JP3871854B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱コイルの内側に耐火材部を備え、鉄鋼等の被加熱材を熱延搬送ラインにて連続的に走行させながら、前記加熱コイルの内面側に通して、前記被加熱材を加熱する誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱装置は、粗圧延機と仕上げ圧延機との間に設置され、連続的に搬送されてくる被加熱材が、粗圧延されてから搬送手段によって次の工程に送られる間に、温度低下するのを補償するために用いられる装置であって、加熱コイルに電流を流すことより交番磁界を発生させて被加熱材に誘導電流を流し、ジュール熱により加熱するものであるが、加熱効率の低下を小さく抑える必要から、加熱コイルをできるだけ被加熱材の近くに設置することが望ましく、そのために、誘導加熱装置の耐火材部と被加熱材との隙間が非常に小さい構成とされていた。
従来の誘導加熱装置は、このような構成であるため、例えば、1100℃程度に加熱された被加熱材から輻射熱を受けたり、被加熱材から剥離した酸化スケール(以下、スケールともいう)が加熱コイルで発生する電磁力により吸引されたりするため、熱延搬送ライン(以下、ラインともいう)からの飛散水対策や耐スケール対策を余儀なくされ、被加熱材からの輻射熱を遮断する耐火材部としては、その耐熱、絶縁、防水及び堅牢な構成であることが必要とされている。
【0003】
従来のこの種の誘導加熱装置として、例えば、特開平11−269538号公報に記載されている装置が知られている。これを図8及び図9に示す。
図8及び図9において、図示の装置は、冷却媒体としての水を通す水冷用の冷却管13を長円形状に巻回した加熱コイル4の内面側に耐熱プレート24を設けて、この耐熱プレート24の内面側に被加熱材が通過する加熱通路が形成されたものである。
【0004】
図9において、前記の耐熱プレート24は、冷却管13が埋設された耐火材部25と、この耐火材部25の加熱コイル4側に、例えばガラスエポキシ積層板等で形成された絶縁支持板26が設けられた複合構成になっており、冷却管13に突設された固定用スタッドボルト28を前記の絶縁支持板26に接合して、冷却管13が支持された構成となっている。
又、被加熱材1の通過側には、搬送方向に沿って、冷却管13にスキッドビーム27を接合して、被加熱材1が耐火材部25に接触するのを防止している。
尚、前記絶縁支持板26の固定は、その端部に接合されている取付スタッドボルト280をステンレス板に開孔した取付け孔29に差し込んでナット30にて取付ける構造となっている。
又、図8中の10は、加熱コイル4からの漏れ磁束を防ぐための磁気シールド板である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の誘導加熱装置の耐火材部の構成では、金属構造物が誘導加熱されることを防ぐために、中間や取付け面にできるだけ金属構造物を用いないように構成されており、やむを得ない場合の取付に当たっては、絶縁物を介しての面倒な取付が行われていた。
【0006】
又、搬送される被加熱材1は、搬送途中で徐々に冷却されていくため、先尾端即ち搬送方向の前後側端において反りが発生し易くなり、発生した反りが、装置の構成部材に衝突し、耐火材部の最外層にある耐火材部25が破損することが多い。
又、このような衝突に際して、従来の構造であると、スキッドビーム27に接合されている冷却管13が、その接合部に衝撃力を受け。接合部から冷却媒体が漏れ出す危険がある。
又、絶縁支持板26側の固定用スタッドボルト28に衝撃力が作用すると、前記絶縁支持板26が破壊したり、耐火材部25が損傷して落下する危険がある。
又、固定用スタッドボルト28の固定用ナット30等も熱影響を強く受けるため、焼け付きを防止するための熱的保護の処置も必要となっていた。
【0007】
更に、耐熱プレート24は、熱収縮により当該耐熱プレート24間に隙間が発生し、ラインの飛散水及び被加熱材の通過面より下側にある耐熱プレート24の上面に堆積する酸化スケール等の異物が、加熱コイル4側に入り込んで、絶縁物の劣化や加熱コイルの短絡等の問題が考えられる。これらの異物、特にスケールは、加熱コイル4で発生する大きな電磁力に吸引されて、耐火材部25の隙間やその劣化部分から侵入し、耐火材部25を劣化させたり、加熱コイル4を短絡させたり、その他の絶縁物の絶縁破壊等をも引き起こすのである。
従って、前記のスケール除去は、耐火材部25の寿命や加熱コイル4やその他の絶縁材や断熱材等、各種構成部材の寿命即ち耐久性向上に大きく寄与することになる。
