JP3885102B2 - 粒子光学装置で像を再生する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粒子光学装置で検査されるべき物体の粒子波動関数の振幅情報及び位相情報を粒子光学装置に形成された多数の物体の像を用いて得る方法に係わり、この方法は、
(i) 相互に異なる結像パラメータの値で像がピックアップされる段階と、
(ii) 個別の像にフーリエ変換が適用される段階と、
(iii) 変換された個々の像が、結像パラメータを表わし、かつ、各像毎に個別であるフィルタ関数により乗算される段階と、
(iv) かくして得られた積が加算される段階とからなる。
本発明は、更に、上記方法を実施するプロセッサ手段により構成される粒子光学装置に関する。
上記の種類の方法は、書籍シリーズ“エレクトロニクス及び電子物理学の発展(Advances in Electronics and Electron Physics)”、特に、補遺“電子顕微鏡の画像処理用コンピュータ技術(Computer Techniques for Image Processing in Electron Microscopy)”、アカデミックプレス、1978年発行の第9.7章に記載されたW.O.Saxtonによる“オブジェクト再生(Object Reconstruction)”により公知である。
粒子光学装置において調べられる物体のミクロ構造に関する情報は粒子ビームに含まれているので、物体は、粒子光学装置に設けられたレンズを介して検出器(例えば、写真フィルム又はCCDカメラ)に画像化されることが知られている。最もよく知られている粒子光学装置の例は、電子顕微鏡、特に、粒子ビームが電子ビームで形成される高解像度透過型電子顕微鏡(HRTEM)である。ビーム中の電子の波動特性のため、上記の情報は、電子波の位相及び振幅を物体のビームに垂直な位置ベクトル
Figure 0003885102
の関数として定義する複素電子波動関数
Figure 0003885102
を用いて記述される。物体面の領域における電子波動関数(“物体電子波動関数”)の直接的な測定は、HRTEMでは行えないが、その代わりに、電子波の振幅二乗分布(即ち、像)が検出器の領域で測定される。
HRTEMの場合に、像の解像度は、レンズの欠陥(例えば、球面及び色収差)、並びに、電子ビームの空間的及び時間的なインコヒーレント性とにより劣化される。理論的な解像度の下限は、物体内の電子ビームの“回折”により決定される。その理由は、回折に起因する偏向角が大きくなると共に、物体内の電子波の破壊的干渉による物体内の関連した空間周波数の減衰が大きくなるので、大きい角度(即ち、微細なディテール)の観察が不可能になるためである。この方法により得られる下限は、0.05m乃至0.1nmである。上記の電子光学的な解像度の制限が無い場合に、上記(理論的な)下限が得られる。
従来技術により、像の再生を用いて上記の限界を回避しようとする試みが知られている。1個の結像パラメータ(例えば、結像レンズの焦点距離)は各像毎に少しずつ異なる値が与えられることにより、物体の幾つかの像が形成される。かくして形成された像の系列に、算術演算を適用することにより、物体電子波動関数内に存在する情報の再生が試みられるので、これまでは直接的に観察することができなかったディテールに関するより多くの情報が得られるようになる。更に、再生により得られる利点は、像を検出器(写真フィルム又はビデオカメラ)で観察するときには原則として得られなかった物体に関する位相情報を取得することが可能になることである。
一般的に言うと、再生方法は、再帰的方法と直接的(即ち、非再帰的)方法の二つのグループに分類される。再帰的再生は、算術演算のループの繰り返し的な完了が1個以上の像に行われることを意味するので、各ループの完了後に、元の物体電子波動関数のより良い近似が得られると考えられる。しかし、再帰的再生は、上記過程が計算集約的であり、かつ、上記の過程の収束が一般的に遅いという欠点がある。
直接的再生方法にはこのような欠点は無く、直接的再生方法の場合に、特に、計算過程の像の系列の最初の像の形成直後に始まる。しかし、従来の直接的再生方法には他の欠点があり、最も重大な欠点は、所定の制約が被検査標本に関して課されることである。
