JP3874830B2 - 除染方法とその除染システム - Google Patents
除染方法とその除染システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3874830B2 JP3874830B2 JP01244496A JP1244496A JP3874830B2 JP 3874830 B2 JP3874830 B2 JP 3874830B2 JP 01244496 A JP01244496 A JP 01244496A JP 1244496 A JP1244496 A JP 1244496A JP 3874830 B2 JP3874830 B2 JP 3874830B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- decontamination
- corrosion potential
- solution
- agent
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力プラント等において放射化された汚染機器の除染に係り、特に汚染機器の金属材料等の表面に付着した汚染を化学薬品によって化学的に除去する除染方法とその除染システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力プラントに設置された機器類において発生する放射能汚染に対して、この除染法の一つに酸を用いた化学的な除染方法がある。
この化学的な除染方法は、対象機器の金属材料等の表面をある種の酸により洗浄することにより、機器の表面に付着した放射性物質を含んだ酸化物を溶解すると共に除去して、対象機器における放射線線量率を低下させるものである。
【0003】
前記除染の実施に際して用いる酸にはいろいろな種類があるが、この除染剤には還元系と酸化系に大別され、還元系の除染剤は主に鉄酸化物の溶解に用いられ、酸化系の除染剤は主にクロム酸化物の溶解に用いられており、対象となる機器の表面被膜の性状により除染剤の種類や濃度を選定する。
【0004】
図7のブロック構成図は、還元系除染剤と酸化系除染剤を交互に用いて、還元と酸化を繰り返して除染を行う除染システムを示し、原子炉1には除染対象物である除染対象配管2がポンプ3を介挿して接続されている。
また除染装置4は、除染剤タンク5と例えばシュウ酸分解装置である除染剤分解装置6、及び例えば電熱線によるヒータ7、さらにイオン交換樹脂による除染液浄化系8が、除染剤供給ポンプ9及び除染液循環ポンプ10と共に、各種弁を介挿した配管により接続されている。
【0005】
前記除染液循環ポンプ10とヒータ7、及び除染液浄化系8を結ぶ配管には、酸化剤タンク11と導電率計12が接続されていて、導電率計12は除染剤濃度コントローラ13に信号を出力して、この除染剤濃度コントローラ13は前記除染剤供給ポンプ9の運転制御をするように構成している。
さらに、除染装置4からの除染液供給配管14aと除染液回収配管14bは、前記ポンプ3を挟んで除染対象配管2に接続している。
【0006】
この除染システムにおいては、前記除染装置4で除染対象配管2に対して除染液循環ポンプ10により除染液供給配管14aと除染液回収配管14bを介して除染剤の溶液である除染液を循環させて、除染対象物である除染対象配管2の内周に付着した放射性物質を含んだ酸化物を溶解すると共に除去して除染を行う。
この時に除染装置4においては、前記除染対象配管2の除染により除染液中に溶解した金属イオンを除染液浄化系8にて浄化すると共に、除染剤である有機酸を除染剤分解装置6において分解させている。
【0007】
さらに、除染の実施に際して一定の除染効果を得るために、ヒータ7による除染液の温度、及び除染剤濃度コントローラ13による除染剤(酸)濃度の管理を行っているが、除染対象物である除染対象配管2を構成する金属材料の腐食電位に対する注意は特に払われていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、原子力プラントの代表的構成材料であるステンレス鋼について、このステンレス鋼の酸中におけるアノード分極特性は、図8の分極特性図に示す分極曲線15のようになる。
この分極曲線15は、金属材料の溶液中における腐食特性を表すものであり、縦軸に電流の対数値を、また横軸に電位をとり、ある電位に保持したときに流れる電流を表しており、ここでは、電流が大きいほど腐食溶出量は大きく、耐食性が劣ることを意味する。
【0009】
また、ステンレス鋼やNi基合金のように耐食性の高い構造材料の場合には、電位によって腐食特性が異なり、電位の低い側から、不感域16,活性域17,不働態域18,二次不働態域19,過不働態域20に分けられる。
この各電位域は、一般的に上記図8に示すような分極曲線15となっており、これより不感域16と不働態域18においては、電流値が低く従って腐食量が少ないことがわかるが、その境界の値は、対象材料と除染液の種類及びpHの組み合わせにより異なる。
【0010】
除染対象物が金属材料であり、この表面に付着した酸化物を酸により除染する場合には、表面の酸化物ばかりでなく下地金属も僅かに溶解されることになるが、この金属溶解量は構造物の健全性の面から、できるだけ少なくすることが望ましい。
