JP3879927B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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本発明は、輻射器の前方に狭ビーム化や高利得化などのために導波器装置を設けているアンテナ装置に関する。
従来から、超短波用等超高周波数のアンテナ装置において、利得向上やアンテナビームパターン形成のために電波を輻射する輻射器の前方に、導波器群を設けることが行われている。
図16は従来の極超短波用アンテナ装置100の構成を示す図であり、例えばUHF帯で使用されているものを例示している。この図16において、放射器110が所定の間隔で複数個(この例では5個)だけ直列に設けられている。この放射器110には給電線120により給電される。各放射器110には、電波の放射方向に複数の導波器130が導波器群を形成するように配置される。これら導波器130は、放射器110とともにブーム140に取り付けて支持されている。そのブーム140が取り付けベースを兼ねている反射器150に植設されている。
極超短波用アンテナ装置100は、このようにして、放射器110及び導波器群が長手方向にアレイ状に配列されている。この図16の例では、使用波長が数10cm〜1m程度になるため、ブーム140の直径は数cmに出来るから、導波器群を容易に支持することが出来る。
しかし、マイクロ波帯(3GHz以上)のような高い周波数では、ブーム140の影響がでてくるから、ブーム140を細くする等の配慮が必要であり、強度上の問題も発生する(特許文献1参照)。また、さらに、使用周波数が高く、例えば周波数が10GHzになると波長は約3cmとなり、使用周波数に対してブーム140の影響が無視できるように構成するには直径を約0.4mmにしなければならない。この寸法のブームでは、導波器群を支持することは困難となる。この場合には、放射器(アンテナ素子、輻射器)の電波放射方向に複数の導波器を設けて、それらを低い誘電率で低い誘電損失を有する発泡材料等の支持材で支持することが行われている(特許文献2参照)。
特開2001−42024号公報 特表2003−523121号公報
マイクロ波帯で使用する導波器群を支持する材料は、特許文献2のように、低誘電率、低損失の発泡材を使用することが考えられる。また、導波器の長さや厚み等の寸法が小さくなることから、3次元領域に導波器群を支持する際には導波器の位置精度を出すことが電気特性上重要である。
板状に発泡材を加工し、上下板となる発泡材はあらかじめアンテナレドーム(以下、レドーム)の内側形状に沿うようにしておき、その発泡材上に導波器群を載せて接着し、その上に発泡材板を接着し、その上に次の導波器群を載せて接着して、段々に積み重ねていく方法がある。しかし、この方法では、接着時に導波器群の位置を決定する必要があるが、重ねていく方法のため位置ズレが生じたり、接着剤の乾燥時間が必要となるなどの問題がある。また、導波器群と発泡材を重ねて接着する作業であるため、位置を決定しながら接着剤の使用量を適切に制御していかなくてはならず、これが達成できないと電気的特性を劣化させてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、発泡材などからなる支持部材を用いて多数の導波器を精度良く配置し、且つ製造が容易な、アンテナ装置を提供することを目的とする。
また、長さの異なるアンテナにも共通に利用できる導波器装置を設けているアンテナ装置を提供することを目的とする。
請求項1のアンテナ装置は、開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
長手方向に所定幅の収納用溝を設けており、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる支持部材と、
前記収納用溝に収納され得る寸法で、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる板状部材と、
薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されており、前記板状部材に沿う形で前記収納用溝に収納される導波器群基板とを有し、
前記支持部材の前記収納用溝に前記板状部材と前記導波器群基板とが挿入して固定されていることを特徴とする。
請求項2のアンテナ装置は、請求項1記載のアンテナ装置において、前記導波器群基板は前記板状部材の両面側に設けられることを特徴とする。
請求項3のアンテナ装置は、請求項1、2記載のアンテナ装置において、前記収納用溝及び前記板状部材は複数設けられており、前記導波器群基板はそれに対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項4のアンテナ装置は、請求項1乃至3記載のアンテナ装置において、前記収納用溝には少なくとも1つの突条部或いは窪み条部が設けられ、前記板状部材には前記収納用溝の突条部或いは窪み条部に組み合うように窪み条部或いは突条部が設けられていることを特徴とする。
請求項5のアンテナ装置は、請求項1乃至4記載のアンテナ装置において、前記板状部材は、前記収納用溝の形状と比較して、特定部分が切り取られている形状であることを特徴とする。
請求項6のアンテナ装置は、請求項1乃至4記載のアンテナ装置において、前記導波器装置は、長手方向の長さが基本単位長である2つの前記支持部材が、それらの収納用溝に跨って収納された前記板状部材によって結合され、長手方向の長さが基本単位長の整数倍であることを特徴とする。
請求項7のアンテナ装置は、請求項6記載のアンテナ装置において、前記板状部材の長さは基本単位長であり、
結合された支持部材の端部からはみ出した板状部材の部分を切断し、その切断された部分を前記収納用溝の未収納部分に挿入したことを特徴とする。
請求項8のアンテナ装置は、開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
長手方向に所定幅の収納用溝を設けており、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる支持部材と、
薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されており、前記収納用溝に収納される導波器群基板とを有し、
前記支持部材の前記収納用溝に前記導波器群基板が挿入されていることを特徴とする。
請求項9のアンテナ装置は、請求項8記載のアンテナ装置において、前記導波器群基板は、前記収納用溝内に挿入される固定部材によって、前記収納用溝内に固定されていることを特徴とする。
請求項10のアンテナ装置は、開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されている導波器群基板と、
低い誘電率で低い誘電損失の材料からなり、長手方向に前記導波器群基板を挿入するための切り込みを設けている支持部材とを有し、
前記支持部材の前記切り込みに前記導波器群基板が挿入されていることを特徴とする。
請求項11のアンテナ装置は、請求項1乃至10記載のアンテナ装置において、前記導波器装置の外形寸法を前記レドームの内形寸法よりわずかに大きくしておき、
前記導波器装置は前記レドームに押さえられて位置が固定されることを特徴とする。
本発明によれば、マイクロ波帯で使用するアンテナ装置において、輻射器の開口面前方に置く導波器群基板を、低誘電率で低誘電損失の支持部材または支持部材と板状部材とで支持するから、簡単な構成で、位置精度を確保して、導波器群を設けることができる。また、導波器装置の製造が容易で、製造時の組立工数が大きく減少する。
また、導波器装置の外形寸法をレドームの内形寸法よりわずかに大きくしておくことで、レドーム自体が導波器群基板を支持する支持部材を押さえつけ、導波器群基板は支持部材との摩擦により固定され、位置が確定する。
さらに、支持部材は基本単位長の倍数であれば長さの違うアンテナ装置にも対応しているため、導波器装置の部品の共通化やコストダウンを図ることができる。
以下、本発明のアンテナ装置の実施例について、図を参照して詳しく説明する。