Saxtonの引用文献によれば、多数の像が異なる結像レンズの焦点設定の値で形成(焦点ぼけ系列)される。このようにして得られた各像には、フーリエ変換(FT)が施され、その後、変換された像は、個別のフィルタ関数により乗算される。このようにフィルタ処理された像は、次に加算される。
従来の方法においてフーリエ変換は、以下の理由のために行われる。回折ビームの干渉理論を用いる画像化の説明のため、(検出器の領域の)最終的な像は、物体により回折されたビームの間の干渉からの寄与分と、非回折(通過)ビームと回折ビームとの間の干渉から寄与分とにより構成されている場合を想定する。物体電子波動関数により像に生成された情報は、回折ビーム自体の間の干渉から生じた成分を含み、この成分は非線形情報と称される。もう一方の成分は、通過ビームと解析ビームとの間の干渉に起因し、線形情報と称される。
情報自体の線形部分は、通過ビームと、1次回折により生成されたビームとの間の干渉から生じた成分、及び、通過ビームと、1次回折により生成されたビームとの間の干渉から生成された成分により構成される。ここで、1次回折は、通過ビームに対し負の1次回折角の値を有する角度の回折を意味する。後者の成分は画像情報内に存在するが、物体電子波動関数の再生には寄与しないので、前者の成分が所望の線形情報と称されるのに対し、後者の成分は望ましくない線形情報と称される。非線形成分は物体電子波動関数の再生に寄与しないので、同様に望ましくない。
従って、物体電子波動関数の再生のため、両方の望ましくない成分を除去すべきである。所望の線形情報と望ましくない線形情報との分離を、標準的な算術演算を用いて実空間で行うことは不可能である。しかし、かかる分離を可能にするため、周波数空間への変換がフーリエ変換により行われ(周波数は物体のディテールの空間周波数を意味することに注意する必要がある)、空間周波数は座標ベクトル
Figure 0003885102
により定義される。この空間内で、2種類の線形情報は、相互に簡単に分離される。従って、フーリエ変換は、所望の線形情報を望ましくない線形情報から分離するための予備的な処置であり、この分離は、実際上、処理の後段で表現される。非線形情報は、焦点ぼけ系列の場合には上記の方法で除去し得ない。
焦点ぼけ系列の場合に、所望の線形情報と非線形情報との間の分離は上記の方法で実現されない。上記演算では、非線形情報は、常に所望の線形情報と混合された残りの情報を生成するので、Saxonによって提案された方法は、像中に非線形情報の無視できない小さい成分を伴う物体電子波動関数を生成する標本、即ち、厚い標本には不適当である。一方、HRTEMの場合には、厚い標本は、約5nmよりも太い厚さ、例えば、5nm乃至30nmの厚さを有する標本を意味することを理解する必要がある。
Saxonによる引用文献において変換された個別の各像は、結像パラメータを表わし、かつ、画像毎に別々のフィルタ関数により乗算される。特に、上記引用文献244ページの式(9.7.10)を参照のこと。このフィルタ関数は、電子顕微鏡の伝達関数と関係があり、その伝達関数の修正されたバージョンであると考えられる。有限個の像だけが物体電子波動関数を再生するため使用されるので、伝達関数は修正される。「通常の」伝達関数が上記のフィルタ関数の代わりにこの方法で使用されるならば、所望の線形情報は、残りの望ましくない線形情報と混合されたままである。この残りの部分はフィルタ関数を適用することによりフィルタで除去される。変形された像とフィルタ関数の積を付加することにより、望ましくない線形情報は厳密に零に平均化されるので、実際に所望の分離が得られる。
既に説明したように、所望の線形情報と非線形情報との間の分離は、上記の方法を用いて実現し得ないので、従来の方法は、厚い標本に適当ではない。
本発明の目的は、検査されるべき物体のより高信頼性の再生が行えるように、粒子波動関数の形式で振幅及び位相情報を直接的に再生する方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明による方法は、結像パラメータが結像レンズの非点収差であることを特徴とする。
