JP2001094755A - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JP2001094755A
JP2001094755A JP26554899A JP26554899A JP2001094755A JP 2001094755 A JP2001094755 A JP 2001094755A JP 26554899 A JP26554899 A JP 26554899A JP 26554899 A JP26554899 A JP 26554899A JP 2001094755 A JP2001094755 A JP 2001094755A
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Takashi Yamaguchi
隆 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷出力するようなアナログ情報を対象とし
て、人物の顔画像などの被埋込み画像にセキュリティ情
報を不可視状態で埋込んだ画像を作成でき、かつ、画像
処理後の画質劣化を低減することが可能になる画像処理
方法を提供する。 【解決手段】人物の顔画像からなる原画像にセキュリテ
ィ情報を不可視状態で埋込む画像処理方法において、対
象となる原画像101を背景部分101aと非背景部分
101bとに分離し、分離した背景部分101aの画像
に基づき新しい背景画像103を作成し、作成した新背
景画像103とあらかじめ作成されたセキュリティ情報
104とを合成してセキュリティ情報104を不可視状
態で埋込んだ合成画像105を作成し、作成した合成画
像105と上記分離された非背景部分101bの画像1
02とを統合してセキュリティ情報埋込み画像106を
作成し、作成したセキュリティ情報埋込み画像106を
印刷媒体上に印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、主画像
(人物の顔画像など)に別の付加的な画像としてセキュ
リティ情報を不可視状態で埋込む画像処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の電子化やインタネットの普
及に伴って、画像の偽造・変造防止のために電子透か
し、電子署名などの技術が重要視されるようになってき
ている。特に、主画像に付加情報を不可視状態で埋込む
電子透かし技術は、顔写真が印刷された身分証明書や著
作権情報を埋込んだ写真に対する不正コピー、偽造、改
ざん対策に有効である。
【0003】たとえば、特開平9−248935号公報
では、印刷物へ出力される画像データに対して、人間が
感知しにくい高い空間周波数成分および色差成分の特性
を利用してデータを埋込む電子透かし挿入方法が開示さ
れている。
【0004】また、特開平11−32200号公報で
は、コンピュータで送受信する画像データに対して、人
間が感知しにくい画像の高い空間周波数成分にデータを
埋込む電子透かしの挿入方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、電子透かし技
術を用いて画像にセキュリティ性を持たせると、画像の
画質と電子透かしの強度(セキュリティ強度)の高さは
相反する。すなわち、セキュリティ性を高めるためにセ
キュリティの強度を高くすると、画像の画質は劣化の度
合いが高くなるため、そのバランスをどのように取るか
が重要になってくる。
【0006】電子透かし技術は、基本的にはデジタル情
報を対象とするため、ハードコピー出力のようなアナロ
グ情報に対応するためには、セキュリティ強度を高くす
る必要がある。そうしないと、ハードコピー出力による
D/A変換により、セキュリティ情報が破壊されてしま
うおそれがある。
【0007】特開平9−248935号公報では、印刷
物へ出力される画像データに対して、セキュリティデー
タを埋込むことが可能であるが、画像全体に対して処理
を行なうため、処理前後を比較すると、画像全領域に対
して画質の劣化が問題になる場合がある。
【0008】特開平11−32200号公報では、処理
後においても比較的画像の画質劣化は少ないものの、対
象がデジタル情報のみで、印刷物へ出力されるようなア
ナログ情報は対象外である。
【0009】現状では、ハードコピー出力が可能で、セ
キュリティ性が高く、元の画像劣化を生じない画像処理
を行なうことは非常に難しい問題になっている。
【0010】そこで、本発明は、印刷出力するようなア
ナログ情報を対象として、人物の顔画像などの被埋込み
画像にセキュリティ情報を不可視状態で埋込んだ画像を
