JP3868940B2 - スクライビングツール及びそのホルダ並びに装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハやサファイア基板をチップ状に分割するためのスクライビングツール及びそのホルダ並びにこれらを備えた装置に関する。
半導体ウェハ等をチップ状に分割すべく対象とするウェハ上に罫書き線をけがくスクライビング装置が知られている。スクライビング装置においては、例えば、対象ウェハをステージに吸着固定する一方、ダイヤモンドチップを先端に具備するスクライビングツールを所定の位置に固定した後、ステージをX軸及びY軸に沿って移動させることにより、スクライビングツールの先端でウェハをけがき、罫書き線(スクライブ溝)を形成する。
スクライビングツールは、通常、柱状のシャンク部と、シャンク部の一方の端部に設けたポイント部とから構成される。シャンク部は、スクライビングツールをスクライビング装置に固定するために把持される部分であり、従来は丸形(軸に垂直な断面が円形)又は角形(軸に垂直な断面が略四角形)のものが知られている。
図7(A1)及び(A2)は、シャンク部断面が円形である従来のスクライビングツールの一例を示す図である。図7(A1)はポイント部111側から見た平面図であり、図7(A2)はポイント部111及びシャンク部112の一部を含む部分側面図である。図示のスクライビングツール110は、ポイント部111に3つのカッティングポイントP1〜P3を形成した3ポイントツールである。これらのカッティングポイントは、ポイント形成面(結晶面)S0〜S3を切削することにより形成され、各ポイント形成面の交線である稜線L1〜L3が中心から外側へ延びている。尚、ポイント形成面の形成は、「研磨」によることが一般的であるが、本明細書中で用いる「切削」の語は「研磨」も含む広い意味である。このようなスクライビングツールを用いてウェハをけがく場合には、例えば稜線L1をけがく方向に一致させた状態でカッティングポイントP1をウェハに押し当てて移動させることにより、スクライブ溝を形成する。
図7(B1)及び(B2)は、シャンク部断面が角形である従来のスクライビングツールの一例を示す同様の図である。図示のスクライビングツール120は、ポイント部121に4つのカッティングポイントP1〜P4を形成した4ポイントツールである。これらのカッティングポイントは、ポイント形成面S0〜S4を切削することにより形成され、各ポイント形成面の交線である稜線L1〜L4が中心から外側へ延びている。また、シャンク部122には、シャンク軸C2に平行な平面である4つのシャンク面T1〜T4が形成されており、その断面は略正方形となる。ウェハをけがく方法は、上記の3ポイントツールと同様である。
シャンク部が丸形もしくは角形の従来のスクライビングツールは周知であり、例えば特許文献1及び2に記載されている。
特開平5−285936号公報 特開平8−88201号公報
図8の各図は、従来の丸形又は角形のシャンク部をもつスクライビングツールの問題点を説明する図である。図8(A)は、スクライビング装置の一部を概略的に示した図であり、図7のスクライビングツール110(又は120)をホルダ130(又は140)に挿通して固定した状態である。ホルダ130(又は140)は、スクライビングツール110(又は120)のポイント部の稜線が適切な方向及び角度となるように調整されて装置本体(図示せず)に固定されている。従って、このように固定された状態でスクライビングツールが矢印の方向に相対的に移動するとウェハ等60上にスクライブ溝61が形成されることとなる。
ここで、図8(B1)は、丸形シャンク部用のホルダ130の場合の図8(A)のX−X断面図を示している。ホルダ130の本体131には、スクライビングツール110を挿通するための挿通孔が穿設されている。この挿通孔は、スクライビングツール110を円滑に挿通するために、シャンク部の径に遊びを加えた大きさの径で形成されている(図では誇張して示している)。シャンク部を挿通した後、留め具132をホルダ130の側面から螺入させ、シャンク部を挿通孔の内周面に押しつけることによりスクライビングツール110を固定している。
しかしながら、留め具132で固定する際、図8(B2)に示すようにスクライビングツール110がそのシャンク軸C1の周りで回転(自転)した状態で固定されることがある。この状態でスクライブ溝61を形成した場合、図8(B3)に示すようにスクライブ溝61とカッティングポイントP1の方向(図7(A1)の稜線L1の方向)とが一致せずθだけ傾いた状態となり、良好なスクライブ溝が形成されない。丸形シャンク部をもつスクライビングツールは、本来、カッティングポイントの位置が分かり難い上、回転し易いという欠点がある。
また、図8(C1)は、角形シャンク部用のホルダ140の場合の図8(A)のX−X断面を示している。ホルダ140の本体141には、スクライビングツール120を挿通するための挿通孔が穿設されている。この挿通孔は、スクライビングツール120を円滑に挿通するために、シャンク部の大きさに遊びを加えた大きさで形成されている(図では誇張して示している)。シャンク部を挿通した後、留め具142をホルダ140の側面から螺入させ、角形のシャンク部を挿通孔の平坦な内周面に押しつけることによりスクライビングツール120を固定している。この場合は、丸形シャンク部と異なり、シャンク軸C2の周りで回転することはない。
しかしながら、留め具142で固定する際、図8(C2)に示すようにスクライビングツール120のシャンク軸C2が傾斜した状態で固定されることがある。これは、ホルダ140の挿通孔の遊びのために生じる傾斜である。この状態でスクライブ溝61を形成した場合も、スクライブ溝61とカッティングポイントP1の方向(図7(B1)の稜線L1の方向)とが一致しない状態となり、良好なスクライブ溝が形成されない。
上記のような問題点は、ウェハ上に数百μmの間隔でスクライブ溝を形成しなければならない場合に、チッピングやクラックを誘引するし、歩留まりを悪化させる。
上記の問題点に鑑み、本発明は、ポイント部のカッティングポイントに対応する稜線をスクライブ溝の方向と確実に一致させるように位置決めすることが可能なシャンク部形状を具備するスクライビングツールを実現することを目的とする。特に、複数のカッティングポイントの各々の位置決めが、他のカッティングポイントの位置決めの影響を受けず、独立して位置決め可能なシャンク部形状を具備するスクライビングツールを実現することを目的とする。
また、斯かるスクライビングツールを挿通させ固定するためのホルダを実現することを目的とする。
さらにまた、斯かるスクライビングツール及びホルダを具備するスクライビング装置を実現することを目的とする。
上記の目的を達成すべく本発明は以下の構成を提供する。尚、()内の符号は、後述する実施例を示す図面で用いる符号であるが、参考のために付したものであって、特許請求の範囲を実施例に限定するためではない。
(1)請求項1に係るスクライビングツールは、円柱のシャンク部材の周面に対し軸(C3)に平行な複数のシャンク面を切削してなるシャンク部(12)と、前記シャンク部の一方の端部に取り付けられかつ複数のポイント形成面(S0、S1..)を切削することにより複数のカッティングポイント(P1、P2..)を形成したポイント部(11)とを有するスクライビングツール(10)である。
このスクライビングツールにおいて、次の(a)〜(d)の要件を満たすことを特徴とする。
(a)前記複数のシャンク面が、所定の角度(β)をなして隣り合うシャンク面の対(T2a、T2b)を、前記カッティングポイントと同数含む。
(b)前記カッティングポイント(P2)と前記隣り合うシャンク面(T2a、T2b)の対とが1対1に対応付けられ、該対応付けられたシャンク面の対の交線(M2)の一端点(Q2)と該カッティングポイントとを結ぶ線上に稜線(L2)が形成されている。
(c)前記軸(C3)に垂直な断面における前記シャンク部の形状である第1多角形(M1'N1'M2'N2'..)と、該断面に対し前記複数のカッティングポイントを投影して形成される第2多角形(P1'P2'..)と、該断面に対し前記稜線を投影して形成される投影稜線(L2')との関係において、
前記投影稜線が、前記断面内における前記軸(C3)と前記第2多角形の頂点(P2')とを結ぶ延長線(I)上に位置すると共に、該延長線がその上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角(β)を2等分する。
(d)前記延長線(I)上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角が、前記第2多角形の頂点(P2')の内角より大きい。
(2)請求項2に係るスクライビングツールは、前記延長線(I)上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角が、該第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことが好適である。
(3)請求項3に係るスクライビングツール用ホルダは、請求項1又は2のいずれかに記載のスクライビングツールを固定するためのホルダ(30)である。このホルダは、前記スクライビングツール(10)を挿通するための挿通孔(32)を設けたホルダ本体(31)と、挿通された該スクライビングツール(10)を固定する留め具(34)とを有し、前記挿通孔の内周面に対し、前記隣り合うシャンク面(T2a、T2b)の対と嵌合可能な一対の嵌合面(32a、32b)を設けたことを特徴とする。
(4)請求項4に係るスクライビング装置は、請求項1又は2のいずれかに記載のスクライビングツール(10)と、請求項4に記載のスクライビングツール用ホルダ(30)とを有することを特徴とする。