図1〜図4は、本発明の第1実施例のアンテナ装置を示す図であり、レーダ用などに使用されるマイクロ波帯の電波を放射するものである。
図1.A及び図1.Bはともに、第1実施例のアンテナ装置の全体の断面をそれぞれ模式的に示す図であり、同じ構成部分に同一の符号を付している。図1.A及び図1.Bにおいて、導波器装置10と輻射器20とがレドーム30の内部に収納されている。
輻射器20は、レーダ用アンテナに適するように、図中の紙面に対して垂直方向に長く形成されている横長の形状をしている。この輻射器は、例えば多数のスロットが設けられている導波管型のものが用いられる。この例では、その導波管の上下にホーン状の反射板を設けている。このホーン状の反射板の先端部が、輻射器の開口面となる。その輻射器の開口面の前方に導波器装置10が設けられている。
レドーム30は、使用する無線周波数帯域の電波を透過可能で風雨に耐えうる強度を有する材料にて、また、雨水、塵芥の進入を出来るだけ抑えることが出来る構造に形成される。その材料としては、例えば、やや柔軟性のある合成樹脂を使用することが出来る。
導波器装置10について説明する。導波器装置10は、支持部材1と、複数の板状部材2と、複数の導波器群基板3とを有している。
図2は、導波器群基板3の構成を示す図である。図2において、導波器群基板3は、厚さtが薄い誘電体基板31上に、多数の導波器32が縦方向及び横方向に二次元アレイ状に設けられている。誘電体基板31の厚さtは、約0.2mm程度であり、例えばプリント配線基板で構成される。各導波器32の寸法及び各導波器間の縦方向及び横方向の間隔は、使用される周波数に合わせて決定される。各導波器32の材料は、金属材料でよい。このように構成される導波器群基板3が必要数だけ、それぞれ輻射器開口面の前方の所定位置に配置されればよい。
図3は、同図(a)に板状部材2、同図(b)に支持部材1の構成を斜視図で示す図である。また、図4は、支持部材1、板状部材2と導波器群基板3とを組み合わせる図を示している。支持部材1は、低い誘電率で低い誘電損失の材料で形成されている。その材料としては、低誘電率で低誘電損失で密度が略一様な発泡材やウレタン等が好適である。以下、支持部材1及び板状部材2は、そのような発泡材で形成されていることとして説明する。
図3(b)において、支持部材1は、例えば、アンテナの長さ(輻射器開口面の長手方向の長さ)とレドーム30の形状に合わせて発泡材をプログラミングNC(Numerical Control)加工機で形成して得る。プログラミングNC加工機は設計した形状をNCプログラミングし、高速で回転する削り歯や電熱線などのカッターで、設計した形状を自動的に形成する。
支持部材1は、輻射器開口面の長手方向の長さと、輻射器開口面の幅方向の幅と、レドーム30の形状に応じた、長さA、幅B及び高さCの外形寸法に形成されている。そして、その長手方向に、板状部材2と導波器群基板3を収納するための収納用溝1−1〜1−1″が必要に応じて複数設けられている。
収納用溝1−1についてみると、その溝幅I′は、板状部材2の幅(厚さ)Iに対応して、板状部材2がちょうど収まるくらいの幅となっている。収納用溝1−1の高さH′は板状部材2の高さHと略同寸法となっている。幅Iと幅I’は、幅I’のほうが挿入される導波器群基板3の厚みtを考慮した分大きくすることが望ましい。また、収納用溝1−1の一方壁側には、その一端側に高さ方向に延びた突出部1−2とその中央部に凸条部1−3が形成されている。また、他方壁側には、その他端側に高さ方向に延びた突出部1−4とその中央部に凸条部1−5が形成されている。
板状部材2は、それが収納される収納用溝1−1(〜1−1″)の溝幅I′に対応した幅(厚さ)Iと、収納用溝1−1の高さH′に対応した高さHと、収納用溝1−1の長さAに対応した長さに形成されている。そして、板状部材2の一面側には、その一端側に高さ方向に延びた切欠部2−2とその中央部に凹条部2−3が形成されている。また、他面側には、その他端側に高さ方向に延びた切欠部2−4とその中央部に凹条部2−5が形成されている。
