JP3879805B2 - 光学フィルタリング装置および方法 - Google Patents

光学フィルタリング装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光学フィルタリング(空間周波数フィルタリング)を行う装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学フィルタリングは、光学的フーリエ変換によって、入力画像の2次元スペクトルを求め、空間周波数フィルタによって、そのスペクトルを変化させるもので、種々の演算ができる代表的な並列光コンピューティング技術である。この演算は、光学的なコンボリューションと考えることができる。
【0003】
光学フィルタリングの代表的なものに、ローパスフィルタとハイパスフィルタがある。一般に、画像スペクトルの低周波成分は画像の大まかな構造に対応し、エッジや微細構造は高周波成分に寄与する。ローパスフィルタは、画像の空間周波数成分のうち、低周波成分のみを透過させ、高い周波数成分のノイズを除去することができる。ハイパスフィルタは、逆に高周波成分のみを透過させ、画像の境界部分を抽出したり、微細構造を強調する目的で使用される。さらに、ある空間周波数帯のみを透過させるバンドパスフィルタは、画像圧縮や画像解析に利用されている。
【0004】
光学フィルタリングには、従来、空間周波数フィルタとして2次元の透過率分布を有するフィルタが用いられている。
【0005】
図18に、従来の光学フィルタリング方法の一例を示す。この方法では、入力画像光1がレンズ2によってフーリエ変換されるが、そのフーリエ変換面に2次元の透過率分布を有するフィルタ4が配置される。そして、入力画像光1のフーリエ変換像3の一部のスペクトルがフィルタ4を透過し、その透過スペクトル5がレンズ6によって逆フーリエ変換されて、出力画像光7が得られる。
【0006】
ローパスフィルタリングを行う場合には、フィルタ4は、図19(A)にフィルタ4Lとして示すように、フーリエ変換像3の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域が光透過部4aとされ、高周波スペクトルに対応する他の領域が遮光部4bとされて、フーリエ変換像3の低周波スペクトルのみがフィルタ4を透過する。
【0007】
ハイパスフィルタリングを行う場合には、フィルタ4は、図19(B)にフィルタ4Hとして示すように、フーリエ変換像3の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域が遮光部4cとされ、高周波スペクトルに対応する他の領域が光透過部4dとされて、フーリエ変換像3の高周波スペクトルのみがフィルタ4を透過する。
【0008】
ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングを同時に行う場合には、例えば、図20に示すように、入力画像光1がハーフミラー8によって2光波に分離され、ハーフミラー8を透過した入力画像光1Lが、レンズ2Lによってフーリエ変換され、そのフーリエ変換像3Lの低周波スペクトル5Lが、フィルタ4Lを透過し、レンズ6Lによって逆フーリエ変換されて、低周波出力画像光7Lが得られるとともに、ハーフミラー8で反射した入力画像光1Hが、さらにミラー9で反射して、レンズ2Hによってフーリエ変換され、そのフーリエ変換像3Hの高周波スペクトル5Hが、フィルタ4Hを透過し、レンズ6Hによって逆フーリエ変換されて、高周波出力画像光7Hが得られるようにする。低周波出力画像光7Lと高周波出力画像光7Hを合成すれば、もとの入力画像を再生することもできる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光学フィルタリング方法は、2次元の透過率分布を有するフィルタによって、フーリエスペクトルの、ある周波数成分を透過させ、他の周波数成分を遮断するので、フィルタの出力側では、遮断された周波数成分が失われてしまって、他の周波数の出力画像を得ることや、もとの入力画像を再生することができない。
【0010】
すなわち、図18のフィルタ4を図19(A)のフィルタ4Lのようなローパスフィルタとする場合には、フィルタ4の出力側でフーリエ変換像3の高周波スペクトルが失われてしまい、逆にフィルタ4を図19(B)のフィルタ4Hのようなハイパスフィルタとする場合には、フィルタ4の出力側でフーリエ変換像3の低周波スペクトルが失われてしまう。
【0011】
そのため、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングを同時に行う場合や、もとの入力画像を再生する場合には、図20に示したように、2個のフィルタ4Lおよび4Hを設け、フーリエ変換用および逆フーリエ変換用のレンズも2個ずつ設けるとともに、入力画像光1を2光波に分離する光学系を設ける必要があり、フィルタリング装置が複雑かつ大型になってしまう。