【0011】
また溶接等の熱影響により、結晶粒界にクロム欠乏層が生じているような場合には、溶解により粒界アタックを受ける可能性があり、特に還元系除染剤を用いて除染を行う場合には、金属材料の腐食電位が活性域17になる恐れがあり、機械的強度の低下等、健全性保持の観点から注意を要する等の支障があった。
さらに、除染により除染対象物から除去した放射性物質は放射性廃棄物となり、その廃棄物処理施設への負担と作業員への被曝の影響は、作業の安全性から極力低減させなければならない。
【0012】
本発明の目的とするところは、予め除染剤中における除染対象物の材料の分極曲線を得ると共に、当該機器の除染に際して金属材料の除染効果が高く溶解の少ない腐食電位が不働態域となるように、除染液中の除染助剤の濃度を制御することを特徴とする除染方法とその除染システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明に係る除染方法は、表面の汚染部分を除染液となる化学薬品により除去する化学的除染において、除染実施中に除染対象物の金属材料における腐食電位を監視し、予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求め、前記腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする。
除染液中の除染対象物の金属材料における腐食電位を常時監視して、除染効率が高く金属材料の溶解が少ない不働態域となるように制御する。
【0014】
請求項2記載の発明に係る除染方法は、前記化学薬品による除染実施中に、除染助剤の添加の制御により腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする。
除染実施中に除染液中の除染対象物の金属材料における腐食電位が不働態域を保つように除染液中に除染助剤を添加する。
【0015】
請求項3記載の発明に係る除染方法は、前記化学薬品による除染実施中に、除染液中の金属イオン濃度の制御により腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする。
除染実施中に除染液中の除染対象物の金属材料における腐食電位が不働態域を保つように、除染液中の金属イオンを除去して金属イオン濃度の制御をする。
【0016】
請求項4記載の発明に係る除染方法は、化学薬品による除染を還元と酸化を繰り返して行うことを特徴とする。
還元系除染剤の除染液による除染サイクルと酸化系除染剤の除染液による除染サイクルを交互に繰り返すことにより、各種の酸化物に対して除染が行える。
【0017】
請求項5記載の発明に係る除染方法は、化学薬品による除染を還元のみにより行うことを特徴とする。
還元系除染剤の除染液により除染対象物を除染することにより、除染に際して除染装置と操作が容易となる。
【0018】
請求項6記載の発明に係る除染方法は、化学薬品による除染に使用する除染剤が、還元系除染剤のシュウ酸またはタルトロン酸であることを特徴とする。
シュウ酸またはタルトロン酸を還元系除染剤とした溶液の除染液により除染を行う。
【0019】
請求項7記載の発明に係る除染方法は、化学薬品による除染に使用する除染剤が、酸化系除染剤の過マンガン酸であることを特徴とする。
過マンガン酸を酸化系除染剤とした除染液により除染を行う。
請求項8記載の発明に係る除染方法は、化学薬品による除染に使用する除染助剤が、酸化系助剤のFe3+イオンまたはCe 4+ イオンまたは過酸化水素または硝酸または酸素または空気であることを特徴とする。
除染実施中に除染対象物の腐食電位を制御するために、酸化系助剤のFe3+ またはCe 4+ イオンまたは過酸化水素または硝酸または酸素または空気イオンを除染助剤として除染液に添加する。
【0024】
請求項9記載の発明に係る除染システムは、予め除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求めておき、除染対象物の材料または除染対象物と同じ材料の試料電極の腐食電位を監視しながら、腐食電位が不働態域となるように除染液中の除染助剤濃度を自動的に制御することを特徴とする。
除染実施中に除染液中の除染対象物の材料の腐食電位を直接、または除染対象物と同じ材料の試料電極により間接的に監視すると共に、除染液中の除染助剤濃度を自動的に制御して、前記腐食電位を不働態域に保つことにより、除染効率高く除染対象物の溶解が少ない除染を行う。
【0025】
請求項10記載の発明に係る除染システムは、予め除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求めておき、除染対象物の材料または除染対象物と同じ材料の試料電極の腐食電位を測定しながら、腐食電位が不働態域となるように除染液中の金属イオン濃度を自動的に制御することを特徴とすることを特徴とする。
【0026】
除染実施中に除染液中の除染対象物の材料の腐食電位を直接、または除染対象物と同じ材料の試料電極により間接的に測定すると共に、除染液中の金属イオン濃度を自動的に制御して、前記腐食電位を不働態域に保つことにより、除染効率高く除染対象物の溶解が少ない除染を行う。
