JP2004340828A - 表面評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹部を含む表面の形状を正確に評価することができる表面形状評価装置を提供する。
【解決手段】レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心計算をして測定対象物の表面形状を測定するレーザー変位センサ100を、凹部を含む表面に沿って移動させて得られた複数点の測定値に基づいて表面の形状を評価するデータ処理装置300は、前記測定値の出現度数分布を得て、出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて凹部底面の高さを算出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面形状を評価する表面評価装置に関し、特にレーザー変位計による測定値を用いて表面形状を評価する表面評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザー変位計を被測定物の表面に対して移動させることにより、被測定物の表面形状を測定して評価する技術が知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
通常のレーザー変位計は、レーザー光を被測定物の表面に投光し、反射光を受光して、いわゆる光学的三角測量法を用いて表面形状を測定する。
【0004】
しかしながら、レーザースポットが最小でも20μm程度となってしまうため、表面形状を測定するためには、レーザースポットのうちから一点を特定して測定する必要がある。近年では、表面状態に起因する誤差を低減するために、レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心位置を求め、この重心位置を測定位置として被測定物の表面形状を測定するレーザー変位計が知られている。このようなタイプのレーザー変位計としては、たとえば、ハイスピードスモールパケッジCCD搭載型レーザー変位計とよばれる変位計が提供されている。
【0005】
しかしながら、微小な凹部を含む表面形状の測定にHS−CCD搭載型レーザー変位計等を適用する場合、レーザースポットに対して斜めに配置される凹部側壁よりも、レーザースポットに対して略直角に配置される凹部底面からの反射が強いため、凹部底面の影響が強く測定値に反映される。したがって、実際の被測定物の表面形状とは異なる測定値が得られることが多く、測定値のみからでは被測定物の表面形状を評価することが困難である。
【0006】
また、被測定物の表面形状によっては、レーザー光が散乱して、上記の重心位置が不明確となり、測定値が不安定となるため、実際の形状とは明らかに異なるノイズ成分が測定値に含まれる場合がある。
【0007】
特に、近年では、自動車用シリンダブロックのシリンダ内面に対して溶射被膜を形成する際に、その前工程として、ねじ状の凹部で構成される切削面と、凹部相互間に形成されて凹部より微細な微細凹凸部で構成される破断面とからなる粗面を構成する技術が知られている(特許文献2参照。)。
【0008】
このような粗面を評価する場合、直径70mm〜90mm程度の円筒形状のシリンダ内部にレーザー変位計を挿入して測定する必要があるため、小型化が容易なHS−CCD搭載型レーザー変位計が用いられる場合が多いが、上記のようなHS−CCD搭載型レーザー変位計の特性およびノイズ成分の発生によって、ひげ状の削り残し物の有無、および切削工具に起因する形状不良の有無などを評価することが困難となる場合もある。そして、かかる問題点は、自動車用シリンダブロックのシリンダ内面を評価する際に限られるものではなく、種々の表面評価においても解決されるべきものである。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−48531号公報(要約、第1図)
【特許文献2】
特開2002−155350号公報(特許請求の範囲、第2図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、凹部を含む表面の形状を正確に評価することができる表面形状評価装置を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、反射光のレーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心を求め、この重心の値を用いて測定対象物の表面形状を測定するレーザー変位計による測定値を用いる場合であっても、凹部を含む表面の形状を正確に評価することができる表面形状評価装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、切削工具で切削して得られた凹部を含む表面の形状を評価し、前記表面上の削り残り物の有無および形状不良の有無を検出する表面評価装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するための本発明は、レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心計算をして測定対象物の表面形状を測定するレーザー変位計を、凹部を含む表面に沿って相対的に移動させて得られた複数点の測定値に基づいて当該表面の形状を評価する表面評価装置であって、前記測定値の出現度数分布を得る計数手段と、前記出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
上記した目的を達成するための本発明は、切削工具で切削して得られた凹部を含む表面の形状を評価する表面評価装置であって、レーザー変位計を前記表面に沿って相対的に移動させることによって前記表面形状を測定して得られた複数点の測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段と、前記凹部底面の高さの算出値と前記測定値のうちの最大値またはその近傍値との間の差分である第1差分を算出し、当該第1差分に基づいて前記表面上の削り残り物の有無を検出する第1検出手段と、前記凹部底面の高さの算出値と前記複数点の測定値との各差分である第2差分を算出し、当該第2差分に基づいて切削工具に起因する形状不良の有無を検出する第2検出手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて凹部底面の高さを算出するので、凹部底面高さよりも著しく低い値を持つノイズ成分などの影響が軽減される。したがって、凹部を含む表面の形状を正確に評価することができる。
【0015】
また、本発明によれば、切削工具で切削して得られた凹部を含む表面の形状を評価し、前記表面上の削り残り物の有無および形状不良の有無を的確に検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る表面評価装置についての好適な実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、自動車用シリンダブロックのシリンダ内面の表面形状を評価する場合を例にとって説明する。しかしながら、本発明は、シリンダ内面の表面形状を評価する場合に限られず、種々の表面形状を評価する場合に適用することができる。
【0017】
本実施形態に係る表面評価システムを図1に示す。本評価システムは、シリンダ内部に挿入されてレーザー変位測定を実行するレーザー変位センサ(レーザー変位計)100と、このレーザー変位センサ100を移動するためのロボット200と、レーザー変位センサ100による測定値に基づいて表面形状を評価するためにデータ処理を行うデータ処理装置300とを有する。ロボット200には、回転軸210が設けられており、この回転軸210の端部にレーザー変位センサ100が装着されている。
【0018】
レーザー変位センサ100には、レーザー変位センサ100の出力を増幅する増幅器であるレーザー変位センサアンプ110が接続されている。また、ロボット200には、ロボット200をX、Y、Zに並進移動させ、回転移動させるための制御を実行するセンサトラバースコントローラ220が付属している。
【0019】
また、レーザー変位センサアンプ110および駆動ロボット200から信号を受信するデータリンクコントローラ400が設けられている。このデータリンクコントローラ400は、レーザー変位センサ110によって得られた複数点の測定値とロボット200からのX、Y、Z座標値等を収集し、それらを互いに関係づけることによって、凹凸波形データを提供する。
【0020】
データ処理装置300は、データリンクコントローラ400と通信可能に接続されている。また、データ処理装置300は、センサトラバースコントローラ220にも接続されている。データ処理装置300で、ロボット200によるレーザー変位センサ100の走査条件設定、回転軸210の中心軸をワークの中心に合わせる芯だし設定、およびレーザー変位センサ100とシリンダ内面(表面)との基準位置が設定される。これらの設定に応じて、センサトラバースコントローラ220がロボット200を制御することによって、レーザー変位センサ100がシリンダ内面(表面)の軸方向(Z方向)に沿って移動する。この結果、レーザー変位センサ100は、シリンダ内面に沿った複数点で測定を行う。そして、データリンクコントローラ400を介して複数の座標点にわたる測定値がデータ処理装置300に提供され、データ処理装置300が表面形状評価を行う。レーザー変位センサ100の移動速度は、たとえば10mm/秒程度である。
【0021】
レーザー変位センサ100の概略構成を図2に示す。レーザー変位センサ100は、レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心を求め、この重心位置を測定位置として測定対象物の表面形状を測定するレーザー変位計である。具体的には、レーザー変位センサ100は、たとえば、ハイスピードスモールパケッジCCD(HS−CCD)搭載型とよばれる変位計である。なお、本実施の形態では、レーザー変位センサ100として、基準距離が10mmであり、光源が赤色半導体レーザーであり、基準距離におけるレーザースポット径が20μmであり、サンプリング速度が128μ秒〜2048μ秒であるセンサを用いた。しかしながら、本実施形態と異なる諸元を有するレーザー変位センサを用いてもよいことはもちろんである。
【0022】
