JP5219794B2 - 誘電体アンテナ - Google Patents

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    • H01Q1/38Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith formed by a conductive layer on an insulating support

Description

本発明は、所望の指向特性を得るために、アンテナの電波放射方向前方に誘電体を配置した誘電体アンテナに関する。
アンテナの薄型化・小型化技術として、アンテナの電波放射方向前方に誘電体材料を配置して電波の位相を調整することでビームを形成する方法が一般的に知られている。
その一例として、例えば、特許文献1に記載のアンテナがある。特許文献1に記載のアンテナは、特許文献1の図7に示されているように電波の放射方向に延在する複数の誘電体層20a、20b、20c、20d、20eを配置し、その最外層である誘電体層20a、20eがアンテナから放射される電波の半波長以上の間隔を置いて設けられている。特許文献1に記載のアンテナは、アンテナ素子から放射された電波を誘電体層20a、20b、20c、20d、20eでビームフォーミングし、所望の指向特性を得るとともに、従来のホーン等を用いたアンテナに比べてアンテナ高さの低減を実現している。
特許第3634372号公報
しかしながら、誘電体アンテナを設計する場合、所望のビームパターンを形成するために、最適な誘電率の誘電体材料を選択する必要があるとともに、アンテナの使用条件に応じたアンテナ材料の仕様要求を満たすことが必要となる。
特に、レーダ装置に使用されるアンテナには、少なくとも利得が高いこと、重量が軽いこと、製造(加工)が容易であること、環境耐性が高いことが求められる。しかし、これらの条件を高いレベルで充足する誘電体材料は、非常に少なく、コスト高の要因の一つとなっていた。
また、特許文献1に記載のアンテナは、複数の誘電体層20a、20b、20c、20d、20eを互いに所定の間隔を置いて配置する必要があるため、誘電体層20a、20b、20c、20d、20e間に支持部材が必要となり、生産効率が悪いなど、製作上の課題も存在する。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、低損失、低比重、加工容易、高環境耐性で、かつ安価な誘電体材料を用いて、所望のビームパターンを形成することができる誘電体アンテナを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の誘電体アンテナは、所定の方向に所定の周波数の電波を放射するアンテナ素子と、前記アンテナ素子の電波放射面前方に設けられた誘電体とからなり、アンテナ素子から放射された電波を誘電体でビームフォーミングして所望の指向特性を得る誘電体アンテナに関するものであり、アンテナ素子から放射される電波の電波放射面前方に、電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する複数の誘電体層を設け、当該誘電体層を電波の放射方向に対して所定の間隔で配置したことを特徴とする。
本発明によれば、アンテナ素子の前方に配置する誘電体層の間隔や形状を最適化することにより、複数の誘電体層を配置した空間に所望の誘電率を与えることができ、アンテナ素子から放射される電波に所望の指向性を与えることが可能になる。つまり、本発明によれば、実際にアンテナ素子前方に配置した誘電体層の誘電率とは異なる実効的な誘電率をアンテナ素子前方の複数の誘電体層を配置した空間に与えることができる。そのため、本発明の誘電体アンテナでは、アンテナ素子前方に配置する誘電体層材料を、誘電損失や比重、コストなどの要求仕様の面から選択することができ、誘電体材料を選択する際の自由度が格段によくなる。
本発明の誘電体層を配置する間隔は、アンテナ素子から放射される電波の1/4波長以下の長さであればよい。複数の誘電体層をアンテナ素子から放射される電波の1/4波長以下の間隔で配置することにより、複数の誘電体層と誘電体層の間の間隙(空気層)との体積比に応じて複数の誘電体層を配置した空間の実効的な誘電率を変化させることができる。
また、アンテナ素子前方に設けた複数の誘電体層を固定することを目的として、誘電体層を支持する支持部材を設けてもよい。なお、この場合は支持部材として空気層に近い誘電率の材料を選択することが望ましい。
また、アンテナ素子の前方に配置される誘電体層は、アンテナ素子からみて、電波の放射方向に複数の誘電体層が形成されていれば足りるため、例えば、板状の誘電体を並べて配置するほか、メアンダ形状の誘電体をアンテナ素子の前方に配置してもよい。
また、本発明の誘電体アンテナのアンテナ素子及び誘電体層を保護することを目的としてアンテナケースを設けてもよい。この場合、アンテナケース自体が誘電体材料としてアンテナ素子から放射される電波に作用することを考慮し、アンテナケースとともに、アンテナ素子前方に配置する複数の誘電体層の形状や間隔を併せて設計することが必要である。
また、アンテナケースの電波の放射方向に略平行な面に突起を設けてもよく、この場合、アンテナケース付きの誘電体アンテナの指向特性をより改善することが可能になる。また、アンテナケースの内側に、さらに誘電体板を設けてもよく、誘電体板を、アンテナ素子から放射された電波が垂直に交わるアンテナケースの面と略平行で、且つ該アンテナケースの面と1/4波長離れた位置に配置することでアンテナケースで反射する電波の影響を抑制することが可能になる。
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1による誘電体アンテナについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。
図1に示すように本発明の実施の形態1による誘電体アンテナは、アンテナ素子1と、アンテナケース2と、複数の誘電体層3とからなる。なお、ここでは複数の誘電体層3が配置された領域を誘電体領域4とよぶ。
アンテナ素子1は、所定の方向に所定の周波数の電波を放射する輻射器として機能する。なお、図1に示すアンテナ素子1は導波管型のスロットアレイアンテナであり、導波管に設けられたスロットから図示右方向に電波を放射する。
アンテナケース2は、アンテナ素子1及び複数の誘電体層3を覆うケースである。アンテナケース2はアンテナ素子1から放射される電波に対して影響を与えるため、アンテナケース2は低損失であるとともに、アンテナ素子1から放射される電波の指向特性への影響を考慮して、後述する複数の誘電体層3とともにアンテナケース2の誘電率や形状が設計される。
また、一般に、レーダ装置で使用されるアンテナは所定方向に指向性を有し、該アンテナを水平方向に回転させながら信号の送受信を繰り返して全周方向の探索信号を得ている。レーダ装置のアンテナは屋外で使用されることから、アンテナケース2には風による抵抗の低減や、雨雪からアンテナ素子1を守るなどの役割が求められる。そのため、アンテナケース2には、加工が容易で環境耐性の高く、誘電損失が比較的低いAES樹脂などの材料が用いられる。
誘電体領域4は、電波の放射方向に垂直な方向に延在する複数の誘電体層3が設けられた領域であり、アンテナ素子1から放射される電波の電波放射面前方に配置されている。誘電体領域4はアンテナ素子1から放射される電波に作用してアンテナ素子1から放射される電波の指向性を制御する。前述のアンテナケース2とこの誘電体領域4を最適設計することにより、アンテナ素子1から放射される電波のビームフォーミングを実現し、誘電体アンテナは所望の指向特性を得ている。
誘電体領域4を構成する誘電体層3は、それぞれが電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する板状の誘電体であり、電波の放射方向に対して所定の間隔で配置されている。この層状に形成された誘電体層3と誘電体層3の間に形成される間隙(空気層)とは一体となってアンテナ素子1から放射される電波に作用し、所望のビームパターンを形成する。
誘電体層3を配置する所定の間隔は、アンテナ素子から放射される電波に対して隣り合う誘電体層3が別個独立ではなく、相互に作用しあえる程度の間隔である。そのため、誘電体層3を配置する所定の間隔は、少なくともアンテナ素子1から放射される電波の1/4波長以下にすることが望ましい。
図2は、本発明の実施の形態1による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。図2に示すように、誘電体層3の固定用として複数の誘電体層3を支える支持部材5を配置してもよい。なお、支持部材5はアンテナ素子1から放射される電波の指向性に影響を与えない誘電率を有する材料のものであればよく、空気に近い誘電率の誘電体材料を選択すればよい。
次に、アンテナ素子1から放射された電波に与える誘電体領域4の作用について図3及び図4を用いて具体的に説明する。
図3は図4に示すシミュレーションで比較した誘電体アンテナの構成を説明するための概念図である。図3(a)は本発明の実施の形態1による誘電体アンテナを示し、図3(b)は従来の誘電体アンテナを示す。
図3(a)に示す本発明の誘電体アンテナは、誘電体として誘電率2.3のポリプロピレン(PP)を用い、複数の板状の誘電体層3が配置された空間(誘電体領域4)における誘電体と空気の体積比が1:1となるように、複数の誘電体層をそれぞれアンテナ素子1から放射される電波の1/4波長以下の間隔となるよう配置した。
一方で、図3(b)に示す従来の誘電体アンテナは、図3(a)に示す本発明の誘電体アンテナの複数の誘電体層3が配置された空間(誘電体領域4)に、誘電率1.65の誘電体を配置した誘電体アンテナである。
図4は、図3に示す誘電体アンテナの垂直偏波と水平偏波の指向性を示すシミュレーション結果を示す図である。図4に示すように、図3(a)、図3(b)に示した誘電体アンテナの指向特性は略同一となる。
つまり、発泡誘電体のように空気と誘電体とを均一に分布させない場合でも、誘電体層3を所定の間隔で配置することにより、複数の誘電体層3を配置した誘電体領域4の実効的な誘電率を変化させることができる。この誘電体領域4の実効的な誘電率は、複数の誘電体層3と誘電体層3の間の間隙(空気層)との体積比に応じて変化させることができる。
ここで誘電体領域4の実効的な誘電率の求め方について説明する。
実効誘電率εr'は、誘電体と空気の体積比を1:xとすると、空気の誘電率が1であることから数1により求めることができる。
Figure 0005219794
そのため、設計上必要な実効誘電率と使用する誘電体の誘電率εrが決まれば、数2より誘電体と空気の体積比xを求めることができる。
Figure 0005219794
ただし、誘電体領域4に配置する複数の誘電体層4の間隔は、アンテナ素子1から放射される電波の1/4波長以下にする必要がある。
以下に、この隣り合う誘電体層4の間隔について図5及び図6を用いて具体的に説明する。
図5は図6に示すシミュレーションで比較した誘電体アンテナの構成を説明するための概念図である。図5(a)、図5(b)、図5(c)は、何れも略同一の誘電体領域4に誘電率5の誘電体層3を配置したものであり、誘電体領域4における各誘電体層3の間隔をそれぞれ、アンテナ素子1から放射される電波の0.16λ、1/4λ、1/3λにしている。なお、誘電体層の厚みは、前述の数1及び数2に基づいて誘電体領域4の実効的な誘電率が略同一になるようにしている。
図6は図5に示す誘電体アンテナの垂直偏波と水平偏波の指向性を示すシミュレーション結果を示す図である。図6に示すように、誘電体層3の間隔が0.16λと1/4λの場合には略同一の指向特性が得られているのに対し、誘電体層3の間隔が1/3λの場合には異なる指向特性となってしまう。
このように、誘電体層3の間隔を疎にしすぎると、複数の誘電体層3が配置された誘電体領域4がアンテナ素子1から放射される電波に一体として作用しなくなり、誘電体領域4に配置された誘電体層3と誘電体層3間の間隙(空気層)とが個別にアンテナ素子1から放射される電波に作用してしまう。
そのため、誘電体層3を配置する所定の間隔は、アンテナ素子から放射される電波に対して相互に作用し合う間隔であることが必要であり、その間隔はアンテナ素子1から放射される電波の1/4λ以下であることが望ましい。
なお、本実施の形態1では誘電体領域4に板状の誘電体層3を複数設けた例について説明したが、誘電体領域4に配置された誘電体層3の形状及び間隔を調整することにより、誘電体領域4の実効的な誘電率を自由に変化させることが可能である。
例えば、図7に示すように、アンテナ素子1からの電波の放射方向に対して、誘電体領域4における誘電体層3の間隔を中心部分は密に、外側部分は疎にすることにより、誘電体領域4における実効的な誘電率を中心部分から外側にかけて高誘電率から低誘電率に変化させることも可能になる。
また、図8に示すように、板状の誘電体層3の形状を、アンテナ素子1からの電波の放射方向に対して中心部分を厚く、外側部分を薄くすることによっても、誘電体領域4における実効的な誘電率を中心部分から外側にかけて高誘電率から低誘電率に変化させることが可能になる。
このように、本発明の誘電体アンテナによれば、誘電体層3の形状及び間隔を調整することにより、所望の誘電率の誘電体を誘電体領域4に設けたのと同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナについて説明する。
図9は、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナを示す断面図である。なお、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナは、前述した本発明の実施の形態1の複数の誘電体層3に代えて、メアンダ形状の誘電体7を配置した点において、前述した本発明の実施の形態1による誘電体アンテナと相違する。そのため、前述した本発明の実施の形態1による誘電体アンテナと同一の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
