JP3876017B2 - 放射性物質の長期貯蔵設備 - Google Patents
放射性物質の長期貯蔵設備 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3876017B2 JP3876017B2 JP12032996A JP12032996A JP3876017B2 JP 3876017 B2 JP3876017 B2 JP 3876017B2 JP 12032996 A JP12032996 A JP 12032996A JP 12032996 A JP12032996 A JP 12032996A JP 3876017 B2 JP3876017 B2 JP 3876017B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- handling
- narrow
- radioactive material
- shaft
- storage facility
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
- Warehouses Or Storage Devices (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質の貯蔵設備に関し、特に崩壊熱等を発生する発熱性放射性物質を長期間貯蔵する設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球の岩盤は地震等に対しても安定している上に、一般には地表から深いところにあるので放射性物質を長期間貯蔵し得る場所として注目され、種々の実用化研究が行われている。従来提案されている貯蔵設備の構造の一例を図3及び図4に示す。これを簡単に説明すると、横方向に延びた上部坑1と下部坑3との間に縦長の連結坑5が複数分離して形成され、その中に放射性物質7が収納される。放射性物質7は、使用済核燃料を封入した容器や高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を収容した容器である。これらの放射性物質は崩壊熱などを発生し続けるが、周囲の空気が暖められて生ずる空気の自然対流9により冷却される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来提案の貯蔵設備には次のような問題点がある。即ち
▲1▼連結坑5同士の間隔は、岩盤安定性等の要因からあまり小さくできず、単位面積当たりの設置効率が低い。
▲2▼連結坑5と放射性物質の間隙はあまり大きくすることができないので、空気流量が制限され、除熱効率が低い。
▲3▼連結坑5への放射性物質7の収納は、連結坑5の上方向からしか行えないため、上部坑1の高さを放射性物質7の高さより大きくしなければならず、高さが大きくなり無駄なスペースが多くなる。
▲4▼空気流れを確保するため上部坑1と下部坑3の他に連結坑5を設ける必要があり、構造が複雑である。
従って、本発明の課題は、前記問題の無い放射性物質の長期貯蔵設備を提供することにある。
【0004】
【発明を解決するための手段】
如上の課題を解決するため、本発明によれば、放射性廃棄物等の放射性物質を長期間貯蔵する設備は、岩盤内部に形成され放射性物質を受け入れると共に該放射性物質の横方向の移送取扱空間である縦長幅狭の横溝、該縦長幅狭の横溝の上方に形成された取扱い横坑、該取扱い横坑内に設けられた放射性物質移送取扱機構、前記縦長幅狭の横溝と前記取扱い横坑に隣接して設けられ下部が前記縦長幅狭の横溝の下部に連通して形成された給気立坑、下端が前記縦長幅狭の横溝の底面とは間隔をおいて終端をなす、前記給気立坑の側端部に設けられた仕切扉、及び前記取扱い横坑に連通して形成された排気立坑を有し、前記給気立坑を通って搬入された前記放射性物質は、前記放射性物質移送取扱機構により吊り上げて前記縦長幅狭の横溝内を移送されるように構成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1及び図2において地中の岩盤11には、地表の大気空間又は地上設備内の空間に連通した給気立坑13及び排気立坑15が掘削形成され、給気立坑11の底面は横溝即ちトレンチ17の底と同一深さにある。トレンチ17の断面は、縦長幅狭であり、給気立坑13と排気立坑15との間に延びている。そして、トレンチ17の上方に形成された取扱い横坑19には、放射性物質である放射性廃棄物収納容器Aを吊り下げて移送する放射性物質移送取扱機構20が設けられている。放射性物質移送取扱機構20は、ブリッジ型走行クレーンに似た構造で、下端に収納容器把持機構21を備えた昇降機構23を有している。横溝17及び取扱い横坑19の給気立坑13側端部には、仕切扉31が設けられ、その下端は、横溝17の底面とは間隔をおいて終端しており、対流する空気流れ33の通路を画成している。トレンチ17の反対側端部は仕切扉35で閉じられていて、又一方その上方の取扱い横坑19が排気立坑15の下部に連通している。このようにすると、貯蔵設備10の内部には、矢印で示す空気流れ33の対流通路が形成される。
【0006】
このような貯蔵設備において、図示しない地上設備乃至搬送装置により給気立坑13を通って収納容器Aが搬入される。そして図示するような状態で、移送取扱機構20が収納容器Aを把持機構21により掴んで吊り下げ、トレンチ17を横方向に移送し、図示のように並べて置く。収納容器Aを降ろすときは、昇降機構23を延ばし、収納容器Aの下面がトレンチ17の底に着いたら把持機構21を解放し、移送取扱機構20を給気立坑13側に戻し、必要に応じ前述のような作業を繰り返す。そして、収納容器A内の放射性廃棄物が発生する熱が、トレンチ17内の周囲の空気を暖めると、上昇し、排気立坑15内へ流入するがその煙突効果により給気立坑13内の空気が下方に吸い込まれ、矢印に示すような空気流れ33が生じ、収納容器Aが好適に冷却される。
以上の実施形態においては、放射性廃棄物の収納容器Aを貯蔵したが、他の放射性物質を貯蔵することもできるし、また貯蔵設備10を岩盤の中に直接形成したが、岩盤の内部又は上面に同様の構造のコンクリート製設備を設置しても良い。
【0007】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、放射性物質を受け入れる貯蔵空間を横溝にしたので、最小の間隙で貯蔵放射性物質を置くことができ、貯蔵容積効率が高くすることができる。又、横溝を放射性物質の移送取扱空間として利用するので、取扱い横坑の高さを最小にでき、貯蔵設備をコンパクトにできる。更に、冷却用空気も横溝内をよく流れるので、除熱効率がよい。貯蔵設備を岩盤の内部又は周囲に設ける場合、その掘削土量が設置コストを大きく左右するが、本発明によれば、前述のように容積効率が高く、全体としてもコンパクトになるので、設置コストを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる貯蔵設備の概略縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる貯蔵設備の概略横断面図である。