請求項11記載の発明に係る除染システムは、放射能汚染された除染対象物に除染液を供給し回収する除染装置を備え、前記除染装置は、除染液を除染装置から除染対象物に循環させるポンプと、除染剤を貯留する除染剤タンクと、酸化剤を貯留する酸化剤タンクと、除染液の導電率を計測する導電率計と、前記導電率計の出力を受けて前記除染剤タンクから除染液への除染剤の供給を制御する除染剤濃度コントローラと、除染液を加温するヒータと、除染液中の金属イオンを除去する除染液浄化系と、除染助剤を貯留する除染助剤タンクと、除染液中における除染対象物の腐食電位を測定する腐食電位センサと、前記腐食電位センサの出力を受けて前記除染助剤タンクから除染液への除染助剤の供給を制御し予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して求められた不働態域の腐食電位の電位境界値によって前記腐食電位が不働態域にあるように制御する電位計測器及びコントローラと、除染液中に残留する除染剤を分解する除染剤分解装置とを備えていることを特徴とする。
請求項12記載の発明に係る除染システムは、放射能汚染された除染対象物に除染液を供給し回収する除染装置を備え、前記除染装置は、除染液を除染装置から除染対象物に循環させるポンプと、除染剤を貯留する除染剤タンクと、酸化剤を貯留する酸化剤タンクと、除染液の導電率を計測する導電率計と、前記導電率計の出力を受けて前記除染剤タンクから除染液への除染剤の供給を制御する除染剤濃度コントローラと、除染液を加温するヒータと、除染液中の金属イオンを除去する除染液浄化系と、除染液中における除染対象物の腐食電位を測定する腐食電位センサと、前記腐食電位センサの出力を受けて前記除染液浄化系への除染液の回流を制御し予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して求められた不働態域の腐食電位の電位境界値によって前記腐食電位が不働態域にあるように制御する電位計測器及びコントローラと、除染液中に残留する除染剤を分解する除染剤分解装置とを備えていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第1実施の形態はシュウ酸溶液またはタルトロン酸溶液を還元系の除染剤として用いると共に、除染対象物の機器材料の腐食電位を制御するための酸化系の除染助剤として、Fe3+イオンまたは、その他の酸化剤であるCe4+イオン、過酸化水素、硝酸等を含む溶液を用いたもので、腐食電位センサには直接式を採用している。
【0028】
除染システムは図1のブロック構成図に示すように、原子炉1には除染対象物である除染対象配管2がポンプ3を介挿して接続されている。
また除染装置21は、除染剤タンク5と例えばシュウ酸分解装置である除染剤分解装置6、及び例えば電熱線によるヒータ7、さらにイオン交換樹脂による除染液浄化系8と、除染剤供給ポンプ9及び除染液循環ポンプ10が各種弁を介挿した配管により接続されていると共に、除染助剤電磁弁22と除染助剤供給ポンプ23を介挿した除染助剤タンク24を除染液循環ポンプ10の吸込側に接続している。
【0029】
前記除染液循環ポンプ10とヒータ7、及び除染液浄化系8を結ぶ配管には、酸化剤タンク11と導電率計12が接続されていて、この導電率計12には除染剤濃度コントローラ13が接続されており、この除染剤濃度コントローラ13により前記除染剤供給ポンプ9の運転制御をする。
さらに、除染装置21からは前記除染対象配管2に介挿したポンプ3を挟んで、除染液供給配管14a及び染液回収配管14bが除染対象配管2に接続している。
【0030】
また、前記除染液回収配管14bには一例として、直接式の腐食電位センサ25a、または腐食電位センサ25bが接続されていて、この腐食電位センサ25a,25bと接続した電位計測器及びコントローラ26は、腐食電位センサ25a,25bが出力する腐食電位信号により、前記除染助剤ポンプ23と除染助剤電磁弁22を制御するように構成されている。
【0031】
腐食電位センサについては、図2の縦断面図に示す除染液回収配管14bを除染対象配管2と同じ材料で製作して除染対象物とした直接式と、図3の縦断面図に示す除染液回収配管14bの材料と関係なく、別途の試料電極を備えた間接式とがあり、それぞれに照合電極の設置場所により、図2(a),図3(a)に示す内部照合電極型と、図2(b),図3(b)に示す外部照合電極型がある。
【0032】
先ず、図2(a)に示す直接式で内部照合電極型の腐食電位センサ25aについては、除染液回収配管14bを除染対象配管2と同じ金属材料で製作して、この除染液回収配管14bを除染対象物とし、先端に液絡管27を設けた内部照合電極28を除染液回収配管14b内に配置して、前記液絡管27を除染液回収配管14bの内周に対峙させると共に、前記内部照合電極28をリード線29により外部のエレクトロメータ30と接続して構成する。
【0033】
次の図2(b)に示す直接式で外部照合電極型の腐食電位センサ25bについては、除染液回収配管14bを除染対象配管2と同じ金属材料で製作して、この除染液回収配管14bを除染対象物とし、一端を除染液回収配管14bの内周に対峙させた液絡管27の他端を、除染液回収配管14bの外部に引き出して外部照合電極31と接続し、この外部照合電極31をリード線29によりエレクトロメータ30と接続した構成である。