本発明によるスクライビングツールは、多角形断面をもつシャンク部と複数のカッティングポイントを設けたポイント部を有する。シャンク部には、所定の角度をなして隣り合うシャンク面の対がカッティングポイント同数だけ設けられている。一対のシャンク面は、1つのカッティングポイントと対応付けられている。さらに、対となっているシャンク面同士の交線の一端点とカッティングポイントとを結ぶ線上に稜線が形成されている。軸に垂直なシャンク部断面上にカッティングポイントを投影した投影図において、軸とカッティングポイントの投影点を結ぶ延長線上に稜線が位置し、かつこの延長線上に位置するシャンク部断面多角形(第1多角形)の頂点の内角が、この延長線で2等分されている。さらにこの延長線上において、第1の多角形の頂点の内角が、カッティングポイントの投影点により形成される多角形(第2多角形)の内角よりも大きい。
このように構成したことから、1つのカッティングポイントの位置及びそれから延びる稜線方向が、シャンク部の一対の隣り合うシャンク面の位置と確実に対応付けられることとなる。従って、シャンク部の隣り合う一対のシャンク面の位置が確定されれば、必然的に対応するカッティングポイントの位置及びそれから延びる稜線方向が確定される。
また、上記延長線上において第1多角形の頂点の内角が、延長線により2等分されると共に第2多角形の内角よりも大きく形成されるので、1つのカッティングポイントに対応する一対の隣り合うシャンク面が、隣のカッティングポイントに対応する別の一対の隣り合うシャンク面とは独立して形成される。従って、一対の隣り合うシャンク面は、別の一対のシャンク面と干渉することはない。この結果、各カッティングポイントの位置決めを、他のカッティングポイントに影響されることなく行うことができる。
本発明によるスクライビングツール用ホルダは、上記のスクライビングツールのカッティングポイントに対応する一対の隣り合うシャンク面に嵌合する挿通孔内周面を設けたので、予定するスクライブ溝の位置にカッティングポイントを合わせかつスクライブ溝の方向に稜線方向を一致させた状態で確実に固定することができる。すなわち、固定時にスクライビングツールの軸が自転したり傾斜したりするおそれがない。従って、スクライビングツールをホルダに取り付けた後の調整も不要となる。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施例(3ポイントツール)>
図1は、本発明による3ポイントのスクライビングツールの一例の外観図である。図1(A)は、ダイヤモンドチップを取り付けたスクライビングツール10の先端をシャンク軸C3の方向からみた図であり、図1(B)は部分前面図であり、図1(C)は部分側面図である。
図1の各図を参照すると、本発明のスクライビングツール10は、円柱シャンク部材の周面並びにその一方の端部に取り付けたダイヤモンドチップに対して適宜の複数の平面を切削することにより作製される。
シャンク部12については、円柱シャンク部材の周面をその軸C3に平行な複数の平面であるシャンク面T1a、T1b..T3a、T3bで切削することにより形成される。これら複数のシャンク面は、所定の角度βをなして隣り合うシャンク面の対から構成される。図1の例では、シャンク面T1aとT1bの対、シャンク面T2aとT2bの対、及びシャンク面T3aとT3bの対の3つの対が含まれている。これら隣り合うシャンク面の対の数は、カッティングポイントP1〜P3の総数と同数である。よって、シャンク面の総数は、カッティングポイントの総数の2倍(本例では6面)となる。
ポイント部11については、シャンク部12の一方の端部に取り付けられたダイヤモンドチップに対し、複数のポイント形成面S0、S1、S2及びS3を切削することにより3つのカッティングポイントP1、P2及びP3を形成している。
本発明のスクライビングツール10においては、各カッティングポイントと、隣り合うシャンク面の対とが1対1に対応付けられる。すなわち、図1の例では、カッティングポイントP1に対してシャンク面T1aとT1bの対が、カッティングポイントP2に対してシャンク面T2aとT2bの対が、そしてカッティングポイントP3に対してシャンク面T3aとT3bの対がそれぞれ対応付けられる。
さらに、例えば、一対のシャンク面T1aとT1bが交わって形成される交線M1の一つの端点Q1と、対応するカッティングポイントP1とを結ぶ線分上に稜線L1が形成される。稜線L1は、ポイント形成面S1とS2の交線として形成されている。同様に、一対のシャンク面T2aとT2bが交わって形成される交線M2の一つの端点Q2と、対応するカッティングポイントP2とを結ぶ線分上に稜線L2が形成される。また、一対のシャンク面T3aとT3bが交わって形成される交線M3の一つの端点Q3と、対応するカッティングポイントP3とを結ぶ線分上に稜線L3が形成される。前述の通り、各カッティングポイントP1等を用いてスクライブ溝をけがくときには、その対応する稜線L1等をスクライブ溝方向と一致させる必要がある。交線M1、M2、M3のように各カッティングポイントと対応する交線を「ポイント対応交線」と称し、それぞれの一端点Q1、Q2及びQ3を「対応交線端点」と称することとする。
一方、図1において、本発明の主旨からすれば「対」をなしていないが隣り合っている2つのシャンク面(例えば、T1bとT2a)が存在する。そして、これらが交わることによっても交線(例えば、N1)が形成される。このような交線は、カッティングポイントと対応していない交線であり、「ポイント非対応交線」と称することとする。
スクライビングツール10をこのように構成したことから、1つのカッティングポイント(例えばP2)の位置及びそれから延びる稜線(例えばL2)の方向が、シャンク部12の一対の隣り合うシャンク面(例えばT2aとT2b)の位置と確実に対応付けられることとなる。すなわち、シャンク部12の隣り合う一対のシャンク面の位置が確定されれば、必然的に対応するカッティングポイントの位置及びそれから延びる稜線方向が確定される。
図2は、図1のスクライビングツール10の特徴をさらに詳細に説明する模式図であり、シャンク部12における軸C3に垂直な断面に相当する図である。また、図1で示したカッティングポイントや稜線等をこの断面上へ軸C3に平行に投影した図でもある。
スクライビングツール10を切り出す円柱シャンク部材の断面が、円形の破線で示されている。シャンク部12の断面形状は、「第1多角形」により示されている。第1多角形は、図1のポイント対応交線M1〜M3のこの断面への投影点であるM1’〜M3’と、ポイント非対応交線N1〜N3のこの断面への投影点であるN1’〜N3’とが交互に各頂点として配置された多角形である。
さらに、図1のポイント部11の各カッティングポイントP1〜P3をこの断面へ投影した投影点P1’〜P3’を頂点とする「第2多角形」が示されている。
またさらに、図1のポイント部11の各稜線L1〜L3をこの断面へ投影した投影稜線L1’〜L3’が示されている。例えば、投影稜線L1’は、対応するカッティングポイント投影点P1’とポイント対応交線投影点M1’とを結ぶ線上にある。他の投影稜線についても同様である。
ここで、カッティングポイントP2(その投影点P2’)を例として、斯かる幾何学的配置における関係を説明する。他のカッティングポイントP1及びP3については説明を省くが、同様である。
先ず、投影稜線L2’は、軸C3とカッティングポイント投影点P2’を結ぶ直線の延長線I上に位置する。当然ながら、この延長線I上には、第1多角形の頂点(ポイント対応交線投影点)M2’が位置する。そして、この第1多角形の頂点M2’の内角βが延長線Iによって2等分(すなわちβ/2)される。つまり、投影稜線L2’が内角βを2分する中心線となるように、対応する隣り合うシャンク面の対T2aとT2bが形成されている。
この延長線Iは、第2多角形の頂点(カッティングポイント投影点)P2’の内角αも2等分(すなわちα/2)している。因みに3ポイントツールの場合、αは60度である。よって、シャンク面の対T2aとT2bの位置を確定(固定)することにより、必然的に投影稜線L2’(稜線L2)がその中心線上に確定すると共に投影点P2’(カッティングポイントP2)の位置が確定することとなる。
加えて、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M2’の頂点の内角βが、同じく延長線I上に位置する第2多角形の頂点P2’の内角αより大きく形成される必要がある。すなわち、3ポイントツールの場合、αが60度であるから、βは60度より大きい角度とする。
仮に、第1多角形の内角βが第2多角形の内角αと等しければ、シャンク面T1bとシャンク面T2aが破線IIで示す線分上に位置することとなり、2つの面が重なり共通の平面となる。このような場合、一対の隣り合うシャンク面が、別の一対のシャンク面と干渉することとなる。従って、各カッティングポイント毎に独立して位置決めを行おうとする本発明の効果が発揮されない。
これに対し、第1多角形の内角βが第2多角形の内角αより大きければ、シャンク面T1bとシャンク面T2aが、実線で示す線分M1’N1’と線分N1’M2’のようにそれぞれ独立して形成され、互いに干渉することがない。この結果、各カッティングポイントの位置決めを、他のカッティングポイントに影響されることなく行うことができるようになる。
さらに好適には、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M2’の内角βが、第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことが好適である。3ポイントツールの場合、第1多角形は図示の通り六角形であるが、内角βが正六角形の内角120度であるとすると、シャンク面T1bとシャンク面T2aが破線IIIで示す線分上に位置することとなる(すなわちシャンク部の断面形状がほぼ正六角形)。このようにシャンク部断面形状が正多角形に近いと、ポイント対応交線M1〜M3とポイント非対応交線N1〜N3の区別がつき難いため、スクライビングツールをホルダに装着する際にカッティングポイントの位置が判断できず不便である。
また、内角βが正六角形の内角120度より大きいと、シャンク面T1bとシャンク面T2aが破線IVで示す線分上に位置することとなる。このようなシャンク部を形成するためには、元々の円柱シャンク部材を一回り大きくする必要があるため、材料が無駄となりコスト高となる。
従って、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M2’の内角βは、第2多角形の頂点P2’の内角αより大きく、かつ第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことが好適である。3ポイントツールでは、βが60より大きく120度未満の範囲内となり、例えば90度である。
図3は、図1のスクライビングツールをスクライビング装置に装着するためのホルダの実施例を示す図である。図3(A)は、図1のスクライビングツール10の全体外観を概略的に示す図である。カッティングポイントP2と、これに対応する一対の隣り合うシャンク面T2a及びT2b、これらのシャンク面により形成されるポイント対応交線M2及びその一端点Q2が示されている。
図3(B)は、スクライビングツール10を挿通し固定するためのホルダ30を概略的に示した斜視図である。ホルダ30は、図8(A)の従来技術のように図示しないスクライビング装置に所定の角度で固定される。ホルダ30は、ホルダ本体31を具備し、このホルダ本体31を貫通するように挿通孔32が設けられている。スクライビングツール10は、この挿通孔32に挿通される。ホルダ本体31の側面には、挿通されたスクライビングツール10を固定するための螺子等の留め具を螺入する留め具孔33が設けられる。留め具孔33は、挿通孔32の軸に垂直に穿設され、挿通孔32内に開口している。挿通孔32の内周面には、スクライビングツール10の一対の隣り合うシャンク面と嵌合可能な一対の嵌合面が設けられている。符号32cは、一対の嵌合面の交線を示しており、留め具孔33に対向する位置にある。
図3(C)は、スクライビングツール10をホルダ30の挿通孔32に挿通し、留め具34を螺入し固定した状態を、ポイント部側から見た平面図である。挿通孔32の内周面において、留め具34と対向する側に、隣り合う一対の嵌合面32aと32bが設けられている。これら一対の嵌合面32a、32bが、スクライビングツール10の一対の隣り合うシャンク面T2a、T2bとそれぞれ嵌合する。すなわち、一対の嵌合面32aと32bのなす角度は、シャンク面T2aとT2bのなす角度βと等しくなるように形成されている。
挿通孔32の大きさは、従来と同様にスクライビングツール10を円滑に挿通できるように遊びを設けて形成されている(図では誇張して示している)。しかしながら、本発明においては、留め具34を留め具孔33に螺入してスクライビングツール10を嵌合面32a、32b側へ押し付けると、スクライビングツール10は、その軸C3が回転することも傾斜することもなく適正な位置で固定される。稜線L2は、罫書き予定のスクライブ溝の方向と一致する。図示の例は、カッティングポイントP2を用いる場合であるが、他のカッティングポイントP1又はP3を用いる場合も同様である。
尚、一対の嵌合面32a、32bの位置及びこれらのなす角度以外の部分の挿通孔32の形状については、図示のものに限定されない。
<第2の実施例(4ポイントツール)>
図4は、本発明による4ポイントのスクライビングツールの一例の外観図である。図4(A)は、ダイヤモンドチップを取り付けたスクライビングツール20の先端をシャンク軸C4の方向からみた図であり、図4(B)は部分側面図である。
図4の各図を参照すると、本発明のスクライビングツール20は、円柱シャンク部材の周面並びにその一方の端部に取り付けたダイヤモンドチップに対して適宜の複数の平面を切削することにより作製される。
シャンク部22については、円柱シャンク部材の周面をその軸C4に平行な複数の平面であるシャンク面T1a、T1b..T4a、T4bで切削することにより形成される。これら複数のシャンク面は、所定の角度βをなして隣り合うシャンク面の対から構成される。図4の例では、シャンク面T1aとT1bの対、シャンク面T2aとT2bの対、シャンク面T3aとT3bの対、及びシャンク面T4aとT4bの4つの対が含まれている。これら隣り合うシャンク面の対の数は、カッティングポイントP1〜P4の総数と同数である。よって、シャンク面の総数は、カッティングポイントの総数の2倍(本例では8面)となる。
ポイント部21については、シャンク部22の一方の端部に取り付けられたダイヤモンドチップに対し、複数のポイント形成面S0、S1、S2、S3及びS4を切削することにより4つのカッティングポイントP1、P2、P3及びP4を形成している。
本発明のスクライビングツール20においては、各カッティングポイントと、隣り合うシャンク面の対とが1対1に対応付けられる。すなわち、図4の例では、カッティングポイントP1に対してシャンク面T1aとT1bの対が、カッティングポイントP2に対してシャンク面T2aとT2bの対が、カッティングポイントP3に対してシャンク面T3aとT3bの対が、そしてカッティングポイントP4に対してシャンク面T4aとT4bの対がそれぞれ対応付けられる。
さらに、例えば、一対のシャンク面T1aとT1bが交わって形成される交線M1の一つの端点Q1と、対応するカッティングポイントP1とを結ぶ線分上に稜線L1が形成される。稜線L1は、ポイント形成面S1とS4の交線として形成されている。同様に、一対のシャンク面T2aとT2bが交わって形成される交線M2の一つの端点Q2と、対応するカッティングポイントP2とを結ぶ線分上に稜線L2が形成される。以下、稜線L3及び稜線L4についても同様である。前述の通り、各カッティングポイントP1等を用いてスクライブ溝をけがくときには、その対応する稜線L1等をスクライブ溝方向と一致させる必要がある。交線M1、M2、M3のように各カッティングポイントと対応する交線を「ポイント対応交線」と称し、それぞれの一端点Q1、Q2及びQ3を「対応交線端点」と称することとする。
一方、図4において、本発明の主旨からすれば「対」をなしていないが隣り合っている2つのシャンク面(例えば、T1bとT2a、T2bとT3a)が存在する。そして、これらが交わることによっても交線(例えば、N1、N2)が形成される。このような交線は、カッティングポイントと対応していない交線であり、「ポイント非対応交線」と称することとする。
スクライビングツール20をこのように構成したことから、1つのカッティングポイント(例えばP3)の位置及びそれから延びる稜線(例えばL3)の方向が、シャンク部22の一対の隣り合うシャンク面(例えばT3aとT3b)の位置と確実に対応付けられることとなる。すなわち、シャンク部22の隣り合う一対のシャンク面の位置が確定されれば、必然的に対応するカッティングポイントの位置及びそれから延びる稜線方向が確定される。
図5は、図4のスクライビングツール20の特徴をさらに詳細に説明する模式図であり、シャンク部22における軸C4に垂直な断面に相当する図である。また、図4で示したカッティングポイントや稜線等をこの断面上へ軸C4に平行に投影した図でもある。
スクライビングツール20を切り出す円柱シャンク部材の断面が、円形の破線で示されている。シャンク部22の断面形状は、「第1多角形」により示されている。第1多角形は、図4のポイント対応交線M1〜M4のこの断面への投影点であるM1’〜M4’と、ポイント非対応交線N1〜N4のこの断面への投影点であるN1’〜N4’とが交互に各頂点として配置された多角形である。
さらに、図4のポイント部21の各カッティングポイントP1〜P4をこの断面へ投影した投影点P1’〜P4’を頂点とする「第2多角形」が示されている。
またさらに、図4のポイント部21の各稜線L1〜L4をこの断面へ投影した投影稜線L1’〜L4’が示されている。例えば、投影稜線L1’は、対応するカッティングポイント投影点P1’とポイント対応交線投影点M1’とを結ぶ線上にある。他の投影稜線についても同様である。
ここで、カッティングポイントP3(その投影点P3’)を例として、斯かる幾何学的配置における関係を説明する。他のカッティングポイントP1、P2及びP4については説明を省くが、同様である。
先ず、投影稜線L3’は、軸C4とカッティングポイント投影点P3’を結ぶ直線の延長線I上に位置する。当然ながら、この延長線I上には、第1多角形の頂点(ポイント対応交線投影点)M3’が位置する。そして、この第1多角形の頂点M3’の内角βが延長線Iによって2等分(すなわちβ/2)される。つまり、投影稜線L3’が内角βを2分する中心線となるように、対応する隣り合うシャンク面の対T3aとT3bが形成されている。
この延長線Iは、第2多角形の頂点(カッティングポイント投影点)P3’の内角αも2等分(すなわちα/2)している。因みに4ポイントツールの場合、αは90度である。よって、シャンク面の対T3aとT3bの位置を確定(固定)することにより、必然的に投影稜線L3’(稜線L3)がその中心線上に確定すると共に、投影点P3’(カッティングポイントP3)の位置が確定することとなる。
加えて、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M3’の頂点の内角βが、同じく延長線I上に位置する第2多角形の頂点P3’の内角αより大きく形成される必要がある。すなわち、4ポイントツールの場合、αが90度であるから、βは90度より大きい角度とする。
仮に、第1多角形の内角βが第2多角形の内角αと等しければ、シャンク面T2bとシャンク面T3aが破線IIで示す線分上に位置することとなり、2つの面が重なり共通の平面となる。このような場合、一対の隣り合うシャンク面が、別の一対のシャンク面と干渉することとなる。従って、各カッティングポイント毎に独立して位置決めを行おうとする本発明の効果が発揮されない。
これに対し、第1多角形の内角βが第2多角形の内角αより大きければ、シャンク面T2bとシャンク面T3aが、実線で示す線分M2’N2’と線分N2’M3’のようにそれぞれ独立して形成され、互いに干渉することがない。この結果、各カッティングポイントの位置決めを、他のカッティングポイントに影響されることなく行うことができるようになる。
さらに好適には、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M3’の内角βが、第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことが好適である。4ポイントツールの場合、第1多角形は図示の通り八角形であるが、内角βが正八角形の内角135度であるとすると、シャンク面T2bとシャンク面T3aが破線IIIで示す線分上に位置することとなる(すなわちシャンク部の断面形状がほぼ正八角形)。このようにシャンク部断面形状が正多角形に近いと、ポイント対応交線M1〜M4とポイント非対応交線N1〜N4の区別がつき難いため、スクライビングツールをホルダに装着する際にカッティングポイントの位置が判断できず不便である。
また、内角βが正八角形の内角135度より大きいと、シャンク面T2bとシャンク面T3aが破線IVで示す線分上に位置することとなる。このようなシャンク部を形成するためには、元々の円柱シャンク部材を一回り大きくする必要があるため、材料が無駄となりコスト高となる。
従って、延長線I上に位置する第1多角形の頂点M3’の内角βは、第2多角形の頂点P3’の内角αより大きく、かつ第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことが好適である。4ポイントツールでは、βが90より大きく135度未満の範囲内となり、例えば120度である。
図6は、図4のスクライビングツールをスクライビング装置に装着するためのホルダの実施例を示す図である。図6(A)は、図4のスクライビングツール20の全体外観を概略的に示す図である。カッティングポイントP3と、これに対応する一対の隣り合うシャンク面T3a及びT3b、これらのシャンク面により形成されるポイント対応交線M3及びその一端点Q3が示されている。
図6(B)は、スクライビングツール20を挿通し固定するためのホルダ40を概略的に示した斜視図である。ホルダ40は、図8(A)の従来技術のように図示しないスクライビング装置に所定の角度で固定される。ホルダ40は、ホルダ本体41を具備し、このホルダ本体41を貫通するように挿通孔42が設けられている。スクライビングツール20は、この挿通孔42に挿通される。ホルダ本体41の側面には、挿通されたスクライビングツール20を固定するための螺子等の留め具を螺入する留め具孔43が設けられる。留め具孔43は、挿通孔42の軸に垂直に穿設され、挿通孔42内に開口している。挿通孔42の内周面には、スクライビングツール20の一対の隣り合うシャンク面と嵌合可能な一対の嵌合面が設けられている。符号42cは、一対の嵌合面の交線を示しており、留め具孔43に対向する位置にある。
図6(C)は、スクライビングツール20をホルダ40の挿通孔42に挿通し、留め具34を螺入し固定した状態を、ポイント部側から見た平面図である。挿通孔42の内周面において、留め具44と対向する側に、隣り合う一対の嵌合面42aと42bが設けられている。これら一対の嵌合面42a、42bが、スクライビングツール20の一対の隣り合うシャンク面T3a、T3bとそれぞれ嵌合する。すなわち、一対の嵌合面42aと42bのなす角度は、シャンク面T3aとT3bのなす角度βと等しくなるように形成されている。
挿通孔42の大きさは、従来と同様にスクライビングツール20を円滑に挿通できるように遊びを設けて形成されている(図では誇張して示している)。しかしながら、本発明においては、留め具44を留め具孔43に螺入してスクライビングツール20を嵌合面42a、42b側へ押し付けると、スクライビングツール20は、その軸C4が回転することも傾くこともなく適正な位置で固定される。稜線L3は、罫書き予定のスクライブ溝の方向と一致する。図示の例は、カッティングポイントP3を用いる場合であるが、他のカッティングポイントP1、P2又はP4を用いる場合も同様である。
尚、一対の嵌合面42a、42bの位置及びこれらのなす角度以外の部分の挿通孔42の形状については、図示のものに限定されない。
<その他の実施例>
本発明の原理を適用できる他のスクライビングツールの例として8ポイントツールがある。8ポイントツールは、例えば、図4(A)に示す4ポイントツールの各稜線L1〜L4上に更なるカッティングポイントを1つずつ設けたポイント部を有する。従って、8ポイントツールの場合は、前述の4ポイントツールの場合と全く同様のシャンク部形状を適用することにより、本発明の効果を奏することができる。
<スクライビング装置>
図示しないが、本発明によるスクライビングツールとそのホルダを装着したスクライビング装置が実現される。斯かるスクライビング装置の他の構成要素、例えば、ステージ構造、X−Y移動機構並びにホルダ位置調節機構等は従来と同様である。
本発明による3ポイントのスクライビングツールの一例の外観図である。(A)は、ダイヤモンドチップを取り付けたスクライビングツール10の先端をシャンク軸C3の方向からみた図であり、(B)は部分前面図であり、(C)は部分側面図である。 図1のスクライビングツール10の特徴をさらに詳細に説明する模式図であり、シャンク部12における軸C3に垂直な断面に相当する図である。 図1のスクライビングツールをスクライビング装置に装着するためのホルダの実施例を示す図である。(A)は、図1のスクライビングツール10の全体外観を概略的に示す図である。(B)は、スクライビングツール10を挿通し固定するためのホルダ30を概略的に示した斜視図である。(C)は、スクライビングツール10をホルダ30の挿通孔32に挿通し、留め具34を螺入し固定した状態を、ポイント部側から見た平面図である。 