板状部材2が収納用溝1−1に挿入されたとき、切欠部2−2と突出部1−2、凹条部2−3と凸条部1−3、切欠部2−4と突出部1−4、凹条部2−5と凸条部1−5とが、それぞれ組み合うように、形成されている。これら突出部1−2、突出部1−4、凸条部1−3、凸条部1−5を、突条部と総称する。また、切欠部2−2、切欠部2−4、凹条部2−3、凹条部2−5を、窪み条部と総称する。窪み条部2−2〜2−5の幅D′,E′,F′,G′は、板状部材2を収納用溝1−1に挿入するために、突条部1−2〜1−5の幅D,E,F,Gより若干広くなっていることが望ましい。
また、導波器群基板3の長手方向の長さは、突条部1−2と突条部1−3間、突条部1−4と突条部1−5間に収まる長さになっている。
なお、支持部材1の長さA、幅B及び高さCの外形寸法は、使用するレドーム30の形状に合わせてある。ただ、レドーム30自体が導波器群基板3を支持する支持部材1を押さえつけられるように、寸法A,B,Cはアンテナレドームの内形寸法よりわずかに大きくされていることが良い。
このように構成される支持部材1,板状部材2及び導波器群基板3を組み合わせて、導波器装置10が構成される。この組み合わせに際しては、図3中に白抜き矢印で示すように、複数の板状部材2を、それぞれ対応する収納用溝1−1(〜1−1″)に挿入する。
図4に、板状部材2が対応する収納用溝1−1に挿入された状態が示されている。図4の状態、あるいは板状部材2を途中まで挿入した状態で、導波器群基板3も収納用溝1−1に挿入する。また、板状部材2と導波器群基板3とを一体にして収納用溝1−1に挿入するようにしても良い。導波器群基板3は、電気設計に応じて、板状部材2の片面にのみ挿入してもよく、あるいは、板状部材2の両側面に挿入することもある。
このようにして、輻射器開口面の前面に置く導波器装置10が組み上がり、後はこれをアンテナレドーム30に押し込めることにより、図1.A及び図1.Bに示されているように、本発明のアンテナ装置が構成できる。
導波器装置10がレドーム20に入った状態では、導波器群基板3は、レドーム20の僅かな変形圧力やそれに伴う導波器群基板3と支持部材1や板状部材2の摩擦により固定されるうえ、支持部材1や板状部材2の形状から位置が確定される。
なお、図3では板状部材2に窪み条部2−2〜2−5が設けられ、支持部材1に突条部1−2〜1−5が設けられているが、これとは逆に板状部材2に突条部を設け、支持部材1に窪み条部を設けるようにしても良い。また、図3の板状部材2の凹条部2−3、2−5を凸条部にし、支持部材1の突条部1−3、1−5を凹条部にしても良い。これら突条部1−3、1−5と凹条部2−3、2−5の関係は、突出部1−2、1−4と切欠部2−2と2−4の関係においても同様である。
また、図3の凹条部2−3,2−5の位置は導波器群基板3の配列方法によって変化しうるものであり、アンテナ設計に自由度を持たせることが出来る。
また、先の説明で、板状部材2の高さHと支持部材1の高さH′を同寸法としたが、導波器群基板3の寸法やレドームの形状や寸法によっては必ずしも同寸法にしなくてもよい。
図5及び図6は、本発明の第2実施例に係る板状部材の他の構成例を示す図である。図5の板状部材2aは、全体として長方形状の板状に孔を空けている。図6の板状部材2bは、全体として長方形状の板状の一部をくびれさせている。その他は、図3の板状部材2と同様である。
このように板状部材2a、2bは、収納用溝1−1の形状と比較して、特定部分が切り取られている形状とされている。これにより、少しでも軽量化を図ることが出来る。この場合でも、支持部材1の対応する収納用溝1−1で、導波器群基板3を板状部材2a、2bによって押さえつける構造であるから、導波器群基板3を固定できる。また、導波器群基板3を確実に固定する目的で、図5、図6及び図3の板状部材を用いる場合に、必要であれば、少量の接着剤を塗布し導波器群基板3を固定してもよい。
図7〜図9は、本発明の第3実施例に係る導波器装置の他の構成例を示す図である。この第3実施例では、基本単位長Jの複数の支持部材を長手方向に結合することにより、基本単位長Jの整数倍の長さの導波器装置を構成するものである。
図7は、第3実施例に係る導波器装置の組立てを説明するための図である。図7において、導波器装置を構成する支持部材1及び板状部材2は、長手方向の長さがともに基本単位長Jであり、2つの支持部材1,1を1つの板状部材2で結合するものである。
図7においても支持部材1及び板状部材2は、図3や図4におけるものと基本的な構造は、同様である。また、導波器群基板3もまた同様である。
しかし、図7などの第3実施例においては、 窪み条部2−2〜2−5、及び、突条部1−2〜1−5の寸法と位置関係が次のように規定されている。
即ち、板状部材2では、窪み条部2−2〜2−5の幅Lが等しくされており、また、窪み条部間(2−2と2−3、2−4と2−5)の間隔Kが基本単位長Jの1/2から幅Lだけ引いた寸法とされ、窪み条部と端部間(2−3と図中右端、図中左端と2−5)の間隔Kがやはり基本単位長Jの1/2から幅Lだけ引いた寸法とされている。即ち、K=(J/2)−L、である。支持部材1においても、図示は省略するが、突条部1−2〜1−5の寸法と位置関係が、板状部材2の窪み条部2−2〜2−5のそれらと同様にされている。なお、間隔Kは、ほぼ導波器群基板3の長手方向の寸法と同じである。
図7で、2つの支持部材1,1を長手方向に突き合わせた状態で、この2つの支持部材1,1の対応する収納用溝1−1内の突条部1−2〜1−5に板状部材2の窪み条部2−2〜2−5が組み合うように挿入する。より具体的に示すと、窪み条部2−2が左側の支持部材の突条部1−3と、窪み条部2−5が左側の支持部材の突条部1−4と、窪み条部2−3が右側の支持部材の突条部1−2と、窪み条部2−4が右側の支持部材の突条部1−5と組み合うことになる。
このように連結した状態を、図8及び図9に示している。導波器群基板3も板状部材2の挿入と合わせて、収納用溝1−1内に挿入されている。図8及び図9では、導波器群基板3は、板状部材2の両側面に挿入されている例である。
このように支持部材1を板状部材2で順次に連結していくと、最後においては、板状部材2の半分の長さ分(即ち、J/2)がはみ出すことになる。支持部材1の端部からはみ出した板状部材の部分を切断し、その切断された部分を収納用溝1−1の未収納部分(図8,図9の左端側)に挿入する。
これによれば、長手方向を基本単位長とした支持部材1と板状部材2とを用いて、それぞれの構成部品の形状を変えることなく、継ぎ足していくだけで長手方向の長さを基本単位長の倍数に可変できる構造を実現している。したがって、支持部材1は基本単位長Jの倍数であれば長さの違うアンテナ装置にも対応しているため、導波器装置10の構成部品の共通化やコストダウンを図ることができる。
図10〜図12は、本発明の第4実施例に係る導波器装置及びアンテナ装置の他の構成例を示す図である。この第4実施例では、第1〜第3実施例のような板状部材を用いずに導波器装置を構成するものである。
図10は導波器装置10Aの斜視図を示す図であり、図11は図10の導波器装置10Aを側面から見た図であり、図12はその導波器装置10Aを用いたアンテナ装置を側面から見た図である。
図10では、アンテナの長さ(輻射器開口面の長手方向の長さ)とレドームの形状に合わせて、支持部材4を発泡材などの素材からその外形及び溝などをプログラミングNC加工機で形成する。プログラミングNC加工機を用いれば、設計した形状をNCプログラミングすることによって、高速で回転する削り歯や電熱線などのカッターで、設計した形状を自動に形成できる。発泡材を溝をも含めて設計通りに加工できれば、図中に白抜き矢印で示すように、加工した挿入溝5に合わせて導波器群基板3を挿入するだけで、導波器群基板3を簡単に正確な位置に配置することができる。なお、他の方法としてプログラミングNC加工機を使用せず、発泡材を型成形により加工する方法も用いることが出来る。
発泡材をプログラミングNC加工機で形成する方法では、高速で回転する削り歯や電熱線が、発泡材を溶かして加工する方法を採る場合には、加工した挿入溝5幅は導波器群基板3の厚みに比べてやや大きくなることが多い。例えば、加工した挿入溝5の幅が2mm程度となる場合には、導波器群基板3をその挿入溝5に収納するために収まりの良い幅である約0.2mm程度より大きいから、このままではしっかりと固定することができない。