尚、従来では、スケールを除去する装置を設けるに当たっても、設置スペースの制約や誘導加熱装置からの漏れ磁束による誘導を受けて、当該除去装置自体が加熱され、破損してしまう等の問題があった。
【0008】
本発明は、前記課題の解消を目的とすると共に、耐火材部や加熱コイルの耐久性が高い、高性能の誘導加熱装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、加熱コイルの内面側に耐火材部を備え、被加熱材を前記加熱コイルの内面側に連続的に搬送しながら加熱する誘導加熱装置において、
前記誘導加熱装置のフレームに前記耐火材部を固定するため当該耐火材部の前記搬送方向の両端側に設けられる取付縁金具と前記耐火材部に内設される冷却管とを接合して一体構造としたことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の誘導加熱装置において、耐火材部を誘導加熱装置のフレームに固定する取付縁金具は、当該取付縁金具に接合された冷却管に冷却媒体を供給する分岐させる冷却媒体供給構造を有し、前記耐火材部を冷却する機能と前記取付縁金具自体を冷却する機能を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の何れかに記載の誘導加熱装置において、加熱コイルにより発生される磁束周回の外側に耐火材部の搬送方向の両端側に設けられる取付縁金具がそれぞれ配置されてなることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の誘導加熱装置において、搬送方向の上流側位置と下流側位置とに磁気シールド板を備えた誘導加熱装置において、上流側に位置する一方の取付縁金具が上流側の磁気シールド板より上流側に、下流側に位置する他方の取付縁金具が下流側の磁気シールド板より下流側に、それぞれ位置するよう構成されたことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導加熱装置において、耐火材部に堆積したスケールを除去するエアブロー手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載の誘導加熱装置において、エアブロー手段は、耐火材部の面に適宜向けられて開口する吹出口が、当該耐火材部の取付縁金具を貫通して設けられたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1を図1乃至図7に基づいて説明する。
図1は誘導加熱装置が配設された熱延搬送ラインの側面図、図2は搬送方向から見た誘導加熱装置2の一部切断正面図、図3は誘導加熱装置の一部切断側面図、図4は耐火材部の搬送方向の一部断面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4のB−B断面図、図7は耐火材部を誘導加熱装置のフレームに取付けた構造を示す一部拡大側面図である。
【0019】
図1及び図2において、図示の誘導加熱装置2は、熱延搬送ラインとしての鋼圧延ラインにおいて、図示されていない粗圧延機と仕上げ圧延機との間に設置されており、搬送手段としてのテーブルローラ3によって連続的に搬送されてくる被加熱材1が、粗圧延機に粗圧延された後、次の工程の仕上げ圧延機に搬送されるまでの間で、温度低下のを補償するために用いられている。
前記の誘導加熱装置2は、ソレノイド状に巻回された加熱コイル4が、そのコイルの軸をラインの搬送方向に向けて配置されており、この加熱コイル4の中央の空間に連続的に通される被加熱材1が加熱される。
耐火材部5は、この加熱コイル4の内面側に、加熱された被加熱材1からの輻射熱を加熱コイル4に対して断熱するように、即ち当該加熱コイル4の内周面側を覆うように誘導加熱装置2のフレーム7に取付けられている。
【0020】
図1乃至図3において示す耐火材部の構造を説明する。
図2に示すように、この形態の耐火材部は、ラインの上方に面して配設された上方耐火材部5と、ラインの左右両側に面してそれぞれ配設された2つの側方耐火材部5と、ラインの下方に面して配設された下方耐火材部6とで構成され、何れも、ラインと平行に延在するように配置され、誘導加熱装置2のフレーム7に取付手段としてのボルトを用いて固定されている。
尚、同様にして、被加熱材1を案内するガイドレール11も、前記フレーム7に、上下に配置された耐火材部5、6とは別個に取付手段としてのボルトにて取付けられている。
【0021】
加熱コイル4の搬送方向の入出側、即ち、入側に当たる上流側と出側に当たる下流側とには、それぞれ加熱コイル4からの漏れ磁束を防ぐ目的で磁気シールド板10、10がそれぞれ設置されている。
この磁気シールド板10、10の更に両外側、例えば上流側の磁気シールド板10の更に上流側に、冷却管13に冷却媒体を供給する冷却媒体供給手段を構成する冷却ヘッダ8や接続チューブ17W等、及び、後述するエアブロー手段を構成するエアヘッダ9や接続チューブ17A等が、それぞれフレーム7に適宜配置されている。
冷却媒体供給手段を構成する接続チューブ17Wは、冷却ヘッダ8から上方及び側方耐火材部5、5や下方耐火材部6(以下、これらを耐火材部5、6ともいう)の冷却管13及びガイドレール11に設けられた図示されていない冷却管等へ、冷却媒体としての例えば冷却水を個別に送る管である。
【0022】
又、搬送方向に延在する耐火材部5、6の両端側、即ち上流側及び下流側の端部には、当該耐火材部5、6を誘導加熱装置2のフレーム7に取付けるための取付縁金具12、12が、図示の例では、当該耐火材部5、6の端部を覆うように一体的に設けてある。これらの取付縁金具12、12は、フレーム7に取付けられた状態において、上記磁気シールド板10、10の両外側に位置するよう形成されている。
上記の取付縁金具12、12の少なくとも何れか一方側には、前記のエアブロー手段を構成するエアヘッダ9から接続チューブ17Aにて、図示されていない供給源からのエアが供給される構造となっている。これについての詳細は後述する。
【0023】
図4において、耐火材部の内部構造を上方耐火材部5を例にして説明する。
この上方耐火材部5の両端側に設けられた取付縁金具12、12の内部には、上記接続チューブ17Wからの冷却媒体としての例えば水が流れる管路(非図示)が設けられており、この管路から更に、当該取付縁金具12に接合された各冷却管13に冷却媒体を分流させるための分岐手段としての例えばジャケット構造が設けられている。。
従って、一方側の接続チューブ17Wから取付縁金具12に水が供給されると、当該取付縁金具12の内部に設けられた管路に水が流れ込み、更に分岐手段にて分岐され、当該取付縁金具12に接合されて管路や分岐手段に連通された各冷却管13に一定量の水が流れ込み、各冷却管13を通過して他方の取付縁金具12側に集結され、排水される。
【0024】
このように、取付縁金具12、12の内部に冷却媒体を通すことによって、取付縁金具12、12自体を効率よく冷却することができると共に、各冷却管13を両端側の取付縁金具12、12に接合することによって、冷却管13の接続や配設を堅牢化にすることができ、更には、耐火材部自体をも堅牢化することができる。冷却管13と取付縁金具12との接合は、溶接或いはロウ付が好ましい。
尚、図4に示す耐火材部5、6を構成する注型適正を備えた耐火材料即ちキャスタブル23は、熱に対して熱膨張や収縮をし難い材料、例えばSiC系耐火材部を選定して一体構造の耐火材部の熱変形を抑える目的で使用されており、その成形は金型を用い行われる。
【0025】
図5及び図6において、図4のA−A断面図、B−B断面図を示す。
図5は冷却管13と連通するように接合された取付縁金具12に内設された管路の給排水口14である。
又、図6の符号15は、取付縁金具12に内設され、エアブロー手段を構成するエア貫通穴290のエアの取込口であり、16は貫通穴290のエアの吹出口16である。
【0026】
図6において、取付縁金具部12には、エアブロー手段を構成するエアを通す貫通穴290が斜方向に明けられており、この貫通穴290は、前記したエアヘッダ9から接続ホース17Aに接続された取込口15から前記貫通穴290に供給されたエアが、吹出口16から、図示されていない下方に位置する耐火材部6の面に向かって吹き出されるよう構成されている。
吹出口16からのエアの吹き出しは、図示されていない電磁弁を用いて、例えば時間的調整を行い、被加熱材1が誘導加熱装置2を通過した後に、堆積したスケールを吹き飛ばすよう、図示されていないエアブロー制御手段により制御されている。
尚、この実施の形態1では、下方に位置する耐火材部6は、前記の取込口15や吹出口16を備えた貫通穴290が設けられておらず、従って、これら貫通穴290やその取込口15及び吹出口16を除き、上方耐火材部5と同様の構造となっている。
【0027】
図7において、耐火材部の取付を説明する。
図示の耐火材部5、6は、加熱コイル4の側に最も近い側に敷設された防水シート18を備えており、絶縁板19にてこの防水シート18を押え込むように止着手段としての例えばサラネジ20で磁気シールド板10に取付けられている。そして、これらを覆うように、耐火材部5、6がフレーム7に取付けられている。
耐火材部を構成する図示の上方耐火材部5、6の取付縁金具部12、12は、誘導加熱装置2の前端側及び後端側、即ちラインの搬送方向における当該誘導加熱装置2の上流側及び下流側にそれぞれ配設された磁気シールド板10、10の両外側、即ち上流側と下流側とに、何れも漏れ磁束が少なくなるよう配置されている。
【0028】
図10に示すように、加熱コイル4により発生した高周波磁束は被加熱材1を長手方向に貫き、加熱コイル4端を経て加熱コイル4背面(被加熱材1と反対側)に廻る磁束周回40となり、加熱コイル4の長手方向中心部では、高周波磁束が冷却管13の長手方向に沿って生じ(図中の高周波磁束40a)、加熱コイル4の端部では、高周波磁束が冷却管13を管径方向に貫くように生じる(図中の高周波磁束40b)。
このため、冷却管13の加熱コイル4の中心部位置では、管周方向に誘導電流が発生する。又、冷却管13の長手方向両側端部が取付縁金具12、12で接続されていないと、加熱コイル4の端部位置の冷却管13には、冷却管13の長手−幅方向に誘導電流が発生する。冷却管13の長手−幅方向に発生する誘導電流は、磁束が貫ぐ面積が大きいことから、管周方向に発生する誘導電流とは比較にならない程大きく、そのため、誘導加熱コイル4の端部位置において冷却管13の冷却が不十分となり、過加熱されてしまうと考えられる。
【0029】
しかし、本発明では、冷却管13の長手方向両側端部を取付縁金具12、12に接合して一体構造としているので、図11、図12に平面図で示すように、加熱コイル4の上流側端部に位置する冷却管13を貫く磁束40b1により生ずる誘導電流41aと、加熱コイル4の下流側端部に位置する冷却管13を貫く磁束40b2により生ずる誘導電流41bとが逆方向の向きとなるため、冷却管の長手−幅方向に生ずる誘導電流を格段に減少する。
特に、加熱コイル4の上流側および下流側に配置される取付縁金具12、12がそれぞれ、磁気シールド板10,10の両外側、即ち上流側に位置する磁気シールド板10の上流側と、下流側に位置する磁気シールド板10の下流側とに設置されると、加熱コイル4の上流側端部において冷却管13を管径方向に貫く磁束の本数と、加熱コイル4の下流側端部において冷却管13を管径方向に貫く磁束の本数とが等しくなり、加熱コイル4の上流側端部における磁束により発生する起電圧と、加熱コイル4の下流側端部における磁束により発生する起電圧とが、逆向きに等しい値となるため、冷却管13の長手−幅方向には誘導電流が発生しない。
【0030】
磁気シールド板10、10を有しない誘導加熱装置の場合には、磁束周回40の搬送方向両外側に取付縁金具12、12が配置されるように、上流側の取付縁金具10と下流側の取付縁金具10との距離を確保し、加熱コイル4の上流側端部において冷却管13を管径方向に貫く磁束の本数と、加熱コイル4の下流側端部において冷却管13を管径方向に貫く磁束の本数とが等しくなるように配慮することが好ましい。これにより、誘導加熱によるジュール熱の発生を抑えることができる。
尚、前記の耐火材部5、6を、その取付縁金具12を介してフレーム7に取付手段としてのボルト21にて取付けた後には、当該取付縁金具部12に明けられた上記ボルト21用の座ぐり穴30を耐火モルタル22にて被覆するように埋める。このように、輻射熱が取付手段としての例えばボルト21に当たらない構造とすることによって、輻射熱によるボルトの焼付き等が防止される。
【0031】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、耐熱、絶縁、防水性に優れた堅牢な耐火材部を備えたものであるから、耐火材部引いては加熱コイルの耐久性が高い、高性能の誘導加熱装置を提供することができる。
【0032】
請求項1又は請求項2の各発明によれば、何れも、耐火材部において、その取付縁金具と冷却管とを一体的構造としたので、耐火材部の構成が簡単になると共に、当該耐火材部自体の単体としての強度が高められる。
又、被加熱材の反りにより当該被加熱材がガイドレール等に接触した場合でも、ガイドレールに対し耐火材部が分離された状態にて、誘導加熱装置のフレームに個別に取付けられているので、接触による直接衝撃が耐火材部に伝わり難くなり、耐久性が高められる。
従って、耐火材部を、従来に比べて少ない数本の取付部材(ボルト)にてフレームに取付けることができ、当該耐火材部の取付や取換え作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0035】
又、請求項2の発明によれば、取付縁金具が、当該取付縁金具に接続された冷却管に冷却媒体を分岐して流す構造としてあるので、分岐された冷却管を介して耐火材部を効率よく冷却することができると共に、当該取付縁金具自体が直接冷却媒体により冷却される。
