JP4103689B2 - 秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,秘密情報検出装置,秘密情報埋め込み方法,および秘密情報検出方法 - Google Patents

秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,秘密情報検出装置,秘密情報埋め込み方法,および秘密情報検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,第三者に秘密にしたい秘密情報(秘匿情報,機密情報などとも称される)を紙面を媒体としてやりとりを行う秘密情報処理システムとその関連技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年,携帯電話の料金請求や資格試験の受験番号など第三者の目に触れたくない秘密情報を紙面を媒体としてやりとりを行う様々な手法が試みられている。このような秘密情報処理の一例を挙げると,秘密情報を送付するにあたり,一度剥がすと粘着力がなくなる特殊シールを利用して,封書ではなく葉書で送付することが行われている。例えば,秘密情報が記載された箇所にこの特殊シールを貼り付けたり,葉書の倍程度の大きさの用紙を二つ折りして葉書全体を特殊シール化したものがある(例えば,特許文献1参照。)。第三者が秘密情報を見ようとして特殊シールを剥がしたり,特殊シール化された葉書を二つに開いたりすると,二度と元には戻せなくなる。秘密情報が第三者に見られたという痕跡が残ることから,第三者が秘密情報を見ることを抑制できる。
【0003】
また,秘密情報処理の他の手法として,秘密情報を二次元バーコードなどでコード化して紙面に印刷する方法が知られている(例えば,特許文献2参照。)。この技術では一般に,秘密情報は暗号化された後,バーコード化されて紙面に印刷される。そして,紙面から秘密情報を取り出すときにはバーコード部分からデータを読み込んだうえで,別途用意された暗号鍵(例えばパスワード)を入力することで,秘密情報を得ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−156458号公報
【特許文献2】
特開2000−62357号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の秘密情報処理方法では,以下のような問題点があった。まず,特殊シールによる方法の場合,特殊なシールやその貼り付け技術,あるいは特殊な葉書の作成技術が必要となり,コストや手間が掛かっていた。また,二次元バーコードなどで秘密情報をコード化する方法の場合,文書ごとに暗号鍵(例えばパスワード)の管理が必要となり,手間が掛かっていた。また仮に,秘密情報が何らかの権限のある人によって公開しても良いことになった場合,暗号化された秘密情報を読み出すための暗号鍵(例えばパスワード)を広く知らせる必要があった。
【0006】
本発明は,従来の秘密情報処理方法が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,特殊なシールなどを必要とせず,また,秘密情報の公開のための暗号鍵(例えばパスワード)を管理する必要がなく秘密情報を処理可能な,新規かつ改良された秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,秘密情報検出装置,秘密情報埋め込み方法,および秘密情報検出方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み装置と,電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出装置との間で,文書を媒体として秘密情報のやりとりを行う秘密情報処理システム(1)であって,以下の構成要素を備えたシステムが提供される(請求項1)。
【0008】
秘密情報埋め込み装置は,文書データを基にして,文書画像を(例えば,ページごとに)作成する文書画像形成部(11)と,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を管理する固有情報データベース(17)と,固有情報を暗号鍵として秘密情報を暗号化し,これを基にして透かし画像を形成する透かし画像形成部(12)と,文書画像と透かし画像とを基にして,透かし入り文書を出力する出力部(14)と,を備えたことを特徴とする(請求項1,8)。
【0009】
秘密情報検出装置は,透かし入り文書が入力されて透かし入り文書画像(文書画像と透かし画像を重ね合わせたもの)を生成する入力部(31)と,透かし入り文書画像から暗号化された秘密情報を検出する秘密情報検出部(32)と,透かし入り文書に,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報が与えられていた場合に,その固有情報を抽出する固有情報抽出部(34)と,固有情報を復号鍵として秘密情報を復号化する復号処理部(35)と,秘密情報を表示する秘密情報表示部(36)と,を備えたことを特徴とする(請求項1,13)。
【0010】
