JP3875302B2 - 記録物、記録装置、記録方法および再生装置 - Google Patents

記録物、記録装置、記録方法および再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、顔写真付きのIDカードや印影の含まれた書類などであって、偽造されにくいように記録がなされた記録物と、その記録物を得るための記録装置および記録方法と、上記記録物上の情報を再生するための再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、セキュリティに対する重要性が増し、人物を正確にかつ簡便に特定する必要性が増してきている。人物の特定には指紋や声紋、さらには網膜情報などを調べる方法も試みられている。これらのうち、顔写真を人間が目で確認して特定する方法は最も手軽で確実であり、実際に身分証明書、運転免許証、パスポートおよびIDカードのなどには顔写真が多く使用されているが、この方法はIDカードなどの偽造が問題となってきている。
【0003】
例えば、身分証明書などでは従来、割印やラミネート加工、さらには特殊記録装置による一体加工等での処置により、顔写真の張り替えなどの偽造を防止している。しかし、近年高性能のカラースキャナやカラープリンタなどが容易に入手可能となり、パーソナルコンピュータと組み合わせることで顔写真入りの身分証明書などの偽造が可能となってきた。
【0004】
また、クレジットカードなどに使用される磁気カードやICカードのようなものでも、磁気記録部の複製、メモリの記憶内容の書き換えを行う知識と技術があれば盗用が可能であり、必ずしも安全であるとはいえなくなってきている。従って、磁気カードやICカードにおいても、それ所有している人物が本来の所有者であることを確認する最も簡単で確実な方法は顔写真であり、その重要性はますます増してきているが、身分証明書と同様に顔写真の張り替えによる偽造が危惧される。
【0005】
一方、我が国の事務処理においては書類に内容を認証したことを示すために印鑑を押すことが習慣となっており、印影も本来の認証者が認証した書類かどうかを判断する重要な要素となっている。しかしながら、認証済みの書類を受け取った側で印影の正確な判定を行うことは非常に難しく、事務処理上きわめて非効率である。また、印影も現在の高精度のスキャナやプリンタとパーソナルコンピュータを組み合わせて合成することで複製が不可能ではなくなってきている。さらに、企業によってはロゴマークが書類に使用されているが、このロゴマークにしても容易に複製が可能となってきており、ロゴマーク入りの書類の偽造の危険性が高まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、IDカード上の顔写真や書類上の印影やロゴマークなどの認証用画像は、最近の技術により比較的容易に複製や差し替えができるようになっているため、これらの認証用画像を有するIDカードや書類などの偽造の可能性が高まっている。
【0007】
そこで、本発明は、認証用画像の複製や差し替えなどによる偽造を効果的に防止できる記録物と、その記録物を得るための記録装置および記録方法と、上記記録物に記録された情報を再生するための再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物の認証用画像上に、所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報を目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして重畳記録することを特徴とする。記録物とは、たとえば、IDカードその他の個人使用を前提とするカードや、印影を有する書類などであり、認証用画像は、たとえば、IDカードなどの本来の所有者の顔写真、あるいは、書類決済者の捺印により得られた印影である。付加情報は、たとえば、IDカード上に記載されたロゴマークやID番号、また、書類に捺印を行なった決済者の名前、捺印の日時などであり、また、磁気記録部を持つカードやICカードの場合には、磁気記録部またはIC内に記録された情報であってもよい。
【0009】
このように顔写真や印影などの認証用画像上に、IDカードや書類などの記録物に記録された所定の情報の少なくとも一部と同一内容か、あるいは関連した情報である付加情報を、目視では認識不可能であるが予め定められた特定の方法によって認識が可能なパターンとして記録すると、記録物上に記録された情報を再生する際、この特定の方法によって付加情報が認識されれば、その記録物は偽造されたものでないことが分かる。
【0010】
すなわち、認証用画像上に重畳記録された付加情報は目視で認識不可能であるため、第三者が付加情報をそのままにして認証用画像のみを複製または差し替えたり、付加情報を認識して記録することは困難となり、それによって顔写真入りのIDカードや印影のある書類などの偽造は、不可能もくしは実質的に極めて困難となる。
【0011】
付加情報を目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして認証用画像上に重畳記録する方法としては、たとえば、(1)付加情報によって色差格子パターンを変調し、この変調された色差格子パターンを認証用画像上に重畳記録する、(2)付加情報によって高域色差信号を変調し、この変調された高域色差信号を認証用画像上に重畳記録する、といった方法を用いることができる。この場合、付加情報の暗号化、たとえば、ID番号や名前、日付などの情報に暗号理論に基づく署名処理を行った後に、上記(1)または(2)の変調を施すようにすれば、さらに偽造は困難となり、事実上不可能となる。
【0012】
色差格子パターンに変調を施して付加情報を認証用画像上に重畳記録した記録物から付加情報を再生する場合には、認証用画像上に特定の色差格子パターンと同一の色差格子パターンからなる光学フィルタを配置し、この光学フィルタを通して目視により付加情報を認識することができる。
【0013】
付加情報を高域色差信号として重畳記録した記録物から付加情報を再生する場合には、認証用画像を読み取って得られる画像信号から高域色差信号を検出して復号することにより、付加情報を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る記録物としてのIDカードの例を示した図である。このIDカード100にはインク画像からなる所有者の顔写真部101が埋め込まれ、また所有者に固有のID番号102、発行者名103および発行者のロゴマーク104等の情報が記録され、さらにストライプ状の磁気記録部105が設けられている。そして、顔写真部101の一部に破線で示すように付加情報記録領域106が設定されており、この付加情報記録領域106にロゴマーク104と同一マークおよびID番号102のコード情報が目視では認識不可能で、かつ後述する再生用フィルタを通して認識可能なパターンとして、顔写真部101上に重畳して記録されている。以後、この付加情報記録領域106に記録されたロゴマークおよびID番号のコード情報を総称して付加情報という。