作成でき、かつ、画像処理後の画質劣化を低減すること
が可能になる画像処理方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、人物の顔画像などからなる被埋込み画像に対してセ
キュリティ情報を不可視状態で埋込む画像処理方法にお
いて、対象となる被埋込み画像の背景部分と非背景部分
とに分離するステップと、新しい背景画像を作成するス
テップと、この作成された新背景画像とあらかじめ作成
されたセキュリティ情報とを合成することにより、前記
セキュリティ情報を不可視状態で埋込んだ合成画像を作
成するステップと、この作成された合成画像と前記分離
された非背景部分の画像とを統合してセキュリティ情報
埋込み画像を作成するステップとからなる。
【0012】また、本発明の画像処理方法は、人物の顔
画像などからなる被埋込み画像に対してセキュリティ情
報を不可視状態で埋込む画像処理方法において、対象と
なる被埋込み画像の背景部分と非背景部分とに分離する
ステップと、新しい背景画像を作成するステップと、こ
の作成された新背景画像とあらかじめ作成されたセキュ
リティ情報とを合成することにより、前記セキュリティ
情報を不可視状態で埋込んだ合成画像を作成するステッ
プと、この作成された合成画像と前記分離された非背景
部分の画像とを統合してセキュリティ情報埋込み画像を
作成するステップと、この作成されたセキュリティ情報
埋込み画像を印刷媒体上に印刷するステップとからな
る。
【0013】また、本発明の画像処理方法は、新しい背
景画像の作成は、分離された背景部分の画像に基づき新
しい背景画像を作成することを特徴とする。
【0014】また、本発明の画像処理方法は、セキュリ
ティ情報の少なくとも一部分が、分離された背景部分ま
たは非背景部分の画像の面積に対応した情報から構成さ
れることを特徴とする。
【0015】また、本発明の画像処理方法は、セキュリ
ティ情報の少なくとも一部分が、分離された非背景部分
の画像を拡大して作成した画像の輪郭線から構成される
ことを特徴とする。
【0016】また、本発明の画像処理方法は、被埋込み
画像は人物の顔画像であり、かつ、セキュリティ情報の
少なくとも一部分が、被埋込み画像内の被写体である人
物を特定できる個人情報から構成されていることを特徴
とする。
【0017】また、本発明の画像処理方法は、セキュリ
ティ情報の少なくとも一部分が、セキュリティ情報を作
成する企業、団体、個人などを特定できる情報から構成
されていることを特徴とする。
【0018】また、本発明の画像処理方法は、合成画像
の作成は、所定のパターン画像を作成し、この作成した
パターン画像に対してセキュリティ情報により変調を施
すことによりパターン変調画像を作成し、この作成した
パターン変調画像を新背景画像に対して重畳することに
より、新背景画像にセキュリティ情報を不可視状態で埋
込んだ合成画像を作成することを特徴とする。
【0019】さらに、本発明の画像処理方法は、作成し
たセキュリティ情報埋込み画像に対して、パターン画像
と同一パターンの透過分布率を有するマスクシートを物
理的あるいは電子的に重ね合わせることにより、セキュ
リティ情報埋込み画像からセキュリティ情報を可視化し
て復元することを特徴とする。
【0020】本発明の画像処理方法によれば、たとえ
ば、身分証明書の顔写真などに真偽判定のためのセキュ
リティ情報を不可視状態で埋込むことが可能になる。ま
た、埋込んだセキュリティ情報を簡単に可視化して復元
することが可能になる。さらに、この埋込み処理を行な
っても原画像と比較して画質の画像劣化を低減すること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】図1は、本発明に係る画像処理方法の全体
の流れを説明するための流れ図を示しており、以下、こ
の流れ図を用いて画像処理方法の全体の流れを説明す
る。
【0023】あらかじめ被埋込み画像としての原画像1
01およびセキュリティ情報104を用意する。原画像
101は、たとえば、身分証明書などに用いられるよう
な人物の顔写真である。これは、一般的にはフルカラー
の写真相当の画像が用いられることが多いが、この実施
の形態では写真をデジタル情報として取込んだ画像、ま
たは、実際の人物をカメラで撮影した画像をデジタル化
したものなどを対象にしている。これはフルカラーで表
現されることが多いが、もちろんモノクロでも構わな
い。
【0024】セキュリティ情報104は、画像の被写体
である人物の個人情報や、画像を作成する個人や所属な
どを示すような著作権情報やロゴマークなどである。こ
れは2値のモノクロで表現されるもので、本実施の形態
ではわかりやすいように丸記号を用いている。