かかるシステムによれば,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を暗号鍵として秘密情報を暗号化している。そして,紙媒体の印刷文書(透かし入り文書)に,承認者固有の固有情報(例えば,承認印やサインなど)が与えられていた場合にのみ,その固有情報を復号鍵として秘密情報を復号化し,秘密情報を表示する。このように,紙媒体に承認印やサインなどを行うという物理的な承認方法をディジタル暗号の解読に利用するため,秘密情報の公開のための暗号鍵(例えばパスワード)を管理する必要がない。さらに,紙媒体に承認印やサインなどが与えられていることが,秘密情報が公開可能となったことを意味するため,秘密情報が公開されている文書と公開されていない文書との見分けが容易である。
【0011】
本発明の秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,および秘密情報検出装置において,以下のような応用が可能である。
【0012】
まず,秘密情報埋め込み装置について,秘密情報埋め込み装置が埋め込む承認者固有の固有情報としては,例えば,以下のものを採用することが可能である。
・承認者が所有する印鑑の印影に関する情報(請求項2,9)
・承認者のサインに関する情報(請求項3,10)
【0013】
印鑑やサインは,他人に真似されにくく,不変であるという特徴がある。そして,印鑑は一般に本人のみが所有しているため,その印影を本人特定に用いることができる。特に我が国においては,印鑑は本人特定の重要な役割を果たす。また,サインは一般に本人のみが記載できるため,印鑑と同様に本人特定に用いることができる。特に米国などにおいては,サインは本人特定の重要な役割を果たす。また,印鑑は,紛失や盗難などの場合にそのことを発見しやすく,サインはそもそも紛失や盗難などの心配がないという効果もある。
【0014】
また,固有情報を,承認者を特定できない不可逆的なものとすることで,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者が誰であるのかを秘密にすることも可能である(請求項4,11)。
【0015】
また,固有情報を,透かし入り文書の予め定められた領域に与えるようにすれば,秘密情報の検出時において,固有情報の検出を容易に行うことが可能である(請求項5,12)。
【0016】
一方,秘密情報検出装置について,透かし入り文書の固有情報が与えられた領域を抽出する固有情報領域抽出部(33)をさらに備え,固有情報抽出部(34)は,固有情報領域抽出部(33)が抽出した領域から固有情報を抽出することも可能である(請求項6,14)。
【0017】
さらにこの場合,固有情報領域抽出部(33)は,透かし入り文書に行われた変更部分を検出することで,透かし入り文書の固有情報が与えられた領域を抽出することも可能である(請求項7,15)。
【0018】
かかる構成によれば,固有情報が任意の位置に付与されていた場合であっても,固有情報の検出を容易に行うことが可能である。
【0019】
また,上記課題を解決するため,本発明の他の観点によれば,電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み方法であって,以下の工程を含む方法が提供される(請求項16)。
・文書データを基にして,文書画像を(例えば,ページごとに)作成する文書画像形成工程
・秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を暗号鍵として秘密情報を暗号化し,これを基にして透かし画像を形成する透かし画像形成工程
・文書画像と透かし画像とを基にして,透かし入り文書を出力する出力工程
【0020】
また,上記課題を解決するため,本発明の他の観点によれば,電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出方法であって,以下の工程を含む方法が提供される(請求項17)。
・透かし入り文書が入力されて透かし入り文書画像を生成する入力工程
・透かし入り文書画像から暗号化された秘密情報を検出する秘密情報検出工程
・透かし入り文書に,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報が与えられていた場合に,その固有情報を抽出する固有情報抽出工程
・固有情報を復号鍵として秘密情報を復号化する復号処理工程
・秘密情報を表示する秘密情報表示工程
【0021】
また,透かし入り文書の固有情報が与えられた領域を抽出する固有情報領域抽出工程をさらに含み,固有情報抽出工程は,固有情報領域抽出工程において抽出された領域から固有情報を抽出する工程を含むことも可能である(請求項18)。
【0022】
かかる方法によれば,固有情報が任意の位置に付与されていた場合であっても,固有情報の検出を容易に行うことが可能である。
【0023】
なお上記において,括弧書きで記した構成要素は,理解を容易にするため,後述の実施形態における対応する構成要素および信号を記したに過ぎず,本発明がこれに限定されるものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかる秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,秘密情報検出装置,秘密情報埋め込み方法,および秘密情報検出方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
本実施の形態では,秘密情報が暗号化されて印刷された文書に対し,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者が,本人固有の固有情報として捺印(情報公開の承認印)を行うことによって,秘密情報を誰もが見ることができるようになるシステムを例に挙げて説明する。
【0026】
図1は,本実施の形態にかかる秘密情報処理システムの構成を示す図である。秘密情報処理システム1は,図1に示したように,電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み装置10と,電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出装置30との間で,印刷文書(紙)20を媒体として秘密情報のやりとりを行うシステムである。
まず,秘密情報埋め込み装置10について説明する。
【0027】
(秘密情報埋め込み装置10)
秘密情報埋め込み装置10は,人の目では解読不可能な形式で秘密情報を紙の上に表現し,秘密情報の埋め込まれた文書を生成する装置である。秘密情報埋め込み装置10は,図1に示したように,文書画像形成部11と,透かし画像形成部12と,透かし入り文書画像合成部13と,出力部14とにより構成されている。文書データ15は文書作成ツール等により作成されたデータである。秘密情報16は紙媒体に文字以外の形式で埋め込む任意の情報(文字列や画像,音声データ)である。
【0028】
(文書画像形成部11)
文書画像形成部11は,文書データ15を基にして,文書画像をページごとに作成する。文書画像とは,文書データ15を紙面に印刷した状態の画像である。具体的には,文書画像中の白画素領域は何も印刷されない部分であり,黒画素領域は黒の塗料が塗布される部分である。図2は文書画像の一例を示す説明図である。なお,本実施の形態では,白い紙面に黒のインク(単色)で印刷を行うことを前提として説明するが,本発明はこれに限定されず,カラー(多色)で印刷を行っても同様に本発明を実施可能である。
【0029】
(透かし画像形成部12)
透かし画像形成部12は,秘密情報16と印影特徴データ17を基にして,文書に埋め込む透かし画像を形成する。秘密情報16は,紙媒体に文字以外の形式で埋め込む任意の情報(文字列や画像,音声データ)である。また,印影特徴データ17は,印鑑の印影から,ある不変の特徴を抽出してデータ化したものである。秘密情報埋め込み装置10において,印影特徴データ17はデータベース化されるなどして管理されている。
【0030】
透かし画像形成部12による透かし画像の形成について説明する。
まず,透かし画像形成部12は,秘密情報16に応じて,公開の承認を行う権限を与える者(承認者)を設定し,その承認者の印鑑特徴データ17を取り出す。そして,承認者の印影特徴データ17を暗号鍵として秘密情報16を暗号化する。そして,暗号化された秘密情報をディジタル化して数値に変換したものをN元符号化(Nは2以上)する。そして,各符号をあらかじめ用意したN種類の信号に割り当てる。透かし画像は,これらN種類の信号がある規則に従って配置された画像である。
【0031】
このような電子透かしの技術としては,例えば文献(特願2001−217758「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」,特願2002−177086「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」)に示されたものがある。この文献に示された透かし画像埋め込み装置は,ドットの配列によって波の方向及び/又は波長を変化させたドットパターンを複数用意し,1つのドットパターンに対して1つのシンボルを与え,ドットパターンを組み合わせて配置することにより,文書に機密情報を与えるものである。本実施の形態では,この文献に示された電子透かし技術を用いることができる。文書に対して,秘密情報を電子透かしとして埋め込むことにより,秘密情報の存在を第三者に認識されにくいという効果がある。
【0032】
上記文献に示された技術は,透かし画像形成部12の機能を実現するための一例に過ぎないため,より詳細な説明については省略する。透かし画像形成部12の機能を実現するために他の電子透かし技術を採用してもよいことは言うまでもない。
【0033】
(透かし入り文書画像合成部13)
透かし入り文書画像合成部13は,文書画像形成部11により形成された文書画像と,透かし画像形成部12により形成された透かし画像とを重ね合わせて,透かし入り文書画像を作成する。図3は秘密情報が埋め込まれた透かし入り文書画像の一例を示す説明図である。暗号データや改ざん検出データはドットパターンによって表現されており,人の目では解読不能である。
【0034】
(出力部14)
出力部14は,プリンタなどの出力装置であり,透かし入り文書画像合成部13が作成した透かし入り文書画像を紙媒体に印刷する。なお,出力部14をプリンタとした場合,上述の文書画像形成部11,透かし画像形成部12,透かし入り文書画像合成部13は,プリンタドライバの中の一つの機能として実現されていても良い。
【0035】
以上,秘密情報埋め込み装置10について説明した。
印刷文書20は,元の文書データ15に対して秘密情報16を埋め込んで印刷されたものであり,配送されたり回覧されたりなど,物理的に保管・管理される文書である。
