JP3885759B2 - 有機廃棄物処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物を利用して有機廃棄物の分解処理を行う有機物廃棄処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から微生物を利用して有機廃棄物を発酵させて分解処理する有機廃棄物処理装置が知られている。(例えば、特許文献1参照。)この有機廃棄物処理装置は発酵分解室内にバイオチップと称する木質細片等の担体を有機廃棄物処理材(以降、処理材と称す)として充填してある。そして、有機廃棄物を有機廃棄物投入口から発酵分解室内に投入し、攪拌手段によって攪拌しながら処理材に生息する微生物の働きで有機廃棄物を発酵させて分解処理するものである。微生物による有機廃棄物の分解反応は、温度、酸素、水分等の要因に大きく影響され、これらの要因のどれか1つでも適性範囲外であると分解処理は進まない。そのため、処理材の攪拌、加熱、通風手段等を設けて、発酵分解室内の環境を分解に好適な条件に維持しようとしている。
【0003】
しかし、有機廃棄物が定格量以上投入されたり、油等の処理時間がかかるものが投入されたりした場合は、処理材内部の環境が分解に寄与する微生物の生息に必要な条件から外れてしまい、分解処理が停止してしまうことがある。そうなると、処理材のpHが低下し、いわゆる酸敗状態となり、投入した有機廃棄物が腐敗状態のまま発酵分解室内に残留する。このような状態になると処理材を全量取り出して、新しい処理材と交換しなければならない。
【0004】
前記問題点を解決するために、有機廃棄物の単位時間当たりの供給量を所定量以下に制御する手段を備えた有機廃棄物処理装置や投入機が提案されている。これは、有機廃棄物を1度貯蔵室に貯蔵し、有機廃棄物を少量づつ発酵分解室に供給することによって分解処理能力の向上を狙ったものである。(例えば、特許文献2,3参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開平8−173938号公報(2頁左欄第16行〜第28行)
【0006】
【特許文献2】
特開2003−62477号公報(4頁右欄第13行〜第29行、図1〜図3)
【0007】
【特許文献3】
特開2003−62551号公報(3頁右欄第37行〜第41行、4頁右欄第13行〜右欄第24行、図1、図5)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、有機廃棄物の供給量を所定量以下にしたとしても、例えば処理に時間がかかる成分を極端に多く含んだ油等の有機廃棄物では、微生物の処理能力を超えて過負荷状態になる場合がある。あるいは、水分を極端に多く含んだ有機廃棄物を投入した場合は、装置の水分処理能力を超えて処理材が水分過多となり、結果として腐敗してしまうという問題点があった。通常、このような問題を解決するためには、処理材の容積を大きくすることで処理材の緩衝作用によって酸敗を回避することができるが、装置が大型化し、コストも上昇してしまう。
【0009】
そこで、貯蔵室から発酵分解室に有機廃棄物を供給する手段としてスクリュを用いたものが提案されたが、搬送する有機廃棄物が詰まって供給量が安定しないという問題点があった。
【0010】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュで供給される有機廃棄物の詰まりを軽減し、分解発酵処理の安定性を向上させ、且つランニングコストの低減を図った有機廃棄物処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、微生物が生息した処理材を有し、処理材と有機廃棄物とを共に攪拌して有機廃棄物の発酵分解処理を行う発酵分解室と、前記発酵分解室内にて上下方向を軸方向とした回転軸に攪拌羽根を設けて処理材と有機廃棄物とを攪拌する攪拌手段と、有機廃棄物を貯蔵する有機廃棄物貯蔵室と、有機廃棄物貯蔵室の下部と発酵分解室の下部とを接続する供給筒と、供給筒と発酵分解室との接続部周辺に設けられた供給筒より径が太い空間部と、供給筒を挿通して有機廃棄物貯蔵室の下部から発酵分解室の下部に有機廃棄物を供給するスクリュとを備え、前記スクリュの発酵分解室側の端部は前記空間部内に突出していることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において前記攪拌手段の回転軸の攪拌羽根より上部には、 