JP3871286B2 - 微小重力環境用液体容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小重力環境用液体容器に関するものである。より詳しくは、気体と液体を確実に分離して、液体などを確実に給排させ得るようにした微小重力環境用液体容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地上で液体を貯留する場合、一般に図10に示すような容器1が考えられる。
【0003】
該容器1は、上端に気体出入口2を有し、下端に液体出入口3を有するものであり、下端の液体出入口3から容器1の内部へ液体4を供給させる場合には、上端の気体出入口2から容器1の内部に溜まった空気などの気体5が外部へ排出され、下端の液体出入口3から液体4を外部へ排出させる場合には、上端の気体出入口2から空気などの気体5が容器1の内部へ吸入されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した容器1には、以下のような問題がある。
【0005】
即ち、容器1内に液体4を供給する場合、地上では重力によって液体4が容器1の底部に溜まり、液体4より軽い気体5は上方へと押上げられることになるが、宇宙空間などの微小重力環境下では重力が作用しないため、気体5や液体4の位置が定まらず、図10に示すように、気液界面6が大きく乱れることとなるので、容器1内に液体4を供給している最中に、上端の気体出入口2から液体4が出て行ってしまうようなことが起こり得る。
【0006】
そのため、宇宙空間では、容器1から気体5と液体4を確実に分離して、液体4などを確実に給排させ得るようにする必要がある。
【0007】
本発明は、上述の実情に鑑み、気体と液体を確実に分離して、液体などを確実に給排させ得るようにした微小重力環境用液体容器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内部に液体7や気体8を貯留可能な容器本体9の内部軸心位置に、気体出入口10を有する気体出入管11を容器本体9の一端側から挿入配置し、容器本体9の内壁に接する位置に容器本体9の他端側から液体出入管12を挿入配置し、液体出入管12の容器本体9内に挿入された部分の側部に、容器本体9の軸心と同方向へ延びて、容器本体9の内部周方向へ向かう液体出入用スリット13を形成したことを特徴とする微小重力環境用液体容器にかかるものである。
【0009】
この場合において、気体出入管11の気体出入口10に撥液性を有する多孔膜14,15を取付けるようにしても良い。
【0010】
又、気体出入管11に多数の気体出入口10を形成し、多数の気体出入口10を包囲するように、撥液性を有する多孔膜14,15を取付けるようにしても良い。
【0011】
又、撥液性を有する多孔膜14,15を複数枚重ねて取付けるようにしても良い。
【0012】
更に、撥液性を有する多孔膜14,15が、孔径が0.数μm程度以下のテフロン膜であっても良い。
【0013】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0014】
宇宙空間などの微小重力環境下にて容器本体9内に液体7を供給する場合、外部のポンプなどを用いて液体出入管12へ液体7を送給する。すると、液体7は、液体出入管12を通って容器本体9の内部へ達し、液体出入管12に形成された液体出入用スリット13から容器本体9内部へ周方向に向けて注入されることになる。
【0015】
これによって、液体7は、容器本体9の内壁に沿って周回する旋回流となり、周回の遠心力によって、液体7は容器本体9の周縁部にその位置を定められることとなる。反対に、密度の小さい気体8は、液体7に追いやられることになるため、内部の液体7の量に拘わらず、容器本体9の内部軸心位置に安定して位置を定められることとなる。
【0016】
従って、液体7は容器本体9の周縁部に、又、液体7は容器本体9の軸心位置にきれいに分離されることとなり、容器本体9の内部軸心位置に気体出入管11を挿入することにより、気体出入管11からの液体7の流出を確実に防止した状態で気体8を排出させることができるようになる。
【0017】
又、気体出入管11の気体出入口10に撥液性を有する多孔膜14,15を取付けておくと、容器本体9に突発的な外力が作用して気液界面が乱れ、気体出入口10に液体7が接触したような場合に、撥液性を有する多孔膜14,15が液体7をはじくことにより、多孔膜14,15が液体7で濡れるのを防止することができる。
【0018】
そして、上記多孔膜14,15は、0.数μm程度以下の大きさの孔を有しているので、膜としての抵抗が大きく、これによって、流動抵抗の大きな液体7は通さずに、流動抵抗の小さな気体8は通すようにすることができる。
【0019】
或いは、上記多孔膜14,15は、0.数μm程度以下の大きさの孔を有しているので、孔径よりもサイズの大きな液体7の水滴は通さずに、孔径よりも小さな気体8は通すようにすることができる。
【0020】
以上により、液体7が多孔膜14,15を通ることが防止され、液体7が気体出入管11から外部へ出て行くことを防止することができる。
【0021】
更に、多孔膜14,15を、二重、三重など、複数枚重ねて取付けるようにすることにより、より効果的に液体7の通過を防止することができる。
【0022】
気体出入管11に多数の気体出入口10を形成することにより、多孔膜14,15を取付けた場合の、気体8の流通性の低下を改善することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。
【0024】
図1〜図5は、本発明の第一の実施の形態である。尚、宇宙空間などの微小重力環境には上下はないが、都合上、図1の上下方向を上下として説明する。
【0025】
内部に液体7や気体8を貯留可能な容器本体9を設け、容器本体9の内部軸心位置に上方から、気体出入口10をその下端に有する気体出入管11を、気体出入口10が容器本体9の上下方向中間部に位置する程度の深さに挿入配置する。
【0026】
そして、容器本体9の内壁に接する位置に下方から、液体出入管12をその上端が容器本体9の上部に位置する程度の深さに挿入配置し、液体出入管12の側部に、上下方向へ延びて、容器本体9の内部周方向へ向かい、液体7を出入りさせるようにした液体出入用スリット13を形成する。
