に上記した溶接電極部と金網01との間における相互位置の微調整は、ガイドプレート12aにブラケット12bを固定した状態で、ハンドル12dを回転することにより、±0,5mmまでの寸法出しが迅速に行われる。
【0015】
次に、図3,図4において、枠材02,03を仮止めする仮止め手段13を説明する。図3は、固定溶接機4の要部を示した要部正面図、図4は図3を右方から見た要部側面図である。この仮止め手段13は、移動溶接機5にも同じように設けられるもので、また、その構造も同じであるため、固定溶接機4に設置される仮止め手段13(以下「トグルクランプ装置」ともいう)を例に挙げて説明する。すなわち、固定溶接機4の両側にアーム13aが設けられ、このアーム13aに例えば、エア式のトグルクランプ装置で形成された仮止め手段13が取り付けられている。クランプ装置13は、ピン軸13bの周りに揺動するエアシリンダ13cと、シリンダロッド13dの伸縮に応じて変形するトグルリンク機構13e、トグルリンク機構13eに設けられた押さえ部13f、および下電極4aの両側に設けられた受け部13gとで形成される。
【0016】
こうして、金網01は、その受け部13gで下から支持され、両側に配置した仮止め手段13の押さえ部13fで金網01が上から押さえつけられる。これにより、金網01が上下の両電極4a,4bでクランプされるまでの間だけ、仮止め手段13により金網01が溶接電極部に対して位置ズレしないように保持されることとなる。
【0017】
次に、本実施の形態により金網の枠材をバット溶接する手順について説明する。先ず、金網枠材のバット溶接装置のベース1を図2の実線に示す位置に展開する。金網01の幅に合わせて移動溶接機5を移動し、搬送コンベア11の昇降シリンダ11dを作動させ、コンベア部11を上に持ち上げ、金網の搬入時に、金網01が下電極4aや5aに引っ掛からないようにする。金網01が溶接機4,5の前面まで搬入されると、昇降シリンダ11dを作動させ、コンベア部11bを下降させ、短枠材03を下電極4aや5aにセットする(図6)。このとき、金網01が下電極4a、5aからずれないようにするため、エアシリンダ13cを作動させて、左右一対の仮止め手段13の押さえ部13fで、各枠材02,03を上から押さえつける(図4)。これにより、各枠材02,03は上固定部4b、5bでクランプされるまでの間、受け部13gと押さえ部13fとの間に挟まれて、下電極4a、5aから位置ずれすることが防止される(図3)。
【0018】
また、上記仮止め手段13による仮止め作業と前後して、移動溶接機5の金網の幅に合わせた位置の微調整を、微調整手段12のハンドル12dの回転操作により行う。微調整により位置が定まると、シャフト12eのブラケット12bに対する位置を固定するために、例えばボルト等の図示されない固定手段により、シャフト12eの回転を拘束する。こうして、下電極4a、5aの溝にはまり込む短枠材03の係合長さの微調整が行われる(図7)。
【0019】
次いで、図7に示されるように、この状態を保持したまま、上から上固定部4b、5bを下降させて例えば約2トンで短枠材03をクランプする。また、横電極4c、5cを約1トンの圧力で長枠材02を介して短枠材03端面に突き合わせて、クランプする。この状態で、横電極4c、5cから下電極4a、5aに電流を流すことにより、金網枠材のバット溶接が行われる。
【0020】
溶接が完了した後は、上固定部や横電極を金網01から遠ざけるように移動させ、また仮止め用トグルクランプ装置も解除する。昇降シリンダ11dを作動して、コンベア部11bを上方に移動し、金網が下電極4a、5aよりも高い位置となるように持ち上げる。そして、作業者Pは金網をローラコンベア11aの上で図6(a)の右方に転がして、次の突き合わせ溶接部位まで移動(搬出)させ、上記と同様の手順で再び突き合わせ溶接を行っていく。
【0021】
このように、本実施の形態によれば、金網01を搬送するとき、昇降シリンダ11dにより11溶接機4,5の電極よりも高い位置で搬送されるため、金網が電極に引っ掛かることがなく、スムーズに搬送できる。また、枠材02,03を溶接機4,5の電極でクランプするまでの間、仮止め手段13で金網01を固定するので、作業者Pの安全性を確保できる。また、溶接機4,5および搬送コンベア11全体が、アンカー軸3を中心としてベース1ごと一体となって旋回して移動することができるため、溶接作業終了後は、工場の隅に格納し、作業スペースを他の作業に使用することができ、便利となる。また、移動溶接機5に微調整手段12を設けたので、電極間の距離を±0,5〜1,0mm以内の精度で容易にセットすることができる(図5)。また、搬送コンベア11を、金網01の幅寸法に合わせて取り外し自在となるように形成したため、溶接作業が容易となる。さらに、溶接ヒュームの集塵ダクト9がフレキシブルなため、移動溶接機5の移動に追随でき、作業空間の環境を良好に維持できる。
【0022】