又、冷却管や取付縁金具、或いは耐火材部をフレームに取り付けるボルト等は、何れも、取付縁金具に接続或いは接する構造としてあるので、取付ボルトにも冷却管や取付縁金具の吸熱作用が及び、耐火材部に付設されるこれら金属構造物の熱膨張を効果的に抑制することができ、冷却効率の高い高性能の誘導加熱装置を提供することができる。
【0036】
又、請求項3及び請求項4の各発明によれば、何れも、磁束周回の両外側に取付縁金具が配置されるので、冷却管の長手−幅方向に生ずる誘導電流が発生せず、誘導加熱コイルの端部位置において冷気管が過加熱されることはない。
【0037】
又、請求項5及び請求項6の各発明によれば、何れも、耐火材部に堆積するスケールがエアブロー手段によるエアの吹出しで除去されるので、耐火材部の隙間へのスケールの堆積が極力抑えられ、断熱材層としての絶縁板や防水シート等へのスケールの侵入を防ぐことができ、耐火材部を構成する絶縁板や防水シート等の各種部材の長寿命化を促進することができると共に、加熱コイルの絶縁破壊等を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 誘導加熱装置が配設された熱延搬送ラインの側面図である。
【図2】 搬送方向から見た誘導加熱装置2の一部切断正面図である。
【図3】 誘導加熱装置の一部切断側面図である。
【図4】 耐火材部の搬送方向の側面図である。
【図5】 図4のA−A断面図である。
【図6】 図4のB−B断面図である。
【図7】 耐火材部を誘導加熱装置のフレームに取付けた構造を示す一部拡大側面図である。
【図8】 従来の誘導加熱装置の部分断面図である。
【図9】 従来の耐火材部の一部拡大図である。
【図10】 磁束周回の発生状況を示す側面図である。
【図11】 冷却管に生ずる誘導電流を示す平面図である。
【図12】 冷却管に生ずる誘導電流を示す平面図である。
【符号の説明】
1 被加熱材、2 誘導加熱装置、3 テーブルローラ(搬送手段)、4 加熱コイル、5 上方耐火材部(耐火材部)、6 下方部耐火材部(耐火材部)、7 フレーム(誘導加熱装置)、8 冷却ヘッダ(冷却媒体供給手段)、9 エアヘッダ(エアブロー手段)、10 磁気シールド板、11 ガイドレール、12 取付縁金具(耐火材部)、13 冷却管、14 給排水口(冷却管)、15取込口(エアブロー手段)、16 吹出口(エアブロー手段)、17A 接続ホース(エアブロー手段)、17W 接続ホース(冷却媒体供給手段)、18 防水シート、19 絶縁板、21 ボルト(取付手段)、22 耐火モルタル(耐火材部)、24 耐熱プレート、25 耐火材部、26 絶縁支持板、28 スタッドボルト(取付手段)、31 ボルト穴、40 磁束周回、290 貫通穴290(エアブロー手段)。
Claims (6)
- 加熱コイルの内面側に耐火材部を備え、被加熱材を前記加熱コイルの内面側に連続的に搬送しながら加熱する誘導加熱装置において、
前記誘導加熱装置のフレームに前記耐火材部を固定するため当該耐火材部の前記搬送方向の両端側に設けられる取付縁金具と前記耐火材部に内設される冷却管とを接合して一体構造としたことを特徴とする誘導加熱装置。 - 耐火材部を誘導加熱装置のフレームに固定する取付縁金具は、当該取付縁金具に接合された冷却管に冷却媒体を供給する分岐させる冷却媒体供給構造を有し、前記耐火材部を冷却する機能と前記取付縁金具自体を冷却する機能を備えたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記加熱コイルにより発生される磁束周回の外側に耐火材部の搬送方向の両端側に設けられる取付縁金具がそれぞれ配置されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の誘導加熱装置。
- 搬送方向の上流側位置と下流側位置とに磁気シールド板を備えた誘導加熱装置において、上流側に位置する一方の取付縁金具が上流側の磁気シールド板より上流側に、下流側に位置する他方の取付縁金具が下流側の磁気シールド板より下流側に、それぞれ位置するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の誘導加熱装置。
- 耐火材部に堆積したスケールを除去するエアブロー手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導加熱装置。
- エアブロー手段は、耐火材部の面に適宜向けられて開口する吹出口が、当該耐火材部の取付縁金具を貫通して設けられたことを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱装置。
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