JP2003176583A - 組積用ブロックおよびその製造方法ならびに組積方法 - Google Patents

組積用ブロックおよびその製造方法ならびに組積方法

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JP2003176583A JP2001376302A JP2001376302A JP2003176583A JP 2003176583 A JP2003176583 A JP 2003176583A JP 2001376302 A JP2001376302 A JP 2001376302A JP 2001376302 A JP2001376302 A JP 2001376302A JP 2003176583 A JP2003176583 A JP 2003176583A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組積の際に容易に配筋することができ、ま
た、各組積用ブロックを容易に位置決めすることができ
る組積用ブロック、組積用ブロックの製造方法および組
積方法を提供する。 【解決手段】 組積用ブロック10は、上面に略V字状
の長溝12と、長溝12に連通する2つの空洞14とが
形成される。2つの空洞14は、空洞14の中心が組積
用ブロック10の厚み方向に厚みの中点からずれた位置
に形成される。2つの空洞14および長溝12を挟んで
両側に対向して形成されるフェイスシェル16a、16
bは、厚みが異なる。組積の際、例えば上下左右に隣り
合う組積用ブロック10のフェイスシェル16a、16
bを前後反転させて配置することにより、隣り合う組積
用ブロック10の空洞14の中心が上下左右でそれぞれ
1つの中心線上に位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組積用ブロック、
組積用ブロックの製造方法および塀あるいは擁壁等の組
積方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックで形成された塀あ
るいは土留め用の擁壁は、天然石のような他の材料で形
成されたものと比較すると耐久性に優れまた構成が簡易
で施工も容易であるために、広く使用されている。
【0003】上記のコンクリートブロックの組積構造
は、天然石の組積構造と同様な外観を得るべく工夫がな
されている。
【0004】すなわち、コンクリートブロックは、表面
に多数の凹凸あるいは割り肌が人工的に形成され、言い
換えれば化粧が施されており、これにより、天然石の表
面と同様の質感が得られる。さらにまた、同一寸法の多
数のコンクリートブロックを横積み方向および縦積み方
向の双方向に、コンクリートブロックの厚み方向の位置
をずらして配列することにより、塀の両面あるいは擁壁
の表面にコンクリートブロック単位で段状に凹凸を生じ
させ、石積みの風合いを醸し出すことが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
コンクリートブロックの組積構造は、同一形状のコンク
リートブロックを用い、コンクリートブロックの厚み方
向の位置を相互にずらして配列した後、コンクリートブ
ロックに予め形成されている空洞を挿通して縦筋を配設
するときに、縦積み方向の各コンクリートブロックの空
洞の中心線がずれているために、縦筋を容易に配設でき
ないという問題がある。また、このことは、横積み方向
の各コンクリートブロックに横筋を配設する場合におい
ても同様である。なお、このとき、寸法、形状等の異な
る複数の種類のコンクリートブロックを組み合わせて使
用すれば、この不具合を解消することができるものの、
複数の種類のコンクリートブロックを準備することは煩
雑であり、また、コストも高くなる。さらにまた、複数
の種類のコンクリートブロックを組み合わせて組積する
ことは作業能率にも大幅な支障を来たすことにもなる。
【0006】また、横積みおよび縦積みの双方向にコン
クリートブロックを配列するとき、各コンクリートブロ
ック相互に凹凸のある状態で、墨糸を用いて墨付け(墨
出し)し、位置決めすることは必ずしも容易ではない。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、組積の際に鉄筋あるいは金具を容易に配設す
ることができる組積用ブロック、組積用ブロックの製造
方法および組積方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、組積の際に各組積用ブロ
ックを容易に位置決めすることができる組積用ブロッ
ク、組積用ブロックの製造方法および組積方法を提供す
ることを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る組積用ブロ
ックは、対向する板状の2枚のフェイスシェルと、該2
枚のフェイスシェルの間に該2枚のフェイスシェルと直
交して設けられ、該2枚のフェイスシェルを接続する板
