JP3869890B2 - 液体封入式防振マウントの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等に用いられる液体封入式防振マウントの製造方法に関し、さらに詳しくは、液室の一部に気体が封入された液体封入式防振マウントを容易かつ効率良く製造する製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の液体封入式防振マウントとしては、いわゆるマウントタイプのものとブッシュタイプのものとが知られており、上記マウントタイプのものにあっては、液室の一部に空気を封入したもの、及び、その製造方法が知られている(例えば、特開平8−61423号公報、及び、実登平6−3005012号公報参照)。このものでは、液体によって満たされた液室に対して下面に凹部を有するダイヤフラムをその下面に空気がたまった状態で組み入れた後、上記空気を入れたまま上記液室を密封するようになっており、これ以外にも、予め液体が封入されて密封された液室内に注射針等で空気を注入する等、様々な方法を用いることができるようになっている。
【0003】
一方、ブッシュタイプにおいては、液室に液体を充満させた液体封入式防振マウントについて、内筒体と弾性体とを連結して一体成形品とし、この一体成形品に形成した凹部に液体を充満させた後、この一体成形品を外筒体に対して液密に挿入するという製造方法及び製造装置が知られている(例えば、特開平4−331837号公報参照)。このものでは、まず、円筒状に形成された封入治具の内周部に一体成形品を液密に保持しつつ、外筒体を上記一体成形品の下方に同軸に保持する。次に、上記一体成形品の外周面に開口して形成された凹部に対して、この凹部の水準最下位から液体を注入するとともにその水準最上位から空気を自然に排出させる。そして、上記凹部に液体が充満した後に上記一体成形品を上記外筒体に対して上から下へ液密に挿入するようになっている。また、上記液室に液体と同時に空気を封入することも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この場合には、液室に封入された空気の圧力が大気圧であるため、液体封入式防振マウントが実際に車体に取り付けられてエンジン等の自重を受ける1G状態において、上記封入空気の圧力が大気圧よりも高くなって低周波領域における減衰特性が低下するという不都合が生じる。すなわち、液体封入式防振マウントは、荷重を受けない状態において、内筒体が外筒体に対して上方に偏心して配置されており(図3参照)、上記1G状態において、上記内筒体がエンジン等の自重により上記外筒体に対して下方に変位するようになっている(図4参照)。このため、上記内筒体の下側に配置された受圧室の容積が縮少し、この受圧室内に封入されている液体がオリフィスを介して上記内筒体の上側に配置された平衡室内に流入する。そして、上記副液室に封入された空気が上記液体によって圧縮されることによりその空気圧が上昇する。ここで、一般に、シリンダ内に封入された空気により構成される空気バネにおいて、その空気バネ定数Kは、上記空気の圧力をp、体積をVとし、ピストン断面積Aとポリトロープ指数γとを用いて、
K = γ×p×A2 /V
と表される。また、液体封入式防振マウントの減衰特性は、入力振動の周波数fに基づく損失係数 tanδの変化により表されるが、上記損失係数 tanδの値は上記空気バネ定数Kが小さいほど、より低い周波数領域でより高いピーク値をとるものである。逆に言えば、液体封入式防振マウントの減衰効果は、その液室に封入された空気の空気圧が高くなると、その空気バネ定数の増大により低周波領域において低下することになる。つまり、上記液体封入式防振マウントは、1G状態において、平衡室内に大気圧で封入された空気が圧縮されてその空気圧が高くなることにより、低周波領域における減衰効果が低下するという不都合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体封入式防振マウントの液室に封入された気体の圧力を上記1G状態において大気圧になるようにするとともに、上記液体封入式防振マウントを容易かつ作業性良く製造することにある。