【0034】
また、図3(a)に示す間接式で内部照合電極型の腐食電位センサ25cについては、接続する除染液回収配管14bの材料と係わりなく適用することが可能であり、除染液回収配管14b内に除染対象物と同じ金属材料の試料電極32と、これに対峙して先端に液絡管27を設けた内部照合電極28を配置すると共に、この内部照合電極28をリード線29により外部のエレクトロメータ30と接続して構成する。
【0035】
さらに、図3(b)に示す間接式で外部照合電極型の腐食電位センサ25dについては、接続する除染液回収配管14bの材料と係わりなく適用が可能で、除染液回収配管14b内に除染対象物と同じ金属材料の試料電極32と、これに対峙して液絡管27を設け、この液絡管27の他端を外部に引き出して外部照合電極31を配置すると共に、リード線29によりエレクトロメータ30と接続して構成している。
従って、これらの腐食電位センサ25a〜25dは、除染対象物と除染液回収配管14b、及び設置場所等の状態に応じて適宜選定して使用することができる。
【0036】
次に、上記構成による作用について説明する。初めに除染対象物である除染対象配管2の系統内に水を満たして所定の温度まで上昇させた後に、除染液循環ポンプ10の運転により循環させる。
この循環する除染液は、除染剤供給ポンプ9を運転して、除染剤タンク5より除染剤を注入すると共に、ヒータ7にて除染に適切な温度に加温する。
【0037】
除染に際して循環中の除染液については、導電率計12により導電率を測定しながら、除染剤濃度コントローラ13の指令により除染剤供給ポンプ9を運転制御して、除染剤タンク5から除染剤の例えば還元系除染剤であるシュウ酸を適量供給することにより、自動的に除染液中の除染剤濃度であるシュウ酸の濃度を所定値に調整する。
【0038】
この所定濃度の除染液を除染対象配管2内に循環させることにより、除染対象配管2の内周に付着した放射性物質を含んだ酸化物が溶解すると共に除去されて除染が行われる。
また、前記所定濃度の除染液は一定時間循環させて除染を行った後は、前記除染液浄化系8を通過させることにより除染液中の金属イオン濃度を低下させて、その後に除染液中の除染剤である、シュウ酸を除染剤分解装置6により分解させて1サイクルを終了する。
【0039】
この際に、除染液回収配管14bに接続した腐食電位センサ25a,25bにより、直接的に腐食電位の測定を行ない、この腐食電位信号から電位計測器及びコントローラ26により、常に除染対象物である除染対象配管2の除染液中における腐食電位が適切値で、不働態域18を保つように制御する。
【0040】
この腐食電位の制御は、電位計測器及びコントローラ26の指令により、除染助剤ポンプ23の運転と除染助剤電磁弁22の開度を制御して、除染助剤タンク24から除染助剤である、例えば酸化系助剤のFe3+イオンを除染液中に適量添加して、除染液中の除染助剤濃度を自動的に制御する。
【0041】
また、前記除染助剤としては、前記酸化系助剤のFe3+イオンの他に、Ce4+イオン,過酸化水素,硝酸等を用いても同様の作用と効果が得られる。
従って、除染対象物の除染液中における腐食電位については、予め、上記図8で示すような除染液中において除染対象となる機器の材料の分極曲線15を測定して、不働態域18の電位境界値を求めておき、腐食電位を常に不働態域18に保つことにより、除染対象の機器における金属材料の腐食を低く保つことができる。
【0042】
なお、還元系除染剤を使用して除染を行う場合には、除染液中の還元系化学種は除染剤であり、酸化系化学種は溶出した金属イオン及び溶存酸素である。
しかし除染効率の観点から、除染剤の濃度は余り変化させたくないので、除染助剤として酸化系化学種の濃度を変えることにより除染対象物の材料の腐食電位を不働態域18に保つことが望ましい。
【0043】
大気開放で除染を行う場合に、溶存酸素の濃度は空気中の酸素の飽和溶解度となり温度により一定である。そこで、腐食電位を活性域17まで低下させない一方法として、除染液浄化系8の流量を制御して除染液中の金属イオン濃度をある一定値以上に保つ方法がある。
【0044】
さらに、これにより腐食電位を不働態域18内に保てない場合には、別の酸化系助剤を添加する方法が考えられることから、腐食電位を測定しながら酸化系助剤の濃度を自動的に制御することにより、常に腐食電位を不働態域18に保つことができる。
【0045】
図4の分極特性図は、 0.2%シュウ酸(脱気、95℃)及び 0.2%硫酸ナトリウム溶液中で測定した鋭敏化SUS304鋼の分極曲線を示す。
除染によく用いられるシュウ酸中の分極曲線で見ると、-300mVSCE (40℃飽和甘コウ電極基準)以下が不感域となっている。なお、活性域/不働態域/過不働態域の境界は不明瞭であるが、0mVSCE 近傍で電流値活性域のピーク値の 1/5程度と小さくなり、腐食速度が小さくなることがわかる。
【0046】
また除染対象物の金属材料として、耐食金属のSUS304ステンレス鋼とインコロイ 800の2種類について、除染剤にシュウ酸を用いた除染液で、一方は腐食電位を不働態域に保つように除染助剤としてFe3+を添加しながら腐食電位の制御をした場合と、他方は除染助剤のFe3+を添加しない場合の2つについて、除染による浸食深さ(μm)の除染試験を行った。
