JP3868833B2 - 論理集積回路の内部信号モニタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、論理集積回路の内部信号モニタ装置に関し、特に、電気回路設計における回路基板上に搭載された論理集積回路の内部信号動作の観測とデバッグ処理を行う論理集積回路の内部信号モニタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、開発が行われた大規模集積回路(LSI)が設計当初の期待通りに動作しないときは、LSIの動作を解析してデバッグを行う必要があるが、LSI自体がブラックボックスであったため困難を極め、したがっていろいろな方法によって解析やデバッグが行われてきた。
【0003】
例えば、特開平11−296403号公報に記載の「向上した埋め込みロジックアナライザ」では、以下の図9〜図11に示すような処理が行われていた。図9は、従来のプログラマブル論理開発システム151を示す図である。このシステム151は、ケーブル152などを介してコンピュータ・システムA153に接続された電子システム154であり、コンポーネントであるプログラマブル論理デバイス(PLD)155を含み、電子システム154を形成する他のコンポーネントおよびエレメントと1つ以上の電子接続156を共有する。また、PLD155は、ユーザ論理157および埋め込み論理アナライザー158によって構成されている。埋め込み論理アナライザー158は、PLD155内に内蔵され、論理接続159は、ユーザ論理157からの信号を埋め込み論理アナライザー158に送信可能である。そして、PLD155のピンを用いて埋め込み論理アナライザー158からのインタフェース信号160を電子システム154内の対応する接続161に接続し、これらのインタフェース信号をケーブル152を用いてコンピュータ・システムA153に接続されている。
【0004】
このように、図9のコンピュータ・システムA153は、電子システム154の機能動作に対して割込みまたは影響を与えることなく、コマンドおよびその他の情報を埋め込み論理アナライザー158に送信し、埋め込み論理アナライザー158からの情報を受信する。したがって、PLD155は、ユーザ論理157および埋め込み論理アナライザー158の双方の機能を実行するように構成されている。
【0005】
図10は、従来の論理アナライザーが埋め込まれたデバイスのJTAGポートを用いて論理アナライザーを制御するPLD155の図である。図10では、制御論理172および信号173と関連付けてJTAGポート171を用いてインタフェース信号160(図9参照)を履行する。制御論理172は、埋め込み論理アナライザー158に制御信号を供給すると共に、埋め込み論理アナライザー158からデータおよびステータスを検索するのを支援する。
【0006】
図11は、従来の埋め込み論理アナライザーの構成図である。埋め込み論理アナライザー158は、制御状態機械181、トリガレジスタ182、トリガ比較器184、レジスタ185および186、カウンタ187〜189、比較器190、191、およびサンプルメモリ192を含んでいる。埋め込み論理アナライザー158がPLD内にプログラムされると、PLD内で信号から様々な入力を受信する。ユーザは、トリガ信号183をトリガレジスタ182に格納されたトリガ条件と比較し、満足するトリガ比較器184によりブレークポイント信号を発生する。そして、信号Runは、サンプルメモリ192において信号PDFと組み合わされて、カウンタ189をイネーブルするものである。
【0007】
また、上記以外の公報例としては、特開平10−91472号公報に記載の「集積回路内部の記号にアクセスするための方法及び装置」、あるいは、特開平8−6809号公報に記載の「フィールドプログラマブルアレイ」などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例にあっては、FPGAにメモリと制御回路からなる埋め込み型のロジックアナライザ回路をあらかじめ内蔵しておいて、それをJTAGポートから読み出してFPGA内部ノードのデータトレースを行うものである。これは、FPGAに解析とデバッグとデバッグ用途のみにこれだけの回路をFPGA回路設計の初期段階からあらかじめ要求するものであるため、一つのFPGAにできるだけ回路を詰め込みたいと考えている設計者にとって、必ずこれだけのメモリと埋め込み型のロジックアナライザ回路をすべての開発するFPGAに搭載しなければならないというのは、極めて不都合であるという課題があった。
【0009】
そこで、後から埋め込み型のロジックアナライザ回路を挿入するという方法については、通常のFPGA以外のLSIには適用できず、その上、FPGAであっても後からこれだけの大きいサイズのメモリが付いた埋め込み型のロジックアナライザ回路を挿入するのは、回路にそれだけの余裕がない場合がほとんどである。そして、これに加えて、設計後の不具合発生時に仮に埋め込み型のロジックアナライザ回路が挿入可能であったとしても、その場合FPGA内部の回路配置が埋め込む前と異なってくるため、タイミングが異なって動作が変わると埋め込む前の不具合現象が出なくなる代りに、それとは別の不具合現象が発生することがあり、今何をデバッグしようとしているのかがわからなくなってしまうという課題があった。
【0010】
このように、あくまで設計初期段階から埋め込み型のロジックアナライザ回路を挿入するといっても設計後の不具合は常に設計者が期待したものとはならないため、実機の不具合解析は後手後手に回ってしまい、仮に初期の期待通りにFPGAが動かせるのであれば、不具合解析回路は最初から不必要となる。
【0011】
また、一方であらかじめメモリに蓄積したFPGAの内部信号のトレースデータをJTAGを通したシリアル通信を用いた方法で読み出す手段をとっている以上、実機を動かしながら内部トレースを止める条件を判断してそれをFPGAに指令として与えなければならなくなる。こうすれば、埋め込み型のロジックアナライザ回路の制御回路が複雑になってしまい、面積を要求することや、実際の不具合現象とトレース停止のトリガの条件とを一致させて不具合現象を捕えるには何度も試行錯誤を行う必要があり、FPGA内部をトレースするメモリ容量もFPGAに内蔵する以上、トレース信号数とトレースポイントの対応を考えると、大きく取ることができず、埋め込み型のロジックアナライザ回路が確実に不具合を短時間で補足できるようになるとは限らないという課題があった。
【0012】
さらに、JTAGのインターフェースは、電気規格上、数百KHz程度のシリアルポートにすぎず、速くても1MHz程度であるため、これを用いたシリアル通信では、現在100MHzを越えるクロックを入力して動作可能なFPGAの内部信号動作についてリアルタイムでデータを追尾するには十分なデータ転送速度とはいえないという課題があった。
【0013】
また、デバッグ解析作業は、常に設計時点では不明な不具合に対して行われるものであり、不具合発生後に確実に用意できるものでなければならない。このため、不具合発生前に不具合使用に合せて複雑な設計を行うことはできず、不具合後に回路を無理やり挿入したことにより動作が変わったのでは正確な解析とはならず、ターゲットとなるFPGAの回路内部にすべてを内蔵させることは、回路規模上適当ではないという課題があった。
【0014】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、内部信号トレースのための制御回路を必要な構成のみに抑えて論理集積回路の動作の変化を抑制すると共に、リアルタイムで内部信号を連続的に追尾することにより、不具合の解析に要する時間を短縮することができる論理集積回路の内部信号モニタ装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、開発中の論理集積回路が搭載されるターゲット基板と、外部のパーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路に制御信号を出力するともに、前記論理集積回路の内部出力信号群を受信して前記パーソナルコンピュータに出力するポッドボックス部と、このポッドボックス部と前記ターゲット基板との間に配置され、前記ポッドボックス部とケーブルによって接続され、ポッドボックス部から受信した前記制御信号を前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路に送信するとともに、前記論理集積回路の内部出力信号群を受信して前記ポッドボックス部に送信し、前記ポッドボックス部と前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路との信号を中継する子基板とを備える論理集積回路の内部信号モニタ装置であって、前記ポッドボックス部は、前記子基板を介して受信した前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群を蓄積するメモリモジュール部と、前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記子基板と送受信するポッドボックス側送受信コネクタと、前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記論理集積回路の内部出力信号群を選択するための制御信号である内部信号セレクト信号を前記送受信コネクタを介して送信し、前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した前記子基板によって中継された前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群を前記メモリモジュール部に格納するとともに、前記メモリモジュール部に格納された内部出力信号群を前記パーソナルコンピュータに出力する制御部と、を備え、前記子基板は、前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記ポッドボックス部と送受信する子基板側送受信コネクタと、前記ターゲット基板と接続し、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記論理集積回路と送受信する子基板側ターゲットピンコネクタと、前記子基板側送受信コネクタを介して受信した論理集積回路の制御信号を前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力するとともに、前記子基板側ターゲットピンコネクタから受信した論理集積回路の内部出力信号群を前記子基板側送受信コネクタに出力する子基板FPGAと、を備え、前記ターゲット基板は、前記子基板と接続し、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記子基板と送受信するターゲット基板側ターゲットピンコネクタと、前記開発中の論理集積回路と、を備え、前記論理集積回路は、前記ターゲット基板側のターゲットピンコネクタを介して入力される内部信号セレクト信号を論理集積回路内の基準クロックによって同期化する第1のレジスタと、前記第1のレジスタによって同期化された内部信号セレクト信号に基づいて、論理集積回路の複数の内部信号群の中から択一的に内部信号群を選択するマルチプレクサと、前記マルチプレクサによって選択された内部信号群を前記基準クロックによって同期化する第2のレジスタと、を有し、前記基準クロックおよび前記第2のレジスタから出力される前記基準クロックによって同期化された内部信号群である内部出力信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタに出力するトレースマクロ部と、を備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、ターゲット基板に搭載される内部信号のモニタ対象となる論理集積回路内には、内部信号セレクト信号を論理集積回路内の基準クロックによって同期化する第1のレジスタと、第1のレジスタによって同期化された内部信号セレクト信号に基づいて、論理集積回路の複数の内部信号群を択一的に選択するマルチプレクサと、マルチプレクサによって選択された内部信号群を前記基準クロックによって同期化する第2のレジスタとを有し、基準クロックおよび第2のレジスタから出力される基準クロックによって同期化された内部信号群である内部出力信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタに出力するトレースマクロ部のみを備え、論理集積回路からメモリモジュールや制御部に相当する部分を論理集積回路内から無くすことでスリム化して最少構成とし、無くしたメモリモジュールや制御部に相当する回路をポッドボックス部に移し、その間で通信しながら論理集積回路の内部信号をモニタするようにしている。
また、ポッドボックス部とターゲット基板との間に子基板を配置してポッドボックス部とターゲット基板に搭載された論理集積回路のトレースマクロ部との通信を中継するようにしている。
これにより、外部のパーソナルコンピュータがポッドボックス部の制御部を介して子基板部とトレースマクロ部とを制御しながら、論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
【0017】
例えば、トレースするデータやトレースとその制御トリガ回路とを論理集積回路内に埋め込むトレースマクロ部側に持たせずに、それらをポッドボックス部側に持たせるようにし、論理集積回路の内部回路であるトレースマクロ部はトレースする内部ノードを多くの論理集積回路の内部信号から選択するためのマルチプレクス回路程度の最少構成に抑制できるため、論理集積回路に内蔵し易くなり、設計完了後の実機での不具合発生後であっても挿入が可能となる。そして、データのトレースやその制御トリガ回路の構成の選択自由度が上げられる一方、トレースするデータ量も大きく構成することができるので、多チャンネルを長い時間トレースすることも可能となり、加工せずに論理集積回路の内部信号データを出力しながらモニタすることで、リアルタイムに内部信号が出力可能となる。これは、例えばオシロスコープやロジックアナライザといったターゲット基板に接続する計測機器によって観測することが可能であり、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンともいう)へのデータ転送もJTAGの1MHz未満のボーレート速度で制約されるのに対し、例えばUSBとすれば規格のバージョンに依存することになるが、最低でも12MHz、将来的には数百MHzへの拡張が可能となり、パソコン上で実機の論理集積回路の内部信号のリアルタイムモニタリングが可能となりうる。
【0018】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記ポッドボックス部の制御部は、前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記ターゲット基板上の論理集積回路に強制的に内部信号を設定するための制御信号である強制設定ロード信号と、前記ターゲット基板上の論理集積回路に強制的に設定する内部信号であるシリアルの強制設定データ信号とを前記ポッドボックス側送受信コネクタに出力し、前記子基板の子基板FPGAは、前記子基板側送受信コネクタを介して受信した前記強制設定ロード信号およびシリアルの強制設定データ信号を前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力し、前記ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、前記子基板側ターゲットピンコネクタを介して入力されるシリアルの強制設定データ信号をパラレルの強制設定データ信号に変換するシリアルパラレル変換部と、前記シリアルパラレル変換部によって変換されたパラレルの強制設定データ信号を前記基準クロックによって同期化する第3のレジスタと、前記子基板および前記ターゲットピンコネクタを介して受信した強制設定ロード信号を前記基準クロックによって同期化する第4のレジスタと、をさらに備え、前記第4のレジスタによって同期化された強制設定ロード信号が強制的に内部信号を設定することを示す場合、前記論理集積回路は、前記第3のレジスタによって同期化されたパラレルの強制設定データ信号によって動作することを特徴とする。
この発明によれば、ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、ポッドボックス部が子基板を介して送信したシリアルの強制設定データ信号をパラレルの強制設定データ信号に変換するシリアルパラレル変換部と、シリアルパラレル変換部によって変換されたパラレルの強制設定データ信号を前記基準クロックによって同期化する第3のレジスタと、ポッドボックス部が子基板を介して送信した強制設定ロード信号を前記基準クロックによって同期化する第4のレジスタとをさらに備えるようにしたため、ポッドボックス部からの強制設定データ信号を論理集積回路の内部に設定することが可能となり、任意のデータを用いて論理集積回路を動作させて内部信号の観測とでバック処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
つぎの発明に係る論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記ポッドボックス部は、前記子基板を介して中継される前記基準クロックを整数倍に逓倍した入力基準クロックを生成する周波数シンセサイザ、をさらに備え、前記子基板の子基板FPGAは、前記子基板側送受信コネクタを介して受信した入力基準クロックを前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力し、前記ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、前記マルチプレクサと前記第2のレジスタとの間に配置され、前記マルチプレクサが選択した内部信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタを介して入力された入力基準クロックによって同期化する第5のレジスタ、をさらに備え、前記第1のレジスタは、前記基準クロックに代えて前記入力基準クロックを用いて前記内部セレクト信号を同期化し、前記第2のレジスタは、前記基準クロックに代えて前記入力基準クロックを用いて前記第5のレジスタから出力される前記入力基準クロックによって同期化された内部信号群を同期化すること、を特徴とする。
【0019】
この発明によれば、ポッドボックス部は、子基板を介して中継される論理集積回路の基準クロック信号を整数倍に逓倍した入力基準クロックを子基板を介してターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部に入力し、トレースマクロ部は、論理集積回路の基準クロックに代えてポッドボックス部からの入力基準クロックを用いて内部信号セレクト信号および内部出力信号群を同期化する。このため、ポッドボックス部側からもっと高速に、論理集積回路の内部動作の整数倍の速度で動作させることが可能となり(時分割多重によるモニタが可能となり)、物理的なモニタピン数の数倍の内部信号のモニタが可能になると共に、信号の伝播タイミングを詳細にモニタすることができる。従って、トレース用の総ピン数を大幅に削減した状態でトレースを行うことも可能となり、ポータブルな観測機器として利用することが可能となる。
また、トレースマクロ部は、マルチプレクサによって選択される論理集積回路の内部出力信号を入力基準クロックによって同期化するレジスタを2段構成にするようにしているので、論理集積回路の基準クロックに代えて、入力基準クロックによって内部信号群を同期化してもメタステーブルを回避することができ、安定した内部出力信号群を送信することが可能となる。
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記制御部は、前記ポッドボックス部側送受信コネクタを介して受信した前記子基板によって中継された前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群の信号のうち、前記パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のエッジを検出し、検出したエッジと前記パーソナルコンピュータから設定されたエッジの比較設定値とを比較するエッジ検出部と、前記内部出力信号群のうち、前記パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のレベルと前記パーソナルコンピュータから設定されたレベルの比較設定値とを比較するレベル検出部とを有し、前記エッジ検出部の比較結果および前記レベル検出の比較結果に基づいて前記内部出力信号群を前記メモリモジュールに格納するトリガを生成するトリガ制御部、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、ポッドボックス部の制御部は、論理集積回路の内部出力信号群のうち、パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のエッジを検出し、検出したエッジとパーソナルコンピュータから設定されたエッジの比較設定値とを比較した比較結果と、パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のレベルを検出し、検出したレベルとパーソナルコンピュータから設定されたレベルの比較値との比較結果とに基づいて、論理集積回路の内部出力信号群をメモリモジュールに格納するようにしているため、さまざまな設定のトリガの組み合わせと、そのイベントの発生シーケンスに合わせたトリガ制御の設定が可能となり、さらにそれをターゲットFPGA内に設けないことにより、設計する回路に何ら制約を与えることなく、所望のターゲットFPGAの内部信号の解析とデバッグが可能となる。
【0020】
つぎの発明にかかる論理集積回路のテスト装置は、外部のパーソナルコンピュータからの指示に基づいて、電気回路設計における回路基板上のターゲット基板に搭載する前の論理集積回路単体への入力信号を送信するとともに、前記論理集積回路からの出力信号を受信して前記パーソナルコンピュータに出力するポッドボックス部と、このポッドボックス部とケーブルによって接続され、前記ポッドボックス部から受信した入力信号によって前記論理集積回路を動作させて得られた出力信号を前記ポッドボックス部に送信するテスタ基板部とを備え、前記論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する論理集積回路のテスト装置であって、前記ポッドボックス部は、前記テスタ基板部からの出力信号を蓄積するメモリモジュール部と、前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の入出力信号を前記テスタ基板と送受信するポッドボックス側送受信コネクタと、前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記論理集積回路への入力信号を前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して送信し、前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した前記論理集積回路の出力信号を前記メモリモジュール部に格納するとともに、前記メモリモジュール部に格納された出力信号を前記パーソナルコンピュータに出力する制御部と、を備え、前記テスタ基板部は、前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の入出力信号を前記ポッドボックス部と送受信するテスタ基板側送受信コネクタと、レシーバドライバを介して、前記テスタ基板側送受信コネクタが受信した前記ポッドボックス部からの論理集積回路の入力信号を複数のテスタ基板FIFOFPGAに出力するとともに、前記複数のテスタ基板FIFOFPGAからの出力をトランスミッタドライバを介してテスタ基板側送受信コネクタに出力するテスタ基板FPGAと、前記論理集積回路が搭載されるバーンインソケットより多くの入出力端子を有し、前記論理集積回路が搭載されるバーンインソケットと前記テスタ基板部とを接続するバーンイン接続コネクタと、前記バーンイン接続コネクタと接続され、前記論理集積回路への入力信号をインプットクロックに同期して先入れ先出しで前記バーンイン接続コネクタに出力し、前記バーンイン接続コネクタおよびバーンインソケットを介して前記論理集積回路の入力端子に入力信号を印加して前記論理集積回路を動作させるとともに、この動作によって前記バーンインソケットおよびバーンイン接続コネクタを介して得られた前記論理集積回路からの出力信号をモニタクロックに同期して先入れ先出しで前記テスタ基板FPGAに出力する複数の前記テスタ基板FIFOFPGAと、を備えることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、ポッドボックス部の制御部が、パーソナルコンピュータからの指示に基づいて論理集積回路への入力信号をポッドボックス側送受信コネクタを介してテスタ基板に送信する。テスタ基板のテスタ基板FPGAは、テスタ側送受信コネクタが受信した論理集積回路への入力信号を複数のテスタ基板FIFOFPGAに出力し、テスタ基板FIFOFPGAは、テスタ基板FPGAから入力される論理集積回路への入力信号をインプットクロックに同期して、論理集積回路が搭載されるバーンインソケットより多くの入出力端子を有し論理集積回路が搭載されるバーンインソケットとテスタ基板とを接続するバーンイン接続ソケットに出力して論理集積回路の入力端子に入力信号を印加して論理集積回路を動作させる。また、テスタ基板FIFOFPGAは、論理集積回路が動作したことによってバーンインソケットおよびバーンイン接続コネクタを介して得られた論理集積回路からの出力信号をモニタクロックに同期してテスタ基板FPGAに出力する。テスタ基板FPGAは、テスタ基板側送受信コネクタを介して論理集積回路からの出力信号をポッドボックス部に送信する。ポッドボックス部の制御部は、ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した出力信号をメモリモジュール部に格納するとともに、メモリモジュール部に格納された出力信号を前記パーソナルコンピュータに出力する。これにより、外部のパーソナルコンピュータがポッドボックス部の制御部を介してテスタ基板部を制御することで、論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証することができる。
【0022】
この場合、例えば、実機基板上に搭載されていない単体の論理集積回路(ターゲットFPGA)があるとき、その動作を確認する場合、子基板部に当たる部分に大きい基板を用意し、これをテスタ基板と名づけ、その上に複数の多ピンのFPGAを当該ポッドボックス部から回路を通信プログラムで書き換え可能とした状態で、開発したターゲットFPGAをバーンインソケットを搭載した基板の周辺に配置し、当該周辺多ピンの複数FPGAは一方はポッドボックス部へ、もう一方はターゲットFPGAの各ピンへそれぞれ接続されるようにする。バーンインソケットと当該テスタ基板は、ある程度いろいろな種類のターゲットFPGAをテストすることが可能なように、相当数の多ピンのソケット形状のコネクタで取り外し可能とし、バーンインソケットと多ピンコネクタをテストする論理集積回路(ターゲットFPGA)に応じてその接続を個別に製作できるように用意する。この時、そのテスタ基板上の周辺多ピンの複数FPGAの回路構成をテストするターゲットFPGAへの1ピンごとのFIFOの構成を作り、in/outは、片方向、双方向ピンは、in/outの2つのFIFOにて構成し、複数あるクロックラインを当該周辺多ピンの複数FPGAの回路書き換えプログラミング時に、イン、アウト、双方向とそのFIFO構成と、どのクロックに同期してデータの入出力を行うかを当該ポッドボックス部から書き換え可能とすることにより、パソコンからポッドボックス部を経由して、ターゲット FPGAへの入力パタンを当該テスタ基板へ転送し、ターゲットFPGAをテストした後、アウト側のFIFOからポッドボックス部を経由させてパソコンへ持ってくることにより、ターゲットFPGA設計者が設計時に論理シミュレーションで確認したパターンを実際に回路を焼いたターゲットFPGAで動作確認することが可能となる。
【0023】
さらに、この場合、テスタ基板上に周辺多ピンの複数FPGAを搭載し、回路を書き換え可能とし、バーンインソケットと当該テスタ基板をコネクタで結ぶことにより、複数の設計を別々の回路でピン配置のターゲットFPGAに対して、ハードウェアを変更することなくパソコン上のオペレーションだけでテストすることが可能な、いわゆるLSI評価装置 ( =テスタ ) と称されるものより遥かに低価格で、かつ、低コストのLSIテスタを得ることが可能となる。その上、個別のFPGAの種別のテストコストも低く抑えることが可能となる。
【0024】
本発明の別の態様としては、電気回路設計における回路基板上にデバッグを行うターゲット基板を設け、その上に開発中の論理集積回路を搭載して、内部信号の観測とデバッグ処理とを行う論理集積回路の内部信号モニタ装置であって、前記ターゲット基板は、前記論理集積回路の設計時にその内部信号を外部から制御可能な内部信号セレクト信号により論理集積回路の内部信号群の中から一群を選択して、論理集積回路内の基準クロック信号に同期させて外部端子に出力可能とするトレースマクロ部と、前記論理集積回路の内部信号群の一群を子基板部へ送るためのターゲットピンコネクタ部とを備え、前記子基板部には、前記ターゲットピンコネクタ部を介して高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとにデータをインターフェースする子基板FPGA部と、前記レシーバドライバと前記トランスミッタドライバとそれをポッドボックス部へ高速転送を可能にする送受信コネクタ部とを備え、前記ポッドボックス部は、前記子基板部からの高速伝送データが送受信可能なコネクタ部と、前記論理集積回路の内部信号を蓄積するメモリモジュール部と、そのメモリモジュール部へ内部信号を蓄積するためのトリガ制御を行うポッドFPGA回路と、外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しを制御する制御部と、該制御部と前記パーソナルコンピュータとの間のインターフェースを取るインターフェース部とを備え、前記外部のパーソナルコンピュータから前記子基板部と前記トレースマクロ部とを制御して前記論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理を行うことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、ターゲット基板は、トレースマクロ部により論理集積回路の設計時にその内部信号を外部から制御可能な内部信号セレクト信号により論理集積回路の内部信号群の中から一群を選択して、論理集積回路内の基準クロック信号に同期させて外部端子に出力可能とし、ターゲットピンコネクタ部により前記論理集積回路の内部信号群の一群を子基板部へ送り、子基板部には、子基板FPGA部によりターゲットピンコネクタ部を介して高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとにデータをインターフェースし、送受信コネクタ部によりレシーバドライバとトランスミッタドライバとポッドボックス部へ高速転送を可能にし、ポッドボックス部は、コネクタ部により子基板部からの高速伝送データが送受信可能であって、メモリモジュール部により論理集積回路の内部信号を蓄積し、ポッドFPGA回路によりメモリモジュール部へ内部信号を蓄積するためのトリガ制御を行い、制御部により外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しを制御し、インターフェース部により制御部とパーソナルコンピュータとの間のインターフェースを取るようにしたため、外部のパーソナルコンピュータから子基板部とトレースマクロ部とを制御することによって、論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
【0026】
例えば、トレースするデータやトレースとその制御トリガ回路をFPGAの内部に持つことなく、当該ポッドボックス部側に持たせることにより、FPGAの内部回路はトレースする内部ノードを多くのFPGA内部信号から選択するためのマルチプレクス回路程度に抑制されるため、FPGAに内蔵しやすくし、設計完了後の実機での不具合発生後であっても挿入が可能となる。そして、データのトレースやその制御トリガ回路の構成の選択自由度が上げられる一方、トレースするデータ量も大きく構成できるので、多チャンネルを長い時間トレースすることも可能となり、加工せずFPGA内部信号データを出力しながらモニタすることができるため、リアルタイムに内部信号が出力される。これは、例えばオシロスコープやロジックアナライザといったターゲット基板に接続する計測機器によって観測することが可能であり、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンともいう)へのデータ転送もJTAGの1MHz未満のボーレート速度で制約されるのに対し、例えばUSBとすれば規格のバージョンに依存することになるが、最低でも12MHz、将来的には数百MHzへの拡張が可能となり、パソコン上での実機のFPGA内部信号のリアルタイムモニタリングが可能となりうる。
【0027】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記ポッドFPGA回路の内部は、制御通信部と制御側クロックと論理集積回路側クロックとモニタ専用高速クロックとにより、制御部からの命令による選択内容を変更可能とするモニタクロックセレクタ部と、前記メモリモジュールへの読み書きを制御するメモリコントローラ部と、前記論理集積回路から前記子基板部を経由して入力されるトレースデータ入力のエッジを検出して制御部からの設定と比較するエッジ検出部と、トレースデータの入力レベルを検出して制御部からの設定と比較するレベル検出部と、前記制御部からの設定によりエッジとレベルの各種信号検出の組み合わせにより必要な信号変化を捕らえる検出組み合わせ条件部と、その検出組み合わせ条件部からの信号の回数をカウントして前記制御部の設定と比べて信号出力するカウント部と、前記カウント部からの出力信号を見ながら制御部により設定されたシーケンス通りに信号検出がなされているか否かを判断するトリガシーケンス設定部とを有するトリガ制御部と、を備え、前記トリガシーケンス設定部から前記制御部が定めた条件と順序で信号変化があったことを信号として前記メモリコントローラ部にトレースの開始とトレースの終了とを伝えることを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、ポッドFPGA回路の内部は、モニタクロックセレクタ部により制御通信部と制御側クロックと論理集積回路側クロックとモニタ専用高速クロックとによって制御部からの命令による選択内容を変更可能とし、メモリコントローラ部によってメモリモジュールへの読み書きを制御し、エッジ検出部により論理集積回路から子基板部を経由して入力されるトレースデータ入力のエッジを検出し、レベル検出部によりトレースデータの入力レベルを検出して制御部からの設定と比較し、検出組み合わせ条件部により制御部からの設定によりエッジとレベルの各種信号検出の組み合わせによって必要な信号変化を捕らえ、カウント部により検出組み合わせ条件部からの信号の回数をカウントして制御部の設定と比べて信号を出力し、トリガ制御部とトリガシーケンス設定部とによりカウント部からの出力信号を見ながら制御部により設定されたシーケンス通りに信号検出がなされているか否かを判断し、トリガシーケンス設定部から制御部が定めた条件と順序で信号変化があったことを信号としてメモリコントローラ部にトレースの開始とトレースの終了とを伝えるようにしたため、ポッドボックス部内のポッドFPGA内にトリガ制御回路を設け、エッジ検出、レベル検出とその組み合わせ検出部とカウント部とトリガシーケンス設定部とを持たせることにより、さまざまな設定のトリガの組み合わせと、そのイベントの発生シーケンスに合わせたトリガ制御の設定が可能となり、さらにそれをターゲットFPGA内に設けないことにより、設計する回路に何ら制約を与えることなく、所望のターゲットFPGAの内部信号の解析とデバッグが可能となる。
【0029】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記トレースマクロ部は、前記ポッドFPGA部から前記子基板FPGA部を経由して入力される信号として強制設定データ信号と強制設定ロード信号とが追加され、前記強制設定データ信号をシリアル/パラレル変換するシリアルパラレル変換回路を備え、前記強制設定ロード信号を前記論理集積回路の基準クロック信号に同期させて前記論理集積回路の内部回路に入力して外部からの強制入力による内部信号の変化を観測することを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、トレースマクロ部がポッドFPGA部から子基板FPGA部を経由して入力される信号として強制設定データ信号と強制設定ロード信号とを追加し、強制設定データ信号をシリアル/パラレル変換するシリアルパラレル変換回路を備え、強制設定ロード信号を論理集積回路の基準クロック信号に同期させて論理集積回路の内部回路に入力して外部からの強制入力による内部信号の変化を観測するようにしている。このため、論理集積回路(例えば、ターゲットFPGAなど)の内部回路の一部分に対して強制的にある特定の信号をある特定されたタイミングで挿入することを考える場合、その信号割付は、FPGAの回路設計時に、当該ポッドボックス部からデータトレースを開始している途中に、論理集積回路に挿入データを転送し、ポッドボックス部からのトリガ信号入力によりターゲットの内部回路にロードする機能をFPGAの回路内に反映させることが必要となる。この場合、当該トレースデバッグの入力ピンに対して、入力するデータを流し込み、トレースマクロ部により、完全にFPGAを実機で動作させモニタしながら論理集積回路の内部の一つのデータのみを固定化し、動作を確認して、再度当該固定したデータを少し書き換えて再度動作を確認するといったような、パラメータを変化させての動作確認が可能となる。そのようなデバッグを行う時にパソコンとポッドボックス部との通信速度が速い当該手段をとるならば、論理集積回路の外部で観測可能な動作だけでなく内部信号変化も当該パソコンと当該ポッドボックス部との接続インターフェース速度が高いので、容易にリアルタイムで論理集積回路の外部信号と内部信号の逐次変化を追うことが可能となる。
【0031】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記トレースマクロ部は、前記論理集積回路の基準クロック信号に代えて、前記ポッドボックス部からの入力基準クロックを用いてマルチプレクサへの入力や外部への信号出力を同期化して、内部信号セレクト信号や論理集積回路外部モニタ信号を出力させ、前記トレースマクロ部上で前記入力基準クロックを折り返して出力させることにより、論理集積回路の動作クロックの速度よりも速い速度で論理集積回路の内部信号をモニタするとともに、前記ターゲットピンコネクタのピン数で制限されている本数を越えて同時に内部信号をモニタするようにしたことを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、トレースマクロ部を論理集積回路の基準クロック信号に代えて、ポッドボックス部からの入力基準クロックを用いてマルチプレクサへの入力や外部への信号出力を同期化し、内部信号セレクト信号や論理集積回路外部モニタ信号を出力させ、トレースマクロ部上で入力基準クロックを折り返して出力させることにより、論理集積回路の動作クロックの速度よりも速い速度で論理集積回路の内部信号をモニタするとともに、ターゲットピンコネクタのピン数で制限されている本数を越えて同時に内部信号をモニタするようにしている。このため、FPGA内部信号トレースのための入出力ピンの配置については、入力側の複数ピンの状態にFPGAに内蔵するトレースマクロ部のマルチプレクサの切替信号として、パソコンからポッドボックス部を経由させて入力することで、観測する論理集積回路(FPGA)の内部ノードを適宜切り替えることが可能となる。そして、ポッドボックス部側からもっと高速に、FPGAの内部動作の整数倍の速度で動作させることで、マルチプレクス信号を切り替えることによりFPGAから当該観測用に設けられた出力ピン数以上の信号を観測でき、トレース用の総ピン数を大幅に削減した状態でトレース可能とすることができる。この場合、マルチプレクスの速度は、ポッドボックス部とターゲットFPGAを接続するインターフェースの電気的規格に従い、その電気的規格で速度と距離の上限が定まる。現時点ではLVDSやSSTLやHSTL等の電気規格で1GHz程度での速度での転送を可能としている。LVDSを用いれば、100MHz程度であれば、10m程度の距離も可能となり、ポッドボックス部側にFPGA内蔵の回路を出したことによる短所は相殺され、かえってポータブルな観測機器として使うことが可能となる。
【0033】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記ターゲット基板上に製品用コネクタを設けると共に、当該製品用コネクタが論理集積回路に直結されていて他に何も接続されていない状態の場合、前記製品用コネクタへの入力模擬と出力モニタとを兼ねて前記子基板部側に前記子基板FPGAと接続されて前記ポッドボックス部からの入力データを出力するデータ入出力コネクタが設けられ、前記論理集積回路が出力した前記製品用コネクタへの出力を接続するデータ入出力コネクタと前記子基板FPGAを経由して、前記ポッドボックス部の前記メモリモジュールに蓄積し、前記論理集積回路の内部信号と、前記製品用コネクタの外部出力信号の両方をトレースする回路を備えていることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、ターゲット基板上に製品用コネクタを設けると共に、当該製品用コネクタが論理集積回路に直結されていて他に何も接続されていない状態の場合に、製品用コネクタへの入力模擬と出力モニタとを兼ねて子基板部側に子基板FPGAと接続されてポッドボックス部からの入力データを出力するデータ入出力コネクタが設けられ、論理集積回路が出力した製品用コネクタへの出力を接続するデータ入出力コネクタと子基板FPGAを経由して、ポッドボックス部のメモリモジュールに蓄積し、論理集積回路の内部信号と、製品用コネクタの外部出力信号の両方をトレースする回路を備えている。このため、実機基板上に搭載されているターゲットFPGAについて内部信号のトレースデバッグを行いながら、FPGA外部入力ピンの一部の入力を強制的に制御しつつ、外部出力ピンを観測することを考えた場合、ポッドボックス部から子基板を経由してターゲットFPGAへのデータ入力を増設することにより、ターゲットFPGAがコネクタなどから外部に直接つながっているとき、基板デバッグ時にその外部コネクタを通す動作も解析したい場合は、ポッドFPGAと子基板FPGAに若干の回路を増設する。そのためには、子基板部を適宜分割して、子基板部のインターフェースのピン入出力数の拡大と、子基板上の回路に対して論理集積回路に入力する側の信号線の伝送についてシリアルからパラレル信号への変換器を加え、そのシリアルからパラレル信号への変換作業に同期させるクロックを送出するラインを設けることにより、実機基板上のターゲットFPGAの信号露出しているコネクタに対して接続を行いながらターゲットFPGAの動作テストを行うことが可能となる。
【0035】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、電気回路設計における回路基板上のターゲット基板に搭載する前の論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する論理集積回路の内部信号モニタ装置であって、前記論理集積回路が収まるバーンインソケットを載せ、そのバーンインソケットを接続しようとするテスタ基板に対してある程度さまざまなピン数やパッケージの論理集積回路にも対応可能とするため、バーンインソケットより多くの入出力のピン数をあらかじめ持っているバーンイン接続コネクタと、前記論理集積回路が前記バーンイン接続コネクタを介して接続されるさまざまなテスタ基板FIFOFPGAと、高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバと、前記レシーバドライバとトランスミッタドライバに接続された送受信コネクタと、前記送受信コネクタを介して高速で転送されたデータを受けて、前記各テスタ基板FIFOFPGAへデータを転送すると共に、それぞれのテスタ基板FIFOFPGAからデータを受け取って、前記高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバを介して転送するテスタ基板FPGAと、前記テスタ基板FIFOFPGAと前記バーンインソケットを介して接続される論理集積回路の種類によって、入出力、双方向ピンアサインを自由に変更するFIFOFPGA回路リコンフィグレーション部と、クロック速度をコントロールし、テスタ基板FIFOFPGAに搭載のFIFOバッファへのデータの入出力をそのクロックに同期させて前記論理集積回路への全外部ピンの入力を捕えるクロックシンセサイザとを備えたテスタ基板部と、前記テスタ基板部からの高速伝送データが送受信可能なコネクタ部と、前記論理集積回路の内部信号を蓄積するメモリモジュール部と、そのメモリモジュール部へ内部信号を蓄積するためのトリガ制御を行うポッドFPGA回路と、外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しを制御する制御部と、該制御部と前記パーソナルコンピュータとの間のインターフェースを取るインターフェース部とを備えたポッドボックス部と、前記外部のパーソナルコンピュータから前記ポッドボックス部と前記テスタ基板部とを制御して前記論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証することを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、論理集積回路が収まるバーンインソケットを載せ、そのバーンインソケットを接続しようとするテスタ基板に対してある程度さまざまなピン数やパッケージの論理集積回路にも対応可能とするため、バーンイン接続コネクタによりバーンインソケットより多くの入出力のピン数をあらかじめ持っていて、テスタ基板FIFOFPGAにより論理集積回路が前記バーンイン接続コネクタを介して接続され、送受信コネクタが高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとに接続され、テスタ基板FPGAにより送受信コネクタを介して高速で転送されたデータを受け、各テスタ基板FIFOFPGAへデータを転送すると共に、それぞれのテスタ基板FIFOFPGAからデータを受け取り、FIFOFPGA回路リコンフィグレーション部により高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバを介して転送すると、前記テスタ基板FIFOFPGAと前記バーンインソケットを介して接続される論理集積回路の種類によって、入出力、双方向ピンアサインが自由に変更され、テスタ基板部によりクロック速度をコントロールし、クロックシンセサイザによりテスタ基板FIFOFPGAに搭載のFIFOバッファへのデータの入出力をそのクロックに同期させて論理集積回路への全外部ピンの入力を捕え、コネクタ部によりテスタ基板部からの高速伝送データが送受信可能であって、メモリモジュール部により論理集積回路の内部信号を蓄積し、ポッドFPGA回路によりメモリモジュール部へ内部信号を蓄積するためのトリガ制御を行い、制御部により外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しを制御し、インターフェース部により制御部とパーソナルコンピュータとの間のインターフェースを取るようにしたポッドボックス部とし、外部のパーソナルコンピュータからポッドボックス部とテスタ基板部とを制御して論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する。
【0037】
この場合、例えば、実機基板上に搭載されていない単体の論理集積回路(ターゲットFPGA)があるとき、その動作を確認する場合、子基板部に当たる部分に大きい基板を用意し、これをテスタ基板と名づけ、その上に複数の多ピンのFPGAを当該ポッドボックス部から回路を通信プログラムで書き換え可能とした状態で、開発したターゲットFPGAをバーンインソケットを搭載した基板の周辺に配置し、当該周辺多ピンの複数FPGAは一方はポッドボックス部へ、もう一方はターゲットFPGAの各ピンへそれぞれ接続されるようにする。バーンインソケットと当該テスタ基板は、ある程度いろいろな種類のターゲットFPGAをテストすることが可能なように、相当数の多ピンのソケット形状のコネクタで取り外し可能とし、バーンインソケットと多ピンコネクタをテストする論理集積回路(ターゲットFPGA)に応じてその接続を個別に製作できるように用意する。この時、そのテスタ基板上の周辺多ピンの複数FPGAの回路構成をテストするターゲットFPGAへの1ピンごとのFIFOの構成を作り、in/outは、片方向、双方向ピンは、in/outの2つのFIFOにて構成し、複数あるクロックラインを当該周辺多ピンの複数FPGAの回路書き換えプログラミング時に、イン、アウト、双方向とそのFIFO構成と、どのクロックに同期してデータの入出力を行うかを当該ポッドボックス部から書き換え可能とすることにより、パソコンからポッドボックス部を経由して、ターゲットFPGAへの入力パタンを当該テスタ基板へ転送し、ターゲットFPGAをテストした後、アウト側のFIFOからポッドボックス部を経由させてパソコンへ持ってくることにより、ターゲットFPGA設計者が設計時に論理シミュレーションで確認したパターンを実際に回路を焼いたターゲットFPGAで動作確認することが可能となる。
【0038】
さらに、この場合、テスタ基板上に周辺多ピンの複数FPGAを搭載し、回路を書き換え可能とし、バーンインソケットと当該テスタ基板をコネクタで結ぶことにより、複数の設計を別々の回路でピン配置のターゲットFPGAに対して、ハードウェアを変更することなくパソコン上のオペレーションだけでテストすることが可能な、いわゆるLSI評価装置(=テスタ)と称されるものより遥かに低価格で、かつ、低コストのLSIテスタを得ることが可能となる。その上、個別のFPGAの種別のテストコストも低く抑えることが可能となる。
【0039】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ装置は、上記の発明において、前記テスタ基板FIFOFPGAの各回路内部には、他のテスタ基板、前記クロックシンセサイザ、およびポッドボックス部からの複数のクロックを選択するクロックセレクト部を備え、前記クロックセレクト部により選択されたクロックに同期して論理集積回路の外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能として、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能なことを特徴としている。
【0040】
この発明によれば、テスタ基板FIFOFPGAの各回路内部には、他のテスタ基板、クロックシンセサイザ、およびポッドボックス部からの複数のクロックを選択するクロックセレクト部を備え、クロックセレクト部により選択されたクロックに同期して論理集積回路の外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能として、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能なようにした。このため、例えば、n個あるFIFOFPGAの回路内部に、テスタ基板、テスタ基板のクロックシンセサイザ、あるいはポッドボックス部からのクロックなど複数のクロックをセレクトし、いずれかに同期してターゲットFPGAの外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能な機能を備えるようにしたので、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能となる。特に、ターゲットFPGAの内部クロックに対してまったく非同期なタイミングで動作する入力信号の生成や、ターゲットFPGAへの入力に若干微妙なタイミングのずれを持たせて入力を測ったり、そのターゲットFPGAからの出力信号に対してある程度微妙なタイミングを測定する場合、テスタ基板側のクロックシンセサイザがターゲットFPGAへ入力する内部クロックに同期を取って整数倍の速度のクロック生成が可能であり、これによる入出力信号に若干の分解能を発揮することが可能となる。
【0041】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、電気回路設計における回路基板上にデバッグを行うターゲット基板を設け、その上に開発中の論理集積回路を搭載して、内部信号の観測とデバッグ処理とを行う論理集積回路の内部信号モニタ方法であって、前記論理集積回路の設計時にその内部信号を外部から制御可能な内部信号セレクト信号によって論理集積回路の内部信号群の中から一群を選択し、論理集積回路内の基準クロック信号に同期させてトレースマクロ部により外部端子に出力可能とする過程と、前記論理集積回路の内部信号群の一群を子基板部へ送り、高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとを介してポッドボックス部へ高速転送する過程と、前記子基板部からポッドボックス部に高速伝送データを送受信し、前記論理集積回路の内部信号をポッドFPGA回路のトリガ制御によってメモリモジュール部に蓄積する過程と、前記外部のパーソナルコンピュータから前記子基板部と前記ターゲット基板部とを制御して前記論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理を行う過程と、を含むことを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、論理集積回路の設計時にその内部信号を外部から制御可能な内部信号セレクト信号によって論理集積回路の内部信号群の中から一群を選択し、論理集積回路内の基準クロック信号に同期させてトレースマクロ部により外部端子に出力可能とし、論理集積回路の内部信号群の一群を子基板部へ送り、高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとを介してポッドボックス部へ高速転送し、子基板部からポッドボックス部に高速伝送データを送受信し、論理集積回路の内部信号をポッドFPGA回路のトリガ制御によってメモリモジュール部に蓄積し、外部のパーソナルコンピュータから子基板部とターゲット基板部とを制御して論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理を行うようにする。このため、外部のパーソナルコンピュータから子基板部とトレースマクロ部とを制御することによって、論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
【0043】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、上記の発明において、前記ポッドFPGA回路の内部では、制御通信部と制御側クロックと論理集積回路側クロックとモニタ専用高速クロックとにより制御部からの命令による選択内容が変更可能であって、メモリコントローラ部によりメモリモジュールへの読み書きを制御する過程と、前記論理集積回路から前記子基板部を経由して入力されるトレースデータ入力のエッジを検出して制御部からの設定と比較する過程と、前記トレースデータの入力レベルを検出して制御部からの設定と比較する過程と、前記制御部からの設定によりエッジとレベルの各種信号検出の組み合わせにより必要な信号変化を捕らえる過程と、その捕らえた信号変化の回数をカウントして前記制御部の設定と比べて信号を出力する過程と、その出力信号を見ながら制御部により設定されたシーケンス通りに信号検出がなされているか否かを判断する過程と、を含み、前記制御部が定めた条件と順序で信号変化があったことを信号として前記メモリコントローラ部にトレースの開始とトレースの終了とを伝えることを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、ポッドFPGA回路の内部では、制御通信部と制御側クロックと論理集積回路側クロックとモニタ専用高速クロックとにより制御部からの命令による選択内容が変更可能であって、メモリコントローラ部によりメモリモジュールへの読み書きを制御し、論理集積回路から前記子基板部を経由して入力されるトレースデータ入力のエッジを検出して制御部からの設定と比較し、トレースデータの入力レベルを検出して制御部からの設定と比較して、制御部からの設定によりエッジとレベルの各種信号検出の組み合わせにより必要な信号変化を捕らえ、その信号変化の回数をカウントして制御部の設定と比べて信号を出力し、その出力信号を見ながら制御部により設定されたシーケンス通りに信号検出が行われているか否かを判断するようにする。このため、エッジ検出、レベル検出とその組み合わせ検出部とカウント部とトリガシーケンス設定部とを持たせることにより、さまざまな設定のトリガの組み合わせと、そのイベントの発生シーケンスに合わせたトリガ制御の設定が可能となり、さらにそれをターゲットFPGA内に設けないことにより、設計する回路に何ら制約を与えることなく、所望のターゲットFPGAの内部信号の解析とデバッグとが可能となる。
【0045】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、上記の発明において、前記ポッドFPGA回路から前記トレースマクロ部に入力される信号として強制設定データ信号と強制設定ロード信号とが追加され、シリアルデータである前記強制設定データ信号をパラレルデータに変換し、前記強制設定ロード信号を前記論理集積回路の基準クロック信号に同期させて前記論理集積回路の内部回路に入力して外部からの強制入力による内部信号の変化を観測するようにしたことを特徴とする。
【0046】
この発明によれば、ポッドFPGA回路からトレースマクロ部に入力される信号として強制設定データ信号と強制設定ロード信号とが追加され、シリアルデータである前記強制設定データ信号をパラレルデータに変換し、強制設定ロード信号を論理集積回路の基準クロック信号に同期させて論理集積回路の内部回路に入力して外部からの強制入力による内部信号の変化を観測するようにしたため、論理集積回路(例えば、ターゲットFPGAなど)の内部回路の一部分に対して強制的にある特定の信号をある特定されたタイミングで挿入することを考える場合、その信号割付は、FPGAの回路設計時に、当該ポッドボックス部からデータトレースを開始している途中に、論理集積回路に挿入データを転送し、ポッドボックス部からのトリガ信号入力によりターゲットの内部回路にロードする機能をFPGAの回路内に反映させることが必要となる。この場合、当該トレースデバッグの入力ピンに対して、入力するデータを流し込み、トレースマクロ部により、完全にFPGAを実機で動作させモニタしながら論理集積回路の内部の一つのデータのみを固定化し、動作を確認して、再度当該固定したデータを少し書き換えて再度動作を確認するというように、パラメータを変化させて動作確認をすることが可能となる。このようなデバッグ処理を行う場合に、パソコンとポッドボックス部との通信速度が速い当該手段をとるとすると、論理集積回路の外部で観測可能な動作だけでなく内部信号変化も当該パソコンと当該ポッドボックス部との接続インターフェース速度が高いので、容易にリアルタイムで論理集積回路の外部信号と内部信号の逐次変化を追うことが可能となる。
【0047】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、上記の発明において、前記トレースマクロ部では、前記論理集積回路の基準クロック信号に代えて、前記ポッドボックス部からの入力基準クロックを用いてマルチプレクサへの入力や外部への信号出力を同期化して、内部信号セレクト信号や論理集積回路外部モニタ信号を出力し、前記トレースマクロ部上で前記入力基準クロックを折り返して出力させて、論理集積回路の動作クロックの速度よりも速い速度で論理集積回路の内部信号をモニタするとともに、前記ターゲットピンコネクタのピン数で制限されている本数を越えて同時に内部信号をモニタするようにしたことを特徴とする。
【0048】
この発明によれば、トレースマクロ部では、論理集積回路の基準クロック信号に代えて、前記ポッドボックス部からの入力基準クロックを用いてマルチプレクサへの入力や外部への信号出力を同期化し、内部信号セレクト信号や論理集積回路外部モニタ信号を出力し、トレースマクロ部上で入力基準クロックを折り返して出力させ、論理集積回路の動作クロックの速度よりも速い速度で論理集積回路の内部信号をモニタするとともに、ターゲットピンコネクタのピン数で制限されている本数を越えて同時に内部信号をモニタするようにしたため、FPGA内部信号トレースのための入出力ピンの配置については、入力側の複数ピンの状態にFPGAに内蔵するトレースマクロ部のマルチプレクサの切替信号として、パソコンからポッドボックス部を経由させて入力することで、観測する論理集積回路(FPGA)の内部ノードを適宜切り替えることが可能となる。そして、ポッドボックス部側からもっと高速に、FPGAの内部動作の整数倍の速度で動作させることで、マルチプレクス信号を切り替えることによりFPGAから当該観測用に設けられた出力ピン数以上の信号を観測でき、トレース用の総ピン数を大幅に削減した状態でトレース可能とすることができる。この場合、マルチプレクスの速度は、ポッドボックス部とターゲットFPGAを接続するインターフェースの電気的規格に従い、その電気的規格で速度と距離の上限が定まる。現時点ではLVDSやSSTLやHSTL等の電気規格で1GHz程度での速度での転送を可能としている。LVDSを用いれば、100MHz程度であれば、10m程度の距離も可能となり、ポッドボックス部側にFPGA内蔵の回路を出したことによる短所は相殺され、かえってポータブルな観測機器として使うことが可能となる。
【0049】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、上記の発明において、前記ターゲット基板上に設けられた製品用コネクタが前記論理集積回路に直結されていて他に何も接続されていない状態の場合に、前記製品用コネクタへの入力模擬と出力モニタとを兼ねて前記子基板部側に前記子基板FPGAと接続されて前記ポッドボックス部からの入力データをデータ入出力コネクタを介して出力し、前記論理集積回路が出力した前記製品用コネクタへの出力を接続するデータ入出力コネクタと前記子基板FPGAを経由して、前記ポッドボックス部の前記メモリモジュールに蓄積し、前記論理集積回路の内部信号と前記製品用コネクタの外部出力信号の両方をトレースすることを特徴とする。
【0050】
この発明によれば、ターゲット基板上に設けられた製品用コネクタが論理集積回路に直結され、他に何も接続されていない状態の場合に、製品用コネクタへの入力模擬と出力モニタとを兼ねて子基板部側に子基板FPGAと接続されてポッドボックス部からの入力データをデータ入出力コネクタを介して出力し、論理集積回路が出力した製品用コネクタへの出力を接続するデータ入出力コネクタと子基板FPGAを経由して、ポッドボックス部のメモリモジュールに蓄積し、論理集積回路の内部信号と製品用コネクタの外部出力信号の両方をトレースするようにした。このため、実機基板上に搭載されているターゲットFPGAについて内部信号のトレースデバッグを行いながら、FPGA外部入力ピンの一部の入力を強制的に制御しつつ、外部出力ピンを観測することを考えた場合、ポッドボックス部から子基板を経由してターゲットFPGAへのデータ入力を増設することにより、ターゲットFPGAがコネクタなどから外部に直接つながっているとき、基板デバッグ時にその外部コネクタを通す動作も解析したい場合は、ポッドFPGAと子基板FPGAに若干の回路を増設するようにする。そのためには、子基板部を適宜分割して、子基板部のインターフェースのピン入出力数の拡大と、子基板上の回路に対して論理集積回路に入力する側の信号線の伝送についてシリアルからパラレル信号への変換器を加え、そのシリアルからパラレル信号への変換作業に同期させるクロックを送出するラインを設けることにより、実機基板上のターゲットFPGAの信号が露出しているコネクタに対して接続を行いながらターゲットFPGAの動作テストを行うことが可能となる。
【0051】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、電気回路設計における回路基板上のターゲット基板に搭載する前の論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する論理集積回路の内部信号モニタ方法であって、前記論理集積回路が収まるバーンインソケットを接続しようとするテスタ基板に対してある程度さまざまなピン数やパッケージの論理集積回路にも対応可能とするため、バーンインソケットより多くの入出力のピン数をバーンイン接続コネクタにあらかじめ持たせ、前記論理集積回路が前記バーンイン接続コネクタを介してさまざまなテスタ基板FIFOFPGAが接続され、高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバに接続された送受信コネクタを介して高速で転送されたデータを受けて、前記各テスタ基板FIFOFPGAへデータを転送し、それぞれのテスタ基板FIFOFPGAから受け取ったデータをテスタ基板FPGAが高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバを介して転送し、前記テスタ基板FIFOFPGAと前記バーンインソケットを介して接続される論理集積回路の種類により、入出力、双方向ピンアサインをFIFOFPGA回路リコンフィグレーション部により自由に変更してクロック速度をコントロールし、テスタ基板FIFOFPGAに搭載のFIFOバッファへのデータの入出力をそのクロックに同期させて前記論理集積回路への全外部ピンの入力をクロックシンセサイザによって捕え、前記テスタ基板部からの高速伝送データを送受信して前記論理集積回路の内部信号をメモリモジュール部に蓄積し、外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しをインターフェース部を介して制御部により制御し、前記外部のパーソナルコンピュータから前記論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かの検証を行うことを特徴とする。
【0052】
この発明によれば、論理集積回路が収まるバーンインソケットを接続しようとするテスタ基板に対してある程度さまざまなピン数やパッケージの論理集積回路にも対応可能とするため、バーンインソケットより多くの入出力のピン数をバーンイン接続コネクタにあらかじめ持たせ、論理集積回路がバーンイン接続コネクタを介してさまざまなテスタ基板FIFOFPGAを接続し、高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバに接続された送受信コネクタを介して高速で転送されたデータを受けて、各テスタ基板FIFOFPGAへデータを転送し、それぞれのテスタ基板FIFOFPGAから受け取ったデータをテスタ基板FPGAが高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバを介して転送し、テスタ基板FIFOFPGAとバーンインソケットを介して接続される論理集積回路の種類により、入出力、双方向ピンアサインをFIFOFPGA回路リコンフィグレーション部により自由に変更してクロック速度をコントロールし、テスタ基板FIFOFPGAに搭載のFIFOバッファへのデータの入出力をそのクロックに同期させて前記論理集積回路への全外部ピンの入力をクロックシンセサイザによって捕え、前記テスタ基板部からの高速伝送データを送受信して前記論理集積回路の内部信号をメモリモジュール部に蓄積し、外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しをインターフェース部を介して制御部により制御し、前記外部のパーソナルコンピュータから前記論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かの検証を行うようにする。
【0053】
この発明によれば、論理集積回路が収まるバーンインソケットを載せ、そのバーンインソケットを接続しようとするテスタ基板に対してある程度さまざまなピン数やパッケージの論理集積回路にも対応可能とするため、バーンイン接続コネクタによりバーンインソケットより多くの入出力のピン数をあらかじめ持っていて、テスタ基板FIFOFPGAにより論理集積回路が前記バーンイン接続コネクタを介して接続され、送受信コネクタが高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバとに接続され、テスタ基板FPGAにより送受信コネクタを介して高速で転送されたデータを受け、各テスタ基板FIFOFPGAへデータを転送すると共に、それぞれのテスタ基板FIFOFPGAからデータを受け取り、FIFOFPGA回路リコンフィグレーション部により高速のレシーバドライバとトランスミッタドライバを介して転送すると、前記テスタ基板FIFOFPGAと前記バーンインソケットを介して接続される論理集積回路の種類によって、入出力、双方向ピンアサインが自由に変更され、テスタ基板部によりクロック速度をコントロールし、クロックシンセサイザによりテスタ基板FIFOFPGAに搭載のFIFOバッファへのデータの入出力をそのクロックに同期させて論理集積回路への全外部ピンの入力を捕え、コネクタ部によりテスタ基板部からの高速伝送データが送受信可能であって、メモリモジュール部により論理集積回路の内部信号を蓄積し、ポッドFPGA回路によりメモリモジュール部へ内部信号を蓄積するためのトリガ制御を行い、制御部により外部のパーソナルコンピュータへの内部信号の読み出しを制御し、インターフェース部により制御部とパーソナルコンピュータとの間のインターフェースを取るようにしたポッドボックス部とし、外部のパーソナルコンピュータからポッドボックス部とテスタ基板部とを制御して論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する。
【0054】
この場合、例えば、実機基板上に搭載されていない単体の論理集積回路(ターゲットFPGA)があるとき、その動作を確認する場合、子基板部に当たる部分に大きい基板を用意し、これをテスタ基板と名づけ、その上に複数の多ピンのFPGAを当該ポッドボックス部から回路を通信プログラムで書き換え可能とした状態にて、開発したターゲットFPGAをバーンインソケットを搭載した基板の周辺に配置し、当該周辺多ピンの複数FPGAの一方はポッドボックス部へ、もう一方はターゲットFPGAの各ピンへ接続されているようにする。バーンインソケットと当該テスタ基板はある程度いろいろな種類のターゲットFPGAをテストが可能なように、相当数の多ピンソケット形状のコネクタにより取り外し可能なようにし、バーンインソケットと多ピンコネクタをテストする論理集積回路(ターゲットFPGA)に応じてその接続を個別に製作できるように用意する。この時、そのテスタ基板上の周辺多ピンの複数FPGAの回路構成をテストするターゲットFPGAへの1ピンごとのFIFOの構成を作り、in/outは、片方向、双方向ピンは、in/outの2つのFIFOにて構成し、複数あるクロックラインを当該周辺多ピンの複数FPGAの回路書き換えプログラミング時に、イン、アウト、双方向とそのFIFO構成と、どのクロックに同期してデータの入出力を行うかを当該ポッドボックス部から書き換え可能とすることにより、パソコンからポッドボックス部を経由してターゲットFPGAへの入力パタンを当該テスタ基板へ転送し、ターゲットFPGAをテストした後、アウト側のFIFOからポッドボックス部を経由させてパソコンへ持ってくることにより、ターゲットFPGA設計者が設計時に論理シミュレーションで確認したパターンを実際に回路を焼いたターゲットFPGAで動作確認することが可能となる。
【0055】
さらに、この場合、テスタ基板上に周辺多ピンの複数FPGAを搭載し、回路書き換え可能とし、バーンインソケットと当該テスタ基板をコネクタで結ぶことにより、複数の設計を別々の回路でピン配置のターゲットFPGAに対して、ハードウェアを変更することなくパソコン上のオペレーションだけで、テストすることが可能な、いわゆるLSI評価装置(=テスタ)と呼ばれるものより遥かに低価格で、かつ、低コストのLSIテスタを得ることが可能となる。その上、個別のFPGAの種別のテストコストも低く抑えることが可能となる。
【0056】
つぎの発明にかかる論理集積回路の内部信号モニタ方法は、上記の発明において、前記テスタ基板FIFOFPGAの各回路内部では、他のテスタ基板、前記クロックシンセサイザ、およびポッドボックス部からの複数のクロックをクロックセレクト部により選択し、前記クロックセレクト部により選択されたクロックに同期して論理集積回路の外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能として、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能なことを特徴とする。
【0057】
この発明によれば、テスタ基板FIFOFPGAの各回路内部では、他のテスタ基板、クロックシンセサイザ、およびポッドボックス部からの複数のクロックをクロックセレクト部により選択し、クロックセレクト部により選択されたクロックに同期して論理集積回路の外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能として、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能なようにしたため、例えば、n個あるFIFOFPGAの回路内部に、テスタ基板、テスタ基板のクロックシンセサイザ、あるいはポッドボックス部からのクロックなど複数のクロックをセレクトしていずれかに同期してターゲットFPGAの外部ピンにさまざまなタイミングで入力可能な機能を備えるようにしたので、ある程度自由度の大きいタイミング変化をつけたパタン入力が可能となる。特に、ターゲットFPGAの内部クロックに対してまったく非同期なタイミングで動作する入力信号の生成や、ターゲットFPGAへの入力に若干微妙なタイミングのずれを持たせて入力を測ったり、そのターゲットFPGAからの出力信号に対してある程度微妙なタイミングを測定する場合、テスタ基板側のクロックシンセサイザがターゲットFPGAへ入力する内部クロックに同期を取って整数倍の速度のクロック生成が可能であり、これにより入出力の信号に若干の分解能を発揮することが可能となる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0059】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の構成を示すブロック図である。ここでは、内部データをモニタする論理集積回路として、特定用途向けの集積回路であるASIC( Application Specific Integrated Circuit)、とりわけ、プログラム可能な集積回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array )を用いて実施したが、必ずしもこれに限定されない。
【0060】
図2は本発明に係わるFPGA/ASICなどの内部データモニタ方法に係わるトレースマクロ部の回路実現例を示した図である。図3は本発明に係わるFPGA/ASICなどの内部データモニタ方法に係わるポッドFPGA部の回路ブロック構成を具体的に示した図である。
【0061】
次に、このように構成された本発明の動作を図1および図2を用いて説明する。ターゲット基板4上に搭載されているターゲットFPGA42に対して、設計の前段階において不具合解析を想定してあらかじめ内部信号観測用のピンアサインとそれを通じてデータを入出力するためのターゲットピンコネクタ41をターゲット基板4上に用意しておく。実際に不具合が起きる前でも良いが、通常は予期せぬ不具合発生後にターゲットFPGA42の回路に図2の構成を典型例とするようなトレースマクロ43の挿入を行い、ターゲットFPGA42の内部回路上の観測すべき候補ノード437のn1本組が数組並んだ内部ノードとマルチプレクサ433とを接続し、パソコン1からの指令に基づいて、ポッドボックス部2上のポッドFPGA23から子基板3の子基板FPGA35を経由して到達する内部信号セレクト信号61の値によってマルチプレクサ433で選択されたn1本の信号をD型フリップフロップなどのレジスタ434によって同期を取って出力する。この時、ターゲットFPGA42側の動作の基準となるクロックをターゲットFPGA基準クロック64として出力し、トランスミッタドライバ34と同様に出力することにより、子基板FPGA35やポッドFPGA23での受信時にも確実にそのターゲットFPGA基準クロック64によってデータを転送することが可能となる。ターゲットFPGA42に対しては、モニタ出力可信号65によって、ターゲットFPGA42のトライステートアウトプットバッファ53への出力イネーブルを制御し、必要以外の時にはターゲットFPGA外部モニタ信号63とターゲットFPGA基準クロック64の出力は停止可能なようになっている。
【0062】
実際に、ターゲットFPGA外部モニタ信号63とターゲットFPGA基準クロック64の出力は、ターゲットピンコネクタ41で、ピンを通してターゲット基板4の上すぐに装着された子基板3の子基板FPGA35とトランスミッタドライバ34を通して数十cm〜max(約10m)相当をフラットケーブル6、もしくはツイストペア、もしくは同軸ケーブルなどの手段によって転送され、ポッドボックス部2のポッドFPGA23に入力され、その内部回路を経由してメモリモジュール24にデータがターゲットFPGA基準クロック64に同期した形で連続的に蓄積されつづける。トレースする内部信号がメモリモジュール24の容量を越えたとしても、メモリモジュール24の一番古いデータから順に再度更新して、データ蓄積動作が継続する。このデータ蓄積動作の中断は、パソコン1からの命令で行ってもよいし、また、あらかじめパソコン1から定めた条件により後述する図3の回路ブロックにおける動作を経由して中断させるのであっても良い。このメモリモジュール24に蓄積されたデータは、後述する図3の回路ブロックのクロック切替動作によって、PCIF付マイコン部22側のクロックの動作に切り替わり、PCIF付マイコン部22がメモリモジュール24からデータを読み出して、PCIF21を通してパソコン1に要求されたデータを転送する。
【0063】
つぎに、ポッドボックス部2のポッドFPGA23の動作について、図3を用いて説明する。図3に示すように、ポッドFPGA23は、マイコン通信部231とトリガ制御部232とメモリコントローラ部233とモニタクロックセレクタ部234と、内部信号セレクト信号レジスタ236とモニタ出力可信号レジスタ237とから成り、マイコン通信部231が図1のPCIF付マイコン部22からの通信によってその設定した値とモニタの開始のみを内部信号セレクト信号レジスタ236とモニタ出力可信号レジスタ237からの出力により、子基板3を経由してターゲットFPGA42のトレースマクロ43に入力することになる。
【0064】
図3に示すトリガ制御部232は、エッジ検出部2321とレベル検出部2322と検出組み合わせ条件部2323とカウント部2324とトリガシーケンス設定部2325とから成り、パソコン1からPCIF21を通じてPCIF付マイコン部22に送られた各種条件データ241〜245についてマイコン通信部231を経由して、トリガ制御部232に各種条件データ241〜245が与えられる。
【0065】
ここで、子基板FPGA35から15本の信号250がエッジ検出部2321とレベル検出部2322に与えられ、マイコン通信部231から条件データ241の15本のどれに着目するかのマスク設定と、それの比較値設定にかかる条件データ241により、エッジ検出部2321からn5本の情報252と、レベル検出部2322からm5本の情報251が検出組み合わせ条件部2323に送られる。この検出組み合わせ条件部2323は、PCIF付マイコン部22から設定された論理式設定の条件データ242により、m5本の情報251とn5本の情報252を送信する各信号線に対して、AND、OR、NOT、Exclusive ORの各種論理演算子を用いた論理演算によって生成される信号をカウント部2324に送る。このカウント部2324は、条件データ243,244のマイコン通信部231に設定された何回設定条件が発生したかのmax値と、それが連続発生か、不連続発生でもかまわないのかの連続不連続発生条件とにより、トリガ信号を発生させ、トリガシーケンス設定部2325に送る。トリガシーケンス設定部2325は、マイコン通信部231に設定された情報から、現在起こっている事象のシーケンスレベルを判定して、シーケンスレベルを一つずつ更新し、シーケンスレベルの更新によってマイコン通信部231を経由して、条件データ241〜245の各種検出条件を更新し、再度シーケンスを確認する。最終的にトリガシーケンス設定部2325によってメモリモジュール24へのデータ蓄積トリガの最終確認により、メモリコントローラ部233へトリガが送られ、メモリモジュール24へ子基板3からのトレースデータ254の蓄積を停止する。これにより、ターゲットFPGA42の内部信号のメモリモジュール24へのデータ蓄積が完了する。
【0066】
実際にパソコン1におけるターゲットFPGA42の内部信号の蓄積データの読み出しは、本実施の形態1の場合、ポッドFPGA23内のモニタクロックセレクタ部234において、マイコン通信部231がPCIF付マイコン部22からの設定によりメモリコントローラ部233へのクロック入力をターゲットFPGA基板側クロック信号257からマイコン側クロック249に切り替えられ、それによってメモリモジュール24に蓄積されたデータをメモリコントローラ部233とマイコン通信部231を経由してPCIF付マイコン部22とPCIF21を経由してパソコン1に逐次送ることにより完了する。
【0067】
実施の形態2.
この実施の形態2では、設計したFPGAの内部レジスタの一部の値をパソコンから強制設定して内部信号を観測するための内部データモニタ装置およびその方法について、図4を中心に説明する。上記図2で説明したトレースマクロ43の回路に対して、強制設定ロード信号92と、m2本からなる強制設定データ信号91とを追加し、それをパラレルデータに変換するシリアル・パラレル変換部72と、その変換したm3本のデータ75をターゲットFPGA42の内部基準クロックで同期を取るレジスタ73と強制設定ロード信号92をターゲットFPGA42の内部基準クロックで同期を取るレジスタ74で同期化した信号76,77をそれぞれターゲットFPGA内部回路81にあらかじめ設計時に設けられた入力から入力することにより、ターゲットFPGA42の内部回路に強制設定され、その内部観測信号を上記実施の形態1と同様の方法によってパソコン1でトレースすることが可能となる。
【0068】
図4のトレースマクロ71への強制設定データ信号91と強制設定ロード信号92との新規ラインの増設においては、図3のポッドFPGA23内の回路において、強制設定レジスタ239にマイコン通信部231を経由して強制設定ロード信号92が設定され、その出力がポッドFPGA23から出力される。実際に強制設定のロード信号の起動は、パソコン1からPCIF付マイコン部22を経由してマイコン通信部231を経て設定することもあれば、先に説明したトリガ制御部232のトリガ信号に基づいて条件により自動的に強制設定ロード信号を出力することが可能となる。
【0069】
実施の形態3.
この実施の形態3では、リアルタイムトレースの方法について説明する。この場合、上述の実施の形態1で説明した図3のポッドFPGA23内の回路において、ターゲットFPGA42のターゲットFPGA側クロック257による内部信号のトレースではなく、マイコン側クロック249を使用するようにする。この信号と図2で示されるトレースマクロ43ではなく、後述する図5に示した変更されたトレースマクロ101を用いて、モニタクロックセレクタ部234によりマイコン側クロック249をセレクトした出力の入力基準クロック信号256を図1の子基板3を経由して、図5の入力基準クロック106としてトレースマクロ101に入力される。その信号は、図3の内部信号セレクト信号レジスタ236から入力された内部信号セレクト信号の同期をとるレジスタ104での同期クロックとして利用される。
【0070】
その後、マルチプレクサ433によりターゲットFPGA内部回路51からの入力信号群436をセレクトするのに使用される。そのうち、n1本をセレクトしたターゲットFPGA内部回路51からの信号は、レジスタ102により図1のポッドボックス部2側で生成された入力基準クロック106により同期が取られ、メタステーブル回避レジスタ103を通過してターゲットFPGA外部モニタ信号63として出力される。その出力されたターゲットFPGA42のモニタを行いたい内部信号は、子基板3を経由してポッドFPGA23の子基板からのトレースデータ入力信号250として入力され、これはメモリコントローラ部233を通してメモリモジュール24に蓄積されることになる。
【0071】
しかし、図1のPCIF付マイコン部22と図5のメモリコントローラ部233とは、同一のクロックで動作しており、メモリモジュール24に直積される一部のデータをマイコン通信部231に転送することで、そこからPCIF付マイコン部22を通じてパソコン1への転送が可能であり、現在トレース中のターゲットFPGA42の内部信号データをリアルタイムでパソコン1によりモニタすることが可能となる。
【0072】
実施の形態4.
この実施の形態4では、高速多チャンネルのトレースの方法について説明する。上記実施の形態3において、図3のポッドFPGA23内の回路において、ターゲットFPGA42からの基準クロックによる内部信号のトレースではなく、また、マイコン側クロック249でもなく、ポッドボックス部2上で特別に生成されたターゲットFPGA基準クロック64の整数r倍の速度でトグルするモニタ専用高速クロック258を使用する。この信号と図2で示されるトレースマクロ43ではなく、後述する図5に示され変更されたトレースマクロ101を用いて、図3のモニタクロックセレクタ部234でモニタ専用高速クロック258をセレクトした出力の入力基準クロック信号256を子基板3を経由して入力基準クロック106としてトレースマクロ101に入力する。これ以降の動作は、上記とほぼ同様になるが、異なるのは図3の内部信号セレクトレジスタ236の値を固定でなく、高速にモニタ用高速クロック258からなるモニタ用クロック246で高速に切り替えを実施する点である。これにより、ターゲットFPGA42の基準クロックが一つ進む間にrチャネル数のn1本の内部信号を時分割的にモニタすることが可能となり、それはLVDSなどの高速電気規格から回路構成される高速伝送ライン6を経由して同じく高速のモニタ用クロック246で動作しているメモリコントローラ部233に入力され、それはメモリモジュール24へと蓄積される。このメモリモジュール24としては、例えば、Intel社やJEDECのPC133の規格やRambus社のRDRAMモジュールを用いることにより、十分に高速に読み出し/書き込み(read/write)処理を行うことが可能となり、元々n1本で結ばれる内部信号の同時観測がターゲットFPGA42の外部観測ピン数やコネクタのピン数を増やすことなく、一気にn1×r本に拡大することができる。
【0073】
実施の形態5.
上記実施の形態4において、図3でマイコン側クロック249を、マイコン入力クロック247の出力をそのまま使用してPCIF付マイコン部22を動作させることを考えるとき、上記実施の形態3からn1 ×r本の高速とレースと内部信号データをリアルタイムでパソコン1でモニタすることが同時に実施可能となる。
【0074】
実施の形態6.
続いて、実施の形態6では、上述した実施の形態2の状態に追加する形で、図6に沿って実施の形態6を説明することにする。図6に示すターゲット基板113は、ターゲットFPGA42と製品用コネクタ114とを信号線121を経由して直結することによって入出力部を構成しているような回路の場合、初期的なデバッグにおいて製品用コネクタ114に外部信号を接続せずに行っていると、この製品用コネクタ114への入出力において、子基板111側にデータ入出力コネクタ112を増設し、子基板FPGA35の内部回路の入出力数を多くする操作により、ポッドボックス部2のポッドFPGA23から強制設定レジスタ239とその強制設定ロード信号を子基板111へ転送して、子基板FPGA35により上記実施の形態2のようにそのままターゲットFPGA42のトレースマクロ43に入力するのではなく、データ入出力コネクタ112へバイパスすることにより、製品用コネクタ114への単純な信号設定を模擬することが可能となる。その時の製品用コネクタ114のターゲットFPGA42の出力データはそのまま子基板FPGA35から余ったスロットにより、他の通常のターゲットFPGA42の内部観測信号と併せて図6の伝送ライン123からポッドFPGA23へデータを流し込めれば、そのままポッドボックス部2に蓄積することが可能となる。
【0075】
実施の形態7.
この実施の形態7では、設計したターゲットFPGA単体が初期設計通りに動作するかをテストする方法について、図7と図8を用いて説明する。まず、図7におけるパソコン1とポッドボックス部2とテスタ基板部131とを備え、ポッドボックス部2とテスタ基板部131の間は、LVDSなどの高速電気規格により高速データ転送が可能なフラット、同軸、ツイストペアなどの伝送線5,123によって接続され、レシーバドライバ33やトランスミッタドライバ34を持ち、テスタ基板部131上にバーンイン接続コネクタ137を持ち、それに接続されターゲットFPGA(単体)142のパッケージやピン数が変わるたびに作り直しを行うバーンイン部141と、そのバーンイン部141がターゲットFPGA(単体)142と、それに合うバーンインソケット143と、そのバーンインソケット143とバーンイン接続コネクタ137とを組み合わせたバーンイン接続コネクタ144とから成る。
【0076】
この実施の形態7においては、ターゲットFPGA(単体)142は、他の実施の形態におけるトレースマクロと呼ばれる回路は搭載していない。また、テスタ基板部131は、前述の他にFIFO回路を多く搭載したテスタ基板FIFOFPGA(#1〜#n)133,134,135,136のようにn個搭載されている。そして、ポッドボックス部2からのデータをテスタ基板FIFOFPGA(#1〜#n)133,134,135,136へデータ転送入出力の中継を行うテスタ基板FPGA132と、クロックシンセサイザ138と、n個のテスタ基板FIFOFPGA133〜136の回路編成のリコンフィグレーションを可能とするFIFOFPGA回路リコンフィグレーション部139を搭載している。
【0077】
また、図8に示すように、例えばテスタ基板FIFOFPGA(#n)136の内部は、データ送受信部1361と、ターゲットFPGA入力ピン用のFIFO(INPUT)1362が×1本と、ターゲットFPGA双方向ピン用のFIFO(INPUT)1364が×2本と、双方ピン入出力切り替え用のトライステート切替FIFO(INPUT)1363が×2本と、ターゲットFPGA双方向ピン用の出力用のFIFO(OUTPUT)1365が×2本と、ターゲットFPGA出力ピン用の出力用のFIFO(OUTPUT)1366が×3本と、クロックセレクト部1367とを備え、ポッドボックス部からのポッドボックスクロック1377とテスタ基板からのテスト基板基準クロック1376と、クロックシンセサイザ138でm倍されたm倍テスタ基板基準クロック1378をデータ送受信部1361からの設定で変更可能であり、その選択はインプットクロック1379とモニタクロック1380を別途別々に選択して出力可能としており、入力側はインプットクロック信号1379によりレジスタ1374で同期を取ってターゲットFPGA142へ出力可能とし、モニタクロック信号1380でレジスタ1369でモニタ信号の同期を取り、レジスタ1368でメタステーブルの回避回路を通してFIFO(OUTPUT)1365,1366によりデータを蓄積するものとしている。
【0078】
このような準備がなされた状態で、パソコン1においてターゲットFPGA142を設計したときに使用したテストベンチなどのパターンの論理検証で使用したテストパタンをパソコン上でターゲットFPGA142の各ピンに入力可能なように編集し直して、ポッドFPGA23とテスタ基板FPGA132を経由させてn個のテスタ基板FIFOFPGA133〜136などへ転送を行い、これを所定のクロックの起動に同期させてターゲットFPGA142に入力し、その出力をFIFO(OUTPUT)1365,1366に蓄積する。その蓄積データは、ポッドボックス部2のメモリモジュール24に回収して、適宜パソコン1に取り込むことによりターゲットFPGA142の単体での動作の確認を行うことが可能となる。
【0079】
また、このような準備がなされた状態で、n個のテスタ基板FIFOFPGA133〜136のクロックの設定については、それぞればらばらに選択可能であるため、少しタイミングや周波数をずらすなどしてパソコン上では検証が困難な非同期の難しいタイミングに対してもその動作をターゲットFPGA142の単体で実動作速度のクロックで確認できることから、実際のパソコン上での論理検証よりも幅を持った動作確認と検証を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ターゲット基板に搭載される内部信号のモニタ対象となる論理集積回路内には、内部信号セレクト信号を論理集積回路内の基準クロックによって同期化する第1のレジスタと、第1のレジスタによって同期化された内部信号セレクト信号に基づいて、論理集積回路の複数の内部信号群を択一的に選択するマルチプレクサと、マルチプレクサによって選択された内部信号群を前記基準クロックによって同期化する第2のレジスタとを有し、基準クロックおよび第2のレジスタから出力される基準クロックによって同期化された内部信号群である内部出力信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタに出力するトレースマクロ部のみを備え、論理集積回路からメモリモジュールや制御部に相当する部分を論理集積回路内から無くすことでスリム化して最少構成とし、無くしたメモリモジュールや制御部に相当する回路をポッドボックス部に移し、その間で通信しながら論理集積回路の内部信号群をモニタするようにしている。
また、ポッドボックス部とターゲット基板との間に子基板を配置して、ポッドボックス部とターゲット基板に搭載された論理集積回路のトレースマクロ部との通信を中継するようにしている。
これにより、外部のパーソナルコンピュータがポッドボックス部の制御部を介して子基板部とトレースマクロ部とを制御しながら、論理集積回路の内部信号の観測とデバッグ処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
つぎの発明によれば、ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、ポッドボックス部が子基板を介して送信したシリアルの強制設定データ信号をパラレルの強制設定データ信号に変換するシリアルパラレル変換部と、シリアルパラレル変換部によって変換されたパラレルの強制設定データ信号を前記基準クロックによって同期化する第3のレジスタと、ポッドボックス部が子基板を介して送信した強制設定ロード信号を前記基準クロックによって同期化する第4のレジスタとをさらに備えるようにしたため、ポッドボックス部からの強制設定データ信号を論理集積回路の内部に設定することが可能となり、任意のデータを用いて論理集積回路を動作させて内部信号の観測とでバック処理とを正確かつ短時間で行うことができる。
【0081】
つぎの発明によれば、ポッドボックス部は、論理集積回路の基準クロック信号に代えてポッドボックス部からの逓倍クロックを用いてトレースマクロ部上でその逓倍クロックを折り返すことで論理集積回路の動作クロックの整数倍のクロックを与えて、論理集積回路の内部信号をモニタするようにする。このため、ポッドボックス部側からもっと高速に、論理集積回路の内部動作の整数倍の速度で動作させることが可能となり(時分割多重によるモニタが可能となり)、物理的なモニタピン数の数倍の内部信号のモニタが可能になると共に、信号の伝播タイミングを詳細にモニタすることができる。従って、トレース用の総ピン数を大幅に削減した状態でトレースを行うことも可能となり、ポータブルな観測機器として利用することが可能となる。
つぎの発明によれば、ポッドボックス部の制御部は、ポッドボックス部の制御部は、論理集積回路の内部出力信号群のうち、パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のエッジを検出し、検出したエッジとパーソナルコンピュータから設定されたエッジの比較設定値とを比較した比較結果と、パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のレベルを検出し、検出したレベルとパーソナルコンピュータから設定されたレベルの比較値との比較結果とに基づいて、論理集積回路の内部出力信号群をメモリモジュールに格納するようにしているため、さまざまな設定のトリガの組み合わせと、そのイベントの発生シーケンスに合わせたトリガ制御の設定が可能となり、さらにそれをターゲットFPGA内に設けないことにより、設計する回路に何ら制約を与えることなく、所望のターゲットFPGAの内部信号の解析とデバッグが可能となる。
【0082】
つぎの発明によれば、ポッドボックス部の制御部が、パーソナルコンピュータからの指示に基づいて論理集積回路への入力信号をポッドボックス側送受信コネクタを介してテスタ基板に送信する。テスタ基板のテスタ基板FPGAは、テスタ側送受信コネクタが受信した論理集積回路への入力信号を複数のテスタ基板FIFOFPGAに出力し、テスタ基板FIFOFPGAは、テスタ基板FPGAから入力される論理集積回路への入力信号をインプットクロックに同期して、論理集積回路が搭載されるバーンインソケットより多くの入出力端子を有し論理集積回路が搭載されるバーンインソケットとテスタ基板とを接続するバーンイン接続ソケットに出力して論理集積回路の入力端子に入力信号を印加して論理集積回路を動作させる。また、テスタ基板FIFOFPGAは、論理集積回路が動作したことによってバーンインソケットおよびバーンイン接続コネクタを介して得られた論理集積回路からの出力信号をモニタクロックに同期してテスタ基板FPGAに出力する。テスタ基板FPGAは、テスタ基板側送受信コネクタを介して論理集積回路からの出力信号をポッドボックス部に送信する。ポッドボックス部の制御部は、ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した出力信号をメモリモジュール部に格納するとともに、メモリモジュール部に格納された出力信号を前記パーソナルコンピュータに出力する。これにより、外部のパーソナルコンピュータがポッドボックス部の制御部を介してテスタ基板部を制御することで、論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明に係わるFPGA/ASICなどの内部データモニタ方法に係わるトレースマクロ部の回路実現例を示した図である。
【図3】 本発明に係わるFPGA/ASICなどの内部データモニタ方法に係わるポッドFPGA部の回路ブロック構成を具体的に示した図である。
【図4】 この発明の実施の形態2を説明するトレースマクロのブロック構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3〜5のトレースマクロのブロック構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態6にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態7にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態7にかかる論理集積回路の内部データモニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来のプログラマブル論理開発システムを示す図である。
【図10】 従来の論理アナライザーが埋め込まれたデバイスのJTAGポートを用いて論理アナライザーを制御するPLDの図である。
【図11】 従来の埋め込み論理アナライザーの構成図である。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ、2 ポッドボックス部、3 子基板、4 ターゲット基板、21 PCIF、22 PCIF付きマイコン部、23 ポッドFPGA、24 メモリモジュール、31 受信コネクタ、32 送信コネクタ、33 レシーバドライバ、34 トランスミッタドライバ、35 子基板FPGA、36,41 ターゲットピンコネクタ、42 ターゲットFPGA、43 トレースマクロ。
Claims (5)
- 開発中の論理集積回路が搭載されるターゲット基板と、外部のパーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路に制御信号を出力するともに、前記論理集積回路の内部出力信号群を受信して前記パーソナルコンピュータに出力するポッドボックス部と、このポッドボックス部と前記ターゲット基板との間に配置され、前記ポッドボックス部とケーブルによって接続され、ポッドボックス部から受信した前記制御信号を前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路に送信するとともに、前記論理集積回路の内部出力信号群を受信して前記ポッドボックス部に送信し、前記ポッドボックス部と前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路との信号を中継する子基板とを備える論理集積回路の内部信号モニタ装置であって、
前記ポッドボックス部は、
前記子基板を介して受信した前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群を蓄積するメモリモジュール部と、
前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記子基板と送受信するポッドボックス側送受信コネクタと、
前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記論理集積回路の内部出力信号群を選択するための制御信号である内部信号セレクト信号を前記送受信コネクタを介して送信し、前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した前記子基板によって中継された前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群を前記メモリモジュール部に格納するとともに、前記メモリモジュール部に格納された内部出力信号群を前記パーソナルコンピュータに出力する制御部と、
を備え、
前記子基板は、
前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記ポッドボックス部と送受信する子基板側送受信コネクタと、
前記ターゲット基板と接続し、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記論理集積回路と送受信する子基板側ターゲットピンコネクタと、
前記子基板側送受信コネクタを介して受信した論理集積回路の制御信号を前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力するとともに、前記子基板側ターゲットピンコネクタから受信した論理集積回路の内部出力信号群を前記子基板側送受信コネクタに出力する子基板FPGAと、
を備え、
前記ターゲット基板は、
前記子基板と接続し、前記論理集積回路の制御信号および内部出力信号群を前記子基板と送受信するターゲット基板側ターゲットピンコネクタと、
前記開発中の論理集積回路と、
を備え、
前記論理集積回路は、
前記ターゲット基板側のターゲットピンコネクタを介して入力される内部信号セレクト信号を論理集積回路内の基準クロックによって同期化する第1のレジスタと、
前記第1のレジスタによって同期化された内部信号セレクト信号に基づいて、論理集積回路の複数の内部信号群の中から択一的に内部信号群を選択するマルチプレクサと、
前記マルチプレクサによって選択された内部信号群を前記基準クロックによって同期化する第2のレジスタと、
を有し、前記基準クロックおよび前記第2のレジスタから出力される前記基準クロックによって同期化された内部信号群である内部出力信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタに出力するトレースマクロ部と、
を備えることを特徴とする論理集積回路の内部信号モニタ装置。 - 前記ポッドボックス部の制御部は、
前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記ターゲット基板上の論理集積回路に強制的に内部信号を設定するための制御信号である強制設定ロード信号と、前記ターゲット基板上の論理集積回路に強制的に設定する内部信号であるシリアルの強制設定データ信号とを前記ポッドボックス側送受信コネクタに出力し、
前記子基板の子基板FPGAは、
前記子基板側送受信コネクタを介して受信した前記強制設定ロード信号およびシリアルの強制設定データ信号を前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力し、
前記ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、
前記子基板側ターゲットピンコネクタを介して入力されるシリアルの強制設定データ信号をパラレルの強制設定データ信号に変換するシリアルパラレル変換部と、
前記シリアルパラレル変換部によって変換されたパラレルの強制設定データ信号を前記基準クロックによって同期化する第3のレジスタと、
前記子基板および前記ターゲットピンコネクタを介して受信した強制設定ロード信号を前記基準クロックによって同期化する第4のレジスタと、
をさらに備え、
前記第4のレジスタによって同期化された強制設定ロード信号が強制的に内部信号を設定することを示す場合、前記論理集積回路は、前記第3のレジスタによって同期化されたパラレルの強制設定データ信号によって動作すること、
を特徴とする請求項1に記載の論理集積回路の内部信号モニタ装置。 - 前記ポッドボックス部は、
前記子基板を介して中継される前記基準クロックを整数倍に逓倍した入力基準クロックを生成する周波数シンセサイザ、
をさらに備え、
前記子基板の子基板FPGAは、
前記子基板側送受信コネクタを介して受信した入力基準クロックを前記子基板側ターゲットピンコネクタに出力し、
前記ターゲット基板上の論理集積回路のトレースマクロ部は、
前記マルチプレクサと前記第2のレジスタとの間に配置され、前記マルチプレクサが選択した内部信号群を前記ターゲット基板側ターゲットピンコネクタを介して入力された入力基準クロックによって同期化する第5のレジスタ、
をさらに備え、
前記第1のレジスタは、前記基準クロックに代えて前記入力基準クロックを用いて前記内部セレクト信号を同期化し、前記第2のレジスタは、前記基準クロックに代えて前記入力基準クロックを用いて前記第5のレジスタから出力される前記入力基準クロックによって同期化された内部信号群を同期化すること、
を特徴とする請求項1または2に記載の論理集積回路の内部信号モニタ装置。 - 前記制御部は、
前記ポッドボックス部側送受信コネクタを介して受信した前記子基板によって中継された前記ターゲット基板に搭載される論理集積回路の内部出力信号群の信号のうち、前記パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のエッジを検出し、検出したエッジと前記パーソナルコンピュータから設定されたエッジの比較設定値とを比較するエッジ検出部と、前記内部出力信号群のうち、前記パーソナルコンピュータからの指示によって選択される信号のレベルと前記パーソナルコンピュータから設定されたレベルの比較設定値とを比較するレベル検出部とを有し、前記エッジ検出部の比較結果および前記レベル検出の比較結果に基づいて前記内部出力信号群を前記メモリモジュールに格納するトリガを生成するトリガ制御部、
を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の論理集積回路の内部受信モニタ装置。 - 外部のパーソナルコンピュータからの指示に基づいて、電気回路設計における回路基板上のターゲット基板に搭載する前の論理集積回路単体への入力信号を送信するとともに、前記論理集積回路からの出力信号を受信して前記パーソナルコンピュータに出力するポッドボックス部と、このポッドボックス部とケーブルによって接続され、前記ポッドボックス部から受信した入力信号によって前記論理集積回路を動作させて得られた出力信号を前記ポッドボックス部に送信するテスタ基板部とを備え、前記論理集積回路単体が設計時に期待していた動作が行えるか否かを検証する論理集積回路のテスト装置であって、
前記ポッドボックス部は、
前記テスタ基板部からの出力信号を蓄積するメモリモジュール部と、
前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の入出力信号を前記テスタ基板と送受信するポッドボックス側送受信コネクタと、
前記パーソナルコンピュータからの指示に基づいて、前記論理集積回路への入力信号を前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して送信し、前記ポッドボックス側送受信コネクタを介して受信した前記論理集積回路の出力信号を前記メモリモジュール部に格納するとともに、前記メモリモジュール部に格納された出力信号を前記パーソナルコンピュータに出力する制御部と、
を備え、
前記テスタ基板部は、
前記ケーブルと接続されて、前記論理集積回路の入出力信号を前記ポッドボックス部と送受信するテスタ基板側送受信コネクタと、
レシーバドライバを介して、前記テスタ基板側送受信コネクタが受信した前記ポッドボックス部からの論理集積回路の入力信号を複数のテスタ基板FIFOFPGAに出力するとともに、前記複数のテスタ基板FIFOFPGAからの出力をトランスミッタドライバを介してテスタ基板側送受信コネクタに出力するテスタ基板FPGAと、
前記論理集積回路が搭載されるバーンインソケットより多くの入出力端子を有し、前記論理集積回路が搭載されるバーンインソケットと前記テスタ基板部とを接続するバーンイン接続コネクタと、
前記バーンイン接続コネクタと接続され、前記論理集積回路への入力信号をインプットクロックに同期して先入れ先出しで前記バーンイン接続コネクタに出力し、前記バーンイン接続コネクタおよびバーンインソケットを介して前記論理集積回路の入力端子に入力信号を印加して前記論理集積回路を動作させるとともに、この動作によって前記バーンインソケットおよびバーンイン接続コネクタを介して得られた前記論理集積回路からの出力信号をモニタクロックに同期して先入れ先出しで前記テスタ基板FPGAに出力する複数の前記テスタ基板FIFOFPGAと、
を備えることを特徴とする論理集積回路のテスト装置。
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