【0015】
付加情報記録領域106に記録された付加情報のパターンは、図2にその詳細を模式的に示したように、上向きの矢印で示す第1の格子201と下向きの矢印で示す第2の格子202の二種類の格子の組み合わせからなる色差格子パターンによって構成されている。付加情報記録領域106は、ロゴマーク記録部203とコード情報記録部204からなり、上6行からなるロゴマーク記録部203には第2の格子202を背景として、第1の格子201によりロゴマークを表す文字記号、この例では“TSB”なる文字が記録されている。
【0016】
また、付加情報記録領域106の一番下の行であるコード情報記録部204には、良く知られた公開鍵暗号方式を使用して2進数表示のID番号に署名処理を施したコード情報が色差格子パターンで記録されている。なお、このコード情報については後に詳しく説明する。また、このコード情報記録部204は図3では一行で構成されているが、実際には署名処理を行うとデータ量が増すので、数行で構成されることが望ましい。
【0017】
図3(a)(b)は、第1の格子201および第2の格子202の詳細を示す図であり、いずれも上半分と下半分に分かれている。図3(a)に示す第1の格子201では、上半分は青成分が顔写真部101に加算され、その分だけ赤成分が減じられて明るさの変化がないように構成されており、下半分はその逆に赤成分が顔写真部101に加算され、その分だけ青色成分が減じられて上半分と同様に明るさの変化がないように構成されている。図3(b)に示す第2の格子202では第1の格子201と逆に、上半分は赤成分が顔写真部101に加算され、その分だけ青成分が減じられて明るさの変化がないように構成されており、下半分はその逆に青成分が顔写真部101に加算され、その分だけ赤色成分が減じられて同様に明るさの変化がないように構成されている。これら第1および第2の格子201,202を色差格子パターンという。
【0018】
すなわち、顔写真部101を構成するインクをシアン,マゼンタ,イエローとし、これらの各インクの量を指定するインク量信号をCo(シアン),Mo(マゼンタ),Yo(イエロー)とすると、第1および第2の格子201,202の部分では、この顔写真部101に対して次式(1)のように付加情報に応じてそれぞれ±αc,±αm,±αyが加算されることにより、色差格子パターンが変調される。
【0019】
C′=Co±αc
M′=Mo±αm
Y′=Yo±αy
(1)
ただし、±αc,±αm,±αyの加算によって輝度I=(±αc)+(±αm)+(±αy)は変化せず、色差のみが変化するようにすることが望ましい。また、第1の格子201および第2の格子202は、それぞれの平均色度(上半分と下半分との平均色度)に差がないように、すなわち第1の格子201と第2の格子202間の色差がほぼ0となるように構成されている。
αc,αm,αyの前に付けられた±の符号は、記録すべき付加情報に応じて選択される。このようにして色差格子パターンが付加情報によって変調され、この変調された色差格子パターンが元のインク量信号Co,Mo,Yoに加算され、加算後のインク量信号C′,M′,Y′がカラープリンタに供給されることにより、顔写真部101に顔写真の画像が記録されると同時に、顔写真部101の付加情報記録領域106に付加情報が重畳記録される。
【0020】
ここで、例えば600dpiの解像度のカラープリンタを用いて顔写真部101および付加情報記録領域106の記録を行った場合、格子サイズを4×4ドットとすれば、一つの格子は1インチ当たり縦横各150本の線で構成され、通常の網点印刷画像と同程度の粗さとなる。従って、上記のように格子内での輝度変化がないかもしくは小さく、さらに第1および第2の格子201,202間の色差がほぼ0となるように付加情報記録領域106の付加情報を顔写真部101上に重畳すれば、付加情報記録領域106内の格子と付加情報であるロゴマークおよびID番号は目視ではほとんど認識が不可能となる。
【0021】
このように付加情報記録領域106の記録内容は目視では認識が不可能であるが、この上に図4に示すような再生用フィルタ108を被せることにより、目視で認識することが可能である。図4に示す再生用フィルタ108は、図3(a)に示した第1の格子201と同様に、上半分が青フィルタで下半分が赤フィルタの格子をマトリックス状に配列した色差格子フィルタによって構成される。
【0022】
このような再生用フィルタ108を付加情報記録領域106上に被せると、ロゴマーク記録部203の文字部は第1の格子201から構成されているため、青成分が加算された部分に青フィルタが重なり、赤成分が加算された部分に赤フィルタが重なることになり、青および赤がそれぞれ2重に重なった明るさとなる。一方、ロゴマーク記録部203の背景部は、第2の格子202から構成されているため、青成分が加算された部分に赤フィルタが重なり、赤成分が加算された部分に青フィルタが重なることになり、文字部より暗くなる。
【0023】
この結果、付加情報記録領域106上に再生用フィルタ108を重ねた状態を表した図5に示されるように、ロゴマークである“TSB”の文字が目視で認識可能となる。すなわち、文字部211は明るくなり、背景部212は暗くなることによって、ロゴマークの文字が見えるようになる。なお、図5では格子と文字の線幅が同程度に記されているが、実際には文字幅やコード情報の大きさは格子よりはるかに大きく、目で読みやすい大きさとなっている。
【0024】
再生用フィルタ108としては、図3(a)に示した第1の格子201と同様の色差格子からなる色差格子フィルタに代えて、図3(b)に示した第2の格子の302と同様の格子、すなわち上半分が赤フィルタで下半分が青フィルタからなる色差格子で構成される格子フィルタを用いてもよい。この場合には、上記と逆に図5において文字部211が暗くなり、背景部212が明るくなることによって、同様にロゴマークを目視で認識することができる。
【0025】
さらに、再生用フィルタ108として上半分が透明で下半分が黒の格子からなる白黒の格子をマトリックス状に配列した格子フィルタを用いてもよい。このような再生用フィルタを用いると、付加情報記録領域106においては格子の上半分のみが再生用フィルタを透過することによって、文字部211では青成分が加算された部分が見え、背景部212では赤成分が加算された部分が見えるため、赤みを帯びた背景の上に青みを帯びたロゴマークの文字が現れることになる。なお、ロゴマークなどの粗い文字の再現には、再生用フィルタとして白黒の格子フィルタを用いた方が明瞭に見える。すなわち、人間の視覚特性上、低い周波数のパターンでは濃淡の差より色の差の方が認識されやすいため、付加情報記録領域106上のパターンを白黒フィルタで色差情報に変換して再現する方が見やすくなる。
