JP3869782B2

JP3869782B2 - スピーカ装置

Info

Publication number: JP3869782B2
Application number: JP2002289281A
Authority: JP
Inventors: 貴史丸上
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2002-10-01
Filing date: 2002-10-01
Publication date: 2007-01-17
Anticipated expiration: 2022-10-01
Also published as: JP2004128822A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響映像機器、あるいは携帯電話などの移動体通信装置などに使用されるスピーカ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来スピーカ装置は、一般に円形の小型スピーカ装置が知られている（例えば特許文献１参照。）近年携帯電話においては、表示機能の向上に伴い、ディスプレイ面積が大型化することにもかかわらず、機器本体の小型化・薄型化が進んでおり、ディスプレイを除いた部品の実装面積は著しく減少させることが必要になっている。然るに携帯電話においては、機器自身の小型化により各種電子部品の配置の制約上、スピーカ装置は扁平した楕円形状が求められており、図７〜図９に示すようなものが使用されてきている。図７は従来のスピーカ装置のケーシング（６）の斜視図、図８は従来の金属製ヨーク（８）、図９は従来のスピーカ装置の平面図である。図７〜図９を基に以下説明する。
【０００３】
金属製ヨーク（１）とフレーム（２）とを組み合わせてスピーカのケーシング（６）を形成する。このケーシング（６）内部の、金属製ヨーク（１）の中央部にマグネット（３）とマグネット（３）の面上に金属製プレート（８）を配する。ケーシング（６）の外周部には、図示していないが振動板が固定される。ケーシング（６）及び振動板の内部に、振動板に対して垂直の巻き軸を有する直方体筒状の駆動コイル（５）を振動板の中央に固定する。また、駆動コイル（５）は、図９に示しているようにマグネット（３）を周回するように配置されている。
【０００４】
金属製ヨーク（１）は図１０、図１１に示すように四隅を切り欠いた板金形状の長辺方向を折り曲げ、さらに図８に示すように短辺方向を折りまげて形成したものである。
【０００５】
しかしながら、上述した構成においては、スピーカ装置の小型化に伴いフレーム（２）が薄肉化し、フレーム（２）と金属製ヨーク（１）との嵌合後の応力により、フレーム（２）等の破損の恐れがあった。また、フレーム（２）と金属製ヨーク（１）の取り付け位置の確定が困難であるため、フレーム（２）に固定されている振動板及び駆動コイル（５）との配置において、精密な組み立て工程を必要としていた。また、駆動コイル（５）は極めて細い線径であるにもかかわらず、金属製ヨークの狭い四隅を通す必要があるため、駆動コイル（５）の引き出し線が断線したり、あるいは金属製ヨーク（１）の折り曲げ部に乗り上げたりして、製造工程において歩留まりの低下が生じていた。
【０００６】
【特許文献】
特開平９−１３０８９２号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、薄肉化したケーシング部の強度向上、製造工程の歩留まりの向上を容易に解消するヨーク構造を有したスピーカ装置を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために本発明は、金属製ヨーク（１）とフレーム（２）とを組み合わせてスピーカのケーシング（６）を形成し、該ケーシング（６）内部の金属性ヨーク（１）の中央部にマグネット（３）を配置し、該マグネット（３）の面上に金属製プレート（８）を配置し、前記ケーシング（６）に外周部を固定された振動板（４）と該振動板（４）の一方の面の中央部に固定されるとともに振動板に対して垂直の巻き軸を有する直方体状の駆動コイル（５）を有したスピーカ装置であって、前記金属製ヨーク（１）は長方形板金の長辺部（１２）の一部を切り起こし、長方形の四隅を、前記フレームと係合する突起部（１１）とした事を特徴とする。
【０００９】
さらに、前記フレーム（２）に切欠部（１３）を設け、該切欠部（１３）に前記突起部（１１）を嵌合させて、前記ケーシング（６）としたことを特徴とする。
【００１０】