軸方向に対して略垂直な面からなり、処理材による発酵分解室内下部への圧力を軽減させるプレートを有することを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記スクリュの駆動トルクを検出する手段と、検出したトルク値が予め設定したしきい値を超えた場合、前記有機廃棄物貯蔵室へ有機廃棄物を戻す方向に前記スクリュを回転させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1または2において、前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根間のみに補強棒を設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1または2において、前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根の厚さを、異物が噛み込まない箇所の前記スクリュ羽根の厚さより厚くしたことを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1または2において、角パイプをその断面が菱形形状になるように変形させたパドル羽根を回転軸に対して垂直方向に、且つ回転方向に菱形の鋭角を向けて立設し、前記回転軸を回転させることによって有機廃棄物を破砕する手段を前記有機廃棄物貯蔵室内に備えることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1または2において、前記有機廃棄物貯蔵室内の上部と前記発酵分解室内の上部とを接続するダクトと、前記発酵分解室内の臭気を排出するとともに前記有機廃棄物貯蔵室内の臭気もダクトを介して排出する排出手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明に係る有機廃棄物処理装置の概略構成を示すものであり、有機廃棄物1(生ごみ、チップ等)を貯蔵する有機廃棄物貯蔵室2と、微生物を生息させたコンポスト等の有機廃棄物処理材3(以降、処理材3と称す)を収容する発酵分解室4とを具備しており、有機廃棄物貯蔵室2の側面下部に供給筒8を突出させてある。この供給筒8の先端は発酵分解室4の側面下部に接続されており、発酵分解室4との接続部周辺は径を大きくして、その内部に小空間部9を形成している。
【0020】
有機廃棄物貯蔵室2の上面に形成した開口には有機廃棄物投入蓋20が覆設され、さらに有機廃棄物投入蓋20の開閉を検知する投入蓋開閉検知手段28が設けてあり、有機廃棄物貯蔵室2内の下部には有機廃棄物1を発酵分解室4へ供給するスクリュ5が供給筒8に貫入して設けてあって、スクリュ5は水平方向に配置される回転軸5aの外周に螺旋状のスクリュー羽根5bを設けて形成される。そして、回転軸5aを回転させてスクリュ5を駆動することによって、スクリュー羽根5bによる搬送作用で有機廃棄物貯蔵室2内の有機廃棄物1を回転軸5aに沿って搬送し、有機廃棄物1が有機廃棄物貯蔵室2供給筒8を介して発酵分解室4に供給されるようになっている。
【0021】
また有機廃棄物貯蔵室2内にはこのスクリュ5の上方に有機廃棄物破砕装置6が設けてあり、有機廃棄物破砕装置6は水平方向に配置される回転軸6aの外周に有機廃棄物破砕用のパドル羽根6bを突設して形成される。スクリュ5及び有機廃棄物破砕装置6はモータ21によりチェーン22を介して各々の回転軸5a,6aが回転することによって駆動される。
【0022】
発酵分解室4内には攪拌装置7が設けてあり、この攪拌装置7は発酵分解室4内の略中央に垂直方向(上下方向)に配置される回転軸7aの外周に水平方向に攪拌羽根7bを突設して形成されるものであって、駆動部23で回転軸7aを回転させることによって、攪拌装置7を駆動させるようにしてある。この攪拌装置7の駆動部23と、上記のスクリュ5,有機廃棄物破砕装置6を駆動するモータ21とは制御部24によって各々の動作を制御される。
