JP3871080B2 - 蒸発器、吸収器、過冷却器等の組合せ一体型多板式熱 交換器 - Google Patents
蒸発器、吸収器、過冷却器等の組合せ一体型多板式熱 交換器 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、吸収式冷凍機における蒸発器、吸収器、過冷却器等の組合せ一体型多板式熱交換器に関し、特に蒸発器、吸収器、過冷却器等の要素多板式熱交換器を組み合わせて一体化し、構造の小型化、簡単化、部品点数の削減を図るとともに、製造の容易化を図った蒸発器、吸収器、過冷却器等の組合せ一体型多板式熱交換器に関する。
【0002】
【従来技術】
吸収式冷凍機の蒸発器、吸収器、過冷却器等は、従来、管式熱交換器により構成されることが多く、これら管式熱交換器が、単胴型もしくは双胴型吸収式冷凍機の胴体内に設置されるか、もしくは胴体外に独立して設置され、相互の間は、胴体内の通路か、もしくは配管により接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、その製造に当たっては、蒸発器、吸収器、過冷却器等の各熱交換器を別々に製作した上、これらを個別に胴体内もしくは胴体外に取付け、固定し、その後、所要の配管施工をし、さらに、仕切り板を取付けるなど、多くの追加工が必要であり、これらの熱交換器の製作、組合せ、ひいては吸収式冷凍機の熱交換器部分の製造に手間を要し、しかも構造が大型化、複雑化するなどの問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような問題を解決した蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器であり、その請求項1に記載された発明は、蒸発器、吸収器および過冷却器が、それぞれ多板式熱交換器により構成されており、前記多板式熱交換器は、両面に凹凸加工を施した2枚の板状体を互いに重ね合わせて形成した素子を複数重ね合わせ、各素子の内側の空間を一方の熱伝達媒体を通過させるための通路とし、各素子間の空間を他方の熱伝達媒体を通過させるための通路として形式され、前記過冷却器は、前記蒸発器の上部に連設されて一体的に形成され、前記吸収器と、前記一体的に形成された蒸発器および過冷却器とは、仕切り板により隔てられてケーシング内に収容され、これらが一体に組み付けられて後、ロウ付けされたことを特徴とする蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器である。
【0005】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、多板式熱交換器を構成する素子を所要数重ね合わせて、吸収器と、一体的に形成された蒸発器および過冷却器との各熱交換器を組み立て、これらの熱交換器を仕切り板により隔ててケーシング内に収容し、一体に組み付けた後、ロウ付けすることによって、一挙に個々の熱交換器、およびこれらの熱交換器の組立体が形成される。したがって、各熱交換器の製作、およびこれらの熱交換器の組立体の製造が容易になり、仕切り板の取付け、各熱交換器ケーシングの取付けなどの追加工が不要となり、部品点数が削減されて、その構造が小型化、簡単化される。
【0006】
また、仕切り板の位置、吸収器並びに一体的に形成された蒸発器および過冷却器の各熱交換器を構成する素子の数(段数)を変えることにより、容易に吸収器、蒸発器および過冷却器の能力を操作することができる。
【0007】
さらに、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、別個の冷媒液噴霧手段が不要となり、部品点数がさらに削減されて、冷媒液噴霧手段の製造が容易になるとともに、冷媒液の伝熱面への噴霧が均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上して、吸収器への冷媒液の飛沫も解消される。
【0008】