併せて、上記気体の封入量及び気体圧を容易かつ正確に変更設定可能にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、内筒体と、この内筒体の周囲を囲む外筒体と、この外筒体と上記内筒体との間に介装されて両者を連結する弾性体と、この弾性体の外周面に開口した凹部と上記外筒体とにより画成されて液体と気体とが封入された液室とを備えた液体封入式防振マウントの製造方法であって、上記内筒体と弾性体とが一体に連結されたブッシュ本体における上記凹部を外側から外壁部材により密閉する密閉工程と、この密閉工程が終了した後に、上記凹部に対して気体を排出しながら液体を注入し、上記凹部の上方に所定容量の空間が残るよう設定水準位置まで液体を満たす液体注入工程と、この液体注入工程が終了した後に、上記凹部内の空間から気体を吸引してこの空間を負圧状態にする減圧工程と、上記ブッシュ本体を、この減圧工程による負圧状態を維持した状態で上記外筒体内へ圧入する圧入工程とを備える構成とするものである。
【0007】
上記の構成の場合、減圧工程において凹部内の気体が負圧状態にされ、圧入工程においてこの負圧状態が維持されるため、液体封入式防振マウントの液室内に負圧状態の気体が封入される。このため、上記液体封入式防振マウントが車体等に取り付けられた1G状態において、例えば、エンジン等の自重が作用して液室内に封入された上記気体が圧縮されても、この気体の気体圧を比較的低め(例えば、大気圧程度)に抑えることが可能になる。これにより、上記気体の気体バネ定数を比較的低めの値にすることが可能になり、上記液体封入式防振マウントの減衰特性を低周波領域で十分な減衰効果を有するものにすることが可能になる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明における密閉工程において、外筒体をその軸線が鉛直方向を向くよう筒状の外壁部材に保持する一方、ブッシュ本体を上記外壁部材の外筒体よりも上方位置に内嵌した状態でこの外筒体に対して途中まで圧入して、上記外筒体の上端縁をブッシュ本体の凹部における設定水準位置に位置付けるようにし、かつ、液体注入工程において、上記外壁部材を貫通する注入通路を通じて液体を上記外筒体の上端縁位置よりも上方位置から凹部に注入するとともに、上記外壁部材を貫通し上記上端縁を上下範囲に含んで開口する排出通路を通じて上記凹部内の気体及び外筒体の上端縁からあふれる液体を排出させるようにするものである。
【0009】
上記の構成の場合、請求項1記載の発明による作用に加えて、各工程におけるブッシュ本体及び外筒体の配置と液体注入工程における液体の注入方法とが具体的に特定され、以下のような作用が得られる。すなわち、密閉工程から減圧工程までの各工程において、ブッシュ本体が外筒体内に途中まで圧入された状態で保持されているため、圧入工程における圧入作業を容易に行うことが可能になる。また、上記外筒体の上端縁位置により設定水準位置が確定され、この上端縁を越えてあふれる液体がこの上端縁を含んで開口する排出通路から排出されるため、液体注入工程において、注入通路から液体を誤って余計に凹部に注入したとしても、上記凹部には上記上端縁位置までの所定量の液体が残ることになる。これにより、液体封入式防振マウントの液室内に所定量の液体と気体とを容易かつ正確に封入することが可能になる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、液体注入工程が終了した後であって減圧工程を開始する前に、注入通路側から排出通路側へ、又は、排出通路側から注入通路側へ加圧気体を流すことにより、上記注入通路内及び上記排出通路内に残留する液体を除去する残液除去工程を備えるものである。
【0011】
上記の構成の場合、請求項2記載の発明による作用に加えて、残液除去工程において、注入通路側から排出通路側へ、又は、排出通路側から注入通路側へ流される加圧気体により、上記注入通路内及び上記排出通路内に残留している液体が吹き流されて除去される。このため、凹部内に余分な液体が入ることによるこの凹部内の液量の増加を防止することが可能になり、これにより、封入される液体及び気体の量を一層正確に所定量とすることが可能になる。
