JP3872683B2 - 組積用ブロックおよびその製造方法ならびに組積方法 - Google Patents

組積用ブロックおよびその製造方法ならびに組積方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組積用ブロック、組積用ブロックの製造方法および塀あるいは擁壁等の組積方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートブロックで形成された塀あるいは土留め用の擁壁は、天然石のような他の材料で形成されたものと比較すると耐久性に優れまた構成が簡易で施工も容易であるために、広く使用されている。
【0003】
上記のコンクリートブロックの組積構造は、天然石の組積構造と同様な外観を得るべく工夫がなされている。
【0004】
すなわち、コンクリートブロックは、表面に多数の凹凸あるいは割り肌が人工的に形成され、言い換えれば化粧が施されており、これにより、天然石の表面と同様の質感が得られる。さらにまた、同一寸法の多数のコンクリートブロックを横積み方向および縦積み方向の双方向に、コンクリートブロックの厚み方向の位置をずらして配列することにより、塀の両面あるいは擁壁の表面にコンクリートブロック単位で段状に凹凸を生じさせ、石積みの風合いを醸し出すことが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のコンクリートブロックの組積構造は、同一形状のコンクリートブロックを用い、コンクリートブロックの厚み方向の位置を相互にずらして配列した後、コンクリートブロックに予め形成されている空洞を挿通して縦筋を配設するときに、縦積み方向の各コンクリートブロックの空洞の中心線がずれているために、縦筋を容易に配設できないという問題がある。また、このことは、横積み方向の各コンクリートブロックに横筋を配設する場合においても同様である。なお、このとき、寸法、形状等の異なる複数の種類のコンクリートブロックを組み合わせて使用すれば、この不具合を解消することができるものの、複数の種類のコンクリートブロックを準備することは煩雑であり、また、コストも高くなる。さらにまた、複数の種類のコンクリートブロックを組み合わせて組積することは作業能率にも大幅な支障を来たすことにもなる。
【0006】
また、横積みおよび縦積みの双方向にコンクリートブロックを配列するとき、各コンクリートブロック相互に凹凸のある状態で、墨糸を用いて墨付け(墨出し)し、位置決めすることは必ずしも容易ではない。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、組積の際に鉄筋あるいは金具を容易に配設することができる組積用ブロック、組積用ブロックの製造方法および組積方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、組積の際に各組積用ブロックを容易に位置決めすることができる組積用ブロック、組積用ブロックの製造方法および組積方法を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る組積用ブロックは、対向する板状の2枚のフェイスシェルと、該2枚のフェイスシェルの間に該2枚のフェイスシェルと直交して設けられ、該2枚のフェイスシェルを接続する板状の複数のウェブとを有し、該複数のウェブとの間に1または2以上の空洞(貫通孔)が形成され、該空洞を挿通して配筋して組積するために用いる組積用ブロックにおいて、該2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成されてなることを特徴とする。
【0010】
これにより、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させ、空洞に鉄筋あるいは金具等の縦筋を挿通することで、縦筋を容易に配設することができる。
【0011】
この場合、前記2枚のフェイスシェルのうちの前記厚みの大きい方のフェイスシェルが、該厚みの小さい方のフェイスシェルと同じ厚みの端面の箇所に厚み方向と直交する方向に延出するスリットを形成されてなると、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整することにより、容易に各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができる。また、目視による位置決めとともに、補助的に墨付け作業を行って位置決め精度をより向上させるとき、容易に墨付け作業を行うことができる。
【0012】
また、この場合、前記2枚のフェイスシェルおよび前記複数のウェブにわたる少なくとも1つの端面に前記空洞の中心と中心線を一致させ、該空洞に連通する横筋配設用の長溝が形成されてなると、横筋施工においても縦筋施工と同様の効果を得ることができる。
【0013】
また、本発明に係る組積用ブロックの製造方法は、上記の組積用ブロックの製造方法であって、長尺の直方体状のブロック素材に所定のピッチで1または2以上の空洞を配列して形成する工程と、該1または2以上の空洞を挟む両側を所定の異なる幅に切断して、フェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組積用ブロックを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0014】
これにより、本発明に係る組積用ブロックを容易に多数個得ることができる。
【0015】
ここで、組積用ブロックに前記スリットや前記横筋配設用の長溝を形成するときは、空洞を形成するときに同時に行っておくと好適である。
【0016】
また、本発明に係る組積方法は、上記の組積用ブロックの製造方法であって、長尺の直方体状のブロック素材に所定のピッチで1または2以上の空洞の組を複数組配列して形成する工程と、該1または2以上の空洞の組を挟む両側を所定の異なる幅に切断して、フェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組積用ブロックを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0017】
これにより、縦積み方向の各組積用ブロックの中心線を一致させた空洞に縦筋を挿通することで、縦筋を容易に配設することができる。また、横積み方向の各組積用ブロックの長溝を有するときは、横積み方向の各組積用ブロックの中心線を一致させた長溝に横筋を挿通することで、横筋を容易に配設することができる。
【0018】
また、本発明に係る組積方法は、上記の組積用ブロックを用いた組積方法であって、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整することにより縦積み方向の各組積用ブロックにおいて1または2以上の空洞の中心線を一致させ、該1または2以上の空洞を挿通して縦筋を配設することを特徴とする。
【0019】
これにより、墨糸を用いて墨付け作業を行うことなく目視で調整することにより、容易に縦積み方向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができる。また、横積み方向の各組積用ブロックの長溝を有するときは、横積み方向の各組積用ブロックの長溝の中心線を容易に一致させることができる。このため、配筋施工を容易に行うことができる。また、目視による位置決めとともに、補助的に墨付け作業を行うことにより、容易に墨付け作を行うことができ、位置決め精度をより向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る組積用ブロックおよびその製造方法ならびに組積方法の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0021】
まず、本実施の形態例に係る組積用ブロックについて、図1〜図4を参照して説明する。
【0022】
本実施の形態例に係る組積用ブロック10は、略直方体状に形成される。
【0023】
組積用ブロック10は、図1中上面に、長手方向に延出する略V字状の長溝12と、長溝12に連通し、図1中上下方向に貫通する2つの空洞(貫通孔)14が形成されている。2つの空洞14は、開口面が略矩形状でかつ四隅の角が取られて円弧状とされた形状を有する。2つの空洞14は、空洞14の中心O1が組積用ブロック10の厚み(奥行き)方向に厚みT1の中心(中点)O2からずれた位置に形成されている。この中心O1は、長溝12の中心線上にある。したがって、2つの空洞14および長溝12を挟んで両側に対向して形成される縦板状の部位16a、16b(以下、フェイスシェル16a、16bと表示する。)は、厚みT2、T3が異なり、厚みT2が厚みT3よりも大きく形成されている。なお、組積用ブロック10は、長溝12が1つの端面にのみ形成されているが、必要に応じて上下両端面に長溝を形成してもよい。また、組積用ブロック10を用いる組積構造の形態の違いにより、例えば横筋施工を行う必要がないときには長溝12を省略してもよく、あるいはまた、例えば縦筋施工を行う必要がないときには空洞14を省略してもよい。
【0024】
厚みT2のフェイスシェル16aは、フェイスシェル16bの厚みT3に相当する箇所の上面(端面)に長手方向に延出するスリット18が形成されている。すなわち、2つの空洞14の中心O1からフェイスシェル16bの表面までの距離L1と、2つの空洞14からフェイスシェル16aのスリット18までの距離L2は同じである。なお、スリット18に代えて位置決め用のマークを設けてもよく、あるいは、組積用ブロック10を用いる組積構造の形態よっては、スリット18を省略してもよい。
【0025】
空洞14によって離隔され、2枚のフェイスシェル16a、16bと直交して形成される2枚のフェイスシェル16a、16bを接続する複数の板状の部位20はウェブと呼ばれる(以下、ウェブ20と表示する。)。
【0026】
組積用ブロック10は、フェイスシェル16a、16bの表面が微細な凹凸状に、あるいは割り肌状に形成された化粧ブロックであり、天然石の表面の外観あるいは質感を呈する。
【0027】
組積用ブロック10は、トロンメル加工により隅角部Cが丸められている。
【0028】
組積用ブロック10は、例えばコンクリートで形成され、外形寸法が例えば、幅W1が240mm、奥行きD1(T1と同じ)が140mm、高さH1が140mmである。フェイスシェル16aは厚みT2が50mmに形成され、フェイスシェル16bは厚みT3が35mmに形成されている。スリット18は、例えば開口幅が2mm、深さが1mm程度のV字溝状に形成されている。長溝12は、例えば開口幅W2が55mm、深さD2が41mmに形成されている。長溝12の底面は断面形状が曲率半径ρ1が15mmの湾曲状に形成されている。空洞14は、開口面の一辺が例えば開口幅W2と同じ55mmであり、開口面の隅角の円弧部分の曲率半径ρ2が20mmの円筒状に形成されている。空洞14の中心O1と組積用ブロック10の長手方向の端面との距離L3は例えば52.5mmであり、中心O1間の距離L4は例えば125mmである。なお、長溝12の開口幅W2と空洞14の開口面の一辺とは異なる寸法に形成してもよい。
【0029】
上記したように、空洞14の中心O1からフェイスシェル16bの表面までの距離L1と、2つの空洞14からフェイスシェル16aのスリット18までの距離L2は同じでであり、例えば35mmである。
【0030】
以上説明した本実施の形態例に係る組積用ブロック10の製造方法について、図5および図6を参照して説明する。
【0031】
長尺の直方体状のブロック素材21を用意する。ブロック素材21は、セメントおよび砂を主材料とし、図示しない例えば上下半割り型の金型により成形加工される。なお、セメントはスランプが0の硬めのコンクリートが得られる種類のものを用いる。
【0032】
このとき、形成されるブロック素材21の短手方向(図5中上下方向)に組積用ブロック10の長溝12が延出して形成されるように、組積用ブロック10の長溝12、空洞14およびスリット18を画成するための突起を複数組設けた加圧板を上型のキャビテイ形成面に配設しておく。突起は、長溝12、空洞14およびスリット18の配置が前記した組積用ブロック10と同じ配置になるように形成される。また、各組の突起は、2つ形成される空洞14の組の中心が空洞14の各組間で等間隔(同一のピッチ)L5で配列されるように配置される。なお、この場合、上型の突起は、長溝12、空洞14およびスリット18のいずれかの形成部位を必要に応じて省略してもよい。また、上型の突起は、例えば、長溝12、空洞14およびスリット18のうちのいずれかを省略したものを用いてブロック素材を形成し、さらに後述するように複数の組積用ブロックに分割した後に、個々の組積用ブロックに前工程で省略したスリット18等を形成してもよい。
【0033】
形成されたブロック素材21は、奥行きD3が組積用ブロック10の幅W1と同一寸法であり、また、図5中隣り合うブロック単位の2つの空洞14の組間空洞14ピッチ、すなわち、中心O1間の距離L5が組積用ブロック10の奥行きD1と同一寸法である。なお、ブロック素材21の長手寸法(図5中左右方向の長さ寸法)は、形成する組積用ブロック10の個数に応じた所望の寸法に形成される。
【0034】
そして、例えば図示しない油圧式のスプリッタを用いて、ブロック素材21をブロック単位に分割する。このとき、隣り合うブロック単位の空洞14の中心O1間の距離が同じ位置(中心O1間の中点)に分割線(矢印X1で示す。)を定めると、2つのフェイスシェルが同一の厚みの組積用ブロックが形成されることになるが、本実施の形態例では、分割線(矢印X2で示す。)の位置を分割線X1よりも一方の空洞14の中心O1に片寄せる。
【0035】
分割線X2でブロック素材21を分割することにより、組積用ブロックが一括して多数個得られる。スプリッタで分割することで、分割面、すなわち、組積用ブロックの両表面には、前記した天然石に類似した肌合いが自然に生成される。
【0036】
上記のように形成された組積用ブロックは、さらに、トロンメル加工により隅角を丸めることにより、本実施の形態例の組積用ブロック10となる。
【0037】
以上説明した本実施の形態例に係る組積用ブロックの製造方法は、組積用ブロック10を容易に多数個得ることができる。
【0038】
つぎに、本実施の形態例の組積用ブロック10を用いた組積方法について、図7〜図9を参照して説明する。
【0039】
図7に示す、本実施の形態例の組積方法により組積用ブロック10を用いて組積みした組積構造(組積造)22は、厚みが異なるフェイスシェル16a、16bが同一方向(図7中紙面表側あるいは紙面裏側)を向くように、横積み(図7中左右方向)および縦積み(図7中上下方向)の双方向に複数の組積用ブロック10を前後(表裏面)反転させて配列している。例えば、図7中、組積用ブロック10aはフェイスシェル16aを手前側にして配置されており、その左隣の組積用ブロック10bはフェイスシェル16bを手前側にして配置されている。これにより、組積構造22の両面(図7中紙面表側あるいは紙面裏側)は多数の組積用ブロック10が段状に凸凹に配列され、石積みの風合いが得られる。
【0040】
このような組積構造22は、組積構造の両面が目に触れる塀等に好適に用いることができるが、これに限らず、盛り土を止めるための擁壁等に用いることができ、さらにまた、他の用途に適宜用いることができる。
【0041】
上記の組積構造22の組積方法について、塀を例にとって以下説明する。
【0042】
塀の施工方法は、基本的には通常の塀の施工方法と同様である。
【0043】
すなわち、まず、所定の標準形状の布構造等の基礎を施工する。つぎに、ブロックの種類によって上限が定められた所定の高さに本実施の形態例の組積用ブロック10を組積む。
【0044】
組積構造の一段目は、布構造の上面の予め位置決め設定された箇所に組積用ブロック10の表裏面を同一方向に揃えて横積みし、組積用ブロック10相互に凹凸のない平面状に配置する(図示せず。)。
【0045】
ついで、組積構造の二段目を組積む。このとき、例えば図8に示すように組積用ブロック10c、10dについては、一段目の組積用ブロック10e〜10gから図8中左右方向に千鳥状にずらした位置に組積用ブロック10e〜10gと同じ向きに積む。一方、組積用ブロック10hについては、両隣の組積用ブロック10c、10dおよび一段目の組積用ブロック10e〜10gとは前後(表裏面)を反転(図8中上下方向を逆転)させて積む。この際、組積用ブロック10c、10dについては、一段目の組積用ブロック10e〜10gと前後の面が同じ(面一)になるように、目視により位置決め調整して積むことができる。一方、組積用ブロック10hについては、両隣の組積用ブロック10c、10dのスリット18と組積用ブロック10hのフェイスシェル16b側の表面が面一になるように、目視により位置決め調整して積むことができる。このようにして積まれた一段目の組積用ブロックと二段目の組積用ブロックは、組積用ブロック10の前記した構造上、空洞14の中心O1が一致する。言い換えれば、上下二段の組積用ブロックは空洞14が同一の中心線上に位置決めされる。また、同様に、横積みした二段目の組積用ブロック10c、10d、10hは、長溝12の各中心線(図8中、矢印X3〜X5で示す。)が同一線上に位置決めされる。
【0046】
三段目以降の組積みは、二段目と同様の手順で行う。なお、塀のコーナー部については、図9に示すように、2つのフェイスシェル24a、24bが同じ厚みに形成され、長溝26の一端が閉塞された通常の組積用ブロック28を用いる。
【0047】
以上の説明では省略したが、本実施の形態例に係る組積方法では、通常の組積方法と同様に、組積用ブロック間の目地にはモルタルを充填する(図示せず。)。また、各段の組積用ブロックの長溝12を挿通して横筋を、および上下段の組積用ブロックの空洞14を挿通して縦筋を、それぞれ配筋して横筋と縦筋とを結線するともに、長溝12および空洞14にコンクリートを充填する(図示せず。)。
【0048】
本実施の形態例の組積用ブロック10を用いた組積方法は、墨糸を用いて墨付け作業を行うことなく目視で調整することにより、縦積み方向の各組積用ブロックの空洞の中心線を容易に一致させることができ、また、横積み方向の各組積用ブロックの長溝の中心線を容易に一致させることができる。このため、配筋施工を容易に行うことができる。また、目視による位置決めとともに、補助的に墨付け作業を行えば、容易に墨付け作業を行うことができ、位置決め精度をより向上させることができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明に係る組積用ブロックによれば、2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成されているため、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させ、空洞に鉄筋あるいは金具等の縦筋を挿通することで、縦筋を容易に配設することができる。
【0050】
また、本発明に係る組積用ブロックによれば、2枚のフェイスシェルのうちの厚みの大きい方のフェイスシェルが、厚みの小さい方のフェイスシェルと同じ厚みの端面の箇所に厚み方向と直交する方向に延出するスリットを形成されているため、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整することにより、容易に各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができる。また、目視による位置決めとともに、補助的に墨付け作業を行って位置決め精度をより向上させるとき、容易に墨付け作業を行うことができる。
【0051】
また、本発明に係る組積用ブロックによれば、2枚のフェイスシェルおよび複数のウェブにわたる少なくとも1つの端面に空洞の中心と中心線を一致させ、空洞に連通する横筋配設用の長溝が形成されているため、横筋施工においても縦筋施工と同様の効果を得ることができる。
【0052】
また、本発明に係る組積用ブロックの製造方法によれば、長尺の直方体状のブロック素材に所定のピッチで空洞の組を複数組配列して形成する工程と、空洞の組を挟む両側を異なる幅に切断して、フェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組積用ブロックを形成する工程とを有するため、本発明に係る組積用ブロックを容易に多数個得ることができる。
【0053】
また、本発明に係る組積方法によれば、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブロックにおいて空洞の中心線を一致させ、空洞を挿通して縦筋を配設するため、縦積み方向の各組積用ブロックの中心線を一致させた空洞に縦筋を挿通することで、縦筋を容易に配設することができる。
【0054】
また、本発明に係る組積方法によれば、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整することにより空洞の中心線を一致させるため、墨糸を用いて墨付け作業を行うことなく容易に縦積み方向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態例に係る組積用ブロックの斜視図である。
【図2】 図1の組積用ブロックの平面図である。
【図3】 図2中III−III線上の組積用ブロックの断面図である。
【図4】 図2中IV−IV線上の組積用ブロックの断面図である。
【図5】 本実施の形態例に係る組積用ブロックの製造方法を説明するためのものであり、ブロック素材の部分平面図である。
【図6】 図5のブロック素材を分割して得た1つの組積用ブロックの平面図である。
【図7】 本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方法を説明するためのものであり、組積構造の一例としての塀の部分斜視図である。
【図8】 本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方法を説明するためのものであり、二段積みした状態を示す部分平面図である。
【図9】 本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方法を説明するためのものであり、コーナー部の組積構造を示す部分平面図である。
【符号の説明】
10、28 組積用ブロック
12、26 長溝
14 空洞
16a、16b、24a、24b フェイスシェル
18 スリット
20 ウェブ
21 ブロック素材
22 組積構造

Claims (3)

  1. 対向する板状の2枚のフェイスシェルと、該2枚のフェイスシェルの間に該2枚のフェイスシェルと直交して設けられ、該2枚のフェイスシェルを接続する板状の複数のウェブとを有し、該複数のウェブの間に1または2以上の空洞が形成され、該空洞を挿通して配筋して組積するために用いる組積用ブロックにおいて、
    該2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成され、
    前記2枚のフェイスシェルのうちの前記厚みの大きい方のフェイスシェルが、該厚みの小さい方のフェイスシェルと同じ厚みの端面の箇所に厚み方向と直交する方向に延出するスリットを形成されてなることを特徴とする組積用ブロック。
  2. 前記2枚のフェイスシェルおよび前記複数のウェブにわたる少なくとも1つの端面に前記空洞の中心と中心線を一致させ、該空洞に連通する横筋配設用の長溝が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の組積用ブロック
  3. 請求項1記載の組積用ブロックを用いた組積方法であって、
    厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整することにより縦積み方向の各組積用ブロックにおいて1または2以上の空洞の中心線を一致させ、該1または2以上の空洞を挿通して縦筋を配設することを特徴とする組積方法
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