JP3882072B2 - 多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 - Google Patents
多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3882072B2 JP3882072B2 JP2001392871A JP2001392871A JP3882072B2 JP 3882072 B2 JP3882072 B2 JP 3882072B2 JP 2001392871 A JP2001392871 A JP 2001392871A JP 2001392871 A JP2001392871 A JP 2001392871A JP 3882072 B2 JP3882072 B2 JP 3882072B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite material
- sol
- metal
- graphite composite
- porous graphite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラファイト酸化物層状体の層間にピラーとして金属又は半金属の化合物を導入して安定な多孔質構造とした新規な多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、モンモリロナイトのような層状粘土について、その層間にアルミナ、ジルコニア、酸化クロム、酸化チタン、SiO2−TiO2、SiO2−Fe2O3、Al2O3−SiO2などをインターカレートして層間架橋多孔体を形成させることは知られている[「表面」,第27巻,第4号(1989),第290〜300ページ]。
【0003】
ところで、グラファイト結晶は、面内炭素原子間距離0.142nm、層面間距離0.335nmの異方性の強い層状構造を有する。このような強い異方性は、その反応性に大きな影響を与え、面内の結合を攻撃するような反応は進行しにくいが、層間を拡張しながら反応物質を挿入する反応、いわゆるインターカレーションを起しやすく、これによりグラファイト層間化合物を形成する。このようにして、各種陰イオン又は陽イオンがインターカレートされたグラファイト層間化合物は多数知られているが、これらを基材とした多孔体は、これまで知られていない。
【0004】
グラファイトが層状粘土と同様に層状構造を有するにもかかわらず、その多孔体を形成しないのは、層間距離が小さく、しかもその層状構造が中性の二次元層構造であって、膨潤性を示すイオン性層状構造ではないので、もともと層間に金属や半金属の水酸化ゲル化合物をインターカレートさせることが困難な上に、たとえインターカレートされたとしても、インターカレートされた化学種が層間全体にわたって充填された状態になり、大きい表面積の多孔体を構成しないし、後続の加熱処理により架橋を形成しようとしても、それが崩壊して細孔が形成されないためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、グラファイトの層状構造を利用して形成させた細孔をもつ新規な多孔体材料及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、グラファイトの層状構造を利用した多孔体を得るために鋭意研究を重ねた結果、グラファイトを先ず酸化してグラファイト酸化物層状体を形成させ、その層間に金属又は半金属のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレートさせ加熱するか、或いは長鎖状アルキル基をもつ有機第四化合物陽イオン又は多核金属若しくは半金属陽イオン或いは有機塩基をインターカレートさせて層間架橋体を調製したのち、続けて金属又は半金属の化合物を導入後、加熱して多孔質構造を安定化することにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、グラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のピラーにより形成された平均孔径0.6〜2.5nmの細孔をもつ、比表面積400〜1500m 2 /gの多孔質グラファイト複合材料、及びグラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレートさせ、次にこれを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、或いはグラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に層間拡張用イオン又は分子をインターカレートさせ、次いでケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた無機多塩基酸と低級アルカノールとのエステルを導入し、次にこれを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、ケイ素、アルミニウム、チタン及びジルコニウムの中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とする安定なピラーを形成させることを特徴とする多孔質グラファイト複合材料の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において基材として用いられるグラファイト酸化物層状体は、例えばグラファイトを濃硫酸と硝酸との混合液中に浸し、塩素酸カリウムを加え、反応させるか、或いは濃硫酸と硝酸ナトリウムの混合液中に浸し、過マンガン酸カリウムを加え、反応させることにより調製される。これらの処理によりグラファイトは炭素原子の網平面になんら本質的な変化を生じることなく、層間に酸素原子を導入することができる。
【0009】
次に、このようにして形成されたグラファイト酸化物層状体の層間に形成されるピラーは、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物、すなわち含ケイ素化合物、含アルミニウム化合物、含チタン化合物、含ジルコニウム化合物又は含鉄化合物或いはこれらの任意の組合せから構成されている。
【0010】