【0026】
また、上記の説明では1格子内を上下に2分割して配置したが、上半分および下半分をそれぞれ正方形のマトリクス状に配置しても良い。
このように本実施形態に係るIDカード100は、所有者の顔写真部101上に付加情報記録領域106においてロゴマーク104と同じマークが通常の目視では見えず、特定の色差格子フィルタからなる再生用フィルタ108を通して見たときに初めて目視で認識できるようなパターンとして重畳記録されているため、カードの偽造防止に有効である。すなわち、図1のIDカード100において、顔写真部101やID番号102、発行者名103、ロゴマーク104その他の目に見える情報は、高精度のカラースキャナとカラープリンタおよびパーソナルコンピュータなどを利用することで、第三者すなわちカードの偽造者が比較的容易に再現することが可能であるが、顔写真部101上に重畳記録されている目視で認識できない情報については、事情を知らない第三者が再現することは困難である。
【0027】
従って、上述したような再生用フィルタ108を用いて顔写真部101の記録内容を確認したときに、付加情報記録領域106に相当する位置に、何らの情報も重畳記録されていないIDカード、あるいは発行者が意図していない情報(上の例では、ロゴマーク以外やID番号以外の情報)が記録されているIDカードは、偽造されたものであることを容易に知ることができる。
【0028】
さらに、本実施形態では付加情報記録領域106のコード情報記録部204に2進数表示でID番号に公開鍵暗号方式の署名処理が施されたコード情報を記録したことにより、偽造をほぼ不可能とすることができる。すなわち、付加情報記録領域106のロゴマーク記録部203に記録されたロゴマークにしても、後述する実施形態のようなランダムパターンおよび誤差拡散記録系を用いて記録されたロゴマークにしても、相当量な解析を行えばロゴマーク記録部203に目視で認識しにくいパターンでロゴマークが記録されていることを知って偽造を行うことは、原理的には可能である。そこで、ロゴマーク記録部203に記録されたロゴマークとは別に、コード情報記録部204に公開鍵暗号方式の署名技術を利用してIDカード発行者の署名を付加したコード情報を記録しておけば、公開鍵をもとにIDカード100を取り扱う窓口やユーザがそのIDカード100が偽造されていないことを検証することが可能となる。
【0029】
コード情報記録部204への署名処理されたコード情報の記録は、例えば次のように行う。IDカード100を所有する各個人のID番号をaとし、IDカード発行者の公開鍵を(e,n)とし、また秘密鍵をdとする。発行者はID番号aに秘密鍵dで署名処理、すなわち暗号化を施す。この署名処理後のコード情報bは、次式(2)で表される。
【0030】
b=ad (mod n) (2)
ここで、(mod n)はnの剰余演算であり、bはad をnで除したときの剰余を表す。このコード情報bを色の差の形、すなわち図3(a)の第1の格子201や図3(b)の第2の格子202のパターンに変換して、図2のコード情報記録部204に書き込む。
【0031】
次に、IDカード100の検証に際しては、ロゴマーク記録部203に記録されたロゴマークの認識と同様に、図4に示した再生用フィルタ108をIDカード100に密着して、コード情報bを目視で認識する。
【0032】
次に、この署名処理後のコード情報bから偽造されていないかどうかの検証は以下のようにして行う。例えば、IDカード100を取り扱った窓口で、カード発行者から公開されている公開鍵(e,n)を用いてbe (mod n)のべき乗剰余演算を行い、この演算によって本来のカード所有者のID番号aが得られれば、そのIDカードは偽造されていなかったことが検証される。このようにして、公開鍵だけで偽造の有無が検証でき、秘密鍵はカード発行者だけが保管すれば良いため、漏れることがなく、極めて安全に運用が可能となる。このような署名技術は、秘密鍵dが漏れない限り、天文学的な計算量をもってしてもほとんど解読が不可能とされており、極めて安全な方式と言われている。
【0033】
このように良く知られた署名技術でID番号に署名処理を行ったコード情報を顔写真部101内の付加情報記録領域106のコード情報記録部204に記録することで、IDカード100の偽造はほとんど不可能となる。例えば、偽造者が他人のIDカードを何らかの方法で入手して、ロゴマーク記録部203でのロゴマークの記録パターン、記録方法などを解析し、偽造者の顔写真上にロゴマークを見えない形で書き込み、偽造したIDカード(新しい氏名やID番号のカード)が作成することができたとしても、署名処理されたコード情報bを得ることができなければ、偽造は不可能ということになる。
【0034】
なお、この場合でも可能性は小さいが、コード情報記録部204に記録されたID番号をデッドコピーできたとすれば、偽造が可能となってしまう。そこで、ID番号と組み合わせて、顔の特徴(丸顔、面長など)や身体的特徴を署名して書き込む方式にすれば、身体的特徴などが似ていない場合にはデッドコピーしても偽造されたことが判明する。また、ID番号と組み合わせて、他の情報、郵便番号や発行日、生年月日などと組み合わせることで、署名処理されたコード情報bを得ることが困難にすることで、さらに確実な偽造防止を行うようにすることも可能である。
【0035】
さらに、より偽造を確実に防止するために、例えばカード発行者の公開鍵で各ユーザの登録確認番号(暗証番号と同等)を暗号化して書き込むようにし、窓口ではカード発行者から秘密に配布されている秘密鍵で暗号化されている確認番号を復号し、IDカードの所有者から確認番号の提示を求めて確認する方法も考えられる。このようにしてID番号と確認番号をペアにして図2のコード情報記録部204に記録することで、デッドコピーによる偽造を不可能とすることができる。
【0036】
ロゴマーク記録部203に記録されたロゴマークは、前述のように再生用フィルタ108をIDカード100上に重ねて目視で確認することが可能であり、コード情報記録部204に目視では認識できない状態で記録された情報も、やはり再生用フィルタ108をIDカード100上に重ねた時に目視で認識できる形の署名処理されたコード情報bに変換される。この署名処理後のコード情報bが正しいものかどうかの確認は、前述したbe (mod n)のべき乗剰余演算によって行うことが可能である。このべき乗剰余演算は現在、専用の1チップLSIで容易に実現が可能となる。従って、この専用LSIを例えば簡単な電卓のような専用計算機に内蔵させ、署名処理されたコード情報bを目視で認識した後、この計算機を用いて計算を行い、得られたID番号を確認することで偽造の有無を簡便に調べることができる。また、後述するようにコード情報記録部204に記録されたコード情報bを光学的に読み取り、これをべき乗剰余演算して表示するようにすることも可能である。