【0012】
上記のような製造方法を実施するための製造装置は、内筒体と、この内筒体の周囲を囲む外筒体と、この外筒体と上記内筒体との間に介装されて両者を連結する弾性体と、この弾性体の外周面に開口した凹部と上記外筒体とにより画成されて液体と気体とが封入された液室とを備えた液体封入式防振マウントの製造装置であって、円筒状に形成された外壁部材を備え、この外壁部材内に上記内筒体と弾性体とが一体に連結されたブッシュ本体を液密にかつ上記内筒体の軸線が鉛直方向を向くよう保持する保持手段と、上記凹部に対して液体を注入するよう上記外壁部材に形成された注入通路と、上記凹部内から気体を排出するよう上記外壁部材に形成された排出通路と、上記凹部内から気体を吸引してこの凹部内を負圧状態にする減圧手段と、上記ブッシュ本体を上記外筒体内へ圧入させるよう押圧する圧入手段とを備える構成とする。
【0013】
上記の構成の場合、保持手段により液密に保持されたブッシュ本体の凹部内に注入通路を通じて所定量の液体を注入することにより、上記凹部内の上方に所定容積の空間が残るよう液体が満たされ、さらに、減圧手段により上記凹部内の気体が吸引されてこの凹部内の空気が負圧状態になった後、圧入手段によりブッシュ本体が外筒体内に圧入されて液体封入式防振マウントが完成する。そして、上記液体封入式防振マウントにおいては、上記減圧手段により上記凹部内の気体が負圧状態にされているため、車体等に取り付けられた1G状態において、例えば、エンジン等の自重が作用して液室内に封入された気体が圧縮されても、この気体の気体圧が比較的低め(例えば、大気圧程度)に抑えられる。このため、上記気体の気体バネ定数を比較的低めの値にすることが可能になり、上記液体封入式防振マウントの減衰特性を低周波領域で十分な減衰効果を有するものにすることが可能になる。また、液室内への液体及び気体の封入作業と、ブッシュ本体と外筒体との組付け作業とを外壁部材内で連続的に行うことができるため作業性がよい。
【0014】
上記構成の製造装置において、好ましいのは、注入通路内及び排出通路内に残留する液体を除去するよう、上記注入通路側から上記排出通路側へ、又は、上記排出通路側から上記注入通路側へ加圧気体を流す残液除去手段を備えることである。
【0015】
上記の構成の場合、残液除去手段により注入通路側から排出通路側へ、又は、排出通路側から注入通路側へ流される加圧気体により、上記注入通路内及び上記排出通路内に残留している液体が吹き流されて除去される。このため、凹部内に余分な液体が入ることによるこの凹部内の液量の増加を防止することが可能になり、これにより、封入される液体及び気体の量を確実に所定量とすること可能になる。
【0016】
また、好ましいのは、上記圧入手段を、ブッシュ本体を外筒体に対して相対的に異なる位置まで圧入し得るよう構成するものである。
【0017】
上記の構成の場合、圧入手段により、ブッシュ本体を外筒体に対して異なる位置に圧入させ、上記ブッシュ本体と上記外筒体とを上下に異なる位置に配置することが可能になる。そして、上記ブッシュ本体を上記外筒体内に途中まで圧入した状態でこのブッシュ本体の凹部内に液体を注入する際、上記凹部内に上記外筒体の上端縁まで満たされる液体の分量を変更させて液体封入式防振マウントの液室中に封入される液体量と気体量とを容易に変更設定することが可能になり、これにより、上記液体封入式防振マウントの防振特性を容易に変更することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0019】
−製造装置の構成−