また、その請求項3に記載された発明は、蒸発器、吸収器および過冷却器が、それぞれ多板式熱交換器により構成されており、前記多板式熱交換器は、両面に凹凸加工を施した2枚の板状体を互いに重ね合わせて形成した素子を複数重ね合わせ、各素子の内側の空間を一方の熱伝達媒体を通過させるための通路とし、各素子間の空間を他方の熱伝達媒体を通過させるための通路として形式され、前記過冷却器は、前記吸収器の上部に連設されて一体的に形成され、前記蒸発器と、前記一体的に形成された吸収器および過冷却器とは、仕切り板により隔てられてケーシング内に収容され、これらが一体に組み付けられて後、ロウ付けされたことを特徴とする蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器である。
【0009】
請求項3に記載された発明は、前記のように構成されているので、多板式熱交換器を構成する素子を所要数重ね合わせて、蒸発器と、一体的に形成された吸収器および過冷却器との各熱交換器を組み立て、これらの熱交換器を仕切り板により隔ててケーシング内に収容し、一体に組み付けた後、ロウ付けすることによって、一挙に個々の熱交換器、およびこれらの熱交換器の組立体が形成される。したがって、各熱交換器の製作、およびこれらの熱交換器の組立体の製造が容易になり、仕切り板の取付け、各熱交換器ケーシングの取付けなどの追加工が不要となり、部品点数が削減されて、その構造が小型化、簡単化される。
【0010】
また、仕切り板の位置、蒸発器並びに一体的に形成された吸収器および過冷却器の各熱交換器を構成する素子の数(段数)を変えることにより、容易に蒸発器、吸収器および過冷却器の能力を操作することができる。
【0011】
さらに、請求項4記載のように請求項3記載の発明を構成することにより、別個の吸収液噴霧手段が不要となり、部品点数がさらに削減されて、吸収液噴霧手段の製造が容易になるとともに、吸収液の伝熱面への噴霧が均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上して、蒸発器への吸収液の飛沫も解消される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、先ず、図1および図2に図示されたロウ一体型の多板式熱交換器1について説明する。
これらの図面において、2は蒸発器、3は吸収器であり、これらは、いずれも両面に凹凸加工を施した2枚の板状体2a 、2b 、3a 、3b を互いに重ね合わせて形成した素子2c 、3cを複数重ね合わせ、各素子2c 、3cの内側の空間2d 、3dを一方の熱伝達媒体、すなわち、蒸発器2の場合にはブライン、吸収器3の場合には冷却水を通過させるための通路とし、各素子2c 、2c 、・・・3c、3c・・・間の空間2e 、3eを他方の熱伝達媒体、すなわち、蒸発器2の場合には冷媒液および冷媒蒸気、吸収器3の場合には吸収液および冷媒蒸気を通過させるための通路として形式されている。
【0016】
そして、このようにして形成された蒸発器2と吸収器3とは、仕切り板4により隔てられてケーシング5内に収容され、位置決めされて、これらが一体に組み付けられる。このようにして、蒸発器2、吸収器3、およびこれらと仕切り板4、ケーシング5との組立体の仮の組付け工程が終わると、次いで、これらはロウ付け工程に移されて、各接触部がロウ付けされ、全体が堅固に結合されて組合せ一体型の多板式熱交換器1が製造される。
なお、6は冷媒液噴霧ノズル、7は冷媒液供給管、8は吸収液噴霧ノズル、9は吸収液供給管、10は蒸発器2へのブライン供給管、11は同排出管、12は吸収器3への冷却水供給管、13は同排出管、14は冷媒蒸気を吸収して稀釈された吸収液の出口である。
【0017】
次に、図1ないし図2に図示のロウ一体型の多板式熱交換器1の作用について説明する。
噴霧ノズル6より噴霧された冷媒液は、蒸発器2の板状体2a 、2b の凹凸面を流下し、この間空間2d 内を流れるブラインと熱交換して、ブラインから蒸発熱を奪い、ブラインを冷却すると同時に、自体は蒸発し冷媒蒸気となって、空間2e 内を上昇し、矢印で示すように隣室の吸収器3内に流入する。
【0018】
吸収器3内において、冷媒蒸気は、噴霧ノズル8より噴霧された吸収液(濃吸収液)に吸収される。この時発生する吸収熱は、空間3d内を流れる冷却水によって除去される。このようにして、冷媒蒸気を吸収して稀釈された吸収液(稀吸収液)は、出口8から出て再生器(図示されず)に送られる。
【0019】
