JP3883434B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技盤に発射された遊技球が遊技盤の所定の領域を通過した場合に、遊技球をハウジングの内部に案内する状態に変化する可動部材を備えたパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のパチンコ機として、いわゆる第2種パチンコ機が知られている。図21は、そのパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。図22は、図21に示すパチンコ機に備えられた第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域および特定領域スイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。
遊技者が発射ハンドル501を操作して発射された遊技球が遊技盤502の下部に設けられた第2種始動口503に入賞すると、その入賞を検出する第2種始動口スイッチがONし(図22のt1)、所定個数の賞球が払出され、その入賞から時間Ta(たとえば1.5秒)経過後に変動入賞装置505に設けられた可動部材507が横方向に開動作し、その開動作した可動部材507と変動入賞装置505との間に大入賞口が開口する(t2)。大入賞口が開口している時間(以下、大入賞口開口時間と称する)Tj(たとえば0.3秒)が経過すると、可動部材507が閉動作し、大入賞口が閉口し(t3)、特定領域の有効時間Tcが開始する。
そして、その大入賞口から入賞した遊技球が変動入賞装置505の内部に設けられた特定領域を通過すると、その通過を検出する特定領域スイッチがONし(t4)、大当りが発生し、時間Tf経過後に可動部材507が複数回(たとえば18回)連続して開放動作する。この連続した開放動作における大入賞口の開口時間Tdは約0.8秒であり、閉口時間Teは約0.3秒である。この複数回の連続開放動作を1ラウンドとして複数ラウンド(たとえば15ラウンド)行う。
【0003】
また、第2種パチンコ機の他に、第1種パチンコ機および第3種パチンコ機が知られている。第1種パチンコ機は、遊技球が遊技盤に設けられた第1種始動口に入賞すると、所定個数(たとえば5個)の賞球が払出されるとともに、遊技盤に設けられた特別図柄表示器が複数の特別図柄(たとえば「0」〜「9」)を画面上の複数個所で所定時間(たとえば5秒〜60秒)スクロール表示する。そして、その後停止したときの特別図柄が所定の組合せ(たとえば「777」)に揃うと大当りが発生する。その後、大当りを祝福する画面を所定時間(たとえば10秒)表示した後、特別図柄表示器の下方に設けられた変動入賞装置の開閉部材が開放動作し、大入賞口が開口する。大入賞口への入賞数が所定数(たとえば10個)に達するか、大入賞口の開口時間が所定時間(たとえば30秒)に達するかのいずれかの条件が満足されると大入賞口が閉口する。また、大入賞口に入賞した遊技球が大入賞口の内部に設けられた特定領域を通過すると、再度大入賞口が開口する権利が発生し、大入賞口の開口から閉口までを1ラウンドとして、複数ラウンド(たとえば15ラウンド)の遊技が可能である。
【0004】
第3種パチンコ機は、遊技球が遊技盤に設けられた普通図柄始動口に入賞すると、所定個数(たとえば5個)の賞球が払出されるとともに、普通図柄表示装置が複数の普通図柄を画面上の複数個所で所定時間(たとえば5秒〜30秒)変動表示し、所定の図柄で停止した場合に遊技盤に設けられた電動役物が所定時間(たとえば6秒)開放する。そして、その開放した電動役物に遊技球が入賞し、内部に設けられた特別装置作動領域を通過すると、大当りの権利が発生し、第3種始動口の機能(通常時は一般入賞口として機能)が大入賞口を開口させる機能に変化する。その第3種始動口に遊技球が入賞すると、大入賞口が開口し、大入賞口への入賞数が所定数(たとえば10個)に達するか、大入賞口の開口時間が所定時間(たとえば10秒)に達するかのいずれかの条件が満足されると大入賞口が閉口する。大入賞口の開口から閉口までを1ラウンドとして、複数ラウンド(たとえば16ラウンド)の遊技を行う。なお、第1種パチンコ機とは異なり、大入賞口の内部に特定領域が存在しないため、大当りの権利が発生した時点で複数ラウンドを継続可能となり、遊技球が第3種始動口に入賞することを条件として連続したラウンドを遊技できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、第1種パチンコ機では、遊技球が第1種始動口を通過したことを条件として大当りかハズレかが決定される。したがって、持ち玉が最後の1個になった場合であっても、それが第1種始動口に入賞すれば、大当りが発生する可能性がある。
また、大当りが発生した場合は、大当り開始ディレー画面が所定時間(たとえば10秒)表示されてから大入賞口が開口するため、大当りを確認してから遊技球を発射しても大入賞口への入賞には十分間に合うし、大入賞口が開口してから発射しても大入賞口へ入賞させることもできる。
つまり、持ち玉の最後の1個が発射され、それが第1種始動口に入賞した場合は、その第1種始動口の入賞により払出された賞球を、特別図柄の変動が停止するまで発射しないようにすれば、大入賞口が開口したときに発射する遊技球がないという事態を回避することができる。
したがって、遊技球を大入賞口内部の特定領域を通過させることができず、そのまま大当りが終了してしまうという事態が生じる可能性は低い。
【0006】
また、第3種パチンコ機では、普通図柄の変動開始から停止までに所定時間(たとえば5秒〜30秒)かかり、普通図柄が当りの場合は、電動役物が所定時間(たとえば6秒)開放するため、普通図柄の変動が停止するころを見計らって遊技球を発射すれば、電動役物への入賞に間に合わせることができる。
つまり、持ち玉の最後の1個が発射され、それが普通図柄始動口に入賞した場合は、その普通図柄始動口の入賞により払出された賞球を、普通図柄の変動が停止するころまで発射しないようにすれば、電動役物が開口したときに発射する遊技球がないという事態を回避することができる。
したがって、遊技球を電動役物内部の特別装置作動領域を通過させることができず、大当りの権利が発生しないという事態が生じる可能性は低い。
別の表現をすると、第1種パチンコ機および第3種パチンコ機は、遊技球が始動口を通過した時点で乱数抽選により、当りハズレを決定しているのに対して、第2種パチンコ機は、始動口通過、大入賞口開口、大入賞口への入賞、大入賞口に入賞した入賞球の特定領域の通過という過程を経て大当りを決定している。
【0007】
しかし、前述したように、第2種パチンコ機の場合は、大入賞口は、遊技球が第2種始動口に入賞してから1.5秒経過後に開口し、その開口から0.3秒という短時間で閉口する。つまり、遊技球が第2種始動口に入賞してから大入賞口が閉口するまでの時間は、1.5秒+0.3秒=1.8秒である。
一方、第2種始動口の入賞により払出された賞球が発射装置に到達するまでに約4秒以上かかる。
したがって、持ち玉の最後の1個が発射され、それが第2種始動口に入賞し、その入賞により払出された賞球を発射するときには、既に大入賞口は閉口しているため、大当りが発生することはない。
遊技者からすると、第1種、第2種および第3種総てのパチンコ機において、始動口は最も重要な、そして特別の存在であり、始動口に入賞すれば大当りの可能性があるという思いがある。
しかし、前述したように、第2種パチンコ機では、始動口に入賞したときに、発射可能な遊技球がない場合は、大当りの可能性がないため、遊技者の思いを裏切ってしまうという問題がある。
【0008】
そこでこの発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、第2種パチンコ機において、始動口に入賞したときに発射可能な遊技球がない場合でも、大当りの可能性があるパチンコ機を実現する。
【0009】
【課題を解決するための手段・作用および効果】
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、遊技球を遊技盤へ発射する発射装置と、前記遊技盤に設けられたハウジングと、このハウジングの内部への遊技球の入賞を制御する可動部材と、前記内部に設けられた特別領域とを有する電動役物と、前記発射装置により前記遊技盤へ発射された遊技球が前記遊技盤の所定の領域を通過したことを検出する第1の検出手段と、この第1の検出手段により遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出された場合に賞球を払出す賞球払出手段と、前記特別領域を遊技球が通過したことを検出する第2の検出手段とを備えており、前記可動部材は、前記第1の検出手段により遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出された場合に遊技球を前記内部に案内する状態に変化するとともに、前記第2の検出手段により遊技球が前記特別領域を通過したことが検出された場合に前記変化を複数回繰り返すパチンコ機において、前記発射装置へ遊技球が供給されていることを検出する第3の検出手段と、前記第1の検出手段により、遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出されたときに、前記第3の検出手段により前記発射装置への遊技球の供給が検出されていない場合は、前記可動部材が前記状態へ変化するタイミングを所定時間遅らせる遅延手段とを備えたという技術的手段を用いる。
【0012】
遅延手段は、第1の検出手段により、遊技球が所定の領域を通過したことが検出されたときに、第3の検出手段により発射装置への遊技球の供給が検出されていない場合は、可動部材が遊技球をハウジングの内部に案内する状態へ変化するタイミングを所定時間遅らせる。
つまり、上記所定時間内に発射装置へ遊技球を供給すれば、発射装置により遊技球を発射し、その発射した遊技球が可動部材によりハウジングの内部に案内され、特別領域を通過する可能性を確保することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係るパチンコ機の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下に記載する各実施形態では、この発明に係るパチンコ機として第2種のパチンコ機を例に挙げて説明する。
<第1実施形態>
[全体の主要構成]
まず、この実施形態のパチンコ機の主要構成について図1を参照して説明する。図1は、そのパチンコ機の外観を示す斜視説明図である。
パチンコ機1には、前枠2が開閉可能に備えられており、その前枠2には、ガラス枠4が開閉可能に取付けられている。前枠2の右側には、ガラス枠4開閉用の鍵を差し込む鍵穴3が設けられている。ガラス枠4の内部には、遊技盤5が設けられており、前枠2の右側下方には、遊技球を遊技盤5へ発射する発射装置400(図9)を操作するための発射ハンドル44が回動可能に取付けられている。
ガラス枠4の下方には、賞球や貸球が供給される賞球・貸球供給口6aが形成されており、この賞球・貸球供給口6aの供給側には、その賞球・貸球供給口6aから供給された賞球や貸球を溜めておくための上受け皿6が取り付けられている。上受け皿6の下方には、上受け皿6の収容可能数を超えて流下した賞球や上受け皿球抜きレバー6bの操作により上受け皿6から排出された遊技球などを排出する排出口7aが形成されている。排出口7aの排出側には、その排出口7aから排出された遊技球を収容しておくための下受け皿7が設けられている。また、遊技盤5の上方には、枠ランプ9が設けられており、下受け皿7の左側には、灰皿7bが設けられている。
【0032】
[パチンコ機1の裏セットの主要構造]
次に、パチンコ機1の裏セットの主要構造についてそれを示す図2を参照して説明する。
パチンコ機本体93の裏セット機構板90の上部には、タンク66が設けられている。タンク66は、賞球や貸球となる遊技球を貯留するものであり、図示しない島の上部に設置された球供給路から遊技球の供給を受ける。タンク66の下部には、タンクレール67が取付けられている。タンクレール67はやや右下がりに傾斜しており、その右端には、遊技球誘導レール68が連結されている。つまり、タンク66に貯留されている遊技球は、タンクレール67を転がって遊技球誘導レール68へ案内される。遊技球誘導レール68の下方には、賞球ユニット62が設けられており、賞球ユニット62の下方には、貸球ユニット63が設けられている。遊技球誘導レール68の内部には、図示しないが上下方向に3条のレールが形成されている。3条のレールのうち2条は、賞球ユニット62に連結しており、1条は貸球ユニット63に連結している。
【0033】
遊技球誘導レール68の内部には、賞球切れ検出スイッチ64,65と、貸球切れ検出スイッチ61とが設けられている。賞球切れ検出スイッチ64,65および貸球切れ検出スイッチ61は、球詰まり、あるいは、ゴミなどの混入による球の流れの異常などを検出する。
また、裏セット機構板90の下部には、下受け皿7が賞球で満杯になった場合に排出口7a(図1)の奥上方まで達した賞球を収容する満杯樋69が設けられており、その満杯樋69には、満杯検出スイッチ72が設けられている。
さらに、裏セット機構板90には、遊技の主制御を行う主基板100と、賞球の払出しを制御する払出制御基板200と、発射モータ43と、発射モータ43を駆動する発射モータ駆動基板42(図12)とが設けられている。
【0034】
[遊技盤5の主要構成]
次に、遊技盤5の主要構成について、それを示す図3を参照して説明する。
遊技盤5の略中央には、変動入賞装置30が備えられており、その変動入賞装置30には、右方向に往復動可能な開閉部材31と、左方向に往復動可能な開閉部材32とが設けられている。開閉部材31,32が横方向に開作動することにより、大入賞口(図4において符号31a,32aで示す)が形成され、その大入賞口から遊技球が入賞し易くなる。変動入賞装置30の下方には、中始動口20が設けられており、その左側には左始動口21が、右側には右始動口22がそれぞれ設けられている。遊技球が左始動口21または右始動口22に入賞すると、開閉部材31,32が1回開閉する。また、遊技球が中始動口20に入賞すると、開閉部材31,32が2回開閉する。
【0035】
また、変動入賞装置30の右方には、右入賞口13が設けられており、変動入賞装置30の左方には、左入賞口14が設けられている。右入賞口13の下方には右袖入賞口15が設けられており、左入賞口14の下方には左袖入賞口16が設けられている。
さらに、遊技盤5の上部両角部には、コーナー飾り10がそれぞれ設けられており、遊技盤5の左右には、サイド飾り11がそれぞれ設けられている。また、遊技盤5には、LEDにより装飾された装飾風車12,12と、4つの風車17と、発射装置400により発射された遊技球を遊技領域へ案内する案内レール19が設けられている。
そして、案内レール19に沿って発射された遊技球は、遊技盤5に打ち込まれた釘(図示せず)と釘の間を乱舞しながら落下し、各入賞口や始動口に入賞したり、始動口を通過したり、あるいはアウト口18から回収されたりする。
【0036】
(変動入賞装置30の構成)
次に、変動入賞装置30の構成について図4ないし図8を参照して説明する。図4は変動入賞装置30の正面説明図である。図5は図4に示す変動入賞装置に設けられた回転ドラムの周辺構造を示す説明図であり、貯留部材が回転ドラム上に運ばれた遊技球を貯留可能な位置に動作している状態を示す。図6は貯留部材が回転ドラム上に運ばれた遊技球を貯留可能な位置に動作していない状態を示す説明図である。図7は図4に示す変動入賞装置30の縦断面説明図である。図7(A)は貯留部材が図5に示す位置に動作している状態を右側面から見た縦断面説明図であり、図7(B)はその状態を左側面から見た縦断面説明図である。図8は図4に示す変動入賞装置30の縦断面説明図である。図8(A)は貯留部材が図6に示す位置に動作している状態を右側面から見た縦断面説明図であり、図8(B)はその状態を左側面から見た縦断面説明図である。
【0037】
図4に示すように、変動入賞装置30にはハウジング34が設けられており、そのハウジングの前面に形成された開口部には、回転ドラム33が回転可能に取付けられている。回転ドラム33は、その回転軸を遊技盤5と平行にして、周面が前面を向くように取付けられており、その周面には、遊技球を吸着する永久磁石33a、33bおよび33cが埋め込まれている。回転ドラム33の下方には、普通図柄表示装置23が設けられている。
図5に示すように、回転ドラム33の両端には、回転軸となるシャフト33dが取付けられており、各シャフト33dは、ハウジング34の所定個所に回転可能に取付けられている(図7)。図7に示すように、ハウジング34の内部上方には、回転ドラム33を回転駆動するための回転体モータ30eが取付けられている。回転体モータ30eの回転シャフトに取付けられたピニオン(図示せず)の回転は、歯車33gおよび歯車33fを介して、左側のシャフト33dに取付けられた歯車33eに伝達され、回転ドラム33が矢印F1で示す方向(図5)に回転する。
【0038】
図5に示すように、回転ドラム33の前方下部には、ガイド部材38が設けられている。ガイド部材38の上面は、変動入賞装置30の前面または側面から流下してきた遊技球Pを受け止める平面に形成されている。その平面に受け止められた遊技球Pは、回転ドラム33の周面に埋め込まれた永久磁石33a〜33cに吸着され、回転ドラム33の上方へ運ばれる。回転ドラム33の後方上部には、回転ドラム33により上方へ運ばれた遊技球Pを後方へ案内する案内部材39が設けられている。案内部材39の後方には、1つの特別領域35と、2つの一般領域36(図面上では、左側の一般領域は隠れて見えない)が形成されている。回転ドラム33により上方へ運ばれた遊技球Pのうち、案内部材39の中央を通過した遊技球Pは、特別領域35を通過し、案内部材39の側方寄りを通過した遊技球Pは、一般領域36を通過する。
案内部材39の上方には、貯留部材37が回動可能に取付けられている。貯留部材37は、貯留部材用ソレノイド37a(図7(B))により前後方向に振り子のように回動される。貯留部材用ソレノイド37aが駆動していないときは、貯留部材37は、図5および図7(B)に示すように、先端部を後方へ回動した状態にあるため、回転ドラム33により上方へ運ばれた遊技球Pは、案内部材39を通って特別領域35または一般領域36を通過可能になる。また、貯留部材用ソレノイド37aが駆動すると、貯留部材37は、図6および図8(B)に示すように、先端部を前方へ回動した状態になるため、回転ドラム33により上方へ運ばれた遊技球Pは、貯留部材37の先端部により、回転ドラム33の上方にて貯留された状態になる。
図7および図8に示すように、ハウジング34の内部には、大入賞口31aまたは32aから入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ30aと、特別領域35を通過した遊技球を検出する特別領域スイッチ35aとが設けられている。
【0039】
[発射装置およびその周辺の構造]
次に、発射装置およびその周辺の構造について図9ないし図11を参照して説明する。
図9(A)は、発射装置の構造をパチンコ機の右側面から見た説明図であり、図9(B)は、図9(A)に示す発射装置400を裏面から見た説明図である。図10は、図9に示す発射装置400に備えられた整流器40の構造を裏面から見た説明図である。図10(A)は、整流器40の内部に遊技球が供給されている状態を示す説明図であり、図10(B)は、整流器40の内部から遊技球が排出される直前の状態を示す説明図であり、図10(C)は、整流器40の内部に供給される遊技球を検知する遊技球検知スイッチ41がOFFになった状態を示す説明図である。図11(A)は、上受け皿6および整流器40を上方から見た説明図であり、図11(B)は、図11(A)を裏面から見た説明図である。
【0040】
図9(A)に示すように、発射装置400は、発射ハンドル44を備えており、発射ハンドル44は、ハンドルカバー44aと、タッチセンサ44bと、発射レバー44cとハンドルベース44dとを備える。ハンドルベース44dの内部には、発射レバー44cの操作によりON・OFFする発射スイッチ(図12において符号44eで示す)が内蔵されている。ハンドルベース44dの基部は、ベース板47の前面に取付けられており、ベース板47の裏面には、発射モータ43が取付けられている。ベース板47の裏面には、ボルト・ナット49を介して発射槌46aが回動可能に取付けられており、発射槌46aには、発射コイルスプリング48が取付けられている。また、発射槌46aには、整流器アーム46bが取付けられており、その整流器アーム46bの先端には、整流器40が取付けられている。図11に示すように、整流器40は、上受け皿6の裏面であって遊技球Pの流下方向に設けられている。整流器40の裏面には、遊技球出口40dが貫通形成されており、その遊技球出口40dの下部には、案内レール19が設けられている。案内レール19の基端は、発射槌46aの打撃子45の下部に達している。つまり、遊技球出口40dから繰り出された遊技球は、案内レール19の上面を転がり、発射槌46aの打撃子45に達する。
【0041】
図10に示すように、整流器40の内部には、上受け皿6から供給される遊技球Pを収容する空間40cが形成されており、遊技球Pが最初に流入する個所には、流入した遊技球Pを検知する遊技球検知スイッチ41が設けられている。遊技球検知スイッチ41は、図10(C)に示すように、遊技球Pの自重により接点を閉じるリミットスイッチである。遊技球出口40dの近傍には、空間40cに収容されている遊技球Pを遊技球出口40dから1個ずつ繰り出すための繰り出し部材40aが軸部材40bを中心にして回動可能に取付けられている。図10(A)に示すように、繰り出し部材40aが右に回動していない状態では、繰り出し部材40aの基端により、遊技球Pの流下が阻止される。そして、発射槌46aの動作に連動して、図10(B)に示すように、繰り出し部材40aが右方向へ回動すると、最下部の遊技球Pが流下し、遊技球出口40dから外へ繰り出される。そして、遊技球Pが1個繰り出されると、図10(C)に示すように、繰り出し部材40aは、左に回動し、その基端により再び遊技球Pの流下を阻止する。
つまり、繰り出し部材40aは、発射槌46aの動作に連動して回動し、上受け皿6から供給される遊技球を1個ずつ遊技球出口40dから繰り出す。
【0042】
[パチンコ機1の電気的構成]
次に、パチンコ機1の電気的構成についてそれをブロックで示す図12を参照して説明する。
パチンコ機1には、主基板100が設けられており、この主基板100には、マイクロプロセッサ110が搭載されている。マイクロプロセッサ110には、遊技の主な制御を実行するメインCPU112と、このメインCPU112が各種制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM114と、遊技球が始動口20〜22を通過したことの検出結果、ROM114から読出された制御プログラム、遊技中に発生する各種データなどを一時的に格納するRAM116とが搭載されている。