【0025】原画像101は、背景部101aと非背景
部(顔や体の部分)101bとから構成されている。こ
の原画像101に対して背景分離処理108を行なうこ
とにより、背景部分101aと非背景部分101bとに
分離する。分離された非背景部分101bの画像102
では、背景部分が消去されて被写体である人物の部分だ
けが残っている。
【0026】分離された背景部分101aの画像は、新
背景作成処理109へ渡される。新背景作成処理109
では、分離された背景部101aの画像を基に新たな背
景画像、すなわち新背景画像103を作成する。
【0027】次に、合成処理110において、作成した
新背景画像103とセキュリティ情報104とを合成す
ることにより、セキュリティ情報104を人間の見えな
い状態で埋込んだ合成画像105を作成する。この合成
画像105は、一見、新背景画像103と全く同じよう
に見えるが、セキュリティ情報104が埋込まれてい
る。
【0028】次に、再統合処理111において、分離さ
れた非背景部分画像102と合成画像105とを再統合
することにより、セキュリティ情報埋込み画像106を
作成する。
【0029】次に、印刷処理112において、作成した
セキュリティ情報埋込み画像106をカラープリンタな
どで印刷することにより、たとえば、身分証明書などに
転写したり、張り付けたりして使用することになる。
【0030】なお、本実施の形態の場合では、たとえ
ば、昇華型熱転写プリンタ(解像度300dpi)を用
いて、セキュリティ情報埋込み画像106の印刷出力を
行なったが、問題なく使用できた。
【0031】もし、身分証明書の写真の真偽判定が必要
になった場合、復元処理113を行なうことによって、
処理前は目視できなかったセキュリティ情報104が目
視できるようになる。本実施の形態では、この復元処理
113を行なった後のセキュリティ情報104が目視で
見えるか見えないかで真偽を判定する。
【0032】以下、各処理の詳細について説明する。
【0033】まず、背景分離処理108について図2を
用いて説明する。
【0034】前述のように、原画像101は背景部10
1aと非背景部(顔や体の部分)101bとから構成さ
れている。身分証明書などに用いる写真の性質として、
人物の顔写真の上側部分は必ず背景部分となるので、そ
の部分の画像データを抽出して基準点として用いる。
【0035】図2に示すように、画像の左上の画素を基
準画素として用いる。この画素の情報と近い値の画素は
背景部分と見なせ、全然異なる値は非背景部分と見なせ
る。たとえば、背景部分の基準点の画素情報が、 (BGC−R,BGC−G,BGC−B) BGC−R……背景基準点の画素情報(赤成分)(0〜
255) BGC−G……背景基準点の画素情報(緑成分)(0〜
255) BGC−B……背景基準点の画素情報(青成分)(0〜
255) で表現されるとき、背景部分はあらかじめ設定された範
囲ΔBGの幅を持った (BGC−R±ΔBG,BGC−G±ΔBG,BGC−
B±ΔBG) ΔBG……背景部分の幅(>=0) で表わすことができる。
【0036】画像の基準点(左上の画素)から右へ各画
素を走査し、背景部分か非背景部分かを検査し、背景部
分の場合は画素にマークを付けて区別を行なう。一番上
のラインの走査が終了したら直ぐ下のラインの走査に移
り、画像の最下部まで同様に行なう。次は、右上の画素
を基準にして同様に右から左へ各ラインの走査を行な
い、背景部分と非背景部分とを分離する。
【0037】なお、背景部分を身分証明書の作成側が指
定できる場合は、これらの処理はもっと簡単になり、直
接的に背景部分を指定して分離することも可能になる。
【0038】次に、新背景作成処理109について説明
する。
【0039】新背景画像を作成する場合は2つの場合が
ある。1つは、原画像101の背景部分をできるだけ同
じものを用いて、原画像101の雰囲気を残す場合、2
つ目は、原画像101の背景部分とは無関係で身分証明
書の作成側で指定する場合である。2つ目の場合は、問
題が何も無いのでここでは説明を省略する。
【0040】1つ目の原画像101の背景部分をできる
だけ同じものを用いて、原画像101の雰囲気を残す場
合は、次の手順で新背景画像を作成する。
【0041】(1)前述の背景分離処理108におい
て、背景部分と認識した画素の画素情報の平均値を求め
る。
【0042】(2)新背景画像として(1)で求めた平
均値を用いる。
【0043】次に、合成処理110について図3および
図4〜図9を用いて説明する。
【0044】新背景画像103は、セキュリティ情報1
04が埋込まれる画像で、発行される身分証明書の新し
い背景画像となる。これは、1画素当たり24ビット