したがって、この場合は、幅の大きすぎる挿入溝5に、導波器群基板3を固定するための手段を採用する必要がある。その固定手段としては、挿入溝5に細く切った発泡材などの詰め部材6を挿入して、導波器群基板3を挿入溝5内で支持部材4に固定する。また、固定手段としては、接着剤を用いて、導波器群基板3を挿入溝5内で支持部材4に固定することもできる。
また、発泡材を型成形で加工して支持部材4を形成する場合には、導波器群基板3の収まりの良い挿入溝の幅に対応した狭い幅の凸型で抜いて、挿入溝5を形成する。この型成形で加工する場合には、挿入溝5の幅に対応した狭い幅の凸型は型抜き時に折れ易いことが予想されるので、その加工品の歩留まり率を高くしたい場合には、挿入溝5の幅を導波器群基板3の厚みよりもある程度大きい幅寸法に設定することがよい。この場合には、挿入溝5に導波器群基板3を固定する必要があるから、その固定手段として、プログラミングNC加工機で形成した場合と同様に、挿入溝5に詰め部材6を挿入したり、接着剤を用いて、導波器群基板3を挿入溝5内で支持部材4に固定することが望ましい。
図13〜図15は、本発明の第5実施例に係る導波器装置及びアンテナ装置の他の構成例を示す図である。この第5実施例では、第4実施例と同じく、第1〜第3実施例のような板状部材を用いずに導波器装置を構成するものである。
図13は導波器装置10Bのための支持部材の一次加工された斜視図を示す図であり、図14は導波器装置10Bの斜視図を示す図であり、図15はその導波器装置10Bを用いたアンテナ装置を側面から見た図である。
この実施例では、アンテナの長さ(輻射器開口面の長手方向の長さ)とレドームの形状に合わせて、支持部材7となるように発泡材などの素材を型成形やプログラミングNC加工機により加工する。図13は、支持部材7となるように発泡材などの素材を、レドームに合わせた外形に形成した状態、即ち、一次加工品の状態を示している。
図14に示すように、図13の一次加工品に、導波器群基板3を挿入するための挿入溝8を形成するための、二次加工を行う。この二次加工は、例えばカッターなどの切削具を用いて切り込みを行って挿入溝8を形成して、支持部材7を形成する。この形成された挿入溝8に、図中に白抜き矢印で示すように、挿入溝8に合わせて導波器群基板3を挿入するだけで、導波器群基板3を簡単に正確な位置に配置することができる。
なお、この第4実施例では、図9に示す2次加工で導波器群基板を挿入するための挿入溝8を切り込みによって形成するから、切断面が荒れて空気中の水分を吸水し易くなる恐れもある。したがって、電気特性の劣化を防止するために、挿入溝の加工時に、切断面の荒れを出来るだけ少なくする加工方法を採用することが望ましい。
第1実施例に係るアンテナ装置の全体の断面を模式的に示す図 第1実施例に係るアンテナ装置の全体の断面を模式的に示す他の図 本発明に用いる導波器群基板の構成を示す図 第1実施例に係る板状部材及び支持部材の構成を示す図 第1実施例に係る支持部材、板状部材、導波器群基板の組み合わせを示す図 第2実施例に係る板状部材の構成例を示す図 第2実施例に係る板状部材の他の構成例を示す図 第3実施例に係る導波器装置の組立てを説明するための図 第3実施例に係り、支持部材を連結した状態を示す図 第3実施例に係り、支持部材を連結した状態を示す他の図 第4実施例に係る導波器装置の斜視図 図10の導波器装置を側面から見た図 図10の導波器装置を用いたアンテナ装置を側面から見た図 第5実施例に係り、支持部材の一次加工された斜視図 第5実施例の導波器装置の斜視図 図14の導波器装置を用いたアンテナ装置を側面から見た図 従来の極超短波用アンテナ装置の構成を示す図
符号の説明
10、10A、10B 導波器装置
20 輻射器
30 アンテナレドーム
1 支持部材
1−1 収納用溝
1−2〜1−5 突条部
2、2a、2b 板状部材
2−2〜2−5 窪み条部
3 導波器群基板
31 誘電体基板
32 導波器
4 支持部材
5 挿入用溝
6 詰め部材
7 支持部材
8 挿入用溝