主基板100には、次に記載するものが電気的に接続されている。遊技球検知スイッチ41、遊技球が中始動口20を通過したことを検出する中始動口スイッチ20a、遊技球が左始動口21を通過したことを検出する左始動口スイッチ21a、遊技球が右始動口22を通過したことを検出する右始動口スイッチ22a、遊技盤5に設けられた各LEDなどを制御するランプ制御装置300、電源基板80、賞球の払出しなどを制御する払出制御基板200、遊技中の効果音の出力を制御する音声制御装置79、入賞や大当りなどに関する遊技盤情報をパチンコホールの管理室などに設けられたコンピュータ(図示省略)へ送信するための遊技枠情報端子基板52、盤面中継基板51、遊技枠中継基板53である。
【0043】
払出制御基板200には、主基板100から送出される制御コマンドを入力して動作するマイクロプロセッサ210が搭載されており、マイクロプロセッサ210には、賞球の払出しなどを制御するサブCPU212と、このサブCPU212が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM214と、サブCPU212が各種制御プログラムを実行する際にROM214から読出された制御プログラムや遊技中に発生する入賞数や賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM216とが搭載されている。
また、払出制御基板200には、電源基板80、発射モータ駆動基板42、遊技枠情報端子基板52および払出中継基板55が電気的に接続されている。
遊技枠中継基板53には、満杯検出スイッチ21b、賞球切れ検出スイッチ64,65およびセンサ中継基板54が電気的に接続されている。センサ中継基板54は、賞球ユニット62に備えられた賞球払出センサ62a,62bおよび払出中継基板55と電気的に接続されている。払出中継基板55には、貸球切れ検出スイッチ61、賞球払出モータ62cおよび貸球ユニット63が電気的に接続されている。
盤面中継基板51には、次に記載するものが電気的に接続されている。カウントスイッチ30a、右入賞口13の入賞を検出する右入賞口スイッチ13a、左入賞口14の入賞を検出する左入賞口スイッチ14a、右袖入賞口15の入賞を検出する右袖入賞口スイッチ15aおよび左袖入賞口16の入賞を検出する左袖入賞口スイッチ16aである。
【0044】
大入賞口中継基板50には、次に記載するものが電気的に接続されている。特別領域スイッチ35a、貯留部材用ソレノイド37aを駆動するソレノイド駆動回路37b、開閉部材用ソレノイド30bを駆動するソレノイド駆動回路30cおよび回転体モータ30eを駆動するモータ駆動回路30fである。
電源基板80は、AC24V(50Hz/60Hz)の主電源70から電源の供給を受け、各基板および各装置へ必要電源を供給する。
【0045】
[遊技の主な流れ]
次に、遊技の主な流れについて図13ないし図16を参照して説明する。
図13は、第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域、特定領域スイッチおよび遊技球検知スイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。図14は、メインCPU112が実行する遊技球検知処理の流れを示すフローチャートである。図15は、メインCPU112が実行する大入賞口開閉制御の流れを示すフローチャートである。図16は、メインCPU112が実行するラウンド制御の流れを示すフローチャートである。
【0046】
(遊技球の流れ)
貸球ユニット63により払出された遊技球Pが、上受け皿6に供給されると、その遊技球Pは、底面6c(図11)を転がって整流器40内の空間40c(図10)に流入し、遊技球検知スイッチ41がONする。そして、遊技者が発射ハンドル44(図1)を握ると、タッチセンサ44b(図9)がONし、発射レバー44cを右に回動すると、発射スイッチ44e(図12)がONし、発射モータ43(図9)が駆動される。これにより、整流器40内の繰り出し部材40a(図10)が右に回動し、空間40c内の最下部の遊技球Pが遊技球出口40dから1個繰り出され、案内レール19の上面を下って発射槌46aの打撃子45の先端に供給される。また、発射モータ43が駆動され、発射槌46aが発射コイルスプリング48の引張力に抗して回動し、所定の角度回動すると、発射コイルスプリング48の引張力により原点位置に復帰し、打撃子45が遊技球Pを発射する。そして、発射された遊技球Pは、案内レール19に沿って遊技盤5に案内され、第2種始動口20〜22や入賞口13〜16に入賞したり、アウト球としてアウト口18から回収されたりする。
【0047】
(遊技球検知処理)
この遊技球検知処理は、所定の周期(たとえば、2ms)で他の処理に割込んで実行される。メインCPU112は、遊技球検知スイッチ41がONしているか否か、つまり遊技球Pが整流器40の内部に供給されているか否かを判定する(図14のステップ(以下、Aと略す)10)。ここで、遊技球検知スイッチ41がONしていると判定すると(A10:Yes、図13のt3)、遅延時間Thの計測を開始する(A12)。ここで、遅延時間Thとは、遊技球が遊技球検知スイッチ41により検出されてから発射槌46aにより発射され、大入賞口31a,32aに入賞するまでに要する時間であり、実際に測定して求めることができる。たとえば、遅延時間は、1.5秒〜2秒である。
続いてメインCPU112は、A12において計測を開始した遅延時間がタイムアップしたか否か、つまり遅延時間に達したか否かを判定し(A14)、タイムアップしたと判定すると(S94:Yes)、遊技球が遊技球検知スイッチ41により検知されたことを示す遊技球検知フラグをセットする(A16)。
【0048】
(大入賞口開閉制御)
メインCPU112は、大入賞口31a,32a(図4)が開口中であるか否かを判定する(図15のA20)。この判定は、たとえば、ソレノイド駆動回路30c(図12)へ駆動信号を送信しているか否かに基いて行う。ここで、メインCPU112は、大入賞口31a,32aが開口中ではないと判定すると(A20:No)、右始動口スイッチ22aまたは左始動口スイッチ21aがONしたか否か、つまり遊技球が右始動口22または左始動口21に入賞したか否かを判定する(A22)。ここで、入賞したと判定すると(A22:Yes)、遊技球検知フラグがセットされているか否かを判定する(A24)。ここで、遊技球検知フラグがセットされていると判定すると(A24:Yes)、大入賞口開口時間Tjの計測を開始し(A26)、開口コマンドをソレノイド駆動回路30cへ送信する(A28)。これにより、ソレノイド駆動回路30cから開閉部材用ソレノイド30bへ駆動信号が出力され、開閉部材31,32が横方向に開作動し、大入賞口31a,32aが開口する(図13のt4)。たとえば、大入賞口開口時間Tjは、0.3秒である。なお、図13に示すように、第2種始動口スイッチがONしたときに遊技球検知スイッチがONしていない、つまり遊技球が整流器40に供給されていない場合は、供給されるまでの期間Tgを経過してから遅延時間Thが計測されることになる。
【0049】
また、メインCPU112は、右始動口スイッチ22aまたは左始動口スイッチ21aがONしていないと判定すると(A22:No)、中始動口スイッチ20aがONしたか否か、つまり遊技球が中始動口20に入賞したか否かを判定する(A30)。ここで、入賞したと判定すると(A30:Yes)、遊技球が中始動口20に入賞したことを示す中始動口フラグをセットし(A32)、遊技球検知フラグがセットされているか否かを判定する(A34)。ここで、遊技球検知フラグがセットされていると判定すると(A34:Yes)、大入賞口開口時間Tjの計測を開始し(A36)、メインCPU112は、開閉部材31,32が開作動した回数Nに「1」を加算し(A38)、開口コマンドをソレノイド駆動回路30cへ送信する(A28)。これにより、ソレノイド駆動回路30cから開閉部材用ソレノイド30bへ駆動信号が出力され、開閉部材31,32が横方向に開作動し、大入賞口31a,32aが開口する。
【0050】
そして、メインCPU112は、A26またはA36において計測を開始した開口時間がタイムアップしたか否かを判定し(A40)、タイムアップしたと判定すると(A40:Yes)、特別領域スイッチ35a(図7)がONしたか否か、つまり大入賞口31a,32aに入賞した遊技球が特別領域35(図5)を通過したか否かを判定する(A42)。ここで、特別領域35を通過したと判定すると(A42:Yes)、大当りの発生を示す大当りフラグをセットする(A44)。続いてメインCPU112は、閉口コマンドをソレノイド駆動回路30cへ送信する(A46)。これにより、ソレノイド駆動回路30cから開閉部材用ソレノイド30bへの駆動信号の出力が停止し、開閉部材31,32が横方向に閉作動し、大入賞口31a,32aが閉口する。
【0051】
続いてメインCPU112は、計測時間をリセットし(A48)、中始動口フラグがセットされているか否かを判定する(A50)。ここで、中始動口フラグがセットされていると判定すると(A50:Yes)、A38において「1」を加算した回数Nが「2」になっているか否かを判定する(A52)。
ここで、回数Nが「2」になっていないと判定すると(A52:No)、上記同様に、A20:Yes→A22:No→A30〜A38→A28→A20:Yes→A40〜A50:Yesを実行する。このとき、A38においてN=2になっているため、回数Nは「2」であると判定する(A52:Yes)。続いて、中始動口フラグをリセットし(A54)、回数Nをリセットし(A56)、大入賞口開閉制御の今回のルーチンを終了する。
以上のように、遊技球が整流器40の内部に供給されていることを条件に大入賞口31a,32aが開口するため、発射する遊技球が存在しないときに大入賞口31a,32aを開口してしまい、遊技者が大当り発生の機会を逃すことがない。しかも、遊技球が整流器40の内部に供給されているという条件だけではなく、整流器40の内部の遊技球が発射されて大入賞口31a,32aに入賞するまでに要する時間(遅延時間)が経過してから大入賞口31a,32aを開口することができるため、発射直後に大入賞口31a,32aが開口してしまうことがなく、発射された遊技球は大入賞口31a,32aへの入賞に十分間に合うことができる。
したがって、持ち玉の最後の1球を発射し、それがいずれかの始動口に入賞した場合に、その入賞により払出された賞球を大入賞口31a,32aに入賞させることが可能となる。また、その賞球が大入賞口31a,32aに入賞し、特別領域35を通過し、大当りが発生する可能性を維持することもできる。
【0052】
(ラウンド制御)
メインCPU112は、前述の大入賞口開閉制御のA44において大入賞口フラグがセットされているか否かを判定し(図16のA60)、セットされていると判定すると(A60:Yes)、大当り遊技において実行するラウンドのラウンド数Rに「1」を加算する(A62)。続いてメインCPU112は、遊技球検知フラグがセットされているか否かを判定し(A64)、セットされていると判定すると(A64:Yes)、回数Nに「1」を加算し(A66)、開口コマンドをソレノイド駆動回路30cへ送信する(A68)。これにより、開閉部材用ソレノイド30bが駆動し、大入賞口31a,32aが開口する。
続いてメインCPU112は、大入賞口開口時間Tdの計測を開始し(A70)、その時間がタイムアップしたか否かを判定し(A72)、タイムアップしたと判定すると(A72:Yes)、閉口コマンドをソレノイド駆動回路30cへ送信する(A74)。これにより、開閉部材用ソレノイド30bの駆動が停止し、大入賞口31a,32aが閉口する。たとえば、大入賞口開口時間Tdは、0.8秒である。
【0053】
続いてメインCPU112は、計測時間をリセットし(A76)、回数Nが「18」になっているか否かを判定する(A78)。ここで、回数Nが「18」になっていないと判定すると(A78:No)、カウントスイッチ30a(図7)によりカウントされた入賞数Pが「10」以上になったか否か、つまり大入賞口31a,32aへ10個以上の遊技球が入賞したか否かを判定する(A80)。ここで、入賞数Pが「10」以上になっていないと判定すると(A80:No)、特別領域スイッチ35aがONしたか否かを判定する(A82)。ここで、特別領域スイッチ35aがONしていないと判定すると(A82:No)、再度A64〜A76を実行する。また、特別領域スイッチ35aがONしていると判定した場合は(A82:Yes)、次のラウンドを実行する(A62〜A76)。また、回数Nが「18」に達したという条件(A78:Yes)、あるいは、大入賞口31a,32aへの入賞数Pが「10」以上になったという条件(A80:Yes)のいずれかの条件が満たされると、回数Nおよび入賞数Pをリセットし(A84)、ラウンド数Rが「15」になっているか否かを判定する(A86)。ここで、ラウンド数Rが「15」になっていないと判定すると(A86:No)、次のラウンドを実行し(A62〜A84)、ラウンド数Rが「15」になっている場合は(A86:Yes)、ラウンド数Rをリセットし(A88)、大当りフラグをリセットする(A90)。
【0054】
以上のように、大当りの遊技を行う場合においても、遊技球が整流器40の内部に供給されていることを条件に大入賞口31a,32aが開口するため、発射する遊技球が存在しないときに大入賞口31a,32aを開口してしまい、遊技者がラウンドを継続する機会を逃すことがない。しかも、遊技球が整流器40の内部に供給されているという条件だけではなく、整流器40の内部の遊技球が発射されて大入賞口31a,32aに入賞するまでに要する時間(遅延時間)が経過してから大入賞口31a,32aを開口することができるため、発射直後に大入賞口31a,32aが開口してしまうことがなく、発射された遊技球は大入賞口31a,32aへの入賞に十分間に合うことができる。
なお、上記遊技球検知処理、大入賞口開閉制御およびラウンド制御は、ROM114(図12)に記録されたコンピュータプログラムに基いて実行される。
【0055】
[第1実施形態の効果]
以上のように、第1実施形態のパチンコ機1を使用すれば、遊技球が整流器40の内部に供給されており、かつ、整流器40の内部の遊技球が発射されて大入賞口31a,32aに入賞するまでに要する時間(遅延時間)が経過してから大入賞口31a,32aを開口することができるため、発射直後に大入賞口31a,32aが開口してしまうことがなく、発射された遊技球は大入賞口31a,32aへの入賞に十分間に合うことができる。
したがって、発射する遊技球が存在しないとき、あるいは、発射した遊技球が大入賞口31a,32aに到達する前に大入賞口31a,32aが開閉してしまい、遊技者が大当り発生の機会を逃してしまうことがない。
また、持ち玉の最後の1球を発射し、それがいずれかの始動口に入賞した場合に、その入賞により払出された賞球を大入賞口31a,32aに入賞させることが可能となる。さらに、その賞球が大入賞口31a,32aに入賞し、特別領域35を通過し、大当りが発生する可能性を維持することもできる。
【0056】
<第2実施形態>
