JP3885929B2 - 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置 - Google Patents

表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3885929B2
JP3885929B2 JP2001170690A JP2001170690A JP3885929B2 JP 3885929 B2 JP3885929 B2 JP 3885929B2 JP 2001170690 A JP2001170690 A JP 2001170690A JP 2001170690 A JP2001170690 A JP 2001170690A JP 3885929 B2 JP3885929 B2 JP 3885929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
parameter
type
value
cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001170690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001336928A (ja
Inventor
重文 久米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP2001170690A priority Critical patent/JP3885929B2/ja
Publication of JP2001336928A publication Critical patent/JP2001336928A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885929B2 publication Critical patent/JP3885929B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B21/00Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
    • G01B21/30Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring roughness or irregularity of surfaces

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの表面粗さ、断面形状、うねり等(以下、まとめて「表面粗さ形状」という。)を求める表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
図3に一般的な表面粗さ形状測定機の測定部40を示す。
図3に示すように、ベース41に立設されたコラム42に送り装置43が設けられ、触針45を有し触針45のZ方向(鉛直方向)の変位を検出する検出器44が、送り装置43にX方向(水平方向)移動自在に設けられている。送り装置43には検出器44のX方向の移動量を検出するスケールが内蔵されている。これによって、ワークWの測定位置Waに触針45を当接した状態で検出器44をX方向に移動させると、触針45のZ方向の変位が検出器44で検出され、検出器44のX方向の移動量が送り装置43のスケールで検出されて、ワークWの測定データが得られる。
【0003】
この場合、図4に示すように、ワークWは一般的に、解析し評価する部分である評価長さLnの前後に予備駆動長さLpを加えた全測定長さLtが測定される。なお、図4に示した基準長さLは粗さ形状を計算するときの基本単位となる長さで、評価長さLnは基準長さLの整数倍に設定される。
また、得られた評価長さLnの部分の測定データは、後述する本発明の実施の形態の中で説明するように、測定データ解析部で解析されるが、解析結果は主としてパラメータを使用して表わされる。
パラメータは表面粗さ形状の特性を表すもので算出規格ごとに各種設定されており、表面粗さは「Ra 5、Ry 15」等と表わす。本明細書では記号部分(Ra3Ry 等)を「パラメータ」、数値部分(5、15等)を「その値」又は「パラメータ値」といい、両方をまとめていうときは「パラメータ及びその値」と記述する。
【0004】
ところで、表面粗さ形状測定機ではワーク測定に当たって、また、測定して得られた測定データの解析に際して各種の測定条件をあらかじめ設定しておく必要がある。
測定条件としては次のようなものがある。
(イ)測定種別(表面粗さ測定、断面形状測定、うねり測定等)
(ロ)算出規格(解析の基準となる規格で、本発明ではJIS、DIN、ISO、ANSIを対象とするが、特にJISについては1982年版と1994年版の2種類を対象とし、それぞれJIS−1982、JIS−1994と表わす。)