Claims (11)

  1. 開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
    長手方向に所定幅の収納用溝を設けており、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる支持部材と、
    前記収納用溝に収納され得る寸法で、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる板状部材と、
    薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されており、前記板状部材に沿う形で前記収納用溝に収納される導波器群基板とを有し、
    前記支持部材の前記収納用溝に前記板状部材と前記導波器群基板とが挿入して固定されていることを特徴とする、アンテナ装置。
  2. 前記導波器群基板は前記板状部材の両面側に設けられることを特徴とする、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記収納用溝及び前記板状部材は複数設けられており、前記導波器群基板はそれに対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1、2記載のアンテナ装置。
  4. 前記収納用溝には少なくとも1つの突条部或いは窪み条部が設けられ、前記板状部材には前記収納用溝の突条部或いは窪み条部に組み合うように窪み条部或いは突条部が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3記載のアンテナ装置。
  5. 前記板状部材は、前記収納用溝の形状と比較して、特定部分が切り取られている形状であることを特徴とする、請求項1乃至4記載のアンテナ装置。
  6. 前記導波器装置は、長手方向の長さが基本単位長である2つの前記支持部材が、それらの収納用溝に跨って収納された前記板状部材によって結合され、長手方向の長さが基本単位長の整数倍であることを特徴とする、請求項1乃至4記載のアンテナ装置。
  7. 前記板状部材の長さは基本単位長であり、結合された支持部材の端部からはみ出した板状部材の部分を切断し、その切断された部分を前記収納用溝の未収納部分に挿入したことを特徴とする、請求項6記載のアンテナ装置。
  8. 開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
    長手方向に所定幅の収納用溝を設けており、低い誘電率で低い誘電損失の材料からなる支持部材と、
    薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されており、前記収納用溝に収納される導波器群基板とを有し、
    前記支持部材の前記収納用溝に前記導波器群基板が挿入されていることを特徴とする、アンテナ装置。
  9. 前記導波器群基板は、前記収納用溝内に挿入される固定部材によって、前記収納用溝内に固定されていることを特徴とする、請求項8記載のアンテナ装置。
  10. 開口面を有する輻射器と、この輻射器開口面の前方に配置され、その開口面の幅及び長さに応じた幅及び長さと所定の高さをもつ導波器装置と、これら輻射器及び導波器装置が収納されたレドームとを備えたアンテナ装置において、前記導波器装置は、
    薄い誘電体基板上に多数の導波器が二次元アレイ状に配置されている導波器群基板と、
    低い誘電率で低い誘電損失の材料からなり、長手方向に前記導波器群基板を挿入するための切り込みを設けている支持部材とを有し、
    前記支持部材の前記切り込みに前記導波器群基板が挿入されていることを特徴とする、アンテナ装置。
  11. 前記導波器装置の外形寸法を前記レドームの内形寸法よりわずかに大きくしておき、
    前記導波器装置は前記レドームに押さえられて位置が固定されることを特徴とする、請求項1乃至10記載のアンテナ装置。
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