【0027】
次に、作動について説明する。
【0028】
宇宙空間などの微小重力環境下にて容器本体9内に液体7を供給する場合、外部の図示しないポンプを用いて液体出入管12へ液体7を送給する。すると、液体7は、液体出入管12を通って容器本体9の内部へ達し、液体出入管12に形成された液体出入用スリット13から容器本体9内部へ周方向に向けて注入されることになる。
【0029】
これによって、液体7は、図2に示すように、容器本体9の内壁に沿って周回する旋回流となり、周回の遠心力によって、液体7は容器本体9の周縁部にその位置を定められることとなる。反対に、密度の小さい気体8は、液体7に追いやられることになるため、図4・図5に示すように、内部の液体7の量に拘わらず、容器本体9の内部軸心位置に安定して位置を定められることとなる。
【0030】
従って、液体7は容器本体9の周縁部に、又、気体8は容器本体9の軸心位置にきれいに分離されることとなり、容器本体9の内部軸心位置に気体出入管11を挿入することにより、気体出入管11からの液体7の流出を確実に防止した状態で気体8を排出させることができるようになる。
【0031】
図6・図7は、本発明の第二の実施の形態であり、気体出入管11の気体出入口10に撥液性を有する多孔膜14,15を取付けるようにしたものである。
【0032】
該多孔膜14,15は、孔径が0.数μm程度以下のものとし、材質としては、例えば、テフロン膜などを使用する。
【0033】
そして、多孔膜14,15は、袋状に形成して、気体出入管11の下端部に取付けるようにする。
【0034】
又、多孔膜14,15は、好ましくは、二重、三重など、複数枚に重ねて取付けるようにする。
【0035】
本実施の形態によれば、容器本体9に突発的な外力が作用して気液界面が乱れ、気体出入口10に液体7が接触したような場合に、撥液性を有する多孔膜14,15が液体7をはじくことにより、多孔膜14,15が液体7で濡れるのを防止することができる。
【0036】
そして、上記多孔膜14,15は、0.数μm程度以下の大きさの孔を有しているので、膜としての抵抗が大きく、これによって、流動抵抗の大きな液体7は通さずに、流動抵抗の小さな気体8は通すようにすることができる。
【0037】
或いは、上記多孔膜14,15は、0.数μm程度以下の大きさの孔を有しているので、孔径よりもサイズの大きな液体7の液滴は通さずに、孔径よりも小さな気体8の分子は通すようにすることができる。
【0038】
以上により、液体7が多孔膜14,15を通ることが防止され、液体7が気体出入管11から外部へ出て行くことを防止することができる。
【0039】
更に、多孔膜14,15を、二重、三重など、複数枚重ねて取付けるようにすることにより、より効果的に液体7の通過を防止することができる。
【0040】
上記以外については、前記実施の形態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることができる。
【0041】
図8・図9は、本発明の第三の実施の形態であり、気体出入管11の側部に多数の気体出入口10を形成し、気体出入管11の気体出入口10を形成した部分全体を、撥液性を有する多孔膜14,15で包囲するようにしたものである。
【0042】
本実施の形態によれば、気体出入管11の側部に多数の気体出入口10を形成することにより、多孔膜14,15を取付けた場合の、気体8の流通性の低下を改善することができる。
【0043】
上記以外については、前記各実施の形態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることができる。
【0044】
尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の微小重力環境用液体容器によれば、気体と液体を確実に分離して、液体などを確実に給排させることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の概略斜視図である。
【図2】図1の平断面図である。
【図3】図1の液体出入管の部分拡大図である。
【図4】液体の量が少ない場合の容器本体の側方断面図である。
【図5】液体の量が多い場合の容器本体の側方断面図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態の概略斜視図である。
【図7】図6の部分拡大側面図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態の概略斜視図である。
【図9】図8の部分拡大側面図である。
【図10】従来の容器を示す側方断面図である。
【符号の説明】
7 液体
8 気体
9 容器本体
10 気体出入口
11 気体出入管
12 液体出入管
13 液体出入用スリット
14 多孔膜
15 多孔膜

Claims (5)

  1. 内部に液体(7)や気体(8)を貯留可能な容器本体(9)の内部軸心位置に、気体出入口(10)を有する気体出入管(11)を容器本体(9)の一端側から挿入配置し、容器本体(9)の内壁に接する位置に容器本体(9)の他端側から液体出入管(12)を挿入配置し、液体出入管(12)の容器本体(9)内に挿入された部分の側部に、容器本体(9)の軸心と同方向へ延びて、容器本体(9)の内部周方向へ向かう液体出入用スリット(13)を形成したことを特徴とする微小重力環境用液体容器。
  2. 気体出入管(11)の気体出入口(10)に撥液性を有する多孔膜(14)(15)を取付けた請求項1記載の微小重力環境用液体容器。
  3. 気体出入管(11)に多数の気体出入口(10)を形成し、多数の気体出入口(10)を包囲するように、撥液性を有する多孔膜(14)(15)を取付けた請求項2記載の微小重力環境用液体容器。
  4. 撥液性を有する多孔膜(14)(15)を複数枚重ねて取付けた請求項2又は3記載の微小重力環境用液体容器。
  5. 撥液性を有する多孔膜(14)(15)が、孔径が0.数μm程度以下のテフロン膜である請求項2乃至4いずれか記載の微小重力環境用液体容器。
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