図3に、レーザースポットの光量分布と重心との関係を示し、図4および図5に、レーザー変位センサ100による計測例を示す。なお、図4および図5では、凹凸を含む表面をレーザー変位センサ100によって測定した場合の計測例が示されている。なお、図4では、実際の表面形状を実線で示し、レーザースポットの光量分布を点線で示している。図4(A)〜(C)に示されるように、投光されるレーザースポットが斜面(凹部の側壁)に移動しても、上記の重心位置は、凹部底面(歯底)からあまり移動しない。そして、図4(D)に示されるとおり、投光されるレーザースポットが、凹部相互間に形成されている凸部の先端(歯先)に達した時に、重心位置が凹部底面(歯底)から凸部の先端へ急激に移動する現象が生じる。このように図4(A)〜(D)に示される特性は、凹凸部分を構成している斜面(凹部の側壁)よりも、平らな凹部底面で反射されるレーザー光量の方が多くなるために生じるものである。この結果、凹部底面(歯底)位置における測定値の出現度数が高くなり、図5に示されるとおり、実際の凹凸形状よりも凹部底面が強調されて、凸部が痩せた形状が得られることが多い。
【0023】
次に、レーザー変位センサ100による変位測定の対象となるシリンダ内面について説明する。図6は、本実施の形態の表面評価システムによる評価対象面であるシリンダ内面(被溶射面)の形状を示す。
【0024】
図6(A)は、正常なシリンダ内面付近の断面を示す図である。この表面500は、凹部で構成される切削面501と、この切削面501における凹部相互間に形成された破断面502とを含む。破断面502は、切削されていない非切削面である。この破断面502には、切削面501における凹部よりも微細な凹凸部503を含む。切削面501は、切削工具で切削して得られたねじ状の凹部である。また、破断面502における微細な凹凸部503は、切削面501の加工時に発生する切削片がシリンダ内面を破断するように作用して形成されたものである。このような切削面501および微細な凹凸部503を含む表面500を形成することによって、その後の工程でこの内面上に溶射される皮膜(溶射皮膜)の密着力が高められる。
【0025】
なお、正常な表面では、たとえば、切削面501の底部(以下、凹部底部という)と破断面502の上部との間の高さ寸法は、60〜90μmであり、隣接する切削面501間のピッチは、0.1〜0.2mmである。このような正常な表面では、破断面502を含むため、断面略台形状の凸部が形成される。
【0026】
図6(B)は、削り残り物(切粉などを含む)が存在する不具合が発生した表面を示す。ひげ状をした削り残り物504が存在する不具合は、ひげ残りと呼ばれる。図6(C)は、切削工具がチッピングしたことに起因する不具合が発生した表面を示す。この場合には、図6(A)の場合と異なり、凹部相互間の非切削部505の上面の面積が小さくなる。言い換えれば、切削工具のチッピングが生じた場合には、断面略台形形状の破断面502に代えて、断面略三角形状の先細りの凸部が形成される。また、チッピング以外の形状不良であっても、図6(D)に示されるとおり、非切削部の先端部が破断せずに残る場合、凹部相互間の非切削部の上面の面積が小さくなる傾向を示す。また、図示していないが、凹部底部と破断面502との間の高さ寸法が、基準値から外れる場合も、不具合に相当する。たとえば、切削工具の切り込み深さが正常値から変化した場合などに、高さ寸法が基準値から外れる。
【0027】
次に、データ処理装置300の内容を説明する。図7は、データ処理装置300の概略構成例を示すブロック図である。なお、データ処理装置300は、形状評価装置として機能するものであり、たとえばパーソナルコンピュータなどを用いて構成することもできる。
【0028】
CPU301は、種々の演算および制御を実行するものである。メモリ302は、測定値などの種々のデータやパラメータを記憶するものであり、CPU301のワーキングエリアとしても機能する。ハードディスク303は、プログラムや各種のデータを格納するものである。ディスプレイ304は、種々の結果などを表示するものである。キーボード305は操作部として機能するものである。キーボード305などの操作部を用いて、ロボット200によるレーザー変位センサ100の走査条件設定、回転軸210の中心軸をワークの中心に合わせる芯だし設定、およびレーザー変位センサ100とシリンダ内面(表面)との基準位置の設定などが実行される。
【0029】
インタフェース306は、データ処理装置300をデータリンクコントローラ400およびセンサトラバースコントローラ220等と通信可能に接続するものである。インタフェース306は、データリンクコントローラ400およびレーザー変位センサアンプ110を介して、レーザー変位センサ100による測定値を取得する取得手段として機能する。ただし、この測定値は、評価すべき表面に沿う複数点で測定された測定値であるが、上記の図4および図5で説明したとおり、実際の凹凸形状よりも凹部底面が強調されて、凸部が痩せた形状を示す測定値である。すなわち、凹部底面(歯底)位置における測定値の出現度数が高い。
【0030】
CPU301は、取得した複数点での測定値の出現度数分布を得る計数手段、および、出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段などとして機能する。また、図6に示されるような各種の不具合を検出する第1および第2検出手段および補助検出手段としても機能する。これらの各機能の詳細については、後述する。