(ハ)パラメータの種類
(ニ)測定レンジ(検出器44のZ方向検出可能範囲)
(ホ)測定速度(検出器44のX方向移動速度)
(ヘ)カットオフ値(粗さとうねりを分けるための基準波長)
(ト)評価長さLn
(チ)傾斜補正方法(最小二乗直線補正、最小二乗多項式曲線補正、スプライン曲線補正等)
(リ)カットオフフィルタの種類(JIS−1982では2CR(非補償)又は2CR(補償)、その他ではガウシアン)
(ヌ)短波長カットオフフィルタ(触針先端半径による微細波長領域の誤差の影響を除去するもの)の内容
(ル)戻り速度(測定後の検出器44のX方向戻り速度)
(オ)リターン(触針45の当接位置から予備駆動長さ分だけ戻って測定開始すること)設定の有無
(ワ)予備駆動長さLp
【0005】
これらの中で、測定レンジ、測定速度、カットオフ値、評価長さLnは、従来、次のようにして設定していた。
測定レンジは、大きい方が測定可能範囲が広くなるが分解能が粗くなるため、あらかじめ手動で検出器44を送りながら測定データの最大変位量を探り、大きいレンジ(小さな倍率)から徐々に小さいレンジ(大きい倍率)に切り替え設定する。
また、測定速度は、高速の方が測定時間が短くなるが、検出器44の検出が追従できないと意味がないので、低速から徐々に速度を上げていき、測定データの様子等から最適な速度を設定する。
【0006】
さらに、カットオフ値は、各算出規格で設定方法が決められているが、いずれもパラメータ及びその値によって設定されるものであり表面粗さ形状の大きさがわからないと設定できないため、パラメータ及びその値がわかっていないワークの場合は暫定的に測定し、その測定データを見て設定する。
そして、評価長さLnは、一般的にカットオフ値を基準に設定されており、カットオフ値の設定がされた後に設定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、表面粗さ形状を正しく求めるためには、このように多くの測定条件を設定しなければならない。表面粗さ形状測定に慣れた熟練者にとっては問題はないことでも、不慣れな者にとって、これらを理解し正確に設定するのはかなり困難な作業である。測定条件の設定方法は通常、取扱説明書に記載されているが、それを理解するのは簡単ではない。熟練者が事細かに指導していくことが一般的である。
したがって、不慣れな作業者が測定する場合には、測定条件の設定に時間がかかったり、測定条件の設定が間違ったために測定のやり直しをしたりすることが多い。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、表面粗さ形状測定の測定条件が容易に設定できる測定条件設定装置を安価に提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、作業者が測定の種別及び算出規格の指定等をする入力手段と、
前記入力手段で指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータの種類を抽出するパラメータ抽出部と、
前記抽出されたパラメータの種類等を表示する表示部と、
前記パラメータ抽出部で抽出され前記表示部に表示されたパラメータの種類の中から、作業者が前記入力手段で指定したパラメータの種類を設定するパラメータ設定部と、
あらかじめ設定された仮の測定条件によってワークを測定し測定データを得る測定部と、
前記仮の測定条件及び設定された前記パラメータの種類によって前記測定データを解析する測定データ解析部と、
前記解析された結果によって、あらかじめ設定された「パラメータの種類とカットオフ値との関係」の中から、設定された前記パラメータの種類及びパラメータ値に該当するカットオフ値を選択し設定するカットオフ値設定部と、から構成され、
作業者が前記測定種別及び算出規格を指定すると、指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータの種類を抽出して表示し、作業者が表示されたパラメータの種類の中から使用するパラメータの種類を指定すると、指定されたパラメータの種類を設定し、作業者が予め設定されている仮の測定条件でワークを測定すると、測定データを前記仮の測定条件及び設定されたパラメータの種類で解析し、該解析した結果によってカットオフ値を自動的に設定することを特徴としている。
即ち仮の測定条件で一度ワークを測定し、その測定データを用いて正式な測定条件を自動的に算出し設定するようにする。
この場合、前述した測定条件の中で、測定内容が変わるごとに設定し直すことが多いのは測定レンジ、測定速度、カットオフ値、評価長さLnで、この他の測定条件で傾斜補正方法、カットオフフィルタの種類、短波長カットオフフィルタの内容、戻り速度、リターン設定の有無、予備駆動長さLpは変更することが少ない。