次に、この発明の第2実施形態について図17および図18を参照して説明する。この実施形態のパチンコ機は、遊技球が第2種始動口に入賞したときに遊技球が整流器40に供給されているが、所定時間遊技球が発射されない場合に、発射モータを強制的に駆動することを特徴とする。
図17は、第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域、特定領域スイッチ、遊技球検知スイッチおよび発射モータの動作タイミングを示すタイムチャートである。図18は、メインCPU112が実行する強制発射処理の流れを示すフローチャートである。なお、この実施形態のパチンコ機は、第1実施形態の遊技球検知処理(図14)に代えて強制発射処理(図18)を実行する以外は、第1実施形態と同一の構成であるため、その同一部分の説明を省略し、同一部分については同一の符号を用いる。
【0057】
(強制発射処理)
この強制発射処理は、所定の周期(たとえば、2ms)で他の処理に割込んで実行される。メインCPU112は、右始動口スイッチ22a、中始動口スイッチ20aおよび左始動口スイッチ21aのうち、いずれかがONしたか否かを判定し(図18のステップ(以下、Bと略す)10)、ONしたと判定すると(B10:Yes、図17のt2)、遊技球検知スイッチ41がONしているか否かを判定する(B12)。つまり、遊技球が第2種始動口に入賞したが、遊技球が発射装置400に供給されているか否かを判定する。
ここで、遊技球検知スイッチ41がONしていないと判定すると(B12:No)、判定時間の計測を開始する(B14)。ここで、判定時間とは、図17においてTmで示す時間であり、遊技球検知スイッチ41がONしたか否かを判定するための有効期間である。
そしてメインCPU112は、B14において計測を開始した時間Tが判定時間Tm以上になったか否かを判定し(B16)、判定時間Tm以上になったと判定すると(B16:Yes)、遊技球検知スイッチ41がONしているか否かを判定する(B18)。ここで、ONしていると判定すると(B18:Yes)、発射スイッチ44e(図12)がONしているか否かを判定する(B20)。
【0058】
ここで、メインCPU112は、発射スイッチ44eがONしていないと判定すると(B20:No)、発射モータを強制的に駆動する制御コマンドを払出制御基板200へ送信する。これにより、払出制御基板200のサブCPU212は、駆動信号を発射モータ駆動基板42へ出力し、発射モータ43が強制駆動され、遊技球が発射される(B22)。続いてメインCPU112は、作動開始時間の計測を開始する(B24)。ここで、作動開始時間とは、図17においてTnで示す期間であり、発射モータが強制駆動されてから大入賞口31a,32aが開口するまでの時間(たとえば、1.5秒〜2秒)である。
そしてメインCPU112は、計測している時間Tが作動開始時間Tn以上になったか否かを判定し(B26)、作動開始時間Tn以上になったと判定すると(B26:Yes)、遊技球検知フラグをセットする(B28)。つまり、発射モータを強制駆動したタイミングで大入賞口31a,32aを開口すると、発射された遊技球が大入賞口31a,32aに到達する前に大入賞口31a,32aが閉口してしまうため、遊技球が発射されてから作動開始時間Tn経過したときに大入賞口31a,32aが開口するようにする。
なお、メインCPU112は、第1実施形態で説明した大入賞口開閉制御(図15)およびラウンド制御(図16)を実行する。また、上記強制発射処理、大入賞口開閉制御およびラウンド制御は、ROM114(図12)に記録されたコンピュータプログラムに基いて実行される。
【0059】
[第2実施形態の効果]
以上のように、第2実施形態のパチンコ機1を使用すれば、遊技球が第2種始動口に入賞してから判定時間内に遊技球が発射装置400に供給されているにもかかわらず、遊技球が発射されない場合は、発射モータを強制駆動して遊技球を発射させ、その強制駆動から作動開始時間後に大入賞口31a,32aを開口させることができる。
したがって、遊技球が第2種始動口に入賞したときに発射する遊技球がないために、大入賞口への入賞を諦めている場合や、遊技球を発射することを忘れてしまっている場合であっても、強制的に遊技球を発射して大入賞口へ入賞させることが可能であるため、遊技者が大当り発生の機会を逃してしまうことがない。
また、持ち玉の最後の1球を発射し、それがいずれかの始動口に入賞した場合に、その入賞により払出された賞球を大入賞口31a,32aに入賞させることが可能となる。さらに、その賞球が大入賞口31a,32aに入賞し、特別領域35を通過し、大当りが発生する可能性を維持することもできる。
【0060】
<第3実施形態>
次に、この発明の第3実施形態について図19を参照して説明する。この実施形態のパチンコ機は、連続して5個以上の遊技球を発射可能になってから所定時間経過後に大入賞口を開口することを特徴とする。
図19は、メインCPU112が実行する遊技球カウント処理の流れを示すフローチャートである。なお、この実施形態のパチンコ機は、第1実施形態の遊技球検知処理(図14)に代えて遊技球カウント処理を実行する以外は、第1実施形態と同一の構成であるため、その同一部分の説明を省略し、同一部分については同一の符号を用いる。
【0061】
(遊技球カウント処理)
この遊技球カウント処理は、所定の周期(たとえば、2ms)で他の処理に割込んで実行される。メインCPU112は、遊技球検知スイッチ41がONしたか否かを判定し(図19のステップ(以下、Cと略す)10)、遊技球検知スイッチ41がONしていると判定すると(C10:Yes)、遊技球のカウント数Qに「1」を加算する(C12)。続いてメインCPU112は、カウント数Qが「5」以上であるか否かを判定し(C14)、「5」以上であると判定すると(C14:Yes)、遅延時間の計測を開始する(SC18)。ここで、遅延時間とは、第1実施形態で説明したように、遊技球が遊技球検知スイッチ41により検出されてから発射槌46aにより発射され、大入賞口31a,32aに入賞するまでに要する時間であり、実際に測定して求めることができる。たとえば、遅延時間は、1.5秒〜2秒である。
続いてメインCPU112は、C16において計測を開始した遅延時間がタイムアップしたか否か、つまり遅延時間に達したか否かを判定し(C18)、タイムアップしたと判定すると(C18:Yes)、遊技球が遊技球検知スイッチ41により検知されたことを示す遊技球検知フラグをセットし(C20)、カウント数Qをリセットする(C22)。
なお、メインCPU112は、第1実施形態で説明した大入賞口開閉制御(図15)およびラウンド制御(図16)を実行する。また、上記遊技球カウント処理、大入賞口開閉制御およびラウンド制御は、ROM114(図12)に記録されたコンピュータプログラムに基いて実行される。
【0062】
[第3実施形態の効果]
以上のように、第3実施形態のパチンコ機を使用すれば、発射装置400に5個以上の遊技球が供給されている、つまり連続して5個以上の遊技球を発射可能になってから所定時間経過後に大入賞口を開口することができる。
したがって、発射装置400により複数の遊技球を連続して発射することができるため、その発射した複数の遊技球のうち、いずれかが可動部材によりハウジングの内部に案内され、特別領域を通過する可能性を高くすることができる。
【0063】
<第4実施形態>
次に、この発明の第4実施形態について図20を参照して説明する。この実施形態のパチンコ機は、遊技球が第2種始動口に入賞したときに5個以上の遊技球が整流器40に供給されているが、所定時間遊技球が発射されない場合に、発射モータを強制的に駆動することを特徴とする。