【0047】
この試験結果では、それぞれの浸食深さが、Fe3+を添加しながら腐食電位の制御をした場合は、SUS304ステンレス鋼で0.01、インコロイ 800では 0.0であるのに対して、Fe3+を添加しない場合では、SUS304ステンレス鋼で0.96、インコロイ 800では0.43であった。
このことから、どちらの金属材料に対しても、Fe3+を添加しながら腐食電位の制御をした場合の方が浸食深さが少なく、従って腐食電位の制御が金属材料の健全性を確保するために有効であることが確認された。
【0048】
第2実施の形態は、除染剤として還元系除染剤のシュウ酸またはタルトロン酸溶液を用い、除染液浄化系への流入を制御して除染対象物の機器材料の腐食電位を制御するために除染液中の酸化系金属イオン濃度をある一定値以上に保つもので、間接式の腐食電位センサを採用している。
【0049】
除染システムは図5のブロック構成図に示すように、原子炉1には除染対象物である除染対象配管2がポンプ3を介挿して接続されている。
また除染装置33は、例えば除染剤である還元系除染剤のシュウ酸を貯蔵した除染剤タンク5と、シュウ酸を分解する除染剤分解装置6、及びヒータ7さらに除染液浄化系8と、除染剤供給ポンプ9及び除染液循環ポンプ10とが各種弁を介挿した配管により接続されている。なお、前記ヒータ7と除染液浄化系8との間は浄化系電磁弁34とバイパス電磁弁35が使用されている。
【0050】
前記除染液循環ポンプ10とヒータ7及び除染液浄化系8を結ぶ配管には、酸化剤タンク11と導電率計12が接続されていて、この導電率計12には除染剤濃度コントローラ13が接続されており、この除染剤濃度コントローラ13により前記除染剤供給ポンプ9を制御する。
さらに、除染装置33からは前記ポンプ3を挟んで、除染液供給配管14a及び染液回収配管14bが除染対象物の除染対象配管2に接続している。
【0051】
また、前記除染液供給配管14aには一例として、間接式の腐食電位センサ25c、または腐食電位センサ25dが接続されていて、この腐食電位センサ25c,25dと接続した電位計測器及びコントローラ36は、腐食電位センサ25c,25dの出力する腐食電位信号により前記浄化系電磁弁34とバイパス電磁弁35を制御するように構成されている。
【0052】
次に、上記構成による作用について説明する。初めに除染対象物である除染対象配管2の系統内に水を満たして所定の温度まで上昇させた後に、除染液循環ポンプ10の運転により循環させる。
この循環する除染液は、除染剤供給ポンプ9の運転制御により、除染剤タンク5より還元系除染剤としてシュウ酸が注入されて除染剤濃度が調整されると共に、ヒータ7にて除染に適切な温度に加温される。
【0053】
なお、上記では還元系除染剤をシュウ酸として説明したが、タルトロン酸を用いても上記と同様の作用と効果が得られる。
この際に循環中の除染液については、導電率計12により導電率を測定しながら、除染剤濃度コントローラ13の指令により除染剤供給ポンプ9が運転制御されて、除染剤タンク5から除染剤を適量供給することにより、自動的に除染液中の除染剤濃度を所定値に制御する。
【0054】
この除染剤を所定濃度とした除染液を除染対象配管2内に循環させることにより、除染対象配管2の内周に付着した放射性物質を含んだ酸化物が溶解して除去されて除染が行われる。
前記除染を行った除染液は、除染液浄化系8を通過させることにより、除染液中の金属イオン濃度を低下させ、その後に除染液中の除染剤を除染剤分解装置6により分解させて1サイクルを終了する。
【0055】
前記金属イオン濃度を低下させるには、除染液供給配管14aに接続した腐食電位センサ25c,25dにより、常に間接的に除染対象物である除染対象配管2の除染液中における腐食電位の監視を行ない、この腐食電位信号から電位計測器及びコントローラ36の指令により、浄化系電磁弁34とバイパス電磁弁35の開度を制御して行う。
【0056】
これには、常時腐食電位センサ25c,25dにより、腐食電位が図8に示す活性域17まで低下しないように監視して、活性域17に近付きそうになったら、前記浄化系電磁弁34を閉じると共にバイパス電磁弁35を開いて、除染液中の金属イオン濃度が、それ以上に低下しないように自動的に制御して不働態域18を保つ。
【0057】
さらに、前記1サイクル目の還元系除染剤による除染に引き続いて、2サイクル目として酸化系除染剤を使用することにより、還元と酸化を繰り返す除染を行う場合は、この2サイクル目の除染剤として例えば、酸化系除染剤の過マンガン酸を使用して前記1サイクル目と同様の手順により除染を実施する。
【0058】
以上の還元と酸化を繰り返す除染を実施することにより、除染対象物の表面被膜の性状等により付着した酸化物が鉄系及びクロム系のいずれのものでも容易に溶解して、除去することができる。
【0059】
第3実施の形態は、除染剤に還元系除染剤のシュウ酸またはタルトロン酸を使用し、除染助剤として酸化系助剤の酸素または空気を用いると共に、除染対象物の機器材料の腐食電位の制御を金属イオン濃度の調整により行うもので、腐食電位センサには直接式を採用している。