【0010】
したがって、本発明では、測定レンジ、測定速度、カットオフ値、評価長さLnを自動的に設定することにした。これで通常の測定には十分効果があり、これらに絞ることによって前記の目的を安価に解決することができる。
また、パラメータについてはかなり多くの種類があり、その選定にも時間がかかるので、本発明では測定種別及び算出規格が指定されると両方に該当するパラメータのみを表示し、その中から作業者が指定できるようにする。
なお、パラメータ及びその値は測定しようとするワークの図面に記載されているものを用いると、測定結果から直ちにワークの評価をすることができる。
【0011】
さて、本発明では、作業者は、測定種別と算出規格を指定するとともに、その結果抽出表示される各種パラメータの中から必要なパラメータを選択して指定し、その後ワークを測定(仮測定)する。
すると、測定データの最大変位量から測定レンジが、測定データの最大傾斜から測定速度が設定される。また、パラメータ及びその値からカットオフ値が設定され、設定されたカットオフ値から評価長さLnが算出される。
なお、パラメータの指定とともにその値も入力するとその値がカットオフ値の算出等に使用されるが、パラメータ値を入力しないと測定データからパラメータ値が算出される。
【0012】
各測定条件は次のようにして設定する。
(イ)測定レンジは、あらかじめ設定された幾種類かの測定レンジの中から、測定データの最大変位量(Z方向)の2倍が測定可能で、最小のものを選択する。
(ロ)測定速度は、測定データの最大傾斜を求めるとともに、あらかじめ設定された速度をその最大傾斜で割った値を算出し、その値以下で、あらかじめ設定された幾種類かの測定速度の中から最大のものを選択する。
(ハ)カットオフ値は、あらかじめ設定された「パラメータとカットオフ値との関係(パラメータをその値によっていくつかに区分し、各々にカットオフ値を設定したもの)」の中から、設定されたパラメータ及びその値が該当する値を選択する。パラメータが複数指定されているときは、あらかじめ決められた優先順に従ってその最も高いパラメータを用いる。
(ニ)評価長さLnは、算出規格がJIS−1994、DIN、ISO、ANSIの場合は、設定されたカットオフ値の5倍とする。また、算出規格がJIS−1982の場合は、カットオフ値の3倍又は基準長さLの3倍のいずれか長い方とする。
【0013】
なお、本発明では、その他の測定条件(測定レンジ、測定速度、カットオフ値、評価長さ以外)は、あらかじめ設定された内容が仮測定時に使用されるとともに、正式な測定条件でもそのままの内容が用いられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る測定条件設定装置の実施の形態のブロック図を図2に示す。
図2に示すように、この実施の形態では、作業者が測定条件の指定等をする入力手段21、入力手段21で指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータを抽出するパラメータ抽出部22、パラメータ抽出部22で抽出され表示部(図示省略)に表示されたパラメータの中から、作業者が入力手段21で指定したパラメータを設定するパラメータ設定部23が設けられている。
【0015】
また、あらかじめ設定された幾種類かの測定レンジの中から、測定データの最大変位量の2倍が測定可能で、最小のものを選択し設定する測定レンジ設定部24、測定データの最大傾斜を求めるとともに、あらかじめ設定された速度をその最大傾斜で割った値を算出し、その値以下で、あらかじめ設定された幾種類かの測定速度の中から最大の測定速度を選択し設定する測定速度設定部25、あらかじめ設定された「パラメータとカットオフ値との関係」の中から、設定されたパラメータ及びその値が該当するカットオフ値を選択し設定するカットオフ値設定部26、あらかじめ設定された「カットオフ値と評価長さとの関係」の中から、カットオフ値に該当する評価長さLnを選択し設定する評価長さ設定部27が設けられている。
【0016】
さらに、従来と同様であるが、前述した測定部40の測定動作を制御する測定駆動制御部31、測定部40から出力される触針45の変位量と検出器44の移動量を電気信号に変換する信号変換部32、その電気信号による測定データを解析する測定データ解析部33が設けられている。
そして、その他の測定条件の中の、戻り速度、リターン設定の有無、予備駆動長さの「測定動作に係わる」条件設定部34、傾斜補正方法、カットオフフィルタの種類、短波長カットオフフィルタの内容の「解析に係わる」条件設定部35が設けられている。
【0017】
なお、仮の測定動作の指示は前述した入力手段21から行われる。また、表示部は図示しないが、抽出されたパラメータ、各測定条件、測定データの解析結果等が表示される。