誘電体7は、アンテナ素子1から放射される電波の電波放射面前方に設けられており、アンテナ素子1から放射される電波の放射方向に延びるメアンダ形状の誘電体である。
このメアンダ形状の誘電体7は、本発明の実施の形態1で説明した誘電体層3の端部を互いに接続したものであり、電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する複数の層状誘電体71が電波の放射方向に対して所定の間隔で配置されている。
このメアンダ形状の誘電体7は、前述の実施の形態1による誘電体アンテナと同様に、電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する複数の層状誘電体71と層状誘電体71間に形成される間隙とが一体となって、アンテナ素子1から放射される電波に作用し、所望のビームパターンを形成する。なお、層状誘電体71を配置する所定の間隔は、前述の実施の形態1による誘電体アンテナと同様に、少なくともアンテナ素子1から放射される電波の1/4波長以下の間隔にすることが望ましい。
このようなメアンダ形状の誘電体7は、前述の実施の形態1と同様に、メアンダ形状を構成する誘電体の厚みや間隔を調整することにより、誘電体7を配置した空間に所望の誘電率の誘電体を配置したのと同様の効果を得ることができる。
また、メアンダ形状の誘電体7は、押し出し成型等により簡易に製造することができる。そのため、前述の実施の形態1で説明した誘電体アンテナのように板状の誘電体層3を並べて配置する場合に比べて、各誘電体層3間の位置決めが容易であり、複数の誘電体層3を個別に支持する支持部材も不要となる。また、メアンダ形状の誘電体7は安価に製造可能であり、製作誤差も小さいといったメリットもある。
図10は、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。
例えば、メアンダ形状の誘電体7の固定用として、図10(a)に示すように、メアンダ形状の誘電体7の上下方向からメアンダ形状の誘電体7を支える支持部材5を配置するようにしてもよい。この支持部材5はアンテナ素子1から放射される電波の指向特性に影響を与えない誘電率を有する材料のものであればよく、空気に近い低誘電率の誘電体材料を選択すればよい。
また、図10(b)に示すようにメアンダ形状の誘電体7の一部を延在させて支持部材72を形成し、該支持部材72とアンテナケース2と接続することにより、アンテナケースにメアンダ形状の誘電体7を固定するようにしてもよい。また、図10(c)に示すように複数のメアンダ形状の誘電体7a、7b、7cを上下方向に層状に形成し、相互にメアンダ形状の誘電体7a、7b、7c同士が支え合うような構造をとっても良い。
次に、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナの効果について図11及び図12を用いて説明する。
図11は図12に示すシミュレーションで比較した誘電体アンテナの構成を説明するための概念図である。
図11(a)に示すメアンダ構造の誘電体7は、誘電率2.3のポリプロピレン(PP)により形成されており、その形状はA=70mm、B=14mm、C=D=2mmとした。また、図11(b)に示す誘電体層8は、誘電率2.3のポリプロピレン(PP)を1層設けたものであり、その形状はE=70mm、F=6mmとした。また、図11(c)に示す誘電体層9は、誘電率2.3のポリプロピレン(PP)を3層設けたものであり、その形状はG=70mm、H=3mmとし、各誘電体層9の間隔Iをそれぞれ3mmとした。
図12は、図11(a)、図11(b)、図11(c)に示す誘電体アンテナの垂直偏波と水平偏波の指向性を示すシミュレーション結果である。なお、シミュレーションではアンテナ素子1から9.4GHzの電波を発生させ、アンテナから放射される電波の指向特性を測定した。なお、アンテナケース2は何れも2mmの板厚からなるAES樹脂を用いた。
表1は図11に示すシミュレーション結果の主要特性を纏めたものである。
Figure 0005219794
表1に示すように、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナと従来の1層モデルの誘電体アンテナを比較した場合、ビーム幅が1.7°小さくビームが絞れていることが分かる。また、本発明の実施の形態2による誘電体アンテナと従来の3層モデルの誘電体アンテナを比較した場合、ビーム幅は0.3°大きくなるが、サイドローブ比が2.2dBよくなっていることが分かる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3による誘電体アンテナについて説明する。
