JP3867689B2 - 冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用冷蔵庫における野菜室の収納容器の構成形態に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来例となる冷蔵庫1の外観斜視図である。図5は上から冷蔵室3,野菜室2,上段冷凍室4,下段冷凍室5という構成からなり、引き出し式の野菜室2を開いた時の外観を示し、冷蔵室3はヒンジ機構13で保持する回転式の扉を有している。調理済み食品や半調理食品,調味料,卵、ビン・缶飲料などは約5〜7℃の冷蔵室3へ貯蔵され、生鮮魚介類や精肉類,魚肉や畜肉の練り物は冷蔵室3内に設けられた約0〜1℃の氷温室へ、ヨーグルト,チーズなどの乳製品は冷蔵室3内に設けられた約1〜3℃のチルド室へ収納される。一方、氷,アイスクリーム,ホームフリージング食品,市販冷凍食品、また、長期貯蔵を必要とする生鮮魚介類や精肉類などは約−18℃の上段冷凍室4あるいは下段冷凍室5へ、果物や野菜類は約2〜4℃で、かつ水分の蒸散を抑制する工夫が施された野菜室2へ収納され、温度を基本とした管理が行われている。
【0003】
図6は側面から見た野菜室2の断面図、図7は正面から見た野菜室2の断面図である。野菜室2は、上段容器6と下段容器7の容器構成から成り、上下段容器の直上部には、容器内湿度を保持する保湿シート9と密閉性を高めるパッキング10を具備した容器蓋11が配置されている。また、下段容器7内には、手前側に葉物などの青果物を区分けする着脱可能な仕切り12が設置され、立て収納部Aを形成している。このような冷蔵庫の野菜室2においては、図8に示すような、上段容器6が下段容器7に固定されている容器構成と,図6に示すような、上段容器6が下段容器7上を奥側にスライド移動して下段容器7内の青果物を出し入れする容器構成がある。本説明では、より複雑な図6に示す後者の、上段容器6が下段容器7上を奥側にスライド移動して下段容器7内の青果物を出し入れする容器構成で説明する。
【0004】
野菜室2を構成する容器全体の深さは、立て収納部Aに収納される代表的な葉物野菜であるホウレンソウ等の高さを基準に設定されており、約260mmの深さが必要になる。ここで、計算を単純にするために容器の厚さを無視して考えると、上段容器6の深さと下段容器7の深さは、立て収納部Aの深さ約260mmを内分した値となる。従って、立て収納部Aを除くと2段階の収納部深さ、あるいは高さが得られ、野菜室2に収納される青果物も、大きさによって2段階に区分けをして収納されることになる。例えば、上段容器6の深さを一般的に採用されている約100mmに設定すると、必然的に下段容器7の深さは約160mmになって、2段階の収納場所を確保できることになり、野菜室2に収納される青果物は、大きさと使い勝手の両面から上段容器6と下段容器7、立て収納部Aに分類収納される。野菜室2に収納される青果物は、季節や地域によって異なるが、概ね上下段の各容器に次のように分類し、収納されている。
【0005】
上段容器6には、主として使いかけの小物や表皮が柔らかく傷が付きやすい物,果物類などが収納され、野菜類としては、トマト,プチトマト,オクラ,シメジ,シイタケ,モヤシ,エダマメ,サヤインゲン,ナメコ,マイタケ,ピーマン,ニンジン,カボチャ(カット)などが収納され、果物類としては、モモ,ビワ,ブドウ,イチゴ,サクランボ,リンゴ,スモモ,レモン,オレンジなどが収納されている。
【0006】
下段容器7には、主として大物や表皮が固く傷が付きにくい物、長物などが収納され、野菜類としては、ブロッコリー,カリフラワー,キャベツ,ハクサイ,レタス,ナス,ダイコン,カブ,カボチャ、果物類としては、グレープフルーツやメロンなどが収納されている。
【0007】
立て収納部Aには、主として葉物や深さ約260mmに収まる長物などの野菜類が収納され、ホウレンソウ,チンゲンサイ,カイワレ,ミツバ,アスパラガス,キュウリなどが収納されている。
【0008】
尚、野菜容器に関して、先願として特願平7−324197号がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6および図7に示す野菜室2を、主婦の収納意識と使い勝手の実態から観察すると、上段容器6には、主として使いかけの小物や表皮が柔らかく傷が付きやすい物、果物類などを収納したいと考えているのに対し、傷みやすい物と、表皮が比較的固い大物とが混在する収納形態となっている。また、上段容器6の深さが約100mmであるのに対し、グレープフルーツに代表される比較的大きな柑橘類などの高さは、110mm前後であるため、僅かに深さが不足して下段容器7への収納を余儀なくされている。
【0010】
下段容器7でも同様で、主として大物や表皮が比較的固く傷が付きにくい物、長物などを収納したいと考えているのに対し、カリフラワーやブロッコリー,レタスなどといった傷みやすい物と、表皮が比較的固い大物とが混在する収納形態となっている。野菜室2の収納容器としては、立て収納部Aを除いて考えると、上段容器6と下段容器7の2段階の収納部を備えていることになるが、現状の収納状況を見ると、上下段容器とも混在する収納形態となっており、使いかけの野菜を捜したり、奥の物を取り出す時や新たに収納するための場所を確保する時など、重なったり隣合う青果物がぶつかり合って、傷が付き劣化することが少なからず発生している。
【0011】
また、混在に起因する収納物の見つけ難さから、当該青果物が収納されているにも拘らず、再び購入してしまうことも発生していた。下段容器7の深さについては、大物のキャベツを例にすると、一般のスーパーマーケットなどで販売されている農協出荷規格の2Lサイズ以下の収納を満足する高さとして約160mmに設定はされているが、農協出荷規格の2Lサイズを上回る大きなものが混ざって流通していることが多いことや、宅配便や産地直送品の拡大などの影響により市場外流通が増加傾向に有り、収納サイズに対する更に大きな余裕が必要になってきており、大物を収納する下段容器7の更なる大型化が望まれている。
【0012】
本発明は、収納性の高い収納部を確保しようとするものである。また、冷蔵室等の開閉に伴う衝撃を最小限に抑えることができ、収納青果物に対する衝撃での機械的なストレスを抑制する冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上段容器と下段容器の容器構成から成る引き出し式の野菜室と、ヒンジ機構等により回転扉として構成された扉を有する冷蔵室とを備え、前記野菜室を引き出すことによって前記上段容器と前記下段容器とが一緒に引き出される構成を有する冷蔵庫において、
前記上段容器は、収納部深さが左右に2段階となるように構成され、前記上段容器の下側に配された下段容器の収納部高さを左右に2段階とし、
前記上段容器側には前記下段容器側よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにし、
前記収納部深さが左右に2段階となるように構成した前記上段容器の収納部深さの浅い方が、前記野菜室内で高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部となり、
この高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部を前記冷蔵室の扉のヒンジ機構側に位置させたことを特徴とする。
【0014】
また、上段容器と下段容器の容器構成から成る引き出し式の野菜室と、ヒンジ機構等により回転扉として構成された扉を有する冷蔵室とを備え、前記野菜室を引き出すことによって前記上段容器と前記下段容器とが一緒に引き出される構成を有する冷蔵庫において、
前記上段容器は、その底面に段部が設けられ、前記段部によって左右に分割されるそれぞれの収納部の深さが異なり、
前記上段容器側には前記下段容器側よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにし、
収納部の深さが異なる前記上段容器の収納部深さの浅い方が、前記野菜室内で高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部となり、
この高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部を前記冷蔵室の扉のヒンジ機構側に位置させたことを特徴とする。
【0015】
さらに、上記の冷蔵庫において、前記上段容器は前記下段容器上にスライド移動が可能に構成され、前記下段容器の奥の収納部は、前記下段容器の側面と背面と前記上段容器の底面とによって空間が構成されており、この空間の奥側は、前記下段容器の側面と背面と前記上段容器の底面とによってほぼ閉塞されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
野菜室2の容器形態を検討するにあたり、実態の把握として一般家庭の冷蔵庫の野菜室2に収納されている青果物種類の収納状況調査を行ったところ、収納青果物の種類としては、図9に例として示すような種類が多く収納されている状況にあり、上位にランクされている青果物の収納を検討の基調とした。
【0017】
この調査結果を基に、上位にランクされている青果物の農協の出荷規格を調べてみると、図10に例として示すような値であることがわかった。また、一般家庭の消費者が入手している青果物寸法の実態把握のため、大手スーパーマーケットで市販されている各種青果物の購入実測調査を行い、図11に例として示すような調査データーを得た。
【0018】
一般消費者が野菜室2に収納している主な青果物の寸法を想定するにあっては、図9〜図11の調査データーを、野菜室2の容器形態を検討する青果物の寸法根拠とし、バラツキを加味して想定することにした。青果物の出し入れのしやすさについては、野菜室2における主婦の使い勝手や収納意識の調査結果から、ホウレンソウなどの葉物やキュウリ,アスパラガスなどの細長い物は、手前側の立て収納部Aに、イチゴ,ブドウ,モモ,ビワなど表皮が柔らかく傷による劣化がしやすいものやプラスチックパックに入っている果物や表皮の固いグレープフルーツ,オレンジ,レモンなどは上段容器6に、キャベツ,ハクサイ,レタスなどの大物は下段容器7に収納したいとのニーズが確認されている。
【0019】
従って、野菜室2の収納容器形態を検討する場合は、当然、青果物の寸法と使い勝手を考慮する事が重要になっている。野菜室2を構成する容器全体の深さは、立て収納部Aに収納される代表的な葉物野菜であるホウレンソウの高さを基準に設定されており、上段容器6の深さと下段容器7の深さは、立て収納部Aの深さ約260mmを上段容器6の深さによって内分した値となっている。即ち、上段容器6の底面を、左右で収納部深さが2段階となるように構成することによって、下側に配設された下段容器7の収納部高さを2段階として対処するものである。
【0020】
具体的には、図2の側面から見た野菜室部分の断面図、および図3の正面から見た野菜容器の断面図に示すような底面形状を具備する上段容器6とすることによって、収納部全体の高さである約260mmの寸法を変えることなく、収納性の高い収納部としてB〜E部の深さ、あるいは高さの異なる4段階の収納部を確保しようとするものである。また、従来2段階として設定されていた上下段の容器が、4段階の収納部に変わることによって、青果物の分類整理のしやすさが向上し、混在に起因する出し入れ時のぶつかりで発生する傷付きも抑制できるものとしている。
【0021】
また、下段容器7の開口部の一部を閉塞するように上段容器6を設けると共に、上段容器6は下段容器7をベースとして奥側にスライド移動を可能とする構造とし、更に、上段容器6と下段容器7が組み合わされた時には、下段容器7の背面部が上段容器6によりほぼ閉塞され、下段容器7内の高湿状態を保持するような構造となっている。
【0022】
効果としては、下段容器7開口部の一部を上段容器6で閉塞する収納構造にすることによって、前側に立て収納部Aを設定でき、上段容器6を奥側にスライド移動する構造にすることによって、下段容器7内の青果物が見やすく、出し入れもしやすくしている。更に、上段容器6で下段容器7の背面部がほぼ閉塞される構造にすることによって、下段容器7内の高湿状態が保たれ、収納青果物の鮮度を保持することが可能となっている。
【0023】
また、上段容器6の底面を、左右で収納部深さが2段階となるように構成するにあたり、その分割線を容器幅のほぼ中央となし、且つ、前記の分割線となる段部15の延長部に、落下防止用の立上り16を設けたことによって、収納部Bと収納部Cの青果物が分類でき、且つ、球状あるいは円筒状のものでも収納部Bから収納部Cへ落下することなく、収納整理することを可能としている。
【0024】
また、図1の外観斜視図に示すように、引き出し式野菜室扉8を除いた冷蔵室3等がヒンジ機構13により回転扉として構成された冷蔵庫1においては、収納部深さが2段階となるように構成された上段容器6の収納部深さの浅い方が、前記冷蔵室3等の扉のヒンジ機構13側に位置させると共に、上段容器6側には下段容器7よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにしたことによって、冷蔵室3等の開閉に伴う衝撃を最小限に抑えることができ、収納青果物に対する衝撃での機械的なストレスを抑制できるものである。
【0025】
また、立て収納が必要なホウレンソウ等の葉物の高さ寸法に合わせ、下段容器7の深さ寸法を260±10mmとして構成し、この下段容器7の開口部の一部を閉塞するように上段容器6を下段容器7内に設け、この上段容器6の深さ寸法を、260±10mmの1/2よりも小さく形成したことによって、主婦の使い勝手や収納のニーズに合致した分類収納を可能にしたものである。
【0026】
また、下段容器7の開口部の後方を閉塞するように、上段容器6を下段容器7内に設けると共に、野菜室3への冷気吹き出し口16を、上段容器6の近傍に設けたことによって、上段容器6内を下段容器7内よりも低い温度とすることができ、果物などの鮮度をより保持させられるものである。
【0027】
また、上下2段の容器から成る収納構造の野菜室3においては、上段容器6の底面の左右に30±10mmの段差を設け、上段容器6の浅い側の深さを85±10mm、上段容器6の深い側の深さを115±10mm、下段容器7の浅い側の高さを145±10mm、下段容器7の深い側の高さを175±10mmとして,野菜室3の容器構成の全高さを260±
10mmとすることによって、上下2段の容器組み合わせ高さを大きくすることなく、収納青果物の大きさに応じた4段階の収納場所を確保することを可能にしたものである。
【0028】
さらに、下段容器7の前側に収納部Aを設ければ5段階の収納場所を確保することが出来る。
【0029】
図1は本発明の実施例となる冷蔵庫1の外観斜視図であり、引き出し式の野菜室2を開いた時の外観を示している。図2は側面から見た野菜室2部分の断面図、図3は正面から見た野菜室2部分の断面図である。
【0030】
図1,図2および図3に示すように、上部に冷蔵室3、下部は上段冷凍室4と下段冷凍室5で冷蔵庫1の各貯蔵室が構成されている。野菜室2は、上段容器6と下段容器7との容器構成から成り、野菜室2の引き出し式の野菜室扉8によって上下段容器が一緒に引き出される。また、図2に示すように、上下段容器の本体側の直上部には、容器内湿度を保持する保湿シート9と密閉性を高めるパッキング10を具備した容器蓋11が配置されている。
【0031】
一方、下段容器7内には、手前側に葉物などの青果物を区分けする着脱可能な仕切り
12が設置され、立て収納部Aを形成している。このような冷蔵庫の野菜室2においては、図4に示すような、上段容器6が下段容器7に固定されている容器構成と、図2に示すような、上段容器6が下段容器7上を奥側にスライド移動して下段容器7内の青果物の出し入れをする容器構成があるが、本発明によれば、どちらの容器構成の場合でも実施は可能であるが、本説明では、より複雑な図2に示す後者の、上段容器6が下段容器7上を奥側にスライド移動して下部容器7内の青果物の出し入れをする容器構成で説明する。
【0032】
野菜室2を構成する容器全体の深さを設定するにあたっては、従来と同様に立て収納部Aに収納される代表的な葉物野菜であるホウレンソウの高さを基準に設定すると、約260
mmの深さの確保が必要になる。ここでは従来例と同様に計算を単純にするために各容器の厚さを無視して図3により説明する。
【0033】
上段容器6の深さと下段容器7の深さは、立て収納部Aの深さである約260mmを内分した値としている。この内分する上段容器6の深さ設定にあたっては、主婦の収納意識と使い勝手を考慮する必要が有り、上段容器6に収納したいとする中での大物であるグレープフルーツが収納できる高さとして、約115mmが設定でき、その下部の下段容器7の深さは必然的に約145mmとなる。
【0034】
また、下段容器7に収納する中での大物である農協出荷規格2Lサイズのキャベツから換算した高さである約160mmに市場外流通によるバラツキを約15mmとして加味すると約175mmが設定でき、その上部の上段容器6の深さは必然的に約85mmとなり、4段階の設定は、30mmピッチの等間隔とすることができる。
【0035】
この上下段容器へ収納できる青果物を確認すると、上段容器6の浅い収納部Bには、ブドウ,サクランボ,イチゴ,プチトマトなどのパック容器、シイタケ,サヤインゲンなどのトレー容器、モヤシ,ピーマン,ナメコなどの袋物、モモ,オレンジ,レモン,トマトなどが収納できる。
【0036】
上段容器6の深い収納部Cには、グレープフルーツなどの大きな柑橘類のほか、大きめのパック容器に入っているスモモ,ビワなどが収納の対象となっている。勿論、上段容器6の浅い収納部Bに入れられる青果物についても収納は可能である。
【0037】
一方、下段容器7の浅い収納部Dでは、ナス,ニンジン,レタス,カリフラワー,ブロッコリーなどが収納でき、深い収納部Eでは、ハクサイ,キャベツ,カボチャなどの大物野菜が収納が可能となっている。このほか下段容器7には、葉物や深さ約260mmに収まる長物用として立て収納部Aも備えている。
【0038】
このように、上段容器6の底面左右に約30mmの段差を設けることによって、上段容器6の浅い収納部Bの深さを約85mm,上段容器6の深い収納部Cの深さを約115mm,下段容器7の浅い収納部Dの深さを約145mm,下段容器7の深い収納部Eの深さを約175
mmとすることによって、上下段容器内に収納する青果物の大きさに応じ、上下段の容器で4段階、立て収納部Aを含めると5段階の収納場所を確保したことになる。
【0039】
従って、野菜室2の全体の深さを変えずにより大きな野菜にも充分対処することが可能となり、各収納部での重なりが少なく、出し入れのしやすい野菜室2を提供するものである。
【0040】
上記構成によれば、野菜室2の上段容器6の底部を、左右で収納深さが2段階となるように構成したことによって、下側に配設された下段容器7の収納高さも2段階となり、従来と同一の容器高さでもより大きな物の収納を可能にし、主婦のニーズに合った分類収納ができるようになった。
【0041】
従って、大きな物に隠れて見つけ難かった小さな野菜や使いかけの野菜を捜すのに手間取ることがなく、出し入れのしやすい形態が得られた。更に、高い分類収納性が得られることから、上下段容器の収納青果物を一目で確認でき、二重の購入も防げ、出し入れ時における青果物の傷付き等による鮮度劣化の抑制も可能としている。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、収納性の高い野菜室を備えた冷蔵庫を提供することができ、また、ヒンジ機構により回転扉として構成された冷蔵室を備える冷蔵庫においては、収納部深さが左右に2段階となるように構成された上段容器の収納部深さの浅い方を冷蔵室の扉のヒンジ機構側に位置させ、上段容器側には下段容器よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにしたことによって、冷蔵室等の開閉に伴う衝撃が収納物に与える影響を抑えることができ、収納青果物に対する衝撃での機械的なストレスを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷蔵庫の外観斜視図である。
【図2】 本発明の冷蔵庫を側面から見た野菜室部分の断面図である。
【図3】 本発明の冷蔵庫を正面から見た野菜室部分の断面図である。
【図4】 本発明の上段容器が固定された構成の側面から見た野菜室部分の断面図である。
【図5】 従来例となる冷蔵庫の外観斜視図である。
【図6】 従来例となる冷蔵庫の側面から見た野菜室部分の断面図である。
【図7】 従来例となる冷蔵庫の正面から見た野菜室部分の断面図である。
【図8】 従来例となる上段容器が固定された構成の断面図である。
【図9】 青果物の収納種類調査データである。
【図10】 農協出荷規格の調査データーである。
【図11】 青果物の寸法実測調査データーである。
【符号の説明】
1…冷蔵庫、2…野菜室、3…冷蔵室、4…上段冷凍室、5…下段冷凍室、6…上段容器、7…下段容器、8…野菜室扉、9…保湿シート、10…パッキング、11…容器蓋、12…仕切り、13…ヒンジ機構、14…冷気吹き出し口、15…段部、16…立上り。
Claims (3)
- 上段容器と下段容器の容器構成から成る引き出し式の野菜室と、ヒンジ機構等により回転扉として構成された扉を有する冷蔵室とを備え、前記野菜室を引き出すことによって前記上段容器と前記下段容器とが一緒に引き出される構成を有する冷蔵庫において、
前記上段容器は、収納部深さが左右に2段階となるように構成され、前記上段容器の下側に配された下段容器の収納部高さを左右に2段階とし、
前記上段容器側には前記下段容器側よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにし、
前記収納部深さが左右に2段階となるように構成した前記上段容器の収納部深さの浅い方が、前記野菜室内で高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部となり、
この高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部を前記冷蔵室の扉のヒンジ機構側に位置させたことを特徴とする冷蔵庫。 - 上段容器と下段容器の容器構成から成る引き出し式の野菜室と、ヒンジ機構等により回転扉として構成された扉を有する冷蔵室とを備え、前記野菜室を引き出すことによって前記上段容器と前記下段容器とが一緒に引き出される構成を有する冷蔵庫において、
前記上段容器は、その底面に段部が設けられ、前記段部によって左右に分割されるそれぞれの収納部の深さが異なり、
前記上段容器側には前記下段容器側よりも高さ寸法が小さい収納物を収納させるようにし、
収納部の深さが異なる前記上段容器の収納部深さの浅い方が、前記野菜室内で高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部となり、
この高さ寸法が最も小さい収納物を収納する収納部を前記冷蔵室の扉のヒンジ機構側に位置させたことを特徴とする冷蔵庫。 - 前記上段容器は前記下段容器上にスライド移動が可能に構成され、前記下段容器の奥の収納部は、前記下段容器の側面と背面と前記上段容器の底面とによって空間が構成されており、
この空間の奥側は、前記下段容器の側面と背面と前記上段容器の底面とによってほぼ閉塞されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
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