JP3882478B2 - 炭素部品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,炭素材料よりなる炭素部品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,炭素材料を使用した炭素部品を製造する方法として,例えば,予め所望とする製品の形状よりも大きな中実のブロック材料を準備し,該ブロック材料に切削加工を行うことによって最終の製品とする方法がある。この方法によれば,切削加工を行うので出来上がった製品の加工精度が良好である。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の炭素部品の製造方法においては,以下のような問題点がある。
即ち,上記従来の炭素部品の製造方法においては,ブロック材料を用いるので,切削加工を行うとき,かなりの量の切削加工を行う必要がある。そのため,該切削加工に時間がかかり,工数が増加する。また,ブロック材料からは切削加工により削り出される切り屑を大量に発生させるため,材料の歩留りが低く,材料の費用が増大する。
【0004】
また,上記従来の炭素部品の製造方法においては,特に,薄肉部を有する炭素部品,例えば,後述する半導体製造装置に使用する各種の炭素部品を加工することが困難である。
即ち,薄肉部を有する炭素部品を切削加工する際に,工具による加圧力に耐えられなくなって,薄肉部にヒビが入ったり,割れてしまったりするおそれがある。そのため,切削速度及び一回の切削送りにおける切削量を小さくし,被加工物である炭素部品への負担を小さくして加工を行っている。その結果,一層加工に時間がかかる。また,このような対策を行っていても,加工に失敗する場合もあり,この場合には不良品の発生によって製品のコストを増大させてしまう。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,所望形状への成形が容易で,かつ過酷な条件下においても良好に使用することができる炭素部品の製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
請求項1に記載の発明は,炭素材料よりなる炭素部品を製造する方法において,
吸引ポンプによって減圧させる減圧室と,該減圧室に接すると共に成形物を成形するための多孔状型面を有する吸引室とを備えた吸引成形型を用い,上記減圧室は,上記吸引ポンプに繋がる中継減圧室と,上記吸引室の側方外周に接する側部減圧室と,上記吸引室の底部に接する底部減圧室とに区画し,上記側部減圧室と上記中継減圧室との間には,側部吸引口を形成し,上記底部減圧室と上記中継減圧室との間には,上記側部吸引口よりも開口面積の大きな底部吸引口を形成しておき,炭素繊維を液体中に懸濁させてスラリーを作り,該スラリーを上記吸引室に導入すると共に,上記吸引ポンプによって上記中継減圧室,上記側部減圧室及び上記底部減圧室を減圧し,当該スラリー中の液体を上記吸引室における多孔状型面の背後に吸引して,該多孔状型面の表面に上記炭素繊維からなる成形物を成形し,該成形物において,上記吸引室の底部に成形した部分の厚みを,上記吸引室の側方外周に成形した部分の厚みよりも大きくする吸引成形工程と,
上記成形物を焼成させる焼成工程と,
上記焼成を行った上記成形物の表面に熱分解炭素被膜を形成する被膜形成工程とを含むことを特徴とする炭素部品の製造方法にある。
【0007】
本発明において最も注目すべきことは,上記スラリーを吸引して,部分的に厚みが異なる成形品の成形を行う吸引成形工程と,上記焼成を行った上記成形物の表面に熱分解炭素被膜を形成する被膜形成工程とを行うことである。
ここで,上記熱分解炭素とは,炭化水素ガス等を加熱することにより熱分解生成される炭素物質をいう。
また,上記多孔状型面の表面においては,成形する成形物の外周形状に接する部分に,上記スラリーに含まれる炭素繊維の長さよりも小さい大きさを有する微細孔が複数形成されている。
