JP2007012933A - 半導体製造装置用部材及び半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体製造装置10は反応容器11内にある基板19を載置するサセプタ12と前記サセプタ12を加熱するヒータ13を備えているが、前記サセプタ12は炭素材料からなり、少なくともガス導入管14aから導入される原料ガスと接する面に熱分解炭素層が形成されており、上記原料ガスと接する面のぬれ張力が、62mN/m以上にしてある。これにより原料ガスによるパーティクルを熱分解炭素層に付着させることが出来て剥離・飛散を防止し又クリーニングも大気開放することなく行える。
【選択図】図1
Description
また、化合物半導体が形成されることとなる基板は、MOCVD装置内において、通常、サセプタによって、固定されている。
また、併せて、上記半導体製造装置用部材を用いた半導体製造装置についても発明を完成した。
少なくとも原料ガスと接する面に熱分解炭素層が形成されており、
上記原料ガスと接する面のぬれ張力が、62mN/m以上であることを特徴とする。
その装置の基板を保持する構造がフェースアップ構造であることを特徴とする。
少なくとも原料ガスと接する面に熱分解炭素層が形成されており、
上記原料ガスと接する面のぬれ張力が、62mN/m以上であることを特徴とする。
また、上記炭素材料の表面は、粗面であることが望ましい。アンカー効果により、その表面に形成される熱分解炭素層との密着性が向上することとなるからである。
上記炭素材料の表面の面粗度は、Raで2〜5μmであることが好ましい。
不純物の含有量が上記範囲を超えると、化学蒸着(CVD)法により熱分解炭素層を形成する際に、炭素材料の不純物が熱分解炭素層の中に混入し、熱分解炭素層の純度が悪化したり、不純物と化学反応を起こし、これを起点とした消耗やクラックが生じたりしてしまうおそれがあるからである。
上記熱分解炭素層の形成方法としては特に限定されず、例えば、化学蒸着(CVD)法等が挙げられる。
また、上記熱分解炭素層は、1層からなるものであってもよいし、2層以上からなるものであってもよい。
なお、上記熱分解炭素層は、炭素材料の表面全体に形成されていてもよいし、その一部にのみ形成されていてもよい。
上記熱分解炭素層の厚さが10μm未満であると、熱分解炭素層の厚さが薄すぎるため、不完全な熱分解炭素層となり、還元性ガスや反応性ガスとの反応が進行することがあり、一方、200μmを超えると、炭素材料と熱分解炭素層との熱膨張係数の違い等に起因して、熱分解炭素層の層間剥離や炭素材料との剥離が生じやすくなり、また、製品のコスト上昇を招くこととなる。
上記ぬれ張力が、62mN/m未満であると、化合物半導体単結晶の成長中に、原料ガスが半導体製造装置用部材表面でパーティクルとなって、基板上の化合物半導体単結晶中に混入し、高品位の半導体等の製造を妨げることとなるからである。
その理由は、ぬれ張力が、67mN/m以上であると、原料ガスに起因するパーティクル等をその表面に付着させることができ、この半導体製造装置用部材を繰り返し使用する場合に、半導体製造装置を大気開放することなく、その表面をドライクリーニングのみでクリーニングすることが可能であり、常に所定の品位の半導体等を製造することができるからである。
本明細書において、上記ぬれ張力とは、JIS K 6768 ぬれ張力試験方法に準拠して測定した値を言う。
上記原料ガスと接する面のぬれ張力を上記範囲にするのに、適しているからである。
具体的には、例えば、研磨処理を行う場合には、研磨装置やラッピング装置等の装置を用いたり、手加工により行う方法がよい。例えば、研磨布にアルミナ、SiC等の砥粒懸濁液を染み込ませて表面を擦ることで処理することができる。
まず、炭素材料の原料粉末を調製する。具体的には、炭素原料の粉砕、整粒を行い、粉砕粒子を様々な粒度に分けた後、複数の粒度の粉末を組み合わせて原料粉末を調製する。
上記炭素原料としては、例えば、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛等が挙げられる。
上記結合材としては、例えば、ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また、例えば、上記CIP成形を行う場合、その成形圧力は、80〜150MPa程度が望ましい。
なお、炭素材料の製造方法としては、上述した方法に限定されるわけではなく、他の方法を用いて製造してもよい。
