JP3867005B2 - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドラムブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に制動装置の一つとしてあげられるドラムブレーキ装置は、自動車のタイヤホイールに固定されたドラムとの間で乾式摩擦を発生させることで制動動作を行わせるものである。
このうち、サービスブレーキ時にドラムの回転方向に拡開するシュウをリーディングシュウとし、その反対側のシュウをトレイリングシュウと称しているLT(リーディング・トレイリング)型のブレーキ装置において、パーキングブレーキ時においてデュオサーボ効果が得られるように構成したものがある。このようなドラムブレーキ装置としては、例えば特許第3245768号公報や、特開平10−110758号公報に記載されたものがある。このドラムブレーキ装置は、一対のブレーキシュウ間に掛け渡される第二ストラットをパーキングブレーキに連動して拡開するアクチュエータとし、さらに一端側にもストラット(第一ストラット)を配設すると共に、アクチュエータの動作を第一ストラットに伝えるためのピボットレバーである長尺状リンクを備えている。
【0003】
この長尺状リンクは、一方のブレーキシュウの下側に重ね合わされるように配設される長尺状の部材からなり、その両端にはアクチュエータと第一ストラットとがそれぞれ係合し、中間部分には一体成形された凸部を有し、一方のブレーキシュウに形成された嵌合穴にこの凸部を枢着させた構成を有している。さらに、長尺状リンクはロッドピンを一方のブレーキシュウに貫通させることで回転方向および回転量を規制している。これにより長尺状リンクは、第一ストラットを押圧する方向に回転可能になるように、一方のブレーキシュウに枢着された構成になっている。
【0004】
このドラムブレーキ装置においてパーキングブレーキの作動時にはアクチュエータが、一方のブレーキシュウおよび長尺状リンクを外側に向けて押圧する。長尺状リンクは嵌合穴を回転中心として回転するので、第一ストラットは、反対側、つまり、内側に押圧される。このようにして長尺状リンクに押圧された第一ストラットは、反対側にある他方のブレーキシュウを外側に押圧して拡開させ、LT型として機能する。この状態で、大きな制動力が作用すると、デュオサーボ型に変化する。すなわち、制動力により他方のブレーキシュウが第一ストラットを押圧すると、今度は、第一ストラットが一方のブレーキシュウに当接するまで前記とは逆方向に移動する。そして、一方のブレーキシュウに当接した後の第一ストラットは他方のブレーキシュウの一端側に対してアンカとして機能する。ここで、第一ストラットに伝達された力は、一方のブレーキシュウに対する入力として作用するが、その力はアクチュエータによる入力に比べて数倍に増幅されているために、大きな制動力が得られる。
【0005】
なお、このようなドラムブレーキ装置のアクチュエータについて、図8(a)、(b)を用いて説明する。なお、図8(a)はドラムブレーキ装置の他端側の断面図であり、図8(b)は図8(a)の一部拡大図である。アクチュエータは、パーキングブレーキに連結された操作レバー191と、操作レバー191にピン192で結合されると共に、ブレーキシュウ193,194を拡開させる第二ストラット195とから構成されている。第二ストラット195は、アジャストストラット196と、ブレーキシュウ193および長尺状リンク197に貫通するベルクランクレバー198とを含んで構成されている。ベルクランクレバー198は、アジャストストラット196のスライド溝196bにピン202を用いて回動およびスライド自在に取り付けられているが、ペルクランクレバー198とアジャストストラット196との間にスプリング199を掛け渡すと共に、ベルクランクレバー198に形成された歯198aと、アジャストストラット196に形成された歯196aとを係合させることで所定位置に固定させている。ここで、使用によりドラムブレーキ装置190の摩擦要素であるライニング200,201が摩耗した場合は、一対のブレーキシュウ193,194の拡開量を多くする必要がある。つまり、アジャストストラット196およびベルクランクレバー198の移動量(ストローク量)を多くする必要があるが、このようなストローク量の変化を最小限に止めるために、歯196a,198aなどによりストローク量の調整している。必要なストローク量が増加する場合は、図8(b)に拡大して示す歯196aと歯198aの噛み合せがベルクランクレバー198の回転によりずれて、一つ下側の歯198aが歯196aに噛み合う。これにより、ベルクランクレバー198は、外側に向けて回動するので、第二ストラット195全体の長さが長くなるので、ライニング200,201が摩耗した場合であっても、パーキングブレーキの操作量を初期状態に近い操作量に止めることが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示したドラムブレーキ装置190は、歯196a,198aの噛み合いの変化などによりストローク量の調整を行う機構を第二ストラット195に備えた結果として、隙間LS2を有しており、この隙間LS2が、パーキングブレーキのハンドレバーを引いても制動力が発生しない領域、すなわち、無効ストロークを発生させる原因になっていた。また、このような機構を追加することでドラムブレーキ装置190の構成が複雑になり、高コスト化の原因となっていた。さらに、ドラムブレーキ装置190は、第二ストラット195と長尺状リンクとの間に、ブレーキシュウ200の拡開方向に隙間LS1を有し、この隙間LS1も無効ストロークとなる。よって、前記の隙間LS2と共に、大きな無効ストロークを有していた。
【0007】
従来のドラムブレーキ装置は、LT型からデュオサーボ型に変化するときに、一方のブレーキシュウよりも先に長尺状リンクが第一ストラットにぶつかる可能性がある。この場合は、一方のブレーキシュウが拡開を開始する前に長尺状リンクが回転を開始することになるが、長尺状リンクは、前記したロッドピンがブレーキシュウ200に当接しているので第一ストラットから押圧される方向への回転はできないので、長尺状リンクが変形・破損する可能性がある。
【0008】
また、アクチュエータのオペレーションレバーとパーキングブレーキとを連動させるコントロールケーブルを配設するために、ドラムブレーキ装置は水平軸に対して約30度、リーディング側のブレーキシュウが下側に位置するように傾斜させて車体に取り付けられるが、この傾斜によりブレーキシュウや、第一ストラットが片寄り、サービスブレーキの作動時(ホイールシリンダの作動時)に、リーディングシュウがドラムとの間で引き摺りを発生させることがあった。
したがって、本発明は、サービスブレーキや、パーキングブレーキの作動に対してピボットレバー、および、ブレーキシュウの動作を応答性よく、安定させることで良好な制動特性を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための本発明の請求項1に係る発明は、バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシュウの一端側にホイールシリンダおよび第一ストラットを配置し、他端側にアンカブロックおよび第二ストラットであるパーキングブレーキ用のアクチュエータを配置し、第一ストラットとアクチュエータにそれぞれ係合するピボットレバーを一方のブレーキシュウに対して回動または揺動可能に備えたドラムブレーキ装置であって、ピボットレバーは、一方のブレーキシュウに凹凸により形成される線接触部分を有し、この線接触部分を支点として回動または揺動し、線接触部分よりも一方のブレーキシュウの一端側において、一方のブレーキシュウを遊するロッドピンを備え、アクチュエータはピボットレバーを押圧する突起部を有し、突起部はピボットレバーに形成されている角窓を貫通し、該角窓の前記一方のブレーキシュウの拡開方向側の縁に当接すると共に、一方のブレーキシュウに形成されている角窓のブレーキ中心側の縁との間に隙間を有して貫通しており、パーキングブレーキ作動時に一のブレーキシュウがデュオサーボ効果を発現するときに第一ストラットに押圧されるピボットレバーの移動量よりも隙間が大きくなるように構成されているドラムブレーキ装置とした。
【0010】
このドラムブレーキ装置は、ピボットレバーが一方のブレーキシュウに線接触する部分を揺動支点とすると共に、ロッドピンを遊させる構成とした。さらに、ピボットレバーの位置決めをアクチュエータの突起部に当接するようにし、その突起部とブレーキシュウの角窓との間に隙間を設けた。これにより、ピボットレバーは、揺動支点をスライドさせながら、一方のブレーキシュウに対して独立に回動または揺動することが可能になっている。このように構成すると、第一ストラットをアンカとして一対のブレーキシュウが拡開してデュオサーボ効果を発現する際に、ピボットレバーがアクチュエータの突起部を介して一方のブレーキシュウにぶつかることを防止できる。したがって、第一ストラットとピボットレバーとの間の隙間の初期設定値を小さくすることが可能になり、パーキングブレーキ時の無効ストロークを少なくすることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のドラムブレーキ装置において、一方のブレーキシュウの他端側と、他方のブレーキシュウの他端側とに掛け渡され、一対のブレーキシュウの他端側を縮径方向に付勢するリターンスプリングを備え、リターンスプリングは一方のブレーキシュウ側が他方のブレーキシュウ側よりもホイルシリンダ側に位置するように組み付けられている構成にした。
【0012】
この構成は、LT型のドラムブレーキ装置、または、LT型からデュオサーボ型に変化するドラムブレーキ装置において、ドラムブレーキ装置が傾斜して車体に取り付けられても、それぞれのブレーキシュウにおけるリターンスプリングによる付勢力とアンカブロックとの接触点までの距離によるモーメントの差により一方のブレーキシュウがドラムに接触する方向の片寄ることを防止するので、一方のブレーキシュウとドラムとの引き摺りが発生することはない。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のドラムブレーキ装置において、アンカブロックは、一方のブレーキシュウとの当接面がリターンスプリングと略直交するような傾斜角度を有している構成にした。
【0014】
このドラムブレーキ装置は、リターンスプリングの傾斜により一方のブレーキシュウをアンカブロック側への引き下がりを、当接面の傾斜により防止する。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項に記載のドラムブレーキ装置において、他方のブレーキシュウと一方のブレーキシュウとは線対称な形状を有しており、他方のブレーキシュウにおいてリターンスプリングを掛け渡すために形成された掛部に対向する一方のブレーキシュウの開部の少なくとも一部がピボットレバーおよび/またはアクチュエータのストラットにより塞がれている構成とした。
【0016】
このドラムブレーキ装置は、ピボットレバーが、ブレーキシュウの開口部の一部を塞ぐように配置されているので、この開口部にリターンスプリングを掛けることはできないようになっている。したがって、リターンスプリングの掛け間違いを防止できる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のドラムブレーキ装置において、アクチュエータは、パーキングブレーキに接続される操作レバーと、操作レバーの回動によりブレーキシュウの他端側を拡開させるように作動するストラットを含んで構成され、操作レバーとストラットとの間にはスプリングが掛け渡されている構成とした。
【0018】
このようなスプリングは、アクチュエータとブレーキシュウとに付勢力を及ぼすことがないので、ライニングが大きく摩耗した場合であっても、ブレーキシュウの他端間に大きな縮径方向への力を発生させることを防止することができる。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載のドラムブレーキ装置において、アクチュエータは、パーキングブレーキの操作によって他方のブレーキシュウに沿って回動するレバーと、レバーによりピボットレバーを押圧するプレートとを含んで構成されたアクチュエータであって、一対のブレーキシュウの他端側に掛け渡されたストラットスプリングを有し、ストラットスプリングは、一方のブレーキシュウをホイールシリンダ方向に付勢するモーメントを発生させるべく傾斜角度をもって掛け渡されていることとした。
【0020】
このドラムブレーキ装置は、アクチュエータを構成するプレートにより一方のブレーキシュウをアンカブロック側に引き付ける力が発生しても、ストラットスプリングによって一方のブレーキシュウにアンカブロック側からホイールシリンダ側に向かうモーメントを発生させることにより、一方のブレーキシュウの引き摺りを防止する。なお、ここでの引き摺りとは、サービスブレーキの不作動時にブレーキシュウとドラムとの間で摩擦が生じている状態を言い、ドラム摺動面の輝面化が生じることで、サービスブレーキ作動時の摩擦係数の上昇に伴うノイズが発生するなど、所望の制動特性が得られなくなることをいう。
【0021】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載のドラムブレーキ装置において、アクチュエータは、パーキングブレーキの操作によって他方のブレーキシュウに沿って回動するレバーと、レバーによりピボットレバーを押圧するプレートとを含んで構成されたアクチュエータであって、アクチュエータとブレーキシュウとの間に掛け渡されたストラットスプリングにより発生するプレートの引き倒しを防止するためにアンカブロック側に変形した屈曲部を有することとした。
【0022】
このドラムブレーキ装置は、ストラットスプリングにより発生するプレートを引き倒そうとする力を減ずる構成とした。プレートに無理な力がかからないので、プレートにより作動するピボットレバーの動作を安定させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1の正面図に示すように、ドラムブレーキ装置1は、自動車のタイヤホイールに固定されたドラム(不図示)の内面に当接して乾式摩擦による制動を行わせる一対のブレーキシュウ2,3が、車軸に固定されるバッキングプレート4に拡開可能に支持された構成を有している。ブレーキシュウ2,3の拡開動作は、一端2a,3a側に配設されたホイールシリンダ5、および、他端2b,3b側に配設された第二ストラット(アクチュエータ6)により行われている。さらに、ブレーキシュウ2,3の一端2a,3a側には、第一ストラット10が掛け渡されている。
【0024】
バッキングプレート4は、円盤形状を有し、中央部分に車軸を挿通させるための開口4aが形成されている。図1において開口4aの上側にはサービスブレーキにより駆動するホイールシリンダ5が固定され、開口4aを挟んでホイールシリンダ5に対向する位置には、アクチュエータ6が掛け渡されると共に、ブレーキシュウ2,3の他端2b,3bが当接するアンカブロック7が固定されている。なお、符号7bはブレーキシュウ2,3の浮き上がりを防止するために固定されている板材である。
【0025】
ホイールシリンダ5は、油圧により長軸方向に進退可能なピストンを内蔵している。このピストンは、ブレーキシュウ2,3の各々の一端2a,3aに当接しており、ピストンが長軸方向に突出するとブレーキシュウ2,3の一端2a,3a側がそれぞれ拡開させられる。
【0026】
次に、ブレーキシュウ2について図1および図2を用いて説明する。
ブレーキシュウ2は、一端2aから他端2bに至る中間部分において公知の保持機構18によりバッキングプレート4に揺動可能に支持されており、一端2a側がホイールシリンダ5のピストンに当接し、他端2b側がアンカブロック7に当接している。同様に、ブレーキシュウ3も、中間部分において保持機構18によりバッキングプレート4に揺動可能に支持されており、一端3a、他端3bは、それぞれホイールシリンダ5、第一ストラット10、および、アンカブロック7に係止されている。さらに、両ブレーキシュウ2,3は、一端2a,3a側、他端2b,3b側において、それぞれリターンスプリング9aおよびリターンスプリング9bにより縮経方向に付勢されている。
【0027】
図2に示すようにブレーキシュウ2のウェブ21の内側面には、ピボットレバー8の突出部81に接触する曲面からなる凹部24が形成されている。また、凹部24からホイールシリンダ5に当接する端部に至るまでの間に、ピボットレバー8のロッドピン83を遊貫させるための貫通穴25が形成されている。この貫通穴25は、ピボットレバー8の回動または揺動時のロッドピン83の動きに合わせた細長の長穴部25aと、長穴部25aの一部から延長された延長穴部25bとからなっている。この長穴部25aにより、ピボットレバー8は、ブレーキシュウ2に対して自由な回動が可能になっている。
また、ブレーキシュウ2の外側面には、摩擦要素であるライニング23が貼設されている。
【0028】
ピボットレバー8は、ブレーキシュウ2に沿うような細長形状を有している。その中間部分には突出部81と、ウェブ21に係合する係合部84とを有している。また、ウェブ21を遊貫し、アジャストレバー11と係合するためのロッドピン83が取り付けられている。
【0029】
突出部81は、曲面形状を有する凸部であり、ウェブ21の凹部24に向けて突出している。この突出部81はウェブ21の凹部24に線接触する部分であり、ここを支点として回動することが可能になっている。突出部81の半径はウェブ21の凹部24の半径よりも小さいので、実際には突出部81の曲面の一部がウェブ21の凹部24との接触位置を移動させながら回動する。
係合部84は、突出部81からさらに立設した帯形状をなしている。係合部84の上下の両端部は、外側面に向けて折り曲げられると共に、切り欠かれてピボットレバー8の本体との間でウェブ21を摺動可能に挟み込んでいる。
【0030】
本実施形態におけるアクチュエータ6は、図1のA−A線断面図である図3に示すように、パーキングブレーキのハンドレバーに連結される操作レバー61と、ピン62で操作レバー61に連結され、他方のブレーキシュウ3とピボットレバー8との間に掛け渡されたストラットであるプレート63とからなるクロスプル型として構成されている。
【0031】
操作レバー61は、バッキングプレート4の下面側において大きく湾曲する腕部61aを有し、先端にはケーブルを接続させる貫通穴64が形成されている。一方、操作レバー61のブレーキシュウ3側には、ウェブ31を押圧するための突起部61bを備えている。
プレート63は、ピン62による結合部と反対側の端部に、ピボットレバー8を押圧するための第一突起部63aと、ピボットレバー8の下面を支える第二突起部63bとを有している。第一突起部63aは、ピボットレバー8の角窓82aを貫通し、ブレーキシュウ2の拡開方向(図3における右側)に向かって当接することでピボットレバー8の位置決めを行っている。アクチュエータ6の孔63dと操作レバー61との間には、操作レバー61を元の位置に戻す方向に付勢するストラットスプリング9cが掛け渡されている。
【0032】
このアクチュエータ6は、パーキングブレーキが操作された場合に、操作レバー61が矢印Eの方向に引かれることで、ピン62を支点として操作レバー61の突起部61bがブレーキシュウ3を押圧する。同様にプレート63の第一突起部63aがピボットレバー8の一端を押し、ピボットレバー8の突出部81がブレーキシュウ2を押圧するので、ブレーキシュウ2,3が拡開する。
【0033】
また、図1に示す他端2b,3b側のリターンスプリング9bは、ブレーキシュウ2のスプリングの掛部であるスプリング掛け用溝102bと、ブレーキシュウ3のスプリングの掛部であるスプリング掛け用孔103aとの間で斜めに掛け渡されている。スプリング掛け用孔103aは、スプリング掛け用溝102bよりもアンカブロック7に近接した位置に形成されているので、スプリング9bは、ブレーキシュウ2からブレーキシュウ3に向かってアンカブロック7に近接するような傾斜を有し、その傾斜角度θ1は、1〜10度である。言い換えれば、ブレーキシュウ2,3を地面に対する垂線に平行に配置した場合の水平軸に対してθ1の傾斜角度を有していると言える。リターンスプリング9bをこのように傾斜させて掛け渡すことで、付勢力とアンカブロック7との接触点までの距離によるモーメントの差によりブレーキシュウ2に反時計回り、すなわち、ブレーキシュウ3に引き付けるような力を発生させている。これにより、ドラムブレーキ装置1が傾斜して車体に取り付けられた場合であってもブレーキシュウ2をドラムから離すような作用を引き起こさせ、ブレーキシュウ2とドラムとの間での引き摺りの発生を防止することができる。
【0034】
アンカブロック7は、ブレーキシュウ2,3との当接面7a,7cが傾斜している。当接面7a,7cの傾斜角度θ2は前記θ1と同程度で、ドラムブレーキ装置1の外周側から中心側に向かって幅を減ずるように1〜10度である。これにより、前記のストラットスプリング9cと当接面7aとにより張る角度は、ほぼ直角になっている。当接面7aを傾斜させることでリターンスプリング9bの傾斜によるブレーキシュウ2の引き下がりを防止することができる。
【0035】
なお、ブレーキシュウ2は、ブレーキシュウ3と線対称な形状を有しているために、ブレーキシュウ3のスプリング掛け用孔103aに対向する位置にスプリングを掛けることができる孔である開部102aが形成されているが、この開部102aにスプリング9bが掛けられることはない。本実施形態では、ピボットレバー8がウェブ21の裏面から開部102aの一部を塞ぐことで、リータンスプリング9bの掛け渡し位置の組み付け間違いを防止している。この他にもアクチュエータ6のプレート63を屈曲させるなどして開部102aの一部を塞いでも良い。
【0036】
ピボットレバー8の上面には、シュウクリアランスを調整する際に用いられるアジャストレバー11が配設されている。このアジャストレバー11は、下端においてピボットレバー8のロッドピン83が挿通する開口部11aを有すると共に、第一ストラット10の中間部分に向けて延びる腕部11bを有している。また、この腕部11bとブレーキシュウ2のウェブ21との間にはスプリング9dが架設されている。
【0037】
図1のB−B線断面図である図4に示すように、第一ストラット10は、ブレーキシュウ3側のチューブ部材12と、ブレーキシュウ2側のソケット部材13とボルト部材16で連結した構成を有し、前記したようにパーキングブレーキ時にブレーキシュウ2、および、ピボットレバー8と、ブレーキシュウ3との間で力の伝達を行う役割を有している。ここにおいて、第一ストラット10はアクチュエータ6、および、ブレーキシュウ2,3、並びに、ピボットレバー8と協働してリンク機構を構成している。
【0038】
チューブ部材12の端部12aは、平面状に圧潰されると共に係止用切欠部15が形成されており、この係止用切欠部15とブレーキシュウ3とをスライド可能に嵌合させることにより、ブレーキシュウ3に係合している。
また、ソケット部材13の端部13bは、平面状に圧潰されると共に、複数の段差を有する係止用切欠部が形成されている。この係止用切欠部には、中心軸上においてブレーキシュウ2のウェブ21を遊嵌する第一段差部14aと、第一段差部14aよりも切欠き量が少なく、ピボットレバー8を遊嵌する第二段差部14b、および、アジャストレバー11を係合させる第三段差部14cと有している。パーキングブレーキの操作時には、ピボットレバー8が第二段差部14bに当接し、さらに押圧することにより、ブレーキシュウ2,3の一端2a,3aを拡開させる。
【0039】
なお、チューブ部材12はその内径部にネジが切られており、このネジにボルト部材16が螺入されることで第一ストラット10が形成されているが、ネジが切られているチューブ部材12へのボルト部材16の螺入量を手動、または、自動で調整することでブレーキシュウ2,3間の間隙を調整することができる。自動で調整する際には、ブレーキシュウ2と第一ストラット10との間に隙間ができた際に、アジャストレバー11がボルト部材16を回転させるように作用する。
【0040】
次に、このドラムブレーキ装置1において、サービスブレーキが操作された場合について説明する。
まず、ドラムが図1の矢印の方向Rに回転している状態(自動車の走行状態)で、運転者がサービスブレーキを操作すると、ホイールシリンダ5のピストンがそれぞれのブレーキシュウ2,3の一端2a,3aを押圧する。この押圧力により拡開したブレーキシュウ2のライニング23、および、ブレーキシュウ3のライニング33が、それぞれの押圧力で回転するドラムとの間に摩擦力を発生させ、ドラム、すなわち、タイヤを停止させる。
【0041】
一方、車両の停止状態において、サービスブレーキが操作されていない状態で、パーキングブレーキが操作されると、操作レバー61が図3に示すピン62を支点として回動する。プレート63は、第一突起部63aでピボットレバー8の角窓82aを押圧し、ウェブ21の凹部24(図2参照)を支点としてピボットレバー8を回動(または揺動)させる。これにより、第一ストラット10を介してブレーキシュウ3の一端3a側が拡開する。また、ピボットレバー8の回動時に突出部81から伝達される力によりブレーキシュウ2も拡開する。
【0042】
このようにして拡開したブレーキシュウ2のライニング23、および、ブレーキシュウ3のライニング33が、それぞれの押圧力でドラムとの間に摩擦力を発生させ、ドラム、すなわち、タイヤの回転を制動する。さらに、車両の走行中または下りの坂道での停止時において、制動力がある値を越えると、トレーリング側のブレーキシュウ3が回転方向Rに移動を始め、第一ストラット10を押し返し、リーディング側のブレーキシュウ2のウェブ21に当接するまで移動する。そして、第一ストラット10がブレーキシュウ2のウェブ21に当接したとき、第一ストラット10はブレーキシュウ3のアンカーの役目をするように、その役割が変化する。また、バック走行時や上り停止時においては、同じく制動力が所定値を超えるリーディング側のブレーキシュウ2が回転方向(図1のRに反対の方向)に移動を始め、ウエブ21が第一ストラット10に当接するまで移動する。そして、当接した後の第一ストラット10は、ブレーキシュウ2に対してアンカとして機能するように、その役割が変化する。結果として、パーキングブレーキの機構はLT型からデュオサーボ型に変化し、制動力は初期のLT型の場合に比べて数倍に増加する。
【0043】
また、サービスブレーキが操作された状態で、パーキングブレーキが操作された場合、さらにその逆の場合は、それぞれの動作が付加されて確実な制動性能を発現する。
【0044】
このように構成されたドラムブレーキ装置1は、LT型からデュオサーボ型に移行する際など、第一ストラット10によりピボットレバー8が押圧される場合であってもピボットレバー8のアクチュエータ6側に過度の力が作用することはない。
すなわち、第一ストラット10がピボットレバー8を押圧すると、ピボットレバー8は突出部81を回動中心として接触位置を移動させながら回動し、アクチュエータ6をブレーキシュウ3側に押すが、ブレーキシュウ2の角窓21dのブレーキ中心方向(アンカブロック7側)の縁部とアクチュエータ6の第一突起部63aとの間に隙間Cdがあるので、ブレーキシュウ2と第一突起部63aとが衝突することはない。仮にブレーキシュウ2と第一突起部63aとが衝突すると、アクチュエータ6の移動がブレーキシュウ2によりロックされ、ピボットレバー8も回動不能にロックされることになる。第一ストラット10により回動すべく押圧されているピボットレバー8がロックされることにより、ピボットレバー8には過度の力が作用し、変形等の可能性が生じる。しかしながら、本実施形態では、前記したように、隙間Cdによりブレーキシュウ2と第一突起部63aとは衝突せずにピボットレバー8の回動もロックされないので、ピボットレバー8等からなるリンク機構を正常に機能させることが可能になっている。なお、本実施形態では、非作動時の第一ストラット10の第二段差部14bとピボットレバー8との間には隙間があるが、組み付け誤差や、部品の寸法誤差により、第二段差部14bとピボットレバー8とが当接状態になった場合であっても、ピボットレバー8の動作が制限されることはない。
【0045】
また、ピボットレバー8の位置決めをアクチュエータ6の第一突起部63aに当接させることにより行い、この第一突起部63aとブレーキシュウ2の角窓21dとの間に隙間Cdを設けている。さらに、ピボットレバー8から立設するロッドピン83がブレーキシュウ2の貫通穴25を遊貫している。したがって、ピボットレバー8はブレーキシュウ2に対して独立に回動(揺動)することが可能であり、ピボットレバー8が第一ストラット10に押圧されて回動した場合にであっても、第一突起部63aを介してピボットレバー8とブレーキシュウ2とが衝突して、ピボットレバー8を破損することはない。これにより、第一ストラット10とピボットレバー8との間の隙間を小さく、または、両者を当接させて配置することが可能になるので、第一ストラット10とピボットレバー8との間の無効ストロークを小さくできる。さらに、ライニング23,33が摩耗した状態においても、アクチュエータ6が押圧するブレーキシュウ3とピボットレバー8との距離の変化は少ないので、アクチュエータ6とピボットレバー8との間の無効ストロークも小さくでき、アクチュエータ6のスクロークを調整する機構を設ける必要もない。
【0046】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について図5、図6および図7を用いて説明する。なお、前記第一実施形態と同じ構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5に示すようにドラムブレーキ装置101は、一対のブレーキシュウ2,3が、拡開可能に支持され、ホイールシリンダ5、および、アクチュエータ106により行われている。ブレーキシュウ2,3の一端2a,3a側には、第一ストラット10が掛け渡されている。ブレーキシュウ2,3の他端2b,3b側には、パーキングブレーキに連動するアクチュエータ106、および、アンカブロック7を有している。また、前記第一実施形態と同様にアクチュエータ106の第一突起部163aと、ブレーキシュウ2のウェブ21の角窓21dとの間に隙間Cdを有している。
【0047】
ブレーキシュウ2,3の他端2b,3b側に配設されているアクチュエータ106は、図5、および、図5のD−D線断面図である図6に示すように、パーキングブレーキのハンドレバーにワイヤで連結される操作レバー161と、操作レバー161に当接するプレート163とからなるフォワードプル型として構成されている。
【0048】
操作レバー161は、ブレーキシュウ3のウェブ31の裏面に沿うように配置された細長形状を有し、ウェブ31の他端3bにピン162で回動自在に枢支されている。枢支点の近傍においてプレート163に当接しており、パーキングブレーキの操作により、操作レバー161が図5に示すピン162を支点として矢印C方向に回動すると、プレート163がブレーキシュウ2側に押圧される。また、操作レバー161の操作によりピン162を固定点としてブレーキシュウ3を外側に拡開させることも可能である。
【0049】
プレート163は、バッキングプレート4に沿ってスライド可能に構成されており、ピボットレバー8を押圧するための第一突起部163a、および、ピボットレバー8の下面を支える第二突起部163bと、ブレーキシュウ3のウェブ31を押圧する押圧部163cとを有している。このプレート163は、第一突起部163aと押圧部163cとの間に形成された孔163dと、ブレーキシュウ3との間に掛け渡されたストラットスプリング9cにより、ブレーキシュウ3側に付勢されている。なお、このストラットスプリング9cの張る角度は水平軸に対し、ブレーキシュウ3側がホイールシリンダ5側に傾いている。これにより、ストラットスプリング9cによってブレーキシュウ2にアンカブロック7側からホイールシリンダ5に向かうモーメントを発生させて、ブレーキシュウ2の引き摺りを防止している。
【0050】
第一突起部163aは、ピボットレバー8の角窓82aが当接することによりピボットレバー8の位置決めを行う構造としている。第一突起部163aの孔163d側の面と、ウェブ21の角窓21dの内側面との間には隙間Cdが設けられている。また、第二突起部163bは、図5に示すようにブレーキシュウ2の他端2b側に屈曲した形状を有している。これは、プレート163の中央近傍とブレーキシュウ3に掛け渡されたストラットスプリング9cによりアクチュエータ106がドラムブレーキ装置1の中心側に引き倒されることを防止するためである。
【0051】
このドラムブレーキ装置101は、サービスブレーキ、パーキングブレーキの操作により、前記と同様にしてブレーキシュウ2,3を拡開させてタイヤの回転を停止させる。
【0052】
なお、第一、第二実施形態においては、ピボットレバー8とブレーキシュウ2とは一体には作動せずに、アクチュエータ6の第一突起部63a,163aはブレーキシュウ2の角窓21dに当接しないとしたが、ライニング23,33が初期状態の1/3から1/2程度摩耗した場合に第一突起部63a,163aと、角窓21dの縁部とが当接するようにしても良い。ライニング23,33の摩耗量が多くなり、非作動時のブレーキシュウ2,3の位置が相対的に開いた場合であっても、アジャストレバー11の中心軸と、爪部11c(図2参照)との距離Xが過大にならないように変化量を抑えることができる。アジャストレバー11の腕部11cが第一ストラット10の中心軸よりも下側に外れることがなくなるので、第一ストラット10がブレーキシュウ2,3間に間隙を自動的に調整する機能を損なうことはない。
【0053】
また、第一、第二実施形態で説明した、リターンスプリング9bの傾斜や、アンカブロック7の当接面7aの傾斜は、LT型としてのみ機能するドラムブレーキ装置においても同様の効果を発揮することが可能である。ちなみに、LT型のみとして機能するドラムブレーキ装置としては、例えば、一対のブレーキシュウ2,3が、車軸に固定されるバッキングプレート4に拡開可能に支持されると共に、ブレーキシュウ2,3の拡開動作が一端2a,3a側に配設されたホイールシリンダ5により行われるものがあげられる。また、ブレーキシュウ2,3の一端2a,3a側には、第一ストラット10およびリターンスプリング9aが掛け渡され、他端2b,3b側にはリターンスプリング9bが掛け渡される。
【0054】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、ブレーキシュウの摩耗時や、第一ストラットによりピボットレバーが押された場合であってもピボットレバーとアクチュエータの接触状態を維持することができ、無効ストロークが少なくなり、応答性の高い制動を行うことが可能になる。
請求項2によれば、ブレーキシュウの作動を安定させることができ、安定した制動特性を得ることができる。
請求項3によれば、ブレーキシュウおよびピボットレバーの作動を安定させることができ、安定した制動特性を得ることができる。
【0055】
請求項4によれば、リターンスプリングの掛け間違いを防止できるので、所望の制動特性を実現することができる。
請求項5によれば、ライニングが大きく摩耗した場合であっても、安定した制動特性を得ることができる。
請求項6または請求項7によれば、ブレーキシュウおよびピボットレバーの作動を安定させることができ、安定した制動特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるドラムブレーキ装置の正面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】本発明の実施形態におけるドラムブレーキ装置の正面図である。
【図6】図5のD−D線断面図である。
【図7】アクチュエータの一実施形態を示す図である。
【図8】(a)は従来のドラムブレーキ装置のアクチュエータの構成を示す図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。
【符号の説明】
1,101 ドラムブレーキ装置
2,3 ブレーキシュウ
5 ホイールシリンダ
6,106 アクチュエータ
8 ピボットレバー
10 第一ストラット
11 アジャストレバー
9a,9b リターンスプリング
9c ストラットスプリング
21d 角窓
63a 第一突起部
63b 第二突起部
82a 角窓
102a 開部
103a スプリング掛け用孔(掛部)
Cd 隙間

Claims (7)

  1. バッキングプレートに拡開可能に配設された一対のブレーキシュウの一端側にホイールシリンダおよび第一ストラットを配置し、他端側にアンカブロックおよび第二ストラットであるパーキングブレーキ用のアクチュエータを配置し、前記第一ストラットと前記アクチュエータにそれぞれ係合するピボットレバーを一方の前記ブレーキシュウに対して回動または揺動可能に備えたドラムブレーキ装置であって、
    前記ピボットレバーは、前記一方のブレーキシュウに凹凸により形成される線接触部分を有し、この線接触部分を支点として回動または揺動し、前記線接触部分よりも前記一方のブレーキシュウの一端側において、前記一方のブレーキシュウを遊するロッドピンを備え、
    前記アクチュエータは前記ピボットレバーを押圧する突起部を有し、前記突起部は前記ピボットレバーに形成されている角窓を貫通し、該角窓の前記一方のブレーキシュウの拡開方向側の縁に当接すると共に、前記一方のブレーキシュウに形成されている角窓のブレーキ中心側の縁との間に隙間を有して貫通しており、パーキングブレーキ作動時に前記一のブレーキシュウがデュオサーボ効果を発現するときに前記第一ストラットに押圧される前記ピボットレバーの移動量よりも前記隙間が大きくなるように構成されていることを特徴とするドラムブレーキ装置。
  2. 記一方のブレーキシュウの他端側と、他方のブレーキシュウの他端側とに掛け渡され、前記一対のブレーキシュウの他端側を縮径方向に付勢するリターンスプリングを備え、前記リターンスプリングは前記一方のブレーキシュウ側が前記他方のブレーキシュウ側よりもホイルシリンダ側に位置するように組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
  3. 前記アンカブロックは、前記一方のブレーキシュウとの当接面が前記リターンスプリングと略直交するような傾斜角度を有していることを特徴とする請求項2に記載のドラムブレーキ装置。
  4. 前記他方のブレーキシュウと前記一方のブレーキシュウとは線対称な形状を有しており、前記他方のブレーキシュウにおいて前記リターンスプリングを掛け渡すために形成された掛部に対向する前記一方のブレーキシュウの開部の少なくとも一部が前記ピボットレバーおよび/またはアクチュエータのストラットにより塞がれていることを特徴とする請求項に記載のドラムブレーキ装置。
  5. 前記アクチュエータは、パーキングブレーキに接続される操作レバーと、前記操作レバーの回動によりブレーキシュウの他端側を拡開させるように作動するストラットを含んで構成され、前記操作レバーと前記ストラットとの間にはスプリングが掛け渡されていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
  6. 前記アクチュエータは、パーキングブレーキの操作によって他方の前記ブレーキシュウに沿って回動するレバーと、レバーにより前記ピボットレバーを押圧するプレートとを含んで構成されたアクチュエータであって、前記一対のブレーキシュウの他端側に掛け渡されたストラットスプリングを有し、前記ストラットスプリングは、前記一方のブレーキシュウを前記ホイールシリンダ方向に付勢するモーメントを発生させるべく傾斜角度をもって掛け渡されていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
  7. 前記アクチュエータは、パーキングブレーキの操作によって他方の前記ブレーキシュウに沿って回動するレバーと、レバーにより前記ピボットレバーを押圧するプレートとを含んで構成されたアクチュエータであって、前記アクチュエータと前記ブレーキシュウとの間に掛け渡されたストラットスプリングにより発生する前記プレートの引き倒しを防止するために前記アンカブロック側に変形した屈曲部を有することを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
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