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る液体封入式防振マウントの製造装置を示し、図1において、1は内筒体11と弾性体12とが一体に連結されたブッシュ本体としての一体成形品、2は上記一体成形品1を外側から気密に保持するよう円筒状に形成された外壁部材、3は上記外壁部材2を支持する支持部材であり、上記外壁部材2及び上記支持部材3が組み合わされて保持手段を構成している。また、4及び5はそれぞれ上記外壁部材2を貫通して形成された注入通路及び排出通路、6は上記外壁部材2により気密に保持された外筒体、7は上記一体成形品1を上記外壁部材2内及び上記外筒体6内に圧入するための圧入手段としての圧入プッシャである。また、図2において、8は上記注入通路4に対してエチレングリコール等の液体を圧送するための圧力タンク、9は上記注入通路4から気体としての空気を吸引するための減圧手段としての真空ポンプ、10は上記注入通路4に対して空気を圧送する残液除去手段としてのブロワであり、13は減圧弁である。なお、14は液体が貯蔵されるメインタンク、15,16は電磁切換弁である。
【0020】
上記一体成形品1は、内筒体11と、この内筒体11の回りを囲む略円筒状の弾性体12とにより構成されており、上記弾性体12は、その外周側部位に補強筒17が埋めこまれた状態で加硫成形により形成されている。そして、上記内筒体の軸線Xと直交する左右(図1における左右、以下単に左右という)の両側における上記補強筒17には、それぞれ、凹部と窓部とが形成されており、上記弾性体12において上記補強筒17の上記凹部と窓部とに対応する位置には、それぞれ、凹部12a,12bが形成されている。また、上記一体成形品1は、その軸線Yが鉛直方向(同図における上下方向、以下単に上下方向という)を向くよう上記外壁部材2により保持されており、上記両凹部12a,12b内には、それらの内部における最上位の水準位置12cよりも所定の長さdだけ低位に設定水準位置Aが設定され、上記両凹部12a,12b内にこの設定水準位置Aまで液体を満たすことにより、これらの凹部12a,12b内の上方に所定容量の空間が残るようになっている。
【0021】
そして、上記一体成形品1は、上記外筒体6に対してこの外筒体6の上端縁6aが上記設定水準位置Aに位置づけられるまで圧入されており、上記両凹部12a,12bは、上記外筒体6の内周面6aと上記外壁部材2の内周面2aとにより外側から気密に密閉されている。なお、上記内筒体11は、上記弾性体12に対して左側に偏心した位置に配置されており(図3参照)、上記液体封入式防振マウントが車体に取り付けられてエンジン等の自重を受ける1G状態において、上記弾性体12の撓み変形によりこの弾性体12と上記内筒体11とが略同軸に位置付けられるようになっている(図4参照)。
【0022】
上記外壁部材2は、円筒状に形成されてその軸線Zが上下方向を向くよう上記支持部材3により支持されており、その軸線Z方向の中央部近傍では内周面2aが上記一体成形品1の外周と略同じ大きさに形成される一方、下側には上記外筒体6の外周と略同じ大きさの拡径部2bが形成されている。そして、上記外壁部材2は、上記一体成形品1と上記外筒体6とを一体に保持しており、支持部材3により支持されつつ上記拡径部2b内に収容された外筒体6の上端縁6aによって構成される仮想の水準面(すなわち、設定水準位置A)を含むように、上記外壁部材2の内周面2aに、上下方向に所定の幅を有して開口する環状溝部21が形成されている。
【0023】
この際、上記一体成形品1を構成する弾性体12の上側外周面に環状に形成されたシールリップ12dにより、この弾性体12と上記外壁部材2とが気密に保たれる一方、上記弾性体12の下側外周面に環状に形成されたシールリップ12eにより、この弾性体12と上記外筒体6とが気密に保たれるようになっており、さらに、上記外壁部材2の拡径部2bに環状に配設されたOリング22により、上記外壁部材2と上記外筒体6とが気密に保たれるようになっている。なお、上記環状溝部21の上方において上記外壁部材2の内周面2aにはテーパ状の拡径部2c,2dが形成されており、上記外壁部材2内への上記一体成形品1の圧入が容易に行えるようになっている。
【0024】
上記注入通路4は、外壁部材2の左側周壁2eを外側上方から斜めに貫通して上記環状溝部21内の上側に開口する一方、開閉弁42(図2参照)と電磁切換弁15とを介して圧力タンク8と切換え可能に接続されており、この圧力タンク8から圧送される液体を上記環状溝部21を介して両凹部12a,12b内に注入するように構成されている。また、上記注入通路4は、電磁切換弁16を介して上記真空ポンプ9又は上記ブロワ10のいずれかと切換え可能に接続されており、上記真空ポンプ9に接続されたときに上記両凹部12a,12b内から空気を吸引する一方、上記ブロワ10に接続されたときにこのブロワ10から圧送されてくる空気を上記環状溝部21を介して排出通路5まで送るように構成されている。
【0025】
上記排出通路5は、上記外壁部材2の右側周壁2fにおいて上記環状溝部21内に外筒体6の上端縁6aを上下に含んで開口する一方、この開口から上記右側周壁2fを斜め下方に外方へ貫通し、開閉弁52(図2参照)を介してメインタンク14に接続されている。そして、上記排出通路5は、注入通路4から両凹部12a,12b内に液体が注入される場合、上記両凹部12a,12b内から空気を自然に排出するとともに、上記上端縁6aを越えてあふれた液体を上記メインタンク14まで排出するように構成されており、また、真空ポンプ9により上記注入通路4を通じて上記両凹部12a,12b内の空気を吸引する場合、上記開閉弁52により封止されて両凹部12a,12bに対する外気の流入を遮断するように構成されている。
【0026】
上記圧入プッシャ7は、上記外壁部材2よりも小さい円筒状に形成されてこの外壁部材2の上方に同軸に配置されており、一体成形品1を上方から押圧するよう構成されている。そして、上記圧入プッシャ7は、オペレータの操作に応じて上記一体成形品1を上記外壁部材2に対して上下に異なる位置まで圧入するように構成されており、これにより、上記外筒体6の上端縁6aに対する上記一体成形品1の両凹部12a,12bの相対的な高さが変更され(つまり、設定水準位置Aの相対高さが変更され)、これらの凹部12a,12b内に満たされる液体量が変更されるようになっている。なお、上記圧入プッシャ7は、両凹部12a,12bに液体と空気とが封入された後、上記一体成形品1を外筒体6の内部に最後まで圧入するようになっている。
【0027】
上記圧力タンク8は、液体をメインタンク14からポンプ81により吸い上げ、この液体を空気により加圧して管路82を通じて圧送するように構成されており、電磁切換弁15が図2における左側位置に切換えられたとき、開閉弁42を介して注入通路4と接続され、この注入通路4に上記液体を圧送するようになっている。なお、83,84は上記圧力タンク8内の液量を検知するレベルスイッチであり、上記液体の液面が上記レベルスイッチ83よりも低位になったとき上記ポンプ81が運転され、上記液体の液面が上記レベルスイッチ84よりも高位になったとき上記ポンプ81が停止されるようになっている。
【0028】
上記真空ポンプ9は、減圧弁13を介して電磁切換弁16に接続されており、この電磁切換弁16が図2の右側位置に切換えられたとき、注入通路4に接続されて両凹部12a,12b内の空気を吸引するように構成されている。また、上記減圧弁13は、管路91内の空気圧が予めオペレータにより設定された設定負圧になったときにこのこの管路91を封止することにより、この管路内と上記両凹部12a,12b内とを上記設定負圧に保つように構成されている。なお、上記管路91に圧力計や圧力センサなどを設けてオペレータが容易に負圧状態を確認できるようにしてもよい。
【0029】
上記ブロワ10は、管路18により電磁切換弁16に接続されており、この電磁切換弁16が図2の左側位置に切換えられたとき、注入通路4に接続されて加圧空気をこの注入通路4に対して圧送するようになっている。
【0030】
−製造方法−
つぎに、上記実施形態に係る製造装置を用いた液体封入式防振マウントの製造方法を説明する。
【0031】
まず、密閉工程では、支持部材3上の所定位置に外筒体6を載せ、この外筒体6を外挿するよう外壁部材2を上記支持部材3に対して上方から組み合わせる。この際、上記外筒体6の上端縁6aが上記外壁部材2における環状溝部21の上下方向の中間位置に位置付けられる。そして、一体成形品1を圧入プッシャ7により上記外壁部材2の内部に上方から圧入し、この一体成形品1の両凹部12a及び12bにおける設定水準位置Aを上記外筒体6の上端縁6aに位置付けて上記両凹部12a,12b内の上方に所定容量の空間が残るようにする。
【0032】
液体注入工程では、電磁切換弁15を左側位置に切換えるとともに開閉弁42と開閉弁52とを開状態にし、液体を、圧力タンク8から注入通路4を介して上記両凹部12a,12b内に注入する。この際、上記液体が環状溝部21により両凹部12a,12bに対して注入されると同時に、上記両凹部12a,12b内の空気は排出通路5を通じて自然に排出される。また、誤って余計に注入された液体は、上記排出通路5を通じて排出されてメインタンク14に還流する。そして、上記両凹部12a,12b内には、外筒体6の上端縁6aまで、すなわち、設定水準位置Aまで正確に液体が満たされる。
【0033】
残液除去行程では、電磁切換弁15,16をそれぞれ右側位置と左側位置とに切換えるとともに開閉弁42と開閉弁52とを開状態に保持し、ブロワ10を運転状態にして空気流を管路18をを通じて注入通路4に送る。そして、この空気流が注入通路4から環状溝部21を通って排出通路5に流れる際に、これらの両通路4及び5内と上記環状溝部21内に残留もしくは付着した液体を吹き流して上記排出通路5から強制的に排出する。
【0034】
減圧工程では、電磁切換弁15,16を両方ともに右側位置に切換えるとともに開閉弁42を開状態に保持し、かつ、開閉弁52を閉状態にする。そして、真空ポンプ9により両凹部12a,12b内の上記設定水準位置Aよりも上方の空間から空気を吸引してこれらの空間内を減圧し、管路91内の空気圧が予めオペレータにより設定された設定負圧になったとき、減圧弁13により上記管路91を封止する。その後、開閉弁42を閉状態にして上記両凹部12a,12b内の空気を上記の設定負圧状態に確実に保持する。
【0035】
圧入工程では、一体成形品1を、圧入プッシャ7により上方から押圧して外筒体6の内部に最後まで圧入して一体化させ、液体封入式防振マウントを完成させる。この際、シールリップ12dにより一体成形品1と外壁部材2とが気密に保たれる一方、シールリップ12eにより、上記一体成形品1と外筒体6とが気密に保たれるため、上記両凹部12a,12b内に封入された空気は上記設定負圧状態に保たれる。
【0036】
つぎに、上記実施形態の作用、効果を説明する。
【0037】
上記製造方法及び製造装置により製造された液体封入式防振マウントについて図3及び図4に示す液体封入式防振マウント100を例にとって説明すると、図3に示す液体封入式防振マウント100においては、内筒体110が外筒体120に対して上方に偏心して配置されており、上記内筒体110の上方に形成された液室としての平衡室170の一部に大気圧よりも低い設定負圧状態の空気180が封入されている。このため、例えば、上記液体封入式防振マウント100が、車のエンジンマウントとしてエンジン(図示省略)と車体(図示省略)との間に取り付けられた1G状態において、上記内筒体110が上記エンジンの自重を受けて下方に相対変位したとき(図4参照)、上記内筒体110の下側に配置された液室としての受圧室130の容積が縮少し、この受圧室130内に封入されている液体140がオリフィス150,160を介して上記平衡室170内に流入する。
【0038】
そして、上記設定負圧状態の空気180が上記液体140によって圧縮されることによりその空気圧が上昇して略大気圧状態になる。このため、上記空気180の空気バネ定数を上記1G状態であっても比較的低めの値にすることができ、これにより、上記液体封入式防振マウント100の減衰特性を低周波領域で十分なものにすることができる。なお、図3及び図4において190は上記内筒体110と上記外筒体120とを連結する弾性体であり、191はこの弾性体190を軸線方向に貫通して形成された貫通空所である。
【0039】
また、上記液体封入式防振マウントの製造方法によれば、その密閉工程において、圧入プッシャ7によって上記一体成形品1を上記外壁部材2に対して上下に異なる位置に圧入することにより、設定水準位置Aの相対高さを変更設定することができる。これにより、上記一体成形品1の両凹部12a,12bに封入される液体及び空気の量を変更設定することができ、これにより、液室中に封入される空気量を変更設定して液体封入式防振マウントの防振特性を変更することができる。
【0040】
液体注入工程においては、注入通路4を通じて両凹部12a,12bに注入される液体の量が多すぎても、外筒体6の上端縁6a(すなわち、設定水準位置A)を越えてあふれた液体が排出通路5を通じて排出されるため、上記両凹部12a,12b内には上記上端縁6aまでの所定量の液体が満たされることになり、これにより、所定量の液体と空気とを容易かつ正確に封入することができる。
【0041】
残液除去工程においては、加圧空気を注入通路4から環状溝部21を介して排出通路5に流すことにより、上記両通路4及び5内と上記環状溝部21内に残留もしくは付着した液体を吹き流して上記排出通路5から強制的に排出することができる。このため、余分な液体が凹部内に入ることによるこの凹部内の液量の増加を防止することができ、これにより、封入される液体及び気体の量を一層正確に所定量とすることができる。
【0042】
減圧工程においては、真空ポンプ9によって注入通路4を通じて両凹部12a,12b内の空気を吸引することにより、この両凹部12a,12b内を確実に負圧状態にすることができる。加えて、減圧弁13の設定により上記負圧状態の度合いを容易に変更設定することができ、これにより、上記封入空気の空気バネ定数を変更させて液体封入式防振マウントの防振特性を変更させることができる。
【0043】
さらに、上記液体封入式防振マウントの製造装置によれば、上記の各工程をそれぞれ確実に実施することができ、これにより、上記の作用、効果を確実に得ることができる。加えて、上記各工程を外壁部材2内で連続的に行うことができるため、上記液体封入式防振マウントを作業性良く製造することができる。
【0044】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、一体成形品1をその軸線Yが鉛直方向に向くよう保持しているが、これに限らず、例えば、上記軸線Yが水平方向に向くよう保持することも可能であり、この場合、設定水準位置Aは排出通路5の下側開口縁により確定される。また、上記一体成形品1には2つの凹部12a,12bが形成されているが、これに限らず、凹部の数は3つ以上でもよい。
【0045】
上記実施形態では、外壁部材2を円筒形状に形成しているが、これに限らず、一体成形品に形成された凹部を密閉できる形状であればよい。また、外壁部材2に注入通路4と排出通路5とをそれぞれ1つづつ形成しているが、これに限らず、例えば、注入通路を2つ以上形成しても良く、また、排出通路を2つ以上形成してもよい。
【0046】
上記実施形態では、液体封入式防振マウントの液室に封入する液体を注入通路4に対して圧力タンク8により圧送しているが、これに限らず、液体をポンプにより圧送することも可能である。
【0047】
上記実施形態では、上記液室の一部に封入する気体として空気を用いているが、これに限らず、例えば、残液除去工程において窒素ガス等を送ってこの窒素ガスを封入することも可能である。
【0048】
上記実施形態では、残液除去手段としてブロワ10を用いているが、これに限らず、例えばコンプレッサを用いてより高い圧力に加圧した空気を流すことも可能である。また、残液除去工程において、注入通路4側から排出通路5側に向けて空気を流しているが、これに限らず、排出通路5側から注入通路4側に向けて空気を流すようにしてもよい。
【0049】
上記実施形態では、減圧工程において、排出通路5を封止して注入通路4側から空気を吸引するようにいているが、これに限らず、注入通路4を封止して排出通路5側から空気を吸引するようにしてもよい。
【0050】
上記実施形態では、密閉工程から減圧工程終了まで一体成形品1を外筒体6に途中まで挿入して保持させているが、これに限らず、例えば、圧入工程までは上記外筒体6を上記一体成形品1と別々に配置することも可能である。なお、この場合、設定水準位置Aは排出通路5の下側開口縁により確定される。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における液体封入式防振マウントの製造方法によれば、減圧工程において凹部内の気体を負圧状態にすることにより、液室内に負圧状態の気体が封入された液体封入式防振マウントを製造することができる。このため、上記液体封入式防振マウントが車体等に取り付けられた1G状態における上記気体の気体バネ定数を比較的低めの値にすることができ、これにより、上記液体封入式防振マウントの減衰特性を低周波領域で十分な減衰効果を有するものにすることができる。
【0052】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果に加えて、予めブッシュ本体を外筒体の中に途中まで挿入された状態で保持することにより、圧入工程における圧入作業を容易に行うことができる。また、設定水準位置を越える余分な液体を排出通路から排出することにより、所定量の液体と気体とを容易かつ正確に封入することができる。
【0053】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明による効果に加えて、注入通路内及び排出通路内に残留している液体を除去してブッシュ本体の凹部内に余分な液体が入ることを防止することにより、上記凹部内の液量の増加を防止することができ、これにより、液体封入式防振マウントの液室内に所定量の液体と空気とを確実に封入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る液体封入式防振マウントの製造装置を示す要部断面図である。
【図2】 図1の全体構成図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る液体封入式防振マウントの例を示す横断面図である。
【図4】 1G状態における図3相当図である。
【符号の説明】
1 一体成形品(ブッシュ本体)
2 外壁部材(保持手段)
3 支持部材(保持手段)
4 注入通路
5 排出通路
6,120 外筒体
6a 外筒体の上端縁(設定水準位置)
7 圧入プッシャ(圧入手段)
9 真空ポンプ(減圧手段)
10 ブロワ(残液除去手段)
11,110 内筒体
12,190 弾性体
12a,12b 凹部
130 受圧室
170 平衡室
140 液体
180 空気(気体)
A 設定水準位置
X 内筒体の軸線
Claims (3)
- 内筒体と、この内筒体の周囲を囲む外筒体と、この外筒体と上記内筒体との間に介装されて両者を連結する弾性体と、この弾性体の外周面に開口した凹部と上記外筒体とにより画成されて液体と気体とが封入された液室とを備えた液体封入式防振マウントの製造方法であって、
上記内筒体と弾性体とが一体に連結されたブッシュ本体における上記凹部を外側から外壁部材により密閉する密閉工程と、
上記密閉工程が終了した後に、上記凹部に対して気体を排出しながら液体を注入し、上記凹部内の上方に所定容量の空間が残るよう設定水準位置まで液体を満たす液体注入工程と、
上記液体注入工程が終了した後に、上記凹部内の空間から気体を吸引してこの空間を負圧状態にする減圧工程と、
上位ブッシュ本体を、上記減圧工程による負圧状態を維持した状態で上記外筒体内へ圧入する圧入工程と
を備えていることを特徴とする液体封入式防振マウントの製造方法。 - 請求項1において、
密閉工程では、外筒体をその軸線が鉛直方向を向くよう筒状の外壁部材内に保持する一方、ブッシュ本体を上記外壁部材内の上記外筒体よりも上方位置に内嵌した状態でこの外筒体に対して途中まで圧入して、外筒体の上端縁をブッシュ本体の凹部における設定水準位置に位置付けるようにし、
液体注入工程では、上記外壁部材を貫通する注入通路を通じて液体を上記外筒体の上端縁位置よりも上方位置から凹部に注入するとともに、上記外壁部材を貫通し上記上端縁を上下範囲に含んで開口する排出通路を通じて上記凹部内の気体及び上記外筒体の上端縁からあふれる液体を排出させるようにすることを特徴とする液体封入式防振マウントの製造方法。 - 請求項2において、
液体注入工程が終了した後であって減圧工程を開始する前に、注入通路側から排出通路側へ、又は、排出通路側から注入通路側へ加圧気体を流すことにより、上記注入通路内及び上記排出通路内に残留する液体を除去する残液除去工程を備えることを特徴とする液体封入式防振マウントの製造方法。
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