【0012】
そこで、この発明は、共通の媒体によって、その媒体の出力側でフーリエスペクトルの各周波数成分が失われることなく、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングなど、互いに相補的なフィルタリングを同時に行うことができ、もとの入力画像も容易に再生することができるようにしたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の光学フィルタリング装置は、
2次元平面上の第1の領域とこの第1の領域を取り囲む第2の領域とで方位が異なる2次元の複屈折分布が形成され、その複屈折分布に応じて、前記第1の領域と前記第2の領域とに渡って入射したフーリエ変換像の偏光を変調する複屈折媒体と、
この複屈折媒体を透過した、互いに偏光方位が異なる第1の偏光成分および第2の偏光成分を含む信号光の光路中に配置された、当該信号光から前記第1の偏光成分と前記第2の偏光成分とを分離して取り出す偏光分離素子、および、その分離して取り出された前記第1の偏光成分および前記第2の偏光成分を別個に検出する光検出器からなる偏光分離検出部と、
を備えるものである。
【0015】
【作用】
この発明では、フィルタリング用媒体として、2次元の透過率分布を有するフィルタではなく、2次元の複屈折分布が形成された複屈折媒体を用い、空間周波数フィルタは、この複屈折媒体と、偏光分離素子および光検出器からなる偏光分離検出部とによって構成する
【0016】
複屈折媒体としては、電気アドレス型の空間光変調器や、少なくとも一面側に光誘起複屈折性を示す光記録層を有し、この光記録層に2次元の複屈折分布が記録された光記録媒体などを用いることができる。偏光分離素子としては、偏光ビームスプリッタなどを用いることができる。
【0017】
例えば、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングを同時に行う場合には、複屈折媒体は、フーリエ変換像の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域が所定方位(これを0°とする)に対して45°の方位で、フーリエ変換像の高周波スペクトルに対応する他の領域が0°の方位の複屈折分布が形成されたものとする。
【0018】
これによって、入力画像の0°の偏光のフーリエ変換像が複屈折媒体を透過するとき、フーリエ変換像の低周波スペクトルは偏光が90°回転して90°の方位に変更され、フーリエ変換像の高周波スペクトルは偏光が回転することなく0°の方位のままとなる。
【0021】
したがって、複屈折媒体を透過した光の光路中に、偏光分離素子としての偏光ビームスプリッタ、および光検出器を配置し、複屈折媒体を透過した光の90°および0°の偏光成分を偏光ビームスプリッタによって分離して取り出し、光検出器によって別個に検出することによって、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングを同時に行うことができる。さらに、この偏光ビームスプリッタによって分離して取り出された2つの出力光を合成することによって、もとの入力画像を再生することができる。
【0022】
複屈折媒体に形成される2次元の複屈折分布を上述した分布と変えることによって、バンドパスフィルタおよびバンドエリミネータなど、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタ以外のフィルタリングを行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔フィルタリング装置および方法の全体構成…図1および図2〕
図1は、この発明のフィルタリング装置および方法の第1の実施形態を示す。
【0024】
光源31からの光を、偏光板(または1/2波長板)32に透過させて、所定方位(その方位を0°とする)の直線偏光とし、その直線偏光を、レンズ33および34によって口径の広い平行光にして、空間光変調器35に入射させる。空間光変調器35には、入力画像信号によって入力画像を表示して、空間光変調器35を透過した光として、0°の偏光方位の入力画像光11を得る。空間光変調器35としては、透過型の液晶パネルなどを用いることができる。
【0025】
この入力画像光11を、レンズ12によってフーリエ変換し、そのフーリエ変換像13を、レンズ12の前方焦点面に配置した複屈折媒体20に入射させる。空間光変調器35は、レンズ12の後方焦点面に配置することが望ましい。
【0026】
複屈折媒体20は、具体例を後述するが、フーリエ変換像13の空間周波数分布に応じた2次元の複屈折分布が形成され、その複屈折分布に応じてフーリエ変換像13の偏光を変調するものである。
【0027】
この複屈折媒体20を透過したフーリエスペクトル15を、レンズ16によって逆フーリエ変換し、その変換後の出力光17を、検光子37に入射させ、検光子37を透過した出力光18を、CCDカメラなどからなる光検出器39上に結像させる。
【0028】
以上の光学系は、2回のフーリエ変換を行う点で、「二重回折光学系」または「再回折光学系」と呼ばれる光学系の一種であり、さらに入力画像とレンズ12との距離をレンズ12,16の焦点距離fと等しくする点で、「4f光学系」と呼ばれる光学系の一種である。
【0029】
図1の状態は、当該フィルタリング装置がローパスフィルタおよびハイパスフィルタを構成するように、複屈折媒体20に、フーリエ変換像13の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域20aが45°の方位で、フーリエ変換像13の高周波スペクトルに対応する他の領域20bが0°の方位の複屈折分布が形成された状態である。
【0030】
したがって、フーリエ変換像13が複屈折媒体20を透過するとき、フーリエ変換像13の低周波スペクトルは偏光が90°回転して90°方位に変更され、フーリエ変換像13の高周波スペクトルは偏光が回転することなく0°の方位のままとなる。
【0031】
したがって、検光子37の方位を90°に調整することによって、出力光18としてフーリエ変換像13の低周波スペクトルのみからなる低周波出力画像が得られ、ローパスフィルタリングを行うことができる。また、検光子37の方位を0°に調整することによって、出力光18としてフーリエ変換像13の高周波スペクトルのみからなる高周波出力画像が得られ、ハイパスフィルタリングを行うことができる。
【0032】
さらに、検光子37の方位を45°に調整すれば、それぞれ検光子37の方位を90°または0°に調整するときに比べて低い光強度となるが、出力光18としてフーリエ変換像13の低周波スペクトルおよび高周波スペクトルからなる出力画像が得られ、もとの入力画像を再生することができる。
【0033】
図2は、この発明のフィルタリング装置および方法の第2の実施形態を示す。
【0034】
この実施形態では、出力側の偏光素子として、図1の検光子37の代わりに偏光ビームスプリッタ38を設けて、複屈折媒体20を透過したフーリエスペクトル15をレンズ16によって逆フーリエ変換した後の出力光17を、偏光ビームスプリッタ38を透過した90°の偏光方位の出力光18Lと偏光ビームスプリッタ38で反射した0°の偏光方位の出力光18Hとに分離し、出力光18Lを光検出器39L上に結像させ、出力光18Hを光検出器39H上に結像させる。その他は、図1の実施形態と同じである。
【0035】
図2の状態も、当該フィルタリング装置がローパスフィルタおよびハイパスフィルタを構成するように、複屈折媒体20に、フーリエ変換像13の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域20aが45°の方位で、フーリエ変換像13の高周波スペクトルに対応する他の領域20bが0°の方位の複屈折分布が形成された状態で、フーリエ変換像13が複屈折媒体20を透過するとき、フーリエ変換像13の低周波スペクトルは偏光が90°回転して90°方位に変更され、フーリエ変換像13の高周波スペクトルは偏光が回転することなく0°方位のままとなる。
【0036】
したがって、90°の偏光方位の出力光18Lとして、フーリエ変換像13の低周波スペクトルのみからなる低周波出力画像が得られ、ローパスフィルタリングを行うことができると同時に、0°の偏光方位の出力光18Hとして、フーリエ変換像13の高周波スペクトルのみからなる高周波出力画像が得られ、ハイパスフィルタリングを行うことができる。
【0037】
さらに、図示していないが、出力光18Lと出力光18Hを合成することによって、もとの入力画像を再生することができる。
【0038】
図1および図2の実施形態では、複屈折媒体20に形成される2次元の複屈折分布を図示した分布と変えることによって、後述するように、バンドパスフィルタおよびバンドエリミネータなど、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタ以外のフィルタリングを行うことができる。
【0039】
また、図1または図2の実施形態は、出力光18または18L,18Hを光検出器39または39L,39H上に結像させる場合であるが、出力光18または18L,18Hを直接、光検出器上に結像させることなく、次の処理のために伝送するようにしてもよい。
【0040】
〔複屈折媒体の第1の例…電気アドレス型の空間光変調器〕
複屈折媒体20としては、電気アドレス型の空間光変調器を用いることができ、その空間光変調器としては、透過型の液晶パネルを用いることができる。ただし、プロジェクタ用の液晶パネルは、電極の外側に偏光板が配置されるが、複屈折媒体20として用いる電気アドレス型の空間光変調器としての液晶パネルは、偏光板を取り除いたものとする。
【0041】