そして、本発明の多孔質グラファイト複合材料中の、これら金属又は半金属の化合物の含有量は、5〜95質量%、好ましくは50〜70質量%の範囲内であり、また上下のグラファイト酸化物層と左右のピラーにより、孔径0.6〜2.5nmの細孔が形成されている。
【0011】
このような多孔質グラファイト複合材料は、前記のようにして製造したグラファイト酸化物層状体の層間に、よく知られている粘土層間架橋多孔体を製造する方法と同様にして、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物からなるピラーを形成させることによって製造することができる。このような方法としては、該金属又は半金属の化合物のゾルを層間に導入したのち、これを不活性雰囲気下で加熱処理して安定なピラーを形成させる方法、及び該金属又は半金属の多核金属陽イオンを層間に導入したのち、これを不活性雰囲気下で加熱処理して安定なピラーを形成させる方法が知られている。
【0012】
例えば、グラファイト酸化物層状体の層間にシリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾルやシリカ−チタニアゾル、シリカ−酸化鉄ゾル、アルミナ−シリカゾルのような混合ゾルを導入し、次いで不活性雰囲気下で加熱処理すれば、それぞれ金属又は半金属の酸化物や、これらの混合酸化物からなる安定なピラーを含む多孔質複合材料が得られる。
【0013】
また、多核金属陽イオンを用いる方法としては、例えば[Al13O4(OH)24]7+、[Zr4(OH)8(H2O)16]8+、[Fe3O(OCOCH3)6]+などをグラファイト酸化物層状体の層間に導入したのち、不活性雰囲気下で加熱処理して、アルミナ、ジルコニア、酸化鉄を形成させる方法がある。
【0014】
これらいずれの方法においても、加熱処理は、グラファイトを構成する炭素が酸化するのを防止するために、不活性雰囲気中、例えば真空条件下や、窒素やアルゴン気流中で行うことが必要である。この際の加熱条件としては120℃以上、好ましくは500〜700℃の範囲が用いられ、加熱時間は、通常2〜8時間の範囲である。
【0015】
本発明複合材料において、多孔構造を形成させる別の方法としては、グラファイトの酸化物層状体に、先ず層間拡張用イオン又は分子をインターカレートさせ、次いで、ケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた無機多塩基酸と低級アルカノールとのエステルを導入し、これを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、ケイ素、アルミニウム、チタン又はジルコニウムの化合物からなる安定なピラーを形成させる方法がある。
【0016】
この際用いられる層間拡張用イオンとしては、例えば、一般式
[R1−NR2R3R4]+
(式中のR1は炭素数8〜20の長鎖アルキル基、R2、R3及びR4はそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であって、この中の1個はR1と同じであってもよい)
で表わされる長鎖アルキル基をもつ第四化合物陽イオンを挙げることができる。
【0017】
この式中のR1としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基のような炭素数8〜20の長鎖アルキル基を挙げることができ、またR2、R3及びR4としては、メチル基、エチル基、プロピル基のような炭素数1〜3のアルキル基などを挙げることができる。このR2〜R4の中の1個は、場合によりR1と同じものであってもよいが、それ以上に長鎖アルキル基を含むとグラファイト酸化物層状体の層間に導入されにくくなる。
【0018】
これらは粘土層間架橋多孔体の場合と同じく層間に陽イオンとして挿入し、層間を拡張するものであるが、グラファイト酸化物の層表面がプロトンを放出して酸性を呈することから、例えば、一般式
NR5R6R7
(式中のR5、R6及びR7の中の少なくとも1個は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、残りは水素原子である)
で表わされる有機アミンのような分子も同じように層間を拡張するために用いることができる。このような有機アミンとしては、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、アニリン、N‐メチルアニリン、N,N‐ジメチルアニリンなどがある。
【0019】
このような層間拡張用イオン又は分子の導入は、例えばアルカリ水溶液中でグラファイト酸化物層状体にその質量に基づき、8〜36.0倍量の層間拡張用イオン又は分子を加え、室温から90℃までの範囲の温度で15〜60分間反応させることによって行われる。
このグラファイト酸化物においては、このような層間拡張用イオン又は分子を層間に挿入しただけでは、これを乾燥し、加熱処理するときに縮小し、いったん形成された細孔が閉塞してしまうので、さらに補強するための処理が必要である。
【0020】
これは、層間拡張用イオン又は分子によりグラファイト酸化物の層間を架橋したのち、さらに層間にケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた金属又は半金属の無機多塩基酸と低級アルコールとのエステルを導入したのち、50〜70℃で乾燥し、次いで不活性雰囲気中、500〜700℃において2〜8時間加熱処理することによって行われる。上記の無機多塩基酸のエステルは、後続の加熱処理により分解して、層間を支持しうる強度をもつ安定な化合物、すなわち固体状の含ケイ素化合物、含アルミニウム化合物、含チタン化合物、含ジルコニウム化合物を生成するものであればどのようなものでもよい。
これらの化合物は、金属の場合、金属酸化物であり、雰囲気ガスの種類及び加熱条件によって窒化物、炭化物などが副生する。また、ケイ素のような半金属の場合は、アルコキシ基が除かれて、酸素や水酸基となったものや、これに低級アルキル基が結合したものを挙げることができる。
【0021】