図13は本発明の実施の形態3による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。なお、本発明の実施の形態3による誘電体アンテナは、前述した本発明の実施の形態2による誘電体アンテナに突起部10を設けた点において、前述した本発明の実施の形態2による誘電体アンテナと相違する。そのため、前述した本発明の実施の形態2による誘電体アンテナと同一の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
突起部10は、アンテナケース2の電波の放射方向と略平行な面に形成された突起であり、所定の誘電体材料で形成されている。突起部10は個別に製作された突起部10をアンテナケース2の内側に取り付ける他、アンテナケース2と同一の誘電体材料を用いてアンテナケース2と一体形成してもよい。
図14に、突起部10を設けた誘電体アンテナのシミュレーション結果を示す。
なお、誘電体アンテナの構成は図11(a)で説明した誘電体アンテナと同様のものを用い、さらにアンテナ素子1前方のアンテナケース2上に厚さ0.5mm、長さ50mmの突起部5を設けたものである。突起部5の材質はアンテナケース2と同じAES樹脂を用いた。
表2は図13に示すシミュレーション結果の主要特性を纏めたものである。
Figure 0005219794
表2に示すように、本発明の実施の形態3による誘電体アンテナは、本発明の実施の形態2で説明した誘電体アンテナに突起部10を設けることにより、ビーム幅を1.0°小さくすることができるとともに、サイドローブ比が0.6dBよくなっている。
このように、突起部10を設けることにより、アンテナの指向特性をより改善することが可能になる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4による誘電体アンテナについて説明する。
図15は本発明の実施の形態4による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。なお、本発明の実施の形態4による誘電体アンテナは、前述した本発明の実施の形態3による誘電体アンテナのアンテナケース2を2重開口にした点において、前述した本発明の実施の形態3による誘電体アンテナと相違する。そのため、前述した本発明の実施の形態3による誘電体アンテナと同一の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
誘電体板11は、アンテナケース2の内側に、アンテナ素子1から放射された電波が垂直に交わるアンテナケース2の面と略平行に配置されている。このアンテナケース2の面と誘電体板11とは空気層を挟んで略1/4λ波長離れて配置され、2重開口を形成している。これにより、アンテナ素子1から放射された電波の誘電体板11での反射波と、アンテナ素子1から放射された電波のアンテナケース2での反射波とは、互いに打ち消しあい、誘電体アンテナの背面方向への電波の放射を抑圧することが可能になる。
図16に、誘電体板11を設けた誘電体アンテナのシミュレーション結果を示す。なお、誘電体アンテナの構成は図14のシミュレーションで用いた誘電体アンテナと同様のものを用いた。誘電体板11の厚さは1mmとし、材質はアンテナケース2と同じAES樹脂を用いた。
図16に示すように、誘電体板11を設けない本発明の実施の形態3による誘電体アンテナは、誘電体板11を設けた本発明の実施の形態4による誘電体アンテナに比べ、サイドローブは若干低くなっているが、バックローブと呼ばれる背面方向への反射波が−20dB程度と高い。これはアンテナケース2で反射波したアンテナ素子1からの電波が原因と考えられる。
一方で、本発明の実施の形態4による誘電体アンテナは、誘電体板11を設けたことにより、誘電体板11での反射波とアンテナケース2での反射波とが互いに打ち消しあい、バックローブを大幅に低減することが可能になる。
なお、本発明は、本発明の各実施の形態で説明した発明の本旨を逸しない範囲で自由に設計変更可能であり、本発明の各実施の形態で説明した内容に限定されるものではない。