本発明による4ポイントのスクライビングツールの一例の外観図である。(A)は、ダイヤモンドチップを取り付けたスクライビングツール20の先端をシャンク軸C4の方向からみた図であり、(B)は部分側面図である。 図4のスクライビングツール20の特徴をさらに詳細に説明する模式図であり、シャンク部22における軸C4に垂直な断面に相当する図である。 図4のスクライビングツールをスクライビング装置に装着するためのホルダの実施例を示す図である。(A)は、図4のスクライビングツール20の全体外観を概略的に示す図である。(B)は、スクライビングツール20を挿通し固定するためのホルダ40を概略的に示した斜視図である。(C)は、スクライビングツール20をホルダ40の挿通孔42に挿通し、留め具44を螺入し固定した状態を、ポイント部側から見た平面図である。 (A1)及び(A2)は、シャンク部断面が円形である従来のスクライビングツールの一例を示す図である。(B1)及び(B2)は、シャンク部断面が角形である従来のスクライビングツールの一例を示す図である。(A1)及び(B1)はそれぞれポイント部側から見た平面図であり、(A2)及び(B2)はそれぞれポイント部及びシャンク部の一部を含む部分側面図である。 従来の丸形又は角形のシャンク部をもつスクライビングツールの問題点を説明する図である。
符号の説明
10、20 スクライビングツール
11、21 ポイント部
12、22 シャンク部
30、40 ホルダ
31、41 ホルダ部
32、42 挿通孔
33、43 留め具孔
34、44 留め具
110、120 スクライビングツール(従来)
111、121 ポイント部
112、122 シャンク部
L1〜L4 稜線
C1〜C4 シャンク軸
L1’〜L4’ 投影稜線
M1〜M4 ポイント対応交線
M1’〜M4’ポイント対応交線投影点
N1〜N4 ポイント非対応交線
N1’〜N4 非対応交線投影点
P1〜P4 カッティングポイント
P1’〜P2’ カッティングポイント投影点
Q1〜Q4 シャンク面交線端点
S0〜S4 ポイント形成面
T1〜T4、T1a〜T4a、T1b〜T4b シャンク面

Claims (4)

  1. 円柱のシャンク部材の周面に対し軸(C3)に平行な複数のシャンク面を切削してなるシャンク部(12)と、前記シャンク部の一方の端部に取り付けられかつ複数のポイント形成面(S0、S1..)を切削することにより複数のカッティングポイント(P1、P2..)を形成したポイント部(11)とを有するスクライビングツール(10)において、
    (a)前記複数のシャンク面が、所定の角度(β)をなして隣り合うシャンク面の対(T2a、T2b)を、前記カッティングポイントと同数含み、
    (b)前記カッティングポイント(P2)と前記隣り合うシャンク面(T2a、T2b)の対とが1対1に対応付けられ、該対応付けられたシャンク面の対の交線(M2)の一端点(Q2)と該カッティングポイントとを結ぶ線上に稜線(L2)が形成されており、
    (c)前記軸(C3)に垂直な断面における前記シャンク部の形状である第1多角形(M1'N1'M2'N2'..)と、該断面に対し前記複数のカッティングポイントを投影して形成される第2多角形(P1'P2'..)と、該断面に対し前記稜線を投影して形成される投影稜線(L2')との関係において、
    前記投影稜線が、前記断面内における前記軸(C3)と前記第2多角形の頂点(P2')とを結ぶ延長線(I)上に位置すると共に、該延長線がその上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角(β)を2等分し、かつ
    (d)前記延長線(I)上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角が、前記第2多角形の頂点(P2')の内角より大きいことを特徴とするスクライビングツール。
  2. 前記延長線(I)上に位置する前記第1多角形の頂点(M2')の内角が、該第1多角形の頂点の総数と同数の頂点をもつ正多角形の内角よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のスクライビングツール。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載のスクライビングツールを固定するためのホルダ(30)において、
    前記スクライビングツール(10)を挿通するための挿通孔(32)を設けたホルダ本体(31)と、挿通された該スクライビングツール(10)を固定する留め具(34)とを有し、
    前記挿通孔の内周面に対し、前記隣り合うシャンク面(T2a、T2b)の対と嵌合可能な一対の嵌合面(32a、32b)を設けたことを特徴とする
    スクライビングツール用ホルダ。
  4. 請求項1又は2のいずれかに記載のスクライビングツール(10)と、請求項に記載のスクライビングツール用ホルダ(30)とを有することを特徴とするスクライビング装置。
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