JP3869594B2 - サイホン式取水装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイホン式取水装置に関し、詳しくは、溜池等の水を水田の灌漑用水として供給するためのサイホン式取水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水田の灌漑方法は、そのほとんどが開水路によるものであり、溜池(貯水池)からの取水も斜樋による方法が多く用いられている。一方、近年は、水の有効利用や、水管理の省力化のために、パイプラインによる灌漑方法が採用されつつあるが、従来の斜樋からパイプラインに取水すると、ウオーターハンマーやエアハンマーが発生してパイプラインを破壊したり、無効放流が発生したりする問題がある。
【0003】
このため、溜池の堤体に新たなパイプを貫通させたり、堤体底部に設けられている従来の底樋内にパイプを敷設したりすることも考えられるが、両者とも多額の費用を必要とする。また、底樋内にパイプを敷設する方法は、前者に比べて安価ではあるが、本来の底樋の機能を損なうことになり、溜池自体の寿命にも関連する問題となる。現実的には、溜池の大幅な改修を行うとき以外は、これらの方法を実施することは不可能と思われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、堤体の上にサイホン管を配置し、サイホンにより取水する方法が考えられるが、このサイホン方式は、サイホン管内が減圧状態になるため、水中に溶解している空気が気泡となって分離し、サイホン管の最高地点に空気溜まりが発生することにより、サイホンが機能しなくなるなどの運用上の問題点を多く抱えている。
【0005】
そこで本発明は、サイホンを形成するパイプ内の空気をパイプ内から確実に排除することができ、安定した取水状態を持続させることができるサイホン式取水装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のサイホン式取水装置は、溜池等の水をサイホン管により取水して灌漑用水等として給水するサイホン式取水装置であって、前記サイホン管内の気泡を捕捉するための気泡捕捉室と、前記サイホン管から分岐した小径の補助サイホン管と、該補助サイホン管の途中に補助サイホン管より大径の筒体の軸線を鉛直方向にして設けた混合筒とを備え、該混合筒は、上端部に補助サイホン管の下流側配管が接続され、中間部に補助サイホン管の上流側配管が接続され、下端部に前記気泡捕捉室の上部に接続した気泡吸引管が接続されるとともに、該気泡吸引管の接続部上方の筒内に、気泡吸引管から混合筒内に流入した小気泡を捕捉して大気泡とする気泡溜を設けたことを特徴としている。
【0007】
さらに、前記補助サイホン管が、前記サイホン管からの分岐部と前記混合筒への接続部との間にストレーナーを備えていること、また、前記混合筒に接続した補助サイホン管の下流側配管、補助サイホン管の上流側配管及び気泡吸引管に、流量を調整する弁がそれぞれ設けられていること、さらに、前記混合筒が、上下位置が調整可能な状態で設けられていること、また、前記気泡捕捉室が、前記サイホン管の上方に複数の気泡上昇管を介して設けられるとともに、該気泡捕捉室の上部に前記気泡吸引管が接続されていることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明のサイホン式取水装置の第1形態例を示すもので、図1は全体構成を示す説明図、図2は要部の配管系統図である。このサイホン式取水装置は、溜池1から取水して灌漑用のパイプライン2に給水するためのものであって、堤体3の上にサイホンを構成するパイプラインからなるサイホン管4を配置している。このサイホン管4の溜池側4aには、逆止弁、一方弁、仕切弁等の遮断弁5を介して取水フロート6に接続するフレキシブル管7が設けられており、パイプライン側4bは、遮断弁8を介してパイプライン2に接続している。
【0009】
