JP3870456B2 - 殺虫、殺ダニ剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴキブリや屋内のダニ等の衛生害虫、シロアリ等の木材害虫を防除するのに特に適した殺虫、殺ダニ剤組成物および殺虫、殺ダニ方法に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、種々の殺虫剤が開発されてきたが、衛生害虫の代表とされるゴキブリの防除は困難であり、いまだに充分なゴキブリ防除がなされていないのが現状である。
また、近年、屋内のダニによる各種被害が増加していることから、ゴキブリと屋内の各種ダニとを同時に防除できる殺虫、殺ダニ剤組成物の開発が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とを有効成分として含有する殺虫、殺ダニ剤組成物、および4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とを害虫にまたは害虫の生息場所に処理する殺虫、殺ダニ方法を提供するものであり、該組成物および方法は、衛生害虫、特にゴキブリや屋内のダニ等を防除するのに極めて有効である。
さらに、本発明の組成物および方法は、シロアリ等の木材害虫を防除するうえでも大変有効なものである。
【0004】
4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルは、The Pesticide Manual第10版、第7〜8頁(The British Crop Protection Council 発行)に記載の化合物であり、特開平1−104042号公報等の記載に従って製造することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられるピレスロイド化合物としては、例えばフェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、シフルトリン、アクリナトリン、フラメトリン、レスメトリン、プラレトリン、アレスリン、フェンバレレート、エトフェンプロックス、シラフルオフェン、フルバリネート、フルシトリネート、テトラメトリン、イミプロスリン、トランスフルスリン、エンペントリン、ビフェントリン、3−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)ヘキサ−1−イン等が挙げられる。
【0006】
本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物において、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物との混合割合は、通常、重量比で99:1〜5:95、好ましくは99:1〜10:90の範囲内である。
特に、ピレスロイド化合物がフェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、エトフェンプロックスまたはシラフルオフェンである場合、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物との混合割合は、優れた相乗効果により、衛生害虫および木材害虫をより効率的に防除できる90:10〜10:90(重量比)の範囲内が好ましく、さらに、90:10〜50:50(重量比)の範囲内がより好ましい。
【0007】
本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物は、各種害虫に対して優れた殺虫、殺ダニ活性を有するが、特に、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等のゴキブリ、ケナガコナダニ、コナヒョウヒダニ、ミナミツメダニ等の屋内のダニ、ネコノミ等のノミ、アカイエカ、ヒトスジシマカ等のカ、イエバエ等のハエなどの衛生害虫、イエシロアリ、ヤマトシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリ、タイワンンシロアリ等のシロアリ、キクイムシ、カミキリ、ゾウムシ、ナガキクイムシ、キバチ等の生丸太害虫、ヒラタキクイムシ、ナガシンクイムシ、シバンムシ、イエカミキリ等の乾材害虫などの木材害虫を防除するうえで、極めて有効に使用できる。
また、本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物は、コナガ、アオムシ、ハスモンヨトウ、ミナミキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、キンモンホソガ、イネミズゾウムシ、マメコガネ、キスジノミハムシ、カンザワハダニ、チャノホコリダニなどの農業害虫の防除にも有効である。
【0008】
本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物は、通常、有効成分化合物を固体担体や液体担体と混合し、必要により界面活性剤やその他の製剤用補助剤を添加して得られる。また、有効成分化合物または該有効成分化合物を含む液状物を蚊取線香や蚊取マット等の基材に含浸させてもよい。このようにして得られる本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物は、油剤、乳剤、水和剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、電気蚊取マット・蚊取液等の加熱燻蒸剤、蚊取線香・自己燃焼型燻煙剤・化学反応型燻煙剤・電熱型燻煙剤等の加熱燻煙剤、フォッギング等の煙霧剤、ULV剤などの製剤形態をとり得る。
これらの製剤中には、有効成分化合物が合計量で通常 0.001〜95重量%含有される。
【0009】
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、合成含水酸化珪素、タルク類、セラミック類、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)などの微粉末や粒状物が挙げられ、液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、非芳香族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド、植物油(大豆油、綿実油等)などが挙げられる。