次いで,秘密情報検出装置30について説明する。
【0036】
(秘密情報検出装置30)
秘密情報検出装置30は,秘密情報が埋め込まれた印刷文書20に対して,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者の印鑑が押されていた場合に,秘密情報を取り出して表示する装置である。秘密情報検出装置30は,図1に示したように,入力部31と,秘密情報検出部32と,印鑑領域抽出部33と,印影特徴抽出部34と,復号処理部35と,秘密情報表示部36とにより構成されている。
【0037】
(入力部31)
入力部31は,スキャナなどの入力装置であり,紙に印刷された印刷文書20が入力される。印刷文書20が白い紙面に黒のインク(単色)によりなる場合,印刷文書20を多値階調のグレイ画像として取り込む。そして,図3に示した透かし入り文書画像を生成する。
【0038】
(秘密情報検出部32)
秘密情報検出部32は,入力部31が生成した透かし入り文書画像に対してフィルタ処理を行い,埋め込まれた信号を検出する。そして,検出された信号からシンボルを復元し,埋め込まれた秘密情報を取り出す。この秘密情報検出部32により検出された秘密情報は,印影特徴データ17を暗号鍵として暗号化されたままの状態のものである。
【0039】
このような透かし検出方法としては,上述の秘密情報埋め込み装置10における透かし埋め込み方法に対応した方法を採用することができる。本実施の形態では,上述の文献(特願2001−217758「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」,特願2002−177086「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」)に示された技術を採用することができる。
【0040】
(印鑑領域抽出部33)
印鑑領域抽出部33は,印刷文書20に捺印されていた場合に,その捺印された領域を抽出する。印刷文書20において印鑑が押される領域(印影領域)が予め分かっている場合には,印刷文書20を入力部31で読み込んだ画像からその印影領域を容易に抽出することが可能である。
【0041】
一方,印刷文書20において印鑑が押される領域が予め分かっていない場合には,以下のような処理を行う。印刷文書20には,秘密情報16が電子透かしとして埋め込まれている。そこで,印刷文書20の任意の領域に印鑑が押された場合には,その領域における電子透かしが実質的に改変されたことになる。そこで,このような電子透かしの改変(変更部分)を検出可能な技術を採用することにより,印鑑が押された領域(印影領域)を抽出することが可能となる。
【0042】
このような電子透かしの改変を検出する技術としては,例えば文献(特願2002−003153「電子透かし埋め込み装置,電子透かし検出装置,電子透かし埋め込み方法,及び,電子透かし検出方法」)に示されたものがある。この文献に示された電子透かし検出装置は,文字追加改ざん検出部を備え,機密情報が埋め込まれた文書画像を所定の閾値で二値化することにより,文字領域の画素値を0,背景領域の画素値を1として文字領域抽出画像を作成し,機密情報が埋め込まれた文書画像の,シンボルユニットが検出できない領域の画素値を0,シンボルユニットが検出できる領域の画素値を1としてシンボルユニット抽出画像を作成し,文字領域抽出画像とシンボルユニット抽出画像とを比較することにより(差分画像を生成して),透かし入り文書画像に対する改ざんを検出することを特徴とする。かかる構成によれば,印刷された文書に対し,任意の文字列を追加するような不正があった場合,その文書の原文がなくても改ざんが検出でき,改ざん場所も特定できる。
【0043】
また,同文献にはその応用例として,以下の技術が記載されている。すなわち,上記電子透かし検出装置において,改ざん検出のための付加情報を機密情報と共に挿入することにより改ざん検出を行う機能を追加することが可能である。すなわち,文書画像に対する機密情報の埋め込み時に埋め込まれたシンボルユニットの数を検出する埋め込み信号数検出部と,入力画像に対する所定のフィルタの出力値を算出し,各埋め込み領域ごとに記録するフィルタ出力値算出部と,埋め込み信号数検出部の検出値と,フィルタ出力値算出部の算出値とから,透かし画像に埋め込まれたシンボルユニットの数を検出するための最適な閾値を計算する最適閾値判定部と,透かし入り文書画像に実際に埋め込まれているシンボルユニットの数を検出する検出信号計数部と,埋め込み信号数検出部の検出値と,信号検出計数部の計数値とを比較することにより,透かし入り文書画像に対する改ざんの有無を判定する改ざん判定部と,をさらに備えたことを特徴とする。
【0044】
かかる構成によれば,文書画像をいくつかのブロックに分割し,各ブロック内に埋め込んだシンボルユニット数を記録することで,ブロック単位で改ざん検出を行うことができ,改ざん場所の特定が可能となる。また,埋め込んだ信号数を記録することで,信号検出や改ざん検出のための最適な閾値を求めることができる。また,印刷された文書に対し,空白部分に文字列を追加したり,任意の文字列を修正液などで消去するような不正があった場合,その文書の原文がなくても改ざんが検出でき,改ざん場所も特定できる。
【0045】