【0031】
以上のように構成される表面評価システムは、以下のように動作する。
【0032】
まず、図8〜図10は、表面評価処理手順を示すフローチャートである。特に、図8に示される手順は、主として、図6(B)に示されるひげ残りの有無を評価する処理に対応する。また、図9に示される手順は、図6(C)に示される形状不良の有無、すなわち、切削工具のチッピングに起因する不具合の有無を評価する処理に対応する。さらに、図10に示される処理は、粗さパラメータRcによる凹凸寸法良否判定に関するものであり、種々の表面形状評価全般に用いられるものである。
【0033】
(ひげ残りの有無の判断)
まず、図8のステップS101では、データ処理装置によって設定された走査条件に基づいてセンサトラバースコントローラ220がロボット200を制御する。この結果、レーザー変位センサ110は、評価すべき表面に沿って移動され、複数点での測定を行う。具体的には、レーザー変位センサ110は、図1に示されるシリンダ内面の軸方向(Z方向)に移動しつつ、所定のサンプリング速度で測定を実行する。この結果、複数点の測定値が取得される。得られた測定値は、データリンクコントローラ400において、Z軸の座標値(Z方向の移動距離)と関連づけられて、図11に示されるような凹凸波形データとして提供される。なお、図11の横軸は、レーザー変位センサの位置するZ軸の座標(Z方向のトラバース距離)を示し、縦軸は、得られた測定値を示す。測定値は、上述した基準距離からの変位で与えられる。
【0034】
なお、レーザー変位センサ110の1ライン分の移動距離が大きい場合などを考慮して、1ラインが複数の線分(N個の線分)に分解される。そして、各線分ごとに図11に示されるような凹凸波形データが得られる。すなわちN個の線分に対応する凹凸波形データが得られる。
【0035】
次に、ステップS102では、得られた測定値の出現度数(出現頻度)を得るための計数がなされる。たとえば、図11に示されている例では、測定値は、−100μmから+150μm程度の広い範囲に存在しているが、測定値の存在する範囲を複数の区間(階級)に分け、各区間に属する測定値を計数する。たとえば、10μm刻みの区間にわけることができる。この結果、図12に示されるような出現度数分布が得られる。図12に示される例では、縦軸が測定値であり、横軸が出現度数(頻度)である。なお、図12に示される例では、出現度数を百分率(%)で表したが、この場合に限られない。なお、ステップS102の処理は、N個の線分に対応する凹凸波形データのすべてについて実行することが望ましい。図12に示される場合では、測定値が−50μm付近の区間において測定値の出現度数が高いことがわかる。
【0036】
次に、ステップS103では、出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を凹部底面高さとして算出する。たとえば、出現度数が高い区間は、出現度数が最大となる区間であることが望ましいが、必要に応じて、出現度数が最大となる区間とこの区間に隣接する付加区間とが含まれていてもよい。付加区間は、たとえば、±10μm程度とすることができる。図12に示される例では、−50μmが平均値として算出される。このようにステップS102およびステップS103の処理では、レーザー変位センサ100の特性に起因して凹部底面の測定値の出現度数が高くなることを利用し、出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を凹部底面高さとしている。すなわち、レーザー変位センサ100が実際の表面形状と異なる測定値と提供してしまうという短所を逆に利用して、凹部底面高さを算出している。
【0037】
次に、ステップS104では、ステップS103で算出された凹部底面高さの算出値と、測定値のうちの最大値(または最大値の近傍値)との差分を取って、凹凸高さ最大値(第1差分)を算出する。なお、N個の線分に対応する凹凸波形データについて、夫々凹凸高さ最大値(第1差分)が算出される。すなわちN個の凹凸高さ最大値が算出される。
【0038】
そして、ステップS105では、N個の凹凸高さ最大値(第1差分)のうちから最も大きい値を選択する。
【0039】
次に、ステップS106では、ステップS105で選択された凹凸高さ最大値(第1差分)が第1所定値以下であるか否かが判断される。凹凸高さ最大値が第1所定値よりも大きければ(ステップS106:NO)、ステップS107において、ひげ残りが存在していると判断され、表面形状が不良であると判断される。一方、凹凸高さ最大値が第1所定値以下であれば(ステップS106:YES)、ステップS108に進む。
【0040】
ステップS108では、N個の凹凸高さ最大値の夫々について、第2所定値よりも大きいか否かを判断し、第2所定値よりも大きい値を持つ凹凸高さ最大値の数を計数する。そして、K/N×100の計算式によって、第2所定値よりも大きい値を持つ凹凸高さ最大値(第1差分)の発生頻度が算出される。
【0041】
そして、ステップS109では、この発生頻度が第3所定値以下であるか否かが判断される。そして、発生頻度が第3所定値よりも大きい場合には(ステップS109:NO)、ステップS107に進み、ひげ残りが存在していると判断され、表面形状が不良であると判断される。一方、発生頻度が第3所定値以下である場合には(ステップS109:YES)、図9のステップS110に進む。
【0042】
なお、上記の第1所定値、第2所定値、および第3所定値は、メモリ302内にパラメータとして記憶されており、キーボード305などを通じて、ユーザが事前に設定しておくこともできる。ここで、第1所定値のほうが第2所定値よりも大きいことが望ましい。
【0043】
なお、図8のステップS102に示される機能は、測定値の出現度数分布を得る計数手段に対応する。また、ステップS103に示される機能は、出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段に対応し、特に、出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を前記凹部底面の高さとして算出する算出手段に対応する。
【0044】
また、ステップS104、S105、S106、S107に示される機能は、複数点の測定値のうちの最大値または当該最大値の近傍値と凹部底面の高さの算出値との差分である第1差分を算出し、当該第1差分に基づいて、前記表面上での削り残り物の有無を検出する第1検出手段に対応する。
【0045】
また、ステップS108、S109、S107に示される機能は、所定値よりも大きい値を示す第1差分が発生する頻度を算出し、この頻度に基づいて、前記表面上での削り残り物の有無を検出する補助検出手段に対応する。
【0046】
図13は、図8に示される本実施の形態の処理によって、ひげ残りの有無を評価した場合の評価結果を示す。なお、図14は、比較例であり、単純に輪郭曲線(凹凸波形データ)の最大断面高さRtを求めて、ひげ残りを評価した場合を示す。図13および図14において、「ひげ×」と記載されているものは、ひげ残りが存在している表面形状を意味し、「ひげ○」と記載されているものは、ひげ残りが存在していない正常な表面形状を意味し、「ひげ△」と記載されているものは、その中間の境界域にあたるもの(仕様によっては、良品となったり不良となったりするもの)である。
【0047】
図14に示される比較例では、ひげ残り有りが存在する表面形状(黒四角で表示)と正常な表面形状(黒丸で表示)とが同様の値を示している。したがって、図14に示される比較例の手法によっては、表面形状が正常か否かを十分に識別することができないことがわかる。一方、図13に示される本実施の形態では、比較例の場合と比べて識別力が高まっており、ひげ残りの有無を正確に検出し、表面形状を評価できることがわかる。これは、本実施の形態の手法によれば、出現度数分布に基づいて凹部底面の高さを算出し、この凹部底面の高さを基準として算出した凹凸高さ最大値に基づいてひげ残りの有無を検出するので、基準が安定するとともに、凹部底面の高さよりも低い値を示すノイズ成分などの影響はなくなり、より正確な評価が可能となるためであると考えられる。
【0048】
(切削工具のチッピングに起因する形状不良の有無の判断)
本実施の形態では、図8に示される処理が終了すると、図9に示されるように、切削工具のチッピングに起因する形状不良の有無が判断される。なお、図9に示される処理においても、図8のステップS102およびS103に示される処理によって算出される凹部底面の高さの算出値を基準として種々のデータ処理がなされる。
【0049】
まず、ステップS110では、図8のステップS103で算出された凹部底面高さの算出値と、この算出値よりも大きな値を持つ個々の測定値との夫々の差分である高さ値(第2差分)を取る。したがって、凹部底面高さの算出値よりも大きな値を持つ個々の測定値と同数の第2差分が得られる。このように凹部底面高さの算出値よりも小さい値を持つ測定値を自動的に除去することによって、実際の表面形状としては有りえないノイズ成分の影響を軽減することができる。なお、ステップS110の処理は、N個の線分に対応する凹凸波形データのすべてについて実行することが望ましい。
【0050】
次に、ステップS111では、ステップS110で算出された夫々の高さ値(第2差分)と図8のステップS104で算出された凹凸高さ最大値(第1差分)とを用いて、以下のように夫々の凹凸高さ百分率を算出する。具体的には、ステップS111では、凹凸高さ百分率=[(個々の第2差分)−(第1差分)]/(第1差分)に従って、それぞれの凹凸高さの凹凸高さ最大値に対する比率を算出する。図15に、凹凸高さ百分率に変換した凹凸波形データを示す。図15の横軸は、Z軸の座標値(Z方向の移動距離)を示し、縦軸は、算出された凹凸高さ百分率を示す。
【0051】
次に、ステップS112では、算出された凹凸高さ百分率の累積出現度数(累積出現頻度)を得るために計数がなされ、図16に示されるような累積出現度数分布が得られる。図16の縦軸は、凹凸高さ百分率を示し、横軸は、累積出現度数を示す。ここで、累積出現度数とは、凹凸高さ百分率0(%)から凹凸高さ百分率−X(%)に至るまでに出現した個数を累積したものである。累積出現度数は、好ましくは、全体の測定点の個数との比率を取ることによって比率(たとえば、百分率)で与えられる。
【0052】
図16には、正常な表面形状の場合(図6(A)参照)と、切削工具のチッピングに起因する不具合が生じている表面形状(図6(C)参照)の場合とについて、それぞれの累積出現度数分布が示されている。
【0053】
図16に示されるとおり、正常な表面形状の場合には、断面略台形形状の凸部(すなわち、破断面)が形成されていることに起因して、累積出現度数分布を示す曲線は、凹凸高さ百分率が−60〜−70%付近で傾きが増加し、その後、−90%付近で傾きが減少するという凸型の曲線プロフィールを示す。一方、切削工具のチッピングに起因する不具合が生じている表面形状の場合には、良好な破断面が形成されておらず、先細りした断面略三角形状の凸部が形成されていることに起因して、累積出現度数分布を示す曲線は、凹凸高さ百分率のすべての範囲にわたって、傾きが徐々に減少するという凹型の曲線プロフィールを示す。そして、正常な表面形状の場合と、切削工具のチッピングに起因する不具合が生じている表面形状の場合とでは、たとえば、凹凸高さ百分率が−50%〜−70%の範囲で、累積出現度数分布が大きく異なる。
【0054】
ステップS113では、正常な表面形状と形状不良の表面形状とを識別しやすい特定の凹凸高さ百分率における累積出現度数を算出する。たとえば、上記の−50%〜−70%の範囲の中から凹凸高さ百分率が−60%のときにおける累積出現度数を算出する。図16に示される例では、正常な表面形状の場合は、凹凸高さ百分率が−60%のときにおける累積出現度数が60%程度になるのに対し、切削工具のチッピングに起因する不具合が生じている表面形状の場合には、累積出現度数は20%程度となる。また、正常な表面形状と不具合のある表面形状との境界領域では、累積出現度数は40%程度となる。なお、ステップS113の処理は、N個の線分に対応する凹凸波形データのすべてについて実行することが望ましい。この結果、N個の累積出現度数が算出される。
【0055】
ステップS114では、ステップS113で算出されたN個の累積出現度数(%)の中から最小の累積出現度数を求める。
【0056】
そして、ステップS115では、ステップS114で得られた最小の累積出現度数が第4所定値以下であるか否かが判断される。そして、最小の累積出現度数が第4所定値以下である場合には(ステップS115:YES)、ステップS116に進み、切削工具のチッピングに起因する不具合が生じており、表面形状が不良であると判断される。一方、最小の累積出現度数が第4所定値よりも大きい場合には(ステップS115:NO)、切削工具のチッピングに起因する不具合が存在しないものと判断し、図10のステップS117へ進む。第4所定値は、仕様に基づいて事前に設定しておくことが望ましい。
【0057】
なお、図9のステップS110〜ステップS116に示される機能は、凹部底面の高さの算出値よりも大きい値を有する複数点の測定値と凹部底面の高さの算出値との間の各差分である第2差分をとって、第2差分に基づいて切削工具に起因する形状不良の有無を検出する第2検出手段に相当する。
【0058】
図17は、図9に示される本実施の形態の処理によって、切削工具のチッピングに起因する形状不良の有無を評価した場合の評価結果の一例を示す。なお、図18は、第1の比較例であり、単純に粗さパラメータRcを求めて、形状不良を評価した場合を示す。また、図19は、第2の比較例であり、単純に粗さパラメータRzを求めて、形状不良を評価した場合を示す。
【0059】
図18および図19に示される比較例では、正常な表面形状(図中に黒菱形で表示)と、形状不良を有する表面形状(図中で黒丸で表示)とを識別することはできるとはいえ、正常な表面形状(黒菱形)と、正常と不良の境界にある表面形状(図中で黒三角で表示)との区別は難しい。すなわち、正常な表面形状(黒菱形)と、正常と不良の境界にある表面形状(図中で黒三角で表示)とは、同様な値を示すので、識別することが困難である。一方、図17に示される本実施の形態では、比較例の場合と比べて識別力が高まっており、正常な表面形状(黒菱形)と、正常と不良の境界にある表面形状(図中で黒三角で表示)との識別も可能となっている。すなわち、本実施の形態の手法によれば、出現度数分布に基づいて凹部底面の高さを算出し、この凹部底面の高さを基準として処理するため、ノイズ成分の影響が軽減できる。さらに、累積出現度数分布を用いて評価することによって、単なる粗さパラメータRc、Rzを用いる比較例の場合と比べて、評価すべき表面に含まれる凸部の形状(凹部相互間の形状)の違い(断面略台形、または断面略三角形か)を考慮して評価できるので、評価精度の向上を図ることができる。
【0060】
(粗さパラメータRcによる評価)
本実施の形態では、図9に示される処理が終了すると、図10に示されるように、ステップS117では、図8のステップS103で算出された凹部底面高さの算出値を基準として、この算出値よりも大きい測定値のみを用いた凹凸波形データを算出する。そして、この算出された凹凸波形データかを用いて粗さパラメータRcを算出する。なお、ステップS117の処理は、N個の線分に対応する凹凸波形データのすべてについて実行される。この結果、N個の粗さパラメータRcが求められる。
【0061】