このようなものとしては、上記の無機多塩基酸と炭素数1〜4のアルコール、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n‐プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n‐ブチルアルコール、イソブチルアルコールとのエステル、例えばケイ酸テトラエチル、アルミン酸トリエチル、チタン酸テトラエチル、ジルコン酸テトラエチルなどを挙げることができる。また、所望ならばこの中のアルコキシル基の一部がアルキル基になっている部分エステルも用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの無機多塩基酸エステルの使用量は、グラファイト酸化物層状体の質量の20〜100倍量、好ましくは40〜80倍量の範囲内で選ばれる。
【0022】
この無機多塩基酸エステルを導入するには、グラファイト酸化物層状体に層間拡張用イオン又は分子をインターカレートさせて得た層間化合物を、所定量の無機多塩基酸エステル中に加え、室温において10〜200時間反応させる。この際所望ならば、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、アセトン、ベンゼン、トルエンなどを用いることもできるし、また、40〜80℃の温度に加熱して反応を促進することもできる。
【0023】
このように反応させたのち、反応混合物から固体を分離し、エチルアルコールのような溶剤を用いて洗浄したのち、風乾、真空乾燥、凍結乾燥又は加熱して乾燥させる。
この処理によりグラファイト酸化物層状体の層間拡張用イオン又は分子により拡張された層間に、上記無機多塩基酸エステルが挿入された層間化合物が得られる。
【0024】
次いで、この層間化合物を加熱し、分解すると層間にケイ素、アルミニウム、チタン又はジルコニウムの化合物からなる安定なピラーが形成される。この際の加熱は、基材を構成する炭素が酸化されるのを防止するために、不活性雰囲気中、例えば窒素、アルゴンのような不活性ガスの通気下、或いは真空条件下で行うことが必要である。加熱温度としては120℃以上、好ましくは500〜700℃の範囲が選ばれる。加熱時間は通常2〜8時間である。
このようにして、平均孔径0.6〜2.5nmの細孔をもち、比表面積400〜1500m2/gの多孔質グラファイト複合材料が得られる。
【0025】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
【0026】
実施例
(1) 常法によりグラファイトを酸化して生成させたグラファイト酸化物層状体(比表面積25m2/g)0.3gを0.05M水酸化ナトリウム水溶液60ml中に少しずつ加えてよく分散させ、20分間超音波を印加して、均一な分散液を調製した。原料のグラファイトとその酸化物の電子顕微鏡によるFE−SEM像写真を、それぞれ図1及び図2に示す。各図における本図は、30,000倍、挿入図は2,000倍の拡大図である(以下同じ)。
【0027】
(2) 次にヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド0.4gを蒸留水600mlに溶解して、上記の分散液中に、かきまぜながら少しずつ滴下したのち、生成した沈殿を吸引ろ過し、pHが中性になるまで水洗する。このようにして得た沈殿物をろ別し、60℃で1晩乾燥することにより、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオンがインターカレートされた層間化合物が得られた。このものの電子顕微鏡によるFE−SEM像を図3に示す。
【0028】
(3) このようにして得た層間化合物0.32gをケイ酸テトラエチルSi(OC2H5)420ml中に分散させ、25℃において7日間反応させる。反応後、生成した固体を遠心分離し、エチルアルコール10mlで1回洗浄したのち、大気中に24時間放置し、さらに空気中60℃で12時間乾燥させることにより、ケイ酸テトラエチルが層間に挿入された層間化合物を得た。
【0029】
(4) 次いで、この層間化合物を真空中、徐々に550℃まで昇温し、この温度で5時間加熱した。このようにして、比表面積1050m2/g、平均孔径19.6nmの多孔質グラファイト複合材料を得た。このものの電子顕微鏡によるFE−SEM像を図4に示す。
【0030】
(5) このようにして得た多孔質グラファイト複合材料について、77Kにおける窒素吸着試験を行い、その結果を窒素吸着等温線グラフとして図5に示す。
また、このもののドリモア−ヒール(Dollimore−Heal)法により求めた細孔分布曲線を図6に示す。
このことから、本発明の多孔質グラファイト複合材料は、原料として用いたグラファイト酸化物層状体の40倍以上の比表面積を有し、平均孔径1.96nmのメソポアを含むことが分る。
【0031】
【発明の効果】
本発明によると、従来の活性炭のような多孔質炭素材料に比べ、より緩和な条件下ではるかにち密な細孔をもち、しかも安定な新規多孔質グラファイト複合材料が得られる。
この多孔質グラファイト複合材料は、吸着剤、触媒、触媒担体などとして利用しうる上に、メタンのような炭化水素燃料の貯蔵材料としても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グラファイトのFE−SEM像写真。
【図2】 グラファイト酸化物のFE−SEM像写真。
【図3】 ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオンがインターカレートされた層間化合物のFE−SEM像写真。
【図4】 実施例で得た多孔質グラファイト複合材料のFE−SEM像写真。
【図5】 本発明多孔質グラファイト複合材料の1例の窒素吸着等温線グラフ。
【図6】 図1と同じものの細孔分布曲線。
Claims (7)
- グラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のピラーにより形成された平均孔径0.6〜2.5nmの細孔をもつ、比表面積400〜1500m 2 /gの多孔質グラファイト複合材料。
- グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレートさせ、次にこれを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とする安定なピラーを形成させることを特徴とする多孔質グラファイト複合材料の製造方法。
- 金属又は半金属のゾルが、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、シリカ−チタニアゾル、シリカ−酸化鉄ゾル又はアルミナ−シリカゾルである請求項2記載の多孔質グラファイト複合材料の製造方法。