また、必要によりブタンガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、炭酸ガス等の噴射剤を加えて製剤化することもできる。
【0010】
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等が挙げられる。
固着剤や分散剤等のその他の製剤用補助剤としては、例えばカゼイン、ゼラチン、糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)が挙げられる。また、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールおよび3−tert−ブチル−4−メトキシフェノール)、植物油、鉱物油、脂肪酸、脂肪酸エステル等の安定化剤も製剤用補助剤として用いられる。
【0011】
蚊取線香の基材としては、例えば木粉、粕粉等の植物性粉末とタブ粉、澱粉、グルテイン等の結合剤との混合物などが用いられる。
電気蚊取マットの基材としては、例えばコットンリンターまたはコットンリンターとパルプとの混合物のフィブリルを板状に固めたものなどが用いられる。
自己燃焼型燻煙剤の基材としては、例えば硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセルロース、木粉等の燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、重クロム酸塩、クロム酸塩等の熱分解刺激剤、硝酸カリウム等の酸素供給剤、メラミン、小麦澱粉等の支燃剤、珪藻土等の増量剤および合成糊料等の結合剤の混合物などが用いられる。
化学反応型燻煙剤の基材としては、例えばアルカリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、含水塩、酸化カルシウム等の発熱剤、炭素質物質、炭化鉄、活性白土等の触媒剤、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤および天然繊維片等の充填剤の混合物などが用いられる。
【0012】
水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤は、一般に1〜75重量%の有効成分化合物を、 0.5〜15重量%の懸濁助剤(例えば保護コロイドやチクソトロピー性を付与し得る物質)、0〜10重量%の補助剤(例えば消泡剤、防錆剤、安定剤、展着剤、浸透助剤、凍結防止剤、防腐剤、防黴剤等)を含む水中で、微小に分散させることにより得ることができる。
水のかわりに有効成分化合物がほとんど溶解しない油を用いることにより、油中懸濁剤とすることもできる。
保護コロイドとしては、例えばゼラチン、カゼイン、ガム類、セルロースエーテル類、ポリビニルアルコール等が挙げられる。また、チクソトロピー性を付与し得る物質としては、例えばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、キサンタンガム、ポリアクリル酸等が挙げられる。
【0013】
このようにして得られる本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物は、油剤、エアゾール、燻蒸剤、燻煙剤、煙霧剤、ULV剤等においては、通常そのまま施用され、乳剤、水和剤、フロアブル剤等においては、通常水等で希釈して施用される。希釈する際、一般に、有効成分化合物が重量割合で約1〜10000ppm含有される濃度とする。
本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物の施用量は、防除対象害虫の種類、製剤の種類、施用場所、施用方法等により異なるが、一般に、有効成分化合物量で0.0001〜10 g/m2 程度であり、特に、ゴキブリを防除する場合、油剤もしくはエアゾールに製剤された本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物を、1m2 当たり有効成分化合物量にして約 0.001〜1gを散布するか、または加熱燻蒸剤もしくは加熱燻煙剤に製剤された本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物を、1m3 当たり有効成分化合物量にして約0.0001〜1gを蒸散させて使用するのが効果的である。また、シロアリを防除する場合、油剤、乳剤、フロアブル剤、マイクロフプセル化製剤等に製剤された本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物を、1m2 当たり有効成分化合物量にして約0.01〜100 gを土壌に散布するかまたは木材1m2 当たり有効成分化合物量にして約0.01〜100 gを木材表面に散布する。
【0014】
本発明の殺虫、殺ダニ方法においては、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物との混合物である本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物を使用するのが便利であるが、各々の有効成分化合物またはその製剤を、各々に適した方法で併用することも可能である。
【0015】
【実施例】
以下、本発明を製剤例および試験例にて、より具体的に説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
製剤例1
d−フェノトリン〔3−フェノキシベンジル (1R)−シス,トランス−クリサンテマート〕 0.5重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル 0.1重量部、Isopar M(エクソン化学製脂肪族炭化水素)49.7重量部およびクロロセンNu(ダウケミカル製塩素化炭化水素)49.7重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0016】
製剤例2
d−フェノトリン 1重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル 0.1重量部、Isopar M 49.45重量部およびクロロセンNu 49.45重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0017】
製剤例3
シフェノトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス,トランス−クリサンテマート〕 0.5重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル 0.1重量部およびケロセン 99.4 重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0018】
製剤例4
d−フェノトリン 1重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル 0.1重量部およびディーゼルオイル 98.9 重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0019】
製剤例5
製剤例3において、シフェノトリンにかえてペルメトリン〔3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート〕を用いる以外は全て製剤例3と同様にして本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0020】
製剤例6
製剤例3において、シフェノトリンにかえてシペルメトリン〔α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパンカルボキシレート〕を用いる以外は全て製剤例3と同様にして本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0021】
製剤例7
テトラメトリン 1重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル5重量部、IsoparM(エクソン化学製飽和炭化水素系溶媒)84.6重量部およびクロロセンNu(ダウケミカル製1,1,1-トリクロロエタン)9.4 重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油剤を得る。
【0022】
製剤例8
イミプロスリン3重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル5重量部、ミリスチン酸イソプロピル20重量部、レオドールSP-L10(花王製ソルビタンモノラウレート)10重量部およびネオチオゾール62重量部を混合した。
得られた混合物10重量部と脱イオン水50重量部とをエアゾール容器内に入れ、該エアゾール容器にバルブを取り付けた後、該バルブ部分を通じ液化石油ガス
40重量部を加圧充填して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である水性エアゾール剤を得る。
【0023】
製剤例9
イミプロスリン0.1 重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル0.3 重量部、ソフトアルキルベンゼン(三菱化学製溶媒)19.6重量部およびIsoparM(エクソン化学製飽和炭化水素系溶媒)40重量部を混合し、エアゾール容器内に入れ、該エアゾール容器にバルブを取り付けた後、該バルブ部分を通じ液化石油ガス40重量部を加圧充填して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である油性エアゾール剤を得る。
【0024】
製剤例10
ペルメトリン5重量部、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル5重量部、ニューカルゲンKH-13 (竹本油脂製界面活性剤)10重量部およびソルベッソ150 (エクソン化学製芳香族系溶媒)80重量部を混合して本発明の殺虫、殺ダニ剤組成物である乳剤を得る。
【0025】
試験例1
28m3 の室内の床上で対角線の両端に相当する二隅に、チャバネゴキブリ雌成虫各5頭を入れた三角シェルター(縦15cm、横 3.5cmのベニヤ板を3枚組み合わせた三角柱状のもの)をそれぞれ設置した。一方、各々の供試物のアセトン溶液を塗布したセラミック(4cm×4cm×1.2cm )を各々室内中央部に置き、電熱器にて(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス,トランス−クリサンテマート〔エステルのアルコール部が(S)体であるシフェノトリン、以下、化合物(I)と記す。〕を250℃で、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリル〔以下、化合物(II)と記す。〕を300℃で各々60分間加熱することにより蒸散させた。加熱開始120分後に供試虫を別容器に移し、7日後の生死を観察した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
試験例2
28m3 の室内の床上で対角線の両端に相当する二隅に、ワモンゴキブリ雄成虫各3頭を入れた三角シェルター(縦15cm、横5cmのベニヤ板を3枚組み合わせた三角柱状のもの)をそれぞれ設置した。一方、各々の供試物のアセトン溶液を塗布したセラミック(4cm×4cm×1.2cm )を各々室内中央部に置き、電熱器にて上記化合物(I)を250℃で、化合物(II)を300℃で各々60分間加熱することにより蒸散させた。加熱開始120分後に供試虫を別容器に移し、1日後の生死を観察した。結果を表2に示す。
また、同様の方法によるクロゴキブリ雄6頭を用いた場合の結果を表3に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
試験例3
直径4cmの濾紙をアルミ皿上に置き、濾紙の縁に供試虫の逃亡防止用に粘着物質(日本合成化学製コーポニール)を塗布し、濾紙上に飼料と共にケナガコナダニ50〜100頭を放した。
28m3 の室内の床隅に、上記で用意したケナガコナダニを載せたアルミ皿を設置し、一方、各々の供試物のアセトン溶液を塗布したセラミック(4cm×4cm×1.2cm )を各々室内中央部に置き、電熱器にて上記化合物(I)を250℃で、化合物(II)を300℃で各々60分間加熱することにより蒸散させた。加熱開始120分後にケナガコナダニを載せたアルミ皿を取り出し、1日後の生死を観察した。結果を表4に示す。
また、同様の方法で、ケナガコナダニにかえてコナヒョウヒダニを用いた試験結果を表5に示す。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
試験例4
直径4cmの濾紙をアルミ皿上に置き、濾紙の縁に供試虫の逃亡防止用に粘着物質(日本合成化学製コーポニール)を塗布し、濾紙上にミナミツメダニ20頭を放した。
28m3 の室内の床隅に、上記で用意したミナミツメダニを載せたアルミ皿を設置し、一方、各々の供試物のアセトン溶液を塗布したセラミック(4cm×4cm×1.2cm )を各々室内中央部に置き、電熱器にて上記化合物(I)を250℃で、化合物(II)を300℃で各々60分間加熱することにより蒸散させた。加熱開始120分後にミナミツメダニを載せたアルミ皿を取り出し、5日後の生死を観察した。結果を表6に示す。
【0034】
【表6】
【0035】
試験例5
28m3 の室内の床上三隅に、ネコノミ成虫約60〜80頭を入れた3リットル容ガラスビーカーをそれぞれ設置した。一方、各々の供試物のアセトン溶液を塗布したセラミック(4cm×4cm×1.2cm )を各々室内中央部に置き、電熱器にて上記化合物(I)を250℃で、化合物(II)を300℃で各々60分間加熱することにより蒸散させた。加熱開始120分後に供試虫を別容器に移し、1日後の生死を観察した。結果を表7に示す。
【0036】
【表7】
【0037】
試験例6
内径 1.7cm、長さ15cmのガラスチューブ内中央部に土壌を3cm詰め、土壌の片側表面に表8記載の薬液を処理した。次いで、土壌の両側を4%寒天で挟み、薬液処理していない側のガラスチューブ内空間にイエシロアリの職蟻50頭と兵蟻5頭とを放し、1週間後にシロアリの土壌貫通状況を観察した。試験は3反復行った。結果を表8に示す。
表中の結果欄で、Aはシロアリが土壌の薬液処理面を貫通して反対側の寒天層をも貫通したことを表し、Bはシロアリが土壌の薬液処理面を貫通しさらに寒天層の途中まで穿孔したことを表し、Cはシロアリが土壌の薬液処理面を完全に貫通することができず穿孔が見られなかったことを表す。
【0038】
【表8】
表中、化合物(II)10FLは化合物(II)の10%フロアブル製剤(クミアイ化学製コテツ10FL)、エトフェンプロックス20ECはエトフェンプロックスの20%乳剤(クミアイ化学製トレボン乳剤)、シペルメトリン6ECはシペルメトリンの6%乳剤(クミアイ化学製アグロスリン乳剤)、ペルメトリン50ECはペルメトリンの50%乳剤〔ペルメトリン50%、キシレン45%およびソルポールSM-200(ポリオキシエチレンヒマシ油、東邦化学製界面活性剤)5%からなるペルメトリン乳剤〕を表す。
【0039】
試験例7
0.34m3 のガラスチャンバー中央に、クロゴキブリ雌成虫3頭と雄成虫3頭とを入れた三角シェルター(縦15cm、横5cmのベニヤ板を3枚組合せた三角柱状のもの)を置いた。製剤例7に準じて製剤された表9記載の所定濃度の油剤4mlを上記ガラスチャンバー内に散布した。散布10分後から5分間、ガラスチャンバー内の換気を行った後、クロゴキブリを別の容器に移し、3日後の生死を観察した。結果を表9に示す。
【表9】
【0040】
【発明の効果】
本発明の殺虫、殺ダニ剤および殺虫、殺ダニ方法は、害虫防除、特にゴキブリや屋内のダニ等の衛生害虫やシロアリ等の木材害虫の防除に有効である。
Claims (11)
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とを有効成分として含有することを特徴とするゴキブリ又はシロアリ用殺虫剤組成物。
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とが重量比で99:1〜5:95の割合で含有されてなる請求項1記載のゴキブリ又はシロアリ用殺虫剤組成物。
- ピレスロイド化合物が、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、シフルトリン、アクリナトリン、フラメトリン、レスメトリン、プラレトリン、アレスリン、フェンバレレート、エトフェンプロックス、シラフルオフェン、フルバリネート、フルシトリネート、テトラメトリン、イミプロスリン、トランスフルスリン、エンペントリン、ビフェントリンおよび3−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)ヘキサ−1−インから選ばれる一種以上の化合物である請求項1または請求項2記載のゴキブリ又はシロアリ用殺虫剤組成物。
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとフェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、エトフェンプロックスおよびシラフルオフェンから選ばれる一種以上のピレスロイド化合物とが重量比で90:10〜10:90の割合で含有されてなる請求項1記載のゴキブリ又はシロアリ用殺虫剤組成物。
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とを、害虫にまたは害虫の生息場所に処理することを特徴とするゴキブリ又はシロアリの殺虫方法。
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−エトキシメチル−5−トリフルオロメチルピロール−3−カルボニトリルとピレスロイド化合物とが重量比で99:1〜5:95の割合で処理される請求項5記載のゴキブリ又はシロアリの殺虫方法。
- ピレスロイド化合物が、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、シハロトリン、シフルトリン、アクリナトリン、フラメトリン、レスメトリン、プラレトリン、アレスリン、フェンバレレート、エトフェンプロックス、シラフルオフェンおよび3−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)ヘキサ−1−インから選ばれる一種以上の化合物である請求項5または請求項6記載のゴキブリ又はシロアリの殺虫方法。
- ゴキブリ又はシロアリがゴキブリである請求項5、請求項6または請求項7記載の殺虫方法。
- ゴキブリ又はシロアリがシロアリである請求項5、請求項6または請求項7記載の殺虫方法。
- ゴキブリ又はシロアリがゴキブリである請求項4記載の殺虫剤組成物。
- ゴキブリ又はシロアリがシロアリである請求項4記載の殺虫剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28219996A JP3870456B2 (ja) | 1995-10-31 | 1996-10-24 | 殺虫、殺ダニ剤組成物 |
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