(RGB各8ビット)の情報を持っている。セキュリテ
ィ情報104は、身分証明書の真偽判定が行なえるよう
な個人情報、あるいは、個人や所属団体のロゴマークな
どが用いられる。これは、1画素当たり1ビットの情報
を持っている。鍵画像情報301は、合成処理およびセ
キュリティ情報104の復元に用いるパターン画像で、
1画素当たり1ビットの情報を持っている。
【0045】最初に、平滑化処理ステップ302におい
て、セキュリティ情報104の黒画素を「1」、白画素
を「0」として平滑化処理を行なう。ここでは、x方向
について注目画素の両端の画素を取り、3×1画素の領
域を切り出し、下記式(1)のように重み平均を取る。
【0046】 W(i)=(STL(i−1)+2・STL(i) +STL(i+1))/4……(1) W(i) :x=i画素の重み平均値 STL(i):x=i画素の埋込み画像情報=1 or
0 たとえば、鍵画像情報301が図4、セキュリティ情報
104が図5の場合、平滑化処理結果は図6のようにな
る。また、埋込みしろとして、外側周辺の2画素は
「0」に設定している。
【0047】次に、位相変調ステップ303において、
平滑化処理ステップ302における平滑化処理の結果を
基に、下記式(2−1)〜(2−3)の規則にしたが
い、鍵画像情報301の位相変調を行なう。
【0048】 W(i)=0の場合→DES(i)=MSK(i) ……(2−1) W(i)=1の場合→DES(i)=MSK(i+2)……(2−2) 上記以外の場合 →DES(i)=MSK(i+1)……(2−3) DES(i):x=i画素の位相変調結果=1 or
0 MSK(i):x=i画素の鍵画像情報=1 or 0 ここで、x=0列およびx=15列は、画像の端のため
平滑化処理ができず、そのため位相変調もできない。そ
こで、端部では鍵画像情報301とセキュリティ情報1
04との排他的論理和を取る。ここに、位相変調の結果
例を図7に示す。
【0049】次に、色差変調ステップ304において、
位相変調ステップ303における位相変調結果を基に、
下記式(3−1)〜(3−6)の規則にしたがい、色差
変調処理を行なう。この場合、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3成分を別々に計算する。ここに、赤成分の色
差変調結果の例を図8に示す。
【0050】 DES(i)=1の場合→VR(i)=−ΔV ……(3−1) →VG(i)=+ΔV ……(3−2) →VB(i)=+ΔV ……(3−3) DES(i)=0の場合→VR(i)=+ΔV ……(3−4) →VG(i)=−ΔV ……(3−5) →VB(i)=−ΔV ……(3−6) VR(i):x=i画素の色差変調結果 赤成分−25
5〜255の範囲の整数 VG(i):x=i画素の色差変調結果 緑成分−25
5〜255の範囲の整数 VB(i):x=i画素の色差変調結果 青成分−25
5〜255の範囲の整数 なお、色差量ΔVは、あらかじめ設定してある「0〜2
55」の範囲の整数である。色差量ΔVは、大きいほど
セキュリティ情報104の強度が高くなり、セキュリテ
ィ性が向上するが、画質劣化の度合いが大きくなる。し
たがって、色差量ΔVは、「16〜96」くらいが望ま
しいが、ここではΔV=48を用いている。
【0051】最後に、重畳処理ステップ305におい
て、色差変調ステップ304における色差変調結果と新
背景画像103とから、下記式(4−1)〜(4−3)
で示される重畳処理を行なうことにより、合成画像10
5を作成する。
【0052】 DESR(i)=VR(i)+SRCR(i) ……(4−1) DESG(i)=VG(i)+SRCG(i) ……(4−2) DESB(i)=VB(i)+SRCB(i) ……(4−3) DESR(i):x=i画素の重畳処理結果 赤成分 0〜255の範囲の整数 DESG(i):x=i画素の重畳処理結果 緑成分 0〜255の範囲の整数 DESB(i):x=i画素の重畳処理結果 青成分 0〜255の範囲の整数 SRCR(i):x=i画素の新背景画像のデータ 赤
成分 0〜255の範囲の整数 SRCG(i):x=i画素の新背景画像のデータ 緑
成分 0〜255の範囲の整数 SRCB(i):x=i画素の新背景画像のデータ 青
成分 0〜255の範囲の整数 なお、DESR(i)、DESG(i)、DESB
(i)は、それぞれ「0〜255」の範囲の整数なの
で、計算結果が「0」以下の場合は「0」に設定し、
「255」以上の場合は「255」に設定する。
【0053】新背景画像103の全ての画素が(R,
G,B)=(127,127,127)の場合の赤成分