上記文献に示された技術は,印鑑領域抽出部33の機能を実現するための一例に過ぎないため,より詳細な説明については省略する。印鑑領域抽出部33の機能を実現するために他の電子透かし技術を採用してもよいことは言うまでもない。
【0046】
(印影特徴抽出部34)
印鑑特徴抽出部34は,印鑑領域抽出部33により抽出された印影から,印影の特徴量を計算し,秘密情報埋め込み装置10における印影特徴データ17と同じ形式の印影特徴データを生成する。印影の特徴量の計算および印影特徴データの生成の詳細については,さらに後述する。
【0047】
(復号処理部35)
複号処理部35は,印影特徴抽出部34により生成された印影特徴データを復号鍵として,秘密情報検出部32で検出された暗号化された秘密情報16を復号する。
【0048】
(秘密情報表示部36)
秘密情報表示部36は,復号処理部35で秘密データが正しく取り出された場合に,秘密情報16を画面等に表示する。
【0049】
秘密情報処理システム1は以上のように構成されている。
次いで,秘密情報処理システム1の動作について説明する。まず,秘密情報埋め込み装置10の動作について説明する。
【0050】
(秘密情報埋め込み装置10)
図4は,秘密情報埋め込み装置の処理を示すフローチャートである。
秘密情報埋め込み装置10の動作について,図4を参照しながら説明する。
【0051】
(S101:印影特徴データの選択工程)
まず,印刷文書20に埋め込まれた秘密情報の公開の承認を行う権限を与える承認者を決定し,その承認者の印影特徴データ17を取り出す。その承認者が誰であるかは秘密にしても良いし,印刷文書20の文面に明記しても良い。承認者を印刷文書20の文面に明記する場合には,そのような文書として,文書データ15に予め登録しておいてもよい。
【0052】
(S102:秘密情報暗号化工程)
次いで,ステップS101で選択した印影特徴データを暗号鍵として,印刷文書20に埋め込む秘密情報16を暗号化する。
【0053】
(S103:文書データの画像化工程)
文書画像形成部11において,印刷文書20の前景として印刷する文書データ15を画像化し,文書画像を作成する。図2は文書画像の一例を示す説明図である。画像中の黒い画素部分にトナーが塗布されて印刷される。
【0054】
(S104:改ざん検出データ作成工程)
次いで,秘密情報検出装置30の印鑑領域抽出部33において印影領域を抽出するために用いられる検出データを作成する。すなわち,上述のように,印鑑領域抽出部33において,文献(特願2002−003153「電子透かし埋め込み装置,電子透かし検出装置,電子透かし埋め込み方法,及び,電子透かし検出方法」)に示された技術を採用した場合に,印鑑の押された領域を自動的に抽出するために用いられる改ざん検出データを作成する。
【0055】
ただし,印刷文書20において印鑑が押される領域(印影領域)が予め分かっている場合には,このステップS104は省略できる。また,秘密情報検出装置30の印鑑領域抽出部33において,印影領域を抽出するために上記文献とは別の技術を採用した場合には,それに対応する検出データを作成等する。
【0056】
(S105:透かしデータ作成工程)
次いで,透かし画像形成部12において,暗号化された秘密情報16の透かし画像を形成するとともに,透かし入り画像合成部13において,文書画像形成部11により形成された文書画像と,透かし画像形成部12により形成された透かし画像とを重ね合わせ,透かし入り文書画像を作成する。この際,必要に応じて,上述の改ざん検出データやその他の付加情報を重ね合わせる。図3は秘密情報が埋め込まれた透かし入り文書画像の一例を示す説明図である。暗号データや改ざん検出データはドットパターンによって表現されており,人の目では解読不能である。
【0057】
(S106:透かし入り文書の印刷工程)
以上の各工程を経て生成された透かし入り文書画像を,出力部14において印刷する。
【0058】
以上,秘密情報埋め込み装置10の動作について説明した。次いで,秘密情報検出装置30の動作について説明する。秘密情報処理装置30の全体動作について説明する前に,まず本実施の形態に特徴的な印鑑特徴抽出部34の動作について説明する。図5は印影データ抽出処理を示すフローチャートである。
【0059】
(ステップS201:印影領域抽出工程)
印鑑領域抽出部33において,印刷文書20に捺印されていた場合に,その印影領域を抽出する。そして,印影画像を生成する。図6は印影画像の一例を示す説明図である。この印影は,承認者「沖太郎」の氏を表す,丸囲みの「沖」である。
【0060】
(S202:印影領域ブロック化工程)
印鑑特徴抽出部34において,ステップS201で抽出した印影画像をブロック化する。図7は,図6に示した印影画像をブロック化した一例を示す説明図である。この例では,ブロックB1〜Bnまでのn個(n=5×5=25)のブロックに分割した例を示している。
【0061】
(S203:印影特徴データ算出工程)
次いで,印刷特徴抽出部34において,ステップS202で分割したブロックの特徴量を計算し,印影特徴データを生成する。図8は分割したブロックから印影特徴データを生成する一例を示す説明図である。ここでは一例として,各ブロックの面積に対する黒画素の割合を,各ブロックの特徴量として算出する。そして,各ブロックごとに算出した特徴量を連結したものを印影特徴データとする。
【0062】
