JP3873328B2 - 溝入れ加工方法及び加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバアレイ等に使用するシリコンウエハ等のワークにV溝等の溝入れ加工を行う加工方法及びその加工装置に関する。
詳細には、本発明の方法及び装置は、砥石ブレードを用いた研削加工において上下方向に動作するワーク上面の高さを計測する測定機を組み合わせることにより、高精度な加工を実現した超精密加工技術を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
ワークの全域に多数本の溝入れ加工を行う場合、チャック上面の形状誤差、ワーク全域におけるワーク厚さの不均一性及びワークをチャックにセットする際の異物付着等の要因により、ワーク上面の高さは厳密には水平にならない。
従って、砥石ブレードを取り付けたスピンドルの高さを一定にして溝入れ加工を行っても、加工された溝のワーク上面よりの溝深さはワーク全域において一定にはならない。
【0003】
更に、そのワークをチップ化することにより多数個の部品を生産した場合、ワークの部分的な高さ変動に依存した加工溝深さの異なる部品が生産され、良品率を低下させる要因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のように、スピンドルの高さを一定としたワーク溝入れ加工方法では、ワークをセットするチャックの形状精度、及びワーク全域におけるワーク厚さの均一性などを厳しく管理しなければならない。
しかし、それらの管理は困難であるばかりでなく、ワーク厚さの良品率及びそのワークに溝入れ加工を行い、チップ化した部品の良品率を考慮した場合、生産性が悪く、良品率が低下する問題があった。
【0005】
また、その上面がほぼ水平であるチャックにワークをセットし、ワーク上面の高さ変動に追従するように加工中にスピンドルを上下両方向(Z軸方向)に運動させた場合、スピンドルと装置本体とのスライド面におけるスピンドルZ軸方向の上下運動にはバックラッシュがあること、またスピンドルの姿勢変化が生じることなどから位置決め精度が悪く、ワーク上面の高さ変動に対するスピンドルZ軸方向の追従精度が悪化する問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題について種々検討した結果、砥石ブレードを用いた研削加工機にワーク上面の高さを計測する測定機を組み合わせることにより、溝入れ加工が精度良く行うことができ、チップ化したワーク部品の良品率を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は:
(1)砥石ブレードを高速回転させることにより、シリコンウエハ等のワークに溝入れ加工を行う研削加工方法において、
(イ)水平面に対して傾いたチャックの上面にワークをセットした状態で、(ロ)ワーク上面の高さを予め測定機により計測した結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作を補正することによってワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さをほぼ一定に加工し、(ハ)しかもワークの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードを動かす、ワークの溝入れ加工方法を提供する。また、
【0007】
(2)上記チャックの水平面に対する傾斜角が30°以下である点にも特徴を有する。また、
(3)ワーク上面の高さを計測する測定機が加工機に対して脱着式である点にも特徴を有する。また、
(4)水平面に対して傾いたチャックの上にワークをセットした状態でワーク上面の高さを計測する測定機と、その測定機による測定結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作に反映・補正させ、しかもワークのの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードが動いて、ワーク上面に一定の深さと幅とで溝切りする砥石ブレードからなる研削加工機とが脱着可能に組合わされている、ワークの溝入れ加工装置を提供する。
【0008】
以下、本発明を図面に基いて詳細に説明する。
【作用】
(i) 本発明においては、シリコンウエハ等のワークをセットするチャックの形状精度、及びワーク全域におけるワーク厚さの均一性などを厳しく管理することなく、高良品率でワークから多数個の部品を生産するために、
(イ)水平面に対して傾いたチャックの上面にワークをセットした状態で、(ロ)ワーク上面の高さを予め測定機により計測した結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作を補正することによってワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さをほぼ一定に加工し、(ハ)しかもワークの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードを動かすことによって、
ワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さをほぼ一定に加工することができる(クレーム1)。
【0009】
従来、この補正の動作を上下両方向で実施しようとすると誤差が大きくなる。しかし、本発明のようにチャック面に一定の傾斜を付ければ、たといワーク表面にうねりがあっても、スピンドルの動きは一方向で良く補正され、しかもうねりは存在しても高々数μmなのでそれで十分である。
このように、ワークをセットするチャック上面を水平面に対して傾斜させることで、ワーク上面の高さ変動に追従するようにスピンドルをZ軸の上下両方向に運動させることなく、常にZ軸鉛直下向き、或いは上向きの一方向のみの運動でワーク上面の高さ変動にスピンドルを高精度に追従させることができる。
この場合、通常動きの方向を変えると動きに誤差を生ずるが、本発明のように動きが一方向であると精度良く動かすことができる利点がある。
【0010】
(ii)また、ワークをセットするチャック上面の水平面に対する傾斜角を30°以下、好ましくは10°以下、より好ましくは5°〜8°にすることで、チャックを取り付けたステージの運動方向(X軸方向)の位置決めが、指令位置よりずれた場合における加工溝の深さの狙い値よりのズレ量を低減することができる(クレーム2)。
【0011】
(iii) また、ワーク上面の高さを計測する測定機は、加工機に対して脱着式にすることにより、加工時にはその測定機を加工機の上から取り外しておくことで、測定機が研削液や研削屑等に曝されることがないために、測定精度の悪化及び測定機自体の劣化を防ぐことができる(クレーム3)。
(iv)本発明の加工装置は、(イ)水平面に対して傾いたチャックの上にワークをセットした状態で、ワーク上面の高さを計測する測定機と、(ロ)その測定機の測定結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作に反映・補正させ、(ハ)しかもワークの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードが動いて、高速回転することによりワーク上面に一定の深さと幅とで溝切りする砥石ブレードからなる研削加工機とが、(ニ)脱着可能に組合わされている点に特徴を有する(クレーム4)。
【0012】
【実施例】
本発明は、以下の実施例により具体的に説明するが、その記載により本発明の範囲が制限されない。
図1、2は、本発明による溝入れ加工方法及びその加工装置の実施例を説明する模式図である。図1はワークの表面高さの測定時の状態を示している。図2は溝入れ加工時の状態を示している。
【0013】
図1、2において、1はチャック、2はワーク、3はワーク上面高さ測定機、4は傾斜角、5はステージ、6は砥石ブレードである。
図1、2に示すように、水平面に対して8°傾いた上面を有するチャック1に、厚さ1mmの4インチシリコンウエハ(ワーク)2をセットした状態で、接触式形状測定機(キーエンス社製ロングレンジ接触式変位計)3によりワーク上面の高さ変動を測定した。
【0014】
ワーク全域におけるワーク上面の高さを測定する際のデータサンプリング間隔はステージ運動方向(X軸)、及び加工溝ピッチ方向(Y軸)共5mmとした。 測定後に、接触式形状測定機3を溝入れ加工機8上から取り外し、各々の(X、Y)座標値におけるワーク上面高さ方向(Z軸)のデータを加工中にスピンドル6の上下動作にフィードバックさせることにより、ワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さ変動が±0.3μmの高精度な溝入れ加工を実現した。
また、このウエハワーク2を更にチップ化して多数個の部品を生産した結果、良品率90%以上の良好な値を示した。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、水平面に対して傾いたチャックの上面にワークをセットした状態で、ワーク上面の高さを予め測定機上で計測し、そのワーク上面の高さの部分的な変動を溝入れ加工中に、スピンドルの上下方向の動作に反映・補正することにより、ワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さを一定に加工することができるため、チャックの形状、精度、又はワーク全域におけるワークの厚さの均一性などを厳しく管理することなく、高良品率でワークから多数個の部品を生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溝入れ加工方法及びその加工装置の実施例を説明する模式図であり、ワークの表面高さの測定時の状態を示している。
【図2】本発明による溝入れ加工方法及びその加工装置の実施例を説明する模式図であり、図2は溝入れ加工時の状態を示している。
【符号の説明】
1 チャック
2 ワーク
3 ワーク上面高さ測定機
4 傾斜角
5 ステージ
6 砥石ブレード
Claims (4)
- 砥石ブレードを高速回転させることにより、シリコンウエハ等のワークに溝入れ加工を行う研削加工方法において、
水平面に対して傾いたチャックの上面にワークをセットした状態で、ワーク上面の高さを予め測定機により計測した結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作を補正することによってワーク全域においてワーク上面よりの加工溝の深さをほぼ一定に加工し、しかもワークの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードを動かすことを特徴とする、ワークの溝入れ加工方法。 - 上記チャックの水平面に対する傾斜角が30°以下であることを特徴とする、請求項1記載のワークの溝入れ加工方法。
- ワーク上面の高さを計測する測定機が加工機に対して脱着式であることを特徴とする、請求項1記載のワークの溝入れ加工方法。
- 水平面に対して傾いたチャックの上にワークをセットした状態でワーク上面の高さを計測する測定機と、その測定機による測定結果に基づいて、そのワーク上面高さの部分的な変動を溝加工中にスピンドルの上下方向の動作に反映・補正させ、しかもワークの傾斜方向に対して常に鉛直下向き或いは上向きの一方向のみの送り方向で砥石ブレードが動いて、ワーク上面に一定の深さと幅とで溝切りする砥石ブレードからなる研削加工機とが脱着可能に組合わされていることを特徴とする、ワークの溝入れ加工装置。
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