本発明の説明において、非点収差は、1次非点収差、即ち、レンズの軸を通る第1の平面内で所定の強度を基本的に丸いレンズに加え、第1の平面と直交して延在するレンズの軸を通る面内の強度を偏向することにより得られる非点収差を意味することに注意する必要がある。
所望の物体情報は、複素物体電子波動関数
Figure 0003885102
により表わされる。電子光伝達は、顕微鏡の伝達関数
Figure 0003885102
により表わされ、この伝達関数は、空間周波数ベクトル
Figure 0003885102
と、非点収差ベクトル
Figure 0003885102
に依存し、式中、A1及びA2は、電子顕微鏡の2個の非点収差コイルの夫々の励起強度である。空間周波数ベクトル
Figure 0003885102
は、結像レンズの後焦点面内の2次元空間を表わす。上記の伝達関数は、
Figure 0003885102
Figure 0003885102
により与えられる。式中、p1は、特に、球面収差及び焦点ぼけ(Δf)の影響を表わす。第2の部分p2は、誘発された非点収差による位相再生に寄与し、第1の部分p1の存在は、位相再生後に簡単なデコンボリューションにより補正される。要因p2は、
Figure 0003885102
のように明示的に表わされ、式中、x方向は第1の無非点収差コイルの長軸(A1)と一致する。λは像に使用される電子ビームの波長である。非点収差
Figure 0003885102
を伴う像は、
Figure 0003885102
により表わされ、
Figure 0003885102
は像又は検出器面内の2次元位置ベクトルである。上記像のフーリエ成分は、
Figure 0003885102
により表わされる。物体の所望の情報は、以下の段階a)、b)及びc)に従って個々の像を結合することにより得られる。
a)
Figure 0003885102
に変換されるように、個々の像にフーリエ変換が施される段階。
b) 電子光学的収差のため、式
Figure 0003885102
により表わされる積
Figure 0003885102
が生成されるように、直接的な補正が伝達関数
Figure 0003885102
の複素共役
Figure 0003885102
を用いて実行される段階。
c) 段階b)で得られた結果が非点収差ベクトル
Figure 0003885102
の種々の値に対し加算され、かくして、(フーリエ空間内の)物体電子波動関数
Figure 0003885102
が以下の式
Figure 0003885102
に従って計算され、加算は実験的に使用された全ての非点収差ベクトル
Figure 0003885102
の値に関して行われ、像の総数の測定値である正規化係数が利用される。
Figure 0003885102
(通過ビームの複素共役)を決めるため、平均画像強度の式
Figure 0003885102
が使用され、Σiは全ての
Figure 0003885102
の値に関する和を表わし、Σiは全ての
Figure 0003885102
に関する和を表わす。量
Figure 0003885102
は、位相再生後に式(4)により決定される。式(5)は、中心ビームの振幅
Figure 0003885102
を解として有する簡単な二次平方式を生成する。中心ビームの位相は、無作為に選択され、この場合、(通常のように)零であると想定される。所望の情報
Figure 0003885102
は、
Figure 0003885102
に対する解と組み合わせて式(4)から得られる。
本発明による方法のあるバージョンにおいて、上記積の加算の結果にフーリエ逆変換が適用される。
望ましいならば、フーリエ空間内の物体電子波動関数
Figure 0003885102
は、フーリエ逆変換を用いて、実空間の物体電子波動関数
Figure 0003885102
に変換可能であるが、フーリエ空間内の物体電子波動関数に関心があるので、場合によっては、この変換を省略しても構わない。