状の複数のウェブとを有し、該複数のウェブとの間に1
または2以上の空洞(貫通孔)が形成され、該空洞を挿
通して配筋して組積するために用いる組積用ブロックに
おいて、該2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に
形成されてなることを特徴とする。
【0010】これにより、本発明に係る組積用ブロック
を用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向
くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意の順で複
数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、縦積み方
向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させ、空洞
に鉄筋あるいは金具等の縦筋を挿通することで、縦筋を
容易に配設することができる。
【0011】この場合、前記2枚のフェイスシェルのう
ちの前記厚みの大きい方のフェイスシェルが、該厚みの
小さい方のフェイスシェルと同じ厚みの端面の箇所に厚
み方向と直交する方向に延出するスリットを形成されて
なると、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚みが
異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積み
および縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロッ
クを前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェ
ルのスリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが
面一になるように目視で調整することにより、容易に各
組積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができ
る。また、目視による位置決めとともに、補助的に墨付
け作業を行って位置決め精度をより向上させるとき、容
易に墨付け作業を行うことができる。
【0012】また、この場合、前記2枚のフェイスシェ
ルおよび前記複数のウェブにわたる少なくとも1つの端
面に前記空洞の中心と中心線を一致させ、該空洞に連通
する横筋配設用の長溝が形成されてなると、横筋施工に
おいても縦筋施工と同様の効果を得ることができる。
【0013】また、本発明に係る組積用ブロックの製造
方法は、上記の組積用ブロックの製造方法であって、長
尺の直方体状のブロック素材に所定のピッチで1または
2以上の空洞を配列して形成する工程と、該1または2
以上の空洞を挟む両側を所定の異なる幅に切断して、フ
ェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組
積用ブロックを形成する工程とを有することを特徴とす
る。
【0014】これにより、本発明に係る組積用ブロック
を容易に多数個得ることができる。
【0015】ここで、組積用ブロックに前記スリットや
前記横筋配設用の長溝を形成するときは、空洞を形成す
るときに同時に行っておくと好適である。
【0016】また、本発明に係る組積方法は、上記の組
積用ブロックの製造方法であって、長尺の直方体状のブ
ロック素材に所定のピッチで1または2以上の空洞の組
を複数組配列して形成する工程と、該1または2以上の
空洞の組を挟む両側を所定の異なる幅に切断して、フェ
イスシェルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組積
用ブロックを形成する工程とを有することを特徴とす
る。
【0017】これにより、縦積み方向の各組積用ブロッ
クの中心線を一致させた空洞に縦筋を挿通することで、
縦筋を容易に配設することができる。また、横積み方向
の各組積用ブロックの長溝を有するときは、横積み方向
の各組積用ブロックの中心線を一致させた長溝に横筋を
挿通することで、横筋を容易に配設することができる。
【0018】また、本発明に係る組積方法は、上記の組
積用ブロックを用いた組積方法であって、厚みが異なる
フェイスシェルが同一方向を向くように、横積みおよび
縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを前後反転させ
て配列し、厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚
みの小さいフェイスシェルの表面とが面一になるように
目視で調整することにより縦積み方向の各組積用ブロッ
クにおいて1または2以上の空洞の中心線を一致させ、
該1または2以上の空洞を挿通して縦筋を配設すること
を特徴とする。
【0019】これにより、墨糸を用いて墨付け作業を行
うことなく目視で調整することにより、容易に縦積み方
向の各組積用ブロックの空洞の中心線を一致させること
ができる。また、横積み方向の各組積用ブロックの長溝
を有するときは、横積み方向の各組積用ブロックの長溝
の中心線を容易に一致させることができる。このため、
配筋施工を容易に行うことができる。また、目視による
位置決めとともに、補助的に墨付け作業を行うことによ
り、容易に墨付け作を行うことができ、位置決め精度を
より向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る組積用ブロックおよ
びその製造方法ならびに組積方法の好適な実施の形態
(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照
して、以下に説明する。
【0021】まず、本実施の形態例に係る組積用ブロッ
クについて、図1〜図4を参照して説明する。
【0022】本実施の形態例に係る組積用ブロック10
は、略直方体状に形成される。
【0023】組積用ブロック10は、図1中上面に、長
手方向に延出する略V字状の長溝12と、長溝12に連
通し、図1中上下方向に貫通する2つの空洞(貫通孔)
14が形成されている。2つの空洞14は、開口面が略
矩形状でかつ四隅の角が取られて円弧状とされた形状を
有する。2つの空洞14は、空洞14の中心O1が組積
用ブロック10の厚み(奥行き)方向に厚みT1の中心
(中点)O2からずれた位置に形成されている。この中
心O1は、長溝12の中心線上にある。したがって、2
つの空洞14および長溝12を挟んで両側に対向して形
成される縦板状の部位16a、16b(以下、フェイス
シェル16a、16bと表示する。)は、厚みT2、T
3が異なり、厚みT2が厚みT3よりも大きく形成され
ている。なお、組積用ブロック10は、長溝12が1つ
の端面にのみ形成されているが、必要に応じて上下両端
面に長溝を形成してもよい。また、組積用ブロック10
を用いる組積構造の形態の違いにより、例えば横筋施工
を行う必要がないときには長溝12を省略してもよく、
あるいはまた、例えば縦筋施工を行う必要がないときに
は空洞14を省略してもよい。
【0024】厚みT2のフェイスシェル16aは、フェ
イスシェル16bの厚みT3に相当する箇所の上面(端
面)に長手方向に延出するスリット18が形成されてい
る。すなわち、2つの空洞14の中心O1からフェイス
シェル16bの表面までの距離L1と、2つの空洞14
からフェイスシェル16aのスリット18までの距離L
2は同じである。なお、スリット18に代えて位置決め
用のマークを設けてもよく、あるいは、組積用ブロック
10を用いる組積構造の形態よっては、スリット18を
省略してもよい。
【0025】空洞14によって離隔され、2枚のフェイ
スシェル16a、16bと直交して形成される2枚のフ
ェイスシェル16a、16bを接続する複数の板状の部
位20はウェブと呼ばれる(以下、ウェブ20と表示す
る。)。
【0026】組積用ブロック10は、フェイスシェル1
6a、16bの表面が微細な凹凸状に、あるいは割り肌
状に形成された化粧ブロックであり、天然石の表面の外
観あるいは質感を呈する。
【0027】組積用ブロック10は、トロンメル加工に
より隅角部Cが丸められている。
【0028】組積用ブロック10は、例えばコンクリー
トで形成され、外形寸法が例えば、幅W1が240m
m、奥行きD1(T1と同じ)が140mm、高さH1
が140mmである。フェイスシェル16aは厚みT2
が50mmに形成され、フェイスシェル16bは厚みT
3が35mmに形成されている。スリット18は、例え
ば開口幅が2mm、深さが1mm程度のV字溝状に形成
されている。長溝12は、例えば開口幅W2が55m
m、深さD2が41mmに形成されている。長溝12の
底面は断面形状が曲率半径ρ1が15mmの湾曲状に形
成されている。空洞14は、開口面の一辺が例えば開口
幅W2と同じ55mmであり、開口面の隅角の円弧部分
の曲率半径ρ2が20mmの円筒状に形成されている。
空洞14の中心O1と組積用ブロック10の長手方向の
端面との距離L3は例えば52.5mmであり、中心O
1間の距離L4は例えば125mmである。なお、長溝
12の開口幅W2と空洞14の開口面の一辺とは異なる
寸法に形成してもよい。
【0029】上記したように、空洞14の中心O1から
フェイスシェル16bの表面までの距離L1と、2つの
空洞14からフェイスシェル16aのスリット18まで
の距離L2は同じでであり、例えば35mmである。
【0030】以上説明した本実施の形態例に係る組積用
ブロック10の製造方法について、図5および図6を参
照して説明する。
【0031】長尺の直方体状のブロック素材21を用意
する。ブロック素材21は、セメントおよび砂を主材料
とし、図示しない例えば上下半割り型の金型により成形
加工される。なお、セメントはスランプが0の硬めのコ
ンクリートが得られる種類のものを用いる。
【0032】このとき、形成されるブロック素材21の
短手方向(図5中上下方向)に組積用ブロック10の長
溝12が延出して形成されるように、組積用ブロック1
0の長溝12、空洞14およびスリット18を画成する
ための突起を複数組設けた加圧板を上型のキャビテイ形
成面に配設しておく。突起は、長溝12、空洞14およ
びスリット18の配置が前記した組積用ブロック10と
同じ配置になるように形成される。また、各組の突起
は、2つ形成される空洞14の組の中心が空洞14の各
組間で等間隔(同一のピッチ)L5で配列されるように
配置される。なお、この場合、上型の突起は、長溝1
2、空洞14およびスリット18のいずれかの形成部位
を必要に応じて省略してもよい。また、上型の突起は、
例えば、長溝12、空洞14およびスリット18のうち
のいずれかを省略したものを用いてブロック素材を形成
し、さらに後述するように複数の組積用ブロックに分割
した後に、個々の組積用ブロックに前工程で省略したス
リット18等を形成してもよい。
【0033】形成されたブロック素材21は、奥行きD
3が組積用ブロック10の幅W1と同一寸法であり、ま
た、図5中隣り合うブロック単位の2つの空洞14の組
間空洞14ピッチ、すなわち、中心O1間の距離L5が
組積用ブロック10の奥行きD1と同一寸法である。な
お、ブロック素材21の長手寸法(図5中左右方向の長
さ寸法)は、形成する組積用ブロック10の個数に応じ
た所望の寸法に形成される。
【0034】そして、例えば図示しない油圧式のスプリ
ッタを用いて、ブロック素材21をブロック単位に分割
する。このとき、隣り合うブロック単位の空洞14の中
心O1間の距離が同じ位置(中心O1間の中点)に分割
線(矢印X1で示す。)を定めると、2つのフェイスシ
ェルが同一の厚みの組積用ブロックが形成されることに
なるが、本実施の形態例では、分割線(矢印X2で示
す。)の位置を分割線X1よりも一方の空洞14の中心
O1に片寄せる。
【0035】分割線X2でブロック素材21を分割する
ことにより、組積用ブロックが一括して多数個得られ
る。スプリッタで分割することで、分割面、すなわち、
組積用ブロックの両表面には、前記した天然石に類似し
た肌合いが自然に生成される。
【0036】上記のように形成された組積用ブロック
は、さらに、トロンメル加工により隅角を丸めることに
より、本実施の形態例の組積用ブロック10となる。
【0037】以上説明した本実施の形態例に係る組積用
ブロックの製造方法は、組積用ブロック10を容易に多
数個得ることができる。
【0038】つぎに、本実施の形態例の組積用ブロック
10を用いた組積方法について、図7〜図9を参照して
説明する。
【0039】図7に示す、本実施の形態例の組積方法に
より組積用ブロック10を用いて組積みした組積構造
(組積造)22は、厚みが異なるフェイスシェル16
a、16bが同一方向(図7中紙面表側あるいは紙面裏
側)を向くように、横積み(図7中左右方向)および縦
積み(図7中上下方向)の双方向に複数の組積用ブロッ
ク10を前後(表裏面)反転させて配列している。例え
ば、図7中、組積用ブロック10aはフェイスシェル1
6aを手前側にして配置されており、その左隣の組積用
ブロック10bはフェイスシェル16bを手前側にして
配置されている。これにより、組積構造22の両面(図
7中紙面表側あるいは紙面裏側)は多数の組積用ブロッ
ク10が段状に凸凹に配列され、石積みの風合いが得ら
れる。
【0040】このような組積構造22は、組積構造の両
面が目に触れる塀等に好適に用いることができるが、こ
れに限らず、盛り土を止めるための擁壁等に用いること
ができ、さらにまた、他の用途に適宜用いることができ
る。
【0041】上記の組積構造22の組積方法について、
塀を例にとって以下説明する。
【0042】塀の施工方法は、基本的には通常の塀の施
工方法と同様である。
【0043】すなわち、まず、所定の標準形状の布構造
等の基礎を施工する。つぎに、ブロックの種類によって
上限が定められた所定の高さに本実施の形態例の組積用
ブロック10を組積む。
【0044】組積構造の一段目は、布構造の上面の予め
位置決め設定された箇所に組積用ブロック10の表裏面
を同一方向に揃えて横積みし、組積用ブロック10相互
に凹凸のない平面状に配置する(図示せず。)。
【0045】ついで、組積構造の二段目を組積む。この
とき、例えば図8に示すように組積用ブロック10c、
10dについては、一段目の組積用ブロック10e〜1
0gから図8中左右方向に千鳥状にずらした位置に組積
用ブロック10e〜10gと同じ向きに積む。一方、組
積用ブロック10hについては、両隣の組積用ブロック
10c、10dおよび一段目の組積用ブロック10e〜
10gとは前後(表裏面)を反転(図8中上下方向を逆
転)させて積む。この際、組積用ブロック10c、10
dについては、一段目の組積用ブロック10e〜10g
と前後の面が同じ(面一)になるように、目視により位
置決め調整して積むことができる。一方、組積用ブロッ
ク10hについては、両隣の組積用ブロック10c、1
0dのスリット18と組積用ブロック10hのフェイス
シェル16b側の表面が面一になるように、目視により
位置決め調整して積むことができる。このようにして積
まれた一段目の組積用ブロックと二段目の組積用ブロッ
クは、組積用ブロック10の前記した構造上、空洞14
の中心O1が一致する。言い換えれば、上下二段の組積
用ブロックは空洞14が同一の中心線上に位置決めされ
る。また、同様に、横積みした二段目の組積用ブロック
10c、10d、10hは、長溝12の各中心線(図8
中、矢印X3〜X5で示す。)が同一線上に位置決めさ
れる。
【0046】三段目以降の組積みは、二段目と同様の手
順で行う。なお、塀のコーナー部については、図9に示
すように、2つのフェイスシェル24a、24bが同じ
厚みに形成され、長溝26の一端が閉塞された通常の組
積用ブロック28を用いる。
【0047】以上の説明では省略したが、本実施の形態
例に係る組積方法では、通常の組積方法と同様に、組積
用ブロック間の目地にはモルタルを充填する(図示せ
ず。)。また、各段の組積用ブロックの長溝12を挿通
して横筋を、および上下段の組積用ブロックの空洞14
を挿通して縦筋を、それぞれ配筋して横筋と縦筋とを結
線するともに、長溝12および空洞14にコンクリート
を充填する(図示せず。)。
【0048】本実施の形態例の組積用ブロック10を用
いた組積方法は、墨糸を用いて墨付け作業を行うことな
く目視で調整することにより、縦積み方向の各組積用ブ
ロックの空洞の中心線を容易に一致させることができ、
また、横積み方向の各組積用ブロックの長溝の中心線を
容易に一致させることができる。このため、配筋施工を
容易に行うことができる。また、目視による位置決めと
ともに、補助的に墨付け作業を行えば、容易に墨付け作
業を行うことができ、位置決め精度をより向上させるこ
とができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る組積用ブロックによれば、
2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成されて
いるため、本発明に係る組積用ブロックを用いて、厚み
が異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横積
みおよび縦積みの双方向に任意の順で複数の組積用ブロ
ックを前後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブ
ロックの空洞の中心線を一致させ、空洞に鉄筋あるいは
金具等の縦筋を挿通することで、縦筋を容易に配設する
ことができる。
【0050】また、本発明に係る組積用ブロックによれ
ば、2枚のフェイスシェルのうちの厚みの大きい方のフ
ェイスシェルが、厚みの小さい方のフェイスシェルと同
じ厚みの端面の箇所に厚み方向と直交する方向に延出す
るスリットを形成されているため、本発明に係る組積用
ブロックを用いて、厚みが異なるフェイスシェルが同一
方向を向くように、横積みおよび縦積みの双方向に任意
の順で複数の組積用ブロックを前後反転させて配列し、
厚みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さい
フェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整
することにより、容易に各組積用ブロックの空洞の中心
線を一致させることができる。また、目視による位置決
めとともに、補助的に墨付け作業を行って位置決め精度
をより向上させるとき、容易に墨付け作業を行うことが
できる。
【0051】また、本発明に係る組積用ブロックによれ
ば、2枚のフェイスシェルおよび複数のウェブにわたる
少なくとも1つの端面に空洞の中心と中心線を一致さ
せ、空洞に連通する横筋配設用の長溝が形成されている
ため、横筋施工においても縦筋施工と同様の効果を得る
ことができる。
【0052】また、本発明に係る組積用ブロックの製造
方法によれば、長尺の直方体状のブロック素材に所定の
ピッチで空洞の組を複数組配列して形成する工程と、空
洞の組を挟む両側を異なる幅に切断して、フェイスシェ
ルの厚みが異なる寸法に形成された複数の組積用ブロッ
クを形成する工程とを有するため、本発明に係る組積用
ブロックを容易に多数個得ることができる。
【0053】また、本発明に係る組積方法によれば、厚
みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、横
積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを前
後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブロックに
おいて空洞の中心線を一致させ、空洞を挿通して縦筋を
配設するため、縦積み方向の各組積用ブロックの中心線
を一致させた空洞に縦筋を挿通することで、縦筋を容易
に配設することができる。
【0054】また、本発明に係る組積方法によれば、厚
みの大きいフェイスシェルのスリットと厚みの小さいフ
ェイスシェルの表面とが面一になるように目視で調整す
ることにより空洞の中心線を一致させるため、墨糸を用
いて墨付け作業を行うことなく容易に縦積み方向の各組
積用ブロックの空洞の中心線を一致させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例に係る組積用ブロックの斜視図
である。
【図2】図1の組積用ブロックの平面図である。
【図3】図2中III−III線上の組積用ブロックの
断面図である。
【図4】図2中IV−IV線上の組積用ブロックの断面
図である。
【図5】本実施の形態例に係る組積用ブロックの製造方
法を説明するためのものであり、ブロック素材の部分平
面図である。
【図6】図5のブロック素材を分割して得た1つの組積
用ブロックの平面図である。
【図7】本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方
法を説明するためのものであり、組積構造の一例として
の塀の部分斜視図である。
【図8】本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方
法を説明するためのものであり、二段積みした状態を示
す部分平面図である。
【図9】本実施の形態例に係る組積用ブロックの組積方
法を説明するためのものであり、コーナー部の組積構造
を示す部分平面図である。
【符号の説明】
10、28 組積用ブロック 12、26 長溝 14 空洞 16a、16b、24a、24b フェイスシェル 18 スリット 20 ウェブ 21 ブロック素材 22 組積構造

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する板状の2枚のフェイスシェル
    と、該2枚のフェイスシェルの間に該2枚のフェイスシ
    ェルと直交して設けられ、該2枚のフェイスシェルを接
    続する板状の複数のウェブとを有し、該複数のウェブの
    間に1または2以上の空洞が形成され、該空洞を挿通し
    て配筋して組積するために用いる組積用ブロックにおい
    て、 該2枚のフェイスシェルの厚みが異なる寸法に形成され
    てなることを特徴とする組積用ブロック。
  2. 【請求項2】 前記2枚のフェイスシェルのうちの前記
    厚みの大きい方のフェイスシェルが、該厚みの小さい方
    のフェイスシェルと同じ厚みの端面の箇所に厚み方向と
    直交する方向に延出するスリットを形成されてなること
    を特徴とする請求項1記載の組積用ブロック。
  3. 【請求項3】 前記2枚のフェイスシェルおよび前記複
    数のウェブにわたる少なくとも1つの端面に前記空洞の
    中心と中心線を一致させ、該空洞に連通する横筋配設用
    の長溝が形成されてなることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の組積用ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の組積用ブロックの製造方
    法であって、 長尺の直方体状のブロック素材に所定のピッチで1また
    は2以上の空洞の組を複数組配列して形成する工程と、 該1または2以上の空洞の組を挟む両側を所定の異なる
    幅に切断して、フェイスシェルの厚みが異なる寸法に形
    成された複数の組積用ブロックを形成する工程とを有す
    ることを特徴とする組積用ブロックの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の組積用ブロックを用いた
    組積方法であって、 厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、
    横積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを
    前後反転させて配列し、縦積み方向の各組積用ブロック
    において1または2以上の空洞の中心線を一致させ、該
    1または2以上の空洞を挿通して縦筋を配設することを
    特徴とする組積方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の組積用ブロックを用いた
    組積方法であって、 厚みが異なるフェイスシェルが同一方向を向くように、
    横積みおよび縦積みの双方向に複数の組積用ブロックを
    前後反転させて配列し、厚みの大きいフェイスシェルの
    スリットと厚みの小さいフェイスシェルの表面とが面一
    になるように目視で調整することにより縦積み方向の各
    組積用ブロックにおいて1または2以上の空洞の中心線
    を一致させ、該1または2以上の空洞を挿通して縦筋を
    配設することを特徴とする組積方法。
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