図1ないし図2に図示のロウ一体型の多板式熱交換器1は、前記のように構成されているので、多板式熱交換器を構成する各素子2c 、2c 、・・・3c、3c・・・を所要数重ね合わせて、蒸発器2および吸収器3を組み立て、これらを仕切り板4により隔ててケーシング5内に収容し、一体に組み付けた後、ロウ付けすることによって、一挙に蒸発器2、吸収器3、およびこれらの熱交換器の組立体が形成される。
【0020】
したがって、各熱交換器(蒸発器2、吸収器3)の製作、およびこれらの熱交換器の組立体(組合せ一体型多板式熱交換器1)の製造が容易になり、仕切り板4の取付けや、個々の熱交換器へのケーシングの取付けなどの追加工が不要となり、部品点数が削減されて、その構造が小型化、簡単化される。
【0021】
また、仕切り板4の位置、蒸発器2および吸収器3の各熱交換器を形成する素子2c 、2c 、・・・3c、3c・・・の数(段数)を変えることにより、容易に蒸発器2および吸収器3の能力を操作することができる。
【0022】
次に、図3および図4に図示される本願の請求項1記載の発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
本実施形態1と図1ないし図2に図示のロウ一体型の多板式熱交換器1との相違は、過冷却器15が組合せ一体型多板式熱交換器1の中に取り込まれ、蒸発器2の上部に連設されてこれと一体に形成された点、およびこれに伴って、冷媒液噴霧ノズル6に代え、冷媒液噴霧ノズル17が、これら一体に形成された蒸発器2と過冷却器15とを形成する複数の熱交換器素子16c の各素子間の空間16e 内に分散配置された点である。
【0023】
過冷却器15を形成する各素子15c と、蒸発器2を形成する各素子2c とは、別体で形成されて後接合されてもよいが、望ましくは両面に凹凸加工が施された2枚の板状体16a 、16b を互いに重ね合わせて形成した素子16c の上段を過冷却器15を形成する素子15c として使用し、下段を蒸発器2を形成する素子2c として使用するようにするのがよい。
【0024】
前記冷媒液噴霧ノズル17は、長尺パイプに所定間隔をおいて複数の噴霧開口が形成されて構成されており、前記素子15c と素子2c との境界部の各素子16c 、16c ・・・間の空間16e 内に、該境界部の長さ方向に沿って配設されている(図4参照)。
【0025】
15a 、15b 、2a 、2b は、素子16c がこのようにして使用された場合の板状体16a 、16b の過冷却器15側の部分と、蒸発器2側の部分とを示しており、素子15c の内側の空間15d は、凝縮器(図示されず)から冷媒液供給管20を通って過冷却器15に供給された冷媒液を通過させるための通路とし、各素子15c 、15c 、・・・間の空間15e は、蒸発器2で発生した冷媒蒸気を通過させるための通路として形式されている。また、素子2c の内側の空間2d は、実施形態1におけると同様にブラインを、各素子2c 、2c 、・・・間の空間2e は、同じく冷媒液および冷媒蒸気を通過させるための通路として形式されている。
【0026】
次に、本実施形態1の作用について説明する。
噴霧ノズル17より噴霧された冷媒液は、蒸発器2の板状体2a 、2b の凹凸面を流下し、この間空間2d 内を流れるブラインと熱交換して、ブラインから蒸発熱を奪い、ブラインを冷却すると同時に、自体は蒸発し冷媒蒸気となって、空間2e 内を上昇し、さらに空間15e 内を上昇して、矢印で示すように隣室の吸収器3内に流入する。
【0027】
このようにして空間15e 内を上昇する間に、過冷却器15の空間15d 内を流れる冷媒液と熱交換して、これを冷却する。このようにして冷却された冷媒液は、次いで、過冷却器15を出て、冷媒液排出管21、冷媒液供給管7を通って前記冷媒液噴霧ノズル17に供給される。冷媒液排出管21と冷媒液供給管7とは、ケーシング5内で接続してもよいが、望ましくはこれらの管をケーシング5外に突出もしくは開口させ、別部材である接続管を用いてケーシング5外で接続する。
【0028】
凝縮器を出た直後の冷媒液は、一般に温度が高く(例えば、45℃)、そのまま蒸発器2に送ると、蒸発器2内の温度が上昇して(例えば、10℃)、冷却性能が悪化し、冷凍機の成績係数が低下する。そこで、前記のように過冷却器15を使用して、蒸発器2で発生した冷媒蒸気によりこれを冷却してから、蒸発器2に送るようにする。これにより、蒸発器2で発生した冷媒蒸気中に残存する湿り分(無効冷媒)を無くすることもできる。
本実施形態1のその他の作用は、図1ないし図2に図示のロウ一体型の多板式熱交換器1におけると同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0029】
本実施形態1は、前記のように構成されているので、多板式熱交換器を構成する素子16c 、16c 、・・・3c、3c・・・を所要数重ね合わせて、一体に連設された蒸発器2と過冷却器15との組立体、および吸収器3を組み立て、これらを仕切り板4により隔ててケーシング5内に収容し、一体に組み付けた後、ロウ付けすることによって、一挙に蒸発器2、過冷却器15、吸収器3、およびこれらの熱交換器の組立体が形成される。
【0030】
したがって、各熱交換器の製作、およびこれらの熱交換器の組立体(組合せ一体型多板式熱交換器1)の製造が容易になり、仕切り板4の取付け、個々の熱交換器へのケーシングの取付けなどの追加工が不要となり、部品点数が削減されて、その構造が小型化、簡単化される。
【0031】
また、仕切り板4の位置、蒸発器2、過冷却器15、吸収器3の各熱交換器を構成する素子16c 、16c 、・・・3c、3c・・・の数(段数)を変えることにより、容易に蒸発器2、過冷却器15、吸収器3の能力を操作することができる。
さらに、冷媒液の蒸発器2伝熱面への噴霧が冷媒液噴霧ノズル17により均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上するとともに、吸収器3への冷媒液の飛沫も解消される。
【0032】
次に、図5ないし図7に図示される本願の請求項2記載の発明の一実施形態(実施形態2)について説明する。
本実施形態2と実施形態1とは、冷媒液噴霧手段の形態のみが異なる。すなわち、実施形態1においては、冷媒液噴霧ノズル17が熱交換器素子16c の各素子間の空間16e 内に分散配置されていたが、本実施形態2においては、これに代えて、各熱交換器素子16c の上段の過冷却器15を形成する素子15c 部分と、下段の蒸発器2を形成する素子2c 部分との境界部において、素子16c を形成する2枚の板状体16a 、16b が互いに反対方向に膨出されて、素子2c の内側の空間2d 、素子15c の内側の空間15d と同様の空間16d が1列別回路として形成されている。そして、該空間16d には、所定間隔をおいて開口16f が複数形成されている。
【0033】
前記空間16d には、過冷却器15を出た冷媒液が、冷媒液排出管21、冷媒液供給管7を通って、その長さ方向両端部の冷媒液供給口22から供給されており、該空間16d に供給された冷媒液は、次いで、複数の開口16f より噴霧され、蒸発器2の伝熱面上を流下するようになっている。そして、これにより、実施形態1におけると同様の作用が行なわれるようになっている。
なお、前記冷媒液供給口22は、変形例として、空間16d の長さ方向中央部もしくはいずれかの一方端部に1個所形成されてもよい。
【0034】
本実施形態2は、前記のように構成されているので、冷媒液噴霧ノズル17などの別個の冷媒液噴霧手段が不要となり、部品点数がさらに削減されて、冷媒液噴霧手段(空間16d 、開口16f )の構成が簡単になるとともに、冷媒液の伝熱面への噴霧が均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上して、吸収器3への冷媒液の飛沫も解消される。
【0035】
次に、図8および図9に図示される本願の請求項3記載の発明の一実施形態(実施形態3)について説明する。
本実施形態3においては、過冷却器15は、吸収器3の上部に連設されてこれと一体に形成されている。そして、これに伴って、吸収液噴霧ノズル8に代え、吸収液噴霧ノズル19が、これら一体に形成された吸収器3と過冷却器15とを形成する複数の熱交換器素子18c の各素子間の空間18e 内に分散配置されており、蒸発器2は、単独でケーシング5内に収容されて一体に組み立てられている。その他の構成は、実施形態1と異なるところはない。
【0036】
次に、本実施形態3の作用について説明する。
噴霧ノズル6より噴霧された冷媒液は、蒸発器2の板状体2a 、2b の凹凸面を流下し、この間空間2d 内を流れるブラインと熱交換して、ブラインから蒸発熱を奪い、ブラインを冷却すると同時に、自体は蒸発し冷媒蒸気となって、空間2e 内を上昇し、矢印で示すように隣室の過冷却器15内に流入する。そして、該過冷却器15の空間15e 内を流下する間に、過冷却器15の空間15d 内を流れる冷媒液と熱交換して、これを冷却する。冷却された冷媒液は、次いで、過冷却器15を出て、冷媒液排出管21、冷媒液供給管7を通って前記冷媒液噴霧ノズル6に供給される。
【0037】
過冷却器15内において温度上昇して、湿り分が除去され乾き蒸気となった冷媒蒸気は、さらに流下して吸収器3内に流入する。
吸収器3内において、冷媒蒸気は、噴霧ノズル19より噴霧された吸収液(濃吸収液)に吸収される。この時発生する吸収熱は、吸収器3の空間3d内を流れる冷却水によって除去される。このようにして、冷媒蒸気を吸収して稀釈された吸収液(稀吸収液)は、出口14から出て再生器(図示されず)に送られる。
【0038】
本実施形態3は、前記のように構成されているので、多板式熱交換器を構成する素子18c 、18c 、・・・2c、2c・・・を所要数重ね合わせて、一体に連設された過冷却器15と吸収器3との組立体、および蒸発器2を組み立て、これらを仕切り板4により隔ててケーシング5内に収容し、一体に組み付けた後、ロウ付けすることによって、一挙に吸収器3、過冷却器15、蒸発器2、およびこれらの熱交換器の組立体が形成される。
【0039】
したがって、各熱交換器の製作、およびこれらの熱交換器の組立体(組合せ一体型多板式熱交換器1)の製造が容易になり、仕切り板4の取付け、個々の熱交換器へのケーシングの取付けなどの追加工が不要となり、部品点数が削減されて、その構造が小型化、簡単化される。
【0040】
また、仕切り板4の位置、吸収器3、過冷却器15、蒸発器2の各熱交換器を構成する素子18c 、18c 、・・・2c、2c・・・の数(段数)を変えることにより、容易に吸収器3、過冷却器15、蒸発器2の能力を操作することができる。
さらに、吸収液の吸収器3伝熱面への噴霧が吸収液噴霧ノズル19により均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上するとともに、蒸発器2への吸収液の飛沫も解消される。
【0041】
さらに次に、図10に図示される本願の請求項4記載の発明の一実施形態(実施形態4)について説明する。
本実施形態4と実施形態3とは、吸収液噴霧手段の形態のみが異なる。すなわち、実施形態3においては、吸収液噴霧ノズル19が熱交換器素子18c の各素子間の空間18e 内に分散配置されていたが、本実施形態4においては、これに代えて、熱交換器素子18c の上段の過冷却器15を形成する素子15c 部分と、下段の吸収器3を形成する素子3c 部分との境界部において、素子18c を形成する2枚の板状体18a 、18b が互いに反対方向に膨出されて、素子3c の内側の空間3d 、素子15c の内側の空間15d と同様の空間18d が1列別回路として形成されている。
そして、該空間18d には、所定間隔をおいて開口18f が複数形成されている。なお、この構成は、実施形態2における空間16d 、開口16f と略同様である。
【0042】
ここで、前記空間18d に吸収液を流し、開口18f より噴霧、流下させる。該吸収液は、吸収液供給管9を通って、空間18d の長さ方向両端部の吸収液供給口(図示されず)から空間18d 内に供給されている。なお、この吸収液供給口は、空間18d の長さ方向中央部もしくは一方端部に1個所形成されるように変形されてもよい。このようにして、以下、実施形態3におけると同様の作用が行なわれるようになっている。
【0043】
本実施形態4は、前記のように構成されているので、吸収液噴霧ノズル19などの別個の吸収液噴霧手段が不要となり、部品点数がさらに削減されて、吸収液噴霧手段(空間18d 、開口18f )の構成が簡単になるとともに、吸収液の伝熱面への噴霧が均一に行なわれるようになり、熱交換効率が向上して、蒸発器2への吸収液の飛沫も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蒸発器および吸収器の組合せ一体型多板式熱交換器の断面図である。
【図2】同斜視図である。
【図3】 本願の請求項1記載の発明の実施形態における蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器の断面図である。
【図4】同斜視図である。
【図5】 本願の請求項2記載の発明の実施形態における蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器の断面図である。
【図6】同斜視図である。
【図7】図5および図6において、一体にされた蒸発器と過冷却器とを形成する熱交換器素子の部分拡大図である。
【図8】 本願の請求項3記載の発明の実施形態における蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器の断面図である。
【図9】同斜視図である。
【図10】 本願の請求項4記載の発明の実施形態における蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器の断面図である。
【符号の説明】
1…組合せ一体型多板式熱交換器、2…蒸発器、2a 、2b …板状体、2c …熱交換器素子、2d 、2e …空間、3…吸収器、3a 、3b …板状体、3c …熱交換器素子、3d 、3e …空間、4…仕切り板、5…ケーシング、6…冷媒液噴霧ノズル、7…冷媒液供給管、8…吸収液噴霧ノズル、9…吸収液供給管、10…ブライン供給管、11…ブライン排出管、12…冷却水供給管、13…冷却水排出管、14…吸収液出口、15…過冷却器、15a 、15b …板状体、15c …熱交換器素子、15d 、15e …空間、16a 、16b …板状体、16c …熱交換器素子、16d 、16e …空間、16f …開口、17…冷媒液噴霧ノズル、18a 、18b …板状体、18c …熱交換器素子、18d 、18e …空間、18f …開口、19…吸収液噴霧ノズル、20…冷媒液供給管、21…冷媒液排出管、22…冷媒液供給口。
Claims (4)
- 蒸発器、吸収器および過冷却器が、それぞれ多板式熱交換器により構成されており、
前記多板式熱交換器は、両面に凹凸加工を施した2枚の板状体を互いに重ね合わせて形成した素子を複数重ね合わせ、各素子の内側の空間を一方の熱伝達媒体を通過させるための通路とし、各素子間の空間を他方の熱伝達媒体を通過させるための通路として形式され、
前記過冷却器は、前記蒸発器の上部に連設されて一体的に形成され、
前記吸収器と、前記一体的に形成された蒸発器および過冷却器とは、仕切り板により隔てられてケーシング内に収容され、これらが一体に組み付けられて後、ロウ付けされたことを特徴とする蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器。 - 前記一体的に形成された蒸発器および過冷却器は、その蒸発器と過冷却器との間に冷媒液通路がさらに一体的に形成され、前記冷媒液通路には、冷媒液噴霧開口が所定間隔をおいて複数形成されたことを特徴とする請求項1記載の蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器。
- 蒸発器、吸収器および過冷却器が、それぞれ多板式熱交換器により構成されており、
前記多板式熱交換器は、両面に凹凸加工を施した2枚の板状体を互いに重ね合わせて形成した素子を複数重ね合わせ、各素子の内側の空間を一方の熱伝達媒体を通過させるための通路とし、各素子間の空間を他方の熱伝達媒体を通過させるための通路として形式され、
前記過冷却器は、前記吸収器の上部に連設されて一体的に形成され、
前記蒸発器と、前記一体的に形成された吸収器および過冷却器とは、仕切り板により隔てられてケーシング内に収容され、これらが一体に組み付けられて後、ロウ付けされたことを特徴とする蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器。 - 前記一体的に形成された吸収器および過冷却器は、その吸収器と過冷却器との間に吸収液通路がさらに一体的に形成され、前記吸収液通路には、吸収液噴霧開口が所定間隔をおいて複数形成されたことを特徴とする請求項3記載の蒸発器、吸収器および過冷却器の組合せ一体型多板式熱交換器。
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