上記の如く、有限個の像だけが物体電子波動関数の再生に使用されるので、フィルタ関数は伝達関数の修正された形式である。フィルタ関数は、望ましくない線形情報をフィルタ処理により除去するが、残りの非線形情報は、像の個数が有限であるため、そのままの状態である。非線形情報の残りの部分により生成された寄与分を最小限に抑えるため、本発明の方法の他のバージョンによれば、上記の(フーリエ変換された像と、フィルタ関数との)積は、各積毎に個別の加重変換を用いて加算され、この加重係数は、使用された非点収差ベクトルの範囲の中心部分に対する値1と、上記ベクトルの両端にある非点収差ベクトルに対し準連続的に零まで減少する値とを有する。上記範囲の両端は、非点収差ベクトルの絶対値が最大である部分を意味することに注意する必要がある。
以下、添付図面を参照して本発明の上記及び他の面を説明する。
図面において、
図1は本発明を実施するため適当な電子顕微鏡を表わす図であり、
図2は電子顕微鏡における本発明の方法の実施例の説明図である。
図1には、電子顕微鏡の形の粒子光学装置が示される。この装置は、電子源1と、ビーム調整系3と、ビームダイヤフラム4と、集光レンズ6と、対物レンズ8と、ビーム走査系10と、物体搬送台13が設けられる物体スペース11と、回折レンズ12と、媒介レンズ14と、プロジェクションレンズ16と、電子検出器18とからなる。対物レンズ8と、媒介レンズ14と、プロジェクションレンズ16は、一体的に結像レンズ系を形成する。対物レンズ8の内部又は直ぐ近くに、2組の無非点収差コイル(図1に図示しない)が設けられる。従来の電子顕微鏡の場合に、無非点収差コイルはあらゆる残留非点収差を除去するための役割がある。しかし、本発明によれば、無非点収差コイルは、所望の程度の非点収差を生成するため使用される。上記の素子は、電子源用の電源リード線2と、ビューイングウィンドウ7と、真空ポンプ装置17とを備えたハウジング19内に収容される。対物レンズ8の励起コイルは、電子制御及び処理ユニット5の制御下で、結像レンズ系及び無非点収差コイルを励起するため配置された励起ユニット15に接続される。電子顕微鏡は、電子検出器18を含む記録ユニットと、制御及び処理ユニット5の一部を構成するプロセッサ手段と、形成された像の観察用の表示装置9とを更に有する。
図2は、電子顕微鏡において本発明による方法を実行する例を説明する図である。電子源1は、平行な矢印32によって模式的に示された電子ビームを放出する。この供給源は、原則として、電界放出源(電界放出銃FEG)、又は、LaB6ソースとして知られる熱電子源のようないかなるタイプの供給源でも構わない。ビームは物体34に入射するので、物体のミクロ構造に関する情報がビームに現れる。ビーム中の電子の波動特性のため、上記情報は、物体の直ぐ裏側、即ち、同図において符号36で示された場所に、複素電子波動関数
Figure 0003885102
(物体電子波動関数)を用いて記述される。位置ベクトルrは、平面36内の場所を表わす。物体波
Figure 0003885102
は、電子波38として物体の裏側を伝搬し、電子顕微鏡の結像レンズ系(この例では、対物レンズ8により代表的に示される)で更に偏向される。物体の構造は物体に入射した(平行)波動の回折を生じさせるので、対物レンズ8の後焦点面42は、物体34内に存在する空間周波数の表現を構成し、周波数ベクトル
Figure 0003885102
により表わされた回折パターンを含み、ここで、
G=θ/λ、
θ=物体の回折偏向角、
λ=電子波の波長
であり、偏向は二つの独立した方向に生じるので、Gは本質的にベクトル
Figure 0003885102
である。数学的に表現すると、実空間の物体波動
Figure 0003885102
は、周波数空間の物体波動
Figure 0003885102
にフーリエ変換される。
物体から検出器(図示しない)への物体波動の伝達の記述は、像50の領域においてレンズ収差の影響が考慮に入れられた周波数空間内の(複素)伝達関数
Figure 0003885102
を用いて公知の方法で行われる。像平面48内の結像は、物体波動
Figure 0003885102
を電子顕微鏡の関連した設定値と関係した伝達関数
Figure 0003885102
によって乗算することにより行われる。これにより、周波数空間内の像波動
Figure 0003885102
が発生し、必要であれば、フーリエ逆変換によって実空間の像波動
Figure 0003885102
を得ることが可能である(位置ベクトル