前記サイホン管4の最高地点4cには、サイホン管4内で発生したり、流入したりしてサイホン管4の最高地点4c部分に滞留する空気(気泡)を排除するための気泡捕捉室11と、初期注水時に空気抜きを行うための空気抜弁9とが設けられている。なお、本形態例に示す気泡捕捉室11は、サイホン管4から鉛直方向に立ち上がったパイプにより形成されており、その上端には、注水弁12を介して注水口13が連設されている。なお、この注水口13には、図示は省略するが、ポンプ等を介して溜池1と接続した給水パイプが設けられている。
【0010】
さらに、サイホン管4の最高地点4cより溜池側4aからは、補助サイホン管20が分岐している。この補助サイホン管20は、サイホン管4内を流れる水の一部を分取してパイプライン2側に流出させるものであって、最高地点4cに滞留した空気の混入を防止するため、溜池側4aにおいて最高地点4cより低い位置から分岐している。また、補助サイホン管20は、サイホン管4に比べて小径のパイプにより形成されており、補助サイホン管20の途中には、ストレーナー21と混合筒22とが設けられている。
【0011】
ストレーナー21は、水中のゴミ等を除去するためのものであり、このストレーナー21より上流側の補助サイホン管20には、ゴミ等がつまらないような比較的大径のパイプが用いられ、ストレーナー21より下流側の補助サイホン管20aには、前記気泡捕捉室11から空気を吸入除去するのに適した口径のパイプが用いられている。
【0012】
前記混合筒22は、補助サイホン管20より大径の筒体を、その軸線を鉛直方向にして設けたものであって、混合筒22の上端部には、補助サイホン管20の下流側配管20bが接続され、中間部に補助サイホン管20の上流側配管20aが接続されるとともに、下端部に前記気泡捕捉室11の上部に接続した気泡吸引管14が接続されている。この混合筒22に接続された各配管14,20a,20bには、各配管内の流量を調整するための弁31a,31b,32,33がそれぞれ設けられている。なお、気泡吸引管14に弛みがあると、気泡吸引管14内に水が流入したときに弛み部分に滞留して空気の流れを阻害することがあるので、気泡吸引管14は、混合筒22へ向かう下り勾配を有するように設置しておくことが望ましい。
【0013】
前記混合筒22の内部には、気泡吸引管14の接続部の上方に、気泡吸引管14から混合筒22内に流入した小気泡を捕捉して大気泡とする気泡溜23が設けられている。この気泡溜23は、混合筒22の内壁に固着されたリング部23aと、該リング部23aの中央開口部から下方に突出した円筒部23bとからなるものであって、気泡吸引管14から流入した小気泡を、リング部23aの下面、円筒部23bの外周面及び気泡溜23の内周面に囲まれた部分に捕捉するように形成されている。この気泡溜23に捕捉された気泡は、その量が多くなって気液界面が円筒部23bの下端を超えると、リング部23aの中央開口部を通って一気に流出し、大きな気泡となって混合筒22内を上昇することになる。
【0014】
さらに、混合筒22の上端部には、筒内を上昇してきた気泡が上端部に溜まってしまうことがないように、流出口を頂点とした円錐部24を設けて補助サイホン管20の下流側配管20bに速やかに気泡を流出させるようにしている。また、混合筒22は、上昇する気泡の状況を外部から観察できるように、透明材料で形成しておくことが好ましい。
【0015】
なお、サイホン管4は、溜池1とパイプライン2との高低差(サイホンの動水勾配)や給水量に応じた口径のパイプを用いることができ、補助サイホン管20は、サイホン管4から分岐してストレーナー21に至る部分は、ゴミ詰まりを生じない程度の比較的大口径のパイプを用いることができる。そして、ストレーナー21より下流側の補助サイホン管20、特に、混合筒22よりも下流側の部分、即ち下流側配管20bは、混合筒22から断続的に排出される大きな気泡が水に押し流される状態となるような小径のパイプを用いるようにし、気泡吸引管14も、管内の空気が適当な流速で流れるように、比較的小径のパイプを用いることが望ましい。
【0016】
次に、このサイホン式取水装置により溜池1の水をパイプライン2に供給する手順を説明する。まず、サイホン管両端の遮断弁5,8を閉じた状態で、空気抜弁9や注水弁12等の弁を全て開放した状態で、ポンプ等を利用して注水口13から水を注入する。これにより、サイホン管4内の空気が空気抜弁9を通って外部に排出されるとともに、サイホン管4内の水位が次第に上昇して管内に充満する。
【0017】