図3は、このような空間光変調器の一例を示す。この空間光変調器21は、透明基板22および23の内面に透明電極24および25が形成され、透明電極24,25間に電気光学変換部材26として液晶が装填されたものである。
【0042】
この空間光変調器21は、各画素Pxごとに入射光の偏光を任意に回転させることができる1/2波長板として機能させることができ、ある画素は、図4(A)に示すように1/2波長板の方位が入射偏光に対して平行となって、その画素を透過する光の偏光を回転させないものとなり、他の画素は、図4(B)に示すように1/2波長板の方位が入射偏光に対して45°傾いて、その画素を透過する光の偏光を90°回転させるものとなるように、制御することができる。
【0043】
したがって、空間光変調器21に印加する変調用信号によって、図5に示すように、空間光変調器21の、図1または図2のフーリエ変換像13の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域21aが45°の方位となり、フーリエ変換像13の高周波スペクトルに対応する他の領域21bが0°の方位となるように、空間光変調器21に形成される複屈折分布を制御することができ、フーリエ変換像13が空間光変調器21を透過するとき、フーリエ変換像13の低周波スペクトルは偏光が90°回転して90°方位に変更され、フーリエ変換像13の高周波スペクトルは偏光が回転することなく0°方位のままとなるように、フーリエ変換像13の偏光を変調することができる。
【0044】
したがって、図1または図2の実施形態のように、ローパスフィルタリングおよびハイパスフィルタリングを行うことができるとともに、もとの入力画像を再生することができる。
【0045】
また、このように複屈折媒体20として電気アドレス型の空間光変調器21を用いる場合には、空間光変調器21に印加する変調用信号によって、複屈折媒体20に形成される複屈折分布を容易に変更することができ、フィルタリングの空間周波数特性を容易に変更することができる。
【0046】
〔複屈折媒体の第2の例…光アドレス型の空間光変調器としての光記録媒体〕電気アドレス型の空間光変調器21は、現状では各画素Pxの大きさを数10μm×数10μm以下にすることが難しく、フーリエ変換像13の偏光を高分解能に変調するには十分でない。フーリエ変換用のレンズ12の焦点距離fを長くすれば、得られるフーリエ変換像13を大きくすることができ、等価的に空間光変調器21の分解能を高くすることができるが、そうすると、フィルタリング装置の光学系が大きくなる。
【0047】
そこで、複屈折媒体20として高分解能の空間光変調器が望まれるが、このような空間光変調器としては、電極構造を持たない光アドレス型の空間光変調器が好適である。そして、このような空間光変調器としては、以下のような光記録媒体を用いることができる。
【0048】
その光記録媒体は、図6(A)に示すように、ガラス基板などの透明基板28の一面側に光記録層29を形成したものとし、または図6(B)に示すように、光記録層29のみからなるものとする。ただし、光記録層29としては、光誘起複屈折性を示し、かつその複屈折が記録保持される材料を用いる。
【0049】
光誘起複屈折性を示し、その複屈折を記録保持できる材料であれば、どのような材料でもよいが、好ましい例として、側鎖に光異性化する基を有する高分子または高分子液晶を用いることができる。その光異性化する基としては、アゾ基が好適である。最も好ましい材料の一つは、図7に示す化学式で表される、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルである。
【0050】
アゾベンゼンは、光の照射によってトランス−シスの光異性化を示す。トランス型になると、分子構造は図8(A)に示す化学式のようになり、シス型になると、分子構造は図8(B)に示す化学式のようになる。また、アゾベンゼンは、単体では異方性を示すが、高分子または高分子液晶の側鎖に存在する場合には、図9(A)に示すように、ランダムに配列され、全体として等方性を示す。
【0051】
さらに、上記の光異性化のため、アゾベンゼンは、光励起される前はトランス型が多く存在し、光励起されることによってトランス型がシス型に変化して、光励起された後はシス型が多く存在するようになる。
【0052】
特に、図9(B)に示すように、アゾベンゼンを側鎖に有する高分子または高分子液晶からなる光記録層に、ある偏光方向41aの直線偏光のポンプ光41を照射すると、その偏光方向41aと同一の方向を向くアゾベンゼン42のみが、ポンプ光41を吸収してシス型に変化する。このとき、アゾベンゼンの異性化によって生じるアゾベンゼン自身の複屈折と、アゾベンゼンの異性化によって誘起される高分子または高分子液晶の複屈折とが組み合わさって、光記録層中にポンプ光41の偏光方向41aを軸とした複屈折を生じる。この光誘起複屈折性を利用して、その光記録層を偏光変調可能な光アドレス型の空間光変調器として機能させることができる。
【0053】