除染システムは図6のブロック構成図に示すように、原子炉1には除染対象物である除染対象配管2がポンプ3を介挿して接続されている。
【0060】
また除染装置37は、その構成の大部分が上記図5と同様で、異なる部分としては除染剤タンク5を除染剤調整タンク38に置換すると共に、この除染剤調整タンク38にはガス電磁弁39を介挿した酸素または空気のガスボンベ40と、排気管41を接続して構成する。
なお、腐食電位センサには直接式の腐食電位センサ25a、または腐食電位センサ25bを採用している。
【0061】
次に上記構成による作用について説明する。除染対象物である除染対象配管2に除染液を循環して、除染対象配管2の内周に付着した放射性物質を含んだ酸化物を溶解すると共に除去して除染を行う。
さらに、常時腐食電位センサ25a,25bにより、腐食電位が活性域17まで低下しないように監視して、前記除染液浄化系8とバイパス電磁弁35等により、除染液中の金属イオン濃度を自動的に制御して腐食電位を不働態域18に保つことは、上記第2実施の形態の場合と同様である。
【0062】
しかし、除染対象配管2内を循環中の除染液については、導電率計12により導電率の測定と、除染剤濃度コントローラ13の指令により除染剤供給ポンプ9を運転制御して、除染剤調整タンク38からの除染剤を適量供給することにより、自動的に除染液中の除染剤濃度を所定値に調整する。
【0063】
また、前記除染剤調整タンク38内の除染剤については、例えばシュウ酸またはタルトロン酸等の還元系除染剤に対して、除染開始前から除染剤調整タンク38内において、ガスボンベ40から除染助剤である酸化系助剤の酸素、または空気を吹き込むことにより、バブリングして溶存酸素濃度を一定に維持する、この時の余剰酸素または空気は排気管41より排出される。
以上により、除染対象物の金属材料の腐食電位を不働態域18に保つことができると共に、除染助剤が酸素または空気であることから、調達と設備が簡素化することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上本発明によれば、原子力プラント等において放射化された各種機器の金属材料等の表面に付着した汚染を化学的に除染する際に、還元系及び酸化系のいずれの場合も除染効率が高く、しかも腐食電位を常に不働態域に保つことにより、除染対象の機器における金属材料の腐食を低く保ち、廃棄物発生量の低減と、機器の健全性を保つと共に被曝低減による作業員等の安全性を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の除染システムのブロック構成図。
【図2】本発明に係る一実施の形態の直接式の腐食電位センサの縦断面図で、(a)は内部照合電極型、(b)は外部照合電極型を示す。
【図3】本発明に係る一実施の形態の間接式の腐食電位センサの縦断面図で、(a)は内部照合電極型、(b)は外部照合電極型を示す。
【図4】本発明に係る一実施の形態の耐食合金における腐食電位の分極特性図。
【図5】本発明に係る第2実施の形態の除染システムのブロック構成図。
【図6】本発明に係る第3実施の形態の除染システムのブロック構成図。
【図7】従来の除染システムのブロック構成図。
【図8】従来の耐食合金における腐食電位の分極特性図。
【符号の説明】
1…原子炉、2…除染対象配管、3…ポンプ、4,21,33,37…除染装置、5…除染剤タンク、6…除染剤分解装置、7…ヒータ、8…除染液浄化系、9…除染剤供給ポンプ、10…除染液循環ポンプ、11…酸化剤タンク、12…導電率計、13…除染剤濃度コントローラ、14a…除染液供給配管、14b…除染液回収配管、15…分極曲線、16…不感域、17…活性域、18…不働態域、19…二次不働態域、20…過不働態域、22…除染助剤電磁弁、23…除染助剤供給ポンプ、24…除染助剤タンク、25a,25b…直接式の腐食電位センサ、25c,25d…間接式の腐食電位センサ、26,36…電位計測器及びコントローラ、27…液絡管、28…内部照合電極、29…リード線、30…エレクトロメータ、31…外部照合電極、32…試料電極、34…浄化系電磁弁、35…バイパス電磁弁、38…除染剤調整タンク、39…ガス電磁弁、40…ガスボンベ、41…排気管。
Claims (12)
- 表面の汚染部分を除染液となる化学薬品により除去する化学的除染において、除染実施中に除染対象物の金属材料における腐食電位を監視し、予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求め、前記腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする除染方法。