【0037】
なお、図1の付加情報記録領域106に記録する内容としては、ロゴマークおよびID番号に限られず、単純な例えば○印のような図形パターンであってもよい。再生用フィルタ108で付加情報を再現する場合、このような単純なパターンの方が見やすくなる。
【0038】
次に、本実施形態におけるIDカード100の顔写真部101および付加情報記録領域106に記録を行うための記録装置について説明する。
図6は、この記録装置の構成を示すブロック図である。画像入力部301は例えばカラースキャナを主体として構成され、IDカード100の顔写真部101に記録すべき情報、すなわちIDカード100の所有者となる人物の顔写真を画像として読み取り、Co(シアン),Mo(マゼンタ),Yo(イエロー)のインク量信号を出力する。ロゴデータ発生部302はロゴマーク104の画像データ(ロゴデータ)を発生し、ID番号発生部303はID番号102の2進数のコード情報を発生する。ロゴデータ発生部302からのロゴデータは色差変換部305に直接入力され、ID番号発生部303からのID番号のコード情報は署名処理部304で前述のように署名処理がなされた後、色差格子変調部305に入力される。
【0039】
色差格子変調部305は、ロゴデータおよび署名処理後のID番号のコード情報によって色差格子パターンを変調して±αc,±αm,±αyの信号に変換する処理を行う。加算器306は、色差格子変調部305からの±αc,±αm,±αyの信号と、画像入力部301からのインク量信号Co,Mo,Yoを加算して式(1)に示したインク量信号C′,M′,Y′を生成し、カラープリンタ307へ出力する。これにより、IDカード100の顔写真部101および付加情報記録領域106の記録が行われる。
【0040】
次に、図7を参照して上記のIDカード100上の情報を読み取って再生を行う再生装置であるカード読み取り装置の好ましい実施形態について説明する。このカード読み取り装置400は、カード挿入口401からIDカード100を挿入すると、図8に示すようにIDカード100の顔写真部101上に図4に示したような再生用フィルタ108が重なり、この再生用フィルタ108を通して付加情報記録領域106のロゴマーク記録部203上のロゴマークを本体表面の目視用窓402から目視で認識できるように構成されている。また、夜間など周囲が暗い状況でも目視ができるように、簡単な照明手段も付加されることが望ましい。
【0041】
再生用フィルタ108をIDカード100上に重ねて再生する時には、IDカード100の顔写真部101と再生用フィルタ108との間のギャップが小さい方がコントラストの良い再生が可能であり、図8に示されるように再生用フィルタ108の格子がパターンニングされた面と顔写真部101の面が密着するように配置することが望ましい。具体的には、IDカード100の顔写真部101と再生用フィルタ108とのギャップは再生用フィルタ108の格子ピッチ(約160μm)以下にすることが望ましい。但し、再生用フィルタ108が図4に示したような単純な色差格子パターンの場合には、このように顔写真部101と再生用フィルタ108の面を対向させて合わせることに問題は無いが、後で説明するランダム格子パターンを使用する場合には、顔写真部101と再生用フィルタ108の面を対向させると左右反対になる場合がある。この場合には、左右反対になるように再生用フィルタ108のパターンを逆にしておけばよい。
【0042】
このカード読み取り装置400には、液晶ディスプレイのような表示部403が設けられている。この表示部403では、付加情報記録領域106のコード情報記録部204上のコード情報を後述するように読み取り、さらにべき乗余剰演算を行って得られたID番号の検証結果の表示を行う。また、確認番号の表示のあるものは確認番号を表示し、さらにID番号と合成されて署名された身体的特徴の表示のあるものはその特徴を表示する。カード読み取り装置400の使用者はその表示により、IDカード100の所持者が本来の所有者に間違いがないことを確認すると同時に、そのIDカードが偽造されていないことを確認することも可能となる。
【0043】
次に、このカード読み取り装置400におけるコード情報記録部204上のコード情報の識別装置について、図9および図10を参照してさらに詳細に説明する。図9において、カード読み取り装置400のカード挿入口401に矢印の方向からIDカード100が挿入されると、赤色LED411および412によりコード情報記録部204が照明され、その反射光が光センサ413および414により検出される。このとき、IDカード100上に図3(a)(b)に示した格子201または格子202を選択するためのマスク421および422を図のように密着させる。
【0044】
図10(a)(b)はマスク421および422の具体例であり、白抜きの部分は透過部、黒く塗り潰した部分は遮光部である。図10(a)(b)ではマスク421およびマスク422が透過部と遮光部の組が4行分設けられているが、これはコード情報記録部204が図3(a)(b)に示した格子201または格子202からなる格子パターンの4行分で構成されている場合に対応している。コード情報記録部204は、図10(a)に示すマスク421の下を通過するときには、図3(a)(b)の格子201および202の上半分が選択的に照明されかつ読み取られ、またマスク422の下を通過するときには、同様に格子201および202の下半分が選択的に照明されかつ読み取られることになる。
【0045】
今、例えばコード情報記録部204のうちの図3(a)の格子201のパターン、すなわち上半分が青が加算され下半分が赤が加算されている青/赤パターンの部分が読み取られる場合を考えると、まず上半分を選択するマスク421を介して青色パターンが赤色光で照明され、光センサ413で読み取りが行われるため、光センサ413の出力は小さな値となる。次に、この青/赤パターンは下半分を選択するマスク422を介して赤色パターンが赤色光で照明され、光センサ414で読み取られるため、光センサ414の出力は大きな値となる。
【0046】
一方、コード情報記録部204のうちの図3(b)の格子202のパターン、すなわち上半分が赤が加算され下半分が青が加算されている赤/青パターンの部分が読み取られる場合を考えると、まず上半分を選択するマスク421を介して赤色パターンが赤色光で照明され、光センサ413で読み取りが行われるため、光センサ413の出力は大きな値となり、次に赤/青パターンが下半分を選択するマスク422を介して青色パターンが赤色光で照明され、光センサ414で読み取られるため、光センサ414の出力は小さな値となる。