発明者は、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルが、光誘起複屈折性を示し、その複屈折を記録できることを、図10に示す光学系によって調べた。
【0054】
光記録媒体27は、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルからなる光記録層29を備えたものである。光記録層29に複屈折を誘起させるポンプ光43としては、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルに感度のあるアルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いた。複屈折を測定するプローブ光44としては、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルに感度のないヘリウムネオンレーザの発振線633nmを用いた。
【0055】
プローブ光44の光路中に光記録媒体27を置き、その前後に偏光子45および検光子46を配置し、検光子46の後方に光検出器47を配置した。偏光子45の方位を基準方位の0°とし、検光子46の方位を90°とした。この条件では、光記録層29に異方性が無ければ、プローブ光44の偏光方向は光記録層29によって変化せず、プローブ光44は検光子46を通過できない。
【0056】
ポンプ光43の偏光方向を偏光子45と検光子46の方位のちょうど中間の45°にして、ポンプ光43を光記録媒体27に照射し、光記録層29に複屈折を誘起させた。ポンプ光43の強度は、5W/cm2とした。このとき、プローブ光44は、光記録層29の誘起された複屈折によって偏光が回転し、検光子46を通過する。
【0057】
検光子46を通過した光の強度Iは、プローブ光44の強度をIo、プローブ光44の波長をλ、光記録層29の誘起された複屈折による屈折率変化をΔn、図6に示すように光記録層29の厚みをdとすると、
I=Io×sin2(π×Δn×d/λ)…(1)
で表される。
【0058】
λ=633nm、かつd=2μmとしたときの測定結果の強度比I/Ioを、式(1)に代入することによって求めた屈折率変化Δnを、図11に示す。横軸はポンプ光43の照射時間であり、縦軸が求めた屈折率変化Δnである。
【0059】
これから、光記録層29のポンプ光43の照射によって誘起される複屈折による屈折率変化Δnは、ポンプ光43の照射時間とともに増加し、照射時間がある時間以上になると飽和することがわかる。その飽和屈折率変化Δnsは、約0.055である。
【0060】
この光記録層29に複屈折が誘起された光記録媒体27を室温に保存しておくと、自然光のもとでも数週間以上に渡って屈折率変化Δnが一定に保持されることが、確認できた。
【0061】
このように、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルは、光誘起複屈折性を示し、かつその複屈折を記録保持できるので、図1または図2の複屈折媒体20として用いる光アドレス型の空間光変調器として好適である。
【0062】
この光誘起複屈折性を示す光記録層29を有する光記録媒体27は、後述するように、光記録層29に空間偏光分布を有する記録光(ポンプ光)を照射することによって、光記録層29に2次元の複屈折分布を記録して、図1または図2の複屈折媒体20とする。
【0063】
この場合、光記録層29の記録光の照射によって誘起される複屈折による屈折率変化Δnと光記録層29の厚みdとの積Δn×dが、(m+1/2)λに等しいとき(ただし、mは0または正の整数)、式(1)において、
Figure 0003879805
となって、光記録媒体27は、これを透過する直線偏光の方位を効率よく回転させることができるので、光記録層29の厚みdは、
Δn×d=(m+1/2)λ …(3)
の関係を満たす値に調整する。λは、図1または図2の複屈折媒体20としての光記録媒体27を透過するフーリエ変換像13の波長である。
【0064】
光記録層29の厚みdが式(3)の関係を満たさない場合には、複屈折媒体20としての光記録媒体27を透過したフーリエスペクトル15が楕円偏光となり、所望の空間周波数特性のフィルタリングを行うことができなくなる恐れがある。
【0065】
光記録層29として側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルを用いる場合で、λ=633nmとするときには、図11に示したようにΔns=0.055であるので、これを屈折率変化Δnとして式(3)に代入し、m=0とすることによって、d=5.75μmにすればよいことがわかる。
【0066】
光記録媒体27の光記録層29を、この5.75μmの厚みの、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルからなるものとして、図10の光学系によって、ポンプ光43を光記録媒体27に照射し、光記録層29に複屈折を誘起させた。また、ポンプ光43の照射前および照射後において、それぞれ、プローブ光44を偏光子45を透過させて光記録媒体27に照射し、検光子46を回転させて、検光子46を透過した光の強度を光検出器47によって測定した。
【0067】
図12に、その測定結果を示す。横軸は、検光子46の方位であり、縦軸は、検光子46を透過した光の強度である。黒丸は、ポンプ光43の照射前の透過光強度を示し、白丸は、ポンプ光43の照射後の透過光強度を示す。
【0068】
同図から明らかなように、ポンプ光43の照射前は、検光子46の方位が0°または180°のとき、透過光強度が最大となり、検光子46の方位が90°または270°のとき、透過光強度が最小となるのに対して、ポンプ光43の照射後は、検光子46の方位が90°または270°のとき、透過光強度が最大となり、検光子46の方位が0°または180°のとき、透過光強度が最小となる。このことは、ポンプ光43の照射によって、光記録層29に1/2波長板の機能が誘起され、光記録層29が光記録媒体27を透過する光の偏光を90°回転させるものとなることを示している。
【0069】
光記録媒体27は、例えば、図13に示す方法によって、その光記録層29に2次元の複屈折分布を記録し、図1または図2の複屈折媒体20とする。
【0070】
記録用の光源51としては、光記録層29に感度のある光を発するものを用いる。光記録層29が側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルからなる場合には、例えば、上述したアルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いる。
【0071】
この光源51からの光を、偏光板(または1/2波長板)52に透過させて、所定方位(その方位を0°とする)の直線偏光とし、その直線偏光を、レンズ53および54によって口径の広い平行光61にして、空間光変調器55に入射させる。
【0072】
空間光変調器55は、図3に示した空間光変調器21と同様の電気アドレス型のものとする。したがって、空間光変調器55は、各画素ごとに入射光61の偏光を任意に回転させることができる1/2波長板として機能させることができる。
【0073】
そして、光記録層29にローパスフィルタリング用およびハイパスフィルタリング用の複屈折分布を記録する場合には、空間光変調器55に印加する変調用信号によって、図13に示すように、空間光変調器55の中央の円形領域55aが22.5°の方位となり、他の領域55bが0°の方位となるように、空間光変調器55に形成される複屈折分布を制御し、入射光61が空間光変調器55を透過するとき、入射光61の中央の円形部分は偏光が45°回転して45°方位に変更され、入射光61の他の部分は偏光が回転することなく0°方位のままとなるように、入射光61の偏光を変調する。
【0074】
この空間光変調器55を透過した、中央の円形部分が45°の偏光方位で、他の部分が0°の偏光方位の光波62を、レンズ56および57からなる縮小光学系58によって縮小し、その縮小後の光波63を、記録光として光記録層29に照射する。
【0075】
これによって、光記録層29には、図3の空間光変調器21に図5のように形成される複屈折分布と同様の、図1または図2のフーリエ変換像13の低周波スペクトルに対応する中央の円形領域29aが45°の方位で、フーリエ変換像13の高周波スペクトルに対応する他の領域29bが0°の方位の複屈折分布が記録される。光波63の光記録層29への照射時間は、光記録層29の光波63の照射によって誘起される複屈折による屈折率変化Δnが飽和する時間以上とする。
【0076】
上述したように、光記録層29の厚みdは、式(3)の関係を満たす値に調整することが望ましい。
【0077】
図1または図2の複屈折媒体20として、図3の電気アドレス型の空間光変調器21を用いる場合には、空間光変調器21に印加する変調用信号によって、複屈折媒体20に形成される複屈折分布を容易に変更することができ、フィルタリングの空間周波数特性を容易に変更することができるが、フィルタリング装置の光学系が大きくならない状態で、フーリエ変換像13の偏光を高分解能に変調することが難しい。
【0078】
これに対して、複屈折媒体20として、図13の方法によって光記録層29に複屈折分布を記録した光記録媒体27を用いる場合には、フィルタリングの空間周波数特性の変更には、光記録媒体27の書き換え、または別の光記録媒体を必要とするが、電気アドレス型の空間光変調器55の各画素の大きさが数10μm×数10μm以上であっても、縮小光学系58によって、光アドレス型の空間光変調器としての光記録媒体27の各画素の大きさを数10μm×数10μm以下にすることができ、高分解能の複屈折媒体を実現することができる。
【0079】
〔フィルタリングの実験例〕
