JP3885544B2 - 掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は人の手を介さず自動的に掃除を行うようにした掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、角速度検知手段(ジャイロ)と制御手段を搭載し、掃除すべき部屋内を移動しながら自動的に掃除を行なう自走式のコードレス掃除機は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の掃除機は、掃除機本体が動き出すと、制御手段がすぐ角速度検知手段の角速度の信号情報を取り込み、掃除機本体の進行方向の基準としていた。しかし、角速度検知手段はその電源が投入後時間を経ないと角速度の信号情報が安定しないので、その後の進行方向を正確に制御することができず、部屋内を隈なく掃除することができないという課題を有していた。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安定した角速度信号を取り込むことにより、掃除機の進行方向を正確に制御できるようにした掃除機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の掃除機は、角速度検知手段の角速度信号を、電源投入して一定時間経過後に取り込むようにしたものである。
【0006】
これによって、安定した角速度信号を得て、掃除機の進行方向を正確に制御することができるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、掃除用手段と、回転角度を検知する角速度検知手段と、角速度検知手段に電圧を印加する電源と、角速度検知手段から出力される角速度信号を角度に変換する角度変換手段と、この検出された角度により掃除機本体を自動的に動かす制御手段と、前記制御手段に接続され掃除機の動作設定を行う操作手段と、掃除機本体に設けた 左駆動輪および右駆動輪と、左駆動輪を駆動する左駆動輪駆動手段と、右駆動輪を駆動する右駆動輪駆動手段と、前記制御手段より左駆動輪駆動手段へ制御信号を送出後、実際に左駆動輪が動作するまでの時間遅れを検知する左駆動輪遅延時間測定手段と、前記制御手段より右駆動輪駆動手段へ制御信号を送出後、実際に右駆動輪が動作するまでの時間遅れを検知する右駆動輪遅延時間測定手段とを備え、前記角度変換手段は、前記電源を投入して一定時間経過後、前記角速度検知手段の角速度信号を取り込むとともに、前記左駆動輪遅延時間測定手段と前記右駆動輪遅延時間測定手段各々が検知した時間遅れを前記制御手段に入力した後、前記制御手段は、前記検知した左と右の時間遅れの時間差により移動距離を算出し、この移動距離と予め入力された左駆動輪および右駆動輪間との距離から掃除機本体の傾き角度を算出し、この角度を前記角速度検知手段の角度補正値として使用し、掃除機の進行方向を正確に制御する構成とした掃除機としたものである。
このことにより、角度変換手段は、電源を投入しても角速度検知手段の角速度信号が安定するまでは信号を取り込まず、安定した後にはじめて信号を取り込み、安定した角速度信号を得て、掃除機の進行方向を正確に制御することができる。
また、角速度検知手段の安定した角速度信号を得ることと、左右駆動輪遅延時間の差により、左右駆動輪の移動距離のずれによる角度の傾きを把握して角速度検知手段の信号に補正をかけることが相俟って、掃除機の進行方向を正確に制御することができる。
【0008】
【実施例】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0009】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における掃除機を示すものである。図において、1は掃除機の回転角速度を検知する角速度検知手段(ジャイロ)、2は角速度検知手段1から出力される角速度信号を取り込み角度に変換する角度変換手段で、角速度検知手段1から出力される角速度信号の取り込みは、後記する電源を投入して一定時間経過後(最低10秒程度後)にはじめて取り込むように設定されている。3は角度変換手段2を含み、検出された角度により掃除機を自動的に動かす制御手段、4は掃除機本体20の前面の物体との距離を検知する前面測距手段、5は掃除機本体20の側面の物体との距離を検知する側面測距手段、6は掃除機本体20の左側に取り付けられた左駆動輪7を動かす左駆動手段、8は掃除機本体20の右側に取り付けられた右駆動輪9を動かす右駆動手段、10はゴミを吸引する掃除用モータ、11は吸引されたゴミを収納するゴミ収納手段で、前記掃除用モータ10との両者で、掃除機能をもった掃除用手段を構成している。12は角速度検知手段1に電圧を印加する電源、13は掃除機の動作設定を行う操作手段である。そして、上記各要素は、掃除機本体20に組み込まれているものである。