の結果を図9に示す。全ての値は「0〜255」の範囲
の整数を取り、「255」が一番赤成分が多いことを示
す。図9において、(0,0)画素の値=79、(1,
0)画素の値=79、(2,0)画素の値=175…
と、埋込み画像の埋込まれていない部分では2画素単位
で、赤色成分が少ない画素と赤色成分が多い画素とが繰
り返される。
【0054】前記式(3−1)〜(3−3)または前記
式(3−4)〜(3−6)の通り、赤色と緑色、青色の
色差量の符号が反転している。したがって、赤色成分の
多い画素では緑色と青色が少なくなっていて、赤色成分
の少ない画素では他の成分が多くなっている。赤色と
(緑色、青色)=シアン色は補色の関係にあり、赤色と
シアン色が隣り合っていても人間の目には判別しにく
く、無彩色に見える。また、2画素単位で赤色リッチな
画素とシアン色リッチな画素とが繰り返し配置されてい
るため、人間の目では、これらの細かな色差の違いを識
別できず、色差量はプラスマイナス「0」と判断してし
まう。
【0055】たとえば、前記式(4−1)では、 DESR(i)≒SRCR(i) …… (5) と間違って判断してしまい、画像が埋込まれていること
を区別できなくなる。したがって、この原理によりセキ
ュリティ情報104を不可視状態で新背景画像103に
埋込んだ合成画像105を作成することが可能になる。
【0056】この合成画像105は、画像の格納フォー
マットに依存しないので、現在流通しているBMPやT
IFF、JPEG画像フォーマットだけでなく、将来新
しいフォーマットに変更されても問題ない。
【0057】次に、再統合処理111について説明す
る。
【0058】この再統合処理111は、非背景部分画像
102と合成画像105とを統合して1つの画像にする
処理である。これは、注目する画素情報において、背景
分離処理108において付けたマークが背景部分を表わ
す場合は、合成画像105の画素情報を有効に、マーク
が非背景部分を表わす場合は非背景部分画像102を有
効にし、これを画像の全領域について行なうことによ
り、セキュリティ情報埋込み画像106を作成する。
【0059】このようにして作成したセキュリティ情報
埋込み画像106を、印刷処理112において、カラー
プリンタなどを用いて印刷出力することにより、たとえ
ば、身分証明書などの顔写真として用いることができ
る。
【0060】次に、復元処理113について説明する。
【0061】この復元処理113は、セキュリティ情報
埋込み画像106からセキュリティ情報104を復元す
る処理である。これは、鍵画像情報301と同一パター
ンの透過分布率を有して、セキュリティ情報埋込み画像
106の印刷時と同じ印刷解像度で作成された再生シー
ト(マスクシート)を物理的にセキュリティ情報埋込み
画像106上に重ね合わせることにより、セキュリティ
情報104を可視化して復元することが可能である。
【0062】すなわち、この復元処理113により、図
1に示すような復元画像107が得られて、セキュリテ
ィ情報104が視覚的に見えるようになり、人間の視覚
によるチェックで直接確認することができる。
【0063】なお、本発明の実施の形態のように、原画
像101を背景部分101aと非背景部分101bとに
分離しないで、非背景部分(顔や体の画像の一部分)1
01bにセキュリティ情報104を入れた場合は、見か
け上は目視で見えないようにセキュリティ情報104を
埋込んでいるから影響がないはずだが、画像の画素情報
を書換えているので、劣化を防ぐことは原理上不可能で
ある。そのため、セキュリティ情報104の埋込みによ
るノイズが顔の傷のように見えたりすると、証明写真と
いう性質上、問題が生じる場合がある。
【0064】これに対して、本発明の実施の形態のよう
に、原画像101を背景部分101aと非背景部分10
1bとに分離して、背景部分101aのみにセキュリテ
ィ情報104を埋込むことにより、非背景部分(顔や体
の画像の一部分)101bは原画像101と全く同じな
ので、完成後の身分証明書の顔写真の画質劣化を防止す
ることができる。
【0065】ところで、本発明の実施の形態のように、
原画像101を背景部分101aと非背景部分101b
とに分離して背景部分101aのみにセキュリティ情報
104を埋込んで真偽判定を行なうと、非背景部分10
1bのみを切り出して、別の画像とすげ替えられる可能
性がある。
【0066】そこで、それを防止するために、図1の背
景分離処理108において、原画像101の背景部分1
01aと非背景部分101bの各領域の面積をそれぞれ
計算しておいて、その各面積値をセキュリティ情報10
4の一部として用いて、埋込むことも可能である。
【0067】この場合、面積値自体を埋込むと、復元時
の処理の複雑さを招く可能性もあるので、たとえば、背
景部分領域と非背景部分領域の面積の比を分類してお
き、その分類記号をセキュリティ情報104の一部とし
て使用することも、セキュリティ性を高める効果があ
る。
【0068】また、非背景部分101bの領域形状、す
なわち、人物のシルエットの形状をセキュリティ情報1
04の一部とする方法もある。たとえば、図5(a)に
示すような原画像101を用いるとする。原画像101
の非背景部分101bの境界領域(人物のシルエット)
を用いて、図5(b)に示すようなセキュリティ情報1
04を作成する。これは、境界領域の座標をx方向およ
びy方向に拡大した後、座標を補正することによって簡
単に作成できる。
【0069】これにより、図5(c)に示すようなセキ
ュリティ情報埋込み画像106aが作成される。このセ
キュリティ情報106aからセキュリティ情報104を
復元した場合、図5(d)に示すような復元画像107
aになる。これは、正規のセキュリティ情報埋込み画像
106aなので、図5(c)の人物のシルエットと図5
(d)のセキュリティ情報104の形状は拡大されてい
るが一致しており、目視で簡単に確認できる。
【0070】もし、図5(c)のセキュリティ情報埋込
み画像106aを背景部分をそのままに悪意を持って別
の写真の人物とすげ替えた場合、たとえば、図5(e)
に示すようなセキュリティ情報埋込み画像106bにな
る。このセキュリティ情報埋込み画像106bからセキ
ュリティ情報104を復元した場合、図5(f)に示す
ような復元画像107bになる。しかし、これは背景部
分をそのまま変更せずに偽変造した画像なので、図5
(e)と図5(f)で画像のシルエットが明らかに異な
り、これから正規の画像でないことが一目瞭然に判別可
能である。
【0071】なお、前記実施の形態では、復元処理11
3において、鍵画像情報301と同一パターンの透過分
布率を有して、セキュリティ情報埋込み画像106の印
刷時と同じ印刷解像度で作成されたマスクシートを物理
的にセキュリティ情報埋込み画像106上に重ね合わせ
ることにより復元する場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものでなく、たとえば、上記同様な
マスクシートを電子的にセキュリティ情報埋込み画像1
06上に重ね合わせることにより復元する場合にも同様
に適用できる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、印
刷出力するようなアナログ情報を対象として、人物の顔
画像などの被埋込み画像にセキュリティ情報を不可視状
態で埋込んだ画像を作成でき、かつ、画像処理後の画質
劣化を低減することが可能になる画像処理方法を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理方法の全体
の流れを説明するための流れ図。
【図2】背景分離処理を説明するための図。
【図3】合成処理の流れを説明するための流れ図。
【図4】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図5】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図6】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図7】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図8】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図9】合成処理における具体的な計算例を示す図。
【図10】セキュリティ情報を作成する別の例を説明す
るための図。
【符号の説明】
101…原画像(被埋込み画像) 101a……背景部分 101b……非背景部分 102……非背景部分画像 103……新背景画像 104……セキュリティ情報 105……合成画像 106……セキュリティ情報埋込み画像 107……復元画像 108……背景分離処理 109……新背景作成処理 110……合成処理 111……再統合処理 112……印刷処理 113……復元処理 301……鍵画像情報(パターン画像) 302……平滑化処理ステップ 303……位相変調ステップ 304……色差変調ステップ 305……重畳処理ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/40 H04N 1/40 Z 5J104 Fターム(参考) 2H030 AD12 2H034 FA01 2H113 AA04 BA31 BB02 BB22 BC04 CA34 CA39 5C076 AA02 AA14 AA40 BA06 CA10 5C077 LL14 MP08 PP02 PP21 PP23 PP27 PP32 PP46 PP51 PP65 PP68 PQ01 PQ12 TT04 TT10 5J104 AA14 NA21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人物の顔画像などからなる被埋込み画像