図13の方法によって光記録層29に複屈折分布を記録した光記録媒体27を、図2の複屈折媒体20として用いて、図2の方法によって、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングを同時に行った。
【0080】
光記録層29としては、側鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルを用い、その厚みdを5.75μmにした。図13の光源51としては、アルゴンイオンレーザの発振線515nmを用い、その光強度を5W/cm2にした。
【0081】
電気アドレス型の空間光変調器55としては、一画素の大きさが42μm×42μmで640×480画素のプロジェクタ用液晶パネル1.3型を用いた。ただし、偏光板を取り外して用いた。空間光変調器55には、図13に示した複屈折分布を形成した。光記録層29は、4秒間露光した。
【0082】
このように光記録層29に複屈折分布を記録した光記録媒体27を、図2の複屈折媒体20として用いた。図2の光源31としては、ヘリウムネオンレーザの発振線633nmを用いた。空間光変調器35としては、一画素の大きさが42μm×42μmで640×480画素のプロジェクタ用液晶パネル1.3型を用いた。
【0083】
この空間光変調器35に、入力画像として図14(A)に示す画像を表示したところ、偏光ビームスプリッタ38を透過した90°の偏光方位の出力光18Lとして、図14(C)に示す低周波出力画像が得られ、偏光ビームスプリッタ38で反射した0°の偏光方位の出力光18Hとして、図14(E)に示す高周波出力画像が得られた。入力画像フーリエスペクトルは、図14(B)に示すものであり、低周波スペクトルは、図14(D)に示すものであり、高周波スペクトルは、図14(F)に示すものである。
【0084】
〔他の実施例または実施形態〕
図15に示すように、複屈折媒体20の中央部の環状の領域20dが45°の方位となり、その内側の領域20cおよび外側の領域20eが0°の方位となるように、複屈折媒体20(空間光変調器21または光記録媒体27)に形成される複屈折分布を制御することによって、図16(A)に示すようなバンドパスフィルタ特性のフィルタリングと図16(B)に示すようなバンドエリミネータ特性のフィルタリングを、図1の実施形態では選択的に、図2の実施形態では同時に、行うことができる。
【0085】
また、図17に示すように、複屈折媒体20の中央部の環状の領域20dが内側から外側にかけて45°から0°まで連続的に変化する方位となり、領域20dの内側の領域20cが45°の方位となり、領域20dの外側の領域20eが0°の方位となるように、複屈折媒体20(空間光変調器21または光記録媒体27)に形成される複屈折分布を制御することによって、空間周波数特性が1次関数で表される微分フィルタのフィルタリングを行うことができる。さらに、図では省略したが、空間周波数特性が2次関数で表されるラプラシアンフィルタのフィルタリングを行うように構成することもできる。
【0086】
なお、図18に示した2次元の透過率分布を有するフィルタ4を微分フィルタやラプラシアンフィルタとすることについては、文献「S.H.Lee:Opt.Eng.,13,196(1974)」に記載されている。この方法では、上述したように、フィルタ4の出力側で、遮断された周波数成分が失われてしまって、他の周波数の出力画像を得ることや、もとの入力画像を再生することができない。
【0087】
複屈折媒体20としては、電気アドレス型の空間光変調器21や、光記録層29に複屈折分布を記録した光記録媒体27に限らず、例えば、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタ、あるいはバンドパスフィルタおよびバンドエリミネータのフィルタリングを行う場合であれば、透明基板の、図1または図2の円形領域20a、あるいは図15の環状領域20dに相当する部分に45°の方位の偏光板(または1/2波長板)を貼り付けたものを、用いることができる。
【0088】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば、一個の共通のフィルタリング用媒体によって、その媒体の出力側でフーリエスペクトルの各周波数成分が失われることなく、ローパスフィルタリングとハイパスフィルタリングなど、互いに相補的なフィルタリングを同時に行うことができ、もとの入力画像も容易に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のフィルタリング装置および方法の第1の実施形態を示す図である。
【図2】この発明のフィルタリング装置および方法の第2の実施形態を示す図である。
【図3】複屈折媒体として用いる電気アドレス型の空間光変調器の一例を示す図である。
【図4】図3の空間光変調器の画素の説明に供する図である。
【図5】図3の空間光変調器に形成する複屈折分布の一例を示す図である。
【図6】複屈折媒体として用いる光記録媒体の断面構造を示す図である。