Figure 0003885102
は像平面48内の位置を表わす)。上記の波動の振幅の二乗は、検出器の位置におけるビーム中の電子の場所の確率分布、即ち、像平面48内の像強度
Figure 0003885102
又は検出器により観察可能な像50を構成する。
対物レンズ8には、模式的に図示された2組の無非点収差コイル52及び54が設けられ、無非点収差コイルは、非点収差ベクトル
Figure 0003885102
が相互に直交した2成分A1及びA2を有するような態度で、所望の非点収差を生成するため機能する。
本発明の方法を実行する間に、コイル52及び54は、適当に励起されるので、所望の程度の非点収差が像50に導入される。例えば、各像は他の像の非点収差から偏向した非点収差を示す100枚の像の系列が形成される。異なる非点収差とは、大きな及び/又は方法に関して相違する非点収差、即ち、非点収差ベクトル
Figure 0003885102
とが異なることを意味する。非点収差を伴って形成された各像は、例えば、1,000×1,000の画素の配列を形成するようにディジタル化され、フーリエ変換を施されるので、1,000×1,000の複素数要素の配列により構成された100枚のフーリエ変換された各ディジタル像が形成される。本質的に公知のフィルタ関数は、ディジタル形式で計算される。各フィルタ関数は、非点収差ベクトル
Figure 0003885102
及び空間周波数ベクトル
Figure 0003885102
に依存するので、一定の
Figure 0003885102
の値に対し、この関数はGだけに依存する。実空間内の画素数が1,000×1,000になるように選択されたならば、周波数空間内の空間周波数ベクトルに対する値の数は、1,000×1,000のように選択しなければならない。その結果として、フィルタ関数は、1,000×1,000の複素数要素の配列として形成される。フィルタ関数のディジタル計算の後、フーリエ変換された各ディジタル像の各フィルタ関数による1対1の乗算が行われる。かくして得られたディジタル積は、1対1の形で加算され、その結果は、必要ならば正規化係数によって除算される。
かくして得られた結果は、式(5)に従って中心ビーム
Figure 0003885102
の振幅の補正が行われた後、フーリエ空間内の物体電子波動関数
Figure 0003885102
の所望の表現を構成し、必要であるならば、実空間の物体電子波動関数
Figure 0003885102
がフーリエ逆変換を用いてフーリエ空間内の物体電子波動関数から導き出される。
上記の方法の段階は、制御及び制御ユニット5の一部を構成する(図には別個に示されない)メモリに記憶されたコンピュータプログラムで実行してもよく、このプログラムは、同様に制御及び処理ユニット5の一部を構成する(図には別個に示されない)プロセッサ手段によって実行することが可能である。

Claims (4)

  1. 粒子光学装置において、検査される物体の粒子波動関数の振幅情報及び位相情報を、粒子光学装置に形成された物体の多数の像を用いて得る方法であって、
    (i) 相互に異なる結像パラメータの値を用いて像をピックアップする段階と、
    (ii) 個別の像にフーリエ変換が適用される段階と、
    (iii)変換された個々の像が、結像パラメータを表わし、各像毎に個別であるフィルタ関数により乗算される段階と、
    (iv) 得られた積が加算される段階とからなり、
    上記結像パラメータは、結像レンズの非点収差であることを特徴とする方法。
  2. 上記積の加算の結果にフーリエ逆変換が適用される請求項1記載の方法。
  3. 上記積は各積に対し個別の加重係数で加算され、
    上記加重係数は、使用された非点収差ベクトルの範囲の中心部に対する値1と、上記ベクトルの範囲の端にある非点収差ベクトルに対し、準連続的に零まで減少する値とを有する請求項1又は2記載の方法。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載された方法を実施するプロセッサ手段により構成された粒子光学装置。
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