【0008】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記吸引成形工程においては,上記スラリーを吸引成形型に向けて吸引する。このとき,スラリー中の炭素繊維の長さは,多孔状型面に形成された微細孔の大きさよりも大きいため,多孔状型面の表面には,炭素繊維が堆積する。また,スラリー中の液体は多孔状型面の微細孔を通過することができるため,多孔状型面の背後に吸引される。そして,多孔状型面における微細孔を有している部分には,多孔状型面に囲まれた形状に沿った成形物が成形される。
このようにして,炭素繊維を堆積させて成形物を形成するため,所望形状に対応した吸引成形型を準備することにより,容易に所望形状の成形物を得ることができる。そのため,特に薄肉部を有する成形物を成形することが容易である。それ故,従来のようにブロック材料に対して切削加工を行って,余分な材料を切り屑にしてしまうことがなく,材料にかかる費用を削減することができる。
【0009】
また,上記のごとく,炭素繊維を堆積させて炭素部品を成形するため,従来の加工方法に比べてその成形にかかる時間を短縮することができると共に,成形ミス等により,不良品を生じることがほとんどない。
【0010】
更に本発明では,上記成形物の表面に上記熱分解炭素被膜を形成する。これにより,成形物の表面から炭素繊維が脱落することを防止することができる。そのため,得られる炭素部品の劣化が抑制され,その耐久性が向上する。
【0011】
なお,上記焼成工程を行う前には,上記吸引成形工程を行った成形物を乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。この場合には,成形物に含まれる液体をほぼ完全に除去して焼成を行うので,一層良好な焼成を行うことができる。
【0012】
以上,本発明によれば,所望形状への成形が容易で,かつ過酷な条件下においても良好に使用することができる炭素部品の製造方法を提供することができる。
【0013】
次に,請求項2に記載の発明のように,上記被膜形成工程を行う前には,上記焼成を行った上記成形物から不純物を除去する純化工程を行うことが好ましい。これにより,得られる炭素部品を高純度化することができ,該炭素部品を例えば高温環境下で使用するときでも,不純物が使用雰囲気中に放出することを防止することができる。そのため,非常にクリーンな環境下において行う処理に上記炭素材料を用いても,その処理に悪影響を及ぼすことがほとんどない。
【0014】
次に,請求項3に記載の発明のように,上記純化工程においては,上記成形物を1000〜2000℃の温度に加熱すると共に塩素ガスと反応させて塩化物として上記不純物を取り除くことが好ましい。
これにより,上記不純物を容易に除去することができる。
【0015】
次に,請求項4に記載の発明のように,上記炭素部品は,半導体製造装置用の部品であることが好ましい。
上記半導体製造装置用の部品としては,薄い厚みが要求され,かつ高温環境下で使用されるため,本発明において製造した炭素部品は特に有効である。
即ち,本発明においては,上記吸引成形工程で薄い厚みに成形し,被膜形成工程で熱分解炭素皮膜を形成することができるため,部品の軽量化ができると共に,
半導体製造装置内で使用するときに,炭素部品を形成する炭素材料が,剥離して周囲に飛散してしまうことを防止することができる。
【0016】
また,請求項5に記載の発明のように,上記吸引成形工程においては,上記成形物は,底部と,該底部の外周から環状に立設した側部とを有するルツボとし上記吸引室の底部に成形するルツボの底部の厚みを,上記吸引室の側方外周に成形するルツボの側部の厚みよりも大きくすることができる。
なお,上記半導体製造装置用の部品としては,例えば,後述するシリコン単結晶引上げ装置の内部に用いられる部品として,ルツボ,回転軸,ヒータ,保温筒,上部リング,下部リング,底部遮熱板及びガス整流部材等がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施形態例
本発明の実施形態例にかかる炭素部品の製造方法につき,図1〜図3を用いて説明する。
本例においては,炭素材料よりなる炭素部品を製造するに当たり,まずは吸引成形工程を行う。この吸引成形工程では,炭素繊維を液体中に懸濁させてスラリー31を作り,該スラリー31の中に多孔状型面20を有する吸引成形型2を浸漬させる。そして,スラリー31中の液体を多孔状型面20の背後に吸引して多孔状型面20の表面に成形物3を成形し,その後,吸引成形型2をスラリー31中より引き上げる。
【0018】
次に,上記吸引成形を行った成形物3を乾燥させる乾燥工程を行い,乾燥させた成形物3を焼成させる焼成工程を行う。次に,上記焼成を行った上記成形物3から炭素材料以外の不純物を除去する純化工程を行う。そして,最後に,上記焼成を行った上記成形物3の内部又は表面にあるいはその双方に熱分解炭素被膜を形成する被膜形成工程を行う。
【0019】
以下に,これを詳説する。
本例においては,上記炭素繊維は,ピッチ系の炭素繊維とし,その直径は13±1.3μm,その長さは1〜2mmとした。
また,上記スラリー31を作るに当たっては,上記炭素繊維に,バインダー成分として,MFC(パルプ),フェノール樹脂及びでんぷんを混合した。これらの配合割合は,炭素繊維100に対して,MFC(パルプ)5,フェノール樹脂5及びでんぷん5とした。
【0020】
また,上記スラリー31は,具体的に以下のようにして作った。即ち,スラリー31は,上記炭素繊維を水の中に入れて撹拌し,そこにフェノール樹脂を入れて再度撹拌,更にMFCを入れて撹拌した後,でんぷんを入れて撹拌し,それを凝集させて作った。
なお,上記炭素繊維としては,上記ピッチ系以外のPAN系の炭素繊維,あるいはその他のものを用いることができる。
【0021】
図1に示すごとく,上記吸引成形工程においては,吸引成形装置1を使用する。
この吸引成形装置1は,成形を行う成形物3の形状に沿った形状に形成された吸引室21と,該吸引室21の側面及び底面に沿って形成された減圧室22とを有する吸引成形型2と,上記減圧室22を減圧させる吸引ポンプ23と,スラリー31を入れたタンク30と,タンク30内における吸引成形型2を上下させる図示しない上下移動装置とを有している。
なお,上記成形物3は,後述するシリコン単結晶引上げ装置4に使用されるルツボ41である。
【0022】
上記吸引室21を形成する側面及び底面は,スラリー31中の炭素繊維の大きさよりも小さな微細孔211を複数有する上記多孔状型面20により形成されている。この微細孔211は,成形物3であるルツボ41の外周形状に沿った部分にのみ設けられている。
上記減圧室22は,吸引室21の底部外周に位置する中継減圧室221と吸引室21の側方外周に位置する側部減圧室222とよりなる。側部減圧室222は吸引口223を介して中継減圧室221と連通しており,吸引口223は成形品3を吸引する力である吸引力が,減圧室22の全体においてほぼ同じになるように大きな開口面積を有して形成されている。
【0023】
上記吸引成形工程における成形は以下のようにして行う。
まずは,上記吸引ポンプ23を作動させて,減圧室22の圧力状態をを大気圧よりも低くする。この状態で,吸引成形型2をスラリー31の入ったタンク30内に浸漬させると,上記多孔状型面20の表面にスラリー31が吸い寄せられる。このとき,スラリー31中の炭素繊維の大きさは,吸引室21の多孔状型面20に形成された微細孔211の大きさよりも大きいため,多孔状型面20の表面には,炭素繊維が堆積する。
【0024】
また,スラリー31中の液体は多孔状型面20の微細孔211を通過することができるため,中継減圧室221又は側部減圧室222である減圧室22に浸入し,その後,吸引ポンプ23によりそれらの減圧室22から排出される。このようにして,炭素繊維が吸引室21の内側面である多孔状型面20の微細孔211が設けられた部分に堆積し,成形物3が成形される。
なお,本例においては,タンク30内における吸引成形型2を上下に連続的に移動させながら吸引成形を行った。これにより,タンク30内のスラリー31を撹拌することができ,均質な厚みを有する成形物3を成形することができる。
【0025】
また,上記吸引成形装置1においては,部分的に成形物3の厚みを変化させることができる。即ち,厚みを変化させたい部分において,別の減圧室を設け,この別の減圧室と他の減圧室とが吸引ポンプ23に繋がる中継室に連通する吸引口の開口面積に違いを持たせる。つまり,この吸引口の開口面積が大きい減圧室に接する部分の方が小さい部分に比べて,吸引力が大きくなることを利用して成形物3の厚みに違いを持たせる。
【0026】
以下に例示して,これを説明する。
即ち,図2に示すごとく,例えば,上記のごとく,成形物3がルツボ41である場合において,ルツボ41の底部の厚みをその側部の厚みよりも大きくしたい場合を考える。
この場合,上記中継減圧室221と上記吸引室21の底部との間に別の減圧室である底部減圧室224を設ける。この底部減圧室224は吸引口225を介して,一方,側部減圧室222は吸引口226を介して中継減圧室221に連通されている。
【0027】
また,底部減圧室224の吸引225の開口面積を,側部減圧室222の吸引226の開口面積よりも大きく形成しておく。そして,上記と同様にして吸引を行ったときには,噴射したスラリー31は,開口面積が大きな底部減圧室224に接する吸引室21の底部の方に多く引き寄せられ,ルツボ41の底部の厚みがその側部の厚みに比べて大きく成形される。
【0028】
なお,成形物3の厚みを部分的に変化させるための別の方法として,厚み調整板を用いた方法も使用することができる。即ち,この方法は,上記スラリー31の吸引を行う途中で一旦吸引を停止し,厚みを大きくしたい部分に厚み調整板を配置して,この厚み調整板の上から再度スラリー31を吸引して成形を行う。これにより,成形した成形物3において,厚み調整板がある部分の厚みを他の部分の厚みに比べて,厚み調整板の厚みの分だけ大きくすることができる。
【0029】
上記乾燥工程においては,吸引成形工程で成形した成形物3を,炉内に配置し,該炉内の温度を,スラリー31中の液体である水が蒸発する温度以上,具体的には150℃として,乾燥させた。
また,上記焼成工程においては,上記乾燥を行った成形物3を不活性ガス雰囲気中で,約1000℃の炉内に放置して行った。
【0030】
また,上記純化工程においては,上記成形物3を約2000℃の温度に加熱し,塩素ガスを成形物3の表面に流動させて,塩素ガスと成形物3に含まれる不純物とを反応させて塩化物として不純物を取り除いた。
【0031】
上記被膜形成工程においては,化学蒸着法(CVD)により,上記焼成を行った成形物3の表面に熱分解炭素被膜を形成した。
即ち,ルツボ41(図3)を製造するための,上記成形物3の表面を約1200〜1900℃に加熱しておき,真空度約10〜200Torrで,炭化水素ガス又はハロゲン化炭化水素ガスを,水素ガスが共存している雰囲気下で,成形物3の表面に接触させて化学反応をさせ,その表面に熱分解炭素の層を形成した。これで,熱分解炭素被膜を有する炭素部品が製作される。
なお,同様の方法により,上記ルツボ41となる成形物3の内側の表面(つまりルツボの内部側の壁面)にも熱分解炭素の層を形成することができる。
【0032】
上記のようにして製作をした炭素部品は,各種の部品に使用されることができる。特に,この炭素部品は,薄くて,過酷な環境下で使用される半導体製造装置用の部品に使用することができる。この半導体製造装置には,例えばシリコン単結晶引上げ装置がある。
図3に示すごとく,シリコン単結晶引上げ装置4は,ルツボ41内にシリコン5の材料を入れ,これを加熱ヒータ43によって加熱して,その後シリコン5を単結晶体として取り出すものである。このシリコン単結晶引上げ装置4の内部で使用される部品のほとんどには,本例の製造方法による炭素部品を使用することができる。
【0033】
それらの部品には,以下のものがある。即ち,シリコン5を溶融する石英ルツボ41,ルツボ41を載置して回転させる回転軸42,ルツボ41を加熱するヒータ43,ヒータ43の側面をシールドする保温筒44,保温筒44の上部に設けた上部リング45,保温筒44の下部に設けた下部リング46,密閉本体40の内部底面に設けた底部遮熱板47及び密閉本体40の内部に不活性ガスを供給するためにルツボ41の上方に設けたガス整流部48がある。
【0034】
次に,本例の作用効果につき説明する。
本例においては,上記吸引成形工程においては,上記吸引成形装置1により成形する成形物3の厚みを所定の厚みに成形することができる。つまり,所望形状に対応した吸引成形型2を準備することにより,容易に所望形状の成形物3を得ることができる。そのため,特に薄肉部を有する成形物3を成形することが容易である。それ故,従来のようにブロック材料に対して切削加工を行って,余分な材料を切り屑にしてしまうことがなく,材料にかかる費用を削減することができる。
また,上記のごとく,炭素繊維を堆積させて炭素部品を成形するため,従来の加工方法に比べてその成形にかかる時間を短縮することができると共に,成形ミス等により,不良品を生じることがほとんどない。
【0035】
また,上記シリコン単結晶引上げ装置4に使用される各種の炭素部品は,薄い厚みが要求され,かつ高温環境下で使用されるため,本例の製造方法により製作することで,装置全体の軽量化ができると共に,装置の耐久性も向上させることができる。また,上記炭素部品には上記熱分解炭素被膜が形成したあるため,シリコン単結晶引上げ装置4の内部で,炭素部品を形成する炭素材料が,剥離して周囲に飛散したり,シリコン5の材料の中に混入したりしてしまうことを防止することができる。
【0036】
【発明の効果】
上述のごとく,本発明によれば,所望形状への成形が容易で,かつ過酷な条件下においても良好に使用することができる炭素部品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,吸引成形装置を示す説明図。
【図2】実施形態例における,減圧室を複数有する吸引成形装置を示す説明図。
【図3】実施形態例における,シリコン単結晶引上げ装置を示す説明図。
【符号の説明】
1...吸引成形装置,
2...吸引成形型,
20...多孔状型面,
21...吸引室,
211...微細孔,
22...減圧室,
23...吸引ポンプ,
3...成形物,
30...タンク,
31...スラリー,
4...シリコン単結晶引上げ装置,

Claims (5)

  1. 炭素材料よりなる炭素部品を製造する方法において,
    吸引ポンプによって減圧させる減圧室と,該減圧室に接すると共に成形物を成形するための多孔状型面を有する吸引室とを備えた吸引成形型を用い,上記減圧室は,上記吸引ポンプに繋がる中継減圧室と,上記吸引室の側方外周に接する側部減圧室と,上記吸引室の底部に接する底部減圧室とに区画し,上記側部減圧室と上記中継減圧室との間には,側部吸引口を形成し,上記底部減圧室と上記中継減圧室との間には,上記側部吸引口よりも開口面積の大きな底部吸引口を形成しておき,炭素繊維を液体中に懸濁させてスラリーを作り,該スラリーを上記吸引室に導入すると共に,上記吸引ポンプによって上記中継減圧室,上記側部減圧室及び上記底部減圧室を減圧し,当該スラリー中の液体を上記吸引室における多孔状型面の背後に吸引して,該多孔状型面の表面に上記炭素繊維からなる成形物を成形し,該成形物において,上記吸引室の底部に成形した部分の厚みを,上記吸引室の側方外周に成形した部分の厚みよりも大きくする吸引成形工程と,
    上記成形物を焼成させる焼成工程と,
    上記焼成を行った上記成形物の表面に熱分解炭素被膜を形成する被膜形成工程とを含むことを特徴とする炭素部品の製造方法。
  2. 請求項1において,上記被膜形成工程を行う前には,上記焼成を行った上記成形物から不純物を除去する純化工程を行うことを特徴とする炭素部品の製造方法。
  3. 請求項2において,上記純化工程においては,上記成形物を1000〜2000℃の温度に加熱すると共に塩素ガスと反応させて塩化物として上記不純物を取り除くことを特徴とする炭素部品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において,上記炭素部品は,半導体製造装置用の部品であることを特徴とする炭素部品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において,上記吸引成形工程において,上記成形物は,底部と,該底部の外周から環状に立設した側部とを有するルツボであり
    上記吸引室の底部に成形するルツボの底部の厚みを,上記吸引室の側方外周に成形するルツボの側部の厚みよりも大きくすることを特徴とする炭素部品の製造方法。
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