図20は、メインCPU112が実行する強制発射処理2およびカウント処理の流れを示すフローチャートである。なお、この実施形態のパチンコ機は、第2実施形態の強制発射処理(図18)に代えて強制発射処理2およびカウント処理を実行する以外は、第2実施形態と同一の構成であるため、その同一部分の説明を省略し、同一部分については同一の符号を用いる。
【0064】
(カウント処理)
このカウント処理は、所定の周期(たとえば、2ms)で他の処理に割込んで実行される。メインCPU112は、遊技球検知スイッチ41がONしたか否かを判定し(D30)、ONしたと判定すると(図20のステップ(以下、Dと略す)30:Yes)、遊技球検知スイッチ41がONした回数、つまり整流器40に供給された遊技球のカウント数Qに「1」を加算する(D32)。
(強制発射処理2)
この強制発射処理2も所定の周期(たとえば、2ms)で他の処理に割込んで実行される。メインCPU112は、右始動口スイッチ22a、中始動口スイッチ20aおよび左始動口スイッチ21aのうち、いずれかがONしたか否かを判定し(D10)、ONしたと判定すると(D10:Yes)、遊技球検知スイッチ41がONしているか否かを判定する(D12)。つまり、遊技球が第2種始動口に入賞したが、遊技球が発射装置400に供給されているか否かを判定する。
ここで、遊技球検知スイッチ41がONしていないと判定すると(D12:No)、判定時間の計測を開始する(D14)。ここで、判定時間とは、第2実施形態で説明したように、図17においてTmで示す時間であり、遊技球検知スイッチ41がONしたか否かを判定するための有効期間である。
そしてメインCPU112は、D14において計測を開始した時間Tが判定時間Tm以上になったか否かを判定し(D16)、判定時間Tm以上になったと判定すると(D16:Yes)、D42においてカウントされたカウント数Qが「5」以上になっているか否かを判定する(D18)。つまり、発射装置400に供給されている遊技球が5個以上である場合は、それらを連続して発射することにより、いずれかの遊技球が大入賞口31a,32aから入賞し、特別領域35を通過し、大当りが発生する可能性が高いため、そのような状態にあるか否かを判定する。
ここで、「5」以上になっていると判定すると(D18:Yes)、発射スイッチ44e(図12)がONしているか否かを判定する(D20)。
【0065】
ここで、メインCPU112は、発射スイッチ44eがONしていないと判定すると(D20:No)、発射モータを強制的に駆動する制御コマンドを払出制御基板200へ送信する。これにより、払出制御基板200のサブCPU212は、駆動信号を発射モータ駆動基板42へ出力し、発射モータ43が強制駆動され、遊技球が発射される(D22)。続いてメインCPU112は、作動開始時間の計測を開始する(D24)。ここで、作動開始時間とは、第2実施形態で説明したように、図17においてTnで示す期間であり、発射モータが強制駆動されてから大入賞口31a,32aが開口するまでの時間(たとえば、1.5秒〜2秒)である。
そしてメインCPU112は、計測している時間Tが作動開始時間Tn以上になったか否かを判定し(D26)、作動開始時間Tn以上になったと判定すると(D26:Yes)、遊技球検知フラグをセットし(D28)、カウント数Qおよび計測時間Tm,Tnをリセットする(D30)。つまり、発射モータを強制駆動したタイミングで大入賞口31a,32aを開口すると、発射された遊技球が大入賞口31a,32aに到達する前に大入賞口31a,32aが閉口してしまうため、遊技球が発射されてから作動開始時間Tn経過したときに大入賞口31a,32aが開口するようにする。
なお、メインCPU112は、第1実施形態で説明した大入賞口開閉制御(図15)およびラウンド制御(図16)を実行する。また、上記強制発射処理、大入賞口開閉制御およびラウンド制御は、ROM114(図12)に記録されたコンピュータプログラムに基いて実行される。
【0066】
[第4実施形態の効果]
以上のように、第4実施形態のパチンコ機1を使用すれば、遊技球が第2種始動口に入賞してから判定時間内に遊技球が発射装置400に供給されているにもかかわらず、遊技球が発射されない場合は、発射モータを強制駆動して遊技球を発射させ、その強制駆動から作動開始時間後に大入賞口31a,32aを開口させることができる。
したがって、遊技球が第2種始動口に入賞したときに発射する遊技球がないために、大入賞口への入賞を諦めている場合や、遊技球を発射することを忘れてしまっている場合であっても、強制的に遊技球を発射して大入賞口へ入賞させることが可能であるため、遊技者が大当り発生の機会を逃してしまうことがない。
特に、5個以上の遊技球を発射できるため、遊技球を1個だけ発射する場合よりも、遊技球が特別領域35を通過する可能性を高めることができる。また、持ち玉の最後の1球を発射し、それがいずれかの始動口に入賞した場合に、その入賞により払出された賞球を大入賞口31a,32aに入賞させることが可能となる。さらに、その賞球が大入賞口31a,32aに入賞し、特別領域35を通過し、大当りが発生する可能性を維持することもできる。
【0067】
[他の実施形態]
(1)遊技球検知スイッチ41は、前記実施形態に記載した個所以外にも設けることができる。たとえば、整流器40の遊技球出口40d(図10)、上受け皿6の底面6c(図11)または賞球・貸球供給口6a(図1)に設けることもできる。遊技球検知スイッチ41を遊技球出口40dに設けた場合は、前記実施形態のように整流器40の入り口に設けた場合よりも、遊技球が整流器40の入り口から遊技球出口40dに達するまでにかかる時間分、遅延時間Thを短く設定する。また、上受け皿6の底面6cや賞球・貸球供給口6aに設けた場合は、遊技球がその設けた位置から整流器40の入り口に達するまでにかかる時間分、遅延時間Thを長く設定する。なお、遊技球検知スイッチ41としては、リミットスイッチの他、マイクロスイッチなどのスイッチ類、あるいは、変流器、光センサなどのセンサ類を用いることもできる。
【0068】
(2)前記各実施形態では、遊技球がどの第2種始動口に入賞した場合でも、大入賞口31a,32aの開口タイミングを遅延させる場合を説明したが、特定の始動口に入賞したときにのみ、大入賞口31a,32aの開口タイミングを遅延させることもできる。たとえば、中始動口20(図2)に入賞した場合のみ、大入賞口31a,32aの開口タイミングを遅延させる。
(3)遊技球の入賞により大入賞口を複数回開口させる第2種始動口を備える場合に、大入賞口のN回目の開口までに所定個数の遊技球が大入賞口に入賞しなかった場合に、(N+1)回目の大入賞口の開口タイミングを遅延させることもできる。たとえば、前記実施形態のように、中始動口に入賞した場合は、大入賞口31a,32aが連続して2回開口する場合に、1回目の大入賞口の開口時に1個も大入賞口に入賞しなかった場合は、2回目の大入賞口の開口タイミングを遅延させる。この構成を使用すれば、発射ハンドル44の操作がまずいために、遊技球の発射方向がまずく、1回目に開口した大入賞口にうまく入賞させることができなかった場合であっても、大入賞口の開口タイミングが遅延している期間に、発射方向を調整し、2回目に開口した大入賞口に入賞させることができる。
【0069】
(4)大入賞口の開口タイミングを遅延させた回数が所定回数に達した場合は、所定期間、大入賞口の開口タイミングの遅延を中断することもできる。この構成を使用すれば、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(5)大入賞口の開口タイミングの遅延をランダムに行うようにすることもできる。たとえば、大入賞口の開口タイミングを行うか否かを決定するためのカウンタがカウントするカウント値をメインCPU112が所定のタイミング(たとえば、遊技球が第2種始動口に入賞したタイミング)で取得し、その取得したカウント値が所定のカウント値である場合に、大入賞口の開口タイミングの遅延を実行する。この構成を使用すれば、変化に富んだ遊技を楽しむことができる。