そして、水位が補助サイホン管20の最高地点より高くなると、補助サイホン管20内に水が流入し、補助サイホン管20を通ってパイプライン2の方向に流れる状態となる。この時点で空気抜弁9及び注水弁12を閉じて溜池側の遮断弁5を徐々に開いていくと、補助サイホン管20のサイホン作用により、取水フロート6で取水された溜池1内の水が、サイホン管4の溜池側4aから補助サイホン管20を経て流れていく状態となる。最後に、パイプライン2側の遮断弁8を開くと、サイホン管4のサイホン作用によって溜池1の水がサイホン管4を通ってパイプライン2に供給される取水運転状態となる。
【0018】
通常の状態では、取水フロート6で取水された水の大部分はサイホン管4を流れてパイプライン2に供給され、一部の水が補助サイホン管20に分岐し、ストレーナー21及び混合筒22を通って流れる状態となる。
【0019】
この取水運転において、サイホン管4内が減圧状態になるため、水中に溶け込んでいる空気が気泡となって分離する。管内で発生した気泡は、サイホン管4内の流速がある程度高い場合は、パイプライン側4bを流下する水と共にパイプライン2にまで流れて行くが、流速がある程度以下に遅くなると、気泡がサイホン管4の管壁上部側を伝わって上昇していくので、サイホン管4の最高地点4cに設けられている気泡捕捉室11内に浮上して捕捉される。
【0020】
ここで、気泡捕捉室11に対する混合筒22の高さ位置は最適に設定されており、各弁31a,31b,32,33の開度バランスを調整して混合筒22の上端から下流側配管20bに流出する流量及び上流側配管20aから混合筒22に流入する流量を適切に設定することにより、気泡捕捉室11内の空気が、気泡吸引管14を介して混合筒22内に吸引される状態になる。
【0021】
そして、補助サイホン管20における下流側配管20bは、前述のように、小径のパイプを用いて管内を流れる水の流速が十分に速くなるようにしているため、この下流側配管20b内を流れる水は、混合筒22内を上昇した気泡を同伴して流下することになる。なお、下流側配管20bの水は、そのまま河川等の適宜な場所に放水してもよく、灌漑用水の一部として水田に供給してもよい。
【0022】
このようにして気泡を排出するにあたり、各配管20a,20bの流量条件を一定とすれば、混合筒22の位置を高くすると気泡吸引管14を流れる空気量が増大し、混合筒22を低くすると空気量は減少する。逆に、混合筒22の高さを一定にすると、気泡捕捉室11内の空気量が多くなって、水面と混合筒22との高低差が小さくなると空気吸引量が増加し、気泡捕捉室11内の空気量が少なくなって水面と混合筒22との高低差が大きくなると空気吸引量は減少して最終的には空気吸引が停止する。
【0023】
したがって、混合筒22の高さを適切に設定するとともに、補助サイホン管20における前記各配管20a,20bの流量を調節することにより、気泡捕捉室11において、気泡吸引管14の接続部より僅かに下方に水面が上昇したときに、気泡捕捉室11からの空気流出(混合筒22への吸引)が生じないようにすることが可能となる。これにより、気泡吸引管14内に水が流入することを防止でき、水中に含まれるゴミによって気泡吸引管14が詰まることがなくなる。一方、気泡捕捉室11内に大量の空気が流入した場合は、混合筒22への空気吸引量が増加するので、空気の排出を迅速に行うことができる。なお、この場合でも、両配管20a,20bの流量を適切に設定しておくことにより、下流側配管20bに大量の空気が流入して補助サイホン管20のサイホン作用が失われることを防止できる。
【0024】
また、気泡吸引管14からの空気吸引量が少ない場合、そのままでは、下流側配管20b内に小気泡が流入することになり、この状態が長く続くと、数多くの小気泡が管内に滞留してサイホン作用が失効するおそれがあるが、混合筒22内に気泡溜23を設け、下流側配管20bを流下する水と共に流下するような大きな気泡にしてから混合筒22内を上昇させるようにしているので、小気泡によるサイホン作用の失効を生じることはない。
【0025】
さらに、補助サイホン管20におけるサイホン管4からの分岐部を、サイホン管4の最高地点4cの上面に設けず、図1に示すように、溜池側4aの上方部分に設けておくことにより、サイホン管4内を流れる気泡が補助サイホン管20内に流入することを防止できるので、サイホン管20のサイホン作用を確実に継続させておくことができる。