- 前記化学薬品による除染実施中に、除染助剤の添加の制御により腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする請求項1記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染実施中に、除染液中の金属イオン濃度の制御により腐食電位が不働態域となるように制御することを特徴とする請求項1記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染を還元と酸化を繰り返して行うことを特徴とする請求項1記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染を還元のみにより行うことを特徴とする請求項1記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染に使用する除染剤が、還元系除染剤のシュウ酸またはタルトロン酸であることを特徴とする請求項4または請求項5記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染に使用する除染剤が、酸化系助剤の過マンガン酸であることを特徴とする請求項4記載の除染方法。
- 前記化学薬品による除染に使用する除染助剤が、酸化系助剤のFe3+イオンまたはCe4+イオンまたは過酸化水素または硝酸または酸素または空気であることを特徴とする請求項2記載の除染方法。
- 予め除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求めておき、除染対象物の材料または除染対象物と同じ材料の試料電極の腐食電位を監視しながら、腐食電位が不働態域となるように除染液中の除染助剤濃度を自動的に制御することを特徴とする除染システム。
- 予め除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して不働態域の腐食電位の電位境界値を求めておき、除染対象物の材料または除染対象物と同じ材料の試料電極の腐食電位を監視しながら、腐食電位が不働態域となるように除染液中の金属イオン濃度を自動的に制御することを特徴とする除染システム。
- 放射能汚染された除染対象物に除染液を供給し回収する除染装置を備え、前記除染装置は、除染液を除染装置から除染対象物に循環させるポンプと、除染剤を貯留する除染剤タンクと、酸化剤を貯留する酸化剤タンクと、除染液の導電率を計測する導電率計と、前記導電率計の出力を受けて前記除染剤タンクから除染液への除染剤の供給を制御する除染剤濃度コントローラと、除染液を加温するヒータと、除染液中の金属イオンを除去する除染液浄化系と、除染助剤を貯留する除染助剤タンクと、除染液中における除染対象物の腐食電位を測定する腐食電位センサと、前記腐食電位センサの出力を受けて前記除染助剤タンクから除染液への除染助剤の供給を制御し予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して求められた不働態域の腐食電位の電位境界値によって前記腐食電位が不働態域にあるように制御する電位計測器及びコントローラと、除染液中に残留する除染剤を分解する除染剤分解装置とを備えていることを特徴とする除染システム。
- 放射能汚染された除染対象物に除染液を供給し回収する除染装置を備え、前記除染装置は、除染液を除染装置から除染対象物に循環させるポンプと、除染剤を貯留する除染剤タンクと、酸化剤を貯留する酸化剤タンクと、除染液の導電率を計測する導電率計と、前記導電率計の出力を受けて前記除染剤タンクから除染液への除染剤の供給を制御する除染剤濃度コントローラと、除染液を加温するヒータと、除染液中の金属イオンを除去する除染液浄化系と、除染液中における除染対象物の腐食電位を測定する腐食電位センサと、前記腐食電位センサの出力を受けて前記除染液浄化系への除染液の回流を制御し予め前記除染液中において除染対象物の金属材料の分極曲線を測定して求められた不働態域の腐食電位の電位境界値によって前記腐食電位が不働態域にあるように制御する電位計測器及びコントローラと、除染液中に残留する除染剤を分解する除染剤分解装置とを備えていることを特徴とする除染システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01244496A JP3874830B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 除染方法とその除染システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01244496A JP3874830B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 除染方法とその除染システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09203797A JPH09203797A (ja) | 1997-08-05 |
JP3874830B2 true JP3874830B2 (ja) | 2007-01-31 |
Family
ID=11805499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01244496A Expired - Lifetime JP3874830B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 除染方法とその除染システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3874830B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3849925B2 (ja) * | 2000-12-21 | 2006-11-22 | 株式会社東芝 | 化学除染方法 |