【0010】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。まず、操作手段13で制御手段3に掃除動作の指示を与える。制御手段3は、側面測距手段5による掃除機本体20と側面の物体との距離情報、前面測距手段4による掃除機本体20と側面の物体との距離情報、角速度検知手段1からの進行方向の角速度情報を総合的に判断して、掃除機本体20の進行方向を決定する。そして、制御手段3から左駆動手段6や右駆動手段8に信号を送り、左駆動輪7や右駆動輪9を動かしながら自動的に掃除機本体20は走行する。同時に掃除機用モータ10を動作させ部屋内のゴミを吸い込み、ゴミ収納手段11に集める。
【0011】
実際の掃除機本体20の移動は、部屋内の内周を一周し、その後、内周の内部を順次塗りつぶすように部屋内を縦方向に蛇行し、さらに横方向に蛇行し、部屋内を隈なく掃除するように制御されるものである。
【0012】
この様な動きをする掃除機において、電源12の投入後、一定の期間を経過して(例えば10秒後)角度変換手段2は角速度検知手段1の角速度信号を取り込むものである。これは、電源12を投入すると角速度検知手段1が振動するが、この振動が安定するまでの間は、角度変換手段2は角速度検知手段1の角速度信号を取り込まず、角速度検知手段1の振動が安定してから角速度信号を取り込むことにより、正確な角速度信号を得て、制御手段3により正確な走行制御を行っているものである。
【0013】
(参考例1)
図2は本発明の参考例1における掃除機を示すものである。掃除機の構成は実施例1と同じであるが、長方形の部屋の掃除を行っている状態を示す。
【0014】
掃除機本体20は、制御手段3により制御され、矢印のように壁21〜24に沿って一周するように動く。すなわち、掃除機本体20は側面測距手段5により、壁24と一定の距離を保持しながら、左右駆動輪7、9を動かして壁21に向かって進む。掃除機本体20の前面が壁21に近づくと、前面測距手段4が壁21と一定の距離を保持するため停止する。
【0015】
そして、前面と右側面に壁21、24があると認識して左に向きを変えて進行する。その時、制御手段3は、掃除機本体20の右側面の壁21と側面測距手段5により、一定の距離を保持しながら進行させる。
【0016】
以下、同様にして掃除機本体20は壁22〜壁24と右側面を一定の距離を保持して、元の位置に戻り一周する。この間は、角速度検知手段1による進行に関する情報は一切使用していない。一周した時点で、はじめて、部屋の中に掃除機本体20を移動させ部屋全体を隈なく掃除するために角速度検知手段1の情報を使用するようにしている。なお、部屋の大きさにもよるが、部屋一周に要する時間は、角速度検知手段1の安定した角速度信号を得るに十分な時間である。
【0017】
以上のように、本参考例においては電源12の投入後、掃除する部屋の内周を一周する間に角速度検知手段1の振動は安定する。そして、掃除機本体20が部屋の中へ移動するために、すなわち角速度検知手段1の情報を必要とするときに、角度変換手段2は角速度検知手段1の角速度信号を取り込むことにより、正確な角速度信号を得て、制御手段3により正確に部屋内の走行制御を行うことができるものである。
【0018】
(参考例2)
参考例2は、その掃除機の構成については実施例1と同様である。相違点は電源12を入れると同時に、角速度検知手段1に電源が入るが、最初の動作設定を行う操作手段13を操作する時間の経過後、角度変換手段2は角速度検知手段1の角速度信号を取り込むようにしていることである。つまり、最初の動作設定を行う操作手段13を操作する時間の経過時には、角速度検知手段1の振動が安定しており、その時、角速度信号を取り込ことにより、正確な角速度信号を得て、制御手段3により正確に部屋内の走行制御を行うことができるものである。
【0019】
なお、動作設定を行う操作手段13を操作する時間は、角速度検知手段1の安定に十分なように、その操作手順あるいは構成が配慮されているものである。
【0020】
(参考例3)
図3は本発明の参考例3における掃除機を示すものである。実施例1と同一要素には同一符号を付けて説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0021】
図において、14は掃除機本体20の横面前方に取り付けられ、掃除機本体20の横面前と壁面との距離を測定する前側面測距手段、15は掃除機本体20の横面後方に取り付けられ、掃除機本体20の横面後と壁面との距離を測定する後側面測距手段、16は前側面測距手段14と後側面測距手段15との測距データにより側壁が掃除機本体20と平行であるかどうかを判断する側壁平行判断手段である。これらの情報はいずれも制御手段3に入力される。
【0022】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。図4、図5において、前側面測距手段14の測距データ33が、後側面測距手段15の測距データ32より大きいと、掃除機本体20が壁24に対して左寄りに傾いている。前側面測距手段14の測距データ33が、後側面測距手段15の測距データ32より小さいと、掃除機本体20が壁24に対して右寄りに傾いている。前側面測距手段14の測距データ33が、後側面測距手段15の測距データ32と同じであれば、掃除機本体20は壁24に対して平行である。
【0023】
このように、側壁平行判断手段16は壁面と掃除機本体20が平行であるかどうかを判断する。そして、制御手段3は、掃除機本体20が壁面に平行になった時に、掃除機本体20の角速度検知手段1の角度基準点(零度)を設定する。この角度を基準にして、掃除機は部屋の内周を一周した後、中の方へ移動し内部全体を隈なく掃除するものである。
【0024】
(参考例4)
参考例4は掃除機本体の前面の前面測距手段4で掃除機本体前面と前壁面との垂直度を検知する点で、参考例3と相違する。
【0025】
図6において、17は掃除機本体20の前面左に取り付けられ、掃除機本体20の前面の左と前壁面との距離を測定する左前面測距手段、18は掃除機本体20の前面右に取り付けられ、掃除機本体20の前面の右と前壁面との距離を測定する右前面測距手段、19は左前面測距手段17と右前面測距手段18との測距データにより前壁面に対して掃除機本体20が垂直であるかどうかを判断する前壁垂直判断手段である。これらの情報はいずれも制御手段3に入力される。
【0026】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。図7、図8において、左前面測距手段17の測距データ43が、右前面測距手段18の測距データ42より大きいと、掃除機本体20が壁21に対して左寄りに傾いている。逆の場合は右寄りに傾いている。そして、左前面測距手段17の測距データ41が、右前面測距手段18の測距データ40と同じであれば、掃除機本体20が壁21に対して垂直である。
【0027】
このように、前壁垂直判断手段19は前壁面に対し掃除機本体20が垂直であるかどうかを判断する。そして、制御手段3は、掃除機本体20が壁面に垂直になった時に、掃除機本体20の角速度検知手段1の角度基準点(90度)を設定する。この角度を基準にして、掃除機は部屋の内周を一周した後、中の方へ移動し内部全体を隈なく掃除するものである。
【0028】
(実施例2)
図9は本発明の実施例2における掃除機を示すものである。実施例1と同一要素には同一符号を付けて説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0029】
図において、50は制御手段3より左駆動輪7を動かす左駆動手段6へ制御信号を送出後、実際に左駆動輪7が動作するまでの時間遅れを検知する左駆動輪遅延時間測定手段、51は制御手段3より右駆動輪9を動かす右駆動手段8へ制御信号を送出後、実際に右駆動輪9が動作するまでの時間遅れを検知する右駆動輪遅延時間測定手段であり、左駆動輪遅延時間測定手段50とともに遅延時間の情報は制御手段3に入力される。
【0030】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。遅延時間が生じると言うことは、左、右駆動輪7、9の移動距離に差が生じ、掃除機本体20は制御手段3が意図している角度よりずれることになる。したがって、本実施例では、遅延時間の差により、掃除機本体20の角度のずれを認識し、角速度検知手段1の補正をするものである。
【0031】
すなわち、左駆動輪遅延時間測定手段50により、制御手段3から制御信号を送出後、実際に左駆動輪7が動作するまでの時間遅れを検知し、これを制御手段3に入力する。また、右駆動輪遅延時間測定手段51により、制御手段3から制御信号を送出後、実際に右駆動輪9が動作するまでの時間遅れを検知し、これを制御手段3に入力する。すると、制御手段3は、右と左の時間遅れの時間差を計算し、時間の差による動いた距離dを計算で求め、予め入力された左、右駆動輪7、9間の距離から掃除機本体20の傾きを計算し、角速度検知手段1の角度補正を求める。
【0032】
図10を用いてさらに詳しく説明する。左駆動輪遅延時間をtL、右駆動輪遅延時間tRとし、その差をΔtとする。Δtは右左の時間遅れの差である。また、右駆動輪9と左駆動輪7の直径をDとする。
【0033】
例えば、左駆動輪7の遅れ時間が1.5秒、右駆動輪9の遅れ時間が2秒とすると、その差の時間0.5秒の間、左駆動輪7が動くことになる。その動いた距離dは、駆動輪の回転速度をR回転/秒、直径を10cmとすると、次式で示される。
【0034】
d=R×10×3.14×0.5
動いた距離dが予測されれば、掃除機本体20の角度ずれΔθは、駆動輪間距離Lにより次式により求まる。
【0035】
tan(Δθ)=d/L
この角度を角速度検知手段1の角度補正値として使用する。
【0036】
このように、左、右駆動輪7、9に遅延時間に差があることにより、走行時に掃除機本体20の進行方向に対する角度ずれが生じるが、本実施例により角速度検知手段1による角度の補正が事前に行われ、制御手段3が意図する方向に掃除機本体20を進行させることが可能となる。
【0037】
(参考例5)
図11は本発明の参考例5における掃除機を示すものである。実施例1と同一要素には同一符号を付けて説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0038】
図において、52は予め角速度検知手段1の値を補正するデータを記憶させている角速度検知補正記憶手段であり、制御手段3の内部に設けてある。
【0039】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。本参考例は実施例1で述べた左駆動輪7と右駆動輪9の遅延時間による掃除機本体20の角度ずれを、実験により予め測定しそれを角速度検知補正記憶手段52に記憶させておき、制御手段3が角速度検知補正記憶手段52を使用して、左右の移動のずれによる角度ずれを事前に補正し、掃除機本体20の正確な角度移動制御を行うことができる。
【0040】
(参考例6)
参考例6は角速度検知補正記憶手段52の記憶内容が参考例5と相違するものである。
【0041】
すなわち、参考例5で述べた左駆動輪7と右駆動輪9の遅延時間による掃除機本体20の角度ずれは、絨毯や畳等の床面により大きく異なる。本参考例は、角速度検知補正記憶手段52に、床面の種類に応じた掃除機本体20の角度ずれの実験データを記憶させておき、制御手段3が角速度検知補正記憶手段52を使用して、左右の移動のずれによる角度ずれを事前に補正し、掃除機本体20の正確な角度移動制御を行うことができる。
【0042】
(参考例7)
図12は本発明の参考例7における掃除機を示すものである。実施例1と同一要素には同一符号を付けて説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0043】
図において、53は走行距離を計測できる走行距離計測手段で、本参考例では左駆動輪7からの入力信号をうけ、出力信号は制御手段3に入力されている。
【0044】
以上のように構成された掃除機について、以下その動作を説明する。本参考例によれば、走行距離計測手段53により走行距離がわかり、角速度検知手段1により進行角度がわかる。制御手段3は、これにより掃除機本体20の移動の正確な制御が可能となる。
【0045】
また、走行距離計測手段53により走行距離が、角速度検知手段1で進行方向の角度がわかれば、掃除機本体20が部屋内を一周したことを検知することができる。
【0046】
すなわち、本参考例では、掃除機本体20が部屋内の壁際を走行する時に、走行距離計測手段53により走行距離がわかり、角速度検知手段1で進行方向の角度がわかる。したがって制御手段3は移動距離と方向がわかる。例えば、掃除機本体20が上下左右の移動しかしないとすれば、左方向と右方向の距離の総和が同じで、かつ上方向と下方向の距離の総和が同じであれば掃除機本体20は部屋を一周したことになる。また走行距離計測手段53と角速度検知手段1により、部屋の形状を認識することができる。
【0047】
このように、本参考例では、まず、掃除機を部屋内の壁面に沿って移動させて清掃し、その後、部屋の内部を清掃する様な場合、部屋内の一周検知を掃除機だけで行うことができ、掃除機本体20の無駄な動きがなく部屋内を清掃することができる。
【0048】
(参考例8)
図13は本発明の参考例8における掃除機を示すものである。全体構成は参考例7と同じであるので省略し、相違点についてのみ説明する。
【0049】
これまで説明してきたように、掃除機本体20は、制御手段3により左、右駆動輪7、9が制御され直進する。そして、制御手段3は走行距離計測手段53より得られたある距離L1を移動後、掃除機本体20を停止させる。
【0050】
そこで、図で示すように、制御手段3は前側面測距手段14で計測された壁面との距離d1と、後側面測距手段15で計測された壁面との距離d2を計測する。
ここで、距離d1と距離d2の差と、前側面測距手段14と後側面測距手段15間の距離Aと、傾き角度Δaの関係は次式で示される。
【0051】
tanΔa=(d2−d1)/A
制御手段3は、この計算を行い、Δaを求めることができる。つまり、制御手段3は、角速度検知手段1の情報で壁面を直進させているにもかかわらず、上記角度Δaのずれが生じていることを認識できる。また、制御手段3は移動距離L1も認識できているので、距離L1進めば角速度検知手段1の角度をΔa補正すると言うことができる。
【0052】
このように本参考例によれば、角度ずれが発生しても角速度検知手段1を補正する事により、掃除機本体20の移動制御を正確に行うことができ、部屋内の清掃をきめ細かく行うことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明の掃除機によれば、角度変換手段は、電源を投入しても角速度検知手段の角速度信号が安定するまでは信号を取り込まず、安定した後にはじめて信号を取り込み、安定した角速度信号を得て、掃除機の進行方向を正確に制御することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における掃除機のブロック図
【図2】 本発明の参考例1における掃除機の部屋内移動状態を示す平面図
【図3】 本発明の参考例3における掃除機のブロック図
【図4】 同掃除機の部屋内移動状態を示す平面図
【図5】 同掃除機が壁と傾き状態にあるか平行状態かの判断状況を示す平面図
【図6】 本発明の参考例4における掃除機のブロック図
【図7】 同掃除機の部屋内移動状態を示す平面図
【図8】 同掃除機が壁と垂直状態かどうかの判断状況を示す平面図
【図9】 本発明の実施例2における掃除機のブロック図
【図10】 同掃除機の進行方向に対する角度補正の説明図
【図11】 本発明の参考例5、6における掃除機のブロック図
【図12】 本発明の参考例7における掃除機のブロック図
【図13】 本発明の参考例8における掃除機の進行方向に対する角度補正の説明図
【符号の説明】
1角速度検知手段
2角度変換手段
3制御手段
4前面測距手段
5側面測距手段
6左駆動手段
7左駆動輪
8右駆動手段
9右駆動輪
10掃除機用モータ
11ゴミ収納手段
12電源
13操作手段
14前側面測距手段
15後側面測距手段
16側壁平行判断手段
17左前面測距手段
18右前面測距手段
19前壁垂直判断手段
20 掃除機本体
50 左駆動輪遅延時間測定手段
51 右駆動輪遅延時間測定手段
52 角速度検知補正記憶手段
53 走行距離計測手段
Claims (1)
- 掃除用手段と、回転角度を検知する角速度検知手段と、角速度検知手段に電圧を印加する電源と、角速度検知手段から出力される角速度信号を角度に変換する角度変換手段と、この検出された角度により掃除機本体を自動的に動かす制御手段と、前記制御手段に接続され掃除機の動作設定を行う操作手段と、掃除機本体に設けた左駆動輪および右駆動輪と、左駆動輪を駆動する左駆動輪駆動手段と、右駆動輪を駆動する右駆動輪駆動手段と、前記制御手段より左駆動輪駆動手段へ制御信号を送出後、実際に左駆動輪が動作するまでの時間遅れを検知する左駆動輪遅延時間測定手段と、前記制御手段より右駆動輪駆動手段へ制御信号を送出後、実際に右駆動輪が動作するまでの時間遅れを検知する右駆動輪遅延時間測定手段とを備え、前記角度変換手段は、前記電源を投入して一定時間経過後、前記角速度検知手段の角速度信号を取り込むとともに、前記左駆動輪遅延時間測定手段と前記右駆動輪遅延時間測定手段各々が検知した時間遅れを前記制御手段に入力した後、前記制御手段は、前記検知した左と右の時間遅れの時間差により移動距離を算出し、この移動距離と予め入力された左駆動輪および右駆動輪間との距離から掃除機本体の傾き角度を算出し、この角度を前記角速度検知手段の角度補正値として使用し、掃除機の進行方向を正確に制御する構成とした掃除機。
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