本発明の実施形態1による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態1による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。 図4に示すシミュレーションで比較した誘電体アンテナの構成を説明するための概念図である 図3に示す誘電体アンテナの垂直偏波と水平偏波の指向性を示すシミュレーション結果を示す図である。 図6に示すシミュレーションで比較した誘電体アンテナの構成を説明するための概念図である。 図5に示す誘電体アンテナの垂直偏波と水平偏波の指向性を示すシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態1による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態1による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態2による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態2による誘電体アンテナの変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態2による誘電体アンテナの効果を説明するための説明図である。 本発明の実施形態2による誘電体アンテナの効果を説明するためのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態3による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態3による誘電体アンテナの効果を説明するためのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態4による誘電体アンテナの構造を示す断面図である。 本発明の実施形態4による誘電体アンテナの効果を説明するためのシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
1 アンテナ素子
2 アンテナケース
3 誘電体層
7、7a、7b、7c 誘電体
4 誘電体領域
5、72 支持部材
発泡誘電体
10 突起部
71 層状誘電体

Claims (8)

  1. 所定の方向に所定の周波数の電波を放射するアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子から放射される電波の電波放射面前方に設けられ、電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する誘電体層を複数有し、
    前記複数の誘電体層は、前記電波の放射方向に対して前記アンテナ素子から放射される電波の1/4波長以下の間隔を有するよう配置されていることを特徴とする誘電体アンテナ。
  2. 請求項1に記載の誘電体アンテナにおいて、
    前記誘電体層は、板状の誘電体であることを特徴とする誘電体アンテナ。
  3. 所定の方向に所定の周波数の電波を放射するアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子から放射される電波の電波放射面前方に設けられ、前記電波の放射方向に延びるメアンダ形状の誘電体とを有し、
    前記メアンダ形状の誘電体は、電波の放射方向に対して垂直な方向に延在する複数の誘電体層の、隣り合う誘電体層同士が互いに接続されたものであり、
    前記複数の誘電体層は、電波の放射方向に対して所定の間隔を有するよう配置されていることを特徴とする誘電体アンテナ。
  4. 請求項1からの何れかに記載の誘電体アンテナにおいて、
    誘電体材料で形成されたアンテナケースをさらに備え、
    前記複数の誘電体層と前記アンテナケースとにより、前記アンテナ素子から放射される電波のビームフォーミングを行うことを特徴とする誘電体アンテナ。
  5. 請求項に記載の誘電体アンテナにおいて、
    前記アンテナケースの、電波の放射方向に略平行な面に突起を設けたことを特徴とする誘電体アンテナ。
  6. 請求項に記載の誘電体アンテナにおいて、
    前記アンテナケースの内側であって、前記アンテナ素子から放射された電波が垂直に交わる前記アンテナケースの面と略平行で、且つ該アンテナケースの面と略1/4波長離れた位置に、誘電体板を設けたことを特徴とする誘電体アンテナ。
  7. 請求項1からの何れかに記載の誘電体アンテナにおいて、
    前記複数の誘電体層を支持する支持部材を備えることを特徴とする誘電体アンテナ。
  8. 所定の方向に所定の周波数の電波を放射するアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子の電波放射面前方に誘電体を配置した誘電体領域とからなり、
    前記誘電体は、前記アンテナ素子から放射される電波の1/4波長以下の間隔で配置されており、
    前記アンテナから放射される電波に対して作用する、前記誘電体領域の実効的な誘電率は、前記誘電体領域に配置された誘電体の誘電率と前記誘電体領域における誘電体の体積に基づいて決定されることを特徴とする誘電体アンテナ。
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