- 金属又は半金属の多核金属陽イオンが、[Al13O4(OH)24]7+、[Zr4(OH)8(H2O)16]8+又は[Fe3O(OCOCH3)6]+である請求項2記載の多孔質グラファイト複合材料の製造方法。
- グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に層間拡張用イオン又は分子をインターカレートさせ、次いでケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた無機多塩基酸と低級アルカノールとのエステルを導入し、次にこれを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、ケイ素、アルミニウム、チタン及びジルコニウムの中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とする安定なピラーを形成させることを特徴とする多孔質グラファイト複合材料の製造方法。
- 層間拡張用イオンが、一般式
[R1−NR2R3R4]+
(式中のR1は炭素数8〜20の長鎖アルキル基、R2、R3及びR4はそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であって、この中の1個はR1と同じであってもよい)
で表わされる長鎖アルキル基をもつ第四化合物陽イオンである請求項5記載の多孔質グラファイト複合材料の製造方法。 - 層間拡張用分子が、一般式
NR5R6R7
(式中のR5、R6及びR7の中の少なくとも1個は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、残りは水素原子である)
で表わされる有機アミンである請求項5記載の多孔質グラファイト複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001392871A JP3882072B2 (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001392871A JP3882072B2 (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003192316A JP2003192316A (ja) | 2003-07-09 |
JP3882072B2 true JP3882072B2 (ja) | 2007-02-14 |
Family
ID=27600002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001392871A Expired - Lifetime JP3882072B2 (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3882072B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101117632B1 (ko) | 2010-07-07 | 2012-02-29 | 삼성에스디아이 주식회사 | 층간 거리가 조절된 결정성 탄소 재료 및 그의 제조 방법 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4552022B2 (ja) * | 2004-05-21 | 2010-09-29 | 独立行政法人科学技術振興機構 | グラファイト酸化物層間への有機金属種の挿入方法、及びそれを用いる含炭素多孔体複合材料の合成 |
JP5150883B2 (ja) * | 2007-08-03 | 2013-02-27 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 炭素ナノシート・チタネートナノチューブ複合体及び炭素ナノシート・チタニアナノロッド複合体、その製造方法及びその用途 |
JP5234325B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2013-07-10 | 株式会社豊田中央研究所 | 有機化グラファイト材料の製造方法 |
JP2010053000A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Koji Miura | 層間化合物材料及びその製造方法 |
JP5326090B2 (ja) * | 2008-12-25 | 2013-10-30 | 国立大学法人 岡山大学 | 多孔質炭素材料及び燃料電池 |
BRPI1006680B1 (pt) * | 2009-04-15 | 2020-10-27 | Dow Global Technologies Llc | processo para manufaturar um óxido de grafita isolado criogenicamente secado |
JP5337062B2 (ja) * | 2010-01-14 | 2013-11-06 | 積水化学工業株式会社 | 薄片化黒鉛分散液の製造方法、薄片化黒鉛分散液及び薄膜の製造方法 |
JP2011184264A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 薄片化黒鉛分散液の製造方法、薄片化黒鉛分散液及び薄膜の製造方法 |
KR101268502B1 (ko) | 2010-04-26 | 2013-06-07 | 주식회사 포스코 | 그라펜 및 산화철을 포함하는 혼성체, 이를 제조하는 방법 및 이를 이용한 폐수처리장치 |
KR20130040932A (ko) * | 2010-05-28 | 2013-04-24 | 그라페아, 인크. | 산화그래핀 및 산화흑연 촉매 및 시스템 |
US8658555B1 (en) * | 2010-12-13 | 2014-02-25 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Compositions comprising zirconium hydroxide and graphite oxide and methods for use |
US9511346B2 (en) * | 2011-02-25 | 2016-12-06 | James M. Tour | Adsorption of actinides in cationic form from aqueous solutions |