【0023】
そして、制御部24は、有機廃棄物1をスクリュ5によって有機廃棄物貯蔵室2から発酵分解室4の下部に供給すると、発酵分解室4内で攪拌装置7によって有機廃棄物1と処理材3とを混合しながら下部から上部へと持ち上げ、その過程において炭酸ガス検知手段(CO2センサ)10,水分検知手段(水分センサ)11,温度検知手段(熱電対)12によって検知した発酵分解室4内の炭酸ガス濃度,処理材3の水分率(含水率),処理材3の温度に基づいて、処理材3に生息している微生物による有機廃棄物1の発酵分解を制御する。
【0024】
次に、スクリュ5による有機廃棄物1の搬送について説明する。有機廃棄物貯蔵室2は大量の有機廃棄物1を貯蔵できるように大きなホッパを備えており、その下部に備えているスクリュ5は、スクリュ外径−シャフト(回転軸5a)外径:φ120mm−φ35mm,ピッチ90mm,スクリュ羽根5bの厚み6mmの寸法で形成されている。このスクリュ5を回転させることで、時間当たり一定量の有機廃棄物1を有機廃棄物貯蔵室2から発酵分解室4に供給する。例えば、有機廃棄物1の処理量100kg/日の場合、1時間に数分程度スクリュ5を駆動し、この動作を1日で1時間毎に24回繰り返す。
【0025】
このスクリュ5は、有機廃棄物貯蔵室2内から供給筒8を挿通しており、発酵分解室4側の端部を発酵分解室4内に突出させることによって、例えば杉チップ等の粉体を発酵分解室4に供給する際にスクリュ5の回転数が高いことによって発生するチップ詰まりを軽減して、チップ詰まりによるチップの供給不可能状態、あるいはスクリュ5の破損を防止している。
【0026】
スクリュ5の発酵分解室4側の端部を発酵分解室4内に突出させると、攪拌装置7の攪拌羽根7bとスクリュ5との干渉を避けるために、攪拌羽根7bの回転半径方向の長さを短くする必要があるが、スクリュ5の発酵分解室4への突出量Xが過剰であればあるほど攪拌羽根7bの長さを短くしなければならず攪拌性能に影響が及ぶ。しかし、スクリュ5の突出量Xが短か過ぎると有機廃棄物1の詰まり軽減に効果が無くなる。
【0027】
そこで、本願発明の発明者らは実験でスクリュ5の突出量Xを求めた。有機廃棄物貯蔵室2に杉チップ540L(リットル)を貯蔵し、スクリュ5の回転数を10rpm,20rpm,30rpm,40rpmの各々の場合について、突出なし,突出量X=15mm,突出量X=25mmの3段階に変えて実験を行い、各々の場合においてスクリュ5による杉チップの供給量とそれに要した時間とを測定し、その結果を図2に示す。なお、この実験は、図1における供給筒8を発酵分解室4に直接接続させ、供給筒8より径が太い小空間9は備えていない構成で行った。
【0028】
この実験では、スクリュ5の突出がない場合、540Lの杉チップを有機廃棄物貯蔵室2内から発酵分解室4へ全て供給するには、スクリュ5の回転数が20rpm以下であれば可能だが、30rpm以上ではチップ詰まりが発生して不可能だった。
【0029】
突出量Xが15mm,25mmの場合は、10〜40rpmの全範囲でチップ詰まりは発生せず、540Lの杉チップを有機廃棄物貯蔵室2内から発酵分解室4へ全て供給することができ、チップ詰まりに対して効果的であった。
【0030】
しかし、有機廃棄物1の種類によっては攪拌装置7によって発酵分解室4内をできるだけ広く攪拌する必要があるため、スクリュ5を発酵分解室4内に突出させることができない場合がある。そこで、図1に示すように供給筒8と発酵分解室4との接続部周辺に供給筒8より径が太い小空間部9を設ける。小空間部9は図3(a)上面図,(b)側面図に示すように、上から見た断面が略扇形をして発酵分解室4に近付くにつれて径が太くなり、横から見た断面は供給筒8より径が太い略矩形となっている。そして、図3(a),(b)に示すように小空間部9内にスクリュ5を突出させて、発酵分解室4内には突出させないように構成すればよい(図1では、スクリュ5は小空間部を貫通して発酵分解室4内に突出している)。そして、攪拌装置7が攪拌を行う時は、攪拌羽根7bがこの小空間9の近傍を通過するため、小空間9内の有機廃棄物1や処理材3も攪拌され、発酵分解室4内にスクリュ5を突出させた場合と同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、発酵分解室4内の処理材3の自重で下部の処理材3が圧密されて、発酵分解室4内への有機廃棄物1の供給が困難になる場合がある。このような場合は、回転軸7aの攪拌羽根7bより上部に、軸方向に略垂直な面を有するプレート13を取り付けることで、処理材3による発酵分解室4内下部への過剰な圧力を軽減させることができ、発酵分解室4内への有機廃棄物1の供給を容易に行うことができる。
【0032】
もし、スクリュ5内で有機廃棄物1が詰まった状態で回転させようとすると、有機廃棄物1が圧密されて硬化するので、スクリュ5が破損したり、詰まりの除去が不可能になったりする可能性がある。そこで、スクリュ5の駆動トルクを検知する手段を備え、所定のトルク値を超えた値を検出した場合は、有機廃棄物1の詰まりが発生したと判断して、制御部24はモータ21を逆回転させることでスクリュ5を逆回転させて発酵分解室4から有機廃棄物貯蔵室2方向へ有機廃棄物1の搬送を行って、有機廃棄物1の圧密状態を解除する。その後、スクリュ5を再度正回転させることで有機廃棄物貯蔵室2から発酵分解室4へ有機廃棄物1の供給が可能になる。図1ではスクリュ5の駆動トルク検知手段として、モータ21のモータ電流を検出する電流測定器14を用いて、有機廃棄物1の投入に必要とされるトルクを超えるモータ電流値が検出された場合、制御部24で前記スクリュ5の正回転と逆回転との各駆動を制御する。
【0033】
前記スクリュ5の正回転と逆回転との各駆動制御は、有機廃棄物1の詰まりだけでなく、スプーンやフォーク等の混入する恐れのある異物噛み込み検出にも応用できる。異物噛み込みによるスクリュ5の変形や破損を避けるには、図4に示すように異物26の噛み込みが最も発生する箇所のスクリュ5のスクリュ羽根5b間に補強の中実丸棒27を溶接することが有効である。もしくは異物26の噛み込みが最も発生する箇所のスクリュ羽根5bの厚みを、異物が噛み込まない箇所のスクリュ羽根5bの厚さより厚くして補強する方法もある。
【0034】
ここで、異物が噛み込む場所とは、異物の噛み込みが発生すると考えられる箇所のことであり、一例として、図4に示すような有機廃棄物貯蔵室2と供給筒8との接合部近辺が挙げられる。この場合、好ましくは、有機廃棄物貯蔵室2内における接合部付近のスクリュ羽根5b同士を接続するように中実丸棒27を溶接したり、あるいは有機廃棄物貯蔵室2内及び供給筒8内における接合部近辺のスクリュ羽根5bの厚みを厚くするのがよい。前者の場合は簡易に補強ができ、後者の場合はスクリュ5の搬送性能への影響を与えることなく補強を行うことができる。なお、図4ではφ9mmの中実丸棒27による補強を施している。
【0035】
次に有機廃棄物貯蔵室2内のスクリュ5の上方に設けられた有機廃棄物破砕装置6はモータ21によりチェーン22を介して回転軸6aが回転することによって、パドル羽根6bが有機廃棄物貯蔵室2内の有機廃棄物1を破砕するもので、さらにはスクリュ5上で、例えばキャベツ等の丸い野菜等の大型の有機廃棄物1が空回転して破砕されない状態を予防する。パドル羽根6bの形状は図5に示すようにへの字状に折曲した平板からなり、中実丸棒の回転軸6aに折曲部を軸方向にして溶接したもので構成される。
【0036】
また、コストダウンのため図6に示すように角パイプ6b’の断面形状を菱形形状に変形させてパドル羽根6bとして使用することもできる。このとき、断面の菱形の鋭角部分を回転方向に向けて(菱形の鋭角部分を回転軸6aの軸方向に対して垂直になるように)設置すれば破砕性能を向上させることができる。
【0037】
なお、有機廃棄物破砕装置6は、スクリュ5と同一の駆動源によって、すなわちモータ21によりチェーン22を介して駆動されているが、スクリュ5と有機廃棄物破砕装置6とが別々の駆動源によって駆動されてもよい。
【0038】
また、有機廃棄物投入蓋20を閉じた状態で、有機廃棄物貯蔵室2内に有機廃棄物1を貯蔵している間に、有機廃棄物1自体の臭いや腐敗による腐敗臭が問題になることがある。このようなとき、図1に示すように有機廃棄物貯蔵室2と発酵分解室4との各側面の上端付近を配管29で接続し、発酵分解室4の配管29を接続した側面に対向する面の上端付近から外部に配管33が設けられて、脱臭器30を介してファン31に接続しており、発酵分解室4内の空気を脱臭して外部に排出している。このとき、ファン31が発酵分解室4内に空気を吸い込むことによって、発酵分解室4内の上部は数mmAqの負圧になっているので、有機廃棄物貯蔵室2内の臭いや腐敗臭を含んだ空気は配管29を介して発酵分解室4内に吸い込まれ、配管33を通って脱臭器30で脱臭された後、ファン31を介して外部に排出される。なお、配管33内に炭酸ガス検知手段10を備え付ければより簡易な構造とすることができる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明は、微生物が生息した処理材を有し、処理材と有機廃棄物とを共に攪拌して有機廃棄物の発酵分解処理を行う発酵分解室と、前記発酵分解室内にて上下方向を軸方向とした回転軸に攪拌羽根を設けて処理材と有機廃棄物とを攪拌する攪拌手段と、有機廃棄物を貯蔵する有機廃棄物貯蔵室と、有機廃棄物貯蔵室の下部と発酵分解室の下部とを接続する供給筒と、供給筒と発酵分解室との接続部周辺に設けられた供給筒より径が太い空間部と、供給筒を挿通して有機廃棄物貯蔵室の下部から発酵分解室の下部に有機廃棄物を供給するスクリュとを備え、前記スクリュの発酵分解室側の端部は前記空間部内に突出しているので、攪拌羽根と発酵分解室の壁面とのクリアランスを小さくして攪拌性能を維持したまま、有機廃棄物をスクリュで供給するときに有機廃棄物の詰まりを軽減することで供給を安定させて分解発酵処理の安定性を向上させることができ、且つスクリュを駆動させる必要トルクが低下してランニングコストの低減を図ることができるという効果がある。
【0040】
請求項2の発明は、請求項1において前記攪拌手段の回転軸の攪拌羽根より上部には、軸方向に対して略垂直な面からなり、処理材による発酵分解室内下部への圧力を軽減させるプレートを有するので、発酵分解室下部における処理材の圧密を軽減して、有機廃棄物をスクリュで供給するときに有機廃棄物の詰まりを軽減することで供給を安定させて分解発酵処理の安定性を向上させることができ、且つスクリュを駆動させる必要トルク及び攪拌手段を駆動させるトルクが低下してランニングコストの低減を図ることができるという効果がある。
【0041】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記スクリュの駆動トルクを検出する手段と、検出したトルク値が予め設定したしきい値を超えた場合、前記有機廃棄物貯蔵室へ有機廃棄物を戻す方向に前記スクリュを回転させる制御手段とを備えるので、有機廃棄物をスクリュで供給するときにチップ詰まりや異物の噛み込みが発生した場合に、チップ詰まりや異物の噛み込みを解除することができ、スクリュに作用する応力を制限できるのでスクリュの破損を防止することができるという効果がある。
【0042】
請求項4の発明は、請求項1または2において、前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根間のみに補強棒を設けたので、スクリュを容易に補強でき、さらに補強による重量増加を最小限に抑えることができてコストダウンを図ることができるという効果がある。
【0043】
請求項5の発明は、請求項1または2において、前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根の厚さを、異物が噛み込まない箇所の前記スクリュ羽根の厚さより厚くしたので、搬送性能への影響を与えることなくスクリュの補強を行うことができ、さらに補強による重量増加を最小限に抑えることができてコストダウンを図ることができるという効果がある。
【0044】