【0047】
従って、処理部415によりセンサ413とセンサ414の出力を比較することで、コード情報記録部204の読み取り対象のパターンが図3(a)の青/赤パターンであるか、図3(b)の赤/青パターンかの識別が可能となる。このようにして、コード情報記録部204上の署名処理されたID番号のコード情報bを読み取ることができる。処理部415では、こうして読み取ったコード情報bを例えばRSA(公開鍵暗号方式の一つ)専用LSIからなる暗号解析部416に送る。暗号解析部416では、署名コードの検証や確認コードの復元や身体特徴の再現を行い、その結果を処理部415に返送する。処理部415は、この結果を表示部403に送って表示を行う。
【0048】
このようにして、本実施形態では高精細のセンサを用いることなく容易に高精細な色差格子パターンに変換された署名処理後のコード情報bを読み取り、IDカード100が偽造されたものであるかどうかを確認することが可能となる。なお、高精細カラーセンサを用いてコード情報bを読み取り、格子の上半分と下半分の色の違いを検出して上記と同様にコード情報bの検証を行っても良い。
【0049】
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。図11において図6と同一部分に同一符号を付して説明すると、本実施形態では誤差拡散記録系とランダム格子変調を組み合わせて、ランダムパターンと誤差拡散記録のパターンの相乗効果により再生用フィルタの構造を調べることが極めて困難となるようにして、さらに偽造を困難とするようにした例である。
【0050】
図11において、画像入力部301から入力された顔写真部101の情報であるインク量信号は加算器311、量子化部312、減算器313、誤差拡散処理部314およびカラープリンタ307からなる誤差拡散記録系に送られる。一方、ロゴデータ発生部302からのロゴデータはランダム格子変調部315に直接入力され、ID番号発生部303からのID番号のコード情報は署名処理部304で先の実施形態と同様に署名処理がなされた後、ランダム格子変調部315に入力される。
【0051】
ランダム格子変調部315は、ロゴデータおよび署名処理後のID番号のコード情報によってランダム格子パターンを変調するものであり、具体的には例えばM系列符号により疑似ランダム格子情報を発生させ、先の規則格子の場合と同様に上下パターンに対応するように赤成分強調信号と青信号強調信号などでランダム格子を変調した情報を作成する。
【0052】
このようにしてランダム格子変調部315で得られたランダム格子変調信号は、加算器311で誤差拡散信号が加算された後の顔写真の画像信号に加算器316で加算された後、量子化部312によりカラープリンタ307の多値出力可能数に対応して量子化され、カラープリンタ307に入力される。例えば、カラープリンタ307が2値プリンタであれば、量子化部312では2値の量子化が行われる。人間の視覚特性からすれば、量子化部312において600dpiの解像度で4値以上、300dpiの解像度で16値以上に量子化すれば、良好な画像が得られる。そして、カラープリンタ307に入力された信号と加算器311の出力信号との誤差信号が減算器313で求められ、この誤差信号がラインメモリや拡散係数テーブルおよび掛け算器などから構成された公知の誤差拡散処理部314に入力されて誤差拡散信号が生成され、この誤差拡散信号が加算器311で画像入力部301からの顔写真の画像信号に加算される。
【0053】
このように本実施形態では、ランダム格子変調部315において、ロゴデータおよび署名処理されたID番号のコード情報によりランダム格子パターンが変調された後、誤差拡散記録のループで疑似階調化処理されてカラープリンタ307により画像記録される。この誤差拡散系では、誤差が顔写真の画像信号に誤差が加わった信号とカラープリンタ307に入力される信号との差として求められており、この誤差が最小となるように誤差拡散ループが働く。すなわち、記録された信号の主要な成分(DC成分近傍)は顔写真の画像に近づく。
【0054】
一方、量子化部312での量子化の直前に加わったランダム格子で変調されたロゴデータおよびID番号のコード情報は、局所的な量子化部312の応答により記録信号となり、カラープリンタ307によって記録されるが、DC成分などは記録されない。
【0055】
こうして顔写真部101上に重畳記録されたロゴデータおよびID番号のコード情報などの付加情報は、先の規則的な色差格子パターンを付加情報で変調した信号の復号と同様に、今度は付加情報で変調されるランダム格子パターンと同一のランダム格子パターンからなる再生用フィルタを重ねることで再生される。すなわち、再生用フィルタはランダム格子変調部315においてロゴデータやID番号のコード情報で変調しないランダム格子パターンで作成される。この場合、前述した通り顔写真部101と再生用フィルタのいずれかのパターンを左右反対にしておくことが望ましい。
【0056】
なお、減算器313で減算を行う際には、量子化部212の出力信号に代えてカラープリンタ307に入力された信号が実際に記録されたときの記録信号を推定し、この推定した記録信号と加算器311の出力信号との減算を行うようにすると、より再現性のよい記録が可能となる。特に、画点の滲みがあり、カラープリンタ307に入力された信号と実際の記録信号とに差がある場合には、この方法が有効である。
【0057】
次に、本実施形態の効果を説明する。第1の実施形態のように色差格子変調部305において付加情報で規則格子パターンを変調する場合、顔写真部101の付加情報記録領域106に重畳記録された付加情報(ロゴデータまたはID番号のコード情報)がランダムで無い限り、記録された付加情報のパターンを調べるだけで再生用フィルタ108の構成が判明してしまう。すなわち、付加情報の変化の少ないと予想される格子点を調べることで、再生用フィルタ108を構成する格子のルールが判明する。しかし、本実施形態のように付加情報によってランダムな色差格子パターンを変調した場合には、付加情報の変化の少ないと予想される格子を調べて、その位置の格子のルールが判明したとしても、実際に必要な付加情報の変化の激しい位置の格子のルールは解読できない。
【0058】
さらに、本実施形態のようにランダム格子のサイズとほぼ同程度のサイズである疑似階調処理である誤差拡散のループからの揺らぎ成分が入ると、たとえ付加情報の変化の少ない部分の位置でも、ランダム格子のルールを解読することは困難となる。また、誤差拡散の揺らぎは画像信号にも依存するため、極めて多くに記録サンプルを入手してもランダム格子の解読は困難となる。
【0059】
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は付加情報、特にID番号のコード情報を目視では認識不可能なパターンで記録する手段として、例えば特開平7−123244に記載されているように付加情報を高域色差信号に変換して記録する方法を用いている。すなわち、目視では見えない形で顔写真全体に署名処理されたコード情報を重畳することで、顔写真の偽造をより完全に防止しようとするものである。
【0060】
図12において、図11において図6と同一部分に同一符号を付して説明すると、ロゴデータ発生部202からのロゴデータは色差格子変調部305に入力され、第1の実施形態と同様に色差格子パターンを変調する。この変調された色差格子パターンは、加算器306で顔写真の画像信号に加算される。一方、ID番号発生部303からのID番号のコード情報は署名処理部304で前述のように署名処理がなされた後、高域色差変調部321に入力される。
【0061】
高域色差変調部321は、入力された署名処理後のID番号のコード情報によって高域色差信号を変調する。この変調処理の詳細は、特開平7−123244に記載された手法と同様である。ここでは、高域色差信号が同心円上にビット配列される方式を採用する。こうして変調された高域色差信号は、インク量信号変換部322によってインク量信号に変換された後、加算器323において加算器306から出力されるインク量信号に加算され、カラープリンタ307に入力される。
【0062】
高域色差変調部321から出力される高域色差信号は、顔写真部101の画質劣化を生じない微小な信号であるため、マクロ的には、つまり視覚上は顔写真部101の画像を劣化させることはない。また、通常の画像では高域色差成分がほとんど含まれないという性質を利用して、画像が激しく変化している部分においても高域色差信号の記録は可能である。ただし、白い部分や黒さらには各色のベタ部から構成されている部分には、高域色差信号を記録しにくい。
【0063】
そこで、本実施形態では高域色差変調部321においてID番号のコード情報を多重の高域周波数の有無で符号化して、すなわちホログラムのように画像全面に同一の内容で波の信号として記録する。そして、再生は画像の一部の高域色差信号のフーリエ変換で行う方式とすることにより、画像の一部分からでも付加情報の再生を可能としている。
【0064】
図13は、本実施形態に係る再生装置の構成を示すブロック図である。図12の記録装置によりIDカード100上の顔写真部101に記録された情報は、カラースキャナ501により読み取られ、画像信号が出力される。すなわち、本実施形態では顔写真部101に付加情報として重畳された高域色差信号は、第1の実施形態のように再生用フィルタIDカード100上に乗せるだけでは再生できないため、このようにカラースキャナ501により顔写真部101の画像を読み取って画像信号として出力する。
【0065】
カラースキャナ501から出力された顔写真部101の画像信号は、検出処理部502において高域色差信号が検出され、さらにFFT(高速フーリエ変換)によって復号が行われることにより、ビット信号、すなわち署名処理後のID番号のコード情報が再生される。この署名処理後のコード情報は、検証処理部503において先と同様に公開鍵により復号された後、照合部504においてIDカード100に記載されたID番号、ID番号に付随して設けられている磁気記録部105からの再生信号、IDカード100がICを内蔵したカードの場合は内蔵ICからの読み出し信号、さらにはネットワークから得られる信号などと照合される。この照合により、偽造などの不正がなかったことを確認することが可能となる。
【0066】
このように、本実施形態では顔写真部101の全面に高域色差信号に変換された署名処理後のコード情報が重畳されているため、コード情報の作成ができない限り、顔写真のみの張り替えによるIDカードの偽造は極めて困難となる。従って、今後使用が多くなるIC内蔵カードのような極めて偽造が困難なIDカードであっても、使用者が本人であることの証明は顔写真が最も有力な手段であることを考えると、写真の張り替えなどの偽造対策には極めて有効な実施形態といえる。
【0067】
(第1〜第3の実施形態の変形例)
第1〜第3の実施形態ではIDカード100上にID番号102が見える形で記載され、取り扱い窓口で使用者が付加情報記録領域106に記録された署名処理後のコード情報bを公開鍵により検証、すなわちIDカード100に記載されているID番号102との一致の確認を行うようにしたが、必ずしもIDカード100上に記載されている情報と対応させて確認を行う必要はない。例えば、磁気記録部105に秘密の情報を記録し、その情報との一致を調べるようにすることで、さらに機密性や取り扱いを容易にすることが可能となる。具体的には、例えば先に説明した確認番号による偽造防止などは所有者に問い正すのではなく、磁気記録部105に記録された確認番号との一致を見ることで確認するようにすれば、窓口では顔写真がIDカード100の所持者に似ていることを確認するのみで、IDカード100の偽造がなされたかどうかの判定を行うことが可能となる。
【0068】
また、カード読み取り装置400をネットワーク、特に無線ネットワークによってIDカードを管理するデータベースと接続してもよく、その場合には読み取り結果をデータベースと照合することで、IDカード100の所持者が本来の所有者かどうかの確認、例えば確認番号などの処理を行うことができる。
【0069】
さらに、これまでの実施形態では顔写真部101のうちの特定領域、すなわち付加情報記録領域106に付加情報(ロゴマークおよびコード情報)を目視で認識不可能なパターンとして重畳して記録したが、付加情報記録領域106はなるべく原画像である顔写真の画像の変化が少ない中間調部分が適している。また、特に署名処理されたID番号のコード情報については、このように付加情報を特定の領域に記録する代わりに、顔写真部101のほぼ全面に同じ付加情報をほぼ均一に重畳して記録してもよく、偽造防止にはより一層効果がある。
【0070】
ところで、これまでの説明では(1)IDカード100の顔写真部101の特定部分である付加情報記録領域106にロゴマークなどを目視で認識不可能なパターンとして重畳して記録し、再生用フィルタにより目視確認することで偽造を防ぐレベルと、(2)顔写真部101の付加情報記録領域106に暗号理論による署名技術を用いて署名処理されたID番号のコード情報を(1)と同様に目視で認識不可能なパターンとして重畳して記録し、再生フィルタで目視確認するか、もしくは簡単な読み取り装置で演算により識別することで偽造などの不正の有無を確認するレベルと、(3)顔写真部101のほぼ全面にわたって(2)と同様に署名処理されたID番号のコード情報を重畳して記録することで偽造を防止するレベルがあり、改竄の困難さは(1)→(2)→(3)となるほど高くなる。しかし、実際の運用に当たっては必ずしも(3)のレベルまで常に行う必要はなく、(1)(2)(3)のいずれかのレベル、または(2)までのレベルまででもよく、セキュリティの重要性に応じて適宜どのレベルあるいはどのレベルまで行うかを決定すればよい。