KR101273492B1 (ko) * | 2011-06-16 | 2013-06-17 | 인하대학교 산학협력단 | 수소저장용 전이금속입자가 담지된 흑연분말복합체의 제조방법 |
JP7315152B2 (ja) * | 2018-08-23 | 2023-07-26 | 国立大学法人信州大学 | グラフェンオキサイド吸着材 |
-
2001
- 2001-12-25 JP JP2001392871A patent/JP3882072B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101117632B1 (ko) | 2010-07-07 | 2012-02-29 | 삼성에스디아이 주식회사 | 층간 거리가 조절된 결정성 탄소 재료 및 그의 제조 방법 |
US9793064B2 (en) | 2010-07-07 | 2017-10-17 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Crystalline carbonaceous material with controlled interlayer spacing and method of preparing same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003192316A (ja) | 2003-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3882072B2 (ja) | 多孔質グラファイト複合材料及びその製造方法 | |
Wahab et al. | Periodic mesoporous organosilica materials incorporating various organic functional groups: synthesis, structural characterization, and morphology | |
Kruk et al. | Characterization of high-quality MCM-48 and SBA-1 mesoporous silicas | |
KR20170104914A (ko) | 에어로겔 블랑켓의 제조방법 및 이로부터 제조된 에어로겔 블랑켓 | |
JP2006306707A (ja) | 酸化物複合体及びその製造方法 | |
KR20160100082A (ko) | 실리카 에어로겔 함유 블랑켓의 제조방법 및 이에 따라 제조된 실리카 에어로겔 함유 블랑켓 | |
JP2005089218A (ja) | 球状シリカ系メソ多孔体の製造方法 | |
US5599759A (en) | Process for producing porous silicon oxide material | |
JP4263491B2 (ja) | グラファイト酸化物の層間拡張方法、及びそれを用いる含炭素多孔体複合材料の合成 | |
JP4246487B2 (ja) | 新規メソポーラス炭素構造体の製造法 | |
KR20170036287A (ko) | 소수성 실리카 에어로겔의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 소수성 실리카 에어로겔 | |
JP4474531B2 (ja) | グラファイト酸化物の層間に酸化チタンを含有してなる光触媒、及びその製造方法 | |
JP5603566B2 (ja) | 球状メソポーラスカーボン及びその製造方法 | |
Davydova et al. | Synthesis and properties of graphite nitrate cointercalation compounds with carboxylic acid esters | |
JP3391155B2 (ja) | 多孔体の製造方法 | |
JP4854969B2 (ja) | 新規なナノポーラス炭素構造を有する吸蔵材料、及びその製造法 | |
JP4238351B2 (ja) | 新規な炭素系の炭化水素吸蔵体、及びその製造法 | |
JP4552022B2 (ja) | グラファイト酸化物層間への有機金属種の挿入方法、及びそれを用いる含炭素多孔体複合材料の合成 | |
Purwaningsih et al. | Porous silica nanomaterial derived from organic waste rice husk as highly potential drug delivery material | |
Tillman et al. | Synthesis of mesoporous silica using a mineral silica source | |
Ahenach et al. | Influence of water on the pillaring of montmorillonite with aminopropyltriethoxysilane | |
US20030133868A1 (en) | Mesostructured metal or non-metal oxides and method for making same | |
JP4280813B2 (ja) | 非シリカ系メソ構造体及びその製造方法 | |
KR100352108B1 (ko) | 다공성 가교화 점토의 제조방법 | |
JP2008145190A (ja) | マイクロカプセル、液体クロマトグラフ用充填剤及びそれを用いた液体クロマトグラフ用カラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060720 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060915 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061019 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3882072 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |