JP3867968B2 - 腫瘍細胞において選択的に増殖する腫瘍融解ウイルス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、腫瘍細胞において増殖することにより抗腫瘍作用を示すウイルス及び該ウイルスを含む抗癌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、癌の治療の1つとして、遺伝子治療が行われている。しかし、遺伝子治療では、安全性のために非増殖性ウイルスベクターを用いて遺伝子導入するため、標的細胞の範囲にしか適用できず、また、導入効率が低いために満足のいく治療効果が得られていない。
【0003】
また、癌化した細胞又は不死化した細胞株においてテロメラーゼの活性が増大している頻度が高く、生殖系列の細胞、血球系細胞、上皮系幹細胞等以外の正常な体細胞ではテロメラーゼの活性はほとんど検出されないことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、腫瘍細胞において増殖し、抗癌作用を示すウイルスを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、テロメラーゼのプロモーターを有し、且つ、増殖能を有するウイルスを癌細胞に感染させることにより、ウイルスの増殖により癌細胞を死滅させることができることを初めて見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は以下の項1〜7に関する。
【0007】
1.ヒトテロメラーゼのプロモーター及びE1遺伝子を含むことを特徴とするポリヌクレオチド。
【0008】
2.ヒトテロメラーゼのプロモーターがhTERTである上記項1に記載のポリヌクレオチド。
【0009】
3.E1遺伝子が、E1A遺伝子、IRES配列及びE1B遺伝子をこの順に含むことを特徴とする上記項1又は2に記載のポリヌクレオチド。
【0010】
4.上記項1〜3のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含むウイルス。
【0011】
5.上記項1〜3のいずれかに記載のポリヌクレオチドを含むアデノウイルス。
【0012】
6.上記項4又は5に記載のウイルスを有効成分とする抗癌剤。
【0013】
7.上記項4若しくは5に記載のウイルス又は請求項6に記載の抗癌剤を用いた癌の治療方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、多くの癌細胞がテロメラーゼ活性を有することから、テロメラーゼのプロモーターを導入した遺伝子を有し、且つ、増殖能を有するウイルスを癌細胞において増殖させることにより、癌細胞を死滅させることを特徴とする。
【0015】
本発明において用いられるウイルスは特に限定されないが、安全性等の点からアデノウイルスが好ましい。また、アデノウイルスの中でも、使用の簡便さ等の点からタイプ5のアデノウイルスが特に好ましい。
【0016】
ウイルスのポリヌクレオチドに含まれるE1遺伝子とは、ウイルスの有するDNA複製に関する初期遺伝子(early:E)と後期遺伝子(late:L)のうちの初期遺伝子の一つをいい、E1遺伝子はウイルス・ゲノムの転写の制御に係わるタンパク質をコードしている。
【0017】
また、E1遺伝子は、E1A、E1B等から構成されることが知られている。E1A遺伝子によりコードされるE1Aタンパク質は、感染可能なウイルス産生に必要な遺伝子群(E1B、E2、E4等)の転写を活性化する。E1B遺伝子でコードされるE1Bタンパク質は、後期遺伝子(L遺伝子)のmRNAが感染した宿主細胞の細胞質へ蓄積するのを助け、宿主細胞のタンパク質合成を阻害することで、ウイルスの複製を促進する。E1A遺伝子、E1B遺伝子の配列は、それぞれ以下の配列1及び2に示す。
【0018】
本発明において、E1遺伝子は公知のものをそのまま用いることもできるが、E1A遺伝子、IRES配列及びE1B遺伝子をこの順に有するもの、即ち、IRES配列をE1A遺伝子とE1B遺伝子との間に挿入したものを使用することが好ましい。ウイルスが宿主細胞に感染した際に、増殖能が高くなるからである。
【0019】
IRESとは、ピコルナウイルス科に特異的なタンパク質合成開始シグナルで、18SリボソームRNAの3'末端と相補的な配列があるためリボソーム結合部位としての役割を果たすと考えられている。ピコルナウイルス科のウイルス由来mRNAはこの配列を介して翻訳されることが知られている。IRES配列からの翻訳効率は高く、mRNAの途中からでもキャップ構造非依存的にタンパク質合成が行われる。したがって、本ウイルスでは、ヒトテロメラーゼのプロモーターによりE1A遺伝子とIRES配列の下流にあるE1B遺伝子の両方が独立に翻訳される。IRES配列を以下の配列3に示す。
【0020】
また、本発明のウイルスの遺伝子は、ヒトテロメラーゼのプロモーターをE1遺伝子の上流に有することが好ましい。テロメラーゼ活性を有する癌細胞内で増殖を促進することができるからである。ヒトテロメラーゼのプロモーターであれば種類などは限定されないが、その中でhTERTが好ましい。
【0021】
hTERTはヒトテロメラーゼ逆転写酵素をコードする遺伝子であり、その5'末端の上流1.4kbpの領域には多くの転写因子結合配列が確認されている。その領域がhTERTプロモーターと考えられるが、中でも翻訳開始部位の上流181 bpの配列が下流の遺伝子発現に重要なコア領域である。本発明において、このコア領域を含むものであれば、限定されずに使用することができるが、このコア領域を完全に含む上流378 bp程度の配列をhTERTプロモーターとして使用するのが好ましい。この378 bp程度の配列は、181 bpのコア領域単独の場合と比べて、その遺伝子発現効率が同等であることが確認されている。hTERTの配列を以下の配列4示す。
【0022】
本発明のテロメラーゼのプロモーター及びE1遺伝子(E1A遺伝子、IRES遺伝子及びE1B遺伝子)を有する遺伝子は、通常の遺伝子工学的手法により得ることができる。
【0023】
例えば、293細胞等のE1遺伝子を発現している細胞からE1A-S、E1A-AS、E1B-S、E1B-AS等のプライマーを用いて、RT-PCR及び/又はDNA-PCRを行うことによりE1A遺伝子及びE1B遺伝子を増幅することができる。必要に応じてTAクローニングのような公知の方法を用いて配列を確認した後、EcoRIのような公知の制限酵素でE1A及びE1BのDNA断片を切り出すことができる。
【0024】
pIRESのような公知のベクターにE1A-IRES-E1Bを挿入し、次いで、MluI、BglII等の制限酵素で切り出したhTERTプロモーター配列を、E1Aの上流にあるXhoI等の部位に挿入することができる。
【0025】
必要に応じて、pShuttleなどの公知のベクターに含まれるサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターをMfeI、NheI等の制限酵素により取り除き、その部位にphTERT-E1A-IRES-E1Bより制限酵素NheIおよびNotIで切り出した配列を挿入することができる(得られらたものを「pSh-hAIB」という。)。
【0026】
pSh-hAIBからI-CeuI、Pl-SceI等の制限酵素により必要な部分の配列を切り出し、Adeno-X Expression System(CLONTECH)等の市販のキットを用いてAdeno-X Viral DNA等のウイルスのDNAに挿入することができる(得られたものを「AdenoX-hAIB」という。)。
【0027】
AdenoX-hAIBをPacI等の公知の制限酵素により線状化した後、293細胞等の培養細胞にトランスフェクションし、感染性のある組換えアデノウイルスを作製することができる(得られたものを「TRAD」ということがある。)。
【0028】
本発明のウイルスは、抗癌剤として使用することができる。例えば、単なる癌の治療だけでなく、手術後の再発予防、転移の防止及び/又は予防等にも使用できる。
【0029】
本発明の抗癌剤を適用する癌の種類としては、限定されるものではなく、あらゆる種類の癌に用いることができる。特に、例えば、胃、大腸、肺、肝、前立腺、膵、食道、膀胱、胆嚢・胆管、乳房、子宮、甲状腺、卵巣等における固形癌に有効である。
【0030】
本発明の抗癌剤は、そのまま患部に適用することもできるし、あらゆる公知の方法、例えば、静脈、筋肉、腹腔内又は皮下といった注射、鼻腔、口腔又は肺からの吸入、経口投与、坐剤、外用剤等により生体(対象となる細胞や臓器)に導入することもできる。
【0031】
生体、即ち癌細胞に導入、即ち感染した本発明のウイルスは、該細胞内で増殖し、該細胞を死滅させることができる。そうすることによって、癌を治療したり、癌細胞の増殖を抑制したり、転移を防いだりすることができる。
【0032】
また、例えば凍結などの方法により扱いやすくした後、そのまま若しくは賦形剤、増量剤、結合剤、滑沢剤等公知の薬学的に許容される担体、公知の添加剤(緩衝剤、等張化剤、キレート剤、着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等が含まれる。)などと混合して医薬組成物として調整することができる。
【0033】
本発明の抗癌剤は、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、シロップ剤等の経口投与剤、注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤等の非経口投与剤などの形態に応じて、経口投与又は非経口投与することができる。好ましくは、筋肉、腹腔等への局部注射、静脈への注射等が例示される。
【0034】
投与量は、有効成分の種類、投与経路、投与対象、患者の年齢、体重、性別、症状その他の条件により適宜選択されるが、一日投与量として、通常有効成分である本発明ウイルスの量を106〜1011PFU程度、好ましくは109〜1011PFU程度とするのがよく、1日1回投与することもでき、数回に分けて投与することもできる。
【0035】
また、本発明のウイルスを使用する際には、公知の免疫抑制剤等を用いることにより、生体の免疫を抑制し、該ウイルスが感染し易くすることもできる。
【0036】
更に、本発明のウイルスは、従来の遺伝子治療で用いられている例えばp53遺伝子を含むような非増殖性ウイルス、公知の抗癌剤及び放射線からなる群から選ばれる少なくとも1種の抗癌剤を併用することもできる。
【0037】
本発明の抗癌剤は、以下の理由で副作用が生じる可能性は極めて低いと考えられ、非常に安全な製剤であるということができる。
(1)正常の体細胞ではテロメラーゼ活性がほとんどなく、また、造血細胞等の浮遊細胞では本発明のウイルスは感染しにくい。
(2)本発明のウイルスは増殖能を有するので、通常の遺伝子治療で用いられている非増殖性ウイルスよりも低い濃度で使用することができる。
(3)本発明のウイルスが過剰に投与された場合であっても、生体内の通常の免疫作用によって抗ウイルス作用が働く。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を更に詳しく説明するために実施例を挙げるが、いうまでもなく本発明はこれらに限定されるものではない。
【0039】
実施例1
<TRADの作製>
293細胞から抽出したRNAから特異的プライマー(E1A-S: 配列5、E1A-AS: 配列6)を用いてRT-PCRを行い、897 bpのE1A遺伝子を増幅した。293細胞から抽出したDNAよりプライマー(E1B-S: 配列7、E1B-AS: 配列8)を用いてDNA-PCRを行い、1822 bpのE1B遺伝子を増幅した。
【0040】
それぞれのPCR産物のTA Cloning(TA Cloning Kit Dual Promoter; Invitrogen)を行い、シークエンスを確認した後、制限酵素EcoRIにより、各々911 bp(E1A)、1836 bp(E1B)のDNA断片を切り出した。
【0041】
pIRESベクター(CLONTECH)のMluI切断部位にE1Aを、SalI部位にE1Bをそれぞれ順方向に挿入した(E1A-IRES-E1B)。
【0042】
制限酵素MluIおよびBglIIで切り出した455 bpのhTERTプロモーター配列を、E1A-IRES-E1BのE1A上流にあるXhoI部位に順方向に挿入した(phTERT-E1A-IRES-E1B)。
【0043】
pShuttleベクターに含まれるサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを制限酵素MfeIおよびNheI処理により取り除き、その部位にphTERT-E1A-IRES-E1Bより制限酵素NheIおよびNotIで切り出した3828 bpの配列を挿入した(pSh-hAIB)。
【0044】
pSh-hAIBより制限酵素I-CeuIおよびPl-SceIにより4381 bpの配列を切り出し、Adeno-X Expression System (CLONTECH)のAdeno-X Viral DNAに挿入した(AdenoX-hAIB)。AdenoX-hAIBを制限酵素PacI処理で線状化した後、293細胞にトランスフェクションし、感染性のある組換えアデノウイルスを作製した(TRAD)。TRADの模式図を図1に示す。
【0045】
実施例 2
<ヒト癌細胞及び正常細胞におけるテロメラーゼ活性の比較>
ヒト肺癌細胞(A549、H226Br、H1299)、ヒト大腸癌細胞(SW620、DLD-1、LoVo)、ヒト胎児腎臓細胞293、SV40遺伝子導入で不死化したヒト血管内皮細胞HUVEC、ヒト正常線維芽細胞(WI38、NHLF)の10種類の細胞からRNAzol (Cinna/Biotecx)を用いてRNAを抽出し、LightCyclerおよびLightCycler DNA TeloTAGGG Kit(Roche Molecular Biochemicals)を用いてリアルタイム定量的reverse transcription(RT)−PCRを行い、それぞれの細胞におけるhTERT遺伝子発現レベルを比較した。結果を図2に示す。
【0046】
最も発現レベルの高かったA549細胞を1.0として比較すると、A549、H226Br、H1299、SW620、DLD-1、LoVoなどの癌細胞及び293細胞では0.18〜1.00のhTERT遺伝子発現が確認されたが、不死化したHUVEC細胞やWI38、NHLFなどの正常細胞ではその発現は検出されなかった。
【0047】
実施例 3
<ヒト癌細胞及び正常細胞における、TRAD感染後のE1A及びE1BのmRNA及びタンパク質の発現>
ヒト大腸癌細胞SW620及びヒト正常線維芽細胞WI38をin vitroで培養し、0.1及び1 MOI(multiplicity of infection)の濃度でTRADを感染させ、36時間後にRNAを回収した。陽性コントロールとして293細胞を用いた。
【0048】
GeneAmp RNA PCR Core Kitを用いてRTを行い、E1A及びE1B遺伝子に対するプライマーを用いてGeneAmp PCR system 9700 thermal cycler(PE Applied Biosystems)により30サイクルの増幅を行った。PCR産物を1.2%アガロースゲル上で泳動し、エチジウムブロマイドで染色して可視化した。バンドの強度をイメージアナライザーにて測定し、GAPDHを内部コントロールとして定量化してグラフ化した。
【0049】
ヒト大腸癌細胞SW620及びヒト正常線維芽細胞WI38をin vitroで培養し、0.1及び1 MOIの濃度でTRADを感染させ48時間後に付着細胞を回収、溶解液中で30分反応させた後に遠沈し、上清のタンパク質濃度を測定した。12%ポリアクリルアミドゲル上で泳動し、膜にトランスファーした後、抗アデノウイルス5型E1A抗体(PharMingen International)を用いてウエスタンブロット解析を行った。結果を図3に示す。
【0050】
癌細胞であるSW620においては、TRADの感染により明らかに強いE1A遺伝子(502 bp)、E1B遺伝子(543 bp)の発現がみられたが、正常細胞であるWI38では弱い発現がみられたのみであった(図3A)。陽性コントロールの293細胞では、中等度の発現が認められた。
【0051】
ウエスタンブロット解析では、SW620において0.1 MOI、1 MOIとTRADの濃度に従ってE1Aタンパク質の発現が増強した(図3B)。一方、WI38では1 MOIでもほとんど発現が検出さなかった。
【0052】
実施例 4
<ヒト癌細胞及び正常細胞におけるTRAD感染後の細胞内増殖の検討>
ヒト癌細胞SW620、H1299及びヒト正常細胞WI38、NHLFにTRADを1 MOIで2時間37℃で感染させ、TRADを含む培養液を捨て、新しい培養液で1回洗浄、さらに新しい培養液を加えた。その直後にDay 0としてスクレーパーで細胞を回収、凍結融解を繰り返した後に1 mlの培養液に浮遊させた。更に、同様の方法でDay 1、2、3、5、7にウイルスを回収し、力価測定を行った。結果を図4に示す。
【0053】
正常細胞であるWI38やNHLFでは、102 PFUのTRADが3日目には105 PFU程度と100〜1000倍の増殖がみられたが、癌細胞であるSW620やH1299では107〜108 PFUと105〜106倍の増殖が認められ、癌細胞特異的なウイルス増殖が確認された。
【0054】
実施例 5
<ヒト癌細胞および正常細胞におけるTRADの細胞障害活性>
24ウェルプレートに、5種類のヒト癌細胞(SW620、H1299、A549、DLD-1、H226Br)を6〜8×104個/ウェル、及び2種類のヒト正常細胞(WI38、NHLF)を2〜4×104個/ウェルで蒔き、24時間後にTRADを0.01、0.1、1、2、5 MOIで感染させた。感染から96時間後に、顕微鏡下にSW620、DLD-1、NHLF細胞の形態学的変化を観察した。更に、すべての細胞において、培養液を捨て、生細胞をCoomassie brilliant blueで染色し、スキャナーにてマクロ画像を取り込んだ。
【0055】
96ウェルプレートにSW620、H1299を104個/ウェル、NHLFを5×103個/ウェルで蒔き、TRADを0(非感染細胞)、0.01、0.1、1 MOIで感染させ、XTTアッセイにてDay 1、2、3、5、7に生細胞数を計測した。4ウェルずつで測定し、非感染細胞を1.0として平均値+/- SDにてグラフ化した。結果を図5、6及び7に示す。
【0056】
SW620、H1299、A549、DLD-1、H226Brなどの癌細胞では、TRADの濃度依存性に細胞数が減り、青く染まる領域が減少しているのがわかる。一方、WI38、NHLFなどの正常細胞では、青く染色される生細胞数の顕著な減少は認められなかった。(図5)。
【0057】
顕微鏡所見では、SW620、DLD-1細胞はプレートの底面から剥がれて円形化し、細胞密度も減少していたが、NHLFではほとんど形態学的変化はみられず、細胞数の減少も認められなかった(図6)。
【0058】
SW620およびH1299では、1 MOIのTRADの感染により3日目までのほぼ100%の細胞死が観察され、0.1 MOIでも80%以上の細胞数減少が認められた。NHLFでは3日目にはほとんど細胞数の減少はみられず、7日目には1 MOIのTRADで60%程度の細胞数の低下が観察されたが、0.01 MOIでは全く影響されなかった(図7)。
【0059】
実施例 6
<動物モデルを用いたTRADの抗腫瘍活性の検討>
5 - 6週齢ヌードマウスの背部皮下にヒト肺癌細胞H358を5×106個移植し、直径が約5 - 6 mmとなった時点で、p53遺伝子を発現する非増殖性アデノウイルスベクター(Ad-p53)を1×108 PFU、3×108 PFU、1×109 PFUを連日2日間腫瘍内局所注入した。その後、直交する腫瘍径を定期的に測定し、推定腫瘍重量を(長径)×(短径)2/2で算出した。コントロールとして挿入遺伝子をもたない非増殖性アデノウイルスベクターdl312を用いた。
【0060】
5 - 6週齢ヌードマウスの背部皮下にヒト大腸癌細胞SW620を5×106個移植し、直径が約5 - 6 mmとなった時点で、2×107 PFUのdl312及び4×103 PFUのTRADを連日3日間腫瘍内局所注入した。同様に腫瘍径を測定し、推定腫瘍重量を算出した。結果を図8及び9に示す。
【0061】
3×108 PFU、1×109 PFUのAd-p53投与によりH358腫瘍の増殖は有意に(p < 0.05)抑制された。しかし、1×108 PFUのAd-p53投与では有意な増殖抑制は認められなかった(図8)。また、コントロールのdl312の投与では腫瘍増殖は全く影響されなかった。
【0062】
抗腫瘍効果がみられたAd-p53よりも極めて低濃度である4 x 103 PFUのTRADの腫瘍内投与により、有意差をもって(p<0.05)SW620腫瘍の増殖が抑制された。コントロールのdl312の投与では腫瘍増殖は全く影響されなかった。
【0063】
【発明の効果】
本発明のウイルスは効率良く癌細胞において増殖し、癌細胞を死滅させることがわかる。また、本発明のウイルスは増殖能を有しているので、投与するウイルスを低濃度にすることにより、副作用を抑制することもできる。
【0064】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 腫瘍細胞において選択的に増殖する腫瘍融解ウイルスの構造の模式図を示す。非増殖性ウイルスベクターでは欠失しているE1遺伝子領域に、hTERTプロモーターとE1A遺伝子、IRES配列、E1B遺伝子よりになる増殖カセット(Replication cassette)が挿入されている。
【図2】 ヒト癌細胞および正常細胞におけるテロメラーゼ活性の比較を示す。
【図3】 ヒト癌細胞および正常細胞におけるTRAD感染後のE1A及びE1B のmRNA及びタンパク質の発現を示す。
【図4】 ヒト癌細胞および正常細胞におけるTRAD感染後の細胞内増殖の検討を示す。
【図5】 ヒト癌細胞および正常細胞におけるTRADの細胞障害活性(Coomassie brilliant blue染色による検討)を示す。
【図6】 ヒト癌細胞及び正常細胞におけるTRADの細胞障害活性(顕微鏡所見)を示す。
【図7】 ヒト癌細胞及び正常細胞におけるTRADの細胞障害活性(XTTアッセイによる検討)を示す。
【図8】 ヌードマウスとヒト肺癌細胞H358を用いた非増殖性p53遺伝子発現アデノウイルスベクターの腫瘍内局所投与の抗腫瘍効果を示す。
【図9】 ヌードマウス及びヒト大腸癌細胞SW620を用いたTRADの腫瘍内局所投与の抗腫瘍効果の示す。
Claims (5)
- ヒトテロメラーゼのプロモーター並びにE1A遺伝子、IRES配列及びE1B遺伝子をこの順に含むE1遺伝子を含むことを特徴とするポリヌクレオチド。
- ヒトテロメラーゼのプロモーターがhTERTである請求項1に記載のポリヌクレオチド。
- 請求項1又は2に記載のポリヌクレオチドを含むウイルス。
- 請求項1又は2に記載のポリヌクレオチドを含むアデノウイルス。
- 請求項3又は4に記載のウイルスを有効成分とする抗癌剤。
Priority Applications (17)
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