例えば図8に示したように,ブロックB1の特徴量を“f”,ブロックB2の特徴量を“0”,・・・,ブロックBnの特徴量を“0”として算出する。そして,ブロックB1〜Bnの特徴量を連結した“f0ac7a620b931f0”(16進数表示)を印影特徴データとする。なお,印影特徴データの表現形式は,秘密情報埋め込み装置10における印影特徴データ17の表現形式と同一のものとする必要があるため,必ずしも16進数表示にするとは限らない。
【0063】
以上説明した印鑑特徴抽出部34の動作を前提に,秘密情報検出装置30の全体動作について説明する。図9は秘密情報検出装置30の処理を示すフローチャートである。
【0064】
まず,入力部31において印刷文書20を読み取る。図10は印鑑が押された印刷文書20を入力部31で読み取った画像の一例を示す説明図である。この印刷文書20には,承認者として設定した人物(沖太郎)の印鑑(丸囲みの「沖」)が押されている。
【0065】
(S301:透かしデータ復元工程)
秘密情報検出部32において,入力部31により取り込まれた印刷文書20の画像から,透かしデータを検出する。透かしデータの検出には,上述の秘密情報埋め込み装置10における透かし埋め込み方法に対応した方法を採用することができる。本実施の形態では,上述の文献(特願2001−217758「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」,特願2002−177086「透かし情報埋め込み装置,及び,透かし情報検出装置」)に示された技術を採用することができる。これにより検出されるデータは,(1)暗号化された秘密情報16,(2)改ざん検出データ,(3)その他のデータである。
【0066】
(S302:改ざん検出工程)
次いで,印鑑領域抽出部33において印鑑領域を抽出する。印刷文書20において印鑑が押される領域(印影領域)が予め分かっている場合には,印刷文書20を入力部31で読み込んだ画像からその印影領域を容易に抽出することが可能である。また,印刷文書20において印鑑が押される領域(印影領域)が予め分かっていない場合には,上述の文献(特願2002−003153「電子透かし埋め込み装置,電子透かし検出装置,電子透かし埋め込み方法,及び,電子透かし検出方法」)に示された電子透かしの改変を検出する技術を採用することができる。
【0067】
(S303:改ざん有無判断工程)
印刷文書20に印鑑が押されていた場合,その部分は元の文書データの文字情報としては存在していなかった領域であるため,新たに追加された改ざん領域として検出される。また,改ざん領域が検出されなかった場合は,印鑑が押されていないものとして,秘密情報16の復号を行わずに処理を中止する。
【0068】
(S304:印影画像取り出し工程)
ステップS303において改ざんと判定された場合,すなわち,印刷文書20に印鑑が押されていた場合に,その印影領域を切り取って,印影画像を取り出す。電子透かし(ドットパターン)を含む背景領域と,印影の前景を適当な閥値を用いて分離して二値画像を生成する。取り出した印影画像は回転補正などの正規化処理が行われているものとする。
【0069】
(S305:印影特徴データ作成工程)
図5〜8を参照しながら説明した方法により,ステップS304で抽出した印影画像から印影特徴データを作成する。印影特徴データの作成は,上記において図5〜図8を参照しながら説明した通りである。
【0070】
(S306:暗号情報復号工程)
ステップS305で作成された印影特徴データを用いて,暗号化された秘密情報16を複号する。このとき,秘密情報16が正しく復号されたかを判断し(ステップS307),正しく復号されなかった場合は,印影特徴データが正しくない,すなわち設定した承認者の印鑑とは違うものが押されたものとして,処理を終了する。
【0071】
(S308:秘密情報の表示工程)
ステップS307において,秘密情報16が正しく復号された場合,すなわち,正しい承認印が押されている場合には,秘密情報表示部36において,秘密情報16を画面などに表示する。
【0072】
以上説明したように,本実施の形態によれば,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者の印影画像データ17を暗号鍵として秘密情報を暗号化している。そして,紙媒体の印刷文書(透かし入り文書)に,承認者の承認印が与えられていた場合にのみ,その承認印を復号鍵として秘密情報を復号化し,秘密情報を表示する。このように,紙媒体に承認印を行うという物理的な承認方法をディジタル暗号の解読に利用するため,秘密情報の公開のための暗号鍵(例えばパスワード)を管理する必要がない。さらに,紙媒体に承認印が与えられていることが,秘密情報が公開可能となったことを意味するため,秘密情報が公開されている文書と公開されていない文書との見分けが容易である。
【0073】
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかる秘密情報処理システム,秘密情報埋め込み装置,秘密情報検出装置,秘密情報埋め込み方法,および秘密情報検出方法の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0074】
例えば,上記実施の形態では,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報として,承認者の印影を例に挙げて説明したが,本発明はこれに限定されない。例えば,承認者のサインなど,他人に真似されにくく,不変であるという特徴があり,本人特定に用いることができるものであれば,本発明における承認者の固有情報として利用可能である。
【0075】
また,上記実施の形態では,秘密情報を電子透かし技術を用いて印刷文書に埋め込む場合について説明したが,本発明はこれに限定されない。捺印の位置が予め定められている場合には,暗号化された秘密情報はバーコードや二次元バーコードのようなもので代用してもよい。
【0076】
また,上記実施の形態では,文書画像と透かし画像を重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する場合について説明したが,本発明はこれに限定されず,例えば,文書画像に直接ドットパターンを追加することも可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を暗号鍵として秘密情報を暗号化している。そして,紙媒体の印刷文書(透かし入り文書)に,承認者固有の固有情報(例えば,承認印やサインなど)が与えられていた場合にのみ,その固有情報を復号鍵として秘密情報を復号化し,秘密情報を表示する。このように,紙媒体に承認印やサインなどを行うという物理的な承認方法をディジタル暗号の解読に利用するため,秘密情報の公開のための暗号鍵(例えばパスワード)を管理する必要がない。さらに,紙媒体に承認印やサインなどが与えられていることが,秘密情報が公開可能となったことを意味するため,秘密情報が公開されている文書と公開されていない文書との見分けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】秘密情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】文書画像の一例を示す説明図である。
【図3】秘密情報が埋め込まれた透かし入り文書画像の一例を示す説明図である。
【図4】秘密情報埋め込み装置の処理を示すフローチャートである。
【図5】印影データ抽出処理を示すフローチャートである。
【図6】印影画像の一例を示す説明図である。
【図7】図6に示した印影画像をブロック化した一例を示す説明図である。
【図8】分割したブロックから印影特徴データを生成する一例を示す説明図である。
【図9】秘密情報検出装置の処理を示すフローチャートである。
【図10】印鑑が押された印刷文書を入力部で読み取った画像の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 秘密情報処理システム
10 秘密情報埋め込み装置
11 文書画像形成部
12 透かし画像形成部
13 透かし入り文書画像合成部
14 出力部
15 文書データ
16 秘密情報
17 印影特徴データ
20 印刷文書(紙)
30 秘密情報検出装置
31 入力部
32 秘密情報検出部
33 印鑑領域抽出部
34 印影特徴抽出部
35 復号処理部
36 秘密情報表示部

Claims (18)

  1. 電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み装置と,電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出装置との間で,文書を媒体として秘密情報のやりとりを行う秘密情報処理システムであって,
    前記秘密情報埋め込み装置は,
    文書データを基にして,文書画像を作成する文書画像形成部と,
    秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を管理する固有情報データベースと,
    前記固有情報を暗号鍵として前記秘密情報を暗号化し,これを基にして透かし画像を形成する透かし画像形成部と,
    前記文書画像と前記透かし画像とを基にして,印刷媒体に印刷された透かし入り文書を出力する出力部と,
    を備え,
    前記秘密情報検出装置は,
    前記印刷媒体に印刷された透かし入り文書が入力されて,前記文書画像と前記透かし画像を重ね合わせた透かし入り文書画像を生成する入力部と,
    前記透かし入り文書画像から前記暗号化された秘密情報を検出する秘密情報検出部と,
    前記透かし入り文書に,前記秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報が与えられていた場合に,その固有情報を抽出する固有情報抽出部と,
    前記固有情報を復号鍵として前記秘密情報を復号化する復号処理部と,
    前記秘密情報を表示する秘密情報表示部と,
    を備えたことを特徴とする,秘密情報処理システム。
  2. 前記固有情報は,前記承認者が所有する印鑑の印影に関する情報であることを特徴とする,請求項1に記載の秘密情報処理システム。
  3. 前記固有情報は,前記承認者のサインに関する情報であることを特徴とする,請求項1に記載の秘密情報処理システム。
  4. 前記固有情報は,前記承認者を特定できない不可逆的なものであることを特徴とする,請求項1に記載の秘密情報処理システム。
  5. 前記固有情報は,前記透かし入り文書の予め定められた領域に与えられることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の秘密情報処理システム。