ステップS118では、N個の粗さパラメータRcの平均値を算出する。そして、ステップS119では、ステップS118で算出されたパラメータRcの平均値を第5所定値および第6所定値と比較する。この結果、パラメータRcの平均値が第5所定値以上、かつ第6所定値未満という条件を満たさない場合には(ステップS119:NO)、ステップS120へ進む。一方、パラメータRcの平均値が第5所定値以上、かつ第6所定値未満という条件を満たす場合には(ステップS119:YES)、ステップS121へ進む。第5所定値および第6所定値については、事前に設定しておくことができる。
【0062】
ステップS120では、Rcが規定範囲から外れているので、表面形状が不良であると判断される。たとえば、切削工具の切り込み深さの設定が基準から変化してしまっている場合などでは、Rcが規定値から外れる場合が生じる。
【0063】
一方、ステップS121では、Rcが規定範囲を満たすので、正しい表面形状であると判断される。
【0064】
なお、図10に示される処理は、ステップS117において、凹部底面高さの算出値を基準として、この算出値よりも大きい測定値のみを用いた凹凸波形データとしてからRcを算出する。したがって、ノイズ成分の影響によって、凹凸底面高さよりも極めて低い値の測定値が現れている場合であっても、これらのノイズ成分の影響を除去することができる。
【0065】
以上のとおり本実施形態によれば、以下の効果を有する。
【0066】
(イ)レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心計算をして測定対象物の表面形状を測定するタイプのレーザー変位センサ計の短所を逆利用して、前記測定値の出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出するので、算出した凹部底面を基準に種々の表面評価を実行することができる。したがって、ノイズ成分の影響などを軽減して、凹部を含む表面形状を正確に評価することができる。
【0067】
(ロ)特に、本実施の形態の表面評価システムは、微細な凹部を有する表面の形状評価に適しているので、凹部で構成される切削面と、凹部相互間に形成されて凹部より微細な凹凸部で構成される破断面を含むシリンダ内面の表面評価などを高精度に実行することができる。
【0068】
(ハ)また、出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を凹部底面の高さとして算出するので、種々の評価の基準となる凹部平面の高さを高精度に算出することができる。
【0069】
(二)特に、図8に示されるように、複数点の測定値のうちの最大値と凹部底面の高さの算出値との差分である凹凸高さ最大値(第1差分)を算出し、この凹凸差分に基づいて、ひげ残りの有無などを検出するので、単に輪郭曲線の最大断面高さRtに基づいて評価する場合と比べて、良否識別の際の識別力が高まる。
【0070】
(ホ)特に、図9に示されるように、前記複数点の測定値のうち凹部底面の高さ以上の各測定値と凹部底面の高さの算出値との差分である高さ値(第2差分)を算出し、個々の高さ値(第2差分)から凹凸高さ最大値(第1差分)を差し引いて、その結果を凹凸高さ最大値で除算することによって凹凸高さの比率を求め、この凹凸高さの比率の累積出現度数分布に基づいて、切削工具のチッピング等に基づく形状不良の有無を検出するので、単なる形状パラメータRc、Rzを用いて表面形状を評価する場合と比べて、良否識別の際の識別力が高まる。また、累積出現度数分布を用いることによって、評価すべき表面に含まれる凸部の形状の違い(断面略台形、または断面略三角形か)を考慮して評価できるので、評価の精度が向上する。
【0071】
(へ)まず、凹部底面の高さを算出し、この凹部底部の高さを基準とすることによって、一台のシステムで、表面上の削り残り物の有無を検出することができるとともに、切削工具に起因する形状不良の有無を検出することができる。
【0072】
なお、以上のとおり、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の追加、省略、および変形が可能であることは明らかである。
【0073】
たとえば、上記の説明では、ひげ残りの有無と、切削工具に起因する形状不良の有無の双方ともを検出する場合を説明したが、本発明はこの場合に限られず、それぞれを単独で検出することもできる。
【0074】
また、上記の説明では、測定値の出現度数を、百分率で示したが、本発明はこの場合に限られない。出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて凹部底面の高さを算出するものであれば、適用できる。また、上記の説明では出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を凹部底面の高さとして算出する場合を示したが、平均値を取る以外の処理を適用してもよい。
【0075】
さらに、上記の説明では、凹凸高さ百分率を算出する場合を示したが、百分率でなくても、凹部底面の高さを基準として比率計算を実行するものであれば、適用することができる。また、凹凸高さ百分率として、[(個々の第2差分)−(第1差分)]/(第1差分)を用いたが、[(第1差分)−(個々の第2差分)]/(第1差分)などを用いることもできる。
【0076】
また、図8〜図10の処理は、ひげ残りの有無の検出、切削工具に起因する形状不良の有無の検出、および、その他のRcに基づく評価の順番で処理を実行したが、本発明はこの順番に限られない。また、ひげ残りの有無の検出のみを実行してもよく、切削工具に起因する形状不良の有無の検出のみを実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態における表面評価システムの概略構成図である。
【図2】図1に示すレーザー変位センサの概略構成図である。
【図3】図2のレーザー変位センサにおけるレーザースポットの光量分布と重心との関係を示す図である。
【図4】図1に示されるレーザー変位センサによる計測例を示す図である。
【図5】図1に示されるレーザー変位センサによる計測結果を示す図である。
【図6】本実施の形態における評価対象物である表面形状を示す図である。
【図7】図1に示されるデータ処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】図1に示される表面評価システムによる処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図8に後続する処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図9に後続する処理手順を示すフローチャートである。
【図11】データ処理装置による処理前の凹凸波形データの一例である。
【図12】データ処理装置によって得られた出現度数分布の一例である。
【図13】データ処理装置によって、ひげ残りの有無を評価した場合の評価結果の一例を示す図である。
【図14】ひげ残りの有無の評価についての比較例を示す図である。
【図15】データ処理装置によって凹凸高さ百分率に変換された凹凸波形データの一例である。
【図16】データ処理装置によって得られた凹凸高さ百分率の累積出現度数分布の一例である。
【図17】データ処理装置によって、切削工具のチッピングに起因する形状不良の有無を評価した場合の評価結果の一例を示す図である。
【図18】粗さパラメータRcを求めて形状不良を評価する比較例を示す図である。
【図19】粗さパラメータRzを求めて形状不良を評価する比較例を示す図である。
【符号の説明】
100…レーザー変位センサ(レーザー変位計)、
200…ロボット、
300…データ処理装置(表面評価装置)、
400…データリンクコントローラ、
501…切削面(凹部)、
502…破断面。

Claims (7)

  1. レーザースポットの光量分布のうち所定閾値以上の部分を用いて重心計算をして測定対象物の表面形状を測定するレーザー変位計を、凹部を含む表面に沿って相対的に移動させて得られた複数点の測定値に基づいて当該表面の形状を評価する表面評価装置であって、
    前記測定値の出現度数分布を得る計数手段と、
    前記出現度数分布のなかで出現度数が高い区間に属する測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする表面評価装置。
  2. 前記表面は、前記凹部で構成される切削面と、前記凹部相互間に形成されて前記凹部より微細な凹凸部で構成される破断面とを含むことを特徴とする請求項1に記載の表面評価装置。
  3. 前記算出手段は、前記出現度数が高い区間に属する測定値の平均値を前記凹部底面の高さとして算出することを特徴とする請求項1に記載の表面評価装置。
  4. さらに、前記複数点の測定値のうちの最大値または当該最大値の近傍値と前記凹部底面の高さの算出値との差分である第1差分を算出し、当該第1差分に基づいて、前記表面上での削り残り物の有無を検出する第1検出手段を有することを特徴とする請求項3に記載の表面評価装置。
  5. さらに、所定値よりも大きい値を示す第1差分が発生する頻度を算出し、当該頻度に基づいて、前記表面上での削り残り物の有無を検出する補助検出手段を有することを特徴とする請求項4に記載の表面評価装置。
  6. さらに、前記凹部底面の高さの算出値よりも大きい値を有する複数点の測定値と当該凹部底面の高さの算出値との各差分である第2差分を算出し、当該第2差分に基づいて、切削工具に起因する形状不良の有無を検出する第2検出手段と、を有することを特徴とする請求項3に記載の表面評価装置。
  7. 切削工具で切削して得られた凹部を含む表面の形状を評価する表面評価装置であって、
    レーザー変位計を前記表面に沿って相対的に移動させることによって前記表面形状を測定して得られた複数点の測定値に基づいて前記凹部底面の高さを算出する算出手段と、
    前記測定値のうちの最大値またはその近傍値と前記凹部底面の高さの算出値との間の差分である第1差分を算出し、当該第1差分に基づいて前記表面上の削り残り物の有無を検出する第1検出手段と、
    前記凹部底面の高さの算出値よりも大きい値を有する複数点の測定値と当該凹部底面の高さの算出値との各差分である第2差分を算出し、当該第2差分に基づいて切削工具に起因する形状不良の有無を検出する第2検出手段と、を有することを特徴とする表面評価装置。
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