また、図2で、ブロック間の実線の接続線は本発明に直接係わる測定条件設定の流れを主として表し、破線の接続線は測定条件設定後の流れを主として表している。
【0018】
次に、図1に示すフローチャートを用いて作用を説明する。
まず、測定種別及び算出規格を作業者が指定する(ステップ11)と、指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータが表示される(ステップ12)。
例えば、測定種別が「表面粗さ」で、算出規格が「JIS−1994」であったとすると、算術平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さ、凹凸の平均間隔、局部山頂の平均間隔等のパラメータが表示される。
算出規格が「JIS−1982」であると、中心線平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さのパラメータが表示される。
【0019】
次に、作業者は、表示されたパラメータの中から該当するパラメータを指定し(ステップ13)、該当ワークについてパラメータ値(許容値)が分かっていてその値を指定する場合(ステップ14)はその値を入力して(ステップ15)から、ワークを測定する(ステップ16)。すると、得られた測定データがあらかじめ設定された仮の測定条件及び指定されたパラメータ(及びその値)で解析されて、測定レンジ、測定速度、カットオフ値、評価長さが次のように算出され設定される(ステップ17)。
【0020】
測定レンジは、あらかじめ設定された幾種類かの測定レンジの中から、仮測定で得られた測定データの最大変位量の2倍が測定可能で最小のものが選択される。
例えば、図5に示すように、測定データDの最大変位量Zpが25μmで、あらかじめ設定されている測定レンジが±4μm、±40μm、±400μmである場合、±40μmのレンジが選択される。また、最大変位量Zpの中間が零点に設定される。
【0021】
測定速度Vxは、測定データの最大傾斜を求めるとともに、あらかじめ設定された速度をその最大傾斜で割った値を算出し、その値以下で、あらかじめ設定された幾種類かの測定速度の中から最大のものに設定される。
測定データの傾斜θとは、触針45の変位量△Zを検出器44の移動量△Xで割った値であるが、1点おき(隣り同士)に採ると測定誤差等が大きい場合に実際より大きな傾斜になるので、実際には図6に示すように何点かおきに採る。そして、その中の最大傾斜θmax を求め、あらかじめ設定したZ方向の許容速度Vz(例えば6.28μm/sec)を最大傾斜θmax で割った値以下で、あらかじめ設定された幾種類かの測定速度の中から最大のものが選定される。
これを式で表わすと次のようになる。
θa=|△Za/△X|…(1)
θb=|△Zb/△X|…(2)
Vx≦Vz/θmax …(3)
【0022】
カットオフ値は、あらかじめ設定された「パラメータとカットオフ値との関係」の中から、指定されたパラメータ及びその値が該当する値に設定されるが、算出規格及びパラメータ値の設定方法(作業者によって入力されるか、測定データから算出されるか)によって方法の細部は異なる。
【0023】
算出規格がJIS−1982の場合は、パラメータ値の設定方法に関係なく、パラメータとして「中心線平均粗さ」を用いて(このパラメータが作業者によって入力されていなければ、測定データから算出して)設定する。
そして、パラメータ値(例えば、12.5μm)を境として2区分に分け、2種類のカットオフ値(例えば、0.8mmと2.5mm)のいずれかに設定する。
【0024】
算出規格がJIS−1994、DIN、ISO、ANSIの場合で、パラメータ値として、「算術平均粗さ」の値、「最大高さ」の値、「十点平均粗さ」の値、「凹凸の平均間隔」の値、「局部山頂の平均間隔」の値のいずれか1つでも作業者によって入力されているときは、その値を用いて設定する。
複数のパラメータについてその値が入力されているときは、それらの中から、「▲1▼算術平均粗さ、▲2▼最大高さ、▲3▼十点平均粗さ、▲4▼凹凸の平均間隔、▲5▼局部山頂の平均間隔」の優先順で選定したパラメータを用いる。
そして、パラメータ値の5区分(例えば、「算術平均粗さ」の場合は、境界値が、0.02μm、0.1μm、2μm、10μm)によって、5種類のカットオフ値(例えば、0.08mm、0.25mm、0.8mm、2.5mm、8mm)のいずれかに設定する。
【0025】
算出規格がJIS−1994の場合で、パラメータ値として、「算術平均粗さ」の値、「最大高さ」の値、「十点平均粗さ」の値、「凹凸の平均間隔」の値、「局部山頂の平均間隔」の値のいずれもが作業者によって入力されていないときは、作業者が指定したパラメータについてその値を測定データから算出して用いる。
【0026】
算出規格がDIN、ISO、ANSIの場合で、パラメータ値として、「算術平均粗さ」の値、「最大高さ」の値、「十点平均粗さ」の値、「凹凸の平均間隔」の値、「局部山頂の平均間隔」の値のいずれもが作業者によって入力されていないときは、まず、測定データのパワーグラフから周期性が判別される。
測定データのパワーグラフは図7に示すように、横軸に周波数F、縦軸に粗さ曲線の全振幅Gをプロットしたもので、粗さ波形の周期性を判別するものである。
周期性があるかどうかは、全振幅Gが最大の部分の全振幅Gaと、その他の全振幅Gkの二乗和の平方根との比で判別され、次の式(4)で表わされる条件の場合は周期性があると判別する。
その他の全振幅Gkの二乗和を「Σ( Gk) 2」とし、「Σ( Gk) 2」の平方根をMとおくと、
Ga≧M/2…(4)
【0027】
その結果、周期性がないと判断された場合は、作業者が指定したパラメータの中から、算術平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さのいずれかを選出し、そのパラメータ値を測定データから算出する。
複数のパラメータについてその値が入力されているときは、それらの中から、「▲1▼算術平均粗さ、▲2▼最大高さ、▲3▼十点平均粗さ」の優先順で選定したパラメータを用いる。
そして、パラメータ値の5区分(例えば、「十点平均粗さ」の場合は、境界値が、0.1μm、0.5μm、10μm、50μm)によって、5種類のカットオフ値(例えば、0.08mm、0.25mm、0.8mm、2.5mm、8mm)のいずれかに設定する。
【0028】
測定データのパワースペクトラムから周期性があると判断された場合は、作業者が指定したパラメータの中から、凹凸の平均間隔、局部山頂の平均間隔のいずれかを選出し、そのパラメータ値を測定データから算出する。
複数のパラメータについてその値が入力されているときは、それらの中から、「▲1▼凹凸の平均間隔、▲2▼局部山頂の平均間隔」の優先順で選定したパラメータを用いる。
そして、パラメータ値の5区分(例えば、「凹凸の平均間隔」の場合は、境界値が、0.032μm、0.1μm、0.32μm、1.0μm)によって、5種類のカットオフ値(例えば、0.08mm、0.25mm、0.8mm、2.5mm、8mm)のいずれかに設定する。
【0029】
なお、算出規格がJIS−1994、DIN、ISO、ANSIの場合は、パラメータの種類は非常に多くあり、前述した以外のパラメータが指定されることもあるが、その場合は、これら5つのパラメータの中で、指定されたパラメータとの関係が最も深いパラメータを選定し、その値を測定データから算出して前述したように用いる。その場合の優先順位は前述した例と同じである。
例えば、5つのパラメータの中で「算術平均粗さ」が指定されていないが、それに関係の深いパラメータが指定されている場合は、「算術平均粗さ」の値が測定データから算出され、その値がカットオフ値の設定に使用される。
【0030】
評価長さLnは、算出規格がJIS−1982の場合は、カットオフ値の3倍又は基準長さLの3倍のいずれか長い方に設定される。
この場合、基準長さLは、パラメータ値として「最大高さ」の値又は「十点平均粗さ」の値が作業者によって入力されている場合は、その値(両方が入力されている場合は「最大高さ」の値)によって、入力されていない場合は測定データから「最大高さ」の値を算出して、その値の5区分(例えば、「最大高さ」の場合は、境界値が、0.8μm、6.3μm、25μm、100μm)によって、5種類の基準長さ(例えば、0.25mm、0.8mm、2.5mm、8mm、25mm)のいずれかに設定される。
【0031】
算出規格がJIS−1994、DIN、ISO、ANSIの場合は、評価長さLnはカットオフ値の5倍に設定される。
【0032】
なお、仮測定時には、例として、各測定条件が次のように設定されている。
(イ)測定レンジ……±400μm
(ロ)測定速度Vx……1.5mm/sec
(ハ)カットオフ値……0.8(パラメータ値が入力されている場合はその値から設定する)
(ニ)評価長さLn……自動設定と同じ方法でカットオフ値等により設定
(ホ)傾斜補正方法……最小二乗曲線補正
(ヘ)カットオフフィルタの種類……JIS−1982の場合は2CR(非補償)、その他の場合はガウシアン
(ト)短波長カットオフフィルタ……カットオフ値の300分の1
(チ)戻り速度……6mm/sec
(リ)リターン設定……無
(ヌ)予備駆動長さL……カットオフ値の半分
【0033】
また、前述したように、この他の測定条件で傾斜補正方法、カットオフフィルタの種類、短波長カットオフフィルタの内容、戻り速度、リターン設定の有無、予備駆動長さは変更することが少ないが、変更が必要な場合は従来どおり、入力手段21によって設定すればよい。
【0034】
なお、以上説明した実施の形態では表面粗さ測定についてであったが、これに限らず、うねり測定、断面形状測定についても本発明を同様に適用することが可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、作業者が、測定種別と算出規格を指定するとともに、その結果抽出表示される各種パラメータの中から必要なパラメータを選択して指定し、その後ワークを測定(仮測定)すると、測定条件のうち、測定内容が変わるごとに設定し直すことが比較的多い「測定レンジ、カットオフ値、評価長さ、測定速度」について自動的に設定されるようにした。
したがって、表面粗さ形状測定の測定条件が容易に設定できる測定条件設定方法及びその装置を安価に提供することができる。
また、算出規格がDIN、ISO、ANSIの場合、周期性の判別は従来ワークを目視して行っていたが、パワーグラフを用いて自動的に判別するようにしたので、正確に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る測定条件設定方法の実施の形態のフローチャート
【図2】 本発明に係る測定条件設定装置の実施の形態のブロック図
【図3】 一般的な表面粗さ形状測定機の測定部外観図
【図4】 測定長さ関係の説明図
【図5】 測定レンジ設定の説明図
【図6】 測定データの傾斜算出の説明図
【図7】 測定データのパワーグラフ
【符号の説明】
11…測定種別/算出規格指定ステップ、12…パラメータ表示ステップ、13…パラメータ指定ステップ 、14…パラメータ値指定有無判別ステップ、15…パラメータ値入力ステップ、16…仮測定ステップ、17…測定条件設定ステップ

Claims (1)

  1. 作業者が測定の種別及び算出規格の指定等をする入力手段と、
    前記入力手段で指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータの種類を抽出するパラメータ抽出部と、
    前記抽出されたパラメータの種類等を表示する表示部と、
    前記パラメータ抽出部で抽出され前記表示部に表示されたパラメータの種類の中から、作業者が前記入力手段で指定したパラメータの種類を設定するパラメータ設定部と、
    あらかじめ設定された仮の測定条件によってワークを測定し測定データを得る測定部と、
    前記仮の測定条件及び設定された前記パラメータの種類によって前記測定データを解析する測定データ解析部と、
    前記解析された結果によって、あらかじめ設定された「パラメータの種類とカットオフ値との関係」の中から、設定された前記パラメータの種類及びパラメータ値に該当するカットオフ値を選択し設定するカットオフ値設定部と、から構成され、
    前記測定種別及び算出規格が指定されると、指定された測定種別及び算出規格の両方に該当するパラメータの種類を抽出して表示し、表示されたパラメータの種類の中から使用するパラメータの種類が指定されると、指定されたパラメータの種類を設定し、予め設定されている仮の測定条件でワークが測定されると、測定データを前記仮の測定条件及び設定されたパラメータの種類で解析し、該解析した結果によってカットオフ値を自動的に設定することを特徴とする表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置。
JP2001170690A 2001-06-06 2001-06-06 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置 Expired - Lifetime JP3885929B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170690A JP3885929B2 (ja) 2001-06-06 2001-06-06 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001170690A JP3885929B2 (ja) 2001-06-06 2001-06-06 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30713396A Division JP3241615B2 (ja) 1996-11-01 1996-11-01 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001336928A JP2001336928A (ja) 2001-12-07
JP3885929B2 true JP3885929B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=19012567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001170690A Expired - Lifetime JP3885929B2 (ja) 2001-06-06 2001-06-06 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885929B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4427258B2 (ja) * 2002-07-18 2010-03-03 株式会社ミツトヨ 信号処理方法、信号処理プログラム、この信号処理プログラムを記録した記録媒体および信号処理装置
JP4417986B2 (ja) 2007-07-18 2010-02-17 株式会社ミツトヨ 表面性状測定装置
JP5116414B2 (ja) * 2007-09-14 2013-01-09 株式会社東京精密 形状解析装置及び形状解析プログラム
JP5042788B2 (ja) * 2007-11-22 2012-10-03 オリンパス株式会社 光学式3次元計測装置
CN102998312A (zh) * 2012-11-29 2013-03-27 哈尔滨东安发动机(集团)有限公司 钛合金叶轮表面完整性检测方法
DE102014111247A1 (de) * 2014-08-07 2016-02-11 Breitmeier Messtechnik Gmbh Verfahren zur Adoption wenigstens einer Eigenschaft eines Rauheitsmessgeräts

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001336928A (ja) 2001-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9581520B2 (en) System to screen for longitudinal-seam anomalies
JP3885929B2 (ja) 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定装置
EP0658769B1 (en) Leakage detection method in automatic pipetting apparatus
JP3241615B2 (ja) 表面粗さ形状測定機の測定条件自動設定方法及びその装置
JP3723555B2 (ja) 溶接部の超音波検査方法
US4487070A (en) Automatic production control of extended work pieces
JP6545555B2 (ja) ドリルの余寿命推定装置及び余寿命推定方法
JPH06241740A (ja) 電縫管溶接ビード切削不良・欠陥検出方法
JPH10103948A (ja) 表面粗さ形状測定機の測定条件設定方法及びその装置
US6886394B1 (en) Roughness measuring method and apparatus
US6836741B2 (en) Vertical calibration method for a wire cut electric discharge machine
JP2007121146A (ja) 表面粗さ/形状測定装置及びそれを制御するプログラム
JPH0885047A (ja) 切削工具の刃先摩耗検出方法
WO2004109268A1 (en) Weld quality evaluation
US10625372B2 (en) Device for checking a weld bead
JPH10103947A (ja) 測定条件設定ガイド付き表面粗さ形状測定機
JPH0871972A (ja) ロボットとカメラの自動調整方法
US11009485B2 (en) Method of identifying and removing surface irregularities before ultrasonic inspection and device for identifying surface irregularities
KR102336583B1 (ko) 용접 속도 및 아크 안정성의 측정 시스템
JPH10197220A (ja) 開先形状計測方法及び開先形状計測装置
JP4131713B2 (ja) 自動溶接装置および方法
JP2004340828A (ja) 表面評価装置
JPH10193107A (ja) 溶接開先形状計測方法
JPH0569218A (ja) 電縫管溶接ビード切削自動制御装置
Babynets et al. Effect of Powder Surfacing on the Geometry of Run Surfaced on Flat and Cylindrical Elements

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term