  6. 前記秘密情報検出装置は,
    前記透かし入り文書の前記固有情報が与えられた領域を抽出する固有情報領域抽出部をさらに備え,
    前記固有情報抽出部は,前記固有情報領域抽出部が抽出した領域から前記固有情報を抽出することを特徴とする,請求項に記載の秘密情報処理システム。
  7. 前記固有情報領域抽出部は,前記透かし入り文書に行われた変更部分を検出することで,前記透かし入り文書の前記固有情報が与えられた領域を抽出することを特徴とする,請求項6に記載の秘密情報処理システム。
  8. 電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み装置であって,
    文書データを基にして,文書画像を作成する文書画像形成部と,
    秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を管理する固有情報データベースと,
    前記固有情報を暗号鍵として前記秘密情報を暗号化し,これを基にして透かし画像を形成する透かし画像形成部と,
    前記文書画像と前記透かし画像とを基にして,透かし入り文書を出力する出力部と,
    を備えたことを特徴とする,秘密情報埋め込み装置。
  9. 前記固有情報は,前記承認者が所有する印鑑の印影に関する情報であることを特徴とする,請求項8に記載の秘密情報埋め込み装置。
  10. 前記固有情報は,前記承認者のサインに関する情報であることを特徴とする,請求項8に記載の秘密情報埋め込み装置。
  11. 前記固有情報は,前記承認者を特定できない不可逆的なものであることを特徴とする,請求項8に記載の秘密情報埋め込み装置。
  12. 前記固有情報は,前記透かし入り文書の予め定められた領域に与えられることを特徴とする,請求項8〜11のいずれかに記載の秘密情報埋め込み装置。
  13. 電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出装置であって,
    印刷媒体に印刷された透かし入り文書が入力されて透かし入り文書画像を生成する入力部と,
    前記透かし入り文書画像から暗号化された秘密情報を検出する秘密情報検出部と,
    前記透かし入り文書の所定の領域に,前記秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報が与えられていた場合に,その固有情報を抽出する固有情報抽出部と,
    前記固有情報を復号鍵として前記秘密情報を復号化する復号処理部と,
    前記秘密情報を表示する秘密情報表示部と,
    を備えたことを特徴とする,秘密情報検出装置。
  14. 前記透かし入り文書の前記固有情報が与えられた領域を抽出する固有情報領域抽出部をさらに備え,
    前記固有情報抽出部は,前記固有情報領域抽出部が抽出した領域から前記固有情報を抽出することを特徴とする,請求項13に記載の秘密情報検出装置。
  15. 前記固有情報領域抽出部は,前記透かし入り文書に行われた変更部分を検出することで,前記透かし入り文書の前記固有情報が与えられた領域を抽出することを特徴とする,請求項14に記載の秘密情報検出装置。
  16. 電子透かしを用いて文書に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み方法であって,
    文書画像形成手段により,文書データを基にして,文書画像を作成する文書画像形成工程と,
    透かし画像形成手段により,秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報を暗号鍵として前記秘密情報を暗号化し,これを基にして透かし画像を形成する透かし画像形成工程と,
    出力手段により,前記文書画像と前記透かし画像とを基にして,透かし入り文書を出力する出力工程と,
    を含むことを特徴とする,秘密情報埋め込み方法。
  17. 電子透かしを用いて文書に埋め込まれた秘密情報を検出する秘密情報検出方法であって,
    入力手段により,印刷媒体に印刷された透かし入り文書が入力されて透かし入り文書画像を生成する入力工程と,
    秘密情報検出手段により,前記透かし入り文書画像から暗号化された秘密情報を検出する秘密情報検出工程と,
    固有情報抽出手段により,前記透かし入り文書の所定の領域に,前記秘密情報の公開の承認を行う権限を与えられた承認者固有の固有情報が与えられていた場合に,その固有情報を抽出する固有情報抽出工程と,
    復号処理手段により,前記固有情報を復号鍵として前記秘密情報を復号化する復号処理工程と,
    秘密情報表示手段により,前記秘密情報を表示する秘密情報表示工程と,
    を含むことを特徴とする,秘密情報検出方法。
  18. 固有情報領域抽出手段により,前記透かし入り文書の前記固有情報が与えられた領域を抽出する固有情報領域抽出工程をさらに含み,
    前記固有情報抽出工程は,前記固有情報領域抽出工程において抽出された領域から前記固有情報を抽出する工程を含むことを特徴とする,請求項17に記載の秘密情報検出方法。
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