具体的な加工方法は特に限定されないが、切削液による汚染を防止するため、乾式による切削加工や研削加工が望ましい。
上述のようにして製造した炭素基材には、ハロゲンガス等により高純度化処理を施すことが望ましい。
上記熱分解炭素層の形成は、上述した方法で行うことができる。
さらに、完成後に原料ガスと接することとなる面(熱分解炭素層を形成した面)のぬれ張力を調整する。具体的には、研磨処理、プラズマ処理、ブラスト処理等を施すことにより調整することができる。また、熱分解炭素層の形成及びぬれ張力の調整は、炭素材料の表面全体について行ってもよい。
本発明の半導体製造装置は、本発明の半導体製造装置用部材を用いた半導体製造装置であって、
その装置の基板を保持する構造がフェースアップ構造であることを特徴とする。
図1(a)は、本発明の半導体製造装置を模式的に示す模式図であり、(b)は、(a)に示した半導体製造装置を構成するサセプタのみを示した拡大断面図である。
サセプタ12は、モータ15に接続された回転体17により支持されており、一定速度で回転することができるように構成されている。
さらに、反応容器11の側方下部には、反応容器11内のガスを外部に放出するための排気ポンプ16及び排気管18が配設されている。
従って、サセプタ12は、その一の主面12aのぬれ張力が、62mN/m以上である。
そして、基板を保持する構造がフェースアップ構造であり、この主面12aが上向きに配置されている。
(実施例1:図1(b)参照)
炭素材料として上述した方法で製造した等方性黒鉛材料(イビデン社製、商品名 ET−10)を用い、これを切削することにより、直径350mm、厚さ20mmの円盤状で黒鉛製の炭素基材を作製した。
その後、炭素基材の上部を切削し、基板を載置するための直径50mm、深さ0.5mmの凹部を設けた。この炭素基材を真空中2000℃の雰囲気で、ハロゲンガスを用いて全灰分が5ppm以下の高純度化処理を行った。
上記研磨処理は、研磨布に♯8000番のアルミナ懸濁液を染み込ませ、押え圧10kpaで表面を3分間繰り返し擦ることにより行った。
実施例1の(2)の工程で、研磨処理を施す代わりに、下記の条件で酸素ガスを導入したマイクロ波プラズマ処理装置によるプラズマ処理を施した以外は、実施例1と同様にしてサセプタを作製した。プラズマ処理後の炭素基材表面のぬれ張力を表1に示した。
上記プラズマ処理の条件は、マイクロ波の波長:13.56MHz、出力:1kW、処理時間:15分間であった。
実施例1の(2)の工程で、研磨処理を施す代わりに、下記の条件でブラスト処理を施した以外は、実施例1と同様にしてサセプタを作製した。ブラスト処理後の炭素基材表面のぬれ張力を表1に示した。
上記ブラスト処理は、♯2000番のアランダムを用い、噴き付け圧力10kpaで3分間、熱分解炭素層の表面にアランダムを吹付けることにより行った。
実施例1のサセプタの熱分解炭素層の表面に研磨等の処理を施すことなく、炭素材料からなるサセプタを作製した。なお、炭素基材表面のぬれ張力は、表1に示した。
(1)ぬれ張力の測定
JIS K 6768ぬれ張力試験方法(1999)に準拠して測定した。
すなわち、ホルムアミドとエチレングリコールモノエチルエーテルとを種々の組成で混合した標準液を準備しておき、この標準液を順次、サセプタの表面に塗布することにより測定した。
実施例及び比較例で得られたサセプタを用いたCVD装置により、サファイア基板のみを交換しながら基板上にGaNを形成する工程を10回繰り返した。サセプタを取り出し、サセプタ表面における付着物(パーティクル)の有無を目視及び光学顕微鏡により観察するとともに、サファイア基板上に形成されたGaNの結晶状態を観察した。
11 反応容器
12 サセプタ
13 ヒータ
14a、14b ガス導入管
15 モータ
16 排気ポンプ
17 回転体
18 排気管
Claims (3)
- 炭素材料からなり、
少なくとも原料ガスと接する面に熱分解炭素層が形成されており、
上記原料ガスと接する面の濡れ張力が、62.0mN/m以上であることを特徴とする半導体製造装置用部材。 - 前記原料ガスと接する面には、研磨処理、プラズマ処理及びブラスト処理のうちの少なくとも1種の処理が施されている請求項1に記載の半導体製造装置用部材。
- 請求項1又は2に記載の半導体製造装置用部材を用いた半導体製造装置であって、
その装置の基板を保持する構造がフェースアップ構造であることを特徴とする半導体製造装置。
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