【0026】
このような気泡の排出機構は、サイホン管4に気泡捕捉室11や補助サイホン管20等を設けるだけで実施可能であり、電気等の駆動源も必要としないから、工事費も安価であり、ポンプも不要となることから、ランニングコストも低廉で保守も容易に行うことができる。さらに、適宜な支持手段によって混合筒22の上下位置を調整可能にしておくことにより、気泡の排出状態を容易に調整することができ、例えば、溜池1の水位変動にも簡単に対応することができる。
【0027】
また、取水フロート6として、図3乃至図5に示す逆止弁付き取水フロートを使用することにより、より効率のよりサイホン取水を行うことができる。この逆止弁付き取水フロートは、図3の平面図、図4の断面正面図、図5の断面側面図にそれぞれ示すように、パイプを方形に組み合わせたフロート本体61と、このフロート本体61の下にアングル62及び支持部材62aを介して取付けられた弁箱63と、該弁箱63の流入室63aに連通するように取付けられた取水用有孔パイプ64と、弁箱63の流出室63bに連通するように取付けられた接続管65とにより形成されている。
【0028】
弁箱63内は、中央に弁口66aを有する弁座部材66により、前記流入室63aと流出室63bとに区画されており、弁座部材66の下面一側に、弁作動用フロート67aを備えた弁体67が弁口66aを開閉可能な状態で取付けられている。
【0029】
この逆止弁付き取水フロートは、図4及び図5に示すように、溜池等で使用するときには、フロート本体61が水面に浮かび、弁箱63や取水用有孔パイプ64が水面下に位置した状態になり、通常の取水状態では、前記サイホン作用によって接続管65に接続したフレキシブル管7内が減圧状態になるので、弁体67が下方に吸引されて移動し、弁口66aが開放され、取水用有孔パイプ64の側面に開口した多数の取水孔64a及び弁箱63の流入室63a側周面に設けた多数の取水孔63cから水が流入する。
【0030】
また、パイプライン2側の遮断弁8が閉じられ、取水運転が中断されて水の流れが停止すると、弁体67は弁作動用フロート67aの浮力によって弁口66aを閉塞する位置に移動し、流出室63bから流入室63aへの水の逆流を防止する。これにより、フレキシブル管7に接続したサイホン管4内に水を保持した状態にしておくことができる。さらに、サイホン管4内への初期注水時においても、弁体67が弁口66aを閉塞した状態になっているので、サイホン管4内に注入された水が取水フロートから流出することはない。
【0031】
このような逆止弁付き取水フロートを用いることにより、流路抵抗が大きく、気泡の発生量も多い逆止弁等の遮断弁5をサイホン管4の溜池側4aに設ける必要がなくなるので、サイホン管4における流路抵抗を低減することができるとともに、装置コストや保守コストの低減が図れる。また、サイホン管4の満水作業時に溜池1と遮断弁5との間に空気が滞留しないため、空気の混入を低減できるという利点もある。
【0032】
図6は、本発明の第2形態例を示す要部の配管系統図である。なお、以下の説明において、前記第1形態例の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】
本形態例は、サイホン管4内において想定される最低水位よりも下方に位置するように前記混合筒22を設置するとともに、気泡捕捉室11への気泡吸引管14の接続位置を最高水位よりも十分に高い位置に設置したものである。
【0034】
このように形成することにより、気泡捕捉室11の上部に必ず空気層11aが形成される状態になるので、気泡吸引管14に水が流れることがなくなり、水中のゴミ等によって気泡吸引管14が詰まることを防止でき、フィルター等を設置する必要がなくなる。しかも、気泡吸引管14としてより小径のパイプ、例えば8〜10mmのものを使用することができるので、万一水が流入した場合でも、混合筒22における吸引作用によって確実に排出することができる。
【0035】