【0071】
(第4の実施形態)
次に、本発明を印鑑を押印した書類に適用した実施形態について説明する。
現在、一般に企業や官公庁所などの事務所では、重要書類は印鑑による認証で決済がなされているが、ネットワークの発達に伴い電子メールなどでの回覧で決裁を受けるシステムが検討されている。このようないわゆる電子決裁システムとして、パスワードを使用して特定者のみが署名捺印できるようにしたシステムが考えられている。
【0072】
この場合、クローズしたシステムではパスワードの管理や印影の管理などがなされているため、ある程度セキュリティが保たれるが、印影などが一旦ハードコピーで出力された場合には、必ずしもセキュリティが保たれない可能性が出てくる。勿論、クローズしたシステムでも、セキュリティシステムに熟知した知識のあるものが悪意をもってすれば、セキュリティが保たれなくなる。一般に、このようなシステムでは証拠を残さずして改竄することは困難となるように工夫されている。
【0073】
ところで、一般に印影などがハードコピー出力された場合には、先の実施形態で説明したように高精度のカラースキャナやカラープリンタを使用すれば、ほとんど証拠を残さずに電子決裁システムでのハードコピーの偽造が可能となってしまう。本実施形態は、このようなハードコピーを利用した場合にも、印影の盗用による書類の偽造が困難となるようにしたものである。
【0074】
図14に、印影601を有する書類600の例を示す。図15は、印影601を拡大して示した図である。本実施形態では、印影601を図16に示すような記録装置によって印字記録することによって、改竄を防止する。図16に示すシステムは、CPU701、印影データ発生部702、付加情報記録部703、暗号処理部であるRSA処理ボード704、ファイルメモリ705、カラースキャナ706およびカラープリンタ707がバス708によって接続され、バス708はネットワーク、好ましくは無線ネットワーク709に接続されている。
【0075】
印影601を印字する場合には、CPU701よりパスワードで印影データのガードを外し、印影データ発生部702から出力された印影データをカラープリンタ707に転送する。印影データは、予め実際の印影をカラースキャナ706で読み取って得られた画像データである。このとき付加情報発生部703から捺印者の名前、印影を使用した日時などの付加情報を先の実施形態と同様にRSA処理ボード704で署名処理した後、印影データ発生部702から出力された印影データに重畳してカラープリンタ707に送る。なお、付加情報としてさらに書類600上の本文のチェックサム符号なども合わせて署名しておけば、本文が改竄されたかどうかの検証にも役立つ。
【0076】
印影データに付加情報を重畳する際には、例えば第3の実施形態と同様に付加情報を高域色差信号に変換することにより、目視で認識不可能な形で印影データ全体に重畳するようにする。なお、図16では印影データおよび付加情報を別々に発生させているが、ファイルメモリ705に一括して格納しておいてもよい。また、CPU701が高速処理の可能なプロセッサの場合には、署名処理に専用のRSA処理ボード704を用いず、CPU701で行って良い。
【0077】
このようにして、印影データに見えない形で署名した本人の名前、日付、本文のチェックサム符号などが重畳されて記録され、ハードコピー出力される。こうして得られた書類は一見、通常の書類と同等に見えるが、これを先の実施形態と同様にカラースキャナ706で読み取り、CPU701により色差信号に変換しさらにFFTを行うことで、署名処理後の付加情報を得ることができる。この付加情報信号からRSA処理ボード704もしくはCPU701により第3の実施形態同様に公開鍵暗号により検証処理を行うことで、本人が署名捺印を行ったことが検証される。また、本文のチェックサム符号を付加してあれば、その符号から改竄されたかどうかの検証も可能となる。このようにして、クローズした電子決済システムからハードコピーとして出力された書類であっても、セキュリティが保たれる。
【0078】
なお、複数の決済者の印鑑による決済が必要な書類では、クローズされた電子決済システムではその場合のセキュリティはそれぞれのシステムで工夫されているが、一部にハードコピーを介するシステムでは、次のようにすれば良い。
【0079】
図16において、カラースキャナ706によって書類上の印影を読み取り、最初の決済者の公開鍵で検証を行い、真の書類であれば次の決裁者が認証を行う。この場合も、最初の捺印処理と同様に、パスワードで印影データのガードを外して付加情報で署名処理を行った後、カラープリンタ707に送って印字を行う。このとき、付加情報のなかに先に署名した名前などを付加すれば、さらに階層的な捺印システムとなり、セキュリティの安全性が増す。このように電子決済システムが途中で書類がハードコピー出力されても、セキュリティを保つことが可能となる。
【0080】
なお、図16ではカラースキャナ706とカラープリンタ707を使用した例で説明したが、モノクロのスキャナおよびプリンタを用いた場合にも本発明を適用できる。例えば、図15ではモノクロプリンタにより目視で見えない形で付加情報601が印影600上に重畳して記録されている。「山田」という印影の背景に、付加情報がドットの長さや位置で符号化されて記録されている。付加情報の符号化方式は、スキャナで読み取り易い方式であればどのようなものでもかまわない。さらに、信頼性を上げるために付加情報に誤り訂正符号を付加することがより好ましい。
【0081】
また、上記実施形態では印影600上に付加情報を重畳させて記録したが、模様その他の背景画像を有する原稿の場合、その背景画像上に付加情報を重畳させて記録してもよい。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、顔写真や印影などの認証用画像と文字記号を含む所定の情報を記録した記録物において、認証用画像上に所定の情報と関連を持たせた付加情報を目視では認識不可能かつ特定の方法により認識可能なパターンとして重畳記録することにより、認証用画像の複製や差し替えなどによる記録物の偽造、具体的には顔写真入りのIDカードや捺印による決済を行なった書類の偽造を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るIDカードを示す図
【図2】図1中の付加情報記録領域の詳細を模式的に示す図
【図3】図2中の二つの格子を拡大して示す図
【図4】再生用フィルタを模式的に示す図
【図5】再生用フィルタにより付加情報記録領域に記録されたロゴマークを再現した状態を示す図
【図6】第1の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図
【図7】第1の実施形態に係る再生装置であるカード読み取り装置の外観図
【図8】IDカードに再生用フィルタを重ねた状態を示す図
【図9】第1の実施形態に係るカード読み取り装置におけるコード情報記録部の識別装置の構成を示す図
【図10】図9における二つのマスクの構成を示す図
【図11】第2の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図
【図12】第3の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図
【図13】第3の実施形態に係る再生装置の構成を示すブロック図
【図14】本発明の第4の実施形態に係る記録物である印影を有する書類の例を示す図
【図15】第4の実施形態に係る印影とモノクロプリンタで印影に重畳記録した付加情報を示す図
【図16】第4の実施形態に係る印影を利用した電子決済システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
100…IDカード
101…顔写真部
103…発行者名
104…ロゴマーク
105…磁気記録部
106…付加情報記録領域
107…付加情報記録領域
108…色差格子パターンからなる再生用フィルタ
201…第1の格子
202…第2の格子
203…ロゴマーク記録部
204…コード情報記録部
211…文字部
212…背景部
301…画像入力部
302…ロゴデータ発生部
303…ID番号発生部
304…署名処理部
305…色差格子変調部
306…加算器
307…カラープリンタ
311…加算器
312…量子化部
313…減算器
314…誤差拡散処理部
315…ランダム格子変調部
316…加算器
321…高域色差変調部
322…インク量信号変換部
323…加算器
400…カード読み取り装置
401…カード挿入口
402…目視用窓
403…表示部
411,412…LED
413,414…光センサ
415…処理部
416…暗号解析部
421,422…マスク
501…カラースキャナ
502…検出処理部
503…検証処理部
504…照合部
600…書類
601…印影
602…付加情報
701…CPU
702…印影データ発生部
703…付加情報発生部
704…RSAキーボード
705…ファイルメモリ
706…カラースキャナ
707…カラープリンタ
708…バス
709…ネットワーク

Claims (8)

  1. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物において、
    前記認証用画像上に、前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報を目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして重畳記録してなることを特徴とする記録物。
  2. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物を得るための記録装置において、
    前記認証用画像上に、前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報を目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして重畳記録する手段を有することを特徴とする記録装置。
  3. 前記重畳記録する手段は、前記付加情報を暗号化した後に目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして重畳記録することを特徴とする請求項2記載の記録装置。
  4. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物を得るための記録装置において、
    前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報によってそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンを変調する変調手段と、
    この変調手段により変調された色差格子パターンを前記認証用画像上に重畳記録する手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  5. 前記付加情報を暗号化した後に前記変調手段に入力することを特徴とする請求項4記載の記録装置。
  6. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録するとともに、前記認証用画像上に、前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報を該付加情報によりそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンを変調して目視では認識不可能なパターンとして重畳記録した記録物から、前記付加情報を再生する再生装置であって、
    前記認証用画像上に配置される前記色差格子パターンと同一の色差格子パターンからなる光学フィルタを有することを特徴とする再生装置。
  7. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物を得るための記録方法において、
    前記認証用画像上に、前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報を目視では認識不可能でかつそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンにより構成される光学フィルタにより認識可能なパターンとして重畳記録することを特徴とする記録方法。
  8. 認証用画像と、文字や記号を含む所定の情報を記録した記録物を得るための記録方法において、
    前記所定の情報の少なくとも一部と同一または関連性を有する付加情報によってそれぞれが3つの色成分で構成される複数種類の格子の組み合せからなる色差格子パターンを変調し、この変調された色差格子パターンを前記認証用画像上に重畳記録することを特徴とする記録方法。
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