(6)大入賞口の開口タイミングが遅れることを報知する手段(報知手段)を設けることもできる。たとえば、普通図柄表示装置23(図4)により、大入賞口開口までのカウントダウンを行う。また、大入賞口開口までの残り時間を表示する専用の装置(表示手段)を設けることもできる。これらの構成を使用すれば、遊技者が大入賞口の開口タイミングを明確に知ることができる。
(7)遊技球が第2種始動口に入賞したときに遊技球検知スイッチ41が遊技球を検知していない場合において、第2種始動口スイッチがONしてから所定時間経過したときに、遊技球検知スイッチ41が遊技球を検知していない場合であっても発射モータ43を強制的に駆動することもできる。
(8)前記各実施形態において記載した数値は、この発明を限定するものではなく、他の数値に変更することができる。
【0070】
[各請求項と実施形態との対応関係]
開閉部材31,32が、請求項1に係る可動部材に対応し、変動入賞装置30が電動役物に対応する。中始動口20、左始動口21および右始動口22が所定の領域に対応し、中始動口スイッチ20a、左始動口スイッチ21aおよび右始動口スイッチ22aが第1の検出手段に対応する。特別領域スイッチ35aが第2の検出手段に対応し、遊技球検知スイッチ41が第3の検出手段に対応する。
そして、メインCPU112が実行する遊技球検知処理(A10〜A16)、大入賞口開閉制御のA24、A34およびラウンド制御のA64が、請求項1に記載の遅延手段として機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るパチンコ機の外観の概略を示す斜視説明図である。
【図2】図1に示すパチンコ機1の裏セットの主要構造を示す説明図である。
【図3】図1に示すパチンコ機1に備えられた遊技盤5の主要構成を示す説明図である。
【図4】図3に示す遊技盤5に設けられた変動入賞装置30の正面説明図である。
【図5】図4に示す変動入賞装置に設けられた回転ドラムの周辺構造を示す説明図であり、貯留部材が回転ドラム上に運ばれた遊技球を貯留可能な位置に動作している状態を示す。
【図6】貯留部材が回転ドラム上に運ばれた遊技球を貯留可能な位置に動作していない状態を示す説明図である。
【図7】図4に示す変動入賞装置30の縦断面説明図である。図7(A)は貯留部材が図5に示す位置に動作している状態を右側面から見た縦断面説明図であり、図7(B)はその状態を左側面から見た縦断面説明図である。
【図8】図8は図4に示す変動入賞装置30の縦断面説明図である。図8(A)は貯留部材が図6に示す位置に動作している状態を右側面から見た縦断面説明図であり、図8(B)はその状態を左側面から見た縦断面説明図である。
【図9】図9(A)は、発射装置の構造をパチンコ機の右側面から見た説明図であり、図9(B)は、図9(A)に示す発射装置400を裏面から見た説明図である。
【図10】図9に示す発射装置400に備えられた整流器40の構造を裏面から見た説明図である。図10(A)は、整流器40の内部に遊技球が供給されている状態を示す説明図であり、図10(B)は、整流器40の内部から遊技球が排出される直前の状態を示す説明図であり、図10(C)は、整流器40の内部に供給される遊技球を検知する遊技球検知スイッチがOFFになった状態を示す説明図である。
【図11】図11(A)は、上受け皿6および整流器40を上方から見た説明図であり、図11(B)は、図11(A)を裏面から見た説明図である。
【図12】パチンコ機1の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【図13】第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域、特定領域スイッチおよび遊技球検知スイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図14】メインCPU112が実行する遊技球検知処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】メインCPU112が実行する大入賞口開閉制御の流れを示すフローチャートである。
【図16】メインCPU112が実行するラウンド制御の流れを示すフローチャートである。
【図17】第2実施形態における第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域、特定領域スイッチ、遊技球検知スイッチおよび発射モータの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図18】第2実施形態においてメインCPU112が実行する強制発射処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】第3実施形態においてメインCPU112が実行する遊技球カウント処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】第4実施形態においてメインCPU112が実行する強制発射処理2およびカウント処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】従来のパチンコ機の主要構成を示す正面説明図である。
【図22】図21に示すパチンコ機に備えられた第2種始動口スイッチ、大入賞口、特定領域および特定領域スイッチの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機
30 変動入賞装置(電動役物)
31 開閉部材(可動部材)
32 開閉部材(可動部材)
20 中始動口(所定の領域)
21 左始動口(所定の領域)
22 右始動口(所定の領域)
20a 右始動口スイッチ(第1の検出手段)
21a 左始動口スイッチ(第1の検出手段)
22a 右始動口スイッチ(第1の検出手段)
35a 特別領域スイッチ(第2の検出手段)
41 遊技球検知スイッチ(第3の検出手段)
Claims (1)
- 遊技球を遊技盤へ発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられたハウジングと、このハウジングの内部への遊技球の入賞を制御する可動部材と、前記内部に設けられた特別領域とを有する電動役物と、
前記発射装置により前記遊技盤へ発射された遊技球が前記遊技盤の所定の領域を通過したことを検出する第1の検出手段と、
この第1の検出手段により遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出された場合に賞球を払出す賞球払出装置と、
前記特別領域を遊技球が通過したことを検出する第2の検出手段とを備えており、
前記可動部材は、前記第1の検出手段により遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出された場合に遊技球を前記内部に案内する状態に変化するとともに、前記第2の検出手段により遊技球が前記特別領域を通過したことが検出された場合に前記変化を複数回繰り返すパチンコ機において、
前記発射装置へ遊技球が供給されていることを検出する第3の検出手段と、
前記第1の検出手段により、遊技球が前記所定の領域を通過したことが検出されたときに、前記第3の検出手段により前記発射装置への遊技球の供給が検出されていない場合は、前記可動部材が前記状態へ変化するタイミングを所定時間遅らせる遅延手段とを備えたことを特徴とするパチンコ機。
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