さらに、混合筒22を低位置に設置したので、サイホン管4内の水位が下がっても、補助サイホン管20による気泡の排出を確実に継続することができる。また、気泡捕捉室11の上部とサイホン管4との間に、透明管15を設けておくことにより、気泡捕捉室11内の水位11bを外部から容易に確認することができる。
【0036】
図7は、本発明の第2形態例を示す要部の配管系統図である。本形態例は、図7に示すように、堤体3の頂上部に凹凸があり、サイホン管4の最高地点4cが複数の山越えを行うようになる場合や、最高地点4cの距離が長い場合に最適なものであって、気泡捕捉室11を形成するパイプを、サイホン管4の最高地点4cの上方に配置し、該気泡捕捉室11と最高地点4cとを複数の気泡上昇管11aにより接続するとともに、気泡捕捉室11の上部に前記混合筒に接続する気泡吸引管14を接続したものである。
【0037】
この気泡捕捉室11は、最高地点4cの距離に略対応した長さを有し、かつ、気泡上昇管11aから気泡捕捉室11内に上昇した気泡が気泡吸引管14の接続部方向に移動できる径を有するパイプを、気泡吸引管接続部側が最も高くなる傾斜を与えて設置している。また、気泡上昇管11aは、サイホン管4内の気泡が滞留し易い箇所に対応して設ければよく、その設置数は任意である。
【0038】
このように形成することにより、サイホン管4が複数の山越えを行う場合でも、サイホン管4内からの気泡の排出を、一つの気泡排出手段で確実に行うことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサイホン式取水装置によれば、サイホン管内の気泡を確実に排除することができるので、安定したサイホン作用を得ることができ、溜池等からの堤体越えの取水を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサイホン式取水装置の第1形態例を示す説明図である。
【図2】 同じく要部の配管系統図である。
【図3】 取水フロートの一例を示す平面図である。
【図4】 同じく断面正面図である。
【図5】 同じく断面側面図である。
【図6】 本発明の第2形態例を示す要部の配管系統図である。
【図7】 本発明の第3形態例を示す要部の配管系統図である。
【符号の説明】
1…溜池、2…パイプライン、3…堤体、4…サイホン管、5…遮断弁、6…取水フロート、7…フレキシブル管、8…遮断弁、9…空気抜弁、11…気泡捕捉室、12…注水弁、13…注水口、14…気泡吸引管、20…補助サイホン管、21…ストレーナー、22…混合筒、23…気泡溜、24…円錐部、61…フロート本体、62…アングル、63…弁箱、64…取水用有孔パイプ、65…接続管、66…弁座部材、67…弁体
Claims (5)
- 溜池等の水をサイホン管により取水して灌漑用水等として給水するサイホン式取水装置であって、前記サイホン管内の気泡を捕捉するための気泡捕捉室と、前記サイホン管から分岐した小径の補助サイホン管と、該補助サイホン管の途中に補助サイホン管より大径の筒体の軸線を鉛直方向にして設けた混合筒とを備え、該混合筒は、上端部に補助サイホン管の下流側配管が接続され、中間部に補助サイホン管の上流側配管が接続され、下端部に前記気泡捕捉室の上部に接続した気泡吸引管が接続されるとともに、該気泡吸引管の接続部上方の筒内に、気泡吸引管から混合筒内に流入した小気泡を捕捉して大気泡とする気泡溜を設けたことを特徴とするサイホン式取水装置。
- 前記補助サイホン管は、前記サイホン管からの分岐部と前記混合筒への接続部との間にストレーナーを備えていることを特徴とする請求項1記載のサイホン式取水装置。
- 前記混合筒に接続した補助サイホン管の下流側配管、補助サイホン管の上流側配管及び気泡吸引管に、流量を調整する弁がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載のサイホン式取水装置。
- 前記混合筒は、上下位置が調整可能な状態で設けられていることを特徴とする請求項1記載のサイホン式取水装置。
- 前記気泡捕捉室は、前記サイホン管の上方に、複数の気泡上昇管を介して設けられるとともに、該気泡捕捉室の上部に前記気泡吸引管が接続されていることを特徴とする請求項1記載のサイホン式取水装置。
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