上記実施の形態では、固定溶接機4と移動溶接機5とにより金網を溶接する場合について説明したが、もちろんいずれか一方の溶接機により溶接を行ってもよいのは言うまでもない。また、上記実施の形態では、仮止め手段13としてトグル機構を利用したが、これに限定されないことはもちろんであり、実質的に金網の位置がすれないように仮止めできる機構を有するものなら、どのような態様のものでも採用できる。また、移動溶接機5を1台設けた場合について説明したが、ベース1に設けられる移動溶接機の台数は2台以上、適宜増設してよいものである。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、金網枠材のバット溶接装置は、そのベース上に、固定溶接機と、移動溶接機と、搬送コンベアとを設けたので、金網枠材のバット溶接装置全体がコンパクトに形成される。そして、金網は、溶接電極部より高い位置で搬送コンベア上に搬入されたり、搬出されたりするので、金網が溶接電極部に干渉せず、スムーズに金網の搬送を行え、また、移動溶接機は、ベースに対して微調整手段により調整できるので、金網の幅寸法の異なる場合でも、容易に移動溶接機の溶接位置を修正して、位置決めでき、さらに、金網枠材が、溶接電極部でクランプされるまでの間は、仮止め手段により金網が一時的に仮位置決めされるため、溶接作業の安全を向上できる効果を奏する。また、固定溶接機と、移動溶接機と、搬送コンベアとを設けた金網枠材のバット溶接装置を、アンカー軸を中心にしてベースと共に旋回させるため、溶接作業を行わない場合には、該ベースの旋回により、金網溶接工場のスペースを広くして有効活用が可能となる。
【0024】
また、請求項2の発明によれば、搬送コンベアが上昇して溶接電極部よりも高い位置にあるときは、同コンベア上の金網は、溶接電極部に干渉しないため、金網を自由に搬入したり、搬出したりでき、搬送コンベアを下降させたときのみ、金網枠材を溶接電極部にクランプさせて溶接を行える効果がある。
【0025】
また、請求項4の発明によれば、固定溶接機と移動溶接機とに集塵装置を設けると共に、移動溶接機に設けられた集塵装置のダクトを移動溶接機の移動に追随して変形するため、溶接時に発生する溶接煙に含有する金網枠材のメッキ成分のガス等がスムーズに吸引され、作業環境を良好な状態に維持できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の金網枠材のバット溶接装置における全体構成の概要を示す外観側面図である。
【図2】上記金網枠材のバット溶接装置を上方から視た図1の平面図である。
【図3】上記実施の形態の固定溶接機4の要部を示した要部正面図である。
【図4】図3を右方から見た要部側面図である。
【図5】図1の○部の微調整手段を拡大して示した要部拡大図である。
【図6】金網の溶接作業を説明する図で、(a)は正面図、(b)は(a)の左側面図である。
【図7】図6(b)の要部拡大側面図である。
【図8】枠材を組み込んだ金網を示した部分外観斜視図である。
【符号の説明】
01…金網
02…長枠材
03…短枠材
04…網線
1…ベース
2…床
3…アンカー軸
4…固定溶接機
4a、5a…下電極
4b、5b…上固定部
4c、5c…横電極
5…移動溶接機
8、9…ダクト
11…搬送コンベア
11d,11e…昇降機構
12…微調整手段
13…仮止め手段
Claims (4)
- 一端部に設けられたアンカー軸を中心に旋回するように形成されたベース、
該ベース上に固定して設けられて一側の金網枠材を溶接する固定溶接機、
該固定溶接機に対向した状態で該ベース上にて移動するように設けられると共に他側の金網枠材を溶接する移動溶接機、
上記固定溶接機と移動溶接機との間の上記ベースに取り外し自在に設けられ被溶接材となる金網枠材を組み込んだ金網を溶接電極部より高い位置で搬入したり搬出したりする搬送コンベア、
上記移動溶接機を上記金網の幅に合わせてベース上を移動させたときに上記移動溶接機を同ベースに対して微調整して移動させるように前記ベース上に設けられた微調整手段、
および上記搬送コンベア上の上記金網枠材が上記溶接電極部によりクランプされるまでの間、上記金網を一時的に仮位置決めする仮止め手段、
を備え、
上記固定溶接機、上記移動溶接機、上記搬送コンベア、上記微調整手段及び上記仮止め手段が、上記ベースと一体に旋回するように構成された、
ことを特徴とする金網枠材のバット溶接装置。 - 上記搬送コンベアは、上記金網枠材が上記溶接電極部にクランプされて溶接されるときのみ、上記搬送コンベア上の金網を下降させ、上記金網を搬入したり搬出したりするときは、搬送コンベア上の金網を上記溶接電極部より高い位置まで上昇させる昇降機構を有することを特徴とする請求項1記載の金網枠材のバット溶接装置。
- 上記固定溶接機は上記アンカー軸に近い位置に配置され、上記移動溶接機は、該固定溶接機に比べて上記アンカー軸から遠い位置に配置された、ことを特徴とする請求項1または2記載の金網枠材のバット溶接装置。
- 上記固定溶接機および移動溶接機に、溶接時に生じる溶接煙を外部へ吸引して排出するように、その吸い込み口を上記溶接電極近傍に取り付けた集塵装置を設けると共に、同集塵装置のダクトは、上記移動溶接機の移動に追随してフレキシブルに変形するように形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の金網枠材のバット溶接装置。
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