【図7】光記録媒体の光記録層の好ましい材料の一例の化学式を示す図である。
【図8】アゾベンゼンのトランス構造およびシス構造の化学式を示す図である。
【図9】アゾベンゼンの光誘起複屈折性の説明に供する図である。
【図10】測定に用いた光学系を示す図である。
【図11】測定結果から算出した屈折率変化を示す図である。
【図12】測定結果の、検光子方位に対する透過光強度を示す図である。
【図13】光記録媒体の光記録層に複屈折分布を記録して複屈折媒体を作成する方法の一例を示す図である。
【図14】フィルタリングの実験例における各画像および各スペクトルを示す図である。
【図15】複屈折媒体に形成する複屈折分布の他の例を示す図である。
【図16】図15の複屈折分布の場合のフィルタリング特性を示す図である。
【図17】複屈折媒体に形成される複屈折分布のさらに他の例を示す図である。
【図18】従来の光学フィルタリング方法の一例を示す図である。
【図19】図18のフィルタの透過率分布の一例を示す図である。
【図20】従来の光学フィルタリング方法の他の例を示す図である。
【符号の説明】
11…入力画像光
12…フーリエ変換用レンズ
13…フーリエ変換像
15…透過スペクトル
16…逆フーリエ変換用レンズ
17,18,18L,18H…出力光
20…複屈折媒体
21…空間光変調器
27…光記録媒体
29…光記録層
35…空間光変調器
37…検光子
38…偏光ビームスプリッタ
39,39L,39H…光検出器
55…空間光変調器
58…縮小光学系

Claims (10)

  1. 2次元平面上の第1の領域とこの第1の領域を取り囲む第2の領域とで方位が異なる2次元の複屈折分布が形成され、その複屈折分布に応じて、前記第1の領域と前記第2の領域とに渡って入射したフーリエ変換像の偏光を変調する複屈折媒体と、
    この複屈折媒体を透過した、互いに偏光方位が異なる第1の偏光成分および第2の偏光成分を含む信号光の光路中に配置された、当該信号光から前記第1の偏光成分と前記第2の偏光成分とを分離して取り出す偏光分離素子、および、その分離して取り出された前記第1の偏光成分および前記第2の偏光成分を別個に検出する光検出器からなる偏光分離検出部と、
    を備える光学フィルタリング装置。
  2. 請求項1の光学フィルタリング装置において、
    前記複屈折媒体と前記偏光分離素子との間に、逆フーリエ変換用レンズが配置された光学フィルタリング装置。
  3. 請求項1または2の光学フィルタリング装置において、
    前記偏光分離素子は、偏光ビームスプリッタである光学フィルタリング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの光学フィルタリング装置において、
    前記複屈折媒体は、電気アドレス型の空間光変調器である光学フィルタリング装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかの光学フィルタリング装置において、
    前記複屈折媒体は、少なくとも一面側に光誘起複屈折性を示す光記録層を有し、この光記録層に前記複屈折分布が記録された光記録媒体である光学フィルタリング装置。
  6. 請求項5の光学フィルタリング装置において、
    前記光記録層が、側鎖に光異性化する基を有する高分子または高分子液晶である光学フィルタリング装置。
  7. 請求項6の光学フィルタリング装置において、
    前記光異性化する基が、アゾ基である光学フィルタリング装置。
  8. 請求項5〜7のいずれかの光学フィルタリング装置において、
    前記光記録層の厚みdが、
    Δn×d=(m+1/2)λ
    の関係を満たす光学フィルタリング装置。ただし、Δnは前記光記録層に誘起される複屈折による前記光記録層の屈折率変化、λは前記フーリエ変換像の波長、mは0または正の整数である。
  9. 入力画像のフーリエ変換像を、2次元平面上の第1の領域とこの第1の領域を取り囲む第2の領域とで方位が異なる2次元の複屈折分布が形成された複屈折媒体の前記第1の領域と前記第2の領域とに渡って入射させ、前記複屈折媒体を透過させて、前記複屈折分布に応じて前記フーリエ変換像の偏光を変調し、互いに偏光方位が異なる第1の偏光成分および第2の偏光成分を含む信号光を得る偏光変調ステップと、
    前記信号光の光路中に配置された偏光分離素子によって、前記信号光から前記第1の偏光成分と前記第2の偏光成分とを分離して取り出し、光検出器によって、その分離して取り出された前記第1の偏光成分および前記第2の偏光成分を別個に検出する偏光分離検出ステップと、
    を備える光学フィルタリング方法。
  10. 請求項9の光学フィルタリング方法において、
    前記偏光変調ステップと前記偏光分離検出ステップとの間で、前記信号光を逆フーリエ変換する光学フィルタリング方法。
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