JP3877547B2 - 半導体レーザー光軸調整装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップの光源となる半導体レーザーの光軸調整装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
信号記録媒体に記録された信号を光学的に再生する光ピックアップの半導体レーザーの取付けは、ハーフミラー及びコリメートレンズを含む光学部品が取付けられるハウジングに半導体レーザー素子が取付けられるが、フリー状態にある半導体レーザー素子は調整治具を使用し、光軸をＸ軸−Ｙ軸方向及びＺ軸方向に調整された後、ハウジングにＵＶ接着剤にて接着するように構成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ＤＶＤ―ＲＯＭ等に使用されるディスクはＣＤ−Ｒに比べて情報量が多く当然、光ピックアップも高精度化の必要性が要求されることになる。前述したように半導体レーザー素子はハウジングに直接ＵＶ接着されており、経時変化や外部からの衝撃等により光軸が傾いたり、光軸が大幅にずれてしまうこともある。このように大幅に光軸がずれた場合、レーザービームを正規な位置へ照射できなくなり、読み取りによる誤動作の原因となる問題があった。
【０００４】
本発明は、斯かる問題をネジ締めによる調整により解決した光ピックアップの半導体レーザー光軸調整装置を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
半導体レーザーと回折格子とを同一パッケージに収納し、このパッケージをハウジングに固定されるケース内に配置すべく設置し、ケース内部には前記パッケージの前面外周を当接支持する保持部分がスプリングにより付勢されて配置され、前記パッケージの前面外周と前記保持部材の当接支持面とを球面状に形成し、前記パッケージを前後方向及び回転方向に位置調整可能にケースに支持し、前記パッケージを位置調整後にケースに固定するようにしたものである。
【０００６】
【実施例】
図１は本発明の半導体レーザー光軸調整装置の一実施例を示す要部の断面図、図２は図１に示す実施例の異なる方向からの要部を示す背面図である。
【０００７】
図において１は記憶媒体に書込みまたは読み取り動作を行うためのレーザービームを放射する円筒状の半導体レーザー、２はレーザービームの光束を分離する回折格子、３は前部に円筒状を形成し後部は円錐形を成すとともに複数の貫通孔３ａを設ける鍔部３ｂを有し、中央部に半導体レーザー１と回折格子２を収納するパッケージ、４は片面には前記パッケージ３の円錐形と摺接し、対向面にはスプリング受けが設けられている保持部材である。
【０００８】
５は前記貫通孔３ａと配設されるネジ切りされた取付け部５ａと中央部に半導体レーザーからの放射されるレーザービームが通過する通過孔５ｂを設けたケースであり、該ケースをハウジング６に取付ける取付孔５ｃが設けられている。７は前記ケース５の内面と保持部材４の間を付勢するスプリングである。８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄは前記貫通孔３ａを介して取付け部５ａにネジ止めされる調整ネジであり、半導体レーザーから放射される光軸調整に使用される。９は前記ケース５を取付ける取付タップ孔であり、ハウジング６にネジ切りされている。１０は前記取付孔５ｃを介して取付タップ孔９にケース５をネジ止めする取付けネジである。
【０００９】
斯かる構成による組立作業は、ケース５にスプリング７を挿入し保持部材４を挿入する、更に半導体レーザー１と回折格子２が予め組込まれたパッケージ３を挿入すると、スプリング７により保持部材４とパッケージ３は付勢される。このように付勢された状態において、調整ネジ８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄにて貫通孔３ａを介して複数の取付け部５ａにネジ止めされ組立てられる。また、部品が組込まれたケースは取付孔５ｃを介して取付けタップ孔９にネジ止めされることにより組立作業が完了する。
【００１０】
調整方法として、光軸をＺ軸方向に調整する場合、図２に示す通り調整ネジ８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄの締め付け量を均一に可変することにより半導体レーザー１の放射点をＺ軸方向に調整することができる。また、ネジ１０によりケース５を取付ける場合、取付孔５ｃに余裕があるケース５をＸ軸−Ｙ軸方向に微調整し、ネジ１０を固定することができる。
【００１１】
そして、半導体レーザーのビームを放射する斜角調整を行う場合、調整ネジ８ａは調整ネジ８ｄより多くネジ締めすることにより矢印Ａ方向にレーザービーム角度を放射させることができ、また、調整ネジ８ｂを調整ネジ８ｃより多くネジ締めすることにより矢印Ｃ方向にレーザービーム角度を放射させることができる。そして、調整ネジ８ａと調整ネジ８ｃは調整ネジ８ｂと調整ネジ８ｄより多くネジ締めすることにより矢印Ｅ方向にレーザービーム角度を放射させることができる。従って、レーザービームの放射角度はどの方向にも容易に調整可能となる。
【００１２】
従来フリー状態で半導体レーザーをＵＶ接着されていたが、上述した通り半導体レーザーの発光ビームはＺ軸及びＸ軸―Ｙ軸の調整及び固定が全てネジにて行うことができる。
【００１３】
【発明の効果】
本発明は、半導体レーザーと回折格子とを同一パッケージに収納し、このパッケージをハウジングに固定されるケース内に配置すべく設置し、ケース内部には前記パッケージの前面外周を当接支持する保持部分がスプリングにより付勢されて配置され、前記パッケージの前面外周と前記保持部材の当接支持面とを球面状に形成し、前記パッケージを前後方向及び回転方向に位置調整可能にケースに支持し、前記パッケージを位置調整後にケースに固定するようにしたので接着剤を使用しないため経時変化や外部からの衝撃等により光軸がずれる可能性が低く長期的に安定した半導体レーザー光軸調整装置であり信頼性に優れたものである。
【００１４】
また、半導体レーザー素子をハウジングに直接接着剤により接着する方式より微調整が可能になるので正確に調整することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の半導体レーザー光軸調整装置の一実施例を示す要部の断面図である。
【図２】本発明の図１に示す実施例の異なる方向からの要部を示す背面図である。
【符号の説明】
１ 半導体レーザー
２ 回折格子
３ パッケージ
４ 保持部材
５ ケース
７ スプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップの光源となる半導体レーザーの光軸調整装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
信号記録媒体に記録された信号を光学的に再生する光ピックアップの半導体レーザーの取付けは、ハーフミラー及びコリメートレンズを含む光学部品が取付けられるハウジングに半導体レーザー素子が取付けられるが、フリー状態にある半導体レーザー素子は調整治具を使用し、光軸をＸ軸−Ｙ軸方向及びＺ軸方向に調整された後、ハウジングにＵＶ接着剤にて接着するように構成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ＤＶＤ―ＲＯＭ等に使用されるディスクはＣＤ−Ｒに比べて情報量が多く当然、光ピックアップも高精度化の必要性が要求されることになる。前述したように半導体レーザー素子はハウジングに直接ＵＶ接着されており、経時変化や外部からの衝撃等により光軸が傾いたり、光軸が大幅にずれてしまうこともある。このように大幅に光軸がずれた場合、レーザービームを正規な位置へ照射できなくなり、読み取りによる誤動作の原因となる問題があった。
【０００４】
本発明は、斯かる問題をネジ締めによる調整により解決した光ピックアップの半導体レーザー光軸調整装置を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
半導体レーザーと回折格子とを同一パッケージに収納し、このパッケージをハウジングに固定されるケース内に配置すべく設置し、ケース内部には前記パッケージの前面外周を当接支持する保持部分がスプリングにより付勢されて配置され、前記パッケージの前面外周と前記保持部材の当接支持面とを球面状に形成し、前記パッケージを前後方向及び回転方向に位置調整可能にケースに支持し、前記パッケージを位置調整後にケースに固定するようにしたものである。
【０００６】
【実施例】
図１は本発明の半導体レーザー光軸調整装置の一実施例を示す要部の断面図、図２は図１に示す実施例の異なる方向からの要部を示す背面図である。
【０００７】
図において１は記憶媒体に書込みまたは読み取り動作を行うためのレーザービームを放射する円筒状の半導体レーザー、２はレーザービームの光束を分離する回折格子、３は前部に円筒状を形成し後部は円錐形を成すとともに複数の貫通孔３ａを設ける鍔部３ｂを有し、中央部に半導体レーザー１と回折格子２を収納するパッケージ、４は片面には前記パッケージ３の円錐形と摺接し、対向面にはスプリング受けが設けられている保持部材である。
【０００８】
５は前記貫通孔３ａと配設されるネジ切りされた取付け部５ａと中央部に半導体レーザーからの放射されるレーザービームが通過する通過孔５ｂを設けたケースであり、該ケースをハウジング６に取付ける取付孔５ｃが設けられている。７は前記ケース５の内面と保持部材４の間を付勢するスプリングである。８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄは前記貫通孔３ａを介して取付け部５ａにネジ止めされる調整ネジであり、半導体レーザーから放射される光軸調整に使用される。９は前記ケース５を取付ける取付タップ孔であり、ハウジング６にネジ切りされている。１０は前記取付孔５ｃを介して取付タップ孔９にケース５をネジ止めする取付けネジである。
【０００９】
斯かる構成による組立作業は、ケース５にスプリング７を挿入し保持部材４を挿入する、更に半導体レーザー１と回折格子２が予め組込まれたパッケージ３を挿入すると、スプリング７により保持部材４とパッケージ３は付勢される。このように付勢された状態において、調整ネジ８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄにて貫通孔３ａを介して複数の取付け部５ａにネジ止めされ組立てられる。また、部品が組込まれたケースは取付孔５ｃを介して取付けタップ孔９にネジ止めされることにより組立作業が完了する。
【００１０】
調整方法として、光軸をＺ軸方向に調整する場合、図２に示す通り調整ネジ８ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄの締め付け量を均一に可変することにより半導体レーザー１の放射点をＺ軸方向に調整することができる。また、ネジ１０によりケース５を取付ける場合、取付孔５ｃに余裕があるケース５をＸ軸−Ｙ軸方向に微調整し、ネジ１０を固定することができる。
【００１１】
そして、半導体レーザーのビームを放射する斜角調整を行う場合、調整ネジ８ａは調整ネジ８ｄより多くネジ締めすることにより矢印Ａ方向にレーザービーム角度を放射させることができ、また、調整ネジ８ｂを調整ネジ８ｃより多くネジ締めすることにより矢印Ｃ方向にレーザービーム角度を放射させることができる。そして、調整ネジ８ａと調整ネジ８ｃは調整ネジ８ｂと調整ネジ８ｄより多くネジ締めすることにより矢印Ｅ方向にレーザービーム角度を放射させることができる。従って、レーザービームの放射角度はどの方向にも容易に調整可能となる。
【００１２】
従来フリー状態で半導体レーザーをＵＶ接着されていたが、上述した通り半導体レーザーの発光ビームはＺ軸及びＸ軸―Ｙ軸の調整及び固定が全てネジにて行うことができる。
【００１３】
【発明の効果】
本発明は、半導体レーザーと回折格子とを同一パッケージに収納し、このパッケージをハウジングに固定されるケース内に配置すべく設置し、ケース内部には前記パッケージの前面外周を当接支持する保持部分がスプリングにより付勢されて配置され、前記パッケージの前面外周と前記保持部材の当接支持面とを球面状に形成し、前記パッケージを前後方向及び回転方向に位置調整可能にケースに支持し、前記パッケージを位置調整後にケースに固定するようにしたので接着剤を使用しないため経時変化や外部からの衝撃等により光軸がずれる可能性が低く長期的に安定した半導体レーザー光軸調整装置であり信頼性に優れたものである。
【００１４】
また、半導体レーザー素子をハウジングに直接接着剤により接着する方式より微調整が可能になるので正確に調整することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の半導体レーザー光軸調整装置の一実施例を示す要部の断面図である。
【図２】本発明の図１に示す実施例の異なる方向からの要部を示す背面図である。
【符号の説明】
１ 半導体レーザー
２ 回折格子
３ パッケージ
４ 保持部材
５ ケース
７ スプリング
Claims (1)
- 信号記録媒体に照射する光ビームを発生させる光源として半導体レーザーを使用し、該半導体レーザーを含む各種光学部品がハウジングに組込まれる光ピックアップの半導体レーザーの固定装置において、半導体レーザーと回折格子とを同一パッケージに収納し、このパッケージをハウジングに固定されるケース内に配置すべく設置し、ケース内部には前記パッケージの前面外周を当接支持する保持部分がスプリングにより付勢されて配置され、前記パッケージの前面外周と前記保持部材の当接支持面とを球面状に形成し、前記パッケージを前後方向及び回転方向に位置調整可能にケースに支持し、前記パッケージを位置調整後にケースに固定するようにした光ピックアップの半導体レーザー光軸調整装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001172515A JP3877547B2 (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 半導体レーザー光軸調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001172515A JP3877547B2 (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 半導体レーザー光軸調整装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP3877547B2 true JP3877547B2 (ja) | 2007-02-07 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001172515A Expired - Fee Related JP3877547B2 (ja) | 2001-06-07 | 2001-06-07 | 半導体レーザー光軸調整装置 |
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2001
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