請求項6の発明は、請求項1または2において、角パイプをその断面が菱形形状になるように変形させたパドル羽根を回転軸に対して垂直方向に、且つ回転方向に菱形の鋭角を向けて立設し、前記回転軸を回転させることによって有機廃棄物を破砕する手段を前記有機廃棄物貯蔵室内に備えるので、有機廃棄物を容易に切断し、断片化した状態に効率よく分解することができ、且つ安価に十分な強度を有したパドル羽根を形成することができるという効果がある。
【0045】
請求項7の発明は、請求項1または2において、前記有機廃棄物貯蔵室内の上部と前記発酵分解室内の上部とを接続するダクトと、前記発酵分解室内の臭気を排出するとともに前記有機廃棄物貯蔵室内の臭気もダクトを介して排出する排出手段とを備えるので、有機廃棄物貯蔵室と発酵分解室との各臭気の排出手段を共用することで安価に臭い漏れ防止を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の有機廃棄物処理装置の構成を示す図である。
【図2】 同上の杉チップ供給実験の結果を示す図である。
【図3】 (a),(b)同上の小空間付近を示す図である。
【図4】 同上のスクリュの補強を示す図である。
【図5】 同上のパドル羽根を示す図である。
【図6】 同上のコストダウンしたパドル羽根を示す図である。
【符号の説明】
1 有機廃棄物
2 有機廃棄物貯蔵室
3 有機廃棄物処理材
4 発酵分解室
5 スクリュ
6 有機廃棄物破砕装置
7 攪拌装置
8 供給筒
9 小空間

Claims (7)

  1. 微生物が生息した処理材を有し、処理材と有機廃棄物とを共に攪拌して有機廃棄物の発酵分解処理を行う発酵分解室と、前記発酵分解室内にて上下方向を軸方向とした回転軸に攪拌羽根を設けて処理材と有機廃棄物とを攪拌する攪拌手段と、有機廃棄物を貯蔵する有機廃棄物貯蔵室と、有機廃棄物貯蔵室の下部と発酵分解室の下部とを接続する供給筒と、供給筒と発酵分解室との接続部周辺に設けられた供給筒より径が太い空間部と、供給筒を挿通して有機廃棄物貯蔵室の下部から発酵分解室の下部に有機廃棄物を供給するスクリュとを備え、前記スクリュの発酵分解室側の端部は前記空間部内に突出していることを特徴とする有機廃棄物処理装置。
  2. 前記攪拌手段の回転軸の攪拌羽根より上部には、軸方向に対して略垂直な面からなり、処理材による発酵分解室内下部への圧力を軽減させるプレートを有することを特徴とする請求項1記載の有機廃棄物処理装置。
  3. 前記スクリュの駆動トルクを検出する手段と、検出したトルク値が予め設定したしきい値を超えた場合、前記有機廃棄物貯蔵室へ有機廃棄物を戻す方向に前記スクリュを回転させる制御手段とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物処理装置。
  4. 前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根間のみに補強棒を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物処理装置。
  5. 前記スクリュは回転軸の外周に螺旋状のスクリュー羽根を設けて形成され、有機廃棄物以外の異物が噛み込む箇所の前記スクリュ羽根の厚さを、異物が噛み込まない箇所の前記スクリュ羽根の厚さより厚くしたことを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物処理装置。
  6. 角パイプをその断面が菱形形状になるように変形させたパドル羽根を回転軸に対して垂直方向に、且つ回転方向に菱形の鋭角を向けて立設し、前記回転軸を回転させることによって有機廃棄物を破砕する手段を前記有機廃棄物貯蔵室内に備えることを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物処理装置。
  7. 前記有機廃棄物貯蔵室内の上部と前記発酵分解室内の上部とを接続するダクトと、前記発酵分解室内の臭気を排出するとともに前記有機廃棄物貯蔵室内の臭気もダクトを介して排出する排出手段とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の有機廃棄物処理装置。
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