また、前記金属製ヨークの長方形板金の短辺の幅（Ｗ）は、フレーム（２）の内壁面幅（Ｔ）以上であることを特徴する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
図１は本発明のスピーカ装置の構造断面図である。図２は本発明のフレーム（２）の平面図である。図３は本発明の金属製ヨークの斜視図、図４は本発明のケーシング（６）の斜視図である。図５はフレーム（２）の斜視図である。なお、従来例と同一部品には同一番号を付す。
【００１２】
以下、図１〜図５を用いて本実施例を説明する。図４に示すように、金属製ヨーク（１）とフレーム（２）とを組み合わせてスピーカのケーシング（６）を形成する。このケーシング（６）内部の、金属製ヨーク（１）の中央部にマグネット（３）とマグネット（３）の面上に金属製プレート（８）を配する。ケーシング（６）に外周部を固定された振動板（４）と該振動板（４）の一方の面の中央部に固定されるとともに振動板に対して垂直の巻き軸を有する直方体筒状の駆動コイル（５）を配する。また、駆動コイル（５）は、図1に示しているようにマグネット（３）を周回するよう、金属製ヨーク（１）と金属製プレート（８）の間に配置される。
【００１３】
前記金属製ヨーク（１）は図６に示すような長方形板金の長辺に切欠き溝（１４）を設け、図３に示したように長方形板金の長辺部（１２）の一部を切り起こし、四隅に突起部（１１）を形成したものである。図５に示したようにフレーム（２）には切欠部（１３）を設けて、金属製ヨーク（１）と嵌合させる。
【００１４】
さらに、金属製ヨークの長方形板金の短辺の幅（Ｗ）は、フレーム（２）の内壁面幅（Ｔ）以上としたものである。
【００１５】
上述した構成とすることで、フレーム（２）の切欠部（１３）と金属製ヨークとの位置嵌合が容易となる。また、フレーム（２）は通常プラスチック材料で製作し、スピーカの小型化により肉厚も薄く、スピーカの完成後、応力により破損することも生じていたが、本発明の突起物（１１）を有する金属製ヨークをフレームに嵌合することで強度も向上する。また、金属製ヨーク（１）の板金の短辺方向を折り曲げないことで、駆動コイルの配線時における組み立てに余裕ができるため、断線金属製ヨークへの接触などがなくなり、歩留まりも向上する。
【００１６】
なお、本発明によると金属製ヨーク（１）の板金の短辺方向を折り曲げないことで漏洩磁束が増えスピーカ性能が劣化する恐れが生じるが、本発明者は短辺方向の折り曲げ部がなくとも実質的に問題が生じていないことを確認済みである。
【００１７】
【発明の効果】
本発明によれば、スピーカヨークやフレームに特別な追加加工を行うことなく、ヨークの板金抜き加工段階で小型で設計品質のよいスピーカ装置を安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のスピーカ装置の構造断面図である。
【図２】本発明のフレームの平面図である。
【図３】本発明の金属製ヨークの斜視図である。
【図４】本発明のケーシングの斜視図である。
【図５】本発明のフレームの斜視図である。
【図６】本発明の金属製ヨークの板金図である。
【図７】従来のスピーカ装置のケーシングの斜視図である。
【図８】従来の金属製ヨーク図である。
【図９】従来のスピーカ装置の平面図である。
【図１０】従来の金属製ヨークの板金図である。
【図１１】従来の金属製ヨーク図である。
【符号の説明】
１．金属性ヨーク
２．フレーム
３．マグネット
４．振動板
５．駆動コイル
６．ケーシング
８．プレート

Claims

金属製ヨーク（１）とフレーム（２）とを組み合わせてスピーカのケーシング（６）を形成し、該ケーシング（６）内部の金属性ヨーク（１）の中央部にマグネット（３）を配置し、該マグネット（３）の面上に金属製プレート（８）を配置し、前記ケーシング（６）に外周部を固定された振動板（４）と該振動板（４）の一方の面の中央部に固定されるとともに振動板に対して垂直の巻き軸を有する直方体状の駆動コイル（５）を有したスピーカ装置であって、
前記金属製ヨーク（１）は長方形板金の長辺部（１２）の一部を切り起こし、長方形の四隅を、前記フレーム（２）と係合する突起部（１１）とした事を特徴とするスピーカ装置。
前記フレーム（２）に切欠部（１３）を設け、該切欠部（１３）に前記突起部（１１）を嵌合させて、前記ケーシング（６）としたことを特徴とする前記請求項1に記載のスピーカ装置。
前記金属製ヨークの長方形板金の短辺の幅（Ｗ）は、フレーム（２）の内壁面幅（Ｔ）以上であることを特徴した前記請求項２に記載のスピーカ装置。