    に対してセキュリティ情報を不可視状態で埋込む画像処
    理方法において、 対象となる被埋込み画像の背景部分と非背景部分とに分
    離するステップと、 新しい背景画像を作成するステップと、 この作成された新背景画像とあらかじめ作成されたセキ
    ュリティ情報とを合成することにより、前記セキュリテ
    ィ情報を不可視状態で埋込んだ合成画像を作成するステ
    ップと、 この作成された合成画像と前記分離された非背景部分の
    画像とを統合してセキュリティ情報埋込み画像を作成す
    るステップと、 からなることを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 人物の顔画像などからなる被埋込み画像
    に対してセキュリティ情報を不可視状態で埋込む画像処
    理方法において、 対象となる被埋込み画像の背景部分と非背景部分とに分
    離するステップと、 新しい背景画像を作成するステップと、 この作成された新背景画像とあらかじめ作成されたセキ
    ュリティ情報とを合成することにより、前記セキュリテ
    ィ情報を不可視状態で埋込んだ合成画像を作成するステ
    ップと、 この作成された合成画像と前記分離された非背景部分の
    画像とを統合してセキュリティ情報埋込み画像を作成す
    るステップと、 この作成されたセキュリティ情報埋込み画像を印刷媒体
    上に印刷するステップと、 からなることを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記新しい背景画像の作成は、前記分離
    された背景部分の画像に基づき新しい背景画像を作成す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記セキュリティ情報の少なくとも一部
    分が、前記分離された背景部分または非背景部分の画像
    の面積に対応した情報から構成されることを特徴とする
    請求項1または2記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記セキュリティ情報の少なくとも一部
    分が、前記分離された非背景部分の画像を拡大して作成
    した画像の輪郭線から構成されることを特徴とする請求
    項1または2記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記被埋込み画像は人物の顔画像であ
    り、かつ、前記セキュリティ情報の少なくとも一部分
    が、前記被埋込み画像内の被写体である人物を特定でき
    る個人情報から構成されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記セキュリティ情報の少なくとも一部
    分が、前記セキュリティ情報を作成する企業、団体、個
    人などを特定できる情報から構成されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記合成画像の作成は、所定のパターン
    画像を作成し、この作成したパターン画像に対して前記
    セキュリティ情報により変調を施すことによりパターン
    変調画像を作成し、この作成したパターン変調画像を前
    記新背景画像に対して重畳することにより、前記新背景
    画像にセキュリティ情報を不可視状態で埋込んだ合成画
    像を作成することを特徴とする請求項1または2記載の
    画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記作成したセキュリティ情報埋込み画
    像に対して、前記パターン画像と同一パターンの透過分
    布率を有するマスクシートを物理的あるいは電子的に重
    ね合わせることにより、前記セキュリティ情報埋込み画
    像からセキュリティ情報を可視化して復元することを特
    徴とする請求項8記載の画像処理方法。
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