【図3】従来の貯蔵設備の概略縦断面図である。
【図4】従来の貯蔵設備の概略横断面図である。
【符号の説明】
10 貯蔵設備
11 岩盤
13 給気立坑
15 排気立坑
17 トレンチ
19 取扱い横坑
20 移送取扱機構
31 仕切扉
33 空気流れ
35 仕切扉
A 収納容器
Claims (1)
- 岩盤内部に形成され放射性物質を受け入れると共に該放射性物質の横方向の移送取扱空間である縦長幅狭の横溝、
該縦長幅狭の横溝の上方に形成された取扱い横坑、
該取扱い横坑内に設けられた放射性物質移送取扱機構、
前記縦長幅狭の横溝と前記取扱い横坑に隣接して設けられ下部が前記縦長幅狭の横溝の下部に連通して形成された給気立坑、
下端が前記縦長幅狭の横溝の底面とは間隔をおいて終端をなす、前記給気立坑の側端部に設けられた仕切扉、及び
前記取扱い横坑に連通して形成された排気立坑を有し、
前記給気立坑を通って搬入された前記放射性物質は、前記放射性物質移送取扱機構により吊り上げて前記縦長幅狭の横溝内を移送されるように構成したことを特徴とする放射性物質の長期貯蔵設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12032996A JP3876017B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 放射性物質の長期貯蔵設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12032996A JP3876017B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 放射性物質の長期貯蔵設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09304595A JPH09304595A (ja) | 1997-11-28 |
JP3876017B2 true JP3876017B2 (ja) | 2007-01-31 |
Family
ID=14783570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12032996A Expired - Lifetime JP3876017B2 (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 放射性物質の長期貯蔵設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3876017B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106981323A (zh) * | 2017-05-24 | 2017-07-25 | 长江勘测规划设计研究有限责任公司 | 岩洞低中放废物处置场事故应急放射性防扩散系统 |
-
1996
- 1996-05-15 JP JP12032996A patent/JP3876017B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09304595A (ja) | 1997-11-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0340840B2 (ja) | ||
EP0176586A1 (en) | A storage complex for storing radioactive material in rock formation | |
JP2008522155A (ja) | 原子力発電施設およびその建設方法 | |
GB2295484A (en) | Improvements in or relating to disposal of waste | |
ATE479190T1 (de) | Verfahren und vorrichtung zur endlagerung und sicheren betreibung von kernkraftwerken | |
JP3876017B2 (ja) | 放射性物質の長期貯蔵設備 | |
JP4253783B2 (ja) | 地層処分施設とその施工法 | |
KR102400432B1 (ko) | 처분 면적 저감을 위한 방사성 폐기물 처분 시스템 | |
ES2345333T3 (es) | Metodo para la eliminacion de las instalaciones de una central electrica directamente debajo de la ubicacion original. | |
JP4344441B2 (ja) | 使用済燃料貯蔵建屋 | |
JP2000508426A (ja) | 個々の照射済原子炉燃料要素をキャニスタの中に入れる方法 | |
JP2002214394A (ja) | 地層処分施設とその施工法 | |
JP2502121B2 (ja) | 横型モジュ―ル式使用済燃料貯蔵システム | |
JP3852490B2 (ja) | 放射性廃棄物処分用オーバーパック | |
JP2598880Y2 (ja) | 放射性物質収納体とその保管庫 | |
JP2503652Y2 (ja) | 放射性廃棄物の地層処分構造 | |
JPH09304597A (ja) | 放射性廃棄物処分用緩衝材 | |
JPH04130100U (ja) | 放射性廃棄物の地層貯蔵構造 | |
JPH09281288A (ja) | 放射性廃棄物処分用容器 | |
JPS61202196A (ja) | 放射性廃棄物の岩盤内貯蔵設備 | |
JPH073477B2 (ja) | 放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体 | |
JPH1090487A (ja) | 放射性廃棄物処分施設 | |
JPH1138190A (ja) | 放射性廃棄物処分用緩衝材の地層処分方法 | |
SU826875A1 (ru) | Способ захоронени радиоактивных отходов | |
JP3886574B2 (ja) | 放射性廃棄物のコンクリートピット貯蔵設備 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060725 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060913 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061030 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |