JP3870510B2 - 印刷装置およびクリーニング処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行う印刷装置、およびインクジェットヘッドのクリーニング処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行う印刷装置は、ファクシミリやプリンタ等に用いられている。このインクジェット形式の印刷装置は、インクジェットヘッドの信頼性維持のために定期的な保守処理が必須である。例えば、インクジェットヘッドのノズル内でインクが乾いて粘度が増し、ノズルが詰まったり、印刷の障害となることを防ぐために、定期的にノズルのクリーニングを行う機構が用意されている。このような機構は、電源投入時、印刷開始時、印刷装置とインターフェースを介して接続された外部機器(パーソナルコンピュータ等のホスト)の立ち上げ時等に稼働されるようになっている。ノズルのクリーニングでは、単にノズルの吐出口を清掃(ワイピングあるいはラビング)するだけではなく、ノズル内の増粘インクおよびインクタンクからノズルまでのインク経路内の気泡等を排出することも目的になっており、このため、インクジェットヘッドからのインク吸引が行われるので、クリーニング中に消費されるインクの量が大きい。
【0003】
【発明が解決しようする課題】
このインクジェットヘッドを備えた印刷装置(プリンタ)では、パワーオンリセットに加え、パソコン等のホストから供給されたリセット信号を検出すると、ヘッドのクリーニング処理が行われ、電源投入時のパワーオンリセットと同様にインク吸引量(インク消費量)が非常に多い初期化レベルのクリーニングが実行される。
【0004】
外部要因によるリセット信号は、ホストのパワーオンリセット時、OSの起動時、さらには、アプリケーションの起動時やアプリケーションで印刷を開始する時などに出力される。従って、機種、アプリケーション、プリンタ、ドライバ等によっては、例えば、プリンタに対して複数のリセット信号を数秒〜数分と非常に短い間隔で供給する場合がある。このように短時間でリセット信号が連続して供給されると、初期化レベルのヘッドクリーニングが繰り返し行われることになり、インクを大量に消費する。一方、クリーニングの必要性から考えると、短時間に繰り返し初期化レベルのクリーニングを行うのは、インクをいたずらに浪費するだけである。インクは消耗品であり、カートリッジで各プリンタに提供されるので、クリーニングでの消費量が多いと、実質的なカートリッジの使用可能なインク量が減って交換頻度が増し、コストがかかる。また、使用済みのインクカートリッジ(廃棄物)が増え、省資源および環境保護の面でも好ましくない。
【0005】
そこで、本発明においては、リセット信号により印刷装置の状態などに適合した処理レベルのクリーニング処理を行い、インク消費を最小限に抑えることができる印刷装置およびクリーニング処理方法を提供することを目的としている。さらに、リセット信号により、システムの初期化が必要な時はCPUのリセットも含めた処理が行える印刷装置およびクリーニング処理方法を提供することも目的としている。そして、インクカートリッジの長寿命化を図って、省資源および環境保護の面で優れ、しかも、クリーニング処理が確実に行われて所定の印字品質が常に得られ、処理動作の信頼性も高い印刷装置およびクリーニング処理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷装置は、
外部ホスト装置に接続された印刷装置において、
インクを吐出して印刷を行うインクジェットヘッドをインク消費量の異なる複数の処理レベルでクリーニングするインクシステムと、
このインクシステムを制御する制御装置と、
前記外部ホスト装置のパワーオン時、OS起動時、アプリケーションの起動時、印刷開始時などに前記外部ホスト装置から送信されるリセット信号を受信すると、前記制御装置がソフトウエア的に認識可能な外部リセット信号を前記制御装置に供給するリセット信号処理装置と、
を有し、
前記リセット信号処理装置は、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号を前記制御装置に供給するものであって、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が前記制御装置から出力されたときは、前記リセット信号処理装置は前記内部リセット信号を出力せず、前記制御装置はそれまでのクリーニング等に関する履歴情報に基づいて前記複数の処理レベルの内の一つを選択してクリーニングを行い、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が前記制御装置から出力されないときは、前記リセット信号処理装置は前記内部リセット信号を出力し、前記制御装置をリセットするとともに、前記制御装置は当該内部リセット信号に伴なって前記初期化レベルのクリーニングを行うことを特徴とする。
【0007】
本発明のクリーニング処理方法は、
外部ホスト装置に接続され、インクジェットヘッドをインク消費量の異なる複数の処理レベルでクリーニングする制御装置を備えた印刷装置のクリーニング処理方法において、
前記外部ホスト装置のパワーオン時、OS起動時、アプリケーションの起動時、印刷開始時などに前記外部ホスト装置から送信されるリセット信号を受信し、
当該外部ホスト装置から送信されたリセット信号を受信すると、前記制御装置がソフトウエア的に認識可能な外部リセット信号を供給し、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が出力されたときは、それまでのクリーニング等に関する履歴情報に基づいて前記複数の処理レベルの内の一つを選択してクリーニングを行い、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が出力されないときは、前記制御装置をリセットするとともに、前記初期化レベルのクリーニングを行うことを特徴とする。
【0008】
印刷装置の制御装置がリセット信号で常に強制的にリセットされて初期化レベルのクリーニングが行われる代わりに、制御装置でリセット信号に起因する外部リセット信号をソフトウェア的に認識することにより、その時の印刷装置の状態や以前のクリーニングの履歴情報から最適なクリーニングの処理レベルを適当に判断することができる。このような制御を行えば、過剰なヘッドクリーニングをなくすことができ、インク消費を低減することができる。
【0009】
さらに、全面的に制御装置に依存した制御を行うと、リセット信号によって制御装置を含めて強制的にリセットを行う必要があるときに対処できなくなることがある。このため、リセット信号処理装置は、リセット信号を受信すると、制御装置をハードウェア的にリセットすると共に初期化レベルのクリーニングを実行可能な内部リセット信号を供給できるようにすることが望ましい。そして、制御装置は、リセット信号によって出力されるハードウェア的にリセットされる内部リセット信号によって、初期化レベルのクリーニングを行う初期化工程を有することが望ましい。これにより、リセット信号が入って外部リセット信号が供給されると、原則としてインクジェットヘッドの状態に応じたクリーニングが行われ、パソコン等のホストから短時間に複数回の外部リセット信号が供給されたとしても、その都度初期化レベルのクリーニングが行われてインクが大量に消費されるのではなく、原則として所定の印字品質を確保できる程度のインク消費の少ない適当な処理レベルのクリーニングが行われる。一方、ハードウェア的に制御装置等をリセットする内部リセット信号も提供されるので、強制的なリセットが必要な場合にも対処できる。
【0010】
さらに、リセット信号処理装置が内部リセット信号を外部リセット信号から所定の時間遅れて供給し、制御装置がクリーニング工程で外部リセット信号を正常に認識すると内部リセット信号の出力を抑止する抑止信号を出力することにより、抑止信号の有無によって制御装置が正常に機能している否かを判断できる。制御装置が正常でないと、内部リセット出力工程でリセット信号処理装置からの内部リセット信号が解放されずに出力されるので、制御装置のリセットを含めた初期化レベルのクリーニングが行われる。このように本発明の印刷装置およびクリーニング処理方法は、リセット信号が入ったときにクリーニングの処理レベルを適当に調整してインク消費を低減することができ、また、制御装置が正常でないときには、その制御装置をリセットし、インクシステムを初期化することができる。
【0011】
インクシステムによってインク消費を伴わずに初期化レベルのクリーニングとほぼ同じ動作を行うダミークリーニング工程を設けておくことにより、実際には初期化レベルのクリーニングは行われないが、ユーザに対し、印刷装置がリセット信号を確実に受信していることを明確に伝達できる。このダミークリーニングを行うか否かはディップスイッチ等によって切換可能とすることにより、ユーザ側でダミークリーニングの有無を選択できる。さらに、抑止信号を出力するタイミングと、外部リセット信号が入ってから内部リセット信号を出力する遅延時間とに関連性を持たせることにより、正確に制御装置やインクシステムの状態を識別できる。
【0012】
制御装置がクリーニング工程において、インクシステムによるクリーニング処理を少なくとも含む前処理が終了した時に第1の抑止信号を出力するように設定し、一方、リセット信号処理装置が内部リセット出力工程において、外部リセット信号から前処理が正常に行われるために要する時間より少なくとも長い第1の遅延時間内に第1の抑止信号を認識できなかったときに内部リセット信号を出力するようしておくことができる。このようなタイミングで第1の抑止信号および第1の遅延時間を設定すれば、制御装置が正常でない状態を検出できると共に、クリーニング処理が正常に行われているか否か、すなわち、インクシステムの状態も同時に検出することができる。制御装置が正常であるにも係わらず、クリーニング処理が正常に行われないと、何処かに異常があるので、このような場合には内部リセット信号を解放せずに、初期化レベルのクリーニングを行うことができる。
【0013】
また、制御装置がクリーニング工程において、外部リセット信号の認識処理が終了したときに第2の抑止信号を出力するように設定し、一方、リセット信号処理装置あるいは内部リセット出力工程では、外部リセット信号から認識処理が正常に行われるために要する時間より少なくとも長い第2の遅延時間内に第2の抑止信号を認識できなかったときに内部リセット信号を出力するようにしておくことも可能である。このようなタイミングで第2の抑止信号および第2の遅延時間を設定しておけば、制御装置が正常でない場合に、その状態を早い段階で検出することができる。このため、クリーニング動作などを待たずに迅速に印刷装置の状態を判断でき、短時間で印刷装置を印刷可能な状態に復帰させることができる。勿論、各々のタイミングでそれぞれの信号を出力して制御装置とインクシステムの状態をその都度判断できるようにすることも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明を適用したインクジェット形式の印刷装置(プリンタ)を説明する。
【0015】
[第1の実施の形態]
図1および図2には本発明を適用したプリンタの主要部分の構成を示してある。これらの図に示すように、本例のプリンタ1は、インクジェットヘッド2およびインクタンク3が箱型のキャリッジ4に搭載されて走査方向に往復動しながら印刷を行うシリアルタイプのプリンタである。インクジェットヘッド2およびインクタンク3はカートリッジ式のものであり、キャリッジ4の上蓋41を開けて、その内部に着脱可能に装着される。キャリッジ4は、装置フレーム5の長手方向に往復直線移動が可能なように、その前側が、装置フレーム5の左右の側壁5a、5bの間に架け渡したガイド軸6によって摺動自在に支持され、後側が、同じく側壁5a、5bの間に架け渡したガイド板7の上面に摺動自在に乗っている。装置フレーム5の前壁5cには、その両端に駆動側プーリ8a、従動側プーリ8bが取り付けられ、これらの間には、タイミングベルト8cを架け渡してある。タイミングベルト8cはキャリッジ4の前側部分に連結されている。駆動側プーリ8aが、装置フレーム5の前壁5cに取り付けられたキャリッジモータ8dによって回転すると、タイミングベルト8cに連結されているキャリッジ4は、ガイド軸6に沿って左右方向に移動する。
【0016】
図2に描いてあるように、装置フレーム5の前側にはカットシート100の供給機構である自動給紙機構10が取り付けられている。自動給紙機構10は、カットシート100を多数枚収納可能なカセット11と、このカセット11に収納されているカットシート100を一枚づつカセットから送り出す給紙ローラ12と、この給紙ローラ12に対して駆動力を伝達するための動力伝達機構13(図においては二重破線で示してある。)と、カセット11から送り出されるカットシート100を装置フレーム5の内部に構成されているカットシート搬送機構20に引き渡し可能な位置まで導く給紙路14とを備えている。給紙ローラ12の駆動源は、搬送機構20の駆動源と共用したものである。したがって、動力伝達経路13は、通常の印刷動作時には切断状態に保持され、必要な時点においてのみ接続状態に切り換わって、給紙ローラ12に駆動力を伝達できるように、クラッチ機構が備わっている。
【0017】
装置フレーム5の内部に構成されたカットシート搬送機構20は、フレーム前壁5cの側に、上下一対のガイド板21、22によって規定されるカットシート導入口23を備えている。自動給紙機構10から供給されるカットシート100は、この導入口23を介して送り込まれると、搬送ローラ24によってくわえこまれる。カットシート100は搬送ローラ24によって、インクジェットヘッド2に対峙しているガイド板25によって規定される印刷装置を経由して搬送される。しかる後に、搬出ローラ26によって、装置フレームの後ろ側に形成されている搬出口27を経由して排出される。
【0018】
搬送機構20の駆動源である搬送モータ28は装置フレーム5の後壁側に取り付けられている。この搬送モータ28の回転力は、歯車列を介して、搬送ローラ軸29に伝達される。さらに、この搬送ローラ軸29および、反対側の歯車列を介して、搬出ローラ軸32の側に伝達されるようになっている。
【0019】
ここで、キャリッジ4は、予め設定された印刷領域を往復移動して、そこに搭載されているインクジェットヘッド2により、上記のように搬送されるカットシート100の表面に印刷を施す。本例では、キャリッジ4は、印刷領域を含む範囲に渡って往復移動可能である。すなわち、印刷領域から外れた装置フレーム5の側壁5aの側の位置まで移動可能である。この位置は、インクジェットヘッド2のホームポジションであり、また、インクジェットヘッド2のクリーニングを行う位置である。更には、自動給紙機構10を駆動してカットシートの供給を行う位置でもある。
【0020】
印刷位置を規定するガイド板25の端と装置フレーム側壁5aの間には、インクジェットヘッド2のノズルをキャッピングするためのノズルキャッピング機構51、インクジェットヘッド2およびノズルキャッピング機構51から廃インクを吸引して回収するための吸引ポンプ機構52、および、自動給紙機構10の駆動力伝達経路13を切断状態から接続状態に切り換えるためのクラッチ機構53が配置されている。
【0021】
図3には、キャリッジ4に搭載されたインクジェットヘッド2の移動位置(以下、単にキャリッジ4の位置として説明する。)と、それらの位置に対応して実行される各動作を示してある。なお、キャリッジ4の移動位置は、ホトセンサ、あるいは機械的なマイクロスイッチ等により検出される。
【0022】
図3に示すように、キャリッジ4に搭載されているインクジェットヘッド2による印刷領域Aの端から装置フレーム5の側壁5aの側に向けて、ポンプ動力切断位置P、フラッシング位置(予備吐出位置)F、空吸引位置K、ホームポジションHP、およびポンプ動力接続位置Rが、この順序で配列されている。各位置での動作は次の通りである。
【0023】
ポンプ動力切断位置P:
搬送モータ28の駆動力を、吸引ポンプ機構52の側から搬送機構20の側に切り換えて、吸引ポンプ機構52の駆動を止める位置である。
【0024】
フラッシング位置F(予備吐出位置):
インクジェットヘッド2の全てのノズルからインクを予備吐出(フラッシング)して、不使用ノズル等から粘性の増加したインク(増粘インク)等を排出する位置である。この位置では、インクジェットヘッド2のノズルがヘッドキャッピング機構50に対峙しており、予備吐出されたインク液滴はヘッドキャッピング機構50によって回収される。
【0025】
空吸引位置K:
インクジェットヘッド2のノズルがヘッドキャッピング機構50によってキャッピングされた位置であり、吸引ポンプ機構52の作用によって、インクキャッピング機構50によって回収された廃インクが、当該インクキャッピング機構50から排出される。
【0026】
ホームポジションHP(カットシートの給紙位置):
キャリッジ4の初期位置であり、電源投入時等には、キャリッジ4はこのホームポジションHPに位置している。この位置では、インクジェットヘッド2はヘッドキャッピング機構50によってキャッピングされた状態にある。したがって、ヘッドノズルのインクの溶剤が蒸発してその粘性が増加したり、あるいは、インクメニスカスが後退してしまう等の弊害が防止される。また、この位置では、カットシートの給紙が行われる。
【0027】
ポンプ動力接続位置R:
搬送モータ28の駆動力を、搬送機構20の側から吸引ポンプ機構52の側に切り換えて、吸引ポンプ機構52を駆動可能にする位置である。
【0028】
各位置での動作内容は以上であるが、インクジェットヘッド2は、上記の空吸引位置Kからポンプ動力接続位置Rまでの間においては、キャッピングされた状態に保持される。すなわち、この範囲がキャッピング領域となっている。
【0029】
それぞれの位置における動作は、CPUによって実現されている制御装置によって制御されている。図4には本例のプリンタ1の制御系の概略をブロック図を用いて示してある。この図に示すように、本例のプリンタ1は、インクジェットヘッド2が搭載されたキャリッジ4を所定のポジションに移動させる機構等を含むプリンタメカニズム90および後述するインクシステム80を制御可能な制御装置としてのCPU61と、外部要因に起因するリセット信号Vrstを受信するとCPU61がソフトウェア的に認識可能な外部リセット信号Voを供給可能なリセット信号処理装置70を有している。従って、本例のプリンタ1にインターフェースケーブルあるいは赤外線インターフェース等を介して接続されているホスト65からリセット信号処理装置70にリセット信号Vrstが供給されると、CPU61が直にハードウェア的にリセットされるのではなく、まず、リセット信号処理装置70から外部リセット信号Voが出力される。
【0030】
CPU61には、ワーキング用の記憶領域となるRAM63と、制御プログラム等を格納したROM62が接続されており、以下で説明するプログラムが適当なタイミングでロードされ、CPU61によるインクシステム80を含めたプリンタ1の制御が行われる。
【0031】
本例のプリンタ1では、ROM62に格納されている制御プログラムによって、インクシステム80において、クリーニングレベル1(TCL1)、クリーニングレベル2(TCL2)、クリーニングレベル3(TCL3)、フラッシング(F)、ダミークリーニング(ダミー)の5種類のインク消費量の異なる処理レベルのクリーニングを行うことができるようになっている。これらのクリーニング時に消費するインク量は、ダミー、フラッシング、TCL1、TCL2、TCL3の順に多くなる。但し、ダミークリーニングではインクの消費はほとんどない。
【0032】
TCL1、2、3の各処理では、主に増粘インクおよびインク経路内の気泡の排出を目的として、インクジェットヘッド2の設けられているヘッドノズルからインクを吸引する処理と、ゴムのへらでヘッド表面を払って(ワイピング)清掃する処理と、必要に応じてスポンジを用いてヘッド表面を払う(ラビング)処理とを行う。以下にそれぞれのレベルのクリーニングの内容と、その条件について簡単に説明する。
【0033】
TCL1の処理は、CPU61が外部リセット信号Voを認識した時に、前にTCL1以上のクリーニングが行われてから20時間以上経過、または休止状態(インクジェットヘッド2がキャッピングされた状態)が15時間以上連続していたことがCPU61で認識できた時に行われる。本例では、TCL1の処理によってインク吐出室内の全インクの吸引が行われ、これに伴ってインクが消費される。他の処理レベルとのインク消費量を比較するために、この処理レベルにおけるインク消費量を1とする。
【0034】
TCL2の処理は、CPU61が外部リセット信号Voを認識したときに、前にTCL2以上のクリーニングが行われてから96時間以上経過していたことがCPU61で認識できた時に行われる。本例では、TCL2のクリーニングによってヘッドユニット内の全インクの吸引が行われ、それに伴うインク消費量は8である。
【0035】
TCL3の処理は、CPU61が外部リセット信号Voを認識したときに、前にTCL2以上のクリーニングが行われてから168時間以上経過していたことがCPU61で認識できた時に行われる。本例では、TCL3のクリーニングによってインク経路内の全インクの吸引が行われ、それに伴うインク消費量は40である。また、このTCL3の処理は、パワーオンリセット時に行われる初期化レベルのクリーニングでもあり、本例のプリンタ1において最大の処理レベルである。
【0036】
フラッシングは、休止状態が継続している時間に応じて行われ、例えば、40〜1000回のインク予備吐出を行い、ノズル内およびその近傍のインクの排出を行う。それに伴うインク消費量は0.0025〜0.06である。
【0037】
ダミークリーニングでは、フラッシングを行った後に、ヘッド表面の清掃、ヘッドのキャッピング、インクの空吸引等が行われ、インクの消費は伴わない。本例では、このダミークリーニングは、装置の外部に設けられているディップスイッチ(DIP SW)91によって行うか否かが選択可能である。
【0038】
これらのクリーニング処理と共に、以下で説明するハードウェアリセット(内部リセット)やソフトウェアリセット(外部リセット)時にはキャリッジ4の初期化を含めたプリンタメカニズム90の初期化も行われる。
【0039】
これらの処理は、リセット信号処理装置70から出力されるソフトウェア的なリセット信号(外部リセット信号Vo)とハードウェア的なリセット信号(内部リセット信号Vr)とによって行われる。リセット信号処理装置70は、リセット信号Vrstが供給されると外部リセット信号Voを出力するリセット検知部71と、この外部リセット信号Voが供給されてから所定の時間経過した後に遅延リセット信号V1を出力するリセット遅延タイマ72と、遅延リセット信号V1を受け取り、リセット生成信号V2を出力するリセット制御部73と、リセット生成信号V2を受け取り、CPU61をハードウェア的にリセット可能であると共に、初期化レベルのクリーニング(TCL3)を実行可能な内部リセット信号Vrを出力するリセット信号生成部74とを備えている。
【0040】
リセット制御部73は、CPU61が外部リセット信号Voを正常に認識すると出力するデスエーブル(disable)信号(抑止信号)Vdを認識すると、リセット生成信号V2を出力せずにリセット信号生成部74から出力される内部リセット信号Vrの出力を抑止する。一方、デスエーブル信号Vdが出ないとリセット生成信号V2を出力して、リセット信号生成部74から内部リセット信号Vrを出力するようになっている。従って、本例のプリンタ1においては、リセット信号Vrstが入力されると、まず、ソフトウェアリセットである外部リセット信号VoがCPU61に供給され、リセット信号Vrstが発生したことをCPU61がソフトウェア的に認識できるようになっている。そして、その後、外部リセット信号Voから遅れて、所定の条件が整うと、CPU61を強制的にリセットするハードウェアリセットである内部リセット信号Vrが出力されるようになっている。
【0041】
なお、ソフトウェア的に認識可能な外部リセット信号Voとしては、CPU61のマスク不能割り込みであるNMI端子に入力される信号を用いることができる。また、ハードウェア的なリセットを行う内部リセット信号Vrとしては、CPU61を強制的にリセットするRST端子に入力される信号を用いることができる。
【0042】
図5に、本例のプリンタ1の制御装置(CPU61)におけるクリーニング処理動作のフローチャートを示してあり、図6にはリセット信号処理のフローチャートを示してある。また、図7にはクリーニング処理の詳しいフローチャートを示してある。さらに、図8(A)にはデスエーブル信号Vdが出力されているときの例を示し、図8(B)にはデスエーブル信号Vdが出力されていないときの例を示してある。
【0043】
図5に示すように、本例のプリンタ1では、まず、ステップST1において、CPU61がホスト65から起動時や印刷開始時等に供給されるリセット信号Vrstに対応して出力されるソフトウェア的なリセット信号である外部リセット信号Voを検出する。この外部リセット信号Voは、図6に示すように、ステップST11においてリセット信号処理装置70のリセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、ステップST12において外部リセット信号Voが出力されるようになっている。従って、図8(A)および(B)に示すように、時刻t0にリセット検知部71がリセット信号Vrstを受信すると、次のタイミングである時刻t1にリセット検知部71からCPU61およびリセット遅延タイマ72に対して外部リセット信号Voが出力される。
【0044】
次に、CPU61は、外部リセット信号Voを認識すると、ステップST2において、リセット制御部73にデスエーブル信号Vdを出力し、ハードウェアリセットする内部リセット信号Vrを出力させるためのリセット生成信号V2が出ないようにする。すなわち、図8(A)に示すように、時刻t2にCPU61からリセット制御部73に対してデスエーブル信号Vdが出力され、このリセット制御部73を介してリセット信号生成部74からCPU61への内部リセット信号Vrの出力が規制された状態となる。
【0045】
この間のリセット信号処理を説明すると、図6に示すように、ステップST11においてリセット信号処理装置70のリセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、ステップST12において外部リセット信号Voを出力する。この外部リセット信号Voをリセット遅延タイマ72が認識すると、ステップST13においてリセット遅延タイマ72が所定の時間に設定された遅延時間T0のカウントを開始する。そして、ステップST14において遅延時間T0のカウント中にデスエーブル信号Vdが出力されたか否かを判断し、デスエーブル信号Vdが出るとタイムカウントを中止して内部リセット信号Vrの出力を中止する。このため、図8(A)に示すように、時刻t1から時間T0後の時刻t4にリセット遅延タイマ72からリセット信号制御部73への遅延リセット信号V1が高レベルから低レベルに変化するまでの間に、CPU61からデスエーブル信号Vdが出力されると、リセット信号制御部73からリセット生成信号V2が出力されず、リセット信号生成部74からCPU61に対して内部リセット信号Vrは出力されない。
【0046】
これに対して、図6に示すように、ステップST15でリセット遅延タイマ72のタイマがアップするまでの間にデスエーブル信号Vdが出力されないと、ステップST16において内部リセット信号Vrが出力される。従って、図8(B)に示すように、時刻t4までにデスエーブル信号Vdが出力されないと、時刻t5にリセット信号制御部73からリセット生成信号V2が出力され、このリセット生成信号V2に呼応して次のタイミングである時刻t6にリセット信号生成部74から内部リセット信号Vrが出力される。
【0047】
図5に戻って、CPU61が、デスエーブル信号Vdを出力しなかった場合は、ステップST3において内部リセット信号Vrが出力され、この信号によってステップST6でCPU61は強制的にリセットされる。この場合CPU61は異常状態にあるのでキャリッジ4はどこに位置しているか特定できず、従ってインクジェットヘッド2はキャッピング機構50にキャッピングされた状態にあるか否かわからない。またCPU61はリセットによりそれまでのクリーニング等の履歴情報を失うことになる。従ってリセット後は、ステップST7で初期化レベルのクリーニング処理TCL3が行われる。すなわち、内部リセット信号Vrによってシステム全体のハードウェア的な初期化が行われる。前述したようにCPU61からリセット遅延タイマ72のカウント中にデスエーブル信号Vdが出力されて内部リセット信号Vrの出力がキャンセルされた場合には、CPU61に強制リセットは行われず、CPU61はそれまでのクリーニング等の履歴情報を保持したままとなる。この場合CPU61は正常状態にあるので、キャリッジ4は待機中にはホームポジションHPに位置しており、インクジェットヘッド2はキャッピング機構50にキャッピングされた状態にある。従ってそれらの履歴情報に基づきステップST4において適当な処理レベルのクリーニングが行われる。従って、図8(A)に示すように、リセット遅延タイマ72のカウント中の適当な時刻t2にCPU61からデスエーブル信号Vdが出力されると、これに対応して時刻t3にCPU61からインクシステム80に対してコントロール信号Vcが出力される。このコントロール信号VcによってステップST4において先に説明した適当な処理レベルのクリーニング処理が行われる。すなわち、リセット信号Vrstがソフトウェア的にCPU61に理解され、それ以降の処理レベルの判断がCPU61に任される。これに対し、内部リセット信号VrによってCPU61がリセットされると、それ以前の履歴情報も消去され、CPU61も含めてプリンタ全体が初期リセットされる。これらの処理が終了した後は、ステップST5において印刷が開始される。
【0048】
図7にステップST4でCPU61が過去の履歴情報に基づいて適当なクリーニングレベルを選択する処理を示してある。まず、ステップST41において、TCL1以上の処理レベルのクリーニングから20時間以上経過していない、または休止状態が15時間以上連続していないという条件1が成立するか否かを判断する。条件1が成立している場合は、ステップST47でCPU61からはインクシステム80およびプリンタメカニズム90に対して制御信号が出力され、フラッシング処理が行われる。すなわち、ステップST47では、キャリッジ4がフラッシング位置Fまで移動されて、先に説明したフラッシング処理が行われる。さらに、フラッシングが行われた後は、ステップST48において、ディップスイッチ91の状態が確認され、ダミークリーニング処理を行うことが選択されている場合のみ、ステップST49において、ダミークリーニングが行われ、クリーニング処理を終了する。ダミークリーニングが選択されてない時は、ステップST49でクリーニングが終わってステップST5で印刷が開始される。
【0049】
ステップST41において、条件1が満たされない場合には、ステップST42において、TCL2以上の処理レベルのクリーニングが行われてから96時間以上経過していないという条件2が成立するか否かを判断する。このステップST42において、条件2を満たしている場合には、ステップST46に移行して、上述したTCL1のクリーニング処理を行う。この処理は、軽クリーニングであり、インクの消費量はフラッシングについで少ない。TCL1のクリーニング処理が終わるとステップST5で印刷が開始される。
【0050】
ステップST42において、条件2が満たされない場合には、ステップST43において、TCL2以上のクリーニングが行われてから168時間以上経過していないという条件3が成立しているか否かを判断する。このステップST43において、条件3が成立する場合は、ステップST45に移行して、TCL2のクリーニング処理を行う。この処理は、中間レベルのクリーニングであり、インクの消費量は、TCL1より多い。TCL2のクリーニング処理が終わるとステップST5で印刷が開始される。
【0051】
ステップST43において、条件3を満足していない場合には、ステップST44に移行して、TCL3のクリーニング処理を行う。この処理は、CPUリセット時に選択される初期化レベルのクリーニングであり、インクの消費量は最大である。TCL3のクリーニング処理が終わるとステップST5で印刷が開始される。
【0052】
このように本例のプリンタ1においては、リセット信号Vrstで常に強制的にリセットされて初期化レベルのクリーニングが行われる代わりに、CPU61が外部リセット信号Voをソフトウェア的に認識できるように、外部リセット信号Voに変換して供給することにより、その時のプリンタの状態や過去のクリーニングの履歴から最適なクリーニングの処理レベルを判断できるようにしている。このため、CPU61が外部リセット信号Voを正常に認識すると、インクジェットヘッド2のインク状態に応じてインク消費量の異なる適当な処理レベルのクリーニング(TCL1、2、3、フラッシングF、ダミー)を実行できる。従って、パソコン等のホスト65から短時間に複数回のリセット信号Vrstがプリンタ1に供給されたときでも、その都度、電源投入時のパワーオンリセットで行われる初期化レベルのクリーニング処理を行わずに済む。これにより、インクが無駄に消費されるのを防ぐことができると共に、適度なクリーニングがされて高い印字品質を確保できる。この結果、インクカートリッジの実質的な使用可能なインク量が増え、ランニングコストを低減できる。また、インクカートリッジの長寿命化を図ることができるので、インクカートリッジの廃棄量を少なくでき、省資源および環境保護の面で優れたプリンタを実現できる。
【0053】
また、本例のプリンタ1においては、外部リセット信号Voに基づき所定の時間遅れたハードウェアリセットを行うための内部リセット信号Vrを用意し、この信号によってCPU61をハードウェア的にリセットできるようにしている。そして、CPU61から内部リセット信号Vrの出力を抑止するデスエーブル信号Vdをリセット制御部73に供給して、このデスエーブル信号Vdの有無によって内部リセット信号Vrの出力を制御している。このため、何らかの要因によってCPU61からデスエーブル信号Vdが出ないような異常と思われる状態のときは、リセット信号処理装置70から内部リセット信号Vrが供給されてCPU61を強制的に初期化すると共にインクシステム80によって初期化レベルのクリーニングを行って、ハードウェア的なリセットを行うことができる。従って、CPU61が何らかの異常状態にあるときにはシステム全体をリセットする保護的な機能が備わっているので、プリンタ1の信頼性をいっそう高めることができる。また、リセット信号処理装置70から適当なタイミングで内部リセット信号Vrを出力できるので、CPU61の正常でない状態を早期に検出できるという利点もある。
【0054】
なお、このような保護的な機能を実現するために、図6に示したリセット信号処理を行っているが、図6に示したようにリセット遅延タイマ72のカウント中にデスエーブル信号Vdの有無を検出し、内部リセット信号Vrの出力自体をリセットする代わりに、図9に示すように、ステップST14の処理をリセット遅延タイマ72のカウントが終了した後に行い、内部リセット信号Vrが出力されるのをリセット遅延タイマ72でマスクするタイプの処理も可能である。
【0055】
さらに、本例のプリンタ1においては、フラッシング処理の後にインク消費を伴わずに初期化レベルのクリーニングとほぼ同じ動作を行うダミークリーニング処理が行われるようになっている。従って、実際には初期化レベルのクリーニングは行われないが、ユーザに対し、プリンタ1がリセット信号Vrstを確実に受信していることを明確に伝達でき、ユーザがヘッドクリーニングがされなかったのではないかという無用な誤解を招くことを防ぐことができる。また、このダミークリーニング処理を行うか否かはプリンタ1の外部に設けられたディップスイッチ91によって選択できるようになっているので、ユーザ側でダミークリーニングの有無を決定できる。本例ではディップスイッチとしたが、これに限るものではなく、ホスト装置からのコントロールコマンドに応じてダミークリーニング処理を行うか否かを決定することとしても良い。
【0056】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の実施の形態2に係るプリンタについて説明する。本例のプリンタの基本的なメカニズムは、プリンタ1と同様であるため、共通する部分については同符号を付して以下では詳細な説明は省略する。図10に本例のプリンタ1の制御系を中心とした構成を示してある。この図10に示すように、本例のプリンタ1のリセット信号処理装置70は、2つのリセット遅延タイマ721、722、および2つのリセット制御部731、732を用いて2系統の第1および第2の遅延リセット信号V11、V12が出力できるようになっている。それぞれのリセット遅延タイマ721、722には、リセット検知部71から出力された外部リセット信号Voが供給されるようになっている。リセット遅延タイマ722は、CPU61が外部リセット信号Voを認識するために要する時間とほぼ同じ、あるいは若干長い第2の遅延時間T2のカウントを行う。一方、リセット遅延タイマ721は、リセット信号Vrstが供給されてからクリーニングが正常に行われるために要する時間とほぼ同じ、あるいは若干長い第1の遅延時間T1のカウントを行う。さらに、それぞれのリセット制御部731、732に、CPU61から第1および第2のデスエーブル信号Vd1、Vd2が供給されるようになっており、対応するリセット遅延タイマ721、722がタイムアップしたときにデスエーブル(disable)信号Vd1、Vd2の有無を判断してリセット生成信号V2をリセット信号生成部74に出力するようになっている。
【0057】
図11に、本例のプリンタ1の制御装置(CPU61)におけるクリーニング処理動作のフローチャートを示してあり、図12にはリセット信号処理のフローチャートを示してある。また、図13には双方のデスエーブル信号Vd1、Vd2が正常に出力されているときの例を示し、図14(A)および(B)には何れか一方のデスエーブル信号Vd1あるいはVd2が正常に出力されていないときの例を示してある。
【0058】
図11に示すように、本例のプリンタ1においても、上記の第1の実施の形態と同様に、CPU61は、まず、ステップST1において、ホスト65から起動時や印刷開始時等に供給されるリセット信号Vrstに対応して出力されるソフトウェア的なリセット信号である外部リセット信号Voを検出する。この外部リセット信号Voは、図12に示すように、ステップST11においてリセット信号処理装置70のリセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、ステップST12において出力されるものである。従って、本例でも、リセット信号Vrstは、まず、CPU61でソフト的に認識できる外部リセット信号Voに変換されてCPU61に供給される。すなわち、図13、図14(A)および(B)に示すように、時刻t0にリセット検知部71がリセット信号Vrstを受信すると、次のタイミングである時刻t1にリセット検出部71からCPU61および2つのリセット遅延タイマ721、722に対して外部リセット信号Voが出力される。
【0059】
次に、CPU61は、外部リセット信号Voを認識すると、ステップST2において、リセット制御部732に対して第2のデスエーブル信号Vd2を出力し、CPU61をハードウェアリセットする内部リセット信号Vrが出ないようにする。従って、図13に示すように、時刻t1に外部リセット信号Voが認識されると、時刻t7に第2のデスエーブル信号Vd2がリセット制御部732に出力され、このリセット制御部732を介してリセット信号生成部74からCPU61への内部リセット信号Vrの出力が規制された状態となる。一方、図14(A)に示すように、時刻t1に外部リセット信号Voが出力され、CPU61から第2のデスエーブル信号Vd2が出力されないことも有り、この時は、内部リセット信号VrでCPU61はハードウェアリセットされる。
【0060】
次に、CPU61は、ステップST3において、CPU61からリセット制御部732に第2のデスエーブル信号Vd2が出力されずに、内部リセット信号Vrが出力されると、前述したプリンタ1と同様に、ステップST6でCPU61はリセットされ、リセット後は、ステップST7で初期化レベルのクリーニング処理TCL3が行われて、内部リセット信号Vrによってシステム全体のハードウェア的な初期化が行われる。その後、ステップST5で印刷が開始される。一方、ステップST2において、CPU61からリセット制御部732に第2のデスエーブル信号Vd2が出力されて内部リセット信号Vrの出力がマスクされている場合には内部リセット信号Vrが出ないので、このステップST4において適当な処理レベルのクリーニングが開始される。
【0061】
次に、ステップST5において、クリーニング処理が終了したか否かを判断して、クリーニング処理が終了すると、ステップST8においてCPU61からリセット制御部731に対して第1のデスエーブル信号Vd1を出力し、内部リセット信号Vrが出ないようにする。従って、図13に示すように、時刻t10にクリーニング処理が終了すると、時刻t11に第1のデスエーブル信号Vd1がリセット制御部731に出力され、このリセット制御部731を介してリセット信号生成部74からCPU61への内部リセット信号Vrの出力が規制された状態となる。一方、図14(B)に示すように、クリーニング処理が正常に終了しないと、第1のデスエーブル信号Vd1が出力されず、ハードウェアリセットがかかることもある。
【0062】
この段階(ステップST8)において、CPU61からリセット制御部731に第1のデスエーブル信号Vd1が出力されずに、内部リセット信号VrがCPU61に供給されると、ステップST6でCPU61はリセットされ、その後、ステップST7で初期化レベルのクリーニング処理TCL3が行われて、内部リセット信号Vrによってシステム全体のハードウェア的な初期化が行われる。一方、ステップST8において、CPU61からリセット制御部731に第1のデスエーブル信号Vd1が出力されて内部リセット信号Vrの出力がキャンセルされている場合には、ステップST5において印刷が開始される。
【0063】
次に、本例のプリンタ1におけるリセット信号処理について図12のフローチャートにしたがって説明する。図12に示すように、ステップST11においてリセット信号処理装置70のリセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、ステップST12において外部リセット信号Voを出力する。従って、前述したように、時刻t0にリセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、次のタイミングである時刻t1に外部リセット信号VoをCPU61および2つのリセット遅延タイマ721、722に対して出力する(図13、図14(A)、図14(B)参照)。
【0064】
この外部リセット信号Voをリセット遅延タイマ721、722が認識すると、ステップST21においてリセット遅延タイマ721、722がそれぞれ遅延時間T1、T2のカウントを開始する。従って、図13、図14(A)、(B)に示すように、リセット遅延タイマ721、722においては、リセット制御部731、732へ第1および第2の遅延リセット信号V11、V12が供給される。ここで、第1の遅延リセット信号V11は、時刻t1から時間T1後の時刻t12に高レベルから低レベルに変化する信号であり、クリーニングが正常に行われれば、この時間内におさまる信号である。第2の遅延リセット信号V12は、時刻t1から時間T2後の時刻t8に高レベルから低レベルに変化する信号で、CPU61が外部リセット信号Voを正常に認識すれば、この時間内に第2のデスエーブル信号Vd2が出る信号である。
【0065】
次に、ステップST22において、リセット遅延タイマ722がタイムアップすると、ステップST23に移行し、CPU61から第2のデスエーブル信号Vd2が出力されているか否かを判断する。CPU61から正常である場合には、時刻t7にリセット制御部732に対して第2のデスエーブル信号Vd2が出力されている。従って、リセット制御部732で第2の遅延リセット信号V12に呼応してリセット生成信号V2が出力される処理がクリアーされ、第2の遅延リセット信号V12に起因する内部リセット信号Vrは出力されない。このため、前述したように、CPU61からは時刻t9にコントロール信号Vcが出力され、先に説明した適当な処理レベルのクリーニング処理が開始される。一方、ステップST23において、リセット制御部732に対して第2のデスエーブル信号Vd2が出力されていない場合には、何らかの要因でCPU61が正常に機能していない可能性がある。このときは、図14(A)に示すように、第2の遅延リセット信号V12に呼応してリセット生成信号V2が時刻t13に出力される。そして、ステップST16にジャンプして、リセット信号生成部74から時刻t14に内部リセット信号Vrが出力される。その後は、先に説明したように、CPU61がリセットされた後、初期化レベルのTCL3のクリーニング処理が行われ、このクリーニング処理が終了すると、印刷が開始される。
【0066】
次に、ステップST23において、第2のデスエーブル信号Vd2を検出すると、ステップST24でリセット遅延タイマ721のタイムアップを待った後に、ステップST25においてCPU61から第2のデスエーブル信号Vd2が出力されているか否かを判断する。CPU61が正常である場合は、図13に示すように、時刻t11に第1のデスエーブル信号Vd1が出力されている。従って、リセット制御部731で第1の遅延リセット信号V11に対してリセット生成信号V2が出力される処理がクリアーされ、内部リセット信号Vrは出ない。この場合は、クリーニングが適切に行われたと判断され、印刷が開始される。これに対して、ステップST25において、第1のデスエーブル信号Vd1が出力されていない場合は、何らかの要因でCPU61が正常に機能していない可能性が高く、クリーニング処理も適切に行われていない可能性が高い。この場合は、図14(B)に示すように、第1の遅延リセット信号V11に対して時刻t15に内部リセット生成信号V2が出て、ステップST16で内部リセット生成信号V2に対して時刻t16にリセット信号生成部74から内部リセット信号Vrが出る。この内部リセット信号Vrによって、前述したように、CPU61がリセットされた後、初期化レベルのTCL3のクリーニング処理が行われ、このクリーニングが終了すると、印刷が開始される。
【0067】
このように本例のプリンタ1においても、第1の実施の形態のプリンタと同様に、リセット信号Vrstで常に強制的にリセットされて初期化レベルのクリーニングが行われる代わりに、CPU61にリセット信号Vrstがソフトウェア的に認識できる外部リセット信号Voが供給され、その時のプリンタの状態や過去のクリーニングの履歴から最適なクリーニングの処理レベルを判断できるようにしている。このため、CPU61が外部リセット信号Voを正常に認識すると、インクジェットヘッド2のインク状態に応じてインク消費量の異なる適当な処理レベルのクリーニング(TCL1、2、3、フラッシングF、ダミー)を実行できる。従って、インクの消費量を低減できると共に、適度なクリーニングが行われて高い印刷品質を確実に得ることができる。このため、インクカートリッジの実質的な使用可能なインク量が増え、ランニングコストを低減できる。また、インクカートリッジの長寿命化が図れ、省資源および環境保護の面で優れた印刷装置を実現できる。
【0068】
その一方で、本例のプリンタ1においては、CPU61の認識時間に対応した遅延時間T2とクリーニング処理時間に対応した遅延時間T1を設け、それぞれの処理の進行状態からCPU61およびインクシステム80の状態を判断できるようにしている。従って、いずれかのシステムが何らかの要因に正常に機能していないと思われるときは、内部リセット信号Vrによってハードウェア的なリセット、すなわち、CPU61をリセットし、インクシステム80を初期化することができる。また、CPU61の状態を外部リセット信号Voを認識する処理の直後の早い段階で検出してCPU61をリセットできるので、短時間でプリンタ1を印刷可能な状態にすることができる。また、CPU61の状態を含めてクリーニング処理の状態も判断できるので、CPU61の状態をより確実に判断でき、偶然に第2のデスエーブル信号Vd2が出力されたとしても、その異常を見逃さず、クリーニング処理中の異常も検出可能となる。従って、確実にクリーニング処理が実行でき、印刷品質を保持できると共にインクの消費を大幅に省くことができるプリンタを提供することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の印刷装置およびクリーニング処理方法においては、リセット信号で常にシステムを強制的にリセットして初期化レベルのクリーニングを行う代わりに、リセット信号をCPU等の制御装置でソフトウェア的に認識できる信号に変換して供給する、あるいは変換して供給するシステムを設けることにより、その時のプリンタの状態や過去のクリーニング履歴を制御装置が保持した状態を維持し、これらの情報に基づいて最適なクリーニングの処理レベルを判断できるようにしている。従って、制御装置が外部リセット信号を正常に認識すると、インクジェットヘッドのインク状態に応じたインク消費量の異なる適当な処理レベルのクリーニングを実行できる。このため、パソコン等のホストからOSやアプリケーションプログラムにより短時間に複数回の外部リセット信号が供給されたとしても、過剰のクリーニングを行わずにインクの消費量を抑制でき、ランニングコストを低減できる。また、本発明では、ハードウェア的にリセット可能な内部リセット信号を用意して、何らかの要因で制御装置が正常に機能していないときなどには、確実に印刷装置のシステムをリセットできるようにしている。従って、印刷装置の信頼性を確保でき、高品質の印刷ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプリンタの主要構成部分を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタの印刷位置を含む部分の断面構成を示す概略断面構成図である。
【図3】図1に示すプリンタのインクジェットヘッドのクリーニングが行われる各種位置を模式的に示す図である。
【図4】本発明第1の実施の形態に係るプリンタの制御系を示すブロック図である。
【図5】図4に示す制御系による制御動作を示すフローチャートである。
【図6】図4に示す制御系によるリセット信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】図4に示すフローチャートにおけるクリーニング処理の制御動作を示すフローチャートである。
【図8】図7(A)は図4に示す制御系においてデスエーブル信号が出力されているときのタイムチャート、図7(B)は図4に示す制御系においてデスエーブル信号が出力されていないときのタイムチャートである。
【図9】図6に示すリセット信号処理とは異なるリセット信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明第2の実施の形態に係るプリンタの制御系を示すブロック図である。
【図11】図10に示す制御系による制御動作を示すフローチャートである。
【図12】図10に示す制御系のリセット信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】図8に示す制御系において双方のデスエーブル信号が出力されているときのタイムチャートである。
【図14】図8に示す制御系において何れか一方のデスエーブル信号が出力されていないときのタイムチャートである。
【符号の説明】
1・・プリンタ
2・・インクジェットヘッド
4・・キャリッジ
61・・CPU
62・・ROM
63・・RAM
65・・ホスト
70・・リセット信号処理装置
71・・リセット検知部
72、721、722・・リセット遅延タイマ
73、731、732・・リセット制御部
74・・リセット信号生成部
80・・インクシステム
90・・プリンタメカニズム
91・・ディップスイッチ
Claims (2)
- 外部ホスト装置に接続された印刷装置において、
インクを吐出して印刷を行うインクジェットヘッドをインク消費量の異なる複数の処理レベルでクリーニングするインクシステムと、
このインクシステムを制御する制御装置と、
前記外部ホスト装置のパワーオン時、OS起動時、アプリケーションの起動時、印刷開始時などに前記外部ホスト装置から送信されるリセット信号を受信すると、前記制御装置がソフトウエア的に認識可能な外部リセット信号を前記制御装置に供給するリセット信号処理装置と、
を有し、
前記リセット信号処理装置は、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号を前記制御装置に供給するものであって、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が前記制御装置から出力されたときは、前記リセット信号処理装置は前記内部リセット信号を出力せず、前記制御装置はそれまでのクリーニング等に関する履歴情報に基づいて前記複数の処理レベルの内の一つを選択してクリーニングを行い、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が前記制御装置から出力されないときは、前記リセット信号処理装置は前記内部リセット信号を出力し、前記制御装置をリセットするとともに、前記制御装置は当該内部リセット信号に伴なって前記初期化レベルのクリーニングを行うことを特徴とする印刷装置。 - 外部ホスト装置に接続され、インクジェットヘッドをインク消費量の異なる複数の処理レベルでクリーニングする制御装置を備えた印刷装置のクリーニング処理方法において、
前記外部ホスト装置のパワーオン時、OS起動時、アプリケーションの起動時、印刷開始時などに前記外部ホスト装置から送信されるリセット信号を受信し、
当該外部ホスト装置から送信されたリセット信号を受信すると、前記制御装置がソフトウエア的に認識可能な外部リセット信号を供給し、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が出力されたときは、それまでのクリーニング等に関する履歴情報に基づいて前記複数の処理レベルの内の一つを選択してクリーニングを行い、
前記外部リセット信号を供給後、所定時間内に、前記複数の処理レベルの内の初期化レベルのクリーニングを実行させるための内部リセット信号の発生を抑止する抑止信号が出力されないときは、前記制御装置をリセットするとともに、前記初期化レベルのクリーニングを行うことを特徴とするクリーニング処理方法。
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-
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