FR2937054B1 (fr) * | 2008-10-13 | 2010-12-10 | Commissariat Energie Atomique | Procede et dispositif de decontamination d'une surface metallique. |
JP5358554B2 (ja) * | 2010-12-20 | 2013-12-04 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 腐食電位センサ及び腐食電位センサの設置構造 |
KR101523763B1 (ko) * | 2013-06-19 | 2015-06-01 | 한국원자력연구원 | 금속 표면 고착성 방사능 오염 산화막 제거를 위한 산화 제염제 및 이를 이용한 산화 제염방법 |
-
1996
- 1996-01-29 JP JP01244496A patent/JP3874830B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09203797A (ja) | 1997-08-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6034149B2 (ja) | 原子力プラントの構成部材への貴金属付着方法 | |
EP1220233B1 (en) | Chemical decontamination method | |
JP6756033B2 (ja) | 原子力発電プラントの金属表面を除染する方法 | |
CA2317795C (en) | Method of chemical decontamination | |
JP2000105295A (ja) | 化学除染方法及びその装置 | |
JP2010266393A (ja) | 化学除染方法 | |
JP3481746B2 (ja) | 放射能で汚染された金属の除染方法 | |
JP2015052512A (ja) | 原子力プラントの炭素鋼部材の化学除染方法 | |
US6606368B2 (en) | Method of operating nuclear power plant, nuclear power plant, and method of controlling water chemistry of nuclear power plant | |
JP3874830B2 (ja) | 除染方法とその除染システム | |
JP2000121791A (ja) | 化学除染方法及び装置 | |
JP4083607B2 (ja) | 放射能の化学除染方法および装置 | |
KR102272949B1 (ko) | 원자로의 냉각 시스템에서의 금속 표면 오염 제거 방법 | |
JP4551843B2 (ja) | 化学除染方法 | |
JP6462378B2 (ja) | 原子力プラントの構造部材への貴金属付着方法 | |
JP3889356B2 (ja) | 化学除染方法 | |
JP3849925B2 (ja) | 化学除染方法 | |
JP2015143636A (ja) | 原子力プラントの構造部材への貴金属付着方法 | |
JPH11510262A (ja) | 原子力プラント構成要素の汚染除去法 | |
JP6059106B2 (ja) | 原子力プラントの炭素鋼部材の化学除染方法 | |
JP2017138139A (ja) | 化学除染方法並びに化学除染装置及びこれを用いる原子力プラント | |
JP2013164269A (ja) | 原子力プラント構成部材の線量低減方法及び原子力プラント | |
JP2002071883A (ja) | 原子力プラント構造材料の表面処理方法及び原子力プラントの運転方法 | |
TWI825540B (zh) | 化學除汙方法及化學除汙裝置 | |
JP4959196B2 (ja) | 原子力発電プラント用交換部材及び原子力発電プラント用部材の取扱方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